JP3235400B2 - 磁気式ポジションセンサ - Google Patents

磁気式ポジションセンサ

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JP3235400B2 JP09544295A JP9544295A JP3235400B2 JP 3235400 B2 JP3235400 B2 JP 3235400B2 JP 09544295 A JP09544295 A JP 09544295A JP 9544295 A JP9544295 A JP 9544295A JP 3235400 B2 JP3235400 B2 JP 3235400B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気式ポジションセン
サに関し、特にタンク内の液面を正確に検出する磁気式
ポジションセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば自動車の燃料タンクの液面
検出用のポジションセンサとしては、フロートに摺動抵
抗の可動端子を接続し、該フロートの上下動に応じて変
化する摺動抵抗の抵抗値に基づいて燃料残量を検出する
のが一般的であった。
【0003】しかし、この従来の手段は、例えば摺動抵
抗に塵埃等が付着するため、正確な燃料残量を検出でき
なくなることがあった。特に自動車の燃料タンクでは、
残量が少なくなった場合(例えば、10リットル)に
は、いわゆるガス欠防止のために残量が少なくなった旨
の警報を発する必要があるので、正確な残量検出が必須
である。
【0004】そこで、従来の接触型の摺動抵抗を用いた
手段に代わり、非接触型の磁気式ポジションセンサの採
用が考えられ、該磁気式ポジションセンサの1タイプと
して、対向配置された磁性板の間に移動体が配置された
ものが知られている。
【0005】図9(a)は、従来のスライド型の磁気式
ポジションセンサの一例であり、図9(b)は該スライ
ド型の特性図であり、図9(c)は回転型の一例である
(例えば、実公平7−4504号公報)。
【0006】従来のスライド型の磁気式ポジションセン
サは、図9(a)に示すように、対向配置された2枚の
磁性板101a,101bの両端部に、互いに逆方向に
着磁された永久磁石102a,102bが固定されてい
る。
【0007】これら磁性板101a,101bと永久磁
石102a,102bとで囲まれた空間103には漏洩
磁束が存在し、該空間103において永久磁石102
a,102bからの距離に応じて漏洩磁束の強さが変化
する。この漏洩磁束の強さ変化を、左右方向に移動可能
に配置された磁気抵抗素子104で計測することによ
り、前記空間103における磁気抵抗素子104の位置
(ポジション)を求めている。
【0008】この磁気抵抗素子104の位置に対する磁
束の関係は、図9(b)に示すように、左右両端部では
磁束が強くなるものの中央部近辺では磁束が極端に小さ
くなる。即ち、燃料タンクの残量検出の場合には、磁束
強度と磁気抵抗素子の位置関係が点線で示すようなリニ
アが好ましいのに対し、従来のスライド型の磁気式ポジ
ションセンサはノンリニアなので、そのまま燃料タンク
用の液面のポジションセンサに採用するのが困難であ
る。
【0009】ところで、前記従来例の構成(図9(a)
参照)では、両端の永久磁石からの漏洩磁束として次の
3通りが考えられる。 磁石のN極からS極へ洩れるもの。 磁性板の中を洩れるもの。 磁性板の表面から空間へ洩れるもの。
【0010】これらの漏洩磁束を強める手段としては次
の手段が考えられる。前記の漏洩磁束は、磁石の断面
積に対し長さ方向の比率を増大し、パーミアンス係数を
増大させることにより、N極からS極に洩れる磁束を少
なくすることができる。前記の漏洩磁束が減少すれ
ば、その分だけ前記およびの漏洩磁束を増やすこと
ができる。しかし、この手段は磁気式ポジションセンサ
の大型化を招き、好ましくない。
【0011】また、前記の磁性板内部を通過する漏洩
磁束を増大させる別の手段として、磁性板の透磁率を増
大させる手段がある。即ち、空気の透磁率は約1.0で
あり、ケイ素鋼板の透磁率は6000乃至7000程度
