JP3234506B2 - 燃料ポンプ - Google Patents

燃料ポンプ

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JP3234506B2
JP3234506B2 JP23803996A JP23803996A JP3234506B2 JP 3234506 B2 JP3234506 B2 JP 3234506B2 JP 23803996 A JP23803996 A JP 23803996A JP 23803996 A JP23803996 A JP 23803996A JP 3234506 B2 JP3234506 B2 JP 3234506B2
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  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料ポンプに係
り、特に自動車ガソリンエンジン用筒内直接燃料噴射装
置の高圧ポンプとして使用するに好適な燃料ポンプに関
する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関,特に、自動車用ガソリンエン
ジンにおいては、近年、燃料消費特性の向上、有害排気
ガスの削減、加速等の運転応答性の向上等の目的から筒
内直接燃料噴射装置が検討されている。
【0003】筒内直接燃料噴射装置では、内燃機関の気
筒内に、気筒内の圧縮行程時にも直接ガソリンを噴射す
る必要があるために、3MPa以上の高圧でガソリン供
給する高圧燃料ポンプが必要となる。
【0004】ここで、燃料ポンプの駆動部の潤滑や回転
軸のシールをガソリンで行おうとすると、ガソリンは、
通常の潤滑油に比べ粘度が極端に小さいため、駆動部の
回転荷重支持部,特にベアリング寿命は、極端に短いも
のとなり、また、ポンプ構造上必要不可欠となる回転軸
のシールについても信頼性の低いものとなる。
【0005】そこで、例えば、特開平4−209981
号公報に記載されているように、粘度の高い潤滑性のあ
る二次流体を用いて流体の昇圧を容易にし、ピストンに
圧力媒介物であるベローズを介して、目的の流体を昇圧
させると共に、軸受等荷重支持部の潤滑を二次流体にて
行い、また、回転軸のシールも二次流体により行うもの
が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
4−209981号公報に記載のものにあっては、ピス
トンの数は、1個であるため、供給される流体の圧力変
動が大きくなる。筒内直接噴射装置にあっては、噴射燃
料の圧力制御精度,制御応答性,噴射時期選択の自由度
確保等の面から供給燃料圧力の変動が小さいことが要求
される。圧力変動を小さくするには、ピストンの筒数を
多筒化することが望ましいが、特開平4−209981
号公報に記載のように、各ピストンに対してベローズを
設ける構成では、燃料ポンプが大型化するという問題が
あった。
【0007】本発明の目的は、潤滑性のある流体を用い
て駆動部の潤滑を行うことにより信頼性が高く、圧力変
動が小さく、しかも、小型な燃料ポンプを提供するにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、外部からの駆動力を伝達するシャフト
と、このシャフトによって回転される斜板と、この斜板
の回転運動を揺動運動に変換する揺動板と、この揺動板
の揺動運動により往復動する複数のピストンと、上記斜
板及び揺動板及びピストンを収納するフロントボデイと
シリンダブロックによって形成されるクランク室を2つ
の部屋に分離するベロースとを備え、 上記揺動板の駆
動軸を支承するフロントボディで上記シリンダブロック
の外周を包囲し、このベロースの一端を上記揺動板側に
固定し、他端を上記シリンダブロック側に固定するとと
もに、上記ベロ−ズと上記シリンダブロックで囲まれた
部屋を燃料室とし、上記ベローズ上記フロントボディの
内周壁とで囲まれた部屋を潤滑油の封入された機構室と
したものである。かかる構成により、信頼性が高く、圧
力変動が小さく、しかも、小型化し、燃料の漏れを防止
し得るものとなる
【0009】上記目的を達成するために、本発明は、外
部からの駆動力を伝達するシャフトと、このシャフトに
よって回転される斜板と、この斜板の回転運動を揺動運
動に変換する揺動板と、この揺動板の揺動運動により往
復動する複数のピストンと、上記斜板及び揺動板及びピ
ストンを収納するフロントボデイとシリンダブロックに
よって形成されるクランク室を2つの部屋に分離するベ
ロースとを備え、 上記揺動板の駆動軸を支承するフロ
ントボディで上記シリンダブロックの外周を包囲し、
のベロースの一端を上記揺動板側に固定し、他端を上記
シリンダブロック側に固定するとともに、上記ベロ−ズ
と上記シリンダブロックで囲まれた部屋を燃料室とし、
上記ベローズ上記フロントボディの内周壁とで囲まれた
部屋を潤滑油の封入された機構室とし、さらに、上記フ
ロントボディに固定されたリアボディと、このリアボデ
ィに設けられ、吸入された空気を分離して排出する空気
抜き通路と、上記燃料室と上記空気抜き通路を接続する
とともに、上記シリンダブロックに設けられた連通路と
を備えるようにしたものである。かかる構成により、信
