JP3232778B2 - 被覆超硬合金部材及びその製造方法 - Google Patents

被覆超硬合金部材及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として切削加工に使
用する被覆超硬合金部材、さらに詳しくは切削温度が上
昇し易い高速、高能率の厳しい切削条件に耐える強度を
有する被覆超硬合金部材及びその製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】切削工具において切削中の工具刃先温度
は約800℃以上にもなることが知られている。さら
に、近年はNC工作機の普及、生産コストの低減努力、
労働時間短縮の流れから、単位時間当たりの生産性を高
めるため、鋼を従来(200〜300m/min)より
も高速(500m/min以上の超高速)、高送りの条
件で切削できる切削工具の開発が自動車メーカーを中心
として要求されている。そのような切削条件では、工具
刃先温度は1200℃を越え、工具材質にとっては非常
に過酷な切削条件となる。刃先温度が高くなれば切削工
具の刃先は熱による変形及び被削材との化学反応が促進
され、逃げ面摩耗及びクレーター摩耗が促進される。こ
のような切削による損傷の改善のために化学的蒸着法
(CVD)あるいは物理蒸着法(PVD)により超硬合
金の表面に各種金属の炭化物、窒化物等の硬質被覆層を
皮膜した被覆超硬合金が使用されており、これにより耐
摩耗性を向上させている。CVD法により被覆すると皮
膜と基体である超硬合金との間に拡散を伴うため相互の
密着強度は非常に強く、このため耐摩耗性は大幅に向上
するが、一方耐欠損性に対しては、基体の超硬合金に比
し刃先強度が低下し、工具が欠損し易くなるという欠点
があった。この理由は切削における欠損は被覆膜の表面
を起点として発生したき裂が基体である超硬合金へ伝播
して発生するが、CVD法により被覆する場合、被覆温
度が通常1000℃と高温であるため被覆後室温(約2
0℃)まで冷却すると基体の超硬合金と被覆膜との熱膨
張係数の差により被覆膜には引っ張りの残留応力が働く
ことになり、この残留応力がき裂の伝播を助長すること
になるからである。このため、切削工具として実用に耐
える被膜の厚さは3〜10μm、好ましくは5〜8μm
とされている(鈴木寿著、超硬合金と焼結硬質材料、p
211〜212、丸善)。
【0003】この現象を定量的に説明すると、通常CV
D法により被覆膜を数μmから10μm程度被覆した場
合、被覆後室温まで冷却すると被覆膜の表面には基体で
ある超硬合金の熱膨張係数(約5.5×10-6-1)が
被覆膜の熱膨張係数(例えばTiCでは約7.6×10
-6-1、Al2 3 では7.9×10-6-1)より小さ
いため、この差により被覆膜に引っ張りの応力が発生
し、この応力が被覆層の破断強度を越えるために被覆層
には被膜厚みが2〜15μm程度の場合、平均間隔が1
00〜400μmのき裂が発生し一部応力は開放されて
いる。しかし通常CVD法により被覆したTiC,Al
2 3 ,TiCN,TiN,TiBN等の被覆膜には、
なお0.5〜1.0GPa程度の弾性歪が残留してお
り、これにより切削時のき裂の伝播が助長され工具の刃
先強度が低下しているのである。これに対して、CVD
法により被覆した場合の工具の刃先強度の低下を防ぐた
めに、これまで被覆後、工具の刃先部分の被覆層の膜厚
のみ平坦部より薄くする方法や、被覆後ショットピーニ
ング等により被覆層に残留する応力を開放する方法(特
開平2ー254144号公報)などが試みられてきた。
これらの処理により工具の刃先強度はやや向上したが、
これらの方法では20μm以上の厚膜被覆の工具を実用
化することは耐欠損性の観点から不可能である(特開平
3ー153875号公報)と考えられていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
従来技術における問題点を解決し、厚さ20μm以上の
厚膜硬質被覆層を有しながら、従来のCVD法により被
覆した被覆膜や従来の被覆後の処理を施した被覆膜に比
べ耐欠損性、耐摩耗性に優れ高速かつ高能率の切削工具
や耐摩耗性の部品等に有用な被覆超硬合金部材及びその
製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、超硬合金部材
の表面に、周期率表のIVa族金属の炭化物、窒化物、
炭窒化物、炭酸化物、酸窒化物、ホウ化物、ホウ窒化
物、酸化物及びこれらの固溶体若しくは化合物並びにア
ルミニウム酸化物のうちの1種の単層あるいは2種以上
の複層からなる被覆膜が形成された被覆超硬合金部材に
おいて、総膜厚が20〜100μmとなるように被覆膜
