JP3234098B2 - 電子写真装置のクリーニング装置 - Google Patents

電子写真装置のクリーニング装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、レーザプリンタやレ
ーザ複写機やレーザファクシミリなど、電子写真方式を
用いてシ−トに記録を行う電子写真装置に適用しうる。
詳しくは、そのような電子写真装置において、画像転写
後の感光体上の残留現像剤をクリーニング部材で除去
し、それを所定個所へと搬送するクリーニング装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、たとえばレーザプリンタのクリー
ニング装置の中には、図8に示すように、画像転写後の
感光体1上の残留現像剤を除去するファーブラシ2やク
リーニングブレード3と、その除去した現像剤を回収す
る回収路4と、その回収した現像剤を所定個所へと搬送
する現像剤搬送スクリュー5を備えるものがある。
【0003】そして、クリーニング時、前記ファーブラ
シ2およびクリーニングブレード3で感光体1上の残留
現像剤tを除去し、その除去した現像剤tを回収路4を
通して現像剤搬送スクリュー5側へ導き、該現像剤搬送
スクリュー5を回転することにより図中紙面と直交方向
の所定個所へと搬送していた。
【0004】ところが、そのようなクリーニング装置で
は、除去した現像剤tを回収するとき、前記回収路4の
周壁4aに付着する。そして、付着した現像剤tがクリ
ーニングケース内の温度変化により軟化と硬化を繰り返
して堆積し、ついには、図9に示すように、現像剤ブリ
ッジ7となる。その結果、回収路4を遮断し、除去した
現像剤tを外部へ排出することが不能となる問題があっ
た。
【0005】そこで、従来のクリーニング装置の中に
は、図10に示すように、クリーニングケース6内に、
前記回収路4中で回転する回転体8を設ける構成とした
ものがある。
【0006】そして、クリーニング時、回収路4中で回
転体8を回転して該回収路4の周壁4aに付着する現像
剤tを除去していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のその
ようなクリーニング装置では、回転体8を回転しても、
回収路4の周壁4aに付着した現像剤tを充分に除去す
ることができないので、現像剤tが徐々に堆積して図示
するように回収路4を狭め、現像剤tの回収を悪くする
問題があった。
【0008】そこで、この発明の目的は、上述したよう
なクリーニング装置において、回収路の周壁に現像剤が
付着することを極力防止することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】そのため、請求項1に記
載のものは、たとえば以下の図示実施例に示すとおり、
画像転写後の感光体11上の残留現像剤tを除去するフ
ァーブラシ35やクリーニングブレード31のようなク
リーニング部材と、そのクリーニング部材で除去した現
像剤tを回収する回収路37と、その回収路37を通し
て回収した現像剤tを所定個所へと搬送する現像剤搬送
スクリュー39のような搬送手段と、前記回収路37中
で回転して該回収路37の周壁37aに付着する現像剤
tを除去する回転体42とからなり、その回転体42
を、回転する本体43と、補助部材44とで構成し、
記回転する本体43を、回転中心となる軸部45と、そ
れと平行な直線部46と、その両端および前記軸部45
間を結ぶ径部47とでつくるとともに、 前記補助部材4
4を、前記回転する本体43の直線部46に取り付けて
前記回転体42の回転半径を増す一方、前記本体43の
回転にともない前記回収路37の周壁37aや前記搬送
手段に衝突したとき前記回転体42の回転半径を減ずる
方向に退避してなる、ことを特徴とする。
【0010】請求項2に記載のものは、たとえば以下の
図示実施例に示すとおり、請求項1に記載の電子写真装
置のクリーニング装置15において、前記補助部材44
をリング状として複数設け、それらの中心に前記直線部
46を通すことにより前記本体43に取り付けてなるこ
とを特徴とする。
【0011】請求項3に記載のものは、たとえば以下の
図示実施例に示すとおり、請求項1に記載の電子写真装
置のクリーニング装置15において、前記補助部材44
をつるまき状としてその中心に前記直線部46を通すこ
