JP5036064B2 - 偏肉形状部品の圧粉体成形方法および圧粉体成形金型装置 - Google Patents

偏肉形状部品の圧粉体成形方法および圧粉体成形金型装置 Download PDF

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Description

本発明は、粉末冶金法によって部品を製造するにあたって粉末の圧縮成形体(圧粉体)を成形する技術に係り、特に、圧縮方向厚さが、圧縮方向と直交する一方向に向かうにしたがって漸次大きくなる形状部分を有する偏肉形状部品の圧粉体を成形する方法および金型装置に関する。
図17は本発明が対象とする偏肉形状部品の一例を示している。この部品1は、外形が立方体状であるが、全体が中実ではなく、1組の連続する2面の部分にわたり、コ字状で等幅の縁面2、3を残して、外部に開放する内部空間4が形成されている。ここで一方の縁面2を、両側の側縁面2a,2aと、これら側縁面2aをつなぐ中縁面2bとし、他方の縁面3を、両側の側縁面3a,3aと、これら側縁面3aをつなぐ中縁面3bとする。内部空間4の底面5は長方形状の平面であり、一方のコ字状の縁面2における中縁面2bの内側のエッジ2cから、他方のコ字状の縁面3における中縁面3bの内側のエッジ3cから僅かに内側に入った位置にわたり、各縁面2,3に対して約45°の角度で傾斜した状態に形成されている。内部空間4は、この底面(以下、傾斜面)5と、他方の縁面3から傾斜面5に至るまでの短い短壁部6の内面6aと、傾斜面5の両側の三角形状の2つの三角壁部7,7の内面7aとによって囲繞されている。
この部品1の形状を言い換えるならば、図18に示す壁部が一定厚さのコ字状体8の内部に図19に示す三角ブロック9が嵌め込まれて一体化した形状と言える。三角ブロック9は二等辺三角形状であるが、ほぼ同じ角度をなす2つの鋭角部のうちの一方は角部がカットされた形態になっており、上記一方の縁面2の中縁面2bがカットされて形成された面と言える。
上記部品1に近似する形状の圧粉体を成形するにあたっては、各三角壁部7が厚さ方向に直交する面方向に圧縮されて成形されるような態様が考えられる。図20(a),(b)はそのような態様の圧縮前後を示しており、この場合では、各三角壁部7を含む2つの面の縦・横方向が鉛直・水平方向となり、短壁部6が下側に配され、かつ、内部空間4が下方および側方に開放する状態に、ダイス10と下パンチ12とでキャビティを形成し、該キャビティに充填した粉末Pを、上パンチ11と下パンチ12とで軸方向に加圧して圧縮する。
さて、この態様のように上下のパンチ11,12が単純な1段構成の場合にあっては、各三角壁部7および短壁部6と、各三角壁部7および短壁部6が上方に投影される部分とを合わせた外形の肉部、すなわち図18で示したコ字状体8の部分は、圧縮方向の高さが同じであって圧縮量が同じであるから、均一な圧粉密度に圧縮成形される。
ところが、これ以外の部分、すなわち図19の三角ブロック9の部分は、圧縮方向厚さが図20において左から右に向かうにしたがって漸次大きくなるクサビ状を呈しているため、一定荷重で圧縮した場合、圧縮方向厚さが最も大きい左端と最も低い右端とでは、圧縮比が極端に異なる(左端<右端)。図20に示す下パンチ11は、コ字状体8に対応する外側下パンチ12Aと、三角ブロック9に対応する内側下パンチ12Bとの組み合わせで構成されている。そして、コ字状体8に対応する部位における粉末Pの圧縮前の圧縮方向厚さをA1、三角ブロック9の右端および左端に対応する部位における粉末Pの圧縮前の圧縮方向厚さをそれぞれa1,e1、これら部位の圧縮後の圧縮方向厚さをA2,a2,e2としており、圧縮比を比較すると、(A1/A2)<(e1/e2)<(a1/a2)である。
そこで、図21に示すように、三角ブロック9に相当するキャビティと、該キャビティの上方に、上下対称の状態に粉末Pを充填して、粉末Pの充填高さを圧縮方向厚さに比例したものにすれば、三角ブロック9の圧縮比を均一にすることができる。しかしながら、三角ブロック9の上方に上下対称の状態に粉末を充填し、しかもこれを崩壊させることなく保持しながら上パンチ11で粉末Pを加圧することは極めて困難である。
なお、部品に形成される傾斜面が比較的緩やかなクサビ状のものであれば、図22に示すようにダイス10の上面を傾斜させて対応することができるが、上記部品1のような傾斜面の傾斜角度が大きい場合には、ダイスの上面を傾斜させたとしても、充填した粉末の最上端(図22、P1で示す部分)に上パンチ11が接触すると粉末の崩壊を招くおそれがあり、現実的ではない。なお、図22で13は下パンチである。
