JP3232346B2 - 無電解めっき用接着剤およびこれを使用したプリント配線板 - Google Patents

無電解めっき用接着剤およびこれを使用したプリント配線板

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JP3232346B2 JP28464797A JP28464797A JP3232346B2 JP 3232346 B2 JP3232346 B2 JP 3232346B2 JP 28464797 A JP28464797 A JP 28464797A JP 28464797 A JP28464797 A JP 28464797A JP 3232346 B2 JP3232346 B2 JP 3232346B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、無電解めっき用
接着剤およびこれを用いた配線基板であり、粒子の分散
性に優れ、低粘度で混練しやすく、また接着剤を感光化
した場合に現像処理しやすい無電解めっき用接着剤に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、プリント基板やLSIを実装する
配線板は、電子工業の進歩にともない電子機器の小型化
あるいは高速化に対応したファインパターンによる高密
度化および高い信頼性のものが求められている。このた
めに、最近では、配線板に導体を形成する方法として、
接着剤を基板表面に塗布して接着剤層を形成し、この接
着剤層の表面を粗化した後、無電解めっきを施して導体
を形成するアディティブ法が注目を浴びている。この方
法によれば、レジスト形成後に無電解めっきを施して導
体を形成するため、エッチングによりパターン形成を行
うエッチドフォイル方法(サブトラクティブ法)より
も、高密度でパターン精度の高い配線を低コストで作製
し得る特徴がある。
【0003】例えば、特開昭61−276875号、特
開平2−188992号、USP5055321号など
では、耐熱性樹脂微粉末が分散された感光性樹脂マトリ
ックスに分散された感光性無電解接着剤が開示され、耐
熱性樹脂微粉末を酸化剤で粗化処理して表面を粗化し、
無電解めっきし、多層プリント配線板を製造する方法が
開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この先行技術では、耐
熱性樹脂粒子としてエポキシ樹脂粒子(東レ製 トレパ
ール)を使用しており、粒径は比較的均一であり、酸や
酸化剤に溶解しやすいという利点を有している。
【0005】しかしながら、このようなエポキシ樹脂粒
子を配線板に使用される無電解めっき用接着剤に使用す
る場合、高温領域において若干ピール強度が低下すると
いう未解決の問題が見られた。配線板は、半田にて電子
部品を搭載するため200℃前後で、実用的なピール強
度を維持できなければならない。また、粒径が均一であ
るが故に複雑なアンカー形状のものを形成しようとする
と、例えば粒子径の大きなものと小さなものを混合した
りしなければならなかった。
【0006】また、アディティブプリント配線板やビル
ドアップ多層プリント配線板は、無電解めっき用接着剤
に導体回路を形成しており、金属である導体回路と樹脂
である無電解めっき用接着剤とが直接接触しており、冷
熱サイクルにより接着剤部分にクラックが生じてしまう
という問題があった。また、エマルジョン重合にて製造
された耐熱性樹脂粒子を無電解めっき用接着剤に混合し
た場合は、混合時の分散性が悪く、層間絶縁剤のピンホ
ールの原因となっていた。
【0007】本願発明では、高温領域におけるピール強
度の低下を小さくし、より複雑なアンカー形状を実現で
き、また冷熱サイクルにより接着剤部分に発生するクラ
ックを抑制し、かつ層間絶縁剤のピンホールを減少せし
めることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】発明者らは、上記目的の
実現に向け、接着剤を構成する耐熱性樹脂粒子に関し鋭
意研究を行った結果、まず、ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂の硬化物中に、フェニル基を−CH2 −で架橋し
た構造を導入することにより、酸や酸化剤に対する溶解
度を低下させることなく、耐熱性を向上させることがで
きることを新規に知見した。
【0009】また、複雑なアンカーは粒度分布が大きい
方が得られやすいこと、また、粒度分布が大きい方がク
ラックを抑制し易いことも知見した。さらに、エポキシ
樹脂中にポリエーテル構造およびOH基を有するベンゼ