とにより前記本体43に取り付けてなることを特徴とす
る。
【0012】請求項4に記載のものは、たとえば以下の
図示実施例に示すとおり、請求項1に記載の電子写真装
置のクリーニング装置15において、前記補助部材44
を、前記本体43の直線部46と平行な補助直線部52
と、その両端および前記本体43の直線部46間を結ぶ
補助径部53とで、ぶらんこ状につくり、前記本体43
に取り付けてなることを特徴とする。
【0013】
【作用】そして、この発明では、クリーニング時、回転
体42を回転すると、該回転体42の回転半径を増す方
向に補助部材44が移動する。そして、回転体42の回
転時、補助部材44が回収路37の周壁37aや現像剤
搬送スクリュー39等に衝突したとき、回転体42の回
転半径を減ずる方向に退避する。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照しつつ、この発明の実施例
につき説明する。図7には、この発明の一実施例である
クリーニング装置を備えるレーザプリンタの概略構成を
示す。
【0015】図中符号10で示すものは、プリンタ本体
である。そのプリンタ本体10内には、ほぼ中央にドラ
ム状の感光体11を設ける。その感光体11のまわりに
は、図中矢印で示す駆動方向に、帯電装置12、現像装
置13、転写装置14、この発明によるクリーニング装
置15を配置する。また、前記帯電装置12や現像装置
13の上側には、光書込み装置16を配置する。そし
て、プリンタ本体10の図中右側には、用紙Sを収納し
た給紙カセット17を着脱自在に設ける。
【0016】そして、このレーザプリンタを使用して用
紙Sに記録を行なうときは、給紙コロ18を回転駆動し
て給紙カセット17内から用紙Sを図中矢印A方向に送
り出し、その用紙Sをレジストローラ対19でタイミン
グをとって感光体11の下側に搬送する。
【0017】感光体11は、矢示する時計方向に回転駆
動し、その際、帯電装置12によって表面を一様に帯電
し、その後、光書込み装置16からのレーザ光を照射し
て感光体11上に静電潜像を形成する。この潜像は、現
像装置13位置を通るときトナーによって可視像化す
る。そして、この可視像を、感光体11の下側に搬送さ
れてきた用紙S上面に転写装置14により転写する。
【0018】そして、画像転写後、用紙Sを搬送ロ−ラ
20で定着装置21へ搬送し、そこで用紙S上の転写画
像を定着する。その定着後、定着装置21から出た用紙
Sを排紙ローラ対22で排出して排紙トレイ23上にス
タックする。
【0019】他方、画像転写後の感光体11は、その表
面の残留現像剤をクリーニング装置15で除去する。
【0020】ところで、このクリーニング装置15は、
詳しくは、図6に示すように構成する。図中符号25
は、クリーニングケースである。そのクリーニングケー
ス25は、前記感光体11の軸方向に長い横長の箱形状
で、図中右側側面に横長の現像剤回収口26を設け、そ
れを前記感光体11側に向けてそれと平行に配置してな
る。
【0021】前記現像剤回収口26の下縁には、フィル
ム状のシール部材27を取り付ける。そのシール部材2
7は、基端をクリーニングケース25に取り付け、先端
を現像剤回収口26から斜め上向きに突出して前記感光
体11周面に近接する。
【0022】前記クリーニングケース25内には、前記
現像剤回収口26寄りの上部にブレードホルダ30を設
ける。ブレードホルダ30は、断面L形状で横長につく
り、長さ方向両端を前記クリーニングケース25の側板
間で支持して回動自在に設けるとともに、図示しない付
勢部材で一方向へ付勢してなる。そのブレードホルダ3
0の先端部には、クリーニングブレード31の基端部を
固着する。そのクリーニングブレード31は、ポリウレ
タン等の弾性材を用いて横長の板状に形成する。そし
て、前記ブレードホルダ30で前記クリーニングブレー
ド31の先端を前記感光体11表面に押し当てる。
【0023】また、前記クリーニングケース25内に
は、前記現像剤回収口26寄りの下部にファーブラシ3
5を設ける。そのファーブラシ35は、前記クリーニン
グケース25の側板間で支持して回転自在に設け、ブラ
シ先端を前記感光体11およびファーブラシ清掃用のフ
リッカ36と接触する。
【0024】そのファーブラシ清掃用のフリッカ36