以上のような状況から、上記部品1の圧粉体成形は不可能と推測され、粉末冶金法で製造するとなれば、単純な立方体の焼結体を得た後に、その焼結体に切削などの機械加工を施して中空部4にある肉を除去して傾斜面5および内面6aを形成することで、部品1を得ることが考えられた。ところが、除去する部分が多いと生産効率が低下するとともに材料が無駄になり、また、形状によっては切削刃を届かせることができずに切削が不可能な場合もある。また、磁性材料からなるものは機械加工を適用することができない。したがって、やはり圧粉体成形を可能とする技術が望まれた。
そこで部品1の圧粉体成形を可能とする技術をさらに検討した結果、図23に示すように、ダイス10内に下側から挿入されて傾斜面5を形成する内側下パンチを傾斜方向に分割して、単独で昇降する複数の分割下パンチ(12a〜12e)で構成した金型が考えられた。これによると、まず図23(a)に示すように、各分割下パンチ12a〜12eの上端面の連続面である下パンチ面の傾斜角度を、形成すべき傾斜面5よりも急角度で、かつ、粉末Pの圧縮比が均一になるように調整して、ダイス10のダイス孔10a内に三角ブロック9のキャビティを形成し、該キャビティに粉末Pを充填する。
次いで図23(b)に示すように、上パンチ11をダイス孔10aに挿入するとともに、分割下パンチ12a〜12eを上昇させて下パンチ面を傾斜面5の角度に一致させる。分割下パンチ12a〜12eの上昇量は異なっていて、圧縮方向厚さが大きいほど上昇量が大きくされ、これにより圧縮比が分割下パンチ12a〜12eで圧縮される部位ごとに一定にされる。図23においては、分割下パンチ12a,12eに対応する部位の圧縮前における粉末Pの圧縮方向厚さをa1,e1、外側下パンチ12Aに対応する部位の圧縮前における粉末Pの圧縮方向厚さをA1とし、これら部位の圧縮後の圧縮方向厚さをa2,e2,A2として例示しており、圧縮比(a1/a2),(e1/e2),(A1/A2)はほぼ同値である。
しかしながら、傾斜面を形成する複数の分割下パンチ12a〜12eは、上端が尖鋭に形成されていて欠けやすく、大きな荷重を受けるものの形状としては不適切である。また、分割下パンチ12a〜12eをそれぞれ単独で昇降させるための機構を設計することは、小型で精密な動作が求められるなどの理由から極めて難しい。分割下パンチの数を少なくすれば小型の度合いも緩和されて設計は可能になるかもしれないが、そうなると今度は圧縮比を均一にする分布が粗くなってしまい、圧縮比の均一化という目的が果たせなくなる。さらに、複数の下パンチで形成される傾斜面には、下パンチの境界部分が転写したり凹凸面になるなど、下パンチの痕跡が残ることが推測される。すなわち、部品1の圧粉体を成形することは依然として困難である状況は変わらず、成形を可能とする技術が待望されているのが現状である。
なお、圧縮方向に対して傾斜する面を有する圧粉体を成形する技術に関しては、特許文献1,2等に開示されており、また、傾斜面を複数の金型で成形して圧縮比を均一にするといった技術に関しては特許文献3等で知られている。
特開2007−113074号公報 特開2000−144211号公報 特開2000−326100号公報
よって本発明は、比較的急角度な傾斜面などがあって圧縮方向厚さが漸次大きくなる偏肉形状部品を、均一な圧粉密度に圧縮成形することを実現可能とする成形方法および金型装置を提供することを目的としている。
本発明の圧粉体成形方法は、圧縮方向に対して傾斜する傾斜面を有することにより、圧縮方向厚さが圧縮方向と直交する一方向に向かうにしたがって大きくなる偏肉形状部品に近似する形状の圧粉体を成形する方法であって、ダイスのダイス孔内に、前記部品の前記傾斜面を形成する下パンチ傾斜面を有する下パンチをセットするとともに、この下パンチの上方に、圧縮方向厚さが前記部品と同一で前記下パンチ傾斜面と平行なスライダ傾斜面を有するスライダを、ダイス孔に対して圧縮方向と直交する方向に沿って進退自在に配設し、前記スライダをダイス孔から退避させた状態でダイス孔内に粉末を充填し、次いで前記スライダをダイス孔内に進出させて前記スライダ傾斜面を前記下パンチ傾斜面に上下方向に重畳させた状態で、ダイス孔内に粉末を充填し、次いで、上パンチをダイス孔内に挿入するとともに、この上パンチの挿入動作に同期させて前記スライダをダイス孔からしだいに退避させながら、ダイス孔内の粉末を圧縮することを特徴としている。
本発明によれば、圧縮成形の工程において、上パンチの下降による粉末の圧縮動作に同期させてスライダを後退させていくことにより、圧縮方向厚さが異なる部分の粉末の充填高さを、圧縮方向厚さと比例した量とし、かつ、その状態を保持して粉末を圧縮するといった原理を実現することができる。このため、圧縮比を均一化させることができ、もって圧粉体全体を均一な圧粉密度に圧縮成形することができる。