ン誘導体を含有させることにより無電解めっき用接着剤
の混練調製の際における耐熱性樹脂粒子の分散性を向上
させることができるという事実を見出した。
【0010】また、このポリエーテル構造およびOH基
を有するベンゼン誘導体を界面活性剤として用いて懸濁
重合させることにより、エマルジョン重合とは異なり、
界面活性剤を耐熱性樹脂粒子中に残存させることがで
き、無電解めっき用接着剤の樹脂マトリックスの硬化を
阻害せずに、エポキシ樹脂粒子の分散性を向上させるこ
とができることも合わせて知見した。
【0011】本願発明は、「硬化処理された酸あるいは
酸化剤に可溶性の耐熱性樹脂粒子が、酸あるいは酸化剤
に難溶性の未硬化の耐熱性樹脂中に分散した無電解めっ
き用接着剤において、前記耐熱性樹脂粒子は、ビスフェ
ノールA型構造を有するエポキシ樹脂をポリエーテル構
造およびOH基を有するベンゼン誘導体とともにアミン
系硬化剤で懸濁重合させて硬化されてなるとともに、フ
ェニル基が−CH2 −により架橋された構造を有したエ
ポキシ樹脂粒子であることを特徴とする無電解めっき用
接着剤」と、「硬化処理された酸あるいは酸化剤に可溶
性の耐熱性樹脂粒子が、酸あるいは酸化剤に難溶性の未
硬化の耐熱性樹脂中に分散した無電解めっき用接着剤に
おいて、前記耐熱性樹脂粒子は、ビスフェノールA型構
造を有するエポキシ樹脂をアミン系硬化剤で硬化させた
エポキシ樹脂粒子であり、かつフェニル基が−CH2
により架橋された構造を有してなり、ポリエーテル構造
およびOH基を有するベンゼン誘導体を含有することを
特徴とする無電解めっき用接着剤」である。
【0012】本願発明では、ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂をアミン系硬化剤で硬化させており、酸や酸化剤
に対する溶解度を確保している。アミン系硬化剤がエポ
キシ基に求核的に反応して得られる構造は、酸や酸化剤
で分解しやすく、また、ビスフェノールA型エポキシ樹
脂は、直鎖分子であり分解しやすい。また、硬化物中の
フェニル基を−CH2 −で架橋しているため、ノボラッ
ク型エポキシ構造に近い剛直構造を有しており、耐熱性
を向上させることが可能である。このため、高温領域下
でもピール強度の低下を小さくできる。
【0013】また、本願発明では、エマルジョン重合で
はなく、懸濁重合を行っている。このため、エマルジョ
ン重合では、乳化剤がモノマーを含んで、粒径均一なミ
セルを形成しており、これを重合硬化させた粒子もま
た、その粒度分布は小さい。これに対して、懸濁重合
は、モノマーを溶解しない媒体中に、分散を安定化させ
るための界面活性剤を加えて強制的に攪拌分散させて、
粒径不均一な粒子を形成しながら重合させるため、粒子
径が不均一となる。それゆえ、粒度分布が大きな粒子が
得られる。
【0014】本願発明では、この点に着目して、この懸
濁重合により調製されたエポキシ樹脂粒子を、酸あるい
は酸化剤に可溶性の耐熱性樹脂粒子として採用する。粒
度分布の大きいため、同じ平均粒径であっても、大きな
粒子と小さな粒子が存在し、これらを溶解除去して得ら
れるアンカー形状は、非常に複雑なものとなる。このた
め、特に平均粒径の異なる粒子を混合しなくとも実用的
なピール強度を得ることができる。無論、平均粒径の異
なる粒子を混合した場合は、さらにピール強度を向上さ
せることが可能である。
【0015】また、導体回路と無電解めっき用接着剤と
の熱膨張率差に基づくクラックの発生を抑制できる。無
電解めっき用接着剤中にクラックが発生して、これがエ
ポキシ樹脂粒子まで進展した場合、エポキシ樹脂粒子を
越えてクラックが進展するか否かは、樹脂マトリックス
とエポキシ樹脂粒子との密着性に依存する。粒度分布が
小さい場合は、樹脂マトリックスとエポキシ樹脂粒子と
の界面が単純であるため密着が低く、クラックが進展し
やすい。これに対して粒度分布が大きい場合は、樹脂マ
トリックスと粒子との界面が複雑であるため密着が高
く、クラックが進展しにくい。
【0016】さらに、本願発明では、ポリエーテル構造
およびOH基を有するベンゼン誘導体を界面活性剤を使
用して懸濁重合するため、ビスフェノールA型エポキシ
樹脂同志の分散性を向上させることができ、硬化された
エポキシ樹脂粒子同志が凝集しない。
【0017】また、ポリエーテル構造およびOH基を有
するベンゼン誘導体は、硬化後も含有されるため、無電
解めっき用接着剤の混練調製時における粒子の凝集を防
止し、巨大粒子が発生しない。巨大粒子が層間樹脂絶縁
剤中に存在すると、粗化処理時に溶解除去され層間を貫
くピンホールとなる。ピンホールが発生すると高温(8
0℃)、多湿(湿度80%)、バイアス(24V)条件
