JP3231243B2 - 鋼板補強芯入りダクトホース及びその製造方法 - Google Patents

鋼板補強芯入りダクトホース及びその製造方法

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JP3231243B2 JP16986196A JP16986196A JP3231243B2 JP 3231243 B2 JP3231243 B2 JP 3231243B2 JP 16986196 A JP16986196 A JP 16986196A JP 16986196 A JP16986196 A JP 16986196A JP 3231243 B2 JP3231243 B2 JP 3231243B2
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茂樹 金尾
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼板補強芯入りダ
クトホース及びその製造方法に係わり、更に詳しくは熱
風発生循環装置、電気・ガスの溶接火花、グラインダー
の火花などの吸引ダクト、その他の一般的なダクトとし
て使用できる耐屈曲性に優れた鋼板補強芯入りダクトホ
ース及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、帯状の鋼板を折曲成形した補
強芯を螺旋状に配設するとともに、軸方向の前後の補強
芯間に帯状のシートを渡設し且つその両側縁を前記補強
芯にカシメにて挾持した構造の鋼板補強芯入りダクトホ
ースが提供されている。
【0003】即ち、従来の補強芯100とシート200
とを螺旋状に配して互いに連結した構造の鋼板補強芯入
りダクトホースは、図10に示すように、帯状の鋼板の
両側縁部を内面板101を残して外面側に折り返して形
成した保持板102,102を有する補強芯100を螺
旋状に配設するとともに、軸方向に隣接する補強芯10
0,100間に帯状のシート200をその両側縁部で前
記保持板102を巻き込むように渡設した状態で螺旋状
に配設し、前記シート200の側縁部201を折り返し
た状態で、保持板102をプレス加工してカシメ変形さ
せ、前記内面板101と保持板102間に挾持したもの
である。
【0004】ここで、シート200の側縁部201を折
り返して二重にした状態で、内面板101と保持板10
2間に挾持した理由は、保持板102をプレス加工して
折り曲げてもその弾性によって若干復元し、その結果、
シート200の側縁部201を内面板101と保持板1
02とで強く挾持できないため、保持板102の復元量
を考慮して過折曲する必要があるが、例えば補強芯10
0となる鋼板の厚さが0.3mm、シート200の厚さ
も0.3mm程度のものを使用すると、シートの側縁部
201が一重では充分な過折曲ができないからである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述のように
シート200の側縁部201を折り返して二重にした状
態で、補強芯100の内面板101と保持板102間に
カシメにて挾持しても、その保持力は充分とは言えな
い。そのため、ダクトホースを小さい曲率半径で強く曲
げた場合には、補強芯100とシート200との連結部
分に引張り力が加わり、その連結部分が外れてダクトホ
ースが破れるといった問題がある。また、ダクトホース
の内部の圧力を大気圧よりも高くする場合又は低くする
場合にも、引張り力が補強芯100とシート200間に
加わるので同様な問題が生じ、その結果、許容圧力範囲
が狭くなる。
【0006】そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決
しようとするところは、補強芯とシートとの連結部分の
構造を改良し、ダクトホースを小さい曲率半径で強く曲
げた場合、あるいはダクトホースの内部の圧力を大気圧
よりも高くする場合又は低くする場合等、補強芯とシー