次に、本発明の圧粉体成形金型装置は、上記本発明の成形方法を好適に実現し得る装置であり、ダイス孔を有するダイスと、前記ダイス孔内に下側から挿入されてセットされ、前記部品の前記傾斜面を形成する下パンチ傾斜面を有する下パンチと、前記ダイス孔内に上側から挿入され、前記下パンチと協働して粉末を圧縮する上パンチと、前記ダイス孔に対して圧縮方向と直交する方向に沿って進退自在であり、圧縮方向厚さが前記部品と同一で前記下パンチ傾斜面と平行なスライダ傾斜面を有し、ダイス孔内に進出した時、前記下パンチの上方に配設されてスライダ傾斜面が前記下パンチ傾斜面と上下方向に重畳する状態となるスライダと、前記上パンチが前記ダイス孔内に挿入する圧縮動作に同期させて前記スライダをダイス孔からしだいに退避させるスライダ退避機構とを備えることを特徴としている。
本発明の圧粉体成形金型装置における上記スライダ退避機構としては、簡素な構成ながら適確な動作が実現される形態として、前記スライダに設けられたカム受け部材と、前記上パンチと一体に昇降し、下降時に前記カム受け部材に作用して、該カム受け部材を介して前記スライダを後退させるカムとを備えるものが好ましいものとされる
本発明によれば、比較的急角度な傾斜面などがあって圧縮方向厚さが漸次大きくなる偏肉形状部品を、均一な圧粉密度に圧縮成形することが実現可能となるといった効果を奏する。
以下に図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
[1]第1実施形態
(1)金型装置の構成
図1および図2は、図17で示した部品1を粉末冶金法で製造するにあたって、原料の粉末を圧縮成形して部品1に近似する形状の圧粉体を得るための金型装置を示している。これら図中符号20は、上面が水平に設定されたダイスである。このダイス20には、該ダイス20を上下方向に貫通するダイス孔21が形成されている。ダイス孔21は、横断面の形状・寸法が、部品1の図17(a)における上面1aとほぼ同じ形状・寸法の矩形状に形成されている。ダイス20は図示せぬ昇降機構により、ダイス孔21の軸方向(上下方向)に沿って昇降可能とされている。
ダイス孔21内には、粉末が充填されるキャビティをダイス孔21とともに形成し、後述する上パンチ41とともにキャビティに充填された原料の粉末を軸方向に圧縮する2種類の下パンチ31,32が、下側から上下動自在に挿入される。一方の下パンチ:外側下パンチ31は、横断面の形状・寸法が、図18に示したコ字状体8の上面8aと同じコ字状のものであり、側方への開口を図1および図2において右方(X2方向)に向き、かつ、外面がダイス孔21の内面に摺動する状態で、ダイス孔21に下側から挿入される。
もう1つの下パンチ:内側下パンチ32は、主たる部分が、外側下パンチ31とダイス孔21の内面とで囲まれる矩形状の空間の横断面に対応した矩形状の横断面を有する直方体状のブロックである。内側下パンチ32の横断面の形状・寸法は、図19に示した三角ブロック9の上面9aとほぼ同じ形状・寸法と言える。外側下パンチ31の上端面は、幅方向の一端から他端(図1において左端から右端)にわたって上り勾配となる傾斜面に形成されている。この傾斜面(以下、下パンチ傾斜面)33は、部品1の傾斜面5が反転した形態であり、傾斜角度θ1は45°とされている。外側下パンチ31は、下パンチ傾斜面33が上方、かつ、図1において左方(X1方向)に向き、側面が外側下パンチ31の内面(コ字状をなす3面)とダイス孔21の内面に摺動する状態で、ダイス孔21に下側から挿入される。
ダイス孔21には、上方から上パンチ41が摺動自在に挿入される。この上パンチ41の下端面である上パンチ面42は、水平で平坦とされている。上パンチ41は、上下方向に移動する上ラム43の下面に固定されており、上ラム43の動作に伴ってダイス孔21に上側から挿入され、また、上昇してダイス孔21から上方に抜き出される。
ダイス20の上面の、ダイス孔21よりも図1および図2において右側には、左右方向(X1・X2方向)に延び、ダイス孔21に連通する断面矩形状のガイド溝22が形成されている。そしてこのガイド溝22内に、スライダ50が、該ガイド溝22に沿って摺動自在に収容されている。スライダ50は、主たる部分が、上記三角ブロック9の上面とほぼ同じ形状・寸法の矩形状の横断面を有する直方体状ブロックであり、ガイド溝22内に横置きの状態で収容されている。
スライダ50の先端面(図1および図2で左側の端面)は、先端に向かって下り勾配となる傾斜面に形成されている。この傾斜面(以下、スライダ傾斜面)51は、部品1の傾斜面5が反転した形態であり、傾斜角度θ2は内側下パンチ32の下パンチ傾斜面33と同じ45°とされている。すなわちこのスライダ50は、外形の形状・寸法が内側下パンチ32と同様である。図1および図2に示すように、スライダ50がガイド溝22に沿って左方(X1方向)に移動し、スライダ傾斜面51が形成された部分の先端部がダイス孔21内に入り込むと、スライダ傾斜面51は、内側下パンチ32の下パンチ傾斜面33と上下方向に重畳した状態になる。なお、この状態になる位置が、実際に粉末を圧縮する際のスライダ50の圧縮開始位置とされる。