下にて(いわゆるHHBT試験)、層間の絶縁抵抗が1
13Ωから108 Ω程度にまで低下してしまう。本願発
明では、このような問題の発生を抑止できる。さらに、
このベンゼン誘導体は、エポキシ樹脂粒子中に存在する
ため、エポキシ樹脂粒子と混練する酸、酸化剤に難溶性
の耐熱性樹脂(樹脂マトリックス)の硬化反応を阻害し
ない。
【0018】なお、エマルジョン重合では、乳化剤がミ
セルの最外層に局在化するため、硬化後の洗浄で除去さ
れてしまい、使用される乳化剤が樹脂粒子に殆ど残存し
ないが、本願発明で採用する懸濁重合では、分散粒子中
に界面活性剤が溶け込めむため、硬化後のエポキシ樹脂
粒子中にポリエーテル構造およびOH基を有するベンゼ
ン誘導体を含有させることが可能である。
【0019】本願発明におけるビスフェノールA型構造
のエポキシ樹脂とは、ビスフェノールAのグリシジルエ
ーテルやこれが重合してオリゴマーとなったものの他
に、化学式3に記載するようなビスフェノールA型エポ
キシ樹脂とホルムアルデヒドを縮合させて−CH2 −架
橋した構造を持つものでもよい。
【0020】
【化3】
【0021】nは、1〜20がよい。nが20を超える
と酸や酸化剤に溶解しなくなるからである。このような
樹脂は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂とノボラック
型エポキシ樹脂の両方の性質を有しており、酸、酸化剤
に対する溶解度、耐熱性の双方を満足する。
【0022】また、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を
使用する場合は、フェニル基を−CH2 −で架橋した構
造を持つ樹脂を添加する。例えば、クレゾールノボラッ
ク型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹
脂、グリシジルアミン系エポキシ樹脂(アニリン、ジア
ミノジフェニルメタン、アミノフェノール、キシレンジ
アミンなどとエピクロルヒドリンとの縮合物)などがあ
る。
【0023】これらの樹脂は、フェニル基を−CH2
で架橋した構造を持つため、耐熱性を改善できる。ま
た、この他に各種樹脂、オリゴマーを添加できる。例え
ば、エーテル系エポキシ樹脂(ポリオール等とエピクロ
ルヒドリンとの縮合物)、エステル系エポキシ樹脂(グ
リシジル(メタ)アクリレートとエチレン性不飽和単量
体との共重合体等)、非グリシジル型エポキシ樹脂など
である。オリゴマーとしては、カルボン酸変成ポリオレ
フィンオリゴマーのブロック体を使用できる。具体的に
は、無水マレイン酸変成ポリプロピレンとアルカノール
アミンとの反応物、無水マレイン酸変成ポリプロピレン
と高級アルコール(C4〜20)との反応物、無水マレ
イン酸変成ポリブテンとポリエチレンポリアミンとの反
応物等が挙げられる。オレフィンとしては、エチレン、
プロピレン、α−オレフィン、ブタジエン、イソプレン
がある。
【0024】本願発明で使用されるアミン系硬化剤は、
脂肪族ポリアミン(エチレンジアミン、テトラメチレン
ジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリア
ミン、トリエチレンテトラミン、ペンタエチレンヘキサ
ミン、イミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレ
ン)トリアミン、アミノエチルエタノールアミン、メチ
ルイミノビスプロピルアミン、メチルイミノビスプロピ
ルアミン、キシレンジアミン、テトラクロルパラキシレ
ンジアミン)、脂環又は複素環含有脂肪族アミン(N−
アミノエチルピペラジン、1,3−ジアミノシクロヘキ
サン、イソホロンジアミン、水添メチレンジアニリン、
3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,1
0−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン)、芳香
族ポリアミン(メタフェニレンジアミン、トルエンジア
ミン、ジアミノジエチレンジフェニルメタン、ジアミノ
ジエチルジフェニルメタン、ジアミノジフェニレンスル
ホン、ベンジジン、チオジアニリン、ジアニジジン)、
ポリアミドポリアミン、ベンゾグアナミンなどがある。
【0025】本願発明で使用されるポリエーテル構造お
よびOH基を有するベンゼン誘導体は、ベンゼンの一置
換体であり、ポリエチレンオキシド構造、ポリプロピレ
ン構造、ポリフェニレンオキシド構造とともに、末端に
OH基を有するものであることが望ましい。具体的に
は、化学式4、化学式5に示す化合物が望ましい。
