JP2007222879A - 粉末成形用金型及び粉末成形方法 - Google Patents

粉末成形用金型及び粉末成形方法 Download PDF

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Abstract

【課題】粉末成形用金型の、加圧されたキャビティ内の粉末から金型の摺動方向と交差する一方向の荷重を受ける部分において、その荷重を軽減し、粉末成形用金型の金型合わせ面にかじりが生じることを防止する。
【解決手段】上型の下部片24Bが上部片24Aに対し上下方向に相対移動可能に、なおかつ、下部片24Bが、少なくとも粉末pとの接触の際に、上型22の他の部分26、28よりも下方に突出するように保持される。型締めの際に、下部片24Bが、他の部分26、28に先行して粉末に当接する。当接部分の粉末は、下部片24Bの側方へと押し出される。その後、キャビティ内における粉末pの移動を制限した状態で型締めが進行することで、下部片24Bに加圧された部分が他の部分と比較して低密度となる。
【選択図】図2

Description

本発明は、粉末成形技術に関するものである。
近年、生産性の高さから、粉末金属を所望の製品形状に成形して、焼結させることにより製造される粉末成形歯車等の粉末成形品が、自動車用エンジン、トランスミッション等に広く用いられている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平1−193459号公報
粉末成型品の一例として、図5に示されるシンクロハブ10は、ボス部12、リブ部14、歯部16が同心円状に形成されており、更にリブ部14には、シンクロナイザリング位置制御用の穴18が形成されている。このシンクロハブ10の成形には、図6に概略的に示されるような構造を有する粉末成形用金型20が用いられる。この粉末成形用金型20の上型22は、同心状に配置された上内型24、上中型26及び上外型28に分割された構造を有している。一方、下型30は、同心状に配置された下内型32、下中型34、下外型36及び外枠型37とに分割された構造を有している。さらに、図5のA−A断面に係る部分に、穴18を形成するために、下内型32及び下中型34の間には、穴成形型38が配置されている。さらに、上中型26には、穴成形型38が型締めの際に上内型24及び上中型26と摺接するための、溝26a(図6(a))が形成されている。
成形開始に先立ち、下型30の各分割部分32〜38は、所望の製品形状を成形するための所定の位置関係に位置決めされることで、必要なキャビティ形状が形成され、そのキャビティには、図6(a)に示されるように、焼結金属の粉末Pが投入される。そして、図6(b)に示されるように、上型22が下降して型締めが行われる。続いて、図6(c)に示されるように、上型22が、各分割部分24〜28の下端面の高さが一致した状態で粉末Pの表面に接触し、キャビティ内の粉末Pが密閉され、加圧される。更に、型締めの進行中、図6(d)に示されるように、上型22の上中型26と下型30の下中型34とが、他の分割部分に対し相対的に昇降することにより、キャビティ形状が変形し、キャビティに充填された粉末Pが、ボス部12、リブ部14、歯部16及び穴18を有するシンクロハブ10へと圧縮成形される。
なお、上型22、下型30及びこれらの各分割部分の駆動は、成形装置のラムによって行われる。
ところで、この粉末成形の際、下型30の穴成形型38が、加圧されたキャビティ内の粉末Pから金型の摺動方向と交差する方向の荷重F(図6(d)参照)を受け、穴成形型38と上中型26との金型合わせ面Sが強く接触する。そして、型開閉を繰り返すことによって、穴成形型38及び上中型26の金型母材が侵食され、金型合わせ面S(図6(d)参照)にかじりが発生するという問題が指摘されている。かかる問題は、シンクロハブ10のボス部12に隣接する穴18を形成する場合に限らず、圧肉部分に隣接する開口部分を有する製品を、粉末成形方法により形成するような場合においても同様に発生する。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、粉末成形方法によって製品を成形する場合において、粉末成形用金型の、加圧されたキャビティ内の粉末から金型の摺動方向と交差する一方向の荷重を受ける部分において、その荷重を軽減し、粉末成形用金型の金型合わせ面にかじりが生じることを防止することにある。