頼性が高く、圧力変動が小さく、しかも、小型化し、燃
料の漏れを防止し得るものとなる
【0010】
【0011】上記燃料ポンプにおいて、好ましくは、上
ベローズによって分離された2つの部屋の内、一方の
部屋を燃料室とし、上記ピストンの吸入孔と吸入バルブ
を、この燃料室内に設けることにより、上記燃料室から
上記ピストンのシリンダ室内へ燃料を直接吸入するよう
にしたものである。
【0012】上記燃料ポンプにおいて、好ましくは、さ
らに、上記揺動板と上記ピストンの間に設けられたスリ
ッパを備え、このスリッパは、上記揺動板との接触側
は、実質的に平面とし、上記ピストンとの接触側は球面
状とし、上記スリッパは、上記平面部側に、上記ピスト
ンの吸入孔に連通する溝と、この溝に連通する連通孔を
有するようにしたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図3を用いて、本発
明の一実施形態による燃料ポンプについて説明する。図
1は、本発明の一実施形態による燃料ポンプの断面図で
ある。
【0014】シャフト1は、図示しないエンジンのカム
軸等に連結されており、駆動力を伝達される。シャフト
1の一端には、シャフト1の回転によって揺動運動を発
生させる斜板部1aを有している。シャフト1は、ラジ
アル軸受3とスラスト軸受4により、フロントボデイ3
2に対して回転支持されている。
【0015】斜板部1aに対して、揺動板7が、ラジア
ル軸受5及びスラスト軸受6を介して結合されている。
揺動板7は、シャフト1の斜板部1aの回転運動に基づ
いて、揺動運動を発生させる。
【0016】揺動板7は、ラジアル軸受5及びスラスト
軸受6の回転摺動抵抗を、ジョイントピン9とジョイン
トボール11により回転防止を行いつつ、往復運動のみ
をコンロッド8を介してピストン13に伝えている。ピ
ストン13は、シリンダブロック15に設けたシリンダ
ボア17内で案内され、往復動によるポンプ圧縮をする
シリンダ室19を形成している。なお、図2を用いて後
述するように、ピストンは、5個備えられており、5気
筒の燃料ポンプの構成となっている。
【0017】ピストン13は、吸入弁14を備えてい
る。吸入弁14は、ピストン13が吸入行程に移行する
と、開弁し、ピストン13に形成された吸入通路13a
から吸入されたガソリンが、シリンダ19内に吸入され
る。また、リアボデイ42は、吐出弁16を備えてる。
吐出弁16は、ピストン13が図示右方向に移動する
と、開弁し、シリンダ19内のガソリンが高圧室43に
吐出する。
【0018】フロント32の中には、フロントボデイ3
2とシリンダブロック15とで形成されるクランク室3
0を形成されており、クランク室30内には、ラジアル
軸受3,5、スラスト軸受4,6、揺動板7、シャフト
1及び揺動板7に接触して往復運動するピストン13が
包含されている。
【0019】揺動板7の外周には、ベロ−ズキャップ3
7がネジ37aにより取り付けられている。ベローズ4
0の一端は、ベローズキャップ37に取り付けられ、他
端は、シリンダブロック15側に固定されたベローズリ
ング39に取り付けられている。ベローズ40は、クラ
ンク室30の中を、シャフト1の回転を揺動運動に変換
する機構部を包含する機構室34と作動液体のガソリン
で満たされた燃料室36に2分している。機構室34に
は、機構部への潤滑を達成するために、油やグリースを
封入している。ベローズ40とベローズキャップ37の
間、及びベローズ40とベローズリング39は、TIG
(タングステン不活性ガス)溶接若しくは、プラズマ溶
接によって固定されている。ベロ−ズ40の材質として
は、ガソリンと接触するため、耐腐食性の材質とする必
要があり、オ−ステナイト系ステンレス鋼を用いる。オ
−ステナイト系ステンレス鋼としては、例えば、SUS
304,SUS304L,SUS316,SUS316
Lを用いることができる。
【0020】また、ベローズ40としては、U字成形さ
れたベローズを用いている。即ち、ベロ−ズの製法に
は、成形ベロ−ズ及び溶接ベロ−ズの二種類があるが、
量産性から成形ベロ−ズを選定する必要がある。また、
揺動運動する部分のシ−ルとして、ベロ−ズを使用する
ため、揺動運動によるベローズの山及び谷部に発生する
応力集中を低減する意味から、山及び谷部のRを確保す
るためにU字形状のものとしている。このように、U字
成形されたベローズを用いることにより、ベローズに発
生する応力を出来るだけ小さくすることができる。
【0021】ここで、揺動板7の揺動中心7aは、ベロ
−ズ40の両端に対し長手方向(軸方向)で内側に設け
ている。従って、ピストン13の往復動のストロークに
比べてベローズ40の長さを長くすることができるた
め、ベローズ40の各山部若しくは各谷部にかかる応力
を小さくすることができる。
【0022】また、ベロ−ズ40の両端のそれぞれの軸
中心と揺動板7の軸中心及びシャフト1の軸中心とを実
質的に一致させるようにしているため、ベロ−ズ40に
発生する応力が、全ての山同士,谷同士で一致させるよ
うにしている。このような構成とすることにより、揺動
板7のポンプ一回転あたりの揺動運動によって、ベロ−
ズ40に発生する繰り返し応力を低減し、且つ、できる
だけ各山部は山部同士及び各谷部は谷部同士で、それぞ
れ同じ応力を発生させる様にするようにしている。ま
