JP4407981B2 - 展延メッシュシートの製造方法及びその装置 - Google Patents

展延メッシュシートの製造方法及びその装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電池の集電体に使用される展延メッシュシートに関し、特に小型、薄型電池の極板としても採用することができる微小なラス目構造の形成を可能とした展延メッシュシートの製造方法及びその製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
正極板と負極板とをセパレータを介して任意枚数を積層して構成される電池の正負極板は、集電体とする芯材に正負それぞれの活物質を含む合剤を塗着して形成される。前記集電体は合剤を確実に担持させるためにメッシュ構造に形成される。このメッシュ構造の形成は、図14に示すように、金属シートAにスリットaを断続的に且つ千鳥状に形成すると同時に、スリットaが重なる位置を隣り合う位置で互いに逆向きに膨出部cを形成する。このようにスリット形成された金属シートAを、図15に示すように幅方向が拡大するように引張すると、スリットaが展開して、膨出部cが伸びた線状部dが結節部bで接続されたメッシュ構造の展延メッシュシートが形成される。
【0003】
図14に示すようなスリット形成は、円板状カッターを並列に配設したロータリーカッターの上型と下型との間に金属シートを送給してスリット形成するロータリー方式のものが、特許第2568285号として開示されている。また、板状カッターを並列に配設した上型と下型との間に金属シートを送給してスリット形成するレシプロ方式のものが、本願発明者らによって特願平10−62663号として提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
近来の携帯機器の小型化、軽量化、薄型化の進展に伴って、その電源となる電池にも同様の要求がなされている。この要求を満たすために、電池の正負極板の芯材となる集電体はより薄い金属シートをメッシュ構造に加工する必要がある。しかし、薄い金属シートを細かいメッシュ構造を加工するには、各加工工程への搬送時の変形や、スリット加工時や展伸時の破断等が生じやすくなる問題点があり、更には低コストに製造して電池自体のコスト低減を図ることも要求されている。
【0005】
本発明の目的とするところは、薄い金属シートを用いて正確に且つ生産性よく薄い展延メッシュシートに加工する製造方法及びその装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本願の第1発明に係る展延メッシュシートの製造方法は、複数枚の長尺シートを重ね合わせた積層長尺シートをスリット形成部に送給して積層長尺シートに複数条のスリットを断続的に且つ千鳥状に形成した後、この積層長尺シートをスリット方向と直交する方向に引張することによりスリットを展開させ、スリット形成部位がメッシュ状態となるように展延し、展延された積層長尺シートを積層された1枚毎にそれぞれ異なる方向に引き出すことにより、1枚毎の展延メッシュシートとして取り出すことを特徴とするもので、長尺シートが薄い素材であっても複数枚を重ね合わせているので剛性が維持され、搬送時のガイドや展延時の引張により変形や破断が生じることが抑制される。また、加工後に1枚毎に分離させることにより複数枚の展延メッシュシートを得ることができ、生産性を向上させることができる。
【0007】
また、積層長尺シートの所定部位にスリット形成されない部位を設けて展延メッシュシートを製造することにより、スリット形成されない部位を利用して集電体のリード接続部を形成することができ、電池製造に好適である。
【0008】
また、展延された積層長尺シートを圧延して平坦化することにより、展延による凹凸が平坦化されて、より薄いメッシュシートに形成することができる。
【0010】
また、展延された積層長尺シートを1枚毎に分離した後、圧延することにより、分離が容易であると同時に圧延による平坦化が確実になされる。
【0012】
また、積層長尺シートは、長尺シートを幅方向に加工幅に折り畳んで複数層に重ね合わせて構成することにより、加工後に折り畳み状態を展開させると幅広の展延メッシュシートが得られると共に、これを加工するメッシュ形成部の加工幅は小さくなり、装置構成を大型化させることなく幅広の展延メッシュシートを製造することができる。
【0013】
また、上記目的を達成するための本願の第2発明に係る展延メッシュシートの製造装置は、複数枚の長尺シートを重ね合わせた積層長尺シートをその長尺方向に送給する搬送手段と、この搬送手段によって送給されてきた積層長尺シートに複数条のスリットを断続的に且つ千鳥状に形成するスリット形成手段と、
スリット形成された積層長尺シートをスリット方向と直交する方向に引張してスリットを展開させてスリット形成部位をメッシュ状態に加工する展伸手段と
メッシュ状態に形成された積層長尺シートを構成する1枚毎のシートをそれぞれ異なる方向に導いて1枚毎に分離する分離手段とを具備してなることを特徴とするもので、長尺シートが薄い素材であっても複数枚を重ね合わせているので剛性が維持され、搬送手段におけるガイドや展伸手段における引張により変形や破断が生じることが抑制される。また、加工後に1枚毎に分離させることにより複数枚の展延メッシュシートを得ることができ、生産性を向上させることができる。