トとの連結部分に大きな引張り力が加わっても容易に外
れることがなく、耐屈曲性に優れ且つ許容圧力範囲が広
い鋼板補強芯入りダクトホース及びその製造方法を提供
する点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、帯状の連続し
た鋼板の両側縁部を内面板を残して外面側に折り返して
形成した保持板を有する補強芯を螺旋状に配設するとと
もに、軸方向に隣接する前後の補強芯間に渡設した帯状
のシートの両側縁部を前記補強芯の内面板と保持板間に
カシメにて挾持してなる鋼板補強芯入りダクトホースで
あって、前記保持板の先端に連続し且つ該保持板と内面
板間に向けて鋭角に折り返した折曲板を有するととも
に、該折曲板にその長手方向に沿って連続的又は間歇的
に噛合突起を形成し、前記折曲板と内面板間に前記シー
トの側縁部を弾性的に挾持し且つ前記噛合突起を該シー
トに噛合してなる鋼板補強芯入りダクトホースを構成す
ることにより、前述の課題の解決を図った。
【0008】ここで、前記噛合突起が、前記折曲板の側
端縁に形成した鋸歯状突起であると最も好ましく、また
前記噛合突起が、前記折曲板の一部を内面板側へ切起し
たバリ状突起であっても良いのである。
【0009】また、本発明は、帯状の連続した鋼板の両
側縁部に、その長手方向に沿って連続的又は間歇的に噛
合突起を形成する前加工工程と;前記噛合突起を有する
鋼板の両側縁部を鋭角に折り曲げて折曲板を形成する第
1成形工程と;前記折曲板を形成した鋼板の両側縁部
を、中央部に内面板を残して折曲板とともに略直角に折
り曲げて保持板を形成する第2成形工程と;前記第2成
形工程を経て成形された補強芯中間体を、内面板を内側
に配向させて円柱状コアに螺旋状に巻き付けるととも
に、該コアの周囲に複数配した成形ローラによって両保
持板の折曲角度が漸増するように折り曲げ成形すると同
時に、軸方向に隣接する前後の補強芯の相対向する一対
の保持板に、帯状のシートの両側縁部を連続的に巻き込
み、前記保持板を内面板に対して略平行になるまで折り
曲げて、前記折曲板と内面板間に前記シートの側縁部を
弾性的に挾持し且つ前記噛合突起を該シートに噛合させ
る巻付け成形工程と;よりなる鋼板補強芯入りダクトホ
ースの製造方法を提供するものである。
【0010】そして、前記前加工工程が、鋼板の両側縁
部をプレス加工にて三角形状に打ち抜き、その長手方向
に沿って連続的又は間歇的に噛合突起として鋸歯状突起
を形成してなる工程、あるいは鋼板の両側縁部を研削加
工にて三角形状に削り落とし、その長手方向に沿って連
続的又は間歇的に噛合突起として鋸歯状突起を形成して
なる工程、あるいは鋼板の両側縁部をポンチにてその長
手方向に沿って間歇的に穴開け加工し、噛合突起として
穴の周囲に突出したバリ状突起を形成してなる工程であ
ることが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施形態を添付した
図面に基づき詳細に説明する。図1は、本発明に係る鋼
板補強芯入りダクトホースHの全体概要を示す説明図で
あり、図2はその要部の拡大断面図を示し、図中1は補
強芯、2はシートをそれぞれ示している。
【0012】本発明の鋼板補強芯入りダクトホースH
は、帯状に連続した補強芯1を一定ピッチで螺旋状に配
設するとともに、軸方向に隣接する前後の補強芯1,1
の間に帯状に連続したシート2を渡設した状態で螺旋状
に配設し、両者を互いに連結した基本構造を有するもの
である。ここで、前記補強芯1としては、幅17mm、
厚さ0.3mmのステンレス鋼板(SUS304)又は
亜鉛めっき鋼板を用いる。また、前記シート2として
は、幅32mm、厚さ0.3mmの特殊コーティングガ
ラスクロス又はアルミ箔とガラスクロスを積層したアル
ミガラスクロスを用い、何れも防炎1級合格品である。
例えば、ステンレス鋼板製の補強芯1と特殊コーティン
グガラスクロス製のシート2を用いた場合には、連続使
用可能温度は250℃以下であり、亜鉛めっき鋼板製の
補強芯1とアルミガラスクロス製のシート2を用いた場