た、その応力がベロ−ズ材料の疲労限界以下となってい
る。
【0023】また、横変位による応力の発生を低減する
ため、揺動中心をベローズ長手方向の中央に一致させる
ようにしている。
【0024】シャフト1とフロントボデイ32の間に
は、オイルシール2が取り付けられ、ベロ−ズキャップ
37と揺動板7の間には、O−リングが装着され、機構
室34を密封している。機構室34には、フロントボデ
イ32に設けられた図示しない油注入口から潤滑油が注
入される。
【0025】フロントボデイ32の中に、ベローズブロ
ック39及びシリンダブロック15が挿入された状態
で、リアボデイ42がフロントボデイ32に対してボル
ト等により締め付け固定される。リアボデイ42の内部
には、燃料タンク内に設けられているフィードポンプに
より0.3MPaに加圧されたガソリンが吸入され、吸
入口60に連通した吸入通路44、5個のピストン13
によって3MPa以上に昇圧された高圧のガソリンが貯
留する高圧室43、及び吸入された空気を分離して排出
する空気抜き通路49が形成されている。高圧室43
は、図2を用いて後述するように、吐出通路に連通して
いる。
【0026】また、シリンダブロック15の内部には、
リアボデイ42の吸入通路44に接続される連通路46
及び、リアボデイ42の空気抜き通路49に接続される
連通路48が形成されている。
【0027】吸入口60から吸入されたガソリンは、吸
入通路44及び連通路46を経て、燃料室36に導入さ
れる。ガソリンが流入する連通路46は、空気抜き通路
49に接続された連通路48より下側のシリンダブロッ
ク15に設けられている。従って、連通路46から導入
されたガソリン中に含まれる空気は、浮力によって上昇
し、燃料室36の上部に集まり、連通路48及び空気抜
き通路49を経て外部に排出される。
【0028】即ち、本実施形態においては、図2を用い
て詳述するように、燃料室中の空気をポンプ外に吐出す
るため燃料室36中の各シリンダ室への最上部の吸入口
以上の高い位置に連通路48を設けるようにしている。
連通路48はリアボディ42から燃料ポンプ外部への通
路49へ連通している。この様にすることで、燃料室3
6の上部の空気は、燃料ポンプ外へ排出される。
【0029】図1には示していないが、リアボディ42
に設けた空気抜き通路49は、更に上部に設けた吸入側
の圧力を規定する低圧レギュレ−タに連通し、大気圧の
ガソリンタンクに戻るような構造をとっている。このよ
うにクランク室内に設けた燃料室36は、空気の少ない
ガソリンを溜める構造となっており、同時に空気の少な
いガソリンを各シリンダ室へ吸入する様にピストン13
に吸入口13aを設け、直接燃料室36のガソリンを吸
入する構造になっている。
【0030】次に、図2を用いて、5気筒のピストンの
配置関係及び各通路の配置関係について説明する。図2
は、本発明の一実施形態による燃料ポンプのリアボデイ
の側面図であり、図1のA−A矢視図である。
【0031】リアボデイ42の上部に設けられた吸入口
60から吸入された低圧のガソリンは、吸入通路44を
経て、リアボデイ42の最下部の位置に導かれ、図1に
示したシリンダブロック15の連通路46に連通してい
る。
【0032】リアボデイ42には、5個の吐出弁開口1
7A,17B,17C,17D,17Eが形成されてい
る。これらの吐出弁開口17A,17B,17C,17
D,17Eの位置に対応して、5個のシリンダ室形成さ
れ、5個のピストンが配置される構成となっている。
【0033】リアボデイ42の上部側であって、各シリ
ンダ室への最上部の吸入口位置(吐出弁開口17A,1
7Eに相当する位置)よりも高い位置に、空気抜き通路
49の開口部を設けるようにしている。この開口部に
は、図1に示したシリンダブロック15の連通路48が
連通する。
【0034】吸入口60から吸入されたガソリンは、吸
入通路44及び連通路46を経て、燃料室に導入され
る。ガソリンが流入する連通路46は、シリンダブロッ
ク15の下側,即ち、燃料ポンプ本体の下側に設けられ
ており、一方、空気抜き通路49に接続された連通路4
8は、シリンダブロック15の上側,即ち、燃料ポンプ
本体の上側に設けられている。従って、連通路46から
導入されたガソリン中に含まれる空気は、浮力によって
上昇し、燃料室36の上部に集まり、連通路48及び空
気抜き通路49を経て外部に排出される。
【0035】また、5個のピストンで昇圧されたガソリ
ンは、それぞれ、吐出弁開口17A,17B,17C,
17D,17Eを経て、高圧室43に吐出し、さらに、
吐出通路50から外部に吐出する。
【0036】次に、図3を用いて、シリンダ室の詳細な
構造について説明する。図3は、本発明の一実施形態に
よる燃料ポンプのシリンダ室の拡大断面図である。
【0037】吸入弁14は、ピストン13の内部に形成
されている。ピストン13の内部の90°バルブシート
100に対して、ボール102がスプリング104によ
って押さえられ、シールする構造となっている。スプリ
ング104のセット荷重を規定するために、バルブスト
ッパ106をピストン13に固定している。
【0038】一方、吐出弁16は、シリンダのリアボデ
ィ15側に設けた90°バルブシート110に対して、
ボール112がスプリング114で押さえられ、シール
する構造となっている。スプリング114のセット荷重
