JPH09155598A - 粉末成形装置 - Google Patents
粉末成形装置Info
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- JPH09155598A JPH09155598A JP31802495A JP31802495A JPH09155598A JP H09155598 A JPH09155598 A JP H09155598A JP 31802495 A JP31802495 A JP 31802495A JP 31802495 A JP31802495 A JP 31802495A JP H09155598 A JPH09155598 A JP H09155598A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 外周切欠底コーナーに割れを発生させずに薄
肉製品を粉末成形する。 【解決手段】 製品の切欠付き外周を成形する貫通孔を
有するダイスと、該ダイス貫通孔内に挿入されて製品の
上面および下面をそれぞれ成形する上パンチおよび下パ
ンチとを備え、少なくとも上パンチが、製品の段差付き
上面を成形するために同心状に嵌合した複数のパンチ部
材層から成り、上パンチの最外層を成すパンチ部材が上
記製品外周切欠と対応した位置で分割された複数の分割
要素から成る、粉末成形装置において、上パンチの最外
層パンチ部材の外周にバックアップリングを嵌合させ、
製品抜き出し時に最外層パンチ部材下端がダイス貫通孔
上端から離脱する際に、該最外層パンチ部材を成す分割
要素の側縁部下端の外方への弾性変形を該バックアップ
リングにより拘束するように構成する。
肉製品を粉末成形する。 【解決手段】 製品の切欠付き外周を成形する貫通孔を
有するダイスと、該ダイス貫通孔内に挿入されて製品の
上面および下面をそれぞれ成形する上パンチおよび下パ
ンチとを備え、少なくとも上パンチが、製品の段差付き
上面を成形するために同心状に嵌合した複数のパンチ部
材層から成り、上パンチの最外層を成すパンチ部材が上
記製品外周切欠と対応した位置で分割された複数の分割
要素から成る、粉末成形装置において、上パンチの最外
層パンチ部材の外周にバックアップリングを嵌合させ、
製品抜き出し時に最外層パンチ部材下端がダイス貫通孔
上端から離脱する際に、該最外層パンチ部材を成す分割
要素の側縁部下端の外方への弾性変形を該バックアップ
リングにより拘束するように構成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉末成形装置に関
し、特に金属、セラミック等の焼結部品の製造に適した
粉末成形装置に関する。
し、特に金属、セラミック等の焼結部品の製造に適した
粉末成形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、製品の切欠付き外周を成形する貫
通孔を有するダイスと、該ダイス貫通孔内に挿入されて
製品の上面および下面をそれぞれ成形する上パンチおよ
び下パンチとを備え、少なくとも上パンチが、製品の段
差付き上面を成形するために同心状に嵌合した複数のパ
ンチ部材層から成り、上パンチの最外層を成すパンチ部
材が上記製品外周切欠と対応した位置で分割された複数
の分割要素から成る、粉末成形装置が知られている(例
えば「焼結機械部品その設計と製造」日本粉末冶金工業
会著、技術書院出版、昭和62年発行、p197を参
照)。
通孔を有するダイスと、該ダイス貫通孔内に挿入されて
製品の上面および下面をそれぞれ成形する上パンチおよ
び下パンチとを備え、少なくとも上パンチが、製品の段
差付き上面を成形するために同心状に嵌合した複数のパ
ンチ部材層から成り、上パンチの最外層を成すパンチ部
材が上記製品外周切欠と対応した位置で分割された複数
の分割要素から成る、粉末成形装置が知られている(例
えば「焼結機械部品その設計と製造」日本粉末冶金工業
会著、技術書院出版、昭和62年発行、p197を参
照)。
【0003】上記従来の装置により、例えば図1に示す
ように外周にキー溝21のあるT/Mクラッチハブ20
を成形するには、図2に示す構成の成形型を用いる。
