JP3232878B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
半導体装置の製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置の製造方
法、特にフォトリソグラフィ工程と、光照射熱処理工程
において、互いに近似する単一波長光が用いられる半導
体装置の製造方法に係わる。
法、特にフォトリソグラフィ工程と、光照射熱処理工程
において、互いに近似する単一波長光が用いられる半導
体装置の製造方法に係わる。
【0002】
【従来の技術】半導体装置例えば半導体集積回路におい
て、より高集積度化が要求され、これに伴って半導体素
子のより縮小、微細化がはかられ、この種の半導体装置
の製造においては、例えば0.1μm程度の極微細パタ
ーンの形成が必要となる。この微細パターンの形成は、
フォトリソグラフィが適用される。すなわち例えばエッ
チングレジストとしてのフォトレジスト塗布、パターン
露光、現像がなされるものであるが、この場合そのパタ
ーン露光は、エキシマレーザ光を露光光として用いるス
テッパーによる露光装置が用いられる。
て、より高集積度化が要求され、これに伴って半導体素
子のより縮小、微細化がはかられ、この種の半導体装置
の製造においては、例えば0.1μm程度の極微細パタ
ーンの形成が必要となる。この微細パターンの形成は、
フォトリソグラフィが適用される。すなわち例えばエッ
チングレジストとしてのフォトレジスト塗布、パターン
露光、現像がなされるものであるが、この場合そのパタ
ーン露光は、エキシマレーザ光を露光光として用いるス
テッパーによる露光装置が用いられる。
【0003】この場合、鮮明ないわゆるきれの良いパタ
ーンの露光を行うために、そのパターン形成膜の表面す
なわちフォトレジスト層下には、露光光のエキシマレー
ザに対し反射が抑制された半透明膜例えば窒化酸化シリ
コン(SiOx Ny )膜が形成される。
ーンの露光を行うために、そのパターン形成膜の表面す
なわちフォトレジスト層下には、露光光のエキシマレー
ザに対し反射が抑制された半透明膜例えば窒化酸化シリ
コン(SiOx Ny )膜が形成される。
【0004】一方、半導体装置の製造工程においては、
各種の高温熱処理が行われる。例えば半導体素子として
MIS−FET(絶縁ゲート型電界効果トランジスタ)
の製造において、そのソース領域およびドレイン領域の
形成をイオン注入による場合、イオン注入後に結晶性の
回復および注入不純物の電気的活性化のための高温加熱
処理がなされる。
各種の高温熱処理が行われる。例えば半導体素子として
MIS−FET(絶縁ゲート型電界効果トランジスタ)
の製造において、そのソース領域およびドレイン領域の
形成をイオン注入による場合、イオン注入後に結晶性の
回復および注入不純物の電気的活性化のための高温加熱
処理がなされる。
【0005】この高温加熱処理は、例えば加熱炉による
アニール処理とかRTA(Rapid Thermal Annealing)等
によるが、このような熱処理では、その高温加熱を必要
とする特定領域(特定厚さおよび面積)での充分な加熱
が困難であり、このため例えば上述のMISーFETの
形成において、そのソースおよびドレイン領域の各接合
を充分浅く形成することがむづかしく、微細素子の形成
に不適当であるという問題がある。
アニール処理とかRTA(Rapid Thermal Annealing)等
によるが、このような熱処理では、その高温加熱を必要
とする特定領域(特定厚さおよび面積)での充分な加熱
が困難であり、このため例えば上述のMISーFETの
形成において、そのソースおよびドレイン領域の各接合
を充分浅く形成することがむづかしく、微細素子の形成
に不適当であるという問題がある。
【0006】このような問題点を解決するものとして、
この高温アニールをパルスレーザ光照射によって行う方
向にある。このパルスレーザ光のエネルギーは、半導体
基板の極く表面で融点まで加熱できることから、例えば
ソース領域およびドレイン領域の形成におけるアニール
において、浅い接合を形成できるという利点がある。し
かしながら、実際上、この領域のシート抵抗を小さくす
るには、その照射エネルギー密度は或る程度大きくする
必要がある。
この高温アニールをパルスレーザ光照射によって行う方
向にある。このパルスレーザ光のエネルギーは、半導体
基板の極く表面で融点まで加熱できることから、例えば
ソース領域およびドレイン領域の形成におけるアニール
において、浅い接合を形成できるという利点がある。し
かしながら、実際上、この領域のシート抵抗を小さくす
るには、その照射エネルギー密度は或る程度大きくする
必要がある。
【0007】ところがこの高温アニールに際しては、す
でに半導体基板上に、例えばMISーFETにおいて、
そのゲート電極等の配線ないしは電極パターン層が形成
されていることから、このように大なる照射エネルギー
密度をもってアニール処理を施す場合、上述のパターン
層に熱による変形を来すなどの不都合を生じる。
でに半導体基板上に、例えばMISーFETにおいて、
そのゲート電極等の配線ないしは電極パターン層が形成
されていることから、このように大なる照射エネルギー
密度をもってアニール処理を施す場合、上述のパターン
層に熱による変形を来すなどの不都合を生じる。
【0008】ところで、この高温アニールで用いられる
レーザ光と、上述のフォトリソグラフィで用いられる露
光用のレーザ光とはその波長が極めて近いものである。
例えばフォトリソグラフィで用いられる露光用のレーザ
は例えば波長249nmのふっ化クリプトンレーザであ
り、高温アニールで用いられるレーザは例えば波長30
8nmのキセノンクロライドレーザである。
レーザ光と、上述のフォトリソグラフィで用いられる露
光用のレーザ光とはその波長が極めて近いものである。
例えばフォトリソグラフィで用いられる露光用のレーザ
は例えば波長249nmのふっ化クリプトンレーザであ
り、高温アニールで用いられるレーザは例えば波長30
8nmのキセノンクロライドレーザである。
【0009】したがって、上述したようにフォトリソグ
ラフィの露光レーザ光に対し反射が抑制された半透明膜
例えば窒化酸化シリコン(SiOx Ny )膜を形成する
場合、この露光レーザ光と波長が近似するレーザ光照射