を規定するために、バルブストッパ116をリアボディ
15に固定している。
【0039】ピストン13が、図1に締めた揺動板に従
い往復動し、吸入行程に入るとシリンダ室17の体積が
増加することで減圧し、ボール102のシート部前後で
圧力差が発生し、シート径に相当する面積と圧力差の積
で決まる開弁力がスプリング104のセット荷重以上に
なると、ボール102がシート100より離れ、燃料室
36に開放したピストン13の吸入口13aからガソリ
ンはシリンダ室19に吸入される。
【0040】ピストン13が吐出行程に入ると、シリン
ダ室19の体積が減少することで増圧し、ボール102
は前述した開弁力の逆に閉弁力が作用し、シート100
に着座し、シールする。一方、吐出弁16のボール11
2は、シリンダ室19の増圧によって、ボール112の
シート部前後で圧力差が発生し、シート径に相当する面
積と圧力差の積で決まる開弁力が前記スプリング114
のセット荷重以上になると、ボール112がシート11
0より離れ開弁し、ガソリンがリアボディ42の高圧室
43に吐き出される。
【0041】以上の構成にすることで、規定ストロ−ク
で決まるポンプ容量を有効に使用することができる構造
としている。
【0042】以上説明したように、回転せずに揺動運動
のみ行う構造とした揺動板7にシ−ル部材であるベロー
ズ40の一端部となる構成とし、ベローズの他端は、多
気筒あるピストンを全体で隔離する構成としている。従
って、従来のように、各気筒毎にベローズを設けるよう
な構成に比べて、シ−ル部であるベローズの削減を図る
ことができる。従って、構造的に、従来に比べて簡単に
できるため、全体を小型化することができる。
【0043】また、ベローズ40により、クランク室3
0を機構室34と燃料室36に分離し、回転運動を揺動
運動に変換する機構部側は、機構室34として、潤滑油
を満たしている。従って、機構部にある軸受3,4,
5,6を粘度の大きい潤滑油中で作動させることができ
るため、転がり軸受の寿命を長くすることができ、シャ
フト1の回転部と外部とのシールに用いたオイルシール
2の信頼性を向上することができ、ガソリンが直接大気
中に漏れるのを防ぐことができる。
【0044】また、ピストン側を燃料室36とし、燃料
室36の下部に吸入ガソリンを導入し、燃料室36の上
部には、吸入ガソリン中に含まれた空気を分離し、ポン
プ外に排出する空気抜き通路49を設けた構造とした。
このようにすることで、燃料室を空気分離室とすること
ができる。吸入ガソリン中に含まれる空気及びポンプ運
転中に温度上昇により発生する気泡等がベローズ内の圧
縮筒内に閉じ込められると、圧縮性気体が入った事によ
り、規定のストロークで決まる吐出量が得られないと問
題が発生するが、上述したように、空気抜きの行える構
造とすることにより、燃料ポンプの吐出流量を一定に保
つことが可能となる。
【0045】また、ピストン13に設けた吸入口13a
を用いて、燃料室36から直接シリンダ室19へガソリ
ン吸入する構造としたので、ピストン13に吸入弁14
を設けることができる。その結果、吸入バルブと吐出バ
ルブをそれぞれを単独でシ−ルする構造に比べて、O−
リングの本数を削減することができる。
【0046】また、クランク室30をベロ−ズ40で分
離しているが、分離した2つの部屋の使い方は、ベロ−
ズ40の内側に燃料室36を設け、外側に機構室34を
設ける構成としている。この結果、燃料室36の外側に
機構室34が存在する構造となるため、機構室34が一
つのガソリン漏れ防御室になり、ガソリンの大気中への
漏れ防止の観点で非常に有効になっている。
【0047】また、フロントボデイ32は、ポンプ自身
のエンジン等への取付け足の構造物を設ける必要があ
り、複雑な形状になるが、上述したように、フロントボ
デイ32は、油を封入する機能で十分になったため、製
作上は容易でありながら低粘度流体での巣漏れにおいて
信頼性が低く採用できなかった鋳物品を、十分な信頼性
を持って採用することができる。従って、燃料ポンプの
生産性を向上することができる。
【0048】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、潤滑性のある流体を用いて駆動部の潤滑を行うこと
により信頼性が高くでき、しかも、複数気筒のピストン
を用いることにより、圧力変動が小さく、さらに、多気
筒あるピストンを全体で隔離する構成としているため、
小型化できるものとなる。
【0049】また、U字成形されたベローズを用いるこ
とにより、ベローズに発生する応力を出来るだけ小さく
することができる。
【0050】また、ベローズの各山部,谷部にかかる応
力を小さくすることができる。
【0051】また、回転運動を揺動運動に変換する機構
部側は、潤滑油を満たしているため、駆動部の信頼性を
向上することができる。
【0052】また、空気抜きの行える構造とすることに
より、燃料ポンプの吐出流量を一定に保つことが可能と
なる。
【0053】また、ピストンに吸入弁を設けることによ
り、O−リングの本数を削減することができる。
【0054】また、ベロ−ズの内側に燃料室を設け、外
側に機構室を設ける構成としているため、ガソリンの大
気中への漏れ防止の観点で非常に有効になっている。従
って、フロントボデイの材料として、鋳物品を採用する
ことができ、燃料ポンプの生産性を向上することができ