ように外周にキー溝21のあるT/Mクラッチハブ20
を成形するには、図2に示す構成の成形型を用いる。
【0004】図2において、ダイス1はハブ20の外周
を成形する貫通孔1Aを有する。貫通孔1Aの内壁は、
製品キー溝に対応する3箇所がキー溝に対応する矩形に
隆起した断面形状を有する。
を成形する貫通孔1Aを有する。貫通孔1Aの内壁は、
製品キー溝に対応する3箇所がキー溝に対応する矩形に
隆起した断面形状を有する。
【0005】上パンチ2と下パンチ3は、貫通孔1A内
に挿入されてハブ20の段差段付き上面22および下面
23をそれぞれ成形する。上パンチ2を構成する3個の
筒状パンチ部材2A、2B、2Cは中心線Cの周りに同
心円状に層を成して嵌合している。下パンチ3も同様に
3個の筒状パンチ部材3A、3B、3Cが嵌合して構成
されている。上パンチ2の最外層を成すパンチ部材2A
は、図3に平面図で示すように、製品切欠位置に対応す
る3か所で分割された分割要素2A1、2A2、2A3
で構成されている。中間層を成すパンチ部材2Bは同じ
3か所に切り込みを持つが分割はされておらず一体とし
て作製されている。内層を成すパンチ部材2Cは切り込
みの無いリング状である。
に挿入されてハブ20の段差段付き上面22および下面
23をそれぞれ成形する。上パンチ2を構成する3個の
筒状パンチ部材2A、2B、2Cは中心線Cの周りに同
心円状に層を成して嵌合している。下パンチ3も同様に
3個の筒状パンチ部材3A、3B、3Cが嵌合して構成
されている。上パンチ2の最外層を成すパンチ部材2A
は、図3に平面図で示すように、製品切欠位置に対応す
る3か所で分割された分割要素2A1、2A2、2A3
で構成されている。中間層を成すパンチ部材2Bは同じ
3か所に切り込みを持つが分割はされておらず一体とし
て作製されている。内層を成すパンチ部材2Cは切り込
みの無いリング状である。
【0006】また、パンチ部材2A、2B、2Cは上パ
ンチ架台6に、パンチ部材3A、3B、3Cは下パンチ
架台(図示せず)に、それぞれ保持されている。ハブ2
0の内周面24(図1)はコアロッド4で成形する。な
お、図2には成形中の型部材位置を示してある。成形後
は、ダイ1を下げた後、上パンチ2を上げ、製品20を
取り出す。
ンチ架台6に、パンチ部材3A、3B、3Cは下パンチ
架台(図示せず)に、それぞれ保持されている。ハブ2
0の内周面24(図1)はコアロッド4で成形する。な
お、図2には成形中の型部材位置を示してある。成形後
は、ダイ1を下げた後、上パンチ2を上げ、製品20を
取り出す。
【0007】しかし、上記構成の成形型を用いて従来装
置により図1のように外周にキー溝等の切欠がある製品
を成形すると、キー溝21底部のコーナー部に円Aで囲
んで示したような割れが発生するという問題があった。
置により図1のように外周にキー溝等の切欠がある製品
を成形すると、キー溝21底部のコーナー部に円Aで囲
んで示したような割れが発生するという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、切欠底コー
ナーに割れを発生させずに薄肉製品を成形できる粉末成
形装置を提供することを目的とする。
ナーに割れを発生させずに薄肉製品を成形できる粉末成
形装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、本発明に
よれば、製品の切欠付き外周を成形する貫通孔を有する
ダイスと、該ダイス貫通孔内に挿入されて製品の上面お
よび下面をそれぞれ成形する上パンチおよび下パンチと
を備え、少なくとも上パンチが、製品の段差付き上面を
成形するために同心状に嵌合した複数のパンチ部材層か
ら成り、上パンチの最外層を成すパンチ部材が上記製品
外周切欠と対応した位置で分割された複数の分割要素か
ら成る、粉末成形装置において、上パンチの最外層パン
チ部材の外周にバックアップリングを嵌合させ、製品抜
き出し時に最外層パンチ部材下端がダイス貫通孔上端か
ら離脱する際に、該最外層パンチ部材を成す分割要素の
側縁部下端の外方への弾性変形を該バックアップリング
により拘束することを特徴とする粉末成形装置によって
達成される。