【0026】
【化4】
【0027】
【化5】
【0028】nは1〜15であることが望ましい。nが
0でも15を超える場合でも凝集防止作用やカップリン
グ作用が低下する。これらのベンゼン誘導体は、製造時
において懸濁液の分散性を向上させるとともに、ビスフ
ェノールA型構造を有するエポキシ樹脂粒子の真球性を
向上させることができる。真球性が高い方が無電解めっ
き用接着剤溶液を調製する場合に、粘度を低減させるこ
とができ、塗布性に優れる。また、酸や酸化剤に溶解す
るエポキシ樹脂粒子は、エポキシ基にアミノ基が求核的
に反応したものであり、その反応の結果として、OH
基、アミノ基を有する構造が形成される(化学式6参
照)。
【0029】
【化6】
【0030】従って、酸や酸化剤に溶解するエポキシ樹
脂粒子は親水的と言える。これに対して酸や酸化剤に難
溶解性のエポキシ樹脂は、このような構造を持たないた
め、疏水的といえる。そのため、ベンゼン環、ポリエー
テル構造、末端OH基からなる界面活性剤は、疏水部で
あるベンゼン環と親水部であるポリエーテル分子鎖と末
端OH基を持つためエポキシ樹脂粒子とエポキシ樹脂マ
トリックスのカップリング剤として機能する。このた
め、エポキシ樹脂粒子とエポキシ樹脂マトリックスを強
固に密着させることができ、ヒートサイクルによるクラ
ックの発生を抑制できる。
【0031】エポキシ樹脂粒子の製造方法としては、公
知の懸濁重合の手段を使用でき、例えば有機溶媒中にビ
スフェノールA型構造を有するエポキシ樹脂、ポリエー
テル構造およびOH基を有するベンゼン誘導体を混合し
ておき、昇温後、ここにアミン系硬化剤を滴下しながら
攪拌し、懸濁重合させる。
【0032】本願発明で使用される酸あるいは酸化剤に
難溶性の耐熱性樹脂としては、熱硬化性樹脂、感光化し
た熱硬化性樹脂や感光化した熱硬化性樹脂と熱可塑性樹
脂の複合体を使用できる。感光化することにより、露
光、現像により、バイアホールを容易に形成できる。ま
た、熱可塑性樹脂と複合化することにより靱性を向上さ
せることができ、導体回路のピール強度の向上、ヒート
サイクルによるバイアホール部分のクラック発生を防止
できる。
【0033】具体的には、ポリイミド樹脂、エポキシ樹
脂、エポキシ樹脂をアクリル酸やメタクリル酸などと反
応させたエポキシアクリレートやエポキシアクリレート
とポリエーテルスルホンとの複合体がよい。なお、樹脂
マトリックスとして使用されるエポキシ樹脂は、クレゾ
ールノボラック型エポキシ樹脂あるいはフェノノールノ
ボラック型エポキシ樹脂などを、イミダゾール硬化剤や
酸無水物で硬化させたものが好ましい。これらの硬化物
は酸や酸化剤に難溶性であり、また耐塩基性に優れるか
らである。無電解めっき液は強塩基性であり、耐塩基性
は無電解めっき用接着剤の必須特性である。
【0034】さらに、本願発明で使用されるエポキシ樹
脂粒子としては、平均粒径が10μm以下の耐熱性樹
脂粉末、平均粒径が2μm以下の耐熱性樹脂粉末を凝
集させた凝集粒子、平均粒径が10μm以下の耐熱性
粉末樹脂粉末と、平均粒径が2μm以下の耐熱性樹脂粉
末との混合物、平均粒径が2μm〜10μmの耐熱性
樹脂粉末の表面に、平均粒径が2μm以下の耐熱性樹脂
粉末または無機粉末のいずれか少なくとも1種を付着さ
せてなる疑似粒子から選ばれることが望ましい。これら
は、より複雑なアンカーを形成できるからである。
【0035】本願発明において使用されるエポキシ樹脂
粒子は、その表面にシリカゾルを付着させておくことが
望ましい。凝集を防止できるからである。本願発明の無
電解めっき用接着剤は、未硬化のまま基板に塗布しても
よく、ガラスクロスに含浸させて乾燥させてBステージ
としてプリプレグとしたり、あるいはポリエチレンテレ
フタレートやポリプロピレンなどのベースフィルムに塗
布して乾燥させ、Bステージとしてフィルム状に成形し
ておいてもよい。さらに、基板形状に成形しておくこと
も可能である。
【0036】ついで、本願発明の無電解めっき用接着剤
を使用したプリント配線板の製造方法について述べる。 (1)本願発明で使用される基板は、銅張積層板をエッ
チングして銅パターンを形成したものや、ガラスエポキ
シ基板、ポリイミド基板、セラミック基板、金属基板、
あるいはこれらに無電解めっき用接着剤層を形成し、こ
れに開口を設け、これを粗化して粗化面を形成し、ここ
に無電解めっきを施して銅パターン、バイアホールを形
成したものとすることができる。コア基板には、スルー
ホールが形成されてなり、表面と裏面の配線層を電気的
に接続している。
【0037】(2)ついで、この基板の上に、無電解め
っき用接着剤層を形成する。