上記課題を解決するための、本発明に係る粉末成形用金型は、複数箇所の分割部分により構成された上型と下型とが、複数の金型合わせ面で型開閉方向に摺接しており、各分割部分が型締めの進行中に適宜相対的に昇降することにより、キャビティ形状が変形してキャビティに充填された粉末を必要な製品形状へと圧縮成形する粉末成形用金型であって、下型の、加圧されたキャビティ内の粉末から金型の摺動方向と交差する方向の荷重を受ける部分に隣接し、かかる荷重を発生させる粉末部分を加圧する、上型の一部分が、上部片及び下部片に分割され、当該下部片が当該上部片に対し上下方向に相対移動可能に、なおかつ、当該下部片が、少なくとも粉末との接触の際に上型の他の部分よりも下方に突出するように保持されていることを特徴とするものである。
本発明によれば、下型の、加圧されたキャビティ内の粉末から金型の摺動方向と交差する方向の荷重を受ける部分に隣接し、かかる荷重を発生させる粉末部分を加圧する、上型の一部分が、上部片及び下部片に分割され、当該下部片が当該上部片に対し上下方向に相対移動可能に、なおかつ、当該下部片が、少なくとも粉末との接触の際に上型の他の部分よりも下方に突出するように保持されることにより、型締めの際に、かかる荷重を発生させる粉末部分を加圧する上型の下部片が、他の部分に先行して粉末に当接する。従って、当該当接部分の粉末は、下部片の側方へと押し出される。その後、上部片に対する下部片の突出量を減少させて、上型全体を粉末に当接させることで、粉末の移動を制限した状態で型締めが進行し、キャビティ内の粉末密度は、前記下部片に加圧された部分が他の部分と比較して低密度となる。その結果、加圧されたキャビティ内の粉末から金型の摺動方向と交差する方向の荷重が減少し、金型合わせ面におけるかじりが回避される。
又、本発明において、前記上型の一部分は、製品の圧肉部分に隣接する開口部分を形成するための下型の一部分と、隣接する部分であることが望ましい。
本発明によれば、キャビティ内において、製品の圧肉部分に隣接する開口部分を形成するための下型の一部分と隣接する部分に投入された粉末密度が、他の部分と比較して低密度となる。よって、この部分において、加圧されたキャビティ内の粉末から金型の摺動方向と交差する方向の荷重が減少し、圧肉部分に隣接する開口部分を形成する金型の、金型合わせ面におけるかじりが回避される。
又、本発明において、前記下部片を前記上部片に対して上下方向に昇降自在に保持するガイド部材が設けられていることが望ましい。
この構成によれば、ガイド部材によって、下部片は上部片に対して上下方向に昇降自在に保持されることで、下部片が、上型の他の部分よりも下方に突出するように保持された状態と、上部片に対する下部片の突出量を減少させた状態との間を、高精度に変位することが可能となる。
又、本発明において、前記上部片と前記下部片とに挟持される弾性部材が配置されていることが望ましい。
本発明によれば、弾性部材によって、上部片に対する下部片の突出圧力が意図的に制御され、型締めの際に、上型の下部片が他の部分に先行して粉末に当接する際の、当接圧力が制御され、当該部分の粉末が下部片の側方へと押し出される量も適切に調整される。
又、本発明において、前記上型は、少なくとも、同心状に配置された上内型、上中型及び上外型により構成され、上記下型は、少なくとも、同心状に配置された下内型、下中型、下外型と、前記下内型及び下中型との間に配置された穴成形型とにより構成され、当該穴成形型は、型締めの際に前記上内型及び前記上中型と摺接し、前記上内型が前記上部片及び前記下部片に分割されていることが望ましい。