は、横長板状で、クリーニングケース30と同一体で形
成する。
【0025】また、前記クリーニングケース25内に
は、除去した現像剤tを回収する回収路37と回収室3
8を設ける。
【0026】前記回収室38内には、現像剤搬送スクリ
ュー39を設ける。その現像剤搬送スクリュー39は、
前記クリーニングケース25の側板間で両端を支持して
回転自在に設け、前記ファーブラシ35と平行に配置す
る。
【0027】その現像剤搬送スクリュー39の上位置に
は、図1にも示すように、前記回収路37中で回転する
回転体42を前記クリーニングケース25の側板間で支
持して設ける。その回転体42は、金属製で、図2に示
すように、回転する本体43と、それに取り付ける補助
部材44とを備える。
【0028】前記回転する本体43は、回転中心となる
軸部45と、それと平行な直線部46と、その両端およ
び前記軸部45間を結ぶ径部47とでつくる。すなわ
ち、軸部45は、金属製の短軸状で、2本を間隔をあけ
て回転中心線上に配置してなる。また、軸部45とは別
の金属線を用いてその中央に直線部46を形成するとと
もに、その両端部を直角に折り曲げて径部47を同一体
で形成する。そして、それら径部47の各先端を前記軸
部45の内端部にそれぞれ溶着してなる。
【0029】一方、前記補助部材44は、金属材料でリ
ング状につくる。そして、複数の補助部材44………の
中心に前記直線部46を通すことにより前記本体43に
取り付け、補助部材44の内径を直線部46の外径より
もかなり大きくすることにより、図3中実線と2点鎖線
で示すように直線部46のまわりに遊動自在としてな
る。なお、この補助部材44………は、図示上では直線
部46の軸方向に間隔を大きくあけて配置しているが、
実際上は、多数を用いて前記直線部の一端部側に片寄る
ことを防止する。
【0030】しかして、クリーニング時、図1に示すよ
うに、前記ファーブラシ35を矢示する反時計方向へ回
転し、ブラシ先端で擦って感光体11上の残留現像剤t
を除去する。また、感光体11上の残留現像剤tを前記
クリーニングブレード31の先端でファーブラシ35上
に掻き落す。
【0031】そして、前記ファーブラシ35や前記クリ
ーニングブレード31で除去した現像剤tをファーブラ
シ35の回転により搬送し、その回収路37を通して回
収室38へ送り込む。そうして、回収室38に回収した
現像剤tを前記現像剤搬送スクリュー39の回転により
軸方向一方へ搬送し、クリーニングケース25の外部へ
排出する。
【0032】ところで、前記ファーブラシ35の回転
時、ブラシ先端を前記フリッカ36に当て、その衝撃で
ファーブラシ35に付着した現像剤tを除去する。その
とき、ファーブラシ35から分離した現像剤tがフリッ
カ36を通り過ぎたときに生ずるブラシの復元力ではじ
き飛ばされて回収路37の周壁37aに付着する。
【0033】そこで、上述したクリーニング時に、駆動
源からの駆動力を伝えて前記ファーブラシ35や現像剤
搬送スクリュー39と一緒に前記回転体42を回転し、
それで回収路37の周壁37aに付着した現像剤tを除
去する。そして、回転体42の回転時、その回転体42
の遠心力で回転半径を増す方向に補助部材44が移動す
る。したがって、回収路37の周壁37aに付着した現
像剤tをより多く除去することができる。しかし、回転
体42の回転時、回収路37の周壁37aや現像剤搬送
スクリュー39に補助部材44が衝突したときは、該補
助部材44が回転体42の回転半径を減ずる方向に退避
する。
【0034】なお、上述した図示実施例では、回転体4
2は、補助部材44をリング状として複数設け、それら
の中心に前記直線部46を通すことにより本体43に取
り付けた。しかし、図4に示すように、回転体42は、
補助部材44をつるまき状としてその中心に直線部46
を通すことにより本体43に取り付ける構成としてもよ
い。
【0035】しかして、回転体42の回転時、その回転
体42の遠心力で回転半径を増す方向に補助部材44が
移動する。しかし、本体43の回転にともない補助部材
44が回収路37の周壁37aや現像剤搬送スクリュー
39に衝突したとき、回転体42の回転半径を減ずる方
向に退避する。
【0036】また、図5に示すように、回転体42は、
補助部材44を、本体43の直線部46と平行な補助直
線部52と、その両端および本体43の直線部46を結