【0038】(3)無電解めっき用接着剤を乾燥後、必
要に応じてバイアホール形成用の孔を設ける。感光性樹
脂の場合は、露光、現像し、また、熱硬化性樹脂の場合
は、熱硬化後レーザーでバイアホール用の開口部を設け
る。
【0039】(4)無電解めっき用接着剤を硬化した
後、酸、酸化剤によりエポキシ樹脂粒子を溶解除去して
表面を粗化処理する。本願発明で使用される酸は、リン
酸、塩酸、硫酸、又は蟻酸、酢酸などの有機酸がある
が、特に有機酸が望ましい。粗化処理した場合に、バイ
アホールから露出する金属導体層を腐食させにくいから
である。また、酸化剤は、クロム酸、過マンガン酸塩
(過マンガン酸カリウムなど)、が望ましい。
【0040】(5)表面を粗化した後、触媒核を付与す
る。触媒核は、貴金属イオンやコロイドなどが望まし
く、一般的には、塩化パラジウムやパラジウムコロイド
を使用する。触媒核を固定するために加熱処理を行うこ
とが望ましい。触媒核はパラジウムがよい。
【0041】(6)次に、めっきレジストを形成する。
めっきレジストは、市販品を使用できるが、特にはクレ
ゾールノボラック、フェノールノボラック型エポキシ樹
脂のアクリレートとイミダゾール硬化剤からなるものが
よい。
【0042】(7)さらにめっきレジスト非形成部に無
電解めっきを施し導体回路、バイアホールを形成する。
このようにして得られたプリント配線板は、「基板上に
硬化処理された酸あるいは酸化剤に可溶性の耐熱性樹脂
粒子が、酸あるいは酸化剤に難溶性の耐熱性樹脂中に分
散した無電解めっき用接着剤層が形成されてなり、その
耐熱性樹脂粒子が溶解除去されて粗化面が形成され、そ
の粗化面上に導体回路が形成されてなるプリント配線板
において、前記耐熱性樹脂粒子は、ビスフェノールA型
構造を有するエポキシ樹脂をポリエーテル構造およびO
H基を有するベンゼン誘導体とともにアミン系硬化剤で
懸濁重合させて硬化されてなるとともに、フェニル基が
−CH2 −により架橋された構造を有したエポキシ樹脂
粒子であることを特徴とするプリント配線板」、「基板
上に硬化処理された酸あるいは酸化剤に可溶性の耐熱性
樹脂粒子が、酸あるいは酸化剤に難溶性の耐熱性樹脂中
に分散した無電解めっき用接着剤層が形成されてなり、
その耐熱性樹脂粒子が溶解除去されて粗化面が形成さ
れ、その粗化面上に導体回路が形成されてなるプリント
配線板において、前記耐熱性樹脂粒子は、ビスフェノー
ルA型構造を有するエポキシ樹脂をアミン系硬化剤で硬
化させたエポキシ樹脂粒子であり、かつフェニル基が−
CH2 −により架橋された構造を有してなり、ポリエー
テル構造およびOH基を有するベンゼン誘導体を含有す
ることを特徴とするプリント配線板」である。
【0043】この配線板は、エポキシ樹脂粒子が溶解除
去されてたこつぼ状のアンカーが設けられてなり、この
アンカーに無電解めっき膜が充填形成されるため、めっ
き膜の密着強度に優れるのである。
【0044】また、エポキシ樹脂粒子中にフェニル基を
−CH2 −で架橋した構造を有しており、ノボラックエ
ポキシ樹脂に近い構造となるため耐熱性に優れ、高温領
域でもピール強度の低下が小さい。
【0045】さらに、粒度分布が大きいため、粗化面形
状が複雑になり、浅いアンカーでも実用的なピール強度
を維持できるとともに、樹脂マトリックスとエポキシ樹
脂粒子との界面が複雑であり密着性に優れるため、ヒー
トサイクル時に発生するクラックの進展を抑制すること
が可能である。また、ポリエーテル構造およびOH基を
有するベンゼン誘導体が樹脂マトリックとエポキシ樹脂
粒子のカップリング剤となるため、クラックの進行を抑
制できる。ついで実施例にて詳細に説明する。
【0046】
【実施例】
A.エポキシ樹脂粒子の合成 ビスフェノールAのグリシジルエーテル(油化シェル製
エピコート828)100重量部、フェノールノボラ
ックエポキシ樹脂 10重量部、ポリオキシエチレン・
フェノール置換エーテル(第一工業製薬 イノゲンEA
−137 化学式1に該当)を8重量部、キシレン40
重量部、デカン60重量部を、攪拌装置、冷却管、温度
制御装置付の反応容器に入れて、窒素ガスを気相通気
下、攪拌しながら140℃に昇温した。その後、140
℃に保温しながら、ジエチレントリアミンを45重量部
を2時間かけて滴下した。
【0047】滴下開始後30分位でエポキシ硬化物が生
成しはじめ、内容物が白濁した。滴下終了後、140℃
に保ちながら成熟反応を4時間続けた。このようにして
平均粒子径1〜40μmのエポキシ樹脂粒子懸濁液を得
た。この懸濁液を分級して、平均粒径3μmと0.5μ
mとした。平均粒径3μmの粒子の標準偏差は1.47
8μm、平均粒径0.5μmの粒子の標準偏差は、0.