であり、パーマロイ合金の透磁率は10万乃至20万で
ある。以上に示した透磁率の大きさは、磁束がその材質
を通過しやすいか否かのパラメータであり、透磁率の大
きい磁性板ほど磁性板内部を通過する漏洩磁束が増え
る。
【0012】前記従来例の磁気式ポジションセンサは、
前記の磁性板の表面から空間へ漏洩する磁束を利用し
ている。前記の漏洩磁束は、前記の漏洩磁束のうち
の或る成分が磁性板表面より空中へ洩れるものである。
このため、前記従来例で利用する漏洩磁束を増大させる
には、磁性板内部に伝わる磁束を増大させ、且つ、磁性
板表面より空間へ洩れる磁束を増大させることが必要と
なる。磁性板内部を伝わる磁束を増大させるには、前述
のように磁性板の透磁率が大きい材質のもの(例えば、
パーマロイ合金)を使用する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
如く単に透磁率の大きい材質の磁性板を使用すると、内
部を伝わる磁束の割合が増大するものの、磁性板表面か
ら空間へ洩れる磁束の割合が小さくなる。従って、前記
従来例の磁路構成(図9(a),(b)参照)では、磁
性板に高透磁率材を使用すると、2つの永久磁石102
a,102bと磁性板101a,101bとで構成され
る閉磁路中を磁束が回ってしまい、空間へ洩れる漏洩磁
束が小さくなる。
【0014】また、図9(b)に示したように、空間中
へ洩れる漏洩磁束は永久磁石の近辺で比較的大きく、永
久磁石から離れると漏洩磁束は極端に小さくなり、磁気
抵抗素子が永久磁石から離れた位置(即ち、中央部近
辺)では、漏洩磁束の測定精度が悪化する。
【0015】また、回転型の磁気式ポジションセンサ
(図9(c)参照)についても、スライド型の磁気式ポ
ジションセンサと全く同様のことがいえる。
【0016】そこで、本発明の目的は、対向配置された
磁性板(磁気透過手段)により形成される空間部の磁束
強度が、永久磁石からの距離に対してほぼリニアの関係
になるようにした磁気式ポジションセンサを提供するこ
とである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1記載の発明は、所定間隙を有して対向配置さ
れた2枚の第1磁気透過手段と、該2枚の磁気透過手段
の両端部に互いに逆極性に挟持された2個の永久磁石
と、前記2枚の磁気透過手段の間に該磁気透過手段に沿
って移動可能に配置された短絡磁路形成手段と、該短絡
磁路形成手段に取り付けられた磁気検出手段とを備えた
ことを特徴とする。
【0018】また、請求項2記載の発明は、前記短絡磁
路形成手段は2枚の第2磁気透過手段により構成され、
前記磁気検出手段は該2枚の第2磁気透過手段に挟持さ
れてなることを特徴とする。
【0019】また、請求項3記載の発明は、前記短絡磁
路形成手段の透磁率は、前記2枚の第1磁気透過手段の
透磁率より大きくなされたことを特徴とする。
【0020】また、請求項4記載の発明は、前記短絡磁
路形成手段および磁気検出手段は、液体に浮かべるフロ
ートに備えられたことを特徴とする。
【0021】また、請求項5記載の発明は、前記2枚の
第1磁気透過手段は略直線状に平行配置されてなること
を特徴とする。
【0022】また、請求項6記載の発明は、前記2枚の
第1磁気透過手段は略円弧状に対向配置されてなり、前
記短絡磁路形成手段と磁気検出手段とは前記円弧の中心
を基点として支持されたアームの略中央部に取り付けら
れ、前記フロートは前記アームの先端部にが取り付けら
れてなることを特徴とする。
【0023】
【作用】請求項1記載の発明によれば、図1に示すよう
に、2枚の第1磁気透過手段(磁性板)1a,1bの間
に移動可能に配置された短絡磁路形成手段(ヨーク板)
4a,4bと第1,第2永久磁石2a,2bとにより、
第1磁路J1 と第2磁路J2 とが形成される。これら第
1,第2磁路J1 ,J2 を通過する第1,第2磁束は短
絡磁路形成手段4a,4bにおいては互いに逆方向であ
り、第1,第2磁束はそれぞれ磁気検出手段(ホール素
子)5を通過する。従って、短絡磁路形成手段4a,4
bが第1,第2永久磁石2a,2bからみて等距離に位