よれば、製品の切欠付き外周を成形する貫通孔を有する
ダイスと、該ダイス貫通孔内に挿入されて製品の上面お
よび下面をそれぞれ成形する上パンチおよび下パンチと
を備え、少なくとも上パンチが、製品の段差付き上面を
成形するために同心状に嵌合した複数のパンチ部材層か
ら成り、上パンチの最外層を成すパンチ部材が上記製品
外周切欠と対応した位置で分割された複数の分割要素か
ら成る、粉末成形装置において、上パンチの最外層パン
チ部材の外周にバックアップリングを嵌合させ、製品抜
き出し時に最外層パンチ部材下端がダイス貫通孔上端か
ら離脱する際に、該最外層パンチ部材を成す分割要素の
側縁部下端の外方への弾性変形を該バックアップリング
により拘束することを特徴とする粉末成形装置によって
達成される。
【0010】本発明者は、従来装置における割れ発生の
原因を下記のように考えた。装置の動作時には、成形荷
重軸方向のみの理想的な一軸荷重ではなく、実際には荷
重軸に対して横向きの荷重も作用し、成形型(ダイス、
パンチ、コアロッド)と成形体から成る系内で釣り合っ
ている。上パンチがダイス貫通孔から離脱すると、ダイ
スによる内向きの支持が失われ、瞬時に別の釣り合い状
態へ遷移する。その際、最外層分割要素の側縁部下端は
特に剛性が小さいため、横向き荷重により瞬間的に外方
へ弾性変形する。成形負荷中はパンチ全体が成形荷重軸
方向に圧縮弾性変形しており、この荷重軸方向の圧縮弾
性変形は成形後の除荷により弾性回復する。上パンチ最
外層の分割要素側縁部では分割要素中央部に比べて、外
方への弾性変形分だけ下端における弾性回復変位に差が
生じ、上パンチ最外層から製品上面外縁部への負荷が切
欠周辺で不均等になる。この不均等負荷は瞬時に発生し
て衝撃力を生起し、応力集中部である切欠底コーナーに
割れを発生させる。
原因を下記のように考えた。装置の動作時には、成形荷
重軸方向のみの理想的な一軸荷重ではなく、実際には荷
重軸に対して横向きの荷重も作用し、成形型(ダイス、
パンチ、コアロッド)と成形体から成る系内で釣り合っ
ている。上パンチがダイス貫通孔から離脱すると、ダイ
スによる内向きの支持が失われ、瞬時に別の釣り合い状
態へ遷移する。その際、最外層分割要素の側縁部下端は
特に剛性が小さいため、横向き荷重により瞬間的に外方
へ弾性変形する。成形負荷中はパンチ全体が成形荷重軸
方向に圧縮弾性変形しており、この荷重軸方向の圧縮弾
性変形は成形後の除荷により弾性回復する。上パンチ最
外層の分割要素側縁部では分割要素中央部に比べて、外
方への弾性変形分だけ下端における弾性回復変位に差が
生じ、上パンチ最外層から製品上面外縁部への負荷が切
欠周辺で不均等になる。この不均等負荷は瞬時に発生し
て衝撃力を生起し、応力集中部である切欠底コーナーに
割れを発生させる。
【0011】これに対して本発明においては、上パンチ
の最外層パンチ部材の外周にバックアップリングを嵌合
させ、製品抜き出し時に最外層パンチ部材下端がダイス
貫通孔上端から離脱する際に、該最外層パンチ部材を成
す分割要素の側縁部下端の外方への弾性変形を該バック
アップリングにより拘束するので、弾性回復変位に不均
等が生ぜず、割れを防止できる。
の最外層パンチ部材の外周にバックアップリングを嵌合
させ、製品抜き出し時に最外層パンチ部材下端がダイス
貫通孔上端から離脱する際に、該最外層パンチ部材を成
す分割要素の側縁部下端の外方への弾性変形を該バック
アップリングにより拘束するので、弾性回復変位に不均
等が生ぜず、割れを防止できる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1に示すT/Mクラッチハブ2
0を成形するための本発明による粉末成形装置の成形型
の構成例を図5に示す。図5(a) には、上パンチをダイ
スに挿入していない状態を示し、図5(b) には上パンチ
の最外層を成すパンチ部材とバックアップリングのみを
示した。
0を成形するための本発明による粉末成形装置の成形型
の構成例を図5に示す。図5(a) には、上パンチをダイ
スに挿入していない状態を示し、図5(b) には上パンチ
の最外層を成すパンチ部材とバックアップリングのみを
示した。
【0013】図5(a) に示すように、上パンチ2はアウ