によって光照射熱処理を施すとき、配線ないしは電極パ
ターンに対するこのアニールレーザ光の照射も大となっ
てこの配線ないしは電極パターンに熱による変形、断線
等を生じ特性の劣化、不良品の発生、信頼性の低下等を
来す。
ラフィの露光レーザ光に対し反射が抑制された半透明膜
例えば窒化酸化シリコン(SiOx Ny )膜を形成する
場合、この露光レーザ光と波長が近似するレーザ光照射
によって光照射熱処理を施すとき、配線ないしは電極パ
ターンに対するこのアニールレーザ光の照射も大となっ
てこの配線ないしは電極パターンに熱による変形、断線
等を生じ特性の劣化、不良品の発生、信頼性の低下等を
来す。
【0010】そしてこのような不都合を回避するため
に、上述した半透明膜の透過率を低めると、フォトリソ
グラフィのパターンの鮮明度が低くなる。とはいえ、ア
ニールすなわち熱処理のレーザ光の照射エネルギー密度
を低めると、上述したようにアニール処理後の例えばソ
ース領域およびドレイン領域のシート抵抗を高めてしま
うという不都合が生じる。
に、上述した半透明膜の透過率を低めると、フォトリソ
グラフィのパターンの鮮明度が低くなる。とはいえ、ア
ニールすなわち熱処理のレーザ光の照射エネルギー密度
を低めると、上述したようにアニール処理後の例えばソ
ース領域およびドレイン領域のシート抵抗を高めてしま
うという不都合が生じる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述したようなフォト
リソグラフィにおける鮮明度と、高温熱処理時の配線な
いしは電極パターンの熱変形の問題との相容れない問題
を解決する方法として、本出願人は先に特願平5−28
1683号出願によって半導体装置の製造方法を提案し
た。この特願平5−281683号出願の発明による製
造方法では、半導体基板上に、配線または電極を形成す
る例えば多結晶シリコン膜上に、透光性の例えばSiO
2 膜と、反射性(半透明)の例えばSiOx Ny 膜によ
る積層膜を形成し、これの上にレーザ光によるパターン
露光を行うフォトレジスト層を形成し、積層膜の各構成
膜の膜厚の選定によって、露光レーザ光の多重干渉によ
る定在波を打ち消し、同時に反射性(半透明)の例えば
SiOx Ny 膜の膜厚を熱処理のレーザ光に対してほぼ
反射性を示す膜厚に選定し、この配線または電極を形成
する部分においては、できるだけ熱処理レーザ光を反射
させ、その残りの熱処理レーザ光を、上述のSiOx N
y 膜とこの配線または電極を形成する例えば多結晶シリ
コン膜で分散吸収させることによって配線ないしは電極
におけるエネルギー密度を下げてこれの熱変形を回避し
ようとするものである。
リソグラフィにおける鮮明度と、高温熱処理時の配線な
いしは電極パターンの熱変形の問題との相容れない問題
を解決する方法として、本出願人は先に特願平5−28
1683号出願によって半導体装置の製造方法を提案し
た。この特願平5−281683号出願の発明による製
造方法では、半導体基板上に、配線または電極を形成す
る例えば多結晶シリコン膜上に、透光性の例えばSiO
2 膜と、反射性(半透明)の例えばSiOx Ny 膜によ
る積層膜を形成し、これの上にレーザ光によるパターン
露光を行うフォトレジスト層を形成し、積層膜の各構成
膜の膜厚の選定によって、露光レーザ光の多重干渉によ
る定在波を打ち消し、同時に反射性(半透明)の例えば
SiOx Ny 膜の膜厚を熱処理のレーザ光に対してほぼ
反射性を示す膜厚に選定し、この配線または電極を形成
する部分においては、できるだけ熱処理レーザ光を反射
させ、その残りの熱処理レーザ光を、上述のSiOx N
y 膜とこの配線または電極を形成する例えば多結晶シリ
コン膜で分散吸収させることによって配線ないしは電極
におけるエネルギー密度を下げてこれの熱変形を回避し
ようとするものである。
【0012】この場合、かなり配線ないしは電極の熱の
変形を回避できる効果を有するものの、この場合におい
てもその配線ないしは電極の多結晶シリコンのパターン
幅(例えばMIS−FETのゲート長)が0.15μm
以下に及んでくるとこれに吸収された熱による変形が問
題となり、歩留りが、ゲート長が0.4μm以上である
場合に比し半減する。
変形を回避できる効果を有するものの、この場合におい
てもその配線ないしは電極の多結晶シリコンのパターン
幅(例えばMIS−FETのゲート長)が0.15μm
以下に及んでくるとこれに吸収された熱による変形が問
題となり、歩留りが、ゲート長が0.4μm以上である
場合に比し半減する。
【0013】本発明においては、上述したようにフォト
リソグラフィの単一波長光例えばレーザ光照射と、同様
に単一波長光による光照射熱処理とを行う半導体装置の
製造方法において、より効果的に配線ないしは電極パタ
ーンの熱変形の発生を回避し、しかも充分な熱処理を行
うことができるようにした半導体装置の製造方法を提供
する。
リソグラフィの単一波長光例えばレーザ光照射と、同様
に単一波長光による光照射熱処理とを行う半導体装置の
製造方法において、より効果的に配線ないしは電極パタ
ーンの熱変形の発生を回避し、しかも充分な熱処理を行
うことができるようにした半導体装置の製造方法を提供
する。
【0014】
【課題を解決するための手段】第1の本発明製造方法
は、図1Aに示すように、半導体基板10上に、配線な
いしは電極形成層による第1の膜と、この第1の膜1上
に多層膜構造部6を形成する成膜工程と、この該多層膜
構造部上にフォトレジスト層を塗布する工程と、その
後、第1の単一波長光によって上記フォトレジスト層に
対するパターン露光を伴う上記多層膜構造部とこれの下
の上記第1の膜とをパターン化するフォトリソグラフィ
工程と、第2の単一波長光によって光照射熱処理工程と
をとる。
は、図1Aに示すように、半導体基板10上に、配線な
いしは電極形成層による第1の膜と、この第1の膜1上
に多層膜構造部6を形成する成膜工程と、この該多層膜
構造部上にフォトレジスト層を塗布する工程と、その
後、第1の単一波長光によって上記フォトレジスト層に
対するパターン露光を伴う上記多層膜構造部とこれの下
の上記第1の膜とをパターン化するフォトリソグラフィ
工程と、第2の単一波長光によって光照射熱処理工程と
をとる。
【0015】その多層膜構造部6の成膜は、下層側から
順次少なくとも熱的分離層となる第2の膜2と、熱吸収
