JP3235809U - 電動機における集電子の研削装置 - Google Patents

電動機における集電子の研削装置 Download PDF

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Abstract

Figure 0003235809000001
【課題】電動機を取り外すことなく、電動機の集電子の摺動面に対し強研削を可能とすることで、現地にて集電子の摺動面を高品質に研削することができる、電動機における集電子の研削装置を提供する。
【解決手段】電動機における集電子の研削装置1は、回転子103の回転軸104に集電子105を固定した電動機100における集電子105の研削装置1である。研削装置1は、集電子105の回転方向(矢印Xで示す方向)に対し対向する方向(矢印Yで示す方向)に集電子105の回転速度よりも速い回転速度で回転し、集電子105の摺動面105aを研削する回転砥石10を備えている。
【選択図】図5

Description

本考案は、電動機における集電子の研削装置に関する。
圧延機などの如く、大きな起動トルクが必要な機械装置のモータとして、例えば、同期電動機が好適に使用されている。
この同期電動機においては、回転子に設けられた界磁巻線を直流励磁する場合、回転子の回転軸に集電子を固定し、その集電子に接触するブラシを用いるのが一般的である。
同期電動機において、集電子の摺動面に塵埃が付着すると、摺動面が傷ついて粗くなり、ブラシが短期間で摩耗してランニングコストが嵩む問題がある。また、摺動面の損傷が大きくなると、集電子とブラシとの接触不良を生じる問題がある。
このため、同期電動機においては、集電子の摺動面を定期的に研削することが一般的に行われている。
同期電動機ではないが、回転子の回転軸にスリップリングを固定した巻線形誘導モータのスリップリングの研磨方法として、従来、例えば、特許文献1に示すものが知られている。
特許文献1に示すスリップリングの研磨方法は、ブラシと同一形状にした砥石を、複数のブラシの内の1つと交換して、砥石をスリップリングの摺動面に所定圧で接触させ、次いで、モータを駆動することにより、スリップリングの摺動面を研磨補修するものである。
この特許文献1に示すスリップリングの研磨方法によれば、現場において簡単かつ安全にスリップリングの補修作業を行うことができる。
また、固定部材のブラシ接点と回転部材のリング接点との摺動により固定部材と回転部材との電気的接続を得るスリップリングとして、従来、例えば、特許文献2に示すものが知られている。
特許文献2に示すスリップリングは、回転部材のリング接点に形成される移着膜層を研磨する研磨部材と、この研磨部材をリング接点に押し付ける押付け手段とを有するものである。
この特許文献2に示すスリップリングによれば、スリップリングのリング接点に形成された移着膜層を研磨除去、あるいは移着膜層のうち膜厚が他の領域に比べて厚くなっている領域を選択的に除去し、移着膜厚の膜厚分布状態を均一に保持することができる。
更に、カム面に凹状部を有するカムを小径の回転砥石により高精度かつ能率的に研削できるようにしたものとして、従来、例えば、特許文献3に示すものが知られている。
特許文献3に示すカム研削装置は、回転砥石をカムの回転軸線に対して傾斜する砥石軸線上に設け、その回転砥石の研削面を、砥石軸線を中心とした円錐面上に位置する逆クラウニング形状としたものである。
特許文献3に示すカム研削装置によれば、カム面に凹状部が形成されていても、小径の回転砥石を用いてカム面を高精度にかつ能率的に研削することができる。
特開平3-222654号公報 特開平8-236239号公報 特開2014-62481号公報
しかしながら、この従来の特許文献1に示すスリップリングの研磨方法にあっては、複数のブラシの内の1つと交換した砥石をスリップリングの摺動面に接触させ、モータ駆動することによりスリップリングを回転させてスリップリングの摺動面を研磨補修するが、スリップリングの一回転に対する研削量が少ないため、軽微な損傷に対する効果は期待できるが、表面が著しく荒損したものは改善できない。一方、摺動面が著しく荒損したものを高品質に研削しようとすると、研削時間が膨大となる。この摺動面が著しく荒損したスリップリングの摺動面を高品質に研削できないという課題は、特許文献2に示すスリップリングにもある。
これら特許文献1に示すスリップリングの研磨方法や特許文献2に示すスリップリングが抱える課題を解決するために、従来にあっては、集電子のある電動機を現地で取り外し整備工場に移動させてから集電子を旋盤加工する方法や、現地で集電子をバイト切削する方法等が行われている。