合には、連続使用可能温度は180℃以下である。
【0013】そして、図2に具体的に示すように、本発
明は、帯状の連続した鋼板の両側縁部を内面板3を残し
て外面側に折り返して形成した保持板4,4を有する補
強芯1を螺旋状に配設するとともに、軸方向に隣接する
前後の補強芯1,1間に渡設した帯状のシート2の両側
縁部5,5を前記補強芯1の内面板3と保持板4間にカ
シメにて挾持してなる鋼板補強芯入りダクトホースであ
って、前記保持板4,4の先端に連続し且つ該保持板4
と内面板3間に向けて鋭角に折り返した折曲板6を有す
るとともに、該折曲板6にその長手方向に沿って連続的
又は間歇的に噛合突起7を形成し、前記折曲板6と内面
板3間に前記シート2の側縁部5を弾性的に挾持し且つ
前記噛合突起7を該シート2に噛合したものである。
【0014】ここで、前記折曲板6と内面板3との間に
挾持されるシート2の側縁部5は、一重であっても、折
曲板6が弾力性を有しているため、該折曲板6を弾性変
形させながら保持板4を内面板3に対して180°以上
の角度に過折曲することができ、その後、保持板4が内
面板3から離れる方向に若干復元しても、折曲板6の先
端がシート2の側縁部5を内面板3に圧接するので、充
分な挾持力を有するのである。当然、シート2の側縁部
5を従来と同様に二重に折り返しても良いのである。更
に、前記折曲板6と内面板3との間にシート2の側縁部
5を介在させた状態で、保持板4を内面板3に接近する
方向へプレス加工等によってカシメ変形させると、折曲
板6の先端によってシート2の側縁部5を更に内面板3
と保持板4間の奥へ引き込む、あるいは押し込むのであ
る。更に、前記折曲板6に形成した噛合突起7がシート
2の側縁部5に噛合し、前記シート2の抜けを強制的に
防止している。ここで、前記噛合突起7が、前記折曲板
6の側端縁に形成した鋸歯状突起7aであると、シート
2の側縁部5への噛み込みがより確実であるとともに、
保持板4のカシメ変形時のシート2の引き込みが強力で
ある。
【0015】次に、本発明の鋼板補強芯入りダクトホー
スHの製造方法について説明する。本発明の製造方法
は、前加工工程と、第1成形工程と、第2成形工程と、
巻付け成形工程とよりなる。
【0016】前記前加工工程は、帯状の連続した鋼板1
0の両側縁部に、その長手方向に沿って連続的又は間歇
的に噛合突起7を形成する工程である。具体的には、図
3及び図4に示すように、鋼板供給リール20から帯状
の材料鋼板10aを、送り装置21で一定長さづつ間歇
的に繰り出し、材料鋼板10aが停止している間にプレ
ス加工装置22によって材料鋼板10aの両側縁部に図
4に示すような鋸歯状突起7a,7aを連続的に形成
し、鋸歯状突起7aを形成した加工鋼板10bを鋼板巻
取りリール23で巻き取る。
【0017】ここで、前加工工程として、本実施形態で
はプレス加工装置22によって、材料鋼板10aの両側
縁部を三角形状に打ち抜いて、その長手方向に沿って連
続的に鋸歯状突起7aを形成したが、該鋸歯状突起7a
は間歇的であっても良い。また、鋸歯状突起7aは、プ
レス加工による打ち抜きの他に、材料鋼板10aの両側
縁部を研削加工にて三角形状に削り落とし、その長手方
向に沿って連続的又は間歇的に形成しても良い。また、
前記鋸歯状突起7aの山の高さは、不揃いであっても良
く、例えば一つ置きに高い山、低い山を交互に形成する
こと、又は高い山の間に2つの低い山を形成すること、
又は先端がフラットなものを間歇的に有しても良い。更
に、材料鋼板10aの両側縁部をポンチにてその長手方
向に沿って間歇的に穴開け加工し、噛合突起7として穴
の周囲に突出したバリ状突起7bを形成しても良い(図
7(b) 参照)。ようするに、噛合突起7は、前述の如
く、シート2の側縁部5の保持強度が高まるものであれ
ば、その形状及び構造は限定されない。
【0018】前記第1成形工程は、前記噛合突起7を有
する鋼板10(加工鋼板10b)の両側縁部を鋭角に折
り曲げて折曲板6,6を形成する工程である。また、前