層となる第3の膜3と、半透明の第4の膜4との積層成
膜による。
順次少なくとも熱的分離層となる第2の膜2と、熱吸収
層となる第3の膜3と、半透明の第4の膜4との積層成
膜による。
【0016】第2の本発明製造方法は、上述の方法にお
いて、その多層膜構造部6を、この多層膜構造部6の構
成膜の膜厚の選定によりフォトリソグラフィのパターン
露光のための第1の単一波長光の定在波効果をほぼ打ち
消す構成、すなわち多重干渉が生じない構成とする。
いて、その多層膜構造部6を、この多層膜構造部6の構
成膜の膜厚の選定によりフォトリソグラフィのパターン
露光のための第1の単一波長光の定在波効果をほぼ打ち
消す構成、すなわち多重干渉が生じない構成とする。
【0017】第3の本発明製造方法は、上述のフォトリ
ソグラフィ工程後に、半導体基板1上に、フォトリソグ
ラフィ工程によって形成したパターン部と他部とに差し
渡って第5の膜を形成する工程を有する。
ソグラフィ工程後に、半導体基板1上に、フォトリソグ
ラフィ工程によって形成したパターン部と他部とに差し
渡って第5の膜を形成する工程を有する。
【0018】そして、この第5の膜の膜厚を、上述の熱
処理を行う第2の単一波長光に対して、半導体基板10
上での反射率を低下させる膜厚に選定する。
処理を行う第2の単一波長光に対して、半導体基板10
上での反射率を低下させる膜厚に選定する。
【0019】尚、ここに、半導体基板10とは、その全
体が半導体によって構成される場合はもとより、例えば
絶縁ないしは半絶縁基板上に半導体層が形成された構成
による基板をも含んで指称するものである。
体が半導体によって構成される場合はもとより、例えば
絶縁ないしは半絶縁基板上に半導体層が形成された構成
による基板をも含んで指称するものである。
【0020】
【作用】本発明方法においては、第1の膜1すなわち配
線ないしは電極形成層上に、熱的分離層による第2の膜
2と熱吸収層による第3の膜3と半透明の第4の膜とが
積層されてなる多層膜構造部6を形成したので、光照射
加熱のための第2の単一波長光の照射時には、この光
を、熱吸収層の第3の膜3で充分吸収し、この光のエネ
ルギーの分散がはかられるので、配線ないしは電極形成
層の第1の膜1での光エネルギー密度がより低減化され
る。そして、第3の膜3の熱はこれが3次元的に放散す
ること、またこの第3の膜3と配線ないしは電極形成層
の第1の膜1との間には、第2の膜2すなわち熱的分離
層が介在していることにより、この第3の膜3よりの熱
が第1の膜1(配線ないしは電極形成層)に伝達される
ことが阻害されることから、熱処理すなわちアニールに
おける照射光のエネルギー密度をこの熱処理に必要充分
の大きさに選定しても第1の膜1によるパターン化後の
微細な配線ないしは電極がこの光照射によって熱変形す
ることを効果的に回避でき、信頼性の向上、歩留りの向
上をはかることができる。
線ないしは電極形成層上に、熱的分離層による第2の膜
2と熱吸収層による第3の膜3と半透明の第4の膜とが
積層されてなる多層膜構造部6を形成したので、光照射
加熱のための第2の単一波長光の照射時には、この光
を、熱吸収層の第3の膜3で充分吸収し、この光のエネ
ルギーの分散がはかられるので、配線ないしは電極形成
層の第1の膜1での光エネルギー密度がより低減化され
る。そして、第3の膜3の熱はこれが3次元的に放散す
ること、またこの第3の膜3と配線ないしは電極形成層
の第1の膜1との間には、第2の膜2すなわち熱的分離
層が介在していることにより、この第3の膜3よりの熱
が第1の膜1(配線ないしは電極形成層)に伝達される
ことが阻害されることから、熱処理すなわちアニールに
おける照射光のエネルギー密度をこの熱処理に必要充分
の大きさに選定しても第1の膜1によるパターン化後の
微細な配線ないしは電極がこの光照射によって熱変形す
ることを効果的に回避でき、信頼性の向上、歩留りの向
上をはかることができる。
【0021】そして、第2の本発明によれば、多層膜構
造部6を、この多層膜構造部6を構成する各膜厚の選定
(この膜厚の選定は、いうまでもなく各膜の材料(屈折
率)を考慮した膜厚の選定)によってフォトリソグラフ
ィでのフォトレジスト層に対するパターン露光に用いら
れる第1の単一波長光の定在波効果をほぼ打ち消す構成
とするので、確実に微細パターンの鮮明な露光、したが
って配線ないしは電極の形成を、微細パターンといえど
も確実に形成することができる。そして、この場合、熱
処理時に用いられる第2の単一波長光に関してはこの多
層膜構造部6の構成、すなわち各膜の屈折率、膜厚の選
定によって効率良く反射される構成とすることが望まれ
るものの、実際には上述した第1の単一波長光に対して
定在波効果を打ち消し、同時に第2の単一波長光に対し
ては高い反射を示す構成に設定することはむづかしい。
しかしながら、本発明においては、この第2の単一波長
光に対して充分な反射効果が得られない場合において
も、上述したように、熱的分離層による第2の膜2と熱
吸収層による第3の膜3とが設けられたことにより、上
述したように第1の膜1によるパターン後の微細な配線
ないしは電極がこの光照射によって熱変形することを効
果的に回避でき、信頼性の向上、歩留りの向上をはかる
ことができるのである。
造部6を、この多層膜構造部6を構成する各膜厚の選定
(この膜厚の選定は、いうまでもなく各膜の材料(屈折
率)を考慮した膜厚の選定)によってフォトリソグラフ
ィでのフォトレジスト層に対するパターン露光に用いら
れる第1の単一波長光の定在波効果をほぼ打ち消す構成
とするので、確実に微細パターンの鮮明な露光、したが
って配線ないしは電極の形成を、微細パターンといえど
も確実に形成することができる。そして、この場合、熱
処理時に用いられる第2の単一波長光に関してはこの多
層膜構造部6の構成、すなわち各膜の屈折率、膜厚の選
定によって効率良く反射される構成とすることが望まれ
るものの、実際には上述した第1の単一波長光に対して
定在波効果を打ち消し、同時に第2の単一波長光に対し
ては高い反射を示す構成に設定することはむづかしい。
しかしながら、本発明においては、この第2の単一波長
光に対して充分な反射効果が得られない場合において
も、上述したように、熱的分離層による第2の膜2と熱
吸収層による第3の膜3とが設けられたことにより、上
述したように第1の膜1によるパターン後の微細な配線