ここで、整備工場で旋盤加工する方法では、電動機を取り外して電動機を旋盤に載せてから集電子の旋盤加工を行うため、電動機を旋盤に載せる作業に時間を要し全体の工期が長くなったり、また、旋盤に乗らない大型電動機の場合には集電子の加工ができない、という課題があった。
また、現地で集電子をバイト切削する方法では、集電子を低速で回転させた場合には、集電子の摺動面に凹凸が残る課題があった。このため、集電子を高速で回転させることが必要になるが、集電子を高速で回転させる駆動設備が必要となり、特に、大型電動機において、現地切削の障害となっていた。
一方、従来の特許文献3に示すカム研削装置は、エンジンのバルブを開閉させるカムを旋盤に取り付けてカム面を回転砥石で研削するものであり、電動機における集電子の摺動面を現地で研削するのに適用することができない。
従って、本考案はこの従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、電動機を取り外すことなく、電動機の集電子の摺動面に対し強研削を可能とすることで、現地にて集電子の摺動面を高品質に研削することができる、電動機における集電子の研削装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本考案の一態様に係る電動機における集電子の研削装置は、回転子の回転軸に集電子を固定した電動機における集電子の研削装置であって、前記集電子の回転方向に対し対向する方向に前記集電子の回転速度よりも速い回転速度で回転し、前記集電子の摺動面を研削する回転砥石を備えていることを要旨とする。
本考案に係る電動機における集電子の研削装置によれば、電動機を取り外すことなく、電動機の集電子の摺動面に対し強研削をすることが可能となる。これにより、現地にて集電子の摺動面を高品質に短工期で研削することができる、電動機における集電子の研削装置を提供できる。
本考案の一実施形態に係る電動機における集電子の研削装置の概略構成を模式的に示す正面図である。 図1に示す電動機における集電子の研削装置の概略構成を模式的に示す平面図である。 図1及び図2に示す研削装置における、回転砥石、軸方向スライドベース、進退方向スライドベース、砥石駆動ベース、及び砥石駆動用モータの具体的構成を説明するための正面図である。 図1及び図2に示す研削装置における、回転砥石、軸方向スライドベース、進退方向スライドベース、砥石駆動ベース、及び砥石駆動用モータの具体的構成を説明するための平面図である。 図1に示す研削装置を用いて、電動機における集電子の摺動面を研削するに際しての研削装置の位置決めの様子を説明するための図である。 集電子側にドレッサーを取り付けて回転砥石の回転砥石面の平行度を修正する様子を説明するための図である。
以下、本考案の一実施形態に係る電動機における集電子の研削装置について図面を参照して説明する。
以下に示す実施形態は、本考案の技術的思想を具体化するための装置を例示するものであって、本考案の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記の実施形態に特定するものではない。
また、図面は模式的なものである。そのため、厚みと平面寸法との関係、比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている。
図1及び図2には、本考案の一実施形態に係る電動機における集電子の研削装置の概略構成を模式的に示されている。
図1及び図2に示す電動機における集電子の研削装置1は、電動機としての同期電動機(図5参照)100の回転子103の回転軸104に集電子固定部材104aを介して固定された集電子105の摺動面(外周面)105aの研削を行うものである。
同期電動機100は、電機子巻線102を配置した固定子101と、固定子101の内周側に配置され、界磁巻線(図示せず)を設置した回転子103とを備えている。固定子101は、円筒状のケース100a内に配置されてケース100aに固定されている。そして、回転子103の回転軸104には、界磁巻線を直流励磁するために、集電子105が集電子固定部材104aを介して固定されている。また、集電子105は、円環形状に形成され、集電子105の外周面には、図示しないブラシが接触して集電子105を介して界磁巻線に励磁電流を流すようになっている。そして、固定子101及び回転子103を内周側に配置したケース100a及び集電子105等の電動機構成部材は、図示しない電動機カバーによって覆われている。