ターパンチ(最外層パンチ部材)2A、ミドルパンチ
(中間層パンチ部材)2B、インナーパンチ(内層パン
チ部材)2Cから成り、分割要素2A1、2A2、2A
3(図5(b) )から成るアウターパンチ2Aの外周にバ
ックアップリング7を嵌合させてある。アウターパンチ
2Aの外周面とバックアップリング7の内周面との隙間
(t)は例えば0.005mm〜0.05mmである。
バックアップリング7は、ボルト締め等によりホルダー
8に固定されており、ホルダー8の貫通孔を通るピン1
0が上パンチ架台6に固定されていて、バックアップリ
ング7はピン10に案内されて上下に移動可能になって
いる。またバックアップリング7は、下面7Pがアウタ
ーパンチ2Aの下面2APと同一面となるように、ピン
10を取り巻くスプリング9により下方に押しつけられ
ている。
ターパンチ(最外層パンチ部材)2A、ミドルパンチ
(中間層パンチ部材)2B、インナーパンチ(内層パン
チ部材)2Cから成り、分割要素2A1、2A2、2A
3(図5(b) )から成るアウターパンチ2Aの外周にバ
ックアップリング7を嵌合させてある。アウターパンチ
2Aの外周面とバックアップリング7の内周面との隙間
(t)は例えば0.005mm〜0.05mmである。
バックアップリング7は、ボルト締め等によりホルダー
8に固定されており、ホルダー8の貫通孔を通るピン1
0が上パンチ架台6に固定されていて、バックアップリ
ング7はピン10に案内されて上下に移動可能になって
いる。またバックアップリング7は、下面7Pがアウタ
ーパンチ2Aの下面2APと同一面となるように、ピン
10を取り巻くスプリング9により下方に押しつけられ
ている。
【0014】図5に示した以外の構成は、図2および図
3に示した従来装置の構成と同様である。すなわち、ダ
イス1はハブ20の外周を成形する貫通孔1Aを有す
る。貫通孔1Aの内壁は、製品キー溝に対応する3箇所
がキー溝に対応する矩形に隆起した断面形状を有する。
3に示した従来装置の構成と同様である。すなわち、ダ
イス1はハブ20の外周を成形する貫通孔1Aを有す
る。貫通孔1Aの内壁は、製品キー溝に対応する3箇所
がキー溝に対応する矩形に隆起した断面形状を有する。
【0015】上パンチ2と下パンチ3は、貫通孔1A内
に挿入されてハブ20の段差段付き上面22および下面
23をそれぞれ成形する。上パンチ2を構成する3個の
筒状パンチ部材2A、2B、2Cは中心線Cの周りに同
心円状に層を成して嵌合している。下パンチ3も同様に
3個の筒状パンチ部材3A、3B、3Cが嵌合して構成
されている。上パンチ2の最外層を成すパンチ部材2A
は、図3に平面図で示すように、製品切欠位置に対応す
る3か所で分割された分割要素2A1、2A2、2A3
で構成されている。中間層を成すパンチ部材2Bは同じ
3か所に切り込みを持つが分割はされておらず一体とし
て作製されている。内層を成すパンチ部材2Cは切り込
みの無いリング状である。
に挿入されてハブ20の段差段付き上面22および下面
23をそれぞれ成形する。上パンチ2を構成する3個の
筒状パンチ部材2A、2B、2Cは中心線Cの周りに同
心円状に層を成して嵌合している。下パンチ3も同様に
3個の筒状パンチ部材3A、3B、3Cが嵌合して構成
されている。上パンチ2の最外層を成すパンチ部材2A
は、図3に平面図で示すように、製品切欠位置に対応す
る3か所で分割された分割要素2A1、2A2、2A3
で構成されている。中間層を成すパンチ部材2Bは同じ
3か所に切り込みを持つが分割はされておらず一体とし
て作製されている。内層を成すパンチ部材2Cは切り込
みの無いリング状である。
【0016】また、パンチ部材2A、2B、2Cは上パ
ンチ架台6に、パンチ部材3A、3B、3Cは下パンチ
架台(図示せず)に、それぞれ保持されている。ハブ2
0の内周面24(図1)はコアロッド4で成形する。な
お、図2には成形中の型部材位置を示してある。成形後
は、ダイ1を下げた後、上パンチ2を上げ、製品20を
取り出す。
ンチ架台6に、パンチ部材3A、3B、3Cは下パンチ
架台(図示せず)に、それぞれ保持されている。ハブ2
0の内周面24(図1)はコアロッド4で成形する。な