本発明によれば、型締めの際に、下型の穴成形型が、加圧されたキャビティ内の粉末から金型の摺動方向と交差する方向の荷重を受ける部分である。そして、この穴成形型に隣接し、かかる荷重を発生させる粉末部分を加圧する上型としての上内型が、上部片及び下部片に分割され、当該下部片が当該上部片に対し上下方向に相対移動可能に、なおかつ、当該下部片が、少なくとも粉末との接触の際に上型の他の部分よりも下方に突出するように保持されている。したがって、型締めの際に、上型の下部片が、他の部分に先行して粉末に当接し、当該当接部分の粉末は、下部片の側方へと押し出される。その後、上部片に対する下部片の突出量を減少させて、上型全体を粉末に当接させることで、粉末の移動が制限された状態で型締めが進行し、キャビティ内の粉末密度は、前記下部片に加圧された部分が他の部分と比較して低密度となる。その結果、加圧されたキャビティ内の粉末から金型の摺動方向と交差する方向の荷重が減少し、金型の穴成形型と上中型との合わせ面におけるかじりが回避される。
又、上記課題を解決するための、本発明に係る粉末成形方法は、複数箇所の分割部分により構成された上型と下型とが、複数の金型合わせ面で型開閉方向に摺接しており、各分割部分が型締めの進行中に適宜相対的に昇降することにより、キャビティ形状が変形してキャビティに充填された粉末を必要な製品形状へと圧縮成形する粉末成形用金型を用いた粉末成形方法であって、下型の、加圧されたキャビティ内の粉末から金型の摺動方向と交差する方向の荷重を受ける部分に隣接し、かかる荷重を発生させる粉末部分を加圧する、上型の一部分を、他の部分に先行して粉末に当接させ、当該当接部分の粉末を、当該一部分の側方へと押し出して後、キャビティ内の粉末の移動を制限して型締めを進行させることを特徴とするものである。
本発明によれば、前記当接部分の粉末を下部片の側方へと押し出した後、上部片に対する下部片の突出量を減少させ、上型全体を粉末に当接させることで、粉末の移動を制限した状態で、型締めを進行させることができる。そして、キャビティ内の粉末密度は、前記下部片に加圧された部分が他の部分と比較して低密度となる。その結果、加圧されたキャビティ内の粉末から金型の摺動方向と交差する方向の荷重が減少し、金型合わせ面におけるかじりが回避される。
又、本発明において、前記上型は、少なくとも、同心状に配置された上内型、上中型及び上外型により構成され、上記下型は、少なくとも、同心状に配置された下内型、下中型、下外型と、前記下内型及び下中型との間に配置された穴成形型とにより構成され、前記穴成形型は、型締めの際に前記上内型及び前記上中型と摺接し、前記上内型が上部片及び下部片に分割されており、前記下部片を上型の他の部分に先行して粉末に当接させ、当該当接部分の粉末を、前記下部片の側方へと押し出すことが望ましい。
本発明によれば、締めの際に、上型の下部片を、他の部分に先行して粉末に当接させることで、当該当接部分の粉末は、下部片の側方へと押し出される。その後、上部片に対する下部片の突出量を減少させて、上型全体を粉末に当接させることで、粉末の移動を制限した状態で型締めを進行させることができる。そして、キャビティ内の粉末密度を、前記下部片に加圧された部分が他の部分と比較して低密度とすることができる。その結果、加圧されたキャビティ内の粉末から金型の摺動方向と交差する方向の荷重が減少し、金型の穴成形型と上中型との合わせ面におけるかじりが回避される。
本発明はこのように構成したので、粉末成形方法によって製品を形成する場合において、粉末成形用金型の、加圧されたキャビティ内の粉末から金型の摺動方向と交差する一方向の荷重を受ける部分において、その荷重を軽減し、粉末成形用金型の金型合わせ面にかじりが生じることを防止することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。なお、従来技術と同一部分、若しくは相当する部分については同一符号で示し、詳しい説明を省略する。
図1に示されたシンクロハブ40は、本発明の実施の形態に係る粉末成形用金型を用いた粉末成形方法により製造されたものであり、ボス部12の密度が、場所によって異なっている。具体的には、穴18に隣接する部分12Aが、その他の部分12Bと比較して低密度となっている。なお、ボス12のその他の部分12Bの密度は、シンクロハブ40のリブ部14、歯部18と同密度である。