この同期電動機100において、集電子105の摺動面(外周面)105aに塵埃が付着すると、摺動面105aが傷ついて粗くなり、ブラシが短期間で摩耗してランニングコストが嵩む問題がある。また、摺動面105aの損傷が大きくなると、集電子105とブラシとの接触不良を生じる問題がある。
このため、本実施形態では、前述したように、研削装置1によって、回転子103の回転軸104に固定された集電子105の摺動面(外周面)105aの研削を周期的に行うようにしている。
この研削装置1は、図1及び図2に示すように、回転砥石10と、横行方向スライドベース20と、進退方向スライドベース30と、砥石駆動ベース40と、横行方向制御用モータ50と、砥石駆動用モータ60とを備えている。
回転砥石10は、図1及び図5に示すように、集電子105の矢印Xで示す回転方向に対し矢印Yで示す対向する方向に集電子105の回転速度よりも速い回転速度で回転し、集電子105の摺動面(外周面)105aを研削する。
これにより、集電子105の摺動面105aに対する回転砥石10の相対速度が集電子105を単独で回転させたときの集電子105の摺動面105aの回転速度(周速)よりも上昇し、集電子105の摺動面105aの回転速度の大小にかかわらず集電子105の摺動面105aの強研削が可能となる。このため、集電子105の摺動面105aが軽微な損傷がある場合のみならず、著しく荒損している場合でも短時間で集電子105の摺動面105aを高品質に研削することができる。ここで、「強研削」とは、集電子105の大きさによって異なるが、例えば、集電子105の外径がΦ560mm、集電子105の幅が50mmの場合には、一時間当たり0.6mm程度の研削量を意味する。また、「高品質」とは、表面粗さRz:0.8級程度を意味する。
この研削に際し、回転砥石10を用いることで、集電子105の摺動面105aの強研削が可能となることから、同期電動機100を現地で取り外し整備工場に移動させてから集電子105を旋盤加工する方法を用いる必要はない。このため、同期電動機100を旋盤に載せる作業に時間を要し全体の工期が長くなることはない。また、旋盤に乗らない大型の同期電動機100でも集電子105の加工を行うことができることになる。また、集電子105を旋盤加工する際には、同期電動機100を取り外して分解する作業に数日間要するが、その必要もない。
また、現地で集電子105をバイト切削する必要もなく、集電子105を高速で回転させる必要はないので、集電子105を高速で回転させる駆動設備が不要となる。そして、集電子105をバイト切削する場合、集電子105の摺動面105aの仕上がり品質が表面粗さRz:60級程度とあまり良好でない。
このため、本実施形態に係る電動機における集電子の研削装置1によれば、同期電動機100を取り外すことなく、同期電動機100の集電子105の摺動面105aに対し強研削をすることが可能となり、これにより、現地にて集電子105の摺動面105aを高品質に短工期で研削することができる。
ここで、回転砥石10は、図3及び図4に示すように、砥石駆動ベース40の先端(図3における右端)に設けられた一対の軸受部材12に回転可能に軸支された回転砥石回転軸11の一端に着脱自在に取り付けられる。これにより、粗研削用の回転砥石(#60程度の砥石)、仕上研削用の回転砥石(#80程度の砥石)、バリ取り研削用の回転砥石(スコッチ砥石)、及び鏡面研磨用の回転砥石(研磨剤#1000を施した布バフ)が交換可能となっている。回転砥石10は、粗研削用の回転砥石、仕上研削用の回転砥石、バリ取り研削用の回転砥石、及び鏡面研磨用の回転砥石が交換可能となっているので、粗研削用の回転砥石、仕上研削用の回転砥石、バリ取り研削用の回転砥石、及び鏡面研磨用の回転砥石の順に集電子105の摺動面105aを研削することで、集電子105の摺動面105aをより高品質に研削することができる。
次に、横行方向スライドベース20は、図2及び図4に示すように、集電子105の幅方向に対応する横行方向(図2及び図4における矢印Aで示す方向、回転子103の軸方向と同一の方向)に細長く延びる上方が開放した矩形状体である。横行方向スライドベース20には、横行方向スライドベース20の延びる方向に沿ってボールねじ用のねじ軸21の両端が回転可能に支持されている。ボールねじ用のねじ軸21の一端には、図2に示すように、回転方向変換装置22が設けられている。横行方向スライドベース20は、研削時に図5に示すように研削装置支持台200上の台座205上に固定される。