181μmである。
【0048】得られたエポキシ樹脂粒子の光学顕微鏡写
真(図9)およびNMR、FT−IRスペクトルのチャ
ート図を図1、2、3、4に示す。FT−IRは、パー
キンエルマー1650を用い、測定法はKBr錠剤法、
透過法(KRS−5)を用いた。
【0049】NMRの測定条件は次の通り 日本電子製 EX−400 観測範囲 1 H 400MHz パルス幅 45°13 C 100MHz パルス幅 45° ケミカルシフト標準 DMSO 1 H 2.5 ppm 13C 39.5
ppm CDCl3 1 H 7.25ppm 13C 77.05
ppm 測定温度 DMSO 80℃ CDCl3 室温
【0050】エポキシ樹脂粒子は、濃硫酸に溶解させて
DMSOを加えて測定試料とした。また、ベンゼン誘導
体は、CDCl3 に溶解させた。光学顕微鏡写真は、平
均粒子径が3μmであるが、大小の粒子が確認される。
また、真球度が高いことが判った。1 H−NMR(図
2)、13C−NMR(図3)によれば、典型的なビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂のパターンを示している。ま
た、FT−IR(図1)によれば、1460cm-1付近
にフェニル基を架橋する「−CH2 −」のピークが観察
される。これは添加したフェノールノボラック型エポキ
シ樹脂に起因する。
【0051】B.無電解めっき用接着剤の調製 DMDG(ジメチルグリコールジメチルエーテル)に溶
解したクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬
製:分子量2500)の25%アクリル化物を70重量
部、ポリエーテルスルフォン(PES)30重量部、イ
ミダゾール硬化剤(四国化成製:商品名2E4MZ−C
N)4重量部、感光性モノマーであるカプロラクトン変
成トリス(アクロキシエチル)イソシアヌレート(東亜
合成製:商品名アロニックスM325)10重量部、光
開始剤としてのベンゾフェノン(関東化学製)5重量
部、光増感剤としてのミヒラーケトン(関東化学製)
0.5重量部、さらにこの混合物に対してAで得られた
エポキシ樹脂粒子の平均粒径3.0μmを35重量部、
平均粒径0.5μmのものを5重量部を混合した後、さ
らにNMPを添加しながら混合し、ホモディスパー攪拌
機で粘度2000cps に調整し、続いて3本ロールで混
練して無電解めっき用接着剤を得た。
【0052】C.プリント配線板の製造 (1)基板の両面に18μmの銅箔がラミネートされて
成る銅張積層板(図8のa)を出発材料とし、その銅箔
を常法に従いパターン状にエッチングすることにより、
基板1の両面に内層銅パターンを形成する(図8のb)
【0053】(2)(1)の基板にBの接着剤を塗布し
て乾燥させ接着剤層2を形成する(図8のc)。 (3)次にフォトマスクフィルムを積層し、400mJ
/cm2 の紫外線を照射して露光する。
【0054】(4)基板をDMTG溶液でスプレー現像
することにより、接着剤層に100μmφのバイアホー
ルとなる開口3を形成する。さらに、当該基板を超高圧
水銀灯にて3000mJ/cm2 で露光し、100°Cで
1時間、その後150°Cで5時間加熱処理することに
より、フォトマスクフィルムに相当する寸法精度に優れ
た開口(バイアホール形成用開口3)を有する厚さ50
μmの樹脂層間絶縁層を形成する(図8のd)。
【0055】(5)開口の形成された基板を、クロム酸
に2分間浸漬し、樹脂マトリックス22中のエポキシ樹
脂粒子23を溶解して、当該樹脂層間絶縁層の表面を粗
面4とし、その後、中和溶液(シプレイ社製)に浸漬し
た後に水洗いする(図8のe)。
【0056】(6)この粗面化処理(粗化深さ6μm)
を行った基板にパラジウム触媒(アトテック製)を付与
することにより、樹脂層間絶縁層及びバイアホール用開
口に触媒核を付ける。
【0057】(7)一方、DMDGに溶解させた40重
量%のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬
製)のエポキシ基50%をアクリル化した感光性付与の
オリゴマー(分子量4000)、メチルエチルケトンに
溶解させた20重量%のビスフェノールA型エポキシ樹
脂(油化シェル製 エピコート1001)、イミダゾー
ル硬化剤(四国化成製:商品名2P4MZ)、感光性モ
ノマーであるアクリル系イソシアネート(東亜合成製:
商品名アロニックスM215)、光開始剤としてのベン
ゾフェノン(関東化学製)、光増感剤としてのミヒラー
ケトン(関東化学製)を以下の組成でNMPを用いて混
合して、ホモディスパー攪拌機で粘度3000cps に調
整し、続いて3本ロールで混練して液状レジストを得
た。 樹脂組成物;感光性エポキシ/E1001/BP/MK
/イミダゾール=70/30/10/5/0.5/5
【0058】(8)上記の触媒核付与の処理を終えた基
板の両面に、上記液状レジストをロールコーターを用い
て塗布し、60°Cで30分の乾燥を行い厚さ30μm