が形成され、その被覆膜中の引張り残留応力が0.2G
Pa以下であることを特徴とする被覆超硬合金部材であ
る。この被覆超硬合金部材の好ましい態様として、切れ
刃稜線部の被覆膜と母材との界面に存在するη相の平均
厚みが1μm以下であるかη相が存在しないもの、被覆
層中のき裂間隔の平均値が15〜300μmの範囲であ
るもの、あるいはこの二つの特徴を兼ね備えた被覆超硬
合金部材がある。
【0006】本発明の被覆超硬合金部材は好ましくは、
最内層の被覆膜を、有機CN化合物を反応ガスとするC
VD法(MT−CVD)によるTiCN膜で形成する
か、プラズマCVD法(P−CVD)により形成する
か、あるいはPVD法により形成したのち、通常のCV
D法(HT−CVD)によって20〜100μmの厚み
となるまで被覆を形成させる方法で製造することができ
る。さらに被覆膜形成後、被覆超硬合金部材の表面を機
械的衝撃、熱的衝撃又は超音波による衝撃により処理す
ることによって、被覆膜中に残存する応力を減少させる
ことによって耐欠損性を高めることができる。
【0007】本発明の被覆超硬合金部材の母材となる超
硬合金は、周期律表のIVa、Va、VIa族に属する
金属の炭化物を鉄族金属で焼結結合した合金である。ま
た、η相とは三元系複炭化物Co3 3 CやCo6 6
Cを含む相のことで非常に脆弱な相である。
【0008】
【作用】本発明者らが耐欠損性、耐摩耗性に優れた被覆
超硬合金部材の開発について種々の研究を行い、本発明
の完成に至った経緯は次のとおりである。従来HT−C
VD法により形成された被覆膜中の引張残留応力を開放
する方法として、ショットピーニングによる方法(特開
平2ー254144号公報)が知られている。しかしな
がら、被覆膜及び母材を破損させない条件でショットピ
ーニングを行った被覆超硬合金を用いて、切削試験を行
ったところ被覆膜の厚みが20μm以上の被覆超硬合金
では耐欠損性が不十分で実用に耐えなかった。その合金
部材の被覆膜中の引張残留応力を測定したところ、0.
2GPa以上あり、引張残留応力が十分開放されていな
いと考えられた。被覆膜中の引張残留応力を開放するの
に必要なエネルギーは、膜厚が厚くなればなるほど大き
くなる。これは、被覆膜中に残留している引張残留応力
は超硬母材との界面で最大となるため、膜厚が厚くなる
ほど被覆膜自身が残留応力開放のための障害となるから
である。したがって、20μm以上の膜厚の被覆超硬合
金部材でも、たとえば、ショットピーニング法の場合、
ショット粒径、投射速度を大きくすれば超硬母材との界
面に最も大きく存在する引張残留応力を開放することは
ある程度可能である。しかしながら、投射エネルギーを
大きくすると、被覆膜や母材が破損し、工具として使用
不能となることから、投射できるエネルギーには自ずか
ら限界があった。
【0009】本発明者らは、ショットピーニングにより
破損した工具を詳細に調査した結果、強力なショットピ
ーニングによって工具に発生した欠損は、被覆膜自身の
破損は少なく、すべて母材を含んだ形で破損しているこ
とを見出した。つまり、ショットピーニング条件を強く
した時に発生した欠損は、被覆膜が投射エネルギーに耐
えられずに破損したためではなく、母材強度が弱いため
に発生したと考えられた。本発明者らはこの理由を鋭意
検討した結果、被覆時に超硬母材界面に生じた非常に微
細なη相(三元系複炭化物Co3 3 CやCo6 6
を含む相のことで非常に脆弱)がショットブラスト時に
損傷を受け、切削加工時の耐欠損性低下の原因となって
いることを見出した。つまり、20μm以下の被覆膜で
は小さな投射エネルギーで引張残留応力を開放できたた
め、母材中に存在しているη相がブラスト処理で傷つく
ことは無かったが、20μm以上の厚膜では大きなエネ
ルギーが必要となったためブラスト処理時にη相を傷つ
け、耐欠損性が低下したり、ひどい場合にはη相がブラ
スト処理に耐えられずに破壊し、被覆膜が剥離したりし
ていたのである。
【0010】従って母材である超硬合金にη相を発生さ
せずに厚膜被覆を行うことにより、母材を損傷させずに
被覆膜中の引張残留応力を開放し、耐欠損性及び耐摩耗
性に優れた被覆超硬合金部材を製造できると考えた。炭
化タングステン(WC)を主成分とした超硬合金にセラ
ミックを被覆した工具において、超硬母材中に遊離炭素
を析出させ、膜直下のη相を少なくする技術が提案され
ているが(特公昭59ー7349号公報)、最もη相の
発生しやすい切れ刃稜線部に注目した技術ではなく、母
材に遊離炭素を析出させることを必須としているため、
工具としての全体の強度が低くなるといった問題があっ
た。そこで、η相を発生させずに被覆できる方法とし
て、約1000℃前後で被覆を行う通常のHT−CVD