る。
【0055】次に、図4を用いて、本発明の第2の実施
形態による燃料ポンプについて説明する。図4は、本発
明の第2の実施形態による燃料ポンプの断面図である。
なお、図1と同一符号は、同一部分を示している。
【0056】本実施形態における特徴は、ピストン1
3’にピストンリング70を設けている点にある。ピス
トンリング70は、PTFE樹脂(ポリ・テトラ・フロ
ロ・エチレン:4弗化エチレン樹脂)を主材とする材料
からできている。ピストンリングの材質には、比較的シ
リンダボアの形状精度が緩く、且つ低粘度のガソリンの
場合でもシール性を維持出来るように、シリンダボアの
形状に追従し易い樹脂系のものが有効である。特に、ガ
ソリン中で物性安定、摺動特性から主剤がPTFE製で
出来ているものが有効である。ピストン13’にPTF
E製ピストンリング70を装着することで、シリンダ室
19内圧力による自己シ−ルが可能となる。
【0057】図1に示すように、ピストンリングが無い
ピストンタイプでは、ピストンとシリンダブロックボア
のギャップのみによるシ−ルが必要であり、ピストンと
シリンダブロックボアのギャップは数μmとなるよう
に、高精度加工が必要であったが、本実施形態のよう
に、ピストンにピストンリングを装着し、ピストンリン
グでシールする構造とすることにより、ギャップ量を数
十μmまで拡大できるため、加工精度を緩くでき、生産
性が向上するものである。
【0058】また、図1に示すように、ピストンリング
が無いピストンタイプにおけるピストンとシリンダブロ
ックボアのギャップのみによるシ−ルの場合、シール長
さ(ピストンとシリンダブロックボアの摺動方向の長
さ)は、10〜20mm程度必要であったのに対して、
本実施形態のように、ピストンリングを使用することに
より、シ−ル長さとしては、ピストンリングの長さだけ
でよく、2〜3mmのシ−ル長で十分な性能を得ること
が可能となる。その結果、シリンダブロック15’、ベ
ローズブロック39’及びフロントボデイ32’の軸方
向の長さを10数mm程度短くすることができる。従っ
て、自動車ガソリンエンジン用筒内直接燃料噴射装置の
燃料ポンプとして使用する場合には、燃料ポンプをエン
ジンルーム内のカム軸からシャフト1に駆動力を伝達す
る構成となり、エンジンルーム内の取付スペースが制限
されるときに、燃料ポンプの全長を短くできることは特
に有効である。
【0059】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、潤滑性のある流体を用いて駆動部の潤滑を行うこと
により信頼性が高くでき、しかも、複数気筒のピストン
を用いることにより、圧力変動が小さく、さらに、多気
筒あるピストンを全体で隔離する構成としているため、
小型化できるものとなる。
【0060】また、U字成形されたベローズを用いるこ
とにより、ベローズに発生する応力を出来るだけ小さく
することができる。
【0061】また、ベローズの各山部,谷部にかかる応
力を小さくすることができる。
【0062】また、回転運動を揺動運動に変換する機構
部側は、潤滑油を満たしているため、駆動部の信頼性を
向上することができる。
【0063】また、空気抜きの行える構造とすることに
より、燃料ポンプの吐出流量を一定に保つことが可能と
なる。
【0064】また、ピストンに吸入弁を設けることによ
り、O−リングの本数を削減することができる。
【0065】また、ベロ−ズの内側に燃料室を設け、外
側に機構室を設ける構成としているため、ガソリンの大
気中への漏れ防止の観点で非常に有効になっている。従
って、フロントボデイの材料として、鋳物品を採用する
ことができ、燃料ポンプの生産性を向上することができ
る。
【0066】さらに、本実施形態によれば、ピストンリ
ングを用いることにより、加工精度を低くでき、生産性
が向上する。
【0067】また、ピストンリングを用いることによ
り、軸方向の長さを短くでき、燃料ポンプをさらに小型
化できる。
【0068】次に、図5を用いて、本発明の第3の実施
形態による燃料ポンプについて説明する。図5は、本発
明の第3の実施形態による燃料ポンプの断面図である。
なお、図1と同一符号は、同一部分を示している。
【0069】本実施形態における特徴は、図1に示した
ジョイントピン9とジョイントボ−ル11を削除した点
にある。即ち、図1に示した実施形態においては、回転
摺動抵抗を、ジョイントピン9とジョイントボ−ル11
により、揺動板7の回転防止をしていた。
【0070】それに対して、本実施形態においては、ジ
ョイントピン9とジョイントボ−ル11を使用すること
なく、揺動板7の回転防止を、ベロ−ズ40’のねじり
剛性で支持するようにしている。そのため、図1に示し
たベローズ40に比べて、図5に示すベローズ40’の
剛性を多少高めるようにしている。
【0071】以上のように構成した結果、ジョイントピ
ンとジョイントボ−ルが不要となり、部品点数が少なく
なるとともに、燃料ポンプの組立性が向上するものとな
る。
【0072】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、潤滑性のある流体を用いて駆動部の潤滑を行うこと
により信頼性が高くでき、しかも、複数気筒のピストン
を用いることにより、圧力変動が小さく、さらに、多気