記第2成形工程は、前記折曲板6,6を形成した鋼板1
0の両側縁部を、中央部に内面板3を残して折曲板6,
6とともに略直角に折り曲げて保持板4,4を形成する
工程である。これら第1形成工程と第2成形工程は、図
5に示すように、実際には直線状成形装置24によって
一連で行われる。つまり、鋸歯状突起7aを形成した加
工鋼板10bを巻き取った前記鋼板巻取りリール23
を、加工鋼板供給リール25として所定位置にセット
し、直線状成形装置24の多数の成形ローラ24a,…
によって徐々に折曲成形するのである。前記各成形ロー
ラ24a,…は、加工鋼板10bを他の図示しない従動
ローラとの間に噛み込んで所定の角度に折曲できるよう
に成形溝の形状を異ならせたものである。
【0019】そして、図6に示すように、前記第1成形
工程では、先ず鋼板10(加工鋼板10b)の折曲板
6,6となる両側縁部を45°に折曲し(A−1)、次
に該部分を90°に折曲し(A−2)、最終的に該部分
を150°に折曲して折曲板6,6を成形するのである
(A−3)。また、第2成形工程は、前記内面板3に相
当する中央部を残して保持板4,4となる両側縁部(折
曲板6,6を含む部分)を45°に折曲した後(A−
4)、該部分を90°に折曲するのである(A−5)。
第2成形工程を経て成形された鋼板10は、補強芯中間
体10cとなる。勿論、図示した各角度に折曲する過程
の前に、中間の角度に折曲する過程を入れても良い。
【0020】図7(a) は、折曲板6,6の側端縁に噛合
突起7として、鋸歯状突起7aを連続的に形成した補強
芯中間体10cを示している。また、図7(b) は、折曲
板6,6の板部をポンチにてその長手方向に沿って間歇
的に穴開け加工し、噛合突起7として穴の周囲に突出し
たバリ状突起7bを形成した場合の補強芯中間体10c
を示している。
【0021】最後に、巻付け成形工程は、図5に示すよ
うに、前記第2成形工程を経て成形された補強芯中間体
10cを、内面板3を内側に配向させて円柱状コア26
に螺旋状に巻き付けるとともに、該コア26の周囲に複
数配した成形ローラ26a,…によって両保持板4,4
の折曲角度が漸増するように折り曲げ成形すると同時
に、軸方向に隣接する前後の補強芯1,1の相対向する
一対の保持板4,4に、帯状のシート2の両側縁部5,
5を連続的に巻き込み、前記保持板4を内面板3に対し
て略平行になるまで折り曲げて、前記折曲板6と内面板
3間に前記シート2の側縁部5を弾性的に挾持し且つ前
記噛合突起7を該シート2に噛合させる工程である。
【0022】更に詳しく巻付け成形工程を説明すれば、
前記直線状成形装置24を通って成形された補強芯中間
体10cを前記円柱状コア26に螺旋状に巻き付けて、
外周に配設した成形ローラ26a,…にて前記保持板
4,4の折曲角度が漸増するように、即ち内面板3に接
近するように折り曲げ成形しながら、シート供給リール
27から供給されたシート2を修正機構28によってシ
ート2のずれを修正した後、クランプ機構29にてシー
ト2をクランプして前記円柱状コア26に螺旋状に巻き
付けて、該円柱状コア26の軸方向に隣接した前後の補
強芯1,1間に、シート2を渡設する。そして、シート
2の両側縁部5,5は、それぞれ補強芯1,1の相対向
する一対の保持板4,4を巻回するように連続的に巻き
込み、該保持板4の折曲成形によって該側縁部5を内面
板3と折曲板6との間に挾持するのである。
【0023】巻付け成形工程によって、本発明の鋼板補
強芯入りダクトホースHが製造される様子を図8に示し
ている。先ず、円柱状コア26に巻き付けられた補強芯
中間体10cは、直ちに保持板4,4を120°に折曲
されて円柱状コア26を一周し(B−1)、軸方向に先
行した補強芯中間体10cと後から巻き付けられた補強
芯中間体10cとが平行となった位置で、両補強芯中間
体10c,10cの保持板4,4にシート2の両側縁部
5,5を巻回し(B−2)、それから補強芯中間体10
cの両保持板4,4を成形ローラ26aにて150°に