お、図2には成形中の型部材位置を示してある。成形後
は、ダイ1を下げた後、上パンチ2を上げ、製品20を
取り出す。
【0017】図6に本発明による構成の成形型の作動を
示す。成形中は、図6(a) に示すように、ダイス1の上
面1Pにより押し上げられており、アウターパンチ2A
は下端をダイス1の貫通孔1Aにより外方から支持され
ている。抜き出し時には、ダイス1が降下するのに伴っ
てバックアップリング7がスプリング9の押しつけ力に
より降下する。アウターパンチ2Aの下面2APがダイ
ス1の上面1Pと同一面に揃った時点で、バックアップ
リング7の下面7Pがアウターパンチ2Aの下面2AP
と同一面に揃い、それ以降ダイス1が降下した状態では
バックアップリング7がアウターパンチ2Aを外方から
支持する。
示す。成形中は、図6(a) に示すように、ダイス1の上
面1Pにより押し上げられており、アウターパンチ2A
は下端をダイス1の貫通孔1Aにより外方から支持され
ている。抜き出し時には、ダイス1が降下するのに伴っ
てバックアップリング7がスプリング9の押しつけ力に
より降下する。アウターパンチ2Aの下面2APがダイ
ス1の上面1Pと同一面に揃った時点で、バックアップ
リング7の下面7Pがアウターパンチ2Aの下面2AP
と同一面に揃い、それ以降ダイス1が降下した状態では
バックアップリング7がアウターパンチ2Aを外方から
支持する。
【0018】製品上面の段差を成形するために上パンチ
2の各パンチ部材2A、2B、2Cは非常に薄くなって
おり、特に最外層パンチ部材2Aは切欠位置で分割され
ていて、個々の分割要素2A1、2A2、2A3の剛性
が小さい。更に、図4に示したように分割要素側縁部下
端Tは自由端であるため特に剛性が小さい。そのため従
来装置においては、製品抜き出し時に、上パンチ最外層
パンチ部材2Aの分割要素がダイ1の貫通孔1Aから離
脱したときに、前述のように割れ発生原因となる外方へ
の弾性変形が、図4に破線で示したように生じる。
2の各パンチ部材2A、2B、2Cは非常に薄くなって
おり、特に最外層パンチ部材2Aは切欠位置で分割され
ていて、個々の分割要素2A1、2A2、2A3の剛性
が小さい。更に、図4に示したように分割要素側縁部下
端Tは自由端であるため特に剛性が小さい。そのため従
来装置においては、製品抜き出し時に、上パンチ最外層
パンチ部材2Aの分割要素がダイ1の貫通孔1Aから離
脱したときに、前述のように割れ発生原因となる外方へ
の弾性変形が、図4に破線で示したように生じる。
【0019】本発明の装置においては、上パンチ2の最
外層パンチ部材2Aの外周にバックアップリング7を嵌
合させたことにより、製品20の抜き出し時に最外層パ
ンチ部材2Aがダイス貫通孔から離脱する際に、分割要
素2A1、2A2、2A3の側縁部下端Tの外方への弾
性変形をバックアップリング7により拘束して割れを防
止できる。
外層パンチ部材2Aの外周にバックアップリング7を嵌
合させたことにより、製品20の抜き出し時に最外層パ
ンチ部材2Aがダイス貫通孔から離脱する際に、分割要
素2A1、2A2、2A3の側縁部下端Tの外方への弾
性変形をバックアップリング7により拘束して割れを防
止できる。
【0020】本発明の最も望ましい態様においては、図
5(a) に示すように上パンチ2がダイス1に挿入されて
いない状態において、バックアップリング7の下面7P
とアウターパンチ2Aの下面2APとが同一面に揃う配
置とする。ただし、バックアップリング7の下面7P
は、アウターパンチ2Aの下面2APと同一面に揃える
ことは必ずしも必要ではなく、製品外周切欠底コーナー
の割れ発生を防止するのに十分な程度に、アウターパン
チ2Aの分割要素側縁部下端Tの外方への弾性変形を拘
束できる範囲であれば、アウターパンチ2Aの下面2A
Pより上方にあってもよい。更に、上記の弾性変形拘束
可能範囲内であって且つダイス1の上面1Pが当たらな
い範囲内の高さにバックアップリング7を配置できる場
合には、上記スプリング9とピン10による上下可動機
構を用いずに、上記の高さにバックアップリング7をピ
ン10等により固定してもよい。
5(a) に示すように上パンチ2がダイス1に挿入されて