筒あるピストンを全体で隔離する構成としているため、
小型化できるものとなる。
【0073】また、U字成形されたベローズを用いるこ
とにより、ベローズに発生する応力を出来るだけ小さく
することができる。
【0074】また、ベローズの各山部,谷部にかかる応
力を小さくすることができる。
【0075】また、回転運動を揺動運動に変換する機構
部側は、潤滑油を満たしているため、駆動部の信頼性を
向上することができる。
【0076】また、空気抜きの行える構造とすることに
より、燃料ポンプの吐出流量を一定に保つことが可能と
なる。
【0077】また、ピストンに吸入弁を設けることによ
り、O−リングの本数を削減することができる。
【0078】また、ベロ−ズの内側に燃料室を設け、外
側に機構室を設ける構成としているため、ガソリンの大
気中への漏れ防止の観点で非常に有効になっている。従
って、フロントボデイの材料として、鋳物品を採用する
ことができ、燃料ポンプの生産性を向上することができ
る。
【0079】さらに、本実施形態によれば、ジョイント
ピンとジョイントボ−ルが不要となり、部品点数が少な
くなるとともに、組立性が向上するものとなる。
【0080】次に、図6を用いて、本発明の第4の実施
形態による燃料ポンプについて説明する。図6は、本発
明の第4の実施形態による燃料ポンプの断面図である。
なお、図4と同一符号は、同一部分を示している。
【0081】本実施形態における特徴は、クランク室3
0を機構室34と燃料室36とを分離する隔壁として、
ダイアフラム80を使用した点にある。ダイアフラム8
0の内周側は、揺動板7とロッド押さえ82の間に挟み
込まれ、ネジ37aによって締め付け固定されている。
ダイアフラム80の外周側は、フロントボデイ32’の
内側とダイアフラムブロック84との間に挟み込まれ、
フロントボデイ32’とリアボデイ42をボルト締めす
ることにより、固定されている。
【0082】ダイアフラム80の材質としては、揺動運
動に追従できて発生応力が小さいものが適当であり、そ
こで、ゴム材を主成分とするか、PTFE材を主成分と
するものを使用している。ゴム材若しくはPTFE材を
使用することにより、燃料ポンプを小型化できる。な
お、揺動運動の繰り返しに耐える必要性があることか
ら、金属ダイアフラムを使用することもできるが、ゴム
材若しくはPTFE材に比べて大型化する。
【0083】図1に示したようにベロ−ズを使用する構
造では、ベロ−ズの両端を溶接する必要があったのに対
して、本実施形態によれば、溶接作業が不要となる。
【0084】また、ベロ−ズで必要な長手方向寸法が削
減でき、組立て性が大きく改善できる。
【0085】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、潤滑性のある流体を用いて駆動部の潤滑を行うこと
により信頼性が高くでき、しかも、複数気筒のピストン
を用いることにより、圧力変動が小さく、さらに、多気
筒あるピストンを全体で隔離する構成としているため、
小型化できるものとなる。
【0086】また、回転運動を揺動運動に変換する機構
部側は、潤滑油を満たしているため、駆動部の信頼性を
向上することができる。
【0087】また、空気抜きの行える構造とすることに
より、燃料ポンプの吐出流量を一定に保つことが可能と
なる。
【0088】また、ピストンに吸入弁を設けることによ
り、O−リングの本数を削減することができる。
【0089】また、ダイアフラムの内側に燃料室を設
け、外側に機構室を設ける構成としているため、ガソリ
ンの大気中への漏れ防止の観点で非常に有効になってい
る。従って、フロントボデイの材料として、鋳物品を採
用することができ、燃料ポンプの生産性を向上すること
ができる。
【0090】さらに、ピストンリングを用いることによ
り、加工精度を低くでき、生産性が向上する。
【0091】また、ピストンリングを用いることによ
り、軸方向の長さを短くでき、燃料ポンプをさらに小型
化できる。
【0092】さらに、本実施形態においては、ダイアフ
ラムを使用することにより、溶接作業が不要となる。
【0093】また、長手方向寸法が削減でき、組立て性
が大きく改善できる。
【0094】次に、図7を用いて、本発明の第5の実施
形態による燃料ポンプについて説明する。図7は、本発
明の第5の実施形態による燃料ポンプの断面図である。
なお、図1と同一符号は、同一部分を示している。
【0095】図1に示した例では、ピストン13と揺動
板7とは、コンロッド7で連結されている。それに対し
て、本実施形態においては、ピストン13と揺動板7と
の間に、スリッパ200を設けた点に特徴がある。ま
た、ピストン13とスリッパ200とを、揺動板7に接
触させるために、ピストンリング202が設けられてい
る。
【0096】シリンダブロック15のシリンダボア17
は、貫通穴になっており、シリンダブロック15とリア
ボデイ42の間には、吐出バルブのボール112のシー
ト部を形成するバルブシート204が設けられている。
シリンダボア17を貫通穴とし、バルブシート204に
よって貫通穴の一部を塞ぐ構造とすることにより、ピス
トン13のシリンダボア17内への挿入が簡単になって
いる。従って、ポンプの組立性が向上するものである。
【0097】スリッパ200の揺動板7側には、燃料を
ピストン13内に導くための吸入溝200aが設けられ