折曲し(B−3)、最終的に両保持板4,4を180°
になるまで、即ち内面板3と略並行になるまで成形ロー
ラ26aで成形してシート2の両側縁部5,5を補強芯
1の内面板3と折曲板6との間に挾持するのである(B
−4)。そして、図9に示すように、円柱状コア26か
ら回転しながら軸方向の前方に鋼板補強芯入りダクトホ
ースHが送り出されるのである。
【0024】このように製造された鋼板補強芯入りダク
トホースHは、図2に示したように、保持板4の折曲成
形時に折曲板6の先端がシート2の側縁部5を内面板3
と保持板4との間の奥へ押し込み、完全に保持板4を内
面板3に対して平行になるまで折曲した状態では、折曲
板6の弾性力によって該折曲板6の先端でシート2の側
縁部5を常に内面板3に押圧した状態となっており、更
に折曲板6に形成した噛合突起7がシート2の側縁部5
に噛み込んでいるので、補強芯1とシート2との連結部
分の引張り強度が非常に高いものとなる。
【0025】尚、本実施形態では、前加工工程と、後工
程である第1成形工程、第2成形工程及び巻付け成形工
程とは、別の製造ラインとしたが、噛合突起7を材料鋼
板10aの両側縁部に連続的に形成できるものであれ
ば、全体を一つのラインとして構成することは勿論可能
である。
【0026】
【発明の効果】以上にしてなる本発明の鋼板補強芯入り
ダクトホースは、補強芯とシートとの連結が、折曲板に
よる弾性力と、折曲板に形成した噛合突起によるシート
側縁部に対する噛み込みとによる相乗作用によって非常
に強いものとなり、従ってダクトホースを小さい曲率半
径で強く曲げた場合、あるいはダクトホースの内部の圧
力を大気圧よりも高くする場合又は低くする場合等、補
強芯とシートとの連結部分に大きな引張り力が加わって
も容易に外れることがなく、耐屈曲性に優れ且つ許容圧
力範囲が広いものである。
【0027】また、本発明の鋼板補強芯入りダクトホー
スの製造方法は、先ず材料鋼板の両側縁部に噛合突起を
形成した後、この側縁部を鋭角に折曲して折曲板を形成
したので、その後の鋼板の折り曲げ成形が容易になっ
て、工業的大量生産が可能となり、またシートの側縁部
を補強芯の内面板と保持板との間に挾持する場合に、弾
力性を有する折曲板によってシートの側縁部を内面板と
保持板との間に押し込むことができ、シート側縁部の固
定が確実にでき、シート側縁部の巻き込み不良による不
良品率を低下させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の鋼板補強芯入りダクトホースの一部破
断した簡略側面図である。
【図2】本発明の補強芯とシートとの連結部分の構造を
示す要部の拡大断面図である。
【図3】前加工工程に用いる装置の簡略説明図である。
【図4】前加工工程によって加工された加工鋼板を示
し、(a) は部分平面図、(b) は(a) のX−X線断面図で
ある。
【図5】第1成形工程、第2成形工程及び巻付け成形工
程に用いる装置の簡略説明図である。
【図6】第1成形工程及び第2成形工程によって加工鋼
板を折り曲げ成形する様子を順に示した説明用断面図で
ある。
【図7】第2成形工程を経て成形された補強芯中間体を
示し、(a) は鋸歯状突起を形成した補強芯中間体の部分
斜視図、(b) はバリ状突起を形成した補強芯中間体の部
分斜視図である。
【図8】巻付け成形工程によって補強芯中間体とシート
とからダクトホースを製造する過程を順に示した説明用
断面図である。
【図9】巻付け成形工程を経て製造されたダクトホース
の斜視図である。
【図10】従来の鋼板補強芯入りダクトホースの補強芯
とシートとの連結部分の構造を示す要部の拡大断面図で
ある。
【符号の説明】
H 鋼板補強芯入りダクトホース 1 補強芯 2 シート 3 内面板 4 保持板 5 の側縁部 6 折曲板 7 噛合突起 7a 鋸歯状突起 7b バリ状突起 10 鋼板 10a 材料鋼板 10b 加工鋼板 10c 補強芯中間体 20 鋼板供給リール 21 送り装置 22 プレス加工装置 23 鋼板巻取りリール 24 直線状成形装置 24a 成形ローラ 25 加工鋼板供給リール 26 円柱状コア 26a 成形ローラ 27 シート供給リール 28 修正機構 29 クランプ機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F16L 11/12 F16L 11/12 M