置すれば磁気検出手段5を通過する第1,第2磁束は大
きさが等しく逆向きなので相殺され、磁気検出手段5の
出力はゼロとなる。また、例えば短絡磁路形成手段5が
第1永久磁石2aに近ければ、第2永久磁石2bによる
第2磁束より第1永久磁石2aに基づく第1磁束が強く
なるので、磁気検出手段5を通過する第1磁束が強くな
る。従って、磁気検出手段5が出力する第1,第2磁束
を比較手段で比較することにより、磁気検出手段5が第
1,第2永久磁石2a,2bよりどれだけ離れているか
を判別することができる。
【0024】また、請求項2記載の発明によれば、短絡
磁路形成手段は2枚の第2磁気透過手段により構成さ
れ、磁気検出手段は該2枚の第2磁気透過手段に挟持さ
れている。従って、磁束は短絡磁路と磁気検出手段と確
実に通過する。
【0025】また、請求項3記載の発明によれば、短絡
磁路形成手段の透磁率は、2枚の第1磁気透過手段の透
磁率より大きい。従って、例えば、第1永久磁石のN極
から出た磁束は一方の第1磁気透過手段を通過した後、
短絡磁路形成手段と磁気検出手段を通過し更に他方の第
1磁気透過手段を通過して第1永久磁石のS極に到達す
る。即ち、短絡磁路形成手段の材質が第1磁気透過手段
の材質より高透磁率なので、確実に短絡磁路を形成でき
る。
【0026】また、請求項4記載の発明によれば、短絡
磁路形成手段と磁気検出手段とは、液体に浮かべるフロ
ートに備えられている。
【0027】また、請求項5記載の発明によれば、2枚
の第1磁気透過手段は略直線状に平行配置されている。
従って、図2に示すように、フロート3は直線状の運動
をする。
【0028】また、請求項6記載の発明によれば、2枚
の第1磁気透過手段は略円弧状に対向配置され、短絡磁
路形成手段と磁気検出手段とは円弧の中心を基点として
支持されたアームの略中央部に取り付けられ、アームの
先端部に前記フロートが取り付けられている。従って、
図8に示すように、短絡磁路形成手段24a,24bと
磁気検出手段25とフロート13とは、円弧状の運動を
する。
【0029】
【実施例】
(1)原理説明 先ず、実施例の説明に先立ち本発明の原理を図1に基づ
いて説明する。図1は、磁気式ポジションセンサの原理
説明図である。図1に示すように、「第1磁気透過手
段」であるガイド板1a,1bが一定間隔をおいて対向
配置され、ガイド板1a,1bの上・下端部には着磁方
向が逆方向で着磁面がガイド板1a,1bに接するよう
に、2つの永久磁石2a,2bが挟持されている。
【0030】ガイド板1a,1bには上下に移動自在な
フロート3が貫通配置されている。フロート3の内部に
は互いに平行なガイド孔3b,3cが形成され、このガ
イド孔3b,3cには前記ガイド板1a,1bがそれぞ
れ遊嵌されている。ガイド孔3b,3cの内側には「短
絡磁路形成手段」である2枚のヨーク板4a,4bと、
「磁気検出手段」であるホール素子5とが内蔵されてい
る。該ホール素子5にはワイヤ・ハーネス6が接続され
ている。
【0031】次に、図1に基づいて本発明の動作原理を
説明する。永久磁石2a,2bから洩れる磁束7の大部
分は、ガイド板1a,1bの内部を伝わる。
【0032】ガイド板1a,1bにそれぞれヨーク板4
a,4bが接近しているので、ガイド板1a,1bの内
部を伝わる漏洩磁束は、一方のヨーク板の内部を伝わり
他方のヨーク板の方向に通過する。即ち、ヨーク板4
a,4bとガイド板1a,1bと永久磁石2a,2bと
により、磁束方向が互いに逆の2つの閉磁路J1 ,J2
が形成される。
【0033】この2つの閉磁路J1 ,J2 の長さはフロ
ート3の位置に応じて変化し、フロート3が上方に位置
する場合には、上端部の永久磁石2bがつくる磁路J1
の長さは下端部の永久磁石2aがつくる磁路J2 の長さ
より短い。反対にフロート3が下方に位置する場合は上
部の磁路J1 の長さは下部の磁路J2 より長くなる。こ
こに、2つの永久磁石2a,2bの材質と形状と着磁条
件とが同一である場合は、2つの永久磁石2a,2bの
表面の漏洩磁束は同一の大きさである。
【0034】フロート3が中央部に位置する場合は2つ
の磁路J1 ,J2 の長さが同一になるため、ヨーク板4
a,4bを横切る磁束の大きさは略同一となり、この磁