ており、また、スリッパ200の中央には、吸入溝20
0aに連通する連通孔200bが設けられている。スリ
ッパ200は、自転可能なため、吸入溝200aも自転
し、スリッパ200の底面と揺動板7の接触部には、常
に、新しい燃料が供給される。従って、スリッパ200
の底面と揺動板7の接触部も吸入通路として作用するた
め、吸入溝200aは、摺動の点で有効に作用する。
【0098】ピストン13の中心軸上には、スリッパ連
通孔200bと常につながっている吸入連通路13aが
設けられており、ピストン13の内部に設けた吸入弁1
3aに燃料が導かれる構造となっている。
【0099】なお、上述の説明では、スリッパ200の
ピストン13側が凹面であり、ピストン13側が凸面と
なっているが、スリッパ200のピストン13側が凸面
であり、ピストン13側が凹面としてもよい。この場合
には、ピストン13の挿入性が向上するものである。
【0100】吐出バルブのボール112から流出した高
圧の燃料は、高圧室43に流入する。なお、図示の状態
では、高圧室43の燃料が外部に流出するための吐出通
路について明示していないが、吐出通路は、図2に示し
たように、リアブロック42内に形成されている。
【0101】なお、図示の状態では、燃料が燃料室36
に流入するための吸入通路については、明示していない
が、この吸入通路は、図2に示すように、リアブロック
42内に形成されている。
【0102】また、シリンダブロック15の中央には、
リリーフバルブ206が設けてある。高圧室43内の燃
料圧が異常に高くなった場合には、ボール208が燃料
によって押され、低圧力の燃料室36内に燃料をリリー
フするように構成している。
【0103】揺動中心7aは、ベローズ40の長手方向
の中央で、軸中心に合わせて設定されている。
【0104】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、潤滑性のある流体を用いて駆動部の潤滑を行うこと
により信頼性が高くでき、しかも、複数気筒のピストン
を用いることにより、圧力変動が小さく、さらに、多気
筒あるピストンを全体で隔離する構成としているため、
小型化できるものとなる。
【0105】また、シリンダボアを貫通穴とし、バルブ
シートによって貫通穴の一部を塞ぐ構造とすることによ
り、ピストンのシリンダボア内への挿入が簡単となり、
ポンプの組立性が向上するものである。
【0106】また、U字成形されたベローズを用いるこ
とにより、ベローズに発生する応力を出来るだけ小さく
することができる。
【0107】また、ベローズの各山部,谷部にかかる応
力を小さくすることができる。
【0108】また、回転運動を揺動運動に変換する機構
部側は、潤滑油を満たしているため、駆動部の信頼性を
向上することができる。
【0109】また、空気抜きの行える構造とすることに
より、燃料ポンプの吐出流量を一定に保つことが可能と
なる。
【0110】また、ベロ−ズの内側に燃料室を設け、外
側に機構室を設ける構成としているため、ガソリンの大
気中への漏れ防止の観点で非常に有効になっている。従
って、フロントボデイの材料として、鋳物品を採用する
ことができ、燃料ポンプの生産性を向上することができ
る。
【0111】なお、本発明の実施態様としては、以下の
ものが挙げられる。
【0112】1.上記揺動板の中心軸と上記シャフトの
中心軸との交点となる揺動中心を、上記ベローズの両端
面間に設けることにより、ベローズに発生する応力を小
さくし得るものとなる。
【0113】2. 上記ベローズの両端の中心軸の少な
くとも一方は、上記揺動板の中心軸と一致させることに
より、ベローズに発生する応力を小さくし得るものとな
る。
【0114】3.上記ベロ−ズは、成形U字形状からな
ることにより、ベローズに発生する応力を小さくし得る
ものとなる。
【0115】4.上記ベローズの材質をオ−ステナイト
系ステンレス材とする。
【0116】5.上記隔壁をダイアフラムにより構成す
る。
【0117】6.上記燃料室からポンプ外部へのガス排
出用通路を、上記複数のピストンの各シリンダ室への吸
入孔の中で、最も高い位置にある吸入孔より高い位置に
設けることにより、燃料中に混入した空気を除いて、吐
出流量を一定に保ち得るものとなる。
【0118】7.上記燃料室から上記ピストンのシリン
ダ室へ直接吸入する様に上記ピストンに設けられた吸入
孔と、上記ピストンに設けられた吸入バルブを備えるこ
とにより、O−リングの本数を少なくし得るものとな
る。
【0119】8.上記ピストンは、ピストンリングを備
えることにより、シール長を短くして、小型化し得るも
のとなる。
【0120】
【発明の効果】本発明によれば、燃料ポンプの信頼性を
向上し、圧力変動が小さく、しかも、小型なものとな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による燃料ポンプの断面図
である。
【図2】本発明の一実施形態による燃料ポンプのリアボ
デイの側面図であり、図1のA−A矢視図である。
【図3】本発明の一実施形態による燃料ポンプのシリン
ダ室の拡大断面図である。
【図4】本発明の第2の実施形態による燃料ポンプの断
面図である。
【図5】本発明の第3の実施形態による燃料ポンプの断
面図である。
【図6】本発明の第4の実施形態による燃料ポンプの断