いない状態において、バックアップリング7の下面7P
とアウターパンチ2Aの下面2APとが同一面に揃う配
置とする。ただし、バックアップリング7の下面7P
は、アウターパンチ2Aの下面2APと同一面に揃える
ことは必ずしも必要ではなく、製品外周切欠底コーナー
の割れ発生を防止するのに十分な程度に、アウターパン
チ2Aの分割要素側縁部下端Tの外方への弾性変形を拘
束できる範囲であれば、アウターパンチ2Aの下面2A
Pより上方にあってもよい。更に、上記の弾性変形拘束
可能範囲内であって且つダイス1の上面1Pが当たらな
い範囲内の高さにバックアップリング7を配置できる場
合には、上記スプリング9とピン10による上下可動機
構を用いずに、上記の高さにバックアップリング7をピ
ン10等により固定してもよい。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の粉末成形
装置は、上パンチ外周にバックアップリングを嵌合させ
たことにより、製品抜き出し時に最外層パンチ部材の分
割要素側縁部下端の外方へ弾性変形を拘束し、切欠底コ
ーナーに割れを発生させずに薄肉製品を成形できる。
装置は、上パンチ外周にバックアップリングを嵌合させ
たことにより、製品抜き出し時に最外層パンチ部材の分
割要素側縁部下端の外方へ弾性変形を拘束し、切欠底コ
ーナーに割れを発生させずに薄肉製品を成形できる。
【図1】図1(a) は、本発明の粉末成形装置により成形
する成形製品の一例としてT/Mクラッチハブを示す平
面図であり、図1(b) は図1(a) の線B−Bにおける断
面図である。
する成形製品の一例としてT/Mクラッチハブを示す平
面図であり、図1(b) は図1(a) の線B−Bにおける断
面図である。
【図2】図2は、従来の粉末成形装置において図1のハ
ブを成形するための成形型の構成を示す断面図である。
ブを成形するための成形型の構成を示す断面図である。
【図3】図3は、図2の成形型の上パンチを構成する複
数層を成して嵌合したパンチ部材を示す平面図である。
数層を成して嵌合したパンチ部材を示す平面図である。
【図4】図4は、図3の最外層パンチ部材を構成する分
割要素の側縁部下端の外方への弾性変形を示す平面図で
ある。
割要素の側縁部下端の外方への弾性変形を示す平面図で
ある。
【図5】図5(a) は、本発明による粉末成形装置の上パ
ンチおよびバックアップリングを示す断面図であり、図
5(b) は図5(a) の上パンチの最外層パンチ部材を構成
する分割要素とバックアップリングとを示す平面図であ
る。
ンチおよびバックアップリングを示す断面図であり、図
5(b) は図5(a) の上パンチの最外層パンチ部材を構成
する分割要素とバックアップリングとを示す平面図であ
る。
【図6】図6は、本発明の粉末成形装置の(a) 成形時お
よび(b) 抜き取り時の状態を示す断面図である。
よび(b) 抜き取り時の状態を示す断面図である。
【符号の説明】 1…ダイス 1A…ダイス1の貫通孔 2…上パンチ 2A…上パンチ2の最外層パンチ部材(アウターパン
チ) 2A1、2A2、2A3…上パンチ最外層パンチ部材2
Aの各分割要素 T…上パンチ2の最外層パンチ部材2Aの分割要素側縁
部下端 2B…上パンチ2の中間層パンチ部材(ミドルパンチ) 2C…上パンチ2の内層パンチ部材(インナーパンチ) 3…下パンチ 3A…下パンチ3の最外層パンチ部材(アウターパン
チ) 3B…下パンチ3の中間層パンチ部材(ミドルパンチ) 3C…下パンチ3の内層パンチ部材(インナーパンチ) 4…コアロッド 6…上パンチ架台 7…上パンチ2のバックアップリング 8…バックアップリング7のホルダー 9…スプリング 10…ピン 20…T/Mクラッチハブ 21…ハブ20の外周キー溝 22…ハブ20の段差段付き上面 23…ハブ20の段差段付き下面 24…ハブ20の内周面
チ) 2A1、2A2、2A3…上パンチ最外層パンチ部材2
Aの各分割要素 T…上パンチ2の最外層パンチ部材2Aの分割要素側縁
部下端 2B…上パンチ2の中間層パンチ部材(ミドルパンチ) 2C…上パンチ2の内層パンチ部材(インナーパンチ) 3…下パンチ 3A…下パンチ3の最外層パンチ部材(アウターパン