レジスト層を形成する。 (9)ついでフォトマスクフィルムを載置して400m
J/cm2 の紫外線を照射し、露光する。
【0059】(10)フォトマスクフィルムを取り除
き、レジスト層をDMTGで溶解現像し、基板上に導体
回路パターン部の抜けたメッキ用レジスト5を形成し、
更に、超高圧水銀灯にて6000mJ/cm2 で露光
し、100°Cで1時間、その後、150°Cで3時間
の加熱処理を行い、層間絶縁層の上に永久レジストを形
成する(図8のf)。
【0060】(11)上記永久レジストの形成された基
板に、予めめっき前処理(具体的には硫酸処理等及び触
媒核の活性化)を施し、その後、無電解銅めっき浴によ
る無電解めっきによって、レジスト非形成部に厚さ15
μm程度の無電解銅めっきを析出させて、外層銅パター
ン、バイアホール6を形成することにより、アディティ
ブ法による導体層を形成した(図8のg)。
【0061】(実施例2)基本的には実施例1と同様で
あるが、エポキシ樹脂粒子の調製において、エポキシ樹
脂として、化学式1(化学式2、3も同じ)に示すもの
を使用した。このエポキシ樹脂は、油化シェル製で商品
名エピコート157S65と呼ばれる樹脂である。ま
た、ポリエーテル構造とOH基を持つベンゼン誘導体と
して、化学式5に相当するベンゼン誘導体を使用した。
この界面活性剤は、ベンゼンの一置換体であり、n=9
〜12のポリオキシエチレン構造を持ち、末端にOH基
を有する。このことは図5、6、7に記載されたFT−
IRスペクトル(図5)と1 H−NMR(図6)、13
−NMR(図7)のチャートから理解される。
【0062】(比較例)基本的には実施例1と同様であ
るが、特開平2−188992号、USP505532
1号に準じてエポキシ樹脂粒子として東レ製の「トレパ
ール」を使用した。この製品の合成方法は明確ではない
が、特開昭60−188419号、特開昭61−877
21号の記載からエマルジョン重合ではないかと推定し
ている。実施例1、2、比較例にて得られたプリント配
線板について、アンカー深さ6μmの条件で、常温と2
00℃にてピール強度を測定した。また、−65℃〜1
55℃(各10分)の条件でヒートサイクル試験を行
い、1000回と1500回の場合でクラックの発生状
態を光学顕微鏡にて観察した。さらに、温度80℃、湿
度80%、バイアス24V、1000時間の条件でHH
BT(High Humidity High Temprature Bias Test )試
験を実施し、絶縁抵抗の変化を観察した。結果を表1に
示す。
【0063】
【表1】
【0064】実施例1、2では、ピール強度の低下は、
常温の70%程度であったが、比較例では、60%まで
低下した。この理由は、本願発明では、フェニル基を−
CH2 −で架橋した構造を持つため耐熱性が向上し、常
温に近い特性を実現できたものと考えられる。これに対
して比較例では、ビスフェノールA型エポキシ樹脂と思
われ、このような架橋構造はなく、高温領域でのピール
強度の低下が大きくなる。
【0065】また、実施例1、2ではアンカー深さ6μ
mでも、ピール強度1kg/cm2を実現できる。これ
に対して、比較例では0.8kg/cm2 であり、ピー
ル強度に劣る。この理由は、粒子径分布が大きいためで
あると考えられる。さらに、実施例1、2では1500
回ヒートサイクルでもクラックが発生していないが、比
較例では1500回でクラックが発生した。実施例にお
いてクラックが発生しにくい理由は、エポキシ樹脂粒子
とエポキシ樹脂マトリックスの界面が複雑な形状となっ
ており、また、ポリエチレンオキシドおよび末端にOH
基を持つ一置換ベンゼンがエポキシ樹脂粒子とエポキシ
樹脂マトリックスのカップリング剤となっているため、
両者が強固に密着しているためであると考えられる。
【0066】さらに、HHBT試験の結果、実施例の方
が比較例よりも絶縁抵抗の低下が少ない。この理由は、
実施例の方が無電解めっき用接着剤の混練時に凝集しな
いため、層間樹脂絶縁層中にピンホールが発生しにくい
からであると推定される。なお、本願発明では、平均粒
子径に対して、上限はその2倍、下限はその0.5倍の
大きさで分布しており、前述の効果はこの広い粒度分布
に起因する。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、本願発明では、高
温領域でのピール強度に優れ、複雑なアンカー形状を実
現でき、また冷熱サイクルにより無電解めっき用接着剤
部分に発生するクラックを抑制し、かつ層間絶縁剤のピ
ンホールを減少せしめることができ、信頼性に優れたプ
リント配線板を得ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明で使用されるエポキシ樹脂粒子のFT
−IRスペクトル図
【図2】本願発明で使用されるエポキシ樹脂粒子の 1
−NMRスペクトル図
【図3】本願発明で使用されるエポキシ樹脂粒子の 13
C−NMRスペクトル図
【図4】本願発明で使用されるエポキシ樹脂粒子の固体
NMRスペクトル図