スライダ50は、スライダ傾斜面51が形成された先端方向(X1方向)への移動を前進、これとは逆方向(X2方向)への移動を後退とされる。図2に示すように、スライダ50の中央部付近から後端部に近接する部分には、上下方向に貫通する平面視矩形状のスリット52が形成されている。そしてこのスリット52内の後端部には、スライダ50の移動方向に対して水平に直交する方向に延びる軸53を介して、カムローラ54が回転自在に支持されている。
ガイド溝22内におけるスライダ50の後方には、エアシリンダ装置60が配設されている。このエアシリンダ装置60は、軸線方向がスライダ50の進退方向に沿って延びている密閉構造のシリンダ61と、このシリンダ61のダイス孔21側の端部に気密的に挿入されたピストンロッド62とを備えている。シリンダ61は、外形断面積がほぼスライダ50と同じ断面矩形状の角筒であり、スライダ50との間に所定の間隔をあけてガイド溝22内に固定されている。
ピストンロッド62はシリンダ61からスライダ50方向に向けて延びており、先端がスライダ50の後端面に連結されている。このエアシリンダ装置60によれば、シリンダ61内に空気が供給されたりシリンダ61内から空気が排出され、これに伴って変動するシリンダ61内の圧力に応じて、ピストンロッド62が図1および図2において左方に伸びたり右方に縮んだりする。そしてこのようなピストンロッド62の伸縮動作に伴って、スライダ50がダイス孔21に対して進行したり後退したりする。
図1に示すように、カムローラ54の上方には、スライダ50を後退させるためのカム66が配設されている。このカム66は、下方のカムローラ54に向けて突出しており、上ラム43の下面に固定されている。カム66は、上ラム43の昇降動作によって上パンチ41と一体的に昇降する。カム66は、スライダ50のスリット52内に上方から入り込むことが可能な厚さの板状のものである。カム66の下端部は、図1において右上から左下にわたってカットされた形状となっており、下面がスライダ50の後退方向(X2方向)に向いた傾斜するカム面67に形成されている。カム面67の角度θ3は、下パンチ傾斜面33およびスライダ傾斜面51の傾斜角度と同じく45°とされている。
スライダ50が上記の圧縮開始位置にある状態で上ラム43が下降すると、カム66のカム面67がカムローラ54に接触し、さらに下降すると、カム面67がカムローラ54を矢印方向に回転させながら、X2方向へ押圧する。これによってスライダ50はX2方向に後退するようになっている。カム66の下降により、スライダ50は先端がダイス孔21からガイド溝22に入り込む位置まで後退させられるようになっている。なお、ガイド溝22におけるカム66の下端部の下方に当たる位置には、カム66の先端が入り込んでカム66の下降を許容する逃げ孔23が形成されている。
カム66の下端は上パンチ41の下端よりも下方にあるが、両者の上下方向の位置関係は、カム面67がカムローラ54に接触することと、上パンチ41の上パンチ面42がダイス孔21に充填された粉末のすり切り面(上面)に接触することが同時に生じるように設定されている(図5参照)。これはすなわち、粉末の圧縮が開始されると同時に、スライダ50の後退が開始するということである。
(2)圧粉体の成形
以上の構成からなる金型装置を用いて、部品1の形状に近似する形状の圧粉体を成形する手順を説明する。
(2−1)原料粉末の充填
図3に示すように、エアシリンダ装置60のシリンダ61内の圧力を調節して、スライダ50を先端がダイス孔21から退避してガイド溝22に入り込んだ位置まで後退させる。また、ダイス孔21に挿入した外側下パンチ31と内側下パンチ32を、キャビティ形成位置に停止させ、保持する。内側下パンチ32のキャビティ形成位置は、上端がガイド溝22よりも所定距離下がった位置であり、外側下パンチ31のキャビティ形成位置は、上端が内側下パンチ32の下パンチ傾斜面33よりも下方であって、部品1の短壁部6を形成し得る位置である。
次いで、ダイス20の上面を滑動する粉末フィーダFをダイス孔21上に進出させて、ダイス孔21に原料の粉末Pを落下させる。粉末フィーダFは、スライダ50のスライダ傾斜面51にも粉末Pが落下するようにガイド溝22の先端部を覆う位置まで移動させられる。粉末Pは、粉末フィーダFからダイス孔21内およびガイド溝22の空間部分を十分に充満する量が落下する。次に、図4に示すように、シリンダ61のピストンロッド62を伸ばしてスライダ50をX1方向に進出させ、スライダ50を、スライダ傾斜面51がダイス孔21内に入り込んだ圧縮開始位置に停止させる。この後、粉末フィーダFを後退させて粉末Pのすり切りを行う。