また、進退方向スライドベース30は、横行方向スライドベース20上において、集電子105の摺動面105aに対し進退する進退方向(図1及び図3における矢印Bで示す方向)に細長く延びる矩形状体である。進退方向スライドベース30は、横行方向スライドベース20上に配置され、横行方向スライドベース20に沿って横行方向に移動可能となっている。進退方向スライドベース30は、横行方向スライドベース20に設けられたボールねじ用のねじ軸21に転動体を介して接続され、ねじ軸21の回転により横行方向に移動する。進退方向スライドベース30には、進退方向スライドベース30の延びる方向に沿ってボールねじ用のねじ軸31の両端が回転可能に支持されている。
また、砥石駆動ベース40は、前述の進退方向(図1及び図3における矢印Bで示す方向)に延びる矩形状板で、進退方向スライドベース30上に配置され、進退方向スライドベース30に沿って前述の進退方向に移動可能となっている。砥石駆動ベース40は、進退方向スライドベース30に設けられたボールねじ用のねじ軸31に転動体を介して接続され、ねじ軸31の回転により前述の進退方向に移動する。進退方向スライドベース30に設けられたねじ軸31には、図1乃至図4に示すように、砥石駆動ベース40の進退方向の位置を調整することで回転砥石10の進退方向の位置を調整する調整ハンドル32が設けられている。
回転砥石10は、横行方向に移動可能な進退方向スライドベース30に沿って前述の進退方向(図1及び図3における矢印Bで示す方向)に移動可能な砥石駆動ベース40に設置されているので、前述の横行方向の位置及び前述の進退方向の位置が調整可能となっている。
このように、回転砥石10は、横行方向の位置及び進退方向の位置が調整可能となっているので、回転砥石10の、集電子105の摺動面105aの幅方向及び集電子105の摺動面105aに対する押込み方向の位置調整が可能となり、集電子105の摺動面105aの損傷状態に応じた研削量で研削でき、集電子105の摺動面105aをより高品質に研削することができる。
また、砥石駆動用モータ60は、回転砥石10を駆動するとともに回転砥石10の回転数を制御するものであり、図3及び図4に示すように、砥石駆動ベース40上に台座61を介して固定されている。砥石駆動用モータ60の回転軸62にはVプーリー63が固定され、一方、回転砥石10を一端に固定した回転砥石回転軸11の他端にはVプーリー13が固定され、砥石駆動用モータ60側のVプーリー63と回転砥石10側のVプーリー13とにVベルト(ベルト)64が掛け渡されている。つまり、砥石駆動用モータ60の回転軸62と回転砥石10の回転砥石回転軸11とがVベルト64を介して連結され、回転砥石10がベルト駆動となっている。
このように、砥石駆動用モータ60によって回転砥石10の回転数を制御することにより、集電子105の摺動面105aの損傷状態に応じて回転砥石10の回転数を調整でき、集電子105の摺動面105aをより高品質に研削することができる。
また、回転砥石10がベルト駆動となっているので、回転砥石10による研削時に振動を抑制することができ、研削精度を向上させることができる。
また、横行方向制御用モータ50は、進退方向スライドベース30を駆動するとともに進退方向スライドベース30の前述の横行方向(図2及び図4における矢印Aで示す方向)の移動速度を制御して回転砥石10の横行方向の移動速度を制御する。この横行方向制御用モータ50の回転軸51は、図1及び図2に示すように、フレキシブルシャフト52に連結され、フレキシブルシャフト52は横行方向スライドベース20に設けられたボールねじ用のねじ軸21に連結された回転方向変換装置22に連結されている。横行方向制御用モータ50の回転軸51の回転はフレキシブルシャフト52を経て回転方向変換装置22によって回転方向が変換されてボールねじ用のねじ軸21を回転させる。これにより、進退方向スライドベース30は横行方向に移動する。横行方向制御用モータ50は、研削時に図5に示すように研削装置支持台200上に固定される。
横行方向制御用モータ50が回転砥石10の横行方向の移動速度を制御するので、回転砥石10の横行方向の移動速度(集電子105の幅方向の移動速度)を一定に制御でき、集電子105の摺動面105aをより高品質に研削することができる。