チ) 3B…下パンチ3の中間層パンチ部材(ミドルパンチ) 3C…下パンチ3の内層パンチ部材(インナーパンチ) 4…コアロッド 6…上パンチ架台 7…上パンチ2のバックアップリング 8…バックアップリング7のホルダー 9…スプリング 10…ピン 20…T/Mクラッチハブ 21…ハブ20の外周キー溝 22…ハブ20の段差段付き上面 23…ハブ20の段差段付き下面 24…ハブ20の内周面
Claims (1)
- 【請求項1】 製品の切欠付き外周を成形する貫通孔を
有するダイスと、該ダイス貫通孔内に挿入されて製品の
上面および下面をそれぞれ成形する上パンチおよび下パ
ンチとを備え、少なくとも上パンチが、製品の段差付き
上面を成形するために同心状に嵌合した複数のパンチ部
材層から成り、上パンチの最外層を成すパンチ部材が上
記製品外周切欠と対応した位置で分割された複数の分割
要素から成る、粉末成形装置において、 上パンチの最外層パンチ部材の外周にバックアップリン
グを嵌合させ、製品抜き出し時に最外層パンチ部材下端
がダイス貫通孔上端から離脱する際に、該最外層パンチ
部材を成す分割要素の側縁部下端の外方への弾性変形を
該バックアップリングにより拘束することを特徴とする
粉末成形装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31802495A JPH09155598A (ja) | 1995-12-06 | 1995-12-06 | 粉末成形装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31802495A JPH09155598A (ja) | 1995-12-06 | 1995-12-06 | 粉末成形装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09155598A true JPH09155598A (ja) | 1997-06-17 |
Family
ID=18094652
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31802495A Pending JPH09155598A (ja) | 1995-12-06 | 1995-12-06 | 粉末成形装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09155598A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007098460A (ja) * | 2005-10-07 | 2007-04-19 | Sumitomo Denko Shoketsu Gokin Kk | 粉末成形用プレス金型 |
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JP2008030099A (ja) * | 2006-07-31 | 2008-02-14 | Honda Motor Co Ltd | 2段ギア圧粉成型用金型 |
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JP2010064130A (ja) * | 2008-09-12 | 2010-03-25 | Sumitomo Electric Sintered Alloy Ltd | 焼結部品の製造方法と成形用金型 |
JP2014155954A (ja) * | 2013-02-18 | 2014-08-28 | Sumitomo Denko Shoketsu Gokin Kk | 粉末成形用金型 |
CN104309158A (zh) * | 2014-08-22 | 2015-01-28 | 无锡斯贝尔磁性材料有限公司 | 一种组合型粉末成型模具 |
-
1995
- 1995-12-06 JP JP31802495A patent/JPH09155598A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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