ぶ補助径部53とで、ぶらんこ状につくり、本体43に
取り付ける構成としてもよい。すなわち、補助部材44
は、金属線を用いその中央に補助直線部52を設けると
ともに、両端部を直角に折り曲げて補助径部53を設け
る。そして、補助径部53の先端を前記本体43の直線
部46に回転自在に巻きつけてぶらんこ状につくり、前
記本体43に取り付ける。
【0037】しかして、回転体42の回転時、その回転
体42の回転半径を増す方向に補助部材44が移動す
る。しかし、本体43の回転にともない補助部材44が
回収路37の周壁37aや現像剤搬送スクリュー39に
衝突したときは、補助部材44が揺れ動いて回転体42
の回転半径を減ずる方向に退避する。
【0038】なお、上述したすべての実施例では、補助
部材は、線材を用いてつくった。しかし、図示省略する
が、補助部材は、短筒状として複数設け、それらの中心
に直線部を通すことにより本体に取り付ける構成として
もよい。
【0039】
【発明の効果】以上のことから、この発明によれば、ク
リーニング時、回転体を回転すると、その回転体の回転
半径を増す方向に補助部材が移動するので、より多くの
現像剤を除去することができ、回収路の周壁に現像剤が
付着することを一層少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例であるクリーニング装置の
要部構成図である。
【図2】そのクリーニング装置に用いる回転体の斜視図
である。
【図3】その回転体を軸方向から見た側面図である。
【図4】そのクリーニング装置に用いる回転体の他例の
斜視図である。
【図5】そのクリーニング装置に用いる回転体のさらに
他例の斜視図である。
【図6】該クリーニング装置の要部の部分破断斜視図で
ある。
【図7】そのクリーニング装置を備えるレーザプリンタ
の概略構成図である。
【図8】従来のクリーニング装置の概略構成図である。
【図9】従来の他のクリーニング装置において回収路に
現像剤ブリッジができることを説明する説明図である。
【図10】その従来の他のクリーニング装置の概略構成
図である。
【符号の説明】
11 感光体 15 クリーニング装置 31 クリーニングブレード(クリーニング部材) 35 ファーブラシ(クリーニング部材) 37 回収路 37a 回収路の周壁 39 現像剤搬送スクリュー(搬送手段) 42 回転体 43 回転体の本体 44 補助部材 45 軸部 46 直線部 47 径部 52 補助直線部 53 補助径部 t 現像剤

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像転写後の感光体上の残留現像剤を除
    去するクリーニング部材と、そのクリーニング部材で除
    去した現像剤を回収する回収路と、その回収路を通して
    回収した現像剤を所定個所へと搬送する搬送手段と、前
    記回収路中で回転して該回収路の周壁に付着する現像剤
    を除去する回転体とからなり、 その回転体を、回転する本体と、補助部材とで構成し、 前記回転する本体を、回転中心となる軸部と、それと平
    行な直線部と、その両端および前記軸部間を結ぶ径部と
    でつくるとともに、 前記補助部材を、前記回転する本体の直線部に取り付け
    て前記回転体の回転半径を増す一方、前記本体の回転に
    ともない前記回収路の周壁や前記搬送手段に衝突したと
    き前記回転体の回転半径を減ずる方向に退避してなる、 電子写真装置のクリーニング装置。
  2. 【請求項2】 前記補助部材をリング状として複数設
    け、それらの中心に前記直線部を通すことにより前記本
    体に取り付けてなる、 請求項1に記載の電子写真装置のクリーニング装置。
  3. 【請求項3】 前記補助部材をつるまき状としてその中
    心に前記直線部を通すことにより前記本体に取り付けて
    なる、 請求項1に記載の電子写真装置のクリーニング装置。
  4. 【請求項4】 前記補助部材を、前記本体の直線部と平
    行な補助直線部と、その両端および前記本体の直線部間
    を結ぶ補助径部とで、ぶらんこ状につくり、前記本体に
    取り付けてなる、 請求項1に記載の電子写真装置のクリーニング装置。
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