(2−2)圧縮成形
以上で粉末の充填は完了し、続いて、図5〜図7に示すように、上ラム43を下降させて上パンチ41をダイス孔21内に挿入して粉末Pを圧縮し、圧粉体1Aを成形する。図5は、上パンチ41の上パンチ面42が粉末Pの上面(すり切り面)に接触した段階を示しており、この時、カム66のカム面67がカムローラ54に接触する。この状態から引き続き上ラム43が下降すると、カム66によってスライダ50はX2方向に後退する。すなわち上ラム43の下降による粉末圧縮動作に同期して、スライダ50は後退して粉末Pからしだいに引き抜かれていく。そして、最終的に図7に示すようにダイス孔21から退避して抜き出される。この場合、カム面67の傾斜角度θ3は45°であるから、上パンチ41の下降速度とスライダ50の後退速度は同じである。なお、図7に示す圧縮成形の最後の段階では、下パンチ31,32を適宜上昇させて粉末の圧縮を完了する。
このような上パンチ41の下降に伴うスライダ50の後退といった連動時においては、スライダ傾斜面51とカム面67の傾斜方向・傾斜角度が同じであることから、上パンチ41と、上パンチ41の下降に伴って後退するスライダ50との位置関係は、上パンチ面42のX2側の端部がスライダ傾斜面51に対して最も近接するといった状態が常に保持される。なお、スライダ50の後退時において、スライダ50はエアシリンダ装置60によって常にX1方向に付勢されて常にカムローラ54がカム面67に当接している状態に保持され、カム66は、エアシリンダ装置60の付勢力に抗してスライダ50を後退させる。
さて、この圧縮動作において、粉末Pは、各下パンチ31,32と上パンチ41との間で圧縮されて成形されるが、外側下パンチ31に対応する部品1のコ字状体8の部位は、圧縮初期の段階からスライダ50がダイス孔21から退避する最終段階まで、常に一様に軸方向の圧縮力を受けて成形される。一方、コ字状体8の内側の三角ブロック9に対応する内側下パンチ32の上方部分においては、上パンチ41からの圧縮力はスライダ50によって遮断されることにより全域にわたって一括して圧縮されず、スライダ50の先端が後退した直後の部位が、スライダ50の後退に伴って圧縮されていく部位としてしだいに広がっていき、三角ブロック9の部分が圧縮成形されていく。
このようにしだいに増加していく圧縮部位における圧縮方向厚さは、上パンチ面42と下パンチ傾斜面33との間の距離から、さらに各圧縮部位におけるスライダ50の先端部の厚さ(高さ)を差し引いた量となる。例えば、図6で示している圧縮部位gにおける圧縮方向厚さは、図1での(g1+g2+g3)である。このようにスライダ50を後退させながら粉末を圧縮していく形態は、図21に示したように、圧縮方向厚さが大きいほど粉末の充填高さを大きくし、圧縮方向厚さが小さいほど充填高さを小さくして、圧縮方向厚さに比例した必要十分な充填高さを得るといった原理を実用化したものと言える。
(2−3)脱型
以上のようにして圧粉体1Aが圧縮成形されたら、図8に示すように、上ラム43を待機位置まで上昇させて、上パンチ41をダイス孔21から抜き出すとともにカム66をスライダ50のスリット52から抜き出す。次いで、圧粉体1Aが上方に出るまでダイス20を下降させ、さらに内側下パンチ32を下降させて圧粉体1Aから抜く。圧粉体1Aは外側下パンチ31に載った状態となり、取り出すことができる。なお、圧縮成形が完了して脱型する際には、エアシリンダ装置60によるスライダ50の進出方向(X1方向)への付勢を解除して、エアシリンダ装置60によりスライダ50をダイス孔21から退避した状態を保持する。そして、次の圧縮成形を行う時には、エアシリンダ装置60によりスライダ50を上記圧縮開始位置まで進出させる。
圧粉体1Aは部品1に近似した形状に圧縮成形され、部品1のコ字状体8に相当する部分は、3つの側面がダイス孔21の内面によって形成され、上面1aが上パンチ41によって形成され、下端面(縁面3)が外側下パンチ31によって形成される。また、コ字状体8の短壁部6の内面6aに相当する部分は、内側下パンチ32の、下パンチ傾斜面33から下方に連続する側面の上端部によって形成される。そして三角ブロック9に相当する部分は、上面9a(上面1aの一部)が上パンチ41によって形成され、傾斜面5が内側下パンチ32によって形成される。また、三角ブロック9の中縁面2bに相当する部分は、ダイス孔21の内面によって形成される。
(3)第1実施形態の作用効果