シンクロハブ40の製造には、図2、図3に概略的に示されるような構造を有する粉末成形用金型42が用いられる。粉末成形用金型42は、図1のA−A断面に係る部分において、穴18を形成するために、下内型32及び下中型34との間に配置された、穴成形型38が設けられている。この穴成形型38は、型締めの際に上内型24及び上中型26と摺接するものである。又、上中型26には、穴成形型38が型締めの際に上内型24及び上中型26と摺接するための溝26a(図2(a))が形成されている。
更に、粉末成形用金型42の上内型24は、上部片24A及び下部片24Bに分割されている。上内型24において、上部片24A及び下部片24Bに分割された範囲は、図1(a)に図示された穴18の円周方向長さに合せられている。又、下部片24Bを上部片24Aに対して上下方向に昇降自在に保持するガイド部材44が設けられている。ガイド部材44は、上部片24Aに対し下部片24Bが正確に昇降するようにガイドするものであれば良く、リニアスライド等を用いることが可能である。又、上部片24Aと下部片24Bとに挟持されるようにして、弾性部材46が配置されている。弾性部材46は、バネ又はウレタン等、弾性力の制御が容易な部材が用いられる。
下部片24Bは、自重によるのみならず、弾性部材46の弾性力によって下方へと付勢されている。弾性部材46の弾性係数は、図2(c)に矢印Qで示されるように、下部片24Bが粉末Pに接触した状態で、粉末Pを下部片24Bの側方へと押し出すための圧力を発生するように設定される。なお、弾性部材46を縮めることにより、下部片24Bはガイド部材44に案内されて上昇し、上部片24Aに当接して一体となることが可能である。
図3には、粉末成形用金型42の、図1のB−B断面に係る部分の構造が示されている。かかる部分については、リブ部14にシンクロナイザリング位置制御用の穴18を形成する必要がないことから、図1のA−A断面部にかかる構造部分(図2)に設けられていた、下内型32及び下中型34の間の穴成形型38は存在しない。又、上中型26の、穴成形型38が型締めの際に上内型24及び上中型26と摺接するための溝26aも設けられていない。この部分の型構造は、従来の金型も同様である。なお、図3の(a)〜(d)は、各々、図2の(a)〜(d)と同一のタイミングが示されている。
さて、上記構造を有する粉末成形用金型42を用いた、シンクロハブ40の成形手順は以下の通りである。まず、下型30の各分割部分32〜38は、所望の製品形状を成形するための所定の位置関係に位置決めされることで、必要なキャビティ形状が形成される。そして、図2(a)、図3(a)に示されるように、キャビティに焼結金属の粉末Pが投入される。続いて、図2(b)、図3(b)に示されるように、上型22が下降して型締めが開始される。このとき、上型22の下部片24Bは、上型の他の部分よりも下方に突出するように保持されている。
続いて、図2(c)に示されるように、上型22の下部片24Bが粉末Pに接触し、粉末Pが加圧される。この時、上型22のその他の部分については、図2(c)、図3(c)に示されるように、粉末pの表面に到達していない。従って、当該当接部分の粉末は、図2(c)に矢印Qで示されるように、下部片24Bの側方へと押し出される。この状態から、上型22を更に下降させることで、弾性部材46は押し縮められ、下部片24Bはガイド部材44に案内されて、上部片24Aに当接して一体となり、上型22の上中型26、上外型28も粉末pの表面に当接する。この状態では、キャビティ内の粉末pの移動が制限される。
更に、型締めの進行中、図2(d)、図3(d)に示されるように、上型22の上中型26と下型30の下中型34とが、他の分割部分に対し相対的に昇降することにより、キャビティ形状が変形し、キャビティに充填された粉末Pが、ボス部12、リブ部14、歯部16及び穴18を有するシンクロハブ40へと圧縮成形される。