研削装置1は、図5に示すように、研削時に研削装置支持台200上に固定されて集電子105の摺動面105aの研削を行う。この研削装置支持台200は、地上に載置された複数のジャッキ201上に載置される。各ジャッキ201は、載置されている研削装置支持台200の上下方向の位置を決定する。各ジャッキ201の周囲には、複数の支柱202を立設し、各支柱202の上端には、研削装置支持台200を上方から押圧して研削装置支持台200をジャッキ201との間で固定する押圧部材204が回転可能に軸支される。各押圧部材204は、地中に埋設されるベースボルト203の上端に螺合されるナットによって下方へ回転し、研削装置支持台200を押圧する。
次に、研削装置1を用いての集電子105の研削方法について説明する。
先ず、集電子105の摺動面105aの研削に際し、同期電動機100が設置されている現地において、同期電動機100を覆っている電動機カバー(図示せず)を取り外す。これにより、図5に示すように、同期電動機100の回転子103の回転軸104に固定された集電子105が露出する。
次いで、回転子103の回転軸104とともに集電子105を回転させる集電子回転モータ(図示せず)を用い、この集電子回転モータにより、図5に示すように、集電子105を矢印Xで示す方向に回転させる。この際の集電子105の回転速度(周速度)は、例えば30mpm程度の低速度でよい。
次いで、研削装置支持台200上に研削装置1を固定する。この際に、横行方向スライドベース20を研削装置支持台200上の台座205上に固定するとともに、横行方向制御用モータ50を研削装置支持台200上に固定する。また、回転砥石10として粗研削用の回転砥石を選定し、回転砥石回転軸11に固定する。
次いで、研削装置1を固定した研削装置支持台200を、図5に示すように、同期電動機100の近くに運ぶ。そして、回転砥石10の中心軸が集電子105の中心軸と上下方向で同一の高さとなるように、研削装置支持台200の地上からの上下方向高さを調整し、かつ、集電子105が、回転砥石10の横行方向(図2及び図4における矢印Aで示す方向)の移動範囲及び回転砥石10の進退方向(図1及び図3における矢印Bで示す方向)の移動範囲内に位置するように研削装置支持台200の位置を調整して研削装置支持台200を地上に固定する。集電子105が複数ある場合には、全ての集電子105が、回転砥石10の横行方向(図2及び図4における矢印Aで示す方向、集電子105の幅方向)の移動範囲及び回転砥石10の進退方向(図1及び図3における矢印Bで示す方向)の移動範囲内に位置するように研削装置支持台200の位置を調整して研削装置支持台200を地上に固定する。
次いで、調整ハンドル32を操作して進退方向スライドベース30に設けられたねじ軸31を回転させ、砥石駆動ベース40の進退方向の位置を調整することで回転砥石10の進退方向の位置を調整する。これにより、回転砥石10の、集電子105の摺動面105aに対する押し込み量が調整される。
この状態で、横行方向制御用モータ50によって回転砥石10を駆動しつつ回転砥石10の横行方向(集電子105の幅方向)の移動速度を一定に制御し、砥石駆動用モータ60によって回転砥石10を回転数を制御した状態で駆動し、回転砥石10を集電子105の矢印Xで示す回転方向に対し矢印Yで示す対向する方向に回転させて、集電子105の摺動面105aを研削する。この際に、回転砥石10の回転速度(周速)は集電子105の回転速度よりも速くし、例えば約2200mpmとする。
集電子105の摺動面105aの研削を回転砥石10によって幅方向に往復して行い目標回数だけ行ったら粗研削用の回転砥石による研削は終了する。
その後、回転砥石10として、仕上研削用の回転砥石、バリ取り研削用の回転砥石、及び鏡面研磨用の回転砥石を順次交換して、上記と同様の研削作業を行い、集電子105の摺動面105aの研削作業は終了する。
回転軸104に固定された別の集電子105の摺動面105aを研削する際には、横行方向制御用モータ50を駆動して回転砥石10の横行方向(図2及び図4における矢印Aで示す方向)の位置を調整し、上記と同様の研削作業を行えばよい。
そして、全ての集電子105の摺動面105aの研削作業が終了したら、研削装置1を固定した研削装置支持台200を他の場所へ移動させるとともに、集電子回転モータを撤去し、同期電動機100に電動機カバーをかければよい。
なお、研削装置1は、図6に示すように、回転砥石10の回転砥石面10aの平行度を修正するドレッサー70を備えていることが好ましい。つまり、回転砥石10の回転砥石面10aに歪みが生じ平行度が損なわれている場合には、集電子105側にドレッサー70を据え付け、回転砥石10を回転させながらドレッサー70によって回転砥石10の回転砥石面10aを削り、回転砥石面10aの平行度を修正することが好ましい。