上記第1実施形態によれば、圧縮成形の工程において、上パンチ41の下降による粉末の圧縮動作に同期させてスライダ50を後退させていくことにより、上記のように三角ブロック9に相当する部分を、図21に示したように粉末の充填高さを圧縮方向厚さと比例した量に設定し、かつ、その状態を保持して粉末を圧縮するといった動作を、形態は異なるものの実質的には同じ原理で実現することができる。このため、三角ブロック9に相当する部分の粉末の圧縮比を均一化させることができ、もって圧粉体全体を均一な圧粉密度に圧縮成形することができる。
第1実施形態においては、上パンチ41とともにカム66が下降すると、スライダ50に設けたカムローラ54をカム66のカム面67が押圧することで、スライダ50を後退させる動きに変換するといった機構により、上パンチ41による圧縮動作に同期させてスライダ50を後退させている。このような機構は、上パンチ41とともにスライダ50が同期して後退するといった動作を、簡素な構成で適確に遂行させることができる。
例えば上パンチ41に同期するスライダ50の後退動作をエアシリンダ装置60で行うとすると、シリンダ61への空気の供給やシリンダ61からの空気の排出といった空気圧の制御を精密に行う必要が生じる。また、エアシリンダ装置60に代えてモータを用いた駆動機構を用いたとしても、上パンチ41の下降に同期させてスライダ50を適正な速度で後退させるには精密な制御が必要となる。その点、本実施形態は、精密な制御を必要とすることなく、上パンチ41の下降に同期させてスライダ50を後退させることができ、その結果、部品点数の増加やコストの上昇が抑えられる。
なお、圧縮成形時に上パンチ41がスライダ50のスライダ傾斜面51に当接することを確実に防止する観点から、スライダ傾斜面51の傾斜角度θ2をカム66の先端角度θ3よりも若干大きくして、下降する上パンチ41からスライダ傾斜面51が常に早く後退するように構成することは好ましい形態である。
(4)第1実施形態の変形例
図9は上記第1実施形態の金型装置の変形例を示している。この変形例は、部品1の傾斜面5が平坦ではなく円筒状の凹面となっているものを成形する金型装置である。したがってこの凹状傾斜面を形成する内側下パンチ32の下パンチ傾斜面31は、凹状傾斜面が転写された形状の円筒状の凸面に形成されている。また、これに対応してスライダ傾斜面51も同形状の円筒状凸面に形成されており、一方、カム66のカム面67は、スライダ傾斜面51が転写された形状の円筒状の凹面に形成されている。このスライダ傾斜面51が、部品の傾斜面とほぼ同じ形状となっている。
[2]第2実施形態
次に、図10〜図6を参照して本発明の第2実施形態を説明する。なお、これら図においては、第1実施形態と同様の構成要素については同じ符号を付してあり、それら構成要素の説明は簡略化する。
図10は、第2実施形態で成形する部品71を示している。この部品71は、台形状のブロックの両側の傾斜面に溝72が形成されることにより、両側の傾斜面が断面凸状に形成された形状をなしている。この部品71は、換言すると、間隔をおいて平行に配された一対の台形板部73の間の中央部分に、該台形板部73よりも上面・下面が短い台形ブロック部74が一体に形成されたものと言える。溝72の両側の側壁部75の厚さは同じであり、溝72の深さは一定で、溝72の底面72aと側壁部75の斜面75aは平行である。
(1)金型装置の構成
図11および図12は、原料の粉末を圧縮して部品71に近似した圧粉体を成形する金型装置を示している。これら図中、符号80は横断面矩形状のダイス孔81を有するダイスである。このダイス80の上面のダイス孔81の両側には、左右方向に延び、ダイス孔81に連通する断面矩形状のガイド溝82がそれぞれ形成されている。そしてこれらガイド溝82内に、エアシリンダ装置60によってダイス孔81に対し進退するスライダ90が、ガイド溝82に沿って摺動自在に収容されている。
スライダ90は、上記第1実施形態のスライダ50に近似したものであり、スライダ50と異なる点は、先端部の形状が部品71の斜面が転写された形状をなしている点にある。すなわちスライダ90の先端部は、図13に示すように、全体的に先端に向かって下り勾配に傾斜しているが、この傾斜面の幅方向中央に、部品71の溝72を形成する凸部91が形成されており、この凸部91の両側には台形板部75の斜面75aを形成する段差斜面92が形成されている。凸部91の幅は溝72の幅に対応しており、段差斜面92の幅は台形板部75の幅に対応している。スライダ90の先端斜面の角度θ4は、部品71の斜面(図10(b)に示す底面72aおよび斜面75aの斜面)の角度θ5と同じである。