束は互いに反対方向であるのでホール素子6を横切る磁
束は相殺しあい、略ゼロガウスとなる。
【0035】フロート3が上方に位置する場合はホール
素子6を横切る磁束は、上部の永久磁石2bによる磁束
が優位となりプラスのガウスとなる。この反対に、フロ
ート3が下方に位置する場合は、下部の永久磁石2aに
よる磁束が優位となりマイナスのガウスとなる。
【0036】このようなホール素子5を横切る磁束の大
小をホール素子5の出力信号の大小に変換し、このホー
ル素子5の出力信号に基づいてホール素子5のポジショ
ン(即ち、フロート3のポジション)を特定する。
【0037】(2)第1実施例 本実施例は磁気式ポジションセンサをバーチカル・フロ
ート構造の燃料ゲージに応用した場合であり、図2に本
実施例の側面図を示す。なお、既に説明した部分には同
一符号を付し、重複記載を省略する。
【0038】図2において、ガイド板1a,1bの永久
磁石2a,2bと接した部分には、永久磁石2a,2b
の形状と同一形状の溝(例えば、永久磁石が円筒形の場
合は円形の溝、四角柱の場合は四角形の溝)が形成さ
れ、永久磁石2a,2bは前記溝に嵌入されてガイド板
1a,1bに固定されている。
【0039】ガイド板1a,1bには、次に詳述する上
下に移動自在のフロート3が遊嵌配置され、該フロート
3にはワイヤ・ハーネス6が接続されている。
【0040】図3(a),(b)は、フロート本体の外
観斜視図とフロートの縦断面図である。
【0041】図3(a),(b)に示すように、発泡ゴ
ムからなる短円柱状のフロート本体3Aの中央部には溝
部3aが形成され、該溝部3aの両側面に沿って互いに
平行なガイド孔3b,3cが形成されている。このガイ
ド孔3b,3cには前記ガイド板1a,1bがそれぞれ
遊嵌される。前記溝部3aには2枚のヨーク板4a,4
bと3端子構造のホール素子5とが挿入され、その後、
シリコーン樹脂等の樹脂3dがポッティングされ、溝部
3aにヨーク板4とホール素子5とが内蔵される。な
お、フロート本体3Aとしては、2個の容器状の合成樹
脂を熱溶着接合により製作してもよく、ホール素子5の
代わりに磁気抵抗素子(MR素子)を使用してもよい。
【0042】また、図4(a)に示すように、コイル状
のワイヤ・ハーネスはバネ性を有する3本の細い帯状線
が平行に束ねられ、この帯状線の全体が樹脂で絶縁被覆
されている。そして、ワイヤ・ハーネス6は、図5
(a),(b)に示すように、フロート3の動きに追従
して伸縮する。
【0043】なお、ワイヤ・ハーネスの他の構成として
は、図4(b)に示すように、銅細線を所定数量(例え
ば、3本)だけ撚り合わせて1本の撚り線とし、この撚
り線をガソリンに対し耐久性のあるポリイミド樹脂等で
全体を絶縁被覆する。この絶縁被覆された3本の撚り線
全体をコイル状に巻き、所定の温度において熱処理して
表面の樹脂を熱硬化させることによりコイル形状を記憶
させるようにしてもよい。
【0044】図6はホール素子5の出力を処理し、アナ
ログ式のメータ針を駆動して燃料の残量を表示するため
の燃料ゲージ用回路である。
【0045】図6に示すように、燃料ゲージ用回路は、
電源部31と駆動部32と交差コイル部33とにより構
成されている。
【0046】電源部31ではホール素子5に一定電圧が
供給され、前述の如く液面の高さに応じて電圧が出力す
る。駆動部32では感度調整とゼロ点調整(後述する図
7における磁束密度0の調整)が予め行われている。そ
して、駆動部32で感度調整およびゼロ点調整が行われ
たホール素子5からの出力電圧は、交差コイル部33の
コイルL1 ,L2 に印加され、ゲージ針(図示せず)を
駆動し燃料の残量を表示する。
【0047】次に、図2乃至図7に基づいて第1実施例
の動作を説明する。前述の原理説明と同様に、ガイド板
1a,1bにそれぞれヨーク板4a,4bが接近してい
るので、ガイド板1a,1bの内部を伝わる漏洩磁束
は、一方のヨーク板の内部を伝わり他方のヨーク板の方
向に通過する。即ち、ヨーク板4a,4bとガイド板1
a,1bと永久磁石2a,2bとにより、磁束方向が互
いに逆の2つの閉磁路が形成される。
【0048】この2つの閉磁路の長さはフロート3の位