ないしは電極がこの光照射によって熱変形することを効
果的に回避でき、信頼性の向上、歩留りの向上をはかる
ことができるのである。
【0022】また、第3の本発明では、上述のフォトリ
ソグラフィ工程後に、第5の膜5を形成し、この第5の
膜5の膜厚を、上述の熱処理を行う第2の単一波長光に
対して、半導体基板10上での反射率を低下させる膜厚
に選定するので、熱処理を必要とする部分に対する熱処
理のためのエネルギー密度を充分高めることができ、確
実な熱処理を行うことができるものである。
ソグラフィ工程後に、第5の膜5を形成し、この第5の
膜5の膜厚を、上述の熱処理を行う第2の単一波長光に
対して、半導体基板10上での反射率を低下させる膜厚
に選定するので、熱処理を必要とする部分に対する熱処
理のためのエネルギー密度を充分高めることができ、確
実な熱処理を行うことができるものである。
【0023】
【実施例】上述の第1の本発明に基づく、上述の第2の
本発明による第1の実施例を図1および図2の各工程の
断面図を参照して説明する。この実施例においては、L
DD(Lightly Doped Drain)型MIS−FETを有する
単体半導体装置あるいは半導体集積回路を製造する場合
で、半導体基板例えばシリコン基板10を用意する。
本発明による第1の実施例を図1および図2の各工程の
断面図を参照して説明する。この実施例においては、L
DD(Lightly Doped Drain)型MIS−FETを有する
単体半導体装置あるいは半導体集積回路を製造する場合
で、半導体基板例えばシリコン基板10を用意する。
【0024】そして、図1Aに示すように、例えばその
表面を熱酸化して厚さ例えば10nmのSiO2 ゲート
絶縁膜11を形成し、これの上にCVD(化学的気相成
長)法等によって厚さ例えば100nmの不純物がドー
プされたあるいは成膜後に不純物ドープを行った低比抵
抗の多結晶シリコンよりなる配線ないしは電極形成層の
第1の膜1を全面的に形成する。
表面を熱酸化して厚さ例えば10nmのSiO2 ゲート
絶縁膜11を形成し、これの上にCVD(化学的気相成
長)法等によって厚さ例えば100nmの不純物がドー
プされたあるいは成膜後に不純物ドープを行った低比抵
抗の多結晶シリコンよりなる配線ないしは電極形成層の
第1の膜1を全面的に形成する。
【0025】更に、この第1の膜1上に、例えばSiO
2 による熱分離層の第2の膜2を形成し、これの上に例
えばSiによる熱吸収層の第3の膜3と、更に例えばS
iO x Ny による光吸収層による第4の膜4とをそれぞ
れCVD法等によって順次形成する。
2 による熱分離層の第2の膜2を形成し、これの上に例
えばSiによる熱吸収層の第3の膜3と、更に例えばS
iO x Ny による光吸収層による第4の膜4とをそれぞ
れCVD法等によって順次形成する。
【0026】このようにして配線ないしは電極形成層す
なわち第1の膜1上に、第2の膜2、第3の膜3および
第4の膜4による多層膜構造部6を形成する。
なわち第1の膜1上に、第2の膜2、第3の膜3および
第4の膜4による多層膜構造部6を形成する。
【0027】次にフォトリソグラフィ工程をとる。すな
わち図1Bに示すように、多層膜構造部4上すなわち第
4の膜4上に、フォトレジスト層12を塗布形成する。
そして、このフォトレジスト層12に第1の単一波長光
例えばエキシマレーザ光照射によるパターン露光を行
い、現像処理を行う。
わち図1Bに示すように、多層膜構造部4上すなわち第
4の膜4上に、フォトレジスト層12を塗布形成する。
そして、このフォトレジスト層12に第1の単一波長光
例えばエキシマレーザ光照射によるパターン露光を行
い、現像処理を行う。
【0028】このようにして図1Cに示すように、フォ
トレジスト層12を、最終的に形成する配線ないしは電
極例えばゲート電極とその配線パターンに対応するパタ
ーンに形成する。
トレジスト層12を、最終的に形成する配線ないしは電
極例えばゲート電極とその配線パターンに対応するパタ
ーンに形成する。
【0029】図2Aに示すように、パターン化されたフ
ォトレジスト層12を、エッチングレジストとして多層
膜構造部6を構成する各膜4、3、および2と、これの
下の配線ないしは電極形成層の第1の膜1を、例えばR
IE(反応性イオンエッチング)によってエッチングし
てパターン部7を形成する。
ォトレジスト層12を、エッチングレジストとして多層
膜構造部6を構成する各膜4、3、および2と、これの
下の配線ないしは電極形成層の第1の膜1を、例えばR
IE(反応性イオンエッチング)によってエッチングし
てパターン部7を形成する。
【0030】図2Bに示すように、パターン部7上のフ
ォトレジスト層12をアッシングあるいは化学的に溶解
して除去する。そして、パターン部7をマスクにしてイ
オン注入によって低不純物濃度のソースないしはドレイ
ン領域(以下S/D領域という)を形成する。その後、
パターン部7の側面にサイドウオール13を被着形成す
る。このサイドウオール13の形成は、周知の方法すな
わち例えばSiO2 のCVDおよびエッチングバックに
よって形成する。このサイドウオール13とパターン部
7をマスクとしてイオン注入によって高不純物濃度のS
/D領域15を形成し、各領域14および15によっ
て、それぞれS/D領域16を形成する。
ォトレジスト層12をアッシングあるいは化学的に溶解
して除去する。そして、パターン部7をマスクにしてイ
オン注入によって低不純物濃度のソースないしはドレイ
ン領域(以下S/D領域という)を形成する。その後、
パターン部7の側面にサイドウオール13を被着形成す
る。このサイドウオール13の形成は、周知の方法すな
わち例えばSiO2 のCVDおよびエッチングバックに
よって形成する。このサイドウオール13とパターン部
7をマスクとしてイオン注入によって高不純物濃度のS
/D領域15を形成し、各領域14および15によっ
て、それぞれS/D領域16を形成する。
【0031】次に、このようにしてイオン注入した不純
物の活性化およびイオン注入に際して生じた結晶の損傷
を回復させるための熱処理を行う。この熱処理は第2の
単一波長光例えば第2のエキシマレーザ光照射によって
行う。
物の活性化およびイオン注入に際して生じた結晶の損傷
を回復させるための熱処理を行う。この熱処理は第2の
単一波長光例えば第2のエキシマレーザ光照射によって