図13に示すように、ダイス孔81の左右の内面には、上下方向に延びる凸条83がそれぞれ形成されているとともに、これら凸条83の両側には溝84が形成されている。凸条83の幅は部品71の溝72の幅に対応しており、溝84の幅は部品71の台形板部75の厚さに対応している。このダイス孔81には、3種類の下パンチ101,102,103が下側から挿入されてセットされる。
1つの下パンチ:ベース下パンチ101は横断面H状のもので、各溝部101aを左右方向に向けてダイス孔81の中心に摺動自在に挿入される。このベース下パンチ101の溝部101aの幅は凸条83の幅と同じであり、これら溝部101aと、溝部101aに対面する各凸条83との間に、中央下パンチ102がそれぞれ摺動自在に挿入される。そして凸条83の両側の溝84には、側方下パンチ103が摺動自在に挿入される。
中央下パンチ102と側方下パンチ103の上端部は、内側に向かって同じ角度で下り勾配となる傾斜面に形成されている。これら傾斜面(下パンチ傾斜面)102a,103aの角度θ6は互いに同じであって、スライダ90の先端部と同じ角度である。中央下パンチ102と側方下パンチ103、および凸条102の一部によって、部品71の溝72および側壁部75を形成するキャビティが形成される。
図11に示すように、ダイス孔81には、上ラム43に固定された上パンチ111が、上ラム43の下降に伴って摺動自在に挿入される。この上パンチ111は、断面矩形状の本体部112を主体としており、この本体部112における左右の外側面には、スライダ90の段差斜面92に対応した上下方向に延びる凸片113がそれぞれ形成されている。
上ラム43には、第1実施形態と同様に、各スライダ90のカムローラ54に作用するカム121が2つ固定されている。これらカム121のカム面122の傾斜角度θ7は、それぞれが配置された側のスライダ90の傾斜面θ4と同じ角度とされている。
(2)圧粉体の成形
以上の構成からなる金型装置を用いて、部品71の形状に近似する形状の圧粉体を成形する手順を説明する。
(2−1)原料粉末の充填
部品71の溝72および側壁部75を形成するキャビティが形成されるように各下パンチ101,102,103の上下位置を調節する(図11参照)。また、左右のスライダ90を先端がダイス孔81から退避してガイド溝82に入り込んだ位置まで後退させる。この状態から粉末をダイス孔81に充填し、次いで各スライダ90を、図11に示すように、段差斜面92の上端がダイス孔81の縁にかかる位置まで進出させた後、さらに粉末を充填してすり切りを行う(図14参照)。
(2−2)圧縮成形
図14〜図15に示すように、上ラム43を下降させて上パンチ111をダイス孔81内に挿入して粉末Pを圧縮し、圧粉体71Aを成形する。図14は、上パンチ111の上パンチ面114が粉末Pの上面(すり切り面)に接触した段階を示しており、この時、カム121のカム面122がカムローラ54に接触する。この状態から引き続き上ラム43が下降すると、その動作に同期してスライダ90が後退していき、粉末Pからしだいに引き抜かれていく。そして、最終的に図15に示すようにスライダ90は段差斜面92よりも先端側の部分を残した状態になるまで後退する。粉末圧縮時においては、上パンチ111は本体部112がスライダ90の凸部91の上方部分を加圧し、凸片113が段差斜面92の上方部分を加圧する。
図15に示すように、上パンチ111のパンチ面114がガイド溝82の底面高さに到達し、さらに各下パンチ101,102,103を若干上昇させて中央下パンチ102と側方下パンチ103の上端がガイド溝82の底面高さに到達したら粉末Pの圧縮が完了し、粉末Pは部品71に近似した形状の圧粉体71Aに成形される。
(2−3)脱型
以上のようにして圧粉体71Aが圧縮成形されたら、図16に示すように、上ラム43を待機位置まで上昇させて、上パンチ111をダイス孔81から抜き出すとともにカム121をスライダ90のスリット52から抜き出す。次いで、圧粉体71Aが上方に出るまでダイス80を下降させ、中央下パンチ102と側方下パンチ103を下降させる。圧粉体71Aはベース下パンチ101に載った状態となり、取り出すことができる。
以上により部品71に近似した形状の圧粉体71Aが成形されるが、本実施形態によっても、第1実施形態と同様に、上パンチ111の下降による粉末の圧縮動作に同期させてスライダ90を後退させていくことにより、圧縮方向厚さが異なる傾斜面(溝72の底面72aと側壁部75の傾斜面75a)に対応する部分の粉末充填高さを、圧縮方向厚さと比例した量とすることができ、これによって圧粉体全体を均一な圧粉密度に圧縮成形することができる。