置に応じて変化し、フロート3が中央部に位置する場合
は2つの磁路の長さが同一になるため、ヨーク板4a,
4bを横切る磁束の大きさは略同一となり、この磁束は
互いに反対方向であるのでホール素子5を横切る磁束は
相殺しあい、略ゼロガウスとなる。
【0049】フロート3が上方に位置する場合はホール
素子5を横切る磁束は、上部の永久磁石2bによる磁束
が優位となりプラスのガウスとなる。この反対に、フロ
ート3が下方に位置する場合は、下部の永久磁石2aに
よる磁束が優位となりマイナスのガウスとなる。
【0050】以上に説明したホール素子5の出力特性
(例えば、永久磁石2bに対応した出力特性)は、図7
に示すような特性となる。ここに、横軸の移動量は液面
の高さ(液位)に相当し、縦軸は、ホール素子5の出力
電圧とホール素子5が配置されている位置の漏洩磁束密
度の大きさを示している。
【0051】即ち、ホール素子5の出力電圧(ホール素
子5のポジションにおける漏洩磁束の大きさ)は、ガイ
ド板1a,1bの中央位置に対して点対称となる特性を
示し、中央位置では中点電位(ゼロガウス)となり、液
面高さと磁束密度とはほぼリニアな関係となる。従っ
て、液面レベルを精度よく計測することができる。
【0052】また、前述のガイド板1a,1bおよびヨ
ーク板4a,4bは、共に磁気を通しやすい軟磁性材料
で形成され、ヨーク板4a,4bの透磁率はガイド板1
a,1bの透磁率より大きな数値をもっている場合の方
が、より効率的にヨーク板を介して閉磁路を形成するこ
とができる。
【0053】例えば、ガイド板としては、ガソリンやア
ルコールに対する耐久性に優れたフェライト系ステンレ
ス材が好適であり、透磁率は約1万である。ヨーク板と
しては、ガソリンやアルコールに対し耐久性に優れたパ
ーマロイ材が適し、透磁率は約10万である。また、永
久磁石2a,2bについてもガソリンやアルコールに対
し耐久性が優れたサマリウム・コバルト磁石(Sm1
5 )が好適であり、磁石形状は円柱の場合では直径よ
り着磁方向の長さの方が長い磁石の方が直接N極からS
極に洩れる磁束が少なくて済むため、磁石のパーミアン
ス係数を2以上に設定することが好ましい。
【0054】(2)第2実施例 図8(a),(b)に第2実施例を示す。図8(a)
は、磁気式ポジションセンサをアーム・フロート型構造
の燃料ゲージに応用した場合の全体構成図であり、図8
(b)はアームの一部をなすセンサユニットの側断面図
である。
【0055】図8(a),(b)に示すように、軟磁性
材からなるコア11は、一定間隔をおいて2枚の板材1
1a,11bが同心円状に配置されることにより構成さ
れている。板材11a,11bの両端部には、2つの永
久磁石12a,12bが、着磁方向が互いに逆方向とな
るように該板材11a,11bに固定されている。
【0056】フロート13はアーム14の先端に固定さ
れ、該アーム14は支点21を中心点として円弧状に移
動される。アーム14の支点21側にはセンサユニット
22が配置されている。センサユニット22は、基板上
に電極層を有する板材23を備え、板材23の先端部に
は2枚のヨーク24a,24bと該ヨーク24a,24
bに挟まれたホール素子25とを備えている。前記2枚
のヨーク24a,24bおよびホール素子25は、2枚
の板材11a,11bにより形成された間隙を、アーム
14の移動と共に自在に移動する。ヨーク24a,24
bとホール素子25との間にはポッティング樹脂が流し
込まれ、ホール素子本体および素子の端子部の気密性が
確保されている。
【0057】そして、液面の上下動につれてフロート1
3が上下動され、アーム14を介してヨーク24a,2
4bおよびホール素子25が上下動される。この上下動
により第1実施例と同様に2つの磁路を通過する磁束が
変化され、この磁束変化がホール素子25の出力変化と
なる。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、所
定間隙を有して対向配置された2枚の第1磁気透過手段
と、該2枚の磁気透過手段の両端部に互いに逆極性に挟
持された2個の永久磁石と、前記2枚の磁気透過手段の