行う。
【0032】このようにして目的とするMIS−FET
を、半導体基板10上に形成する。
を、半導体基板10上に形成する。
【0033】上述の本発明方法において、フォトリソグ
ラフィ工程に用いる露光光すなわち第1の単一波長光
は、例えばふっ化クリプトンレーザ(波長249nm)
光を用い、第2の単一波長光は、例えばキセノンクロラ
イドレーザ(波長308nm)光を1100mJ/cm2
で照射して行う。
ラフィ工程に用いる露光光すなわち第1の単一波長光
は、例えばふっ化クリプトンレーザ(波長249nm)
光を用い、第2の単一波長光は、例えばキセノンクロラ
イドレーザ(波長308nm)光を1100mJ/cm2
で照射して行う。
【0034】この方法において、フォトレジスト層12
と共に、多層膜構造部6の構成膜の特にSiONによる
第4の膜4、Siによる第3の膜3の各膜厚を選定し
て、第1の単一波長のレーザ光すなわちフォトレジスト
層12に対するパターン露光に用いるレーザ光に対して
定在波効果(多重干渉効果)をほぼ打ち消す構成とす
る。
と共に、多層膜構造部6の構成膜の特にSiONによる
第4の膜4、Siによる第3の膜3の各膜厚を選定し
て、第1の単一波長のレーザ光すなわちフォトレジスト
層12に対するパターン露光に用いるレーザ光に対して
定在波効果(多重干渉効果)をほぼ打ち消す構成とす
る。
【0035】例えばSiO2 による第2の膜2の膜厚
は、100nm、Siによる第3の膜3の膜厚は、50
nm、SiONによる第4の膜4の膜厚は、30nmに
選定することができる。
は、100nm、Siによる第3の膜3の膜厚は、50
nm、SiONによる第4の膜4の膜厚は、30nmに
選定することができる。
【0036】尚、望ましくは多層膜構造部6において、
第2の単一波長レーザ光すなわち加熱処理のためのレー
ザ光に対しては、高い反射率を示す膜厚選定とする。
第2の単一波長レーザ光すなわち加熱処理のためのレー
ザ光に対しては、高い反射率を示す膜厚選定とする。
【0037】この第1の実施例の製造方法によれば、フ
ォトリソグラフィによるパターンエッチングを行うに、
その配線ないしは電極形成層すなわち第1の膜1上に、
このフォトリソグラフィで用いる第1の単一光の定在波
効果をほぼ打ち消す構成による多層膜構造部6を形成し
たので、確実に微細パターンの鮮明な露光、したがって
これによって形成した配線ないしは電極、すなわちパタ
ーン部7を、微細パターンといえども確実に形成するこ
とができる。
ォトリソグラフィによるパターンエッチングを行うに、
その配線ないしは電極形成層すなわち第1の膜1上に、
このフォトリソグラフィで用いる第1の単一光の定在波
効果をほぼ打ち消す構成による多層膜構造部6を形成し
たので、確実に微細パターンの鮮明な露光、したがって
これによって形成した配線ないしは電極、すなわちパタ
ーン部7を、微細パターンといえども確実に形成するこ
とができる。
【0038】そして、熱処理のための第2の単一波長光
に関しては、Siによる熱吸収層としての第3の膜3が
形成されていること、更に熱分離層の第2の膜2の存在
によって配線ないしは電極形成層の多結晶Siによる第
1の膜2への効果的な熱の分散、阻止を行うことがで
き、この配線ないしは電極形成層の熱による変形を効果
的に回避できるものである。
に関しては、Siによる熱吸収層としての第3の膜3が
形成されていること、更に熱分離層の第2の膜2の存在
によって配線ないしは電極形成層の多結晶Siによる第
1の膜2への効果的な熱の分散、阻止を行うことがで
き、この配線ないしは電極形成層の熱による変形を効果
的に回避できるものである。
【0039】尚、上述の第1の実施例においては、多層
膜構造部6を熱的分離層となる第2の膜2と、熱吸収層
となる第3の膜3と、半透明の第4の膜4とが積層され
た構成とした場合であるが、更に例えばその第3の膜3
と第4の膜4との間にSiO 2 による補助層を設ける構
成とし、この補助層を設けた4層構造の多層膜構造部6
において、上述したように、第1の単一波長光に対する
光の定在波効果をほぼ打ち消す構成、第2の単一波長光
による配線ないしは電極形成層への熱の分散と阻止をよ
り効果的に行うことができる。
膜構造部6を熱的分離層となる第2の膜2と、熱吸収層
となる第3の膜3と、半透明の第4の膜4とが積層され
た構成とした場合であるが、更に例えばその第3の膜3
と第4の膜4との間にSiO 2 による補助層を設ける構
成とし、この補助層を設けた4層構造の多層膜構造部6
において、上述したように、第1の単一波長光に対する
光の定在波効果をほぼ打ち消す構成、第2の単一波長光
による配線ないしは電極形成層への熱の分散と阻止をよ
り効果的に行うことができる。
【0040】次に、第3の本発明方法による第2の実施
例を、図3および図4を参照して説明する。この場合に
おいてもLDD(Lightly Doped Drain)型MIS−FE
Tを有する単体半導体装置あるいは半導体集積回路を製
造する場合で、半導体基板例えばシリコン基板10を用
意する。
例を、図3および図4を参照して説明する。この場合に
おいてもLDD(Lightly Doped Drain)型MIS−FE
Tを有する単体半導体装置あるいは半導体集積回路を製
造する場合で、半導体基板例えばシリコン基板10を用
意する。
【0041】そして、図3Aに示すように、例えばその
表面を熱酸化して厚さ例えば10nmのSiO2 ゲート
絶縁膜11を形成し、これの上にCVD(化学的気相成
長)法等によって厚さ例えば100nmの不純物がドー
プされたあるいは成膜後に不純物ドープを行った低比抵
抗の多結晶シリコンよりなる配線ないしは電極形成層の
第1の膜1を全面的に形成する。
表面を熱酸化して厚さ例えば10nmのSiO2 ゲート
絶縁膜11を形成し、これの上にCVD(化学的気相成
長)法等によって厚さ例えば100nmの不純物がドー
プされたあるいは成膜後に不純物ドープを行った低比抵
抗の多結晶シリコンよりなる配線ないしは電極形成層の
第1の膜1を全面的に形成する。
【0042】更に、この第1の膜1上に、例えばSiO
2 による熱分離層の第2の膜2を形成し、これの上に例
えばSiによる熱吸収層の第3の膜3と、更に例えばS
iO x Ny による光吸収層による第4の膜4とをそれぞ
れCVD法等によって順次形成する。