法よりも低温で被覆できる有機CN化合物を反応ガスと
するMT−CVD法を選び、最下層としてTiCNを1
0μm被覆したのち、通常のHT−CVD法でAl2
3 を40μm被覆した工具を作製し、η層の有無のチェ
ックと耐欠損性、耐摩耗性のテストを行った。その結
果、超硬母材と膜の界面にはη相は発生しておらず、厚
膜被覆品で期待どおり、耐欠損性、耐摩耗性ともに優れ
た被覆超硬合金部材を得ることができた。さらにη相を
発生させない被覆方法としてP−CVD法、PVD法も
有効であり、単独又は従来のHT−CVDと組み合わせ
て用いることができ、耐欠損性、耐摩耗性に優れる被覆
超硬合金部材を作製できることも見出した。また、MT
−CVD法、P−CVD、PVD法で作製した膜はHT
−CVDで作製した膜よりも硬度が高く、耐摩耗性が向
上する。
【0011】本発明の被覆超硬合金部材においては、η
相は存在しないことが望ましいが、最もη相の発生しや
すい切れ刃稜線部で被覆膜と母材との界面に存在するη
相の平均厚みが1μm以下、望ましくは0.5μm以下
であれば、切削工具等の部材として優れた特性を発揮す
ることができる。このようなη相の少ない被覆膜を形成
させるためには、前記MT−CVD法、P−CVD法あ
るいはPVD法で形成させる最内層の厚みを0.5μm
以上とすることが必要である。
【0012】また、本発明の被覆超硬合金部材は膜厚を
厚くしても耐欠損性の低下がないので、従来品に比べ膜
厚を非常に厚くでき、母材の超硬合金が切削による摩耗
のため露出することがなく、従来品に比べて切削寿命を
大幅に延ばすことができる。ただし、被覆膜厚は耐摩耗
性の観点で20〜100μmが好ましい。これは20μ
m未満では従来品に比べて厚膜の効果が十分ではなく、
100μmを超えると耐欠損性の低下が著しくなるため
である。また、被覆膜中の引張残留応力は0.2GPa
以下であることが望ましい。これは、0.2GPaより
大きくなると耐欠損性の面で好ましくないためである。
【0013】次に、被覆膜中の引張り残留応力を開放す
る方法としてはショットブラスト、ショットピーニング
などの機械的衝撃を与える方法の他に熱的衝撃を与える
方法、音波による衝撃を与える方法などがある。例えば
ショットブラストによる方法では、粒径10〜1000
μmの金属製、ガラス製又はセラミック製ショットを1
40〜500m/sec、好ましくは140〜250m
/secの投射速度で投射するのが好適である。10μ
m未満の粒径あるいは140m/sec未満の投射速度
では十分な残留応力解放エネルギーを与えることができ
ず、1000μmを超える粒径あるいは500m/se
cを超える投射速度では工具の刃先部をチッピングさせ
る恐れがあるためである。さらに、被覆相中のき裂間隔
の平均値は15〜300μmの範囲であることが好まし
い。これは15μm未満では膜の微小剥離が発生しやす
く耐摩耗性が低下し、また300μmを超えると耐欠損
性の低下が著しくなるためである。なお、ここでいうき
裂とは膜の表面から母材まで到達しているき裂を指す。
【0014】
【実施例】以下実施例により本発明をさらに具体的に説
明する。 (試料の調製)次のI、II及びIIIの3種類の超硬
合金母材(Ta:3.1wt%、Nb:1.5wt%、
Ti:2.4wt%、Co:5.3wt%、残部WCの
組成を有しトータルカーボン量のそれぞれ異なるもの)
を使用し、下記に示すコーティング方法により被覆膜を
形成して、表1に示す13種類の被覆超硬合金部材を作
製した。 超硬合金母材 I:η相域合金、トータルカーボン量6.15wt% II:健全相域合金、トータルカーボン量6.23wt
% III:遊離炭素出現合金、トータルカーボン量6.4
2wt%
【0015】コーティング方法 (1)有機CN化合物を用いる方法(MT−CVD法、原
料としてTiCl4、H2 、CH3 CN使用、被覆温度
900℃) (2) プラズマCVD法(P−CVD法、原料としてH
2 、CH4 、TiCl4 を用い、高周波出力300〜3
50Wでプラズマ化、被覆温度900℃) (3) 通常のCVD法(HT−CVD法、1000℃) (4) PVDによる方法(PVD法、500℃)
【0016】(実施例1)前記のようにして作製した1
3種の試料について、平均粒径300μmの鋳鋼球を投
射速度150m/secの条件でショットブラスト処理
して引張残留応力の解放処理を行ない、最内層の膜が有
する残留応力値をCu−Kα、Fe−Kα、Cr−K
α、V−Kαなどの特性X線を用いて、Sin2 ψ法
(並傾法)により測定した。さらに、任意の断面におけ
る被覆後の切れ刃稜線部での膜と超硬母材との界面の組
織観察を光学顕微鏡を用いて倍率1500倍で行いη相
の厚みを測定した(赤血塩を用いたエッチング、η相は