【図5】化学式2に該当するベンゼン誘導体のFT−I
Rスペクトル図
【図6】化学式2に該当するベンゼン誘導体の 1H−N
MRスペクトル図
【図7】化学式2に該当するベンゼン誘導体の 13 C−
NMRスペクトル図
【図8】本願発明の配線板の製造工程図
【図9】本願発明で使用されるエポキシ樹脂粒子の粒子
構造を示す光学顕微鏡写真
【符号の説明】
1 基板 2 無電解めっき用接着剤 22 樹脂マトリックス(酸、酸化剤に難溶性の耐熱性
樹脂) 23 エポキシ樹脂粒子(酸、酸化剤に可溶性の耐熱性
樹脂粒子) 3 バイアホール形成用の孔 4 粗化面 5 めっきレジスト 6 バイアホール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 18/31 C09J 163/02 C23C 18/32 H05K 3/18

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬化処理された酸あるいは酸化剤に可溶
    性の耐熱性樹脂粒子が、酸あるいは酸化剤に難溶性の未
    硬化の耐熱性樹脂中に分散した無電解めっき用接着剤に
    おいて、 前記耐熱性樹脂粒子は、ビスフェノールA型構造を有す
    るエポキシ樹脂をポリエーテル構造およびOH基を有す
    るベンゼン誘導体とともにアミン系硬化剤で懸濁重合さ
    せて硬化されてなるとともに、 フェニル基が−CH2 −により架橋された構造を有した
    エポキシ樹脂粒子であることを特徴とする無電解めっき
    用接着剤。
  2. 【請求項2】 硬化処理された酸あるいは酸化剤に可溶
    性の耐熱性樹脂粒子が、酸あるいは酸化剤に難溶性の未
    硬化の耐熱性樹脂中に分散した無電解めっき用接着剤に
    おいて、 前記耐熱性樹脂粒子は、ビスフェノールA型構造を有す
    るエポキシ樹脂をアミン系硬化剤で硬化させたエポキシ
    樹脂粒子であり、かつフェニル基が−CH2 −により架
    橋された構造を有してなり、 ポリエーテル構造およびOH基を有するベンゼン誘導体
    を含有することを特徴とする無電解めっき用接着剤。
  3. 【請求項3】 前記ポリエーテル構造およびOH基を有
    するベンゼン誘導体は、ベンゼンの一置換体であり、ポ
    リエーテル構造および末端OH基を有する請求項1ある
    いは2に記載の無電解めっき用接着剤。
  4. 【請求項4】 前記ビスフェノールA型構造を有するエ
    ポキシ樹脂は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂あるい
    は、下記化学式1に記載のエポキシ樹脂である請求項1
    あるいは2に記載の無電解めっき用接着剤。 【化1】
  5. 【請求項5】 基板上に硬化処理された酸あるいは酸化
    剤に可溶性の耐熱性樹脂粒子が、酸あるいは酸化剤に難
    溶性の耐熱性樹脂中に分散した無電解めっき用接着剤層
    が形成されてなり、その耐熱性樹脂粒子が溶解除去され
    て粗化面が形成され、その粗化面上に導体回路が形成さ
    れてなるプリント配線板において、 前記耐熱性樹脂粒子は、ビスフェノールA型構造を有す
    るエポキシ樹脂をポリエーテル構造およびOH基を有す
    るベンゼン誘導体とともにアミン系硬化剤で懸濁重合さ
    せて硬化されてなるとともに、 フェニル基が−CH2 −により架橋された構造を有した
    エポキシ樹脂粒子であることを特徴とするプリント配線
    板。
  6. 【請求項6】 基板上に硬化処理された酸あるいは酸化
    剤に可溶性の耐熱性樹脂粒子が、酸あるいは酸化剤に難
    溶性の耐熱性樹脂中に分散した無電解めっき用接着剤層
    が形成されてなり、その耐熱性樹脂粒子が溶解除去され
    て粗化面が形成され、その粗化面上に導体回路が形成さ
    れてなるプリント配線板において、 前記耐熱性樹脂粒子は、ビスフェノールA型構造を有す
    るエポキシ樹脂をアミン系硬化剤で硬化させたエポキシ
    樹脂粒子であり、かつフェニル基が−CH2 −により架
    橋された構造を有してなり、 ポリエーテル構造およびOH基を有するベンゼン誘導体
    を含有することを特徴とするプリント配線板。
  7. 【請求項7】 前記ポリエーテル構造およびOH基を有
    するベンゼン誘導体は、ベンゼンの一置換体であり、ポ
    リエチレンオキシドおよび末端OH基を有する請求項5
    あるいは6に記載のプリント配線板。
  8. 【請求項8】 前記ビスフェノールA型構造を有するエ
    ポキシ樹脂は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂あるい
    は、下記化学式2に記載のエポキシ樹脂である請求項5
    あるいは6に記載のプリント配線板。 【化2】
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