上記構成を有する本発明の実施の形態により得られる作用効果は、以下の通りである。まず、下型30の、加圧されたキャビティ内の粉末pから金型の摺動方向と交差する方向の荷重F(図2(d)参照)を受ける部分38に隣接し、かかる荷重Fを発生させる粉末部分を加圧する、上型の一部分24が、上部片24A及び下部片24Bに分割されている。そして、下部片24Bが上部片24Aに対し上下方向に相対移動可能に、なおかつ、下部片24Bが、少なくとも粉末pとの接触の際(図2(c))に、上型22の他の部分26、28よりも下方に突出するように保持されることにより、型締めの際に、かかる荷重Fを発生させる粉末部分を加圧する上型の下部片24Bが、他の部分26、28に先行して粉末に当接する。従って、当接部分の粉末は、下部片24Bの側方へと押し出される(図2(c)の矢印Q参照)。その後、上部片24Aに対する下部片24Bの突出量を減少させて、上型全体22を粉末pに当接させることで、キャビティ内における粉末pの移動を制限した状態で型締めが進行する。よって、キャビティ内の粉末密度は、下部片24Bに加圧された部分が他の部分と比較して低密度となる。その結果、加圧されたキャビティ内の粉末pから金型の摺動方向と交差する方向の荷重Fが減少し、金型合わせ面Sにおけるかじりが回避される。なお、シンクロハブ40の、図1のA−A断面部のボス12Aの密度は、同B−B断面部のボス12Bの密度に対し0.3〜0.5g/cm3程度低密度となることが望ましい。
このように、キャビティ内において、製品の圧肉部分(ボス部12)に隣接する開口部分(穴18)を形成するための下型30の一部分(穴成形型38)と隣接する部分に投入された粉末密度が、他の部分と比較して低密度となる。よって、この部分において、加圧されたキャビティ内の粉末pから金型の摺動方向と交差する方向の荷重Fが減少し、圧肉部分に隣接する開口部分を形成する金型の、金型合わせ面Sにおけるかじりが回避される。
又、ガイド部材44によって、下部片24Bは上部片24Aに対して上下方向に昇降自在に保持されることで、下部片24Bが、上型22の他の部分26、28よりも下方に突出するように保持された状態と、上部片に対する下部片の突出量を減少させた状態との間を、高精度に変位することが可能となる。又、弾性部材46によって、上部片24Aに対する下部片24Bの突出圧力が意図的に制御され、型締めの際に、上型の下部片24Bが他の部分26、28に先行して粉末に当接する際の、当接圧力が制御され、当該部分の粉末が下部片の側方へと押し出される量も、適切に調整されることとなる。よって、シンクロハブ40の、図1のA−A断面部のボス12Aと、同B−B断面部のボス12Bとの密度差を制御することが可能となる。
なお、本発明の実施の形態は、シンクロハブ40を粉末成形する場合に限らず、例えば、図4に示されるような、エンジンに使用するタイミングプーリ48にも適用することが可能である。この場合には、ボス50に隣接して、軽量化を目的として穿孔される穴52が存在することから、図4中符号54で示される部分を他の部分に対して低密度部に成形することで、タイミングプーリ48の粉末成形用金型の、金型合わせ面におけるかじりを回避することが可能となる。又、タイミングプーリ48に低密度の部分を設けることによって、部品の軽量化、粉末素材費の低減にも寄与するものとなる。
本発明の実施の形態に係るシンクロハブを示すものであり、(a)は平面図、(b)は断面図である。 図1に示されるシンクロハブを製造するための、粉末成形用金型を、中心線の半分のみ概略的に示したものであり、図1のA−A断面部に係る構造を示しており、(a)は粉末充填完了時を、(b)は型締め開始時を、(c)は上型の一部分が粉末表面に当接した時点を、(d)は型締め完了時を示している。 図1に示されるシンクロハブを製造するための、粉末成形用金型を、中心線の半分のみ概略的に示したものであり、図1のB−B断面部に係る構造を示しており、(a)は粉末充填完了時を、(b)は型締め開始時を、(c)は上型の一部分が粉末表面に当接した時点を、(d)は型締め完了時を示している。 本発明の実施の形態の応用例に係るタイミングプーリを示すものであり、(a)は平面図、(b)は断面図である。 従来のシンクロハブを示すものであり、(a)は平面図、(b)は断面図である。 図5に示されるシンクロハブを製造するための、粉末成形用金型を、中心線の半分のみ概略的に示したものであり、図5のA−A断面部に係る構造を示しており、(a)は粉末充填完了時を、(b)は型締め開始時を、(c)は上型が粉末表面に当接した時点を、(d)は型締め完了時を示している。