2 による熱分離層の第2の膜2を形成し、これの上に例
えばSiによる熱吸収層の第3の膜3と、更に例えばS
iO x Ny による光吸収層による第4の膜4とをそれぞ
れCVD法等によって順次形成する。
【0043】このようにして配線ないしは電極形成層す
なわち第1の膜1上に、第2の膜2、第3の膜3および
第4の膜4による多層膜構造部6を形成する。
なわち第1の膜1上に、第2の膜2、第3の膜3および
第4の膜4による多層膜構造部6を形成する。
【0044】次にフォトリソグラフィ工程をとる。すな
わち図3Bに示すように、多層膜構造部4上すなわち第
4の膜4上に、フォトレジスト層12を塗布形成する。
そして、このフォトレジスト層12に第1の単一波長光
例えばエキシマレーザ光照射によるパターン露光を行
い、現像処理をおこなう。
わち図3Bに示すように、多層膜構造部4上すなわち第
4の膜4上に、フォトレジスト層12を塗布形成する。
そして、このフォトレジスト層12に第1の単一波長光
例えばエキシマレーザ光照射によるパターン露光を行
い、現像処理をおこなう。
【0045】このようにして図3Cに示すように、フォ
トレジスト層12を、最終的に形成する配線ないしは電
極例えばゲート電極とその配線パターンに対応するパタ
ーンに形成する。
トレジスト層12を、最終的に形成する配線ないしは電
極例えばゲート電極とその配線パターンに対応するパタ
ーンに形成する。
【0046】図4Aに示すように、パターン化されたフ
ォトレジスト層12を、エッチングレジストとして多層
膜構造部6を構成する各膜4、3、および2と、これの
下の配線ないしは電極形成層の第1の膜1を、例えばR
IE(反応性イオンエッチング)によってエッチングし
てパターン部7を形成する。
ォトレジスト層12を、エッチングレジストとして多層
膜構造部6を構成する各膜4、3、および2と、これの
下の配線ないしは電極形成層の第1の膜1を、例えばR
IE(反応性イオンエッチング)によってエッチングし
てパターン部7を形成する。
【0047】図4Bに示すように、パターン部7上のフ
ォトレジスト層12をアッシングあるいは化学的に溶解
して除去する。そして、パターン部7をマスクにしてイ
オン注入によって低不純物濃度のソースないしはドレイ
ン領域(以下S/D領域という)を形成する。その後、
パターン部7の側面にサイドウオール13を被着形成す
る。このサイドウオール13の形成は、周知の方法すな
わち例えばSiO2 のCVDおよびエッチングバックに
よって形成する。このサイドウオール13とパターン部
7をマスクとしてイオン注入によって高不純物濃度のS
/D領域15を形成し、各領域14および15によっ
て、それぞれS/D領域16を形成する。
ォトレジスト層12をアッシングあるいは化学的に溶解
して除去する。そして、パターン部7をマスクにしてイ
オン注入によって低不純物濃度のソースないしはドレイ
ン領域(以下S/D領域という)を形成する。その後、
パターン部7の側面にサイドウオール13を被着形成す
る。このサイドウオール13の形成は、周知の方法すな
わち例えばSiO2 のCVDおよびエッチングバックに
よって形成する。このサイドウオール13とパターン部
7をマスクとしてイオン注入によって高不純物濃度のS
/D領域15を形成し、各領域14および15によっ
て、それぞれS/D領域16を形成する。
【0048】次に、このようにしてイオン注入した不純
物の活性化およびイオン注入に際して生じた結晶の損傷
を回復させるための熱処理を行う。この熱処理は第2の
単一波長光例えば第2のエキシマレーザ光照射によって
行うが、この熱処理に先立って図4Bに示すように、パ
ターン部7上から他部の光照射熱処理を行う部分上に差
し渡って光照射熱処理に用いられる第2の単一波長光に
対し高い透過性を示す例えばSiO2 によって第5の膜
5を例えばCVDによって形成する。
物の活性化およびイオン注入に際して生じた結晶の損傷
を回復させるための熱処理を行う。この熱処理は第2の
単一波長光例えば第2のエキシマレーザ光照射によって
行うが、この熱処理に先立って図4Bに示すように、パ
ターン部7上から他部の光照射熱処理を行う部分上に差
し渡って光照射熱処理に用いられる第2の単一波長光に
対し高い透過性を示す例えばSiO2 によって第5の膜
5を例えばCVDによって形成する。
【0049】このようにして目的とするMIS−FET
を、半導体基板10上に形成する。
を、半導体基板10上に形成する。
【0050】この第2の実施例においても、上述の多層
膜構造部6を、特に例えばフォトレジスト層12と共に
多層膜構造部6の構成膜の特に第4の膜4、第3の膜3
の各膜厚の選定により第1の単一波長のレーザ光すなわ
ちフォトレジスト層12に対するパターン露光に用いる
のレーザ光に対して定在波効果をほぼ打ち消す構成とす
る。
膜構造部6を、特に例えばフォトレジスト層12と共に
多層膜構造部6の構成膜の特に第4の膜4、第3の膜3
の各膜厚の選定により第1の単一波長のレーザ光すなわ
ちフォトレジスト層12に対するパターン露光に用いる
のレーザ光に対して定在波効果をほぼ打ち消す構成とす
る。
【0051】そして、この第2の実施例においては、図
4Bの工程で形成する例えばSiO 2 によって第5の膜
5の膜厚を、熱処理に用いる第2の単一波長のレーザ光
すなわち熱処理に用いるレーザ光に対して、その熱処理
を行う半導体基板表面すなわちS/D領域16表面にお
ける反射率の低下をはかる。すなわち、この第5の膜5
が無反射コーティングの効果を奏するようにする。
4Bの工程で形成する例えばSiO 2 によって第5の膜
5の膜厚を、熱処理に用いる第2の単一波長のレーザ光
すなわち熱処理に用いるレーザ光に対して、その熱処理
を行う半導体基板表面すなわちS/D領域16表面にお
ける反射率の低下をはかる。すなわち、この第5の膜5
が無反射コーティングの効果を奏するようにする。
【0052】この第2の実施例において、例えばそれぞ
れSiO2 による第2の膜2の膜厚は100nm、Si
による第3の膜3の膜厚は50nm、SiOx Ny によ
る第4の膜4の膜厚は、30nm、SiO2 による第5
の膜5の膜厚は45nmに選定できる。
れSiO2 による第2の膜2の膜厚は100nm、Si
による第3の膜3の膜厚は50nm、SiOx Ny によ
る第4の膜4の膜厚は、30nm、SiO2 による第5