黒く腐食される)。また、被覆層中のき裂の平均間隔
は、膜の断面を埋め込み後エッチングを行い、倍率50
0倍の光学顕微鏡で観察し、き裂20本の平均間隔より
求めた。これらの測定結果を表1に示す。表1から最内
層膜をMT−CVD法、P−CVD法、PVD法で作製
した試料は、膜と母材との界面でのη相厚みがHT−C
VD法によるものよりも薄いことがわかる。
【0017】
【表1】
【0018】(実施例2)実施例1で使用したのと同じ
試料のチップを用いて、下記の条件で切削時の耐欠損性
テスト及び耐摩耗性テストを行った(切削工具型番:SN
MG433EMU)。これらのテスト結果を表2に示す。 耐欠損性テスト 切削速度 100m/min 被削材 SCM435 4溝材(図1に示す形
状のもの) 送り 0.1〜0.3mm/rev 切込み 2.0mm 切削時間 30sec 8回繰り返し 耐摩耗性テスト 切削速度 500m/min 被削材 SCM415 送り 1.0mm/rev 切込み 2.0mm 切削時間 5 min 表2の結果から、膜厚及び引張り残留応力を好ましい範
囲に調製した試料(試料No.1、2、7〜10)はそ
の他の試料(試料No.3〜6、11〜13)に比較し
て高速切削時の耐摩耗性、耐欠損性がともに優れている
ことが分かる。
【0019】
【表2】
【0020】
【発明の効果】本発明は従来の厚膜被覆超硬合金部材に
おける欠点である耐欠損性を改善するとともに、耐摩耗
性に優れた被覆超硬合金部材を提供するものである。本
発明の被覆超硬合金部材は、特に切削工具として使用す
る場合に優れた性能を発揮し高速高能率加工が可能であ
る。また、ダイスなどの塑性加工用工具や耐摩耗部品で
も優れた特性を発揮し、産業上の効果は極めて顕著なも
のがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例2の耐欠損性試験に用いた4溝材の形状
を示す概略断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−254144(JP,A) 特開 平5−177411(JP,A) 特表 平6−501888(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 28/04,30/00 C23C 16/30 C22C 29/08

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超硬合金部材の表面に、周期率表のIV
    a族金属の炭化物、窒化物、炭窒化物、炭酸化物、酸窒
    化物、ホウ化物、ホウ窒化物、酸化物及びこれらの固溶
    体若しくは化合物並びにアルミニウム酸化物のうちの1
    種の単層あるいは2種以上の複層からなる被覆膜が形成
    された被覆超硬合金部材において、総膜厚が20〜10
    0μmとなるように被覆膜が形成されており、かつその
    被覆膜中の引張り残留応力が0.2GPa以下であり、
    被覆層中のき裂間隔の平均値が15〜300μmの範囲
    であり、切れ刃稜線部の被覆膜と母材との界面に存在す
    るη相の平均厚みが1μm以下であることを特徴とする
    被覆超硬合金部材。
  2. 【請求項2】 最内層の被覆膜を有機CN化合物を反応
    ガスとするCVD法によるTiCN膜としたことを特徴
    とする請求項1に記載の被覆超硬合金部材。
  3. 【請求項3】 最内層の被覆膜をプラズマCVD法によ
    り形成したことを特徴とする請求項1に記載の被覆超硬
    合金部材。
  4. 【請求項4】 最内層の被覆膜をPVD法により形成し
    たことを特徴とする請求項1に記載の被覆超硬合金部
    材。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至のいずれかに記載の被覆
    超硬合金部材を製造するに際し、被覆膜形成後、被覆超
    硬合金部材の表面を機械的衝撃、熱的衝撃又は超音波に
    よる衝撃により処理することを特徴とする被覆超硬合金
    部材の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至のいずれかに記載の被覆
    超硬合金部材を製造するに際し、被覆膜形成後、被覆超
    硬合金部材の表面に粒径10〜1000μmの金属製、
    ガラス製又はセラミック製のショットを、投射速度14
    0〜500m/secの条件で投射しショットブラスト
    することを特徴とする被覆超硬合金部材の製造方法。
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