本発明の第1実施形態に係る金型装置を示す一部断面側面図である。 第1実施形態の金型装置の一部を示す平面図である。 第1実施形態の圧縮成形過程の粉末充填段階を示す一部断面側面図である。 同過程のスライダ進出段階を示す一部断面側面図である。 同過程の粉末圧縮初期段階を示す一部断面側面図である。 同過程の粉末圧縮中期段階を示す一部断面側面図である。 同過程の粉末圧縮最終段階を示す一部断面側面図である。 同過程の脱型後の状態を示す一部断面側面図である。 第1実施形態に係る金型装置の変形例を示す一部断面側面図である。 本発明の第2実施形態に係る偏肉形状部品の(a)平面図、(b)側面図、(c)下面図、(d)斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る金型装置を示す一部断面側面図である。 第2実施形態の金型装置の一部を示す平面図である。 第2実施形態の金型装置の一部を示す斜視図である。 第2実施形態の圧縮成形過程の粉末圧縮初期段階を示す一部断面側面図である。 同過程の粉末圧縮最終段階を示す一部断面側面図である。 同過程の脱型後の状態を示す一部断面側面図である。 本発明が対象とし、かつ、第1実施形態で圧粉体を成形する偏肉形状部品の(a)側面図、(b)正面図、(c)下面図、(d)斜視図である。 図17に示した部品を分解したコ字状体の(a)斜視図、(b)側面図である。 図17に示した部品を分解した三角ブロックの(a)斜視図、(b)側面図である。 図17に示した部品の圧粉体を単純に軸方向に圧縮して成形する場合を示す断面図であって、(a)圧縮前、(b)圧縮後である。 図17に示した部品の圧粉体を圧縮比が均一となるように成形する方法の原理を示す断面図である。 斜面角度が比較的小さい部品を圧縮成形する金型の一例である。 下パンチを複数に分解することにより圧粉体の圧縮比が均一となるように成形する方法を示す断面図であって、(a)圧縮前、(b)圧縮後である。
符号の説明
1,71…偏肉形状部品
1A,71A…圧粉体
5…部品の傾斜面
20,80…ダイス
21,81…ダイス孔
31…外側下パンチ
32…内側下パンチ
33,102a,103a…下パンチ傾斜面
41,111…上パンチ
50,90…スライダ
51…スライダ傾斜面
54…カムローラ(カム受け部材)
66,121…カム
101…ベース下パンチ
102…中央下パンチ
103…側方下パンチ

Claims (3)

  1. 圧縮方向に対して傾斜する傾斜面を有することにより、圧縮方向厚さが圧縮方向と直交する一方向に向かうにしたがって大きくなる偏肉形状部品に近似する形状の圧粉体を成形する方法であって、
    ダイスのダイス孔内に、前記部品の前記傾斜面を形成する下パンチ傾斜面を有する下パンチをセットするとともに、この下パンチの上方に、圧縮方向厚さが前記部品と同一で前記下パンチ傾斜面と平行なスライダ傾斜面を有するスライダを、ダイス孔に対して圧縮方向と直交する方向に沿って進退自在に配設し、
    前記スライダをダイス孔から退避させた状態でダイス孔内に粉末を充填し、
    次いで前記スライダをダイス孔内に進出させて前記スライダ傾斜面を前記下パンチ傾斜面に上下方向に重畳させた状態で、ダイス孔内に粉末を充填し、
    次いで、上パンチをダイス孔内に挿入するとともに、この上パンチの挿入動作に同期させて前記スライダをダイス孔からしだいに退避させながら、ダイス孔内の粉末を圧縮することを特徴とする偏肉形状部品の圧粉体成形方法。
  2. 圧縮方向に対して傾斜する傾斜面を有することにより、圧縮方向厚さが圧縮方向と直交する一方向に向かうにしたがって大きくなる偏肉形状部品に近似する形状の圧粉体を成形する金型装置であって、
    ダイス孔を有するダイスと、
    前記ダイス孔内に下側から挿入されてセットされ、前記部品の前記傾斜面を形成する下パンチ傾斜面を有する下パンチと、
    前記ダイス孔内に上側から挿入され、前記下パンチと協働して粉末を圧縮する上パンチと、
    前記ダイス孔に対して圧縮方向と直交する方向に沿って進退自在であり、圧縮方向厚さが前記部品と同一で前記下パンチ傾斜面と平行なスライダ傾斜面を有し、ダイス孔内に進出した時、前記下パンチの上方に配設されてスライダ傾斜面が前記下パンチ傾斜面と上下方向に重畳する状態となるスライダと、
    前記上パンチが前記ダイス孔内に挿入する圧縮動作に同期させて前記スライダをダイス孔からしだいに退避させるスライダ退避機構と
    を備えることを特徴とする偏肉形状部品の圧粉体成形金型装置。
  3. 前記スライダ退避機構は、
    前記スライダに設けられたカム受け部材と、
    前記上パンチと一体に昇降し、下降時に前記カム受け部材に作用して、該カム受け部材を介して前記スライダを後退させるカムとを備えることを特徴とする請求項2に記載の偏肉形状部品の圧粉体成形金型装置。
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