これにより、回転砥石10の回転砥石面10aの平行度が修正され、集電子105の摺動面105aの研削効率を上げることができる。
このように、本実施形態に係る電動機における集電子の研削装置1によれば、集電子105の回転方向(矢印Xで示す方向)に対し対向する方向(矢印Yで示す方向)に集電子105の回転速度よりも速い回転速度で回転し、集電子105の摺動面105aを研削する回転砥石10を備えている。
これにより、電動機を取り外すことなく、電動機の集電子105の摺動面105aに対し強研削をすることが可能となり、現地にて集電子105の摺動面105aを高品質に短時間で研削することができる。
また、本実施形態に係る電動機における集電子の研削装置1によれば、集電子105の幅方向に対応する横行方向(矢印Aで示す方向)に延びる横行方向スライドベース20と、集電子105の摺動面105aに対し進退する進退方向(矢印Bで示す方向)に延び、横行方向スライドベース20に沿って横行方向に移動可能な進退方向スライドベース30と、進退方向スライドベース30に沿って進退方向に移動可能な砥石駆動ベース40とを備えている。そして、回転砥石10は、砥石駆動ベース40上に設置されて横行方向の位置及び進退方向の位置が調整可能となっている。
これにより、回転砥石10の、集電子105の摺動面105aの幅方向及び集電子105の摺動面105aに対する押込み方向の位置調整が可能となり、集電子105の摺動面105aの損傷状態に応じた研削量で研削でき、集電子105の摺動面105aをより高品質に研削することができる。
また、本実施形態に係る電動機における集電子の研削装置1によれば、回転砥石10を駆動するとともに回転砥石10の回転数を制御する砥石駆動用モータ60を備えている。
これにより、集電子105の摺動面105aの損傷状態に応じて回転砥石10の回転数を調整でき、集電子105の摺動面105aをより高品質に研削することができる。
また、本実施形態に係る電動機における集電子の研削装置1によれば、進退方向スライドベース30を駆動するとともに進退方向スライドベース30の横行方向の移動速度を制御して回転砥石10の横行方向の移動速度を制御する横行方向制御用モータ50を備えている。
これにより、回転砥石10の横行方向の移動速度(集電子105の幅方向の移動速度)を一定に制御でき、集電子105の摺動面105aをより高品質に研削することができる。
また、本実施形態に係る電動機における集電子の研削装置1によれば、回転砥石10は、回転砥石10の回転砥石回転軸11に着脱自在に取り付けられ、粗研削用の回転砥石、仕上研削用の回転砥石、バリ取り研削用の回転砥石、及び鏡面研磨用の回転砥石が交換可能となっている。
これにより、粗研削用の回転砥石、仕上研削用の回転砥石、バリ取り研削用の回転砥石、及び鏡面研磨用の回転砥石の順に集電子105の摺動面105aを研削することで、集電子105の摺動面105aをより高品質に研削することができる。
また、本実施形態に係る電動機における集電子の研削装置1によれば、回転砥石10の回転砥石面10aの平行度を修正するドレッサー70を備えている。
これにより、回転砥石10の回転砥石面10aの平行度が修正され、集電子105の摺動面105aの研削効率を上げることができる。
また、本実施形態に係る電動機における集電子の研削装置1によれば、砥石駆動用モータ60の回転軸62と回転砥石10の回転砥石回転軸11とがVベルト(ベルト)64を介して連結され、回転砥石10がベルト駆動となっている。
これにより、回転砥石10による研削時に振動を抑制することができ、研削精度を向上させることができる。
以上、本考案の実施形態について説明してきたが、本考案はこれに限定されずに種々の変更、改良を行うことができる。
例えば、同期電動機100の集電子105を研削するようにしているが、巻線形誘導電動機など他の電動機の集電子を研削するようにしても良い。
また、本実施形態では、調整ハンドル32によって砥石駆動ベース40の進退方向の位置を調整し回転砥石10の進退方向の位置を調整しているが、これに限定されず、進退方向制御用モータによって進退方向スライドベース30に設けられたねじ軸31を回転することによって砥石駆動ベース40を駆動し、集電子105の摺動面105aの表面粗さに応じて砥石駆動ベース40の進退方向の進退量を制御して回転砥石10の進退方向の進退量を制御するようにしてもよい。
これにより、人手に寄らず自動で、集電子105の摺動面105aの表面粗さに応じて、回転砥石10の、集電子105の摺動面105aに対する押込み量を制御でき、集電子105の摺動面105aをより高品質に研削することができる。