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯状の連続した鋼板の両側縁部を内面板
    を残して外面側に折り返して形成した保持板を有する補
    強芯を螺旋状に配設するとともに、軸方向に隣接する前
    後の補強芯間に渡設した帯状のシートの両側縁部を前記
    補強芯の内面板と保持板間にカシメにて挾持してなる鋼
    板補強芯入りダクトホースであって、前記保持板の先端
    に連続し且つ該保持板と内面板間に向けて鋭角に折り返
    した折曲板を有するとともに、該折曲板にその長手方向
    に沿って連続的又は間歇的に噛合突起を形成し、前記折
    曲板と内面板間に前記シートの側縁部を弾性的に挾持し
    且つ前記噛合突起を該シートに噛合してなることを特徴
    とする鋼板補強芯入りダクトホース。
  2. 【請求項2】 前記噛合突起が、前記折曲板の側端縁に
    形成した鋸歯状突起である請求項1記載の鋼板補強芯入
    りダクトホース。
  3. 【請求項3】 前記噛合突起が、前記折曲板の一部を内
    面板側へ切起したバリ状突起である請求項1記載の鋼板
    補強芯入りダクトホース。
  4. 【請求項4】 帯状の連続した鋼板の両側縁部に、その
    長手方向に沿って連続的又は間歇的に噛合突起を形成す
    る前加工工程と、 前記噛合突起を有する鋼板の両側縁部を鋭角に折り曲げ
    て折曲板を形成する第1成形工程と、 前記折曲板を形成した鋼板の両側縁部を、中央部に内面
    板を残して折曲板とともに略直角に折り曲げて保持板を
    形成する第2成形工程と、 前記第2成形工程を経て成形された補強芯中間体を、内
    面板を内側に配向させて円柱状コアに螺旋状に巻き付け
    るとともに、該コアの周囲に複数配した成形ローラによ
    って両保持板の折曲角度が漸増するように折り曲げ成形
    すると同時に、軸方向に隣接する前後の補強芯の相対向
    する一対の保持板に、帯状のシートの両側縁部を連続的
    に巻き込み、前記保持板を内面板に対して略平行になる
    まで折り曲げて、前記折曲板と内面板間に前記シートの
    側縁部を弾性的に挾持し且つ前記噛合突起を該シートに
    噛合させる巻付け成形工程と、 よりなることを特徴とする鋼板補強芯入りダクトホース
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記前加工工程が、鋼板の両側縁部をプ
    レス加工にて三角形状に打ち抜き、その長手方向に沿っ
    て連続的又は間歇的に噛合突起として鋸歯状突起を形成
    してなる工程である請求項4記載の鋼板補強芯入りダク
    トホースの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記前加工工程が、鋼板の両側縁部を研
    削加工にて三角形状に削り落とし、その長手方向に沿っ
    て連続的又は間歇的に噛合突起として鋸歯状突起を形成
    してなる工程である請求項4記載の鋼板補強芯入りダク
    トホースの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記前加工工程が、鋼板の両側縁部をポ
    ンチにてその長手方向に沿って間歇的に穴開け加工し、
    噛合突起として穴の周囲に突出したバリ状突起を形成し
    てなる工程である請求項4記載の鋼板補強芯入りダクト
    ホースの製造方法。
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