符号の説明
12:ボス部、14:リブ部、18:穴、22:上型、24:上内型、26:上中型、28:上外型、30:下型、32:下内型、34:下中型、36:下外型、38:穴成形型、40:シンクロハブ、42:粉末成形用金型、44:ガイド部材、46:弾性部材、48:タイミングプーリ、50:ボス、52:穴、54:低密度部、P:粉末、S:金型合わせ面

Claims (7)

  1. 複数箇所の分割部分により構成された上型と下型とが、複数の金型合わせ面で型開閉方向に摺接しており、各分割部分が型締めの進行中に適宜相対的に昇降することにより、キャビティ形状が変形してキャビティに充填された粉末を必要な製品形状へと圧縮成形する粉末成形用金型であって、
    下型の、加圧されたキャビティ内の粉末から金型の摺動方向と交差する方向の荷重を受ける部分に隣接し、かかる荷重を発生させる粉末部分を加圧する、上型の一部分が、上部片及び下部片に分割され、当該下部片が当該上部片に対し上下方向に相対移動可能に、なおかつ、当該下部片が、少なくとも粉末との接触の際に上型の他の部分よりも下方に突出するように保持されていることを特徴とする粉末成形用金型。
  2. 前記上型の一部分は、製品の圧肉部分に隣接する開口部分を形成するための下型の一部分と、隣接する部分であることを特徴とする請求項1記載の粉末成形用金型。
  3. 前記下部片を前記上部片に対して上下方向に昇降自在に保持するガイド部材が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の粉末成形用金型。
  4. 前記上部片と前記下部片とに挟持される弾性部材が配置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の粉末成形用金型。
  5. 前記上型は、少なくとも、同心状に配置された上内型、上中型及び上外型により構成され、上記下型は、少なくとも、同心状に配置された下内型、下中型、下外型と、前記下内型及び下中型との間に配置された穴成形型とにより構成され、
    当該穴成形型は、型締めの際に前記上内型及び前記上中型と摺接し、前記上内型が前記上部片及び前記下部片に分割されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の粉末成形用金型。
  6. 複数箇所の分割部分により構成された上型と下型とが、複数の金型合わせ面で型開閉方向に摺接しており、各分割部分が型締めの進行中に適宜相対的に昇降することにより、キャビティ形状が変形してキャビティに充填された粉末を必要な製品形状へと圧縮成形する粉末成形用金型を用いた粉末成形方法であって、
    下型の、加圧されたキャビティ内の粉末から金型の摺動方向と交差する方向の荷重を受ける部分に隣接し、かかる荷重を発生させる粉末部分を加圧する、上型の一部分を、他の部分に先行して粉末に当接させ、当該当接部分の粉末を、当該一部分の側方へと押し出して後、キャビティ内の粉末の移動を制限して型締めを進行させることを特徴とする粉末成形方法。
  7. 前記上型は、少なくとも、同心状に配置された上内型、上中型及び上外型により構成され、上記下型は、少なくとも、同心状に配置された下内型、下中型、下外型と、前記下内型及び下中型との間に配置された穴成形型とにより構成され、前記穴成形型は、型締めの際に前記上内型及び前記上中型と摺接し、前記上内型が上部片及び下部片に分割されており、
    前記下部片を上型の他の部分に先行して粉末に当接させ、当該当接部分の粉末を、前記下部片の側方へと押し出すことを特徴とする請求項6記載の粉末成形方法。
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