面図である。
【図7】本発明の第5の実施形態による燃料ポンプの断
面図である。
【符号の説明】
1…シャフト 1a…斜板部 2…オイルシール 3,5…ラジアル軸受 4,6…スラスト軸受 7…揺動板 7a…揺動中心 9…ジョイントピン 11…ジョイントボ−ル 13…ピストン 14…吸入弁 15…シリンダブロック 16…吐出弁 17…シリンダボア 19…シリンダ室 30…クランク室 32…フロントボディ 34…機構室 36…燃料室 37…ベロ−ズキャップ 39…ベロ−ズリング 40…ベロ−ズ 42…リアボディ 43…高圧室 44…吸入通路 46,48,49…連通路 70…ピストンリング 80…ダイアフラム 100,110…バルブシ−ト 102,112…ボ−ル 104,114…スプリング 106,116…バルブストッパ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F04B 53/18 F04B 21/00 A (72)発明者 町村 英紀 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株式会社 日立製作所 自動車機器事業 部内 (72)発明者 星 喜一 茨城県ひたちなか市高場2477番地 株式 会社 日立カーエンジニアリング内 (56)参考文献 特開 昭59−54842(JP,A) 特開 平10−77930(JP,A) 特開 平9−324746(JP,A) 特開 平9−324724(JP,A) 特開 平9−112408(JP,A) 特開 平10−77953(JP,A) 特開 平5−272427(JP,A) 特開 昭60−256570(JP,A) 特開 平7−180653(JP,A) 実開 平6−40382(JP,U) 実開 平5−30473(JP,U) 実開 平5−24970(JP,U) 特公 昭49−37929(JP,B1) 特公 昭43−28845(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02M 59/04 F02M 59/44 F04B 1/00 - 7/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外部からの駆動力を伝達するシャフトと、 このシャフトによって回転される斜板と、 この斜板の回転運動を揺動運動に変換する揺動板と、 この揺動板の揺動運動により往復動する複数のピストン
    と、 上記斜板及び揺動板及びピストンを収納するフロントボ
    デイとシリンダブロックによって形成されるクランク室
    を2つの部屋に分離するベロースとを備え、上記揺動板の駆動軸を支承するフロントボディで上記シ
    リンダブロックの外周を包囲し、 このベロースの一端を上記揺動板側に固定し、他端を上
    記シリンダブロック側に固定するとともに、上記ベロ−
    と上記シリンダブロックで囲まれた部屋を燃料室と
    し、上記ベローズ上記フロントボディの内周壁とで囲ま
    れた部屋を潤滑油の封入された機構室としたことを特徴
    とする燃料ポンプ。
  2. 【請求項2】外部からの駆動力を伝達するシャフトと、 このシャフトによって回転される斜板と、 この斜板の回転運動を揺動運動に変換する揺動板と、 この揺動板の揺動運動により往復動する複数のピストン
    と、 上記斜板及び揺動板及びピストンを収納するフロントボ
    デイとシリンダブロックによって形成されるクランク室
    を2つの部屋に分離するベロースとを備え、上記揺動板の駆動軸を支承するフロントボディで上記シ
    リンダブロックの外周を包囲し、 このベロースの一端を上記揺動板側に固定し、他端を上
    記シリンダブロック側に固定するとともに、上記ベロ−
    と上記シリンダブロックで囲まれた部屋を燃料室と
    し、上記ベローズ上記フロントボディの内周壁とで囲ま
    れた部屋を潤滑油の封入された機構室とし、 さらに、上記フロントボディに固定されたリアボディ
    と、 このリアボディに設けられ、吸入された空気を分離して
    排出する空気抜き通路と、 上記燃料室と上記空気抜き通路を接続するとともに、上
    記シリンダブロックに設けられた連通路とを備えたこと
    を特徴とする燃料ポンプ。
  3. 【請求項3】 請求項1若しくは請求項2のいずれかに
    記載の燃料ポンプにおいて、 上記ベローズによって分離された2つの部屋の内、一方
    の部屋を燃料室とし、 上記ピストンの吸入孔と吸入バルブを、この燃料室内に
    設けることにより、上記燃料室から上記ピストンのシリ
    ンダ室内へ燃料を直接吸入することを特徴とする燃料ポ
    ンプ。
  4. 【請求項4】 請求項1若しくは請求項2のいずれかに
    記載の燃料ポンプにおいて、さらに、 上記揺動板と上記ピストンの間に設けられたスリッパを
    備え、 このスリッパは、上記揺動板との接触側は、実質的に平
    面とし、上記ピストンとの接触側は球面状とし、 上記スリッパは、上記平面部側に、上記ピストンの吸入
    孔に連通する溝と、この溝に連通する連通孔を有するこ
    とを特徴とする燃料ポンプ。
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