の膜5の膜厚は45nmに選定できる。
【0053】尚、望ましくは多層膜構造部6において、
第2の単一波長レーザ光すなわち加熱処理のためのレー
ザ光に対しては、高い反射率を示す膜厚選定とする。
第2の単一波長レーザ光すなわち加熱処理のためのレー
ザ光に対しては、高い反射率を示す膜厚選定とする。
【0054】この第2の実施例の製造方法による場合に
おいても、フォトリソグラフィによるパターンエッチン
グを行うに、その配線ないしは電極形成層すなわち第1
の膜1上に、このフォトリソグラフィで用いる光の定在
波効果をほぼ打ち消す構成による多層膜構造部6を形成
したので、確実に微細パターンの鮮明な露光、したがっ
てこれによって形成した配線ないしは電極、すなわちパ
ターン部7を、微細パターンといえども確実に形成する
ことができる。そして、熱処理に際しては、その熱処理
のための照射光に対して特にその熱処理を行う例えばS
/D領域を有する基板表面での反射率を低めるようにし
たので、効率良く確実に目的とする熱処理、すなわちこ
の例ではイオン注入の活性化および結晶性の回復処理を
行うことができることになる。
おいても、フォトリソグラフィによるパターンエッチン
グを行うに、その配線ないしは電極形成層すなわち第1
の膜1上に、このフォトリソグラフィで用いる光の定在
波効果をほぼ打ち消す構成による多層膜構造部6を形成
したので、確実に微細パターンの鮮明な露光、したがっ
てこれによって形成した配線ないしは電極、すなわちパ
ターン部7を、微細パターンといえども確実に形成する
ことができる。そして、熱処理に際しては、その熱処理
のための照射光に対して特にその熱処理を行う例えばS
/D領域を有する基板表面での反射率を低めるようにし
たので、効率良く確実に目的とする熱処理、すなわちこ
の例ではイオン注入の活性化および結晶性の回復処理を
行うことができることになる。
【0055】尚、この第2の実施例においても、多層膜
構造部6を熱的分離層となる第2の膜2と、熱吸収層と
なる第3の膜3と、半透明の第4の膜4とが積層された
構成とした場合であるが、更に例えばその第3の膜3と
第4の膜4との間にSiO2による補助層を設ける構成
とすることができる。
構造部6を熱的分離層となる第2の膜2と、熱吸収層と
なる第3の膜3と、半透明の第4の膜4とが積層された
構成とした場合であるが、更に例えばその第3の膜3と
第4の膜4との間にSiO2による補助層を設ける構成
とすることができる。
【0056】上述した第1および第2のいづれの実施例
においても、サイドウオール13が形成された状態で、
熱処理のための第2の単一波長光例えば303nmの波
長のレーザ光照射がなされるが、サイドウオール13を
構成するSiO2 はこの波長の光にたいする透過率が高
いことから、このサイドウオール13が存在することに
よる光照射による熱処理に問題はない。
においても、サイドウオール13が形成された状態で、
熱処理のための第2の単一波長光例えば303nmの波
長のレーザ光照射がなされるが、サイドウオール13を
構成するSiO2 はこの波長の光にたいする透過率が高
いことから、このサイドウオール13が存在することに
よる光照射による熱処理に問題はない。
【0057】尚、上述した第1および第2の各実施例に
おいては、LDD型のMIS−FETを得る場合である
がLDD型に限られるものではなく、各種MIS−FE
T、そのほかの配線ないしは電極の形成と熱処理を必要
とする半導体装置を得る場合に適用できる。また、上述
の各実施例では、配線ないしは電極形成層すなわち第1
の膜1が多結晶シリコンであるが、この多結晶の上に
W、Ti等による高融点シリサイドを形成した構成とす
ることもできるなど、上述した構成に限られるものでは
なく種々の変形変更を行うことができる。
おいては、LDD型のMIS−FETを得る場合である
がLDD型に限られるものではなく、各種MIS−FE
T、そのほかの配線ないしは電極の形成と熱処理を必要
とする半導体装置を得る場合に適用できる。また、上述
の各実施例では、配線ないしは電極形成層すなわち第1
の膜1が多結晶シリコンであるが、この多結晶の上に
W、Ti等による高融点シリサイドを形成した構成とす
ることもできるなど、上述した構成に限られるものでは
なく種々の変形変更を行うことができる。
【0058】
【発明の効果】上述したように、本発明方法によれば、
フォトリソグラフィによってパターン化すべき例えば多
結晶シリコンによる配線ないしは電極を構成する第1の
膜上に、多層膜構造部6を形成して、これの上にフォト
レジスト層12を形成することによって、このフォトレ
ジスト層12に対する露光光としての第1の単一波長光
に関して不要な反射光、多重干渉光効果を回避する構成
とするとともに、熱処理にあっての第2の単一波長光に
関しては、これによる配線ないしは電極すなわち第1の
膜1に対する熱の分散および阻止を特に熱吸収層および
熱的分離層としての各第3の膜3および第2の膜2によ
って行うようにしたので、配線ないしは電極形成層の第
1の膜1の加熱、したがって熱変形を効果的に回避する
ことができる。
フォトリソグラフィによってパターン化すべき例えば多
結晶シリコンによる配線ないしは電極を構成する第1の
膜上に、多層膜構造部6を形成して、これの上にフォト
レジスト層12を形成することによって、このフォトレ
ジスト層12に対する露光光としての第1の単一波長光
に関して不要な反射光、多重干渉光効果を回避する構成
とするとともに、熱処理にあっての第2の単一波長光に
関しては、これによる配線ないしは電極すなわち第1の
膜1に対する熱の分散および阻止を特に熱吸収層および
熱的分離層としての各第3の膜3および第2の膜2によ
って行うようにしたので、配線ないしは電極形成層の第
1の膜1の加熱、したがって熱変形を効果的に回避する
ことができる。
【0059】更に、本発明方法において、その光照射に
よる熱処理に際して、その熱処理がなされるべき基板1
0上に、この表面での反射率を低下させるための第5の
膜5を設けるので、その光照射による加熱処理を確実に
行うことができる。したがって熱処理のための光エネル
ギーの低減化をはかることができ、配線ないしは電極へ
の熱的影響の低減化をはかることができる。
よる熱処理に際して、その熱処理がなされるべき基板1
0上に、この表面での反射率を低下させるための第5の
膜5を設けるので、その光照射による加熱処理を確実に