本考案の効果を検証すべく、本考案の集電子の研削装置1を現地に据え付け、図5において、回転砥石10を集電子105の矢印Xで示す回転方向に対し矢印Yで示す対向する方向に回転させて、集電子105の摺動面105aを研削した。この際に、集電子105の外径はΦ560mm、集電子105の回転速度(周速)は約30mpm、回転砥石10の回転速度(周速)は約2200mpmとした。そして、回転砥石10として、粗研削用の回転砥石(#60程度の砥石)、仕上研削用の回転砥石(#80程度の砥石)、バリ取り研削用の回転砥石(スコッチ砥石)、及び鏡面研磨用の回転砥石(研磨剤#1000を施した布バフ)の順に交換して集電子105の摺動面105aを研削した。
この研削作業の結果、集電子105の摺動面105aにつき、表面粗さRz:0.8級と高品質な研削を、電動機を現地取り外し整備工場に移動させていた従来の工期の10分の1ほどの短工期で実現できた。
1 研削装置
10 回転砥石
10a 回転砥石面
11 回転砥石回転軸
12 軸受部材
13 Vプーリー
20 横行方向スライドベース
21 ボールねじ用のねじ軸
22 回転方向変換装置
30 進退方向スライドベース
31 ボールねじ用のねじ軸
32 調整ハンドル
40 砥石駆動ベース
50 横行方向制御用モータ
51 回転軸
52 フレキシブルシャフト
60 砥石駆動用モータ
61 台座
62 回転軸
63 Vプーリー
64 Vベルト(ベルト)
70 ドレッサー
100 同期電動機(電動機)
100a ケース
101 固定子
102 電機子巻線
103 回転子
104 回転軸
104a 集電子固定部材
105 集電子
105a 摺動面
200 研削装置支持台
201 ジャッキ
202 支柱
203 ベースボルト
204 押圧部材
205 台座

Claims (8)

  1. 回転子の回転軸に集電子を固定した電動機における集電子の研削装置であって、
    前記集電子の回転方向に対し対向する方向に前記集電子の回転速度よりも速い回転速度で回転し、前記集電子の摺動面を研削する回転砥石を備えていることを特徴とする電動機における集電子の研削装置。
  2. 前記集電子の幅方向に対応する横行方向に延びる横行方向スライドベースと、前記集電子の摺動面に対し進退する進退方向に延び、前記横行方向スライドベースに沿って前記横行方向に移動可能な進退方向スライドベースと、該進退方向スライドベースに沿って前記進退方向に移動可能な砥石駆動ベースとを備え、前記回転砥石は、前記砥石駆動ベース上に設置されて前記横行方向の位置及び前記進退方向の位置が調整可能となっていることを特徴とする請求項1に記載の電動機における集電子の研削装置。
  3. 前記回転砥石を駆動するとともに前記回転砥石の回転数を制御する砥石駆動用モータを備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電動機における集電子の研削装置。
  4. 前記進退方向スライドベースを駆動するとともに前記進退方向スライドベースの前記横行方向の移動速度を制御して前記回転砥石の前記横行方向の移動速度を制御する横行方向制御用モータを備えていることを特徴とする請求項2に記載の電動機における集電子の研削装置。
  5. 前記砥石駆動ベースを駆動するとともに前記集電子の摺動面の表面粗さに応じて前記砥石駆動ベースの進退方向の進退量を制御して前記回転砥石の前記進退方向の進退量を制御する進退方向制御用モータを備えていることを特徴とする請求項2に記載の電動機における集電子の研削装置。
  6. 前記回転砥石は、該回転砥石の回転砥石回転軸に着脱自在に取り付けられ、粗研削用の回転砥石、仕上研削用の回転砥石、バリ取り研削用の回転砥石、及び鏡面研磨用の回転砥石が交換可能となっていることを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか一項に記載の電動機における集電子の研削装置。
  7. 前記回転砥石の回転砥石面の平行度を修正するドレッサーを備えていることを特徴とする請求項1乃至6のうちいずれか一項に記載の電動機における集電子の研削装置。
  8. 前記砥石駆動用モータの回転軸と前記回転砥石の回転砥石回転軸とがベルトを介して連結され、前記回転砥石がベルト駆動となっていることを特徴とする請求項3に記載の電動機における集電子の研削装置。
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