間に該磁気透過手段に沿って移動可能に配置された短絡
磁路形成手段と、該短絡磁路形成手段に取り付けられた
磁気検出手段とを備え、短絡磁路形成手段および磁気検
出手段の存在位置に応じて第1,第2磁路を通過する互
いに逆方向の強い磁束を検出するようにしたので、短絡
磁路形成手段および磁気検出手段の存在位置を正確に検
出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図である。
【図2】本発明の第1実施例の側断面図である。
【図3】同第1実施例に使用するフロートを示す図であ
って、(a)はフロート本体の斜視図、(b)はフロー
トの側断面図である。
【図4】同第1実施例に使用するワイヤ・ハーネスの内
部構成を示す図であって、(a)は3本の平行線を絶縁
樹脂で覆った場合、(b)は3本の細線を撚って絶縁樹
脂で覆った場合の図である。
【図5】同第1実施例においてフロートの動作を説明す
る図であって、(a)はフロートが中央に位置する場
合、(b)はフロートが下部に位置する場合の図であ
る。
【図6】第1実施例に使用する燃料ゲージ用回路図であ
る。
【図7】同第1実施例におけるホール素子の出力の特性
図である。
【図8】同第2実施例を示す図であって、(a)は全体
構成図、(b)は要部構成図である。
【図9】従来の磁気式ポジションセンサの原理説明図で
あり、(a)はスライド型の概略構成図、(b)はスラ
イド型の出力特性図、(c)は回転型の概略構成図であ
る。
【符号の説明】
J1 ,J2 短絡磁路 1a,1b ガイド板(第1磁気透過手段) 2a,2b 永久磁石 3 フロート 4a,4b ヨーク板(短絡磁路形成手段、第2磁気透
過手段) 5 ホール素子(磁気検出手段) 6 ワイヤ・ハーネス 7 磁路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−180416(JP,A) 特開 昭62−229079(JP,A) 特開 昭62−207901(JP,A) 特開 昭62−168001(JP,A) 実開 平2−83411(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 7/00 - 7/34

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定間隙を有して対向配置された2枚の
    第1磁気透過手段と、 該2枚の磁気透過手段の両端部に互いに逆極性に挟持さ
    れた2個の永久磁石と、 前記2枚の磁気透過手段の間に該磁気透過手段に沿って
    移動可能に配置された短絡磁路形成手段と、 該短絡磁路形成手段に取り付けられた磁気検出手段とを
    備えたことを特徴とする磁気式ポジションセンサ。
  2. 【請求項2】 前記短絡磁路形成手段は2枚の第2磁気
    透過手段により構成され、前記磁気検出手段は該2枚の
    第2磁気透過手段に挟持されていることを特徴とする請
    求項1記載の磁気式ポジションセンサ。
  3. 【請求項3】 前記短絡磁路形成手段の透磁率は、前記
    2枚の第1磁気透過手段の透磁率より大きくなされたこ
    とを特徴とする請求項1および請求項2記載の磁気式ポ
    ジションセンサ。
  4. 【請求項4】 前記短絡磁路形成手段および磁気検出手
    段は、液体に浮かべるフロートに備えられたことを特徴
    とする請求項1乃至請求項3記載の磁気式ポジションセ
    ンサ。
  5. 【請求項5】 前記2枚の第1磁気透過手段は略直線状
    に平行配置されてなることを特徴とする請求項1乃至請
    求項4記載の磁気式ポジションセンサ。
  6. 【請求項6】 前記2枚の第1磁気透過手段は略円弧状
    に対向配置されてなり、前記短絡磁路形成手段と磁気検
    出手段とは前記円弧の中心を基点として支持されたアー
    ムの略中央部に取り付けられ、前記フロートは前記アー
    ムの先端部にが取り付けられてなることを特徴とする請
    求項1乃至請求項4記載の磁気式ポジションセンサ。
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