行うことができる。したがって熱処理のための光エネル
ギーの低減化をはかることができ、配線ないしは電極へ
の熱的影響の低減化をはかることができる。
【0060】上述したように、本発明方法によれば、配
線ないしは電極パターンを確実に形成でき、イオン注入
不純物の活性化、結晶の回復等の熱処理を確実に行うこ
とができるので、目的とする特性を有する信頼性の高い
半導体装置を、確実に高い歩留りをもって製造すること
ができるものである。
線ないしは電極パターンを確実に形成でき、イオン注入
不純物の活性化、結晶の回復等の熱処理を確実に行うこ
とができるので、目的とする特性を有する信頼性の高い
半導体装置を、確実に高い歩留りをもって製造すること
ができるものである。
【図1】本発明製造方法の第1実施例の工程図(その
1)である。Aは、その一工程における断面図である。
Bは、その一工程における断面図である。Cは、その一
工程における断面図である。
1)である。Aは、その一工程における断面図である。
Bは、その一工程における断面図である。Cは、その一
工程における断面図である。
【図2】本発明製造方法の第1実施例の工程図(その
2)である。Aは、その一工程における断面図である。
Bは、その一工程における断面図である。Cは、その一
工程における断面図である。
2)である。Aは、その一工程における断面図である。
Bは、その一工程における断面図である。Cは、その一
工程における断面図である。
【図3】本発明製造方法の第2実施例の工程図(その
1)である。Aは、その一工程における断面図である。
Bは、その一工程における断面図である。Cは、その一
工程における断面図である。
1)である。Aは、その一工程における断面図である。
Bは、その一工程における断面図である。Cは、その一
工程における断面図である。
【図4】本発明製造方法の第2実施例の工程図(その
2)である。Aは、その一工程における断面図である。
Bは、その一工程における断面図である。Cは、その一
工程における断面図である。
2)である。Aは、その一工程における断面図である。
Bは、その一工程における断面図である。Cは、その一
工程における断面図である。
1 第1の膜 2 第2の膜 3 第3の膜 4 第4の膜 5 第5の膜 6 多層膜構造部 7 パターン部 10 半導体基板 11 ゲート絶縁膜 12 フォトレジスト層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 29/78 H01L 21/265 H01L 21/268
Claims (3)
- 【請求項1】 半導体基板上に、 配線ないしは電極形成層による第1の膜と、該第1の膜
上に多層膜構造部を形成する成膜工程と、 該多層膜構造部上にフォトレジスト層を塗布する工程
と、 その後、第1の単一波長光によって上記フォトレジスト
層に対するパターン露光を伴う上記多層膜構造部とこれ
の下の上記第1の膜とをパターン化するフォトリソグラ
フィ工程と、 第2の単一波長光によって光照射熱処理工程とを採り、 上記多層膜構造部の成膜は、下層側から順次少なくとも
熱的分離層となる第2の膜と、熱吸収層となる第3の膜
と、半透明の第4の膜との積層成膜によることを特徴と
する半導体装置の製造方法。 - 【請求項2】 上記多層膜構造部は、該多層膜構造部の
構成膜の膜厚の選定により上記第1の単一波長光の定在
波効果をほぼ打ち消す構成としたことを特徴とする請求
項1に記載の半導体装置の製造方法。 - 【請求項3】 上記フォトリソグラフィ工程後に、上記
半導体基板上に、上記フォトリソグラフィ工程によって
形成したパターン部と他部とに差し渡って第5の膜を形
成する工程を有し、 該第5の膜の膜厚を、上記第2の単一波長光に対して、
上記半導体基板上での反射率を低下させる膜厚に選定し
たことを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装
置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12763394A JP3232878B2 (ja) | 1994-06-09 | 1994-06-09 | 半導体装置の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12763394A JP3232878B2 (ja) | 1994-06-09 | 1994-06-09 | 半導体装置の製造方法 |
Publications (2)
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---|---|
JPH07335869A JPH07335869A (ja) | 1995-12-22 |
JP3232878B2 true JP3232878B2 (ja) | 2001-11-26 |
Family
ID=14964926
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---|---|---|---|
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---|---|
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Families Citing this family (2)
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---|---|---|---|---|
JP3253604B2 (ja) | 1998-11-13 | 2002-02-04 | セイコーエプソン株式会社 | 半導体装置の製造方法 |
JP2000208767A (ja) | 1998-11-13 | 2000-07-28 | Seiko Epson Corp | 半導体装置の製造方法 |
-
1994
- 1994-06-09 JP JP12763394A patent/JP3232878B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH07335869A (ja) | 1995-12-22 |
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