【0015】
また、スリット形成手段は、複数の凸部を所定ピッチで形成した円板の周辺両面をシャーリングカッターの刃部に形成し、前記凸部間の刃部を左右交互に切除して円板状カッターが形成され、この円板状カッターをその厚さ寸法と略同一の間隔で複数枚重ね合わせて上型と下型とを構成し、この両型を前記厚さ寸法で重ね合わせ方向にずらせて対向配置し、上型及び下型を回転駆動して、上型と下型との間に送給された積層長尺シートにスリット形成するロータリー方式に構成することにより、連続的なスリット形成により生産性を向上させることができる。
【0016】
また、スリット形成手段は、複数の凸部を所定ピッチで形成した板材の端辺をシャーリングカッターの刃部に形成し、前記凸部間の刃部を切除してスリット形成カッターが形成され、このスリット形成カッターをシャーリングカッターの受け刃側に進退駆動して、前記受け刃上に送給された積層長尺シートにスリット形成するレシプロ式に構成することもでき、スリット形成の効率は低下するが、これを複数枚の長尺シートを同時加工することによって補うことができる。
【0018】
また、分離された1枚毎のメッシュシートをその表裏両面から圧延して平坦化する圧延手段を設けることにより、より薄いメッシュシートに形成することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の一実施形態について説明し、本発明の理解に供する。尚、以下に示す実施形態は本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0020】
本実施形態は、非水電解質電池の正極板又は負極板を構成する集電体として使用することを目的とするもので、2枚の金属シートを重ね合わせた積層金属シートに微細なメッシュ構造を形成すると共に、その中央部分及び両側部分にはメッシュ構造を形成しない無地部を設け、これを1枚毎に分離することにより、電池の集電体として使用する展延メッシュシートを製造するものである。
【0021】
図1は、積層金属シートBを展延メッシュシートに加工する工程をイメージ図として示すもので、展延メッシュシートに加工する材料となる積層金属シートBは、2枚の薄い金属シートを重ね合わせ、ロール状に巻回した状態にしたものを端部から巻き出して加工位置に供給する。2枚の金属シートは、コイル状に巻回したときの円周長の差によるズレや、加工位置への搬送時の波打ちや蛇行が生じないように、2枚の金属シート間は両側部に形成したエンボス等によって層間が係着した状態に形成される。
【0022】
この積層金属シートBは、搬送ガイド(搬送手段)30により案内されてスリット形成部(スリット形成手段)11に送給される。搬送ガイド30は、図2(a)(b)に示すように、積層金属シートBの幅に対応する間隔を隔てた両側に列設したローラ38により積層金属シートBの幅方向の移動を規制すると共に、図2(b)に示すように、接触抵抗を低減させるための溝51を形成した上下ガイド39、40により積層金属シートBの厚さ方向の移動を規制することにより、積層金属シートBをスリット形成部11の所定加工位置に案内する。積層金属シートBの1枚の金属シートが50μm以下の薄い箔状であっても、それが重ね合わされていることにより剛性が保たれるので、この搬送時においても変形を生じることはない。
【0023】
スリット形成部11は、後述する板状カッターを重ね合わせて構成された上型と下型とを対向配置して、対向方向に進退駆動させることにより、上型と下型との間に送給された積層金属シートBに、図3に示すように、スリットe及び膨出部gを塑性加工する。スリット形成部11に配設された上型と下型とは、積層金属シートBの幅方向の中央部分と両側部分に対応する位置には前記板状カッターが配置されず、従って、積層金属シートBの幅方向の中央部分と両側部分とにはスリットe及び膨出部gは形成されない。このスリットe及び膨出部gが形成されない中央無地部Nc及び両側無地部Nsに、ノッチ形成部13において、図7に示すように、積層金属シートBの幅方向に溝状の凹凸部19が形成される。ノッチ形成部13は、ローラ表面の中央無地部Nc及び両側無地部Nsに当接する位置にローラの幅方向に凸部が形成された雄型ローラと凹部が形成された雌型ローラとを対向配置し、ローラ間の前記凹部と凸部との位置が対向間で一致するように配置して、ローラ間で加圧することにより中央無地部Nc及び両側無地部Nsに図7に示すように幅方向に凹凸部19を形成する。
【0024】
この積層金属シートBは、展伸部12において、金属シートBの幅方向を拡張させるように引張されることにより、幅方向に膨出部gが伸び、スリットeが開くので、スリットeはスリット間が千鳥状に結節部fで連結されていることから、菱形の開口部が格子状に展開された積層メッシュシートCが形成される。この展伸工程中で対向配置された予備圧延ローラ27、28によって軽加圧による圧延を加えることによって、膨出部gが展伸によって引き延ばされるとき、そのスプリングバックの作用によって結節部fが浮き上がる状態を抑え、一定平面上に戻すことができ、これを展伸途上で行うので、展伸による結節部fの切断を防止でき、開口率の向上及びラス目の均一化を図ることができる。
【0025】
展伸された積層メッシュシートCは、仮圧延部14において軽く圧延を加えることにより、展伸されたことによる波打ち状態を平坦化させ、後工程における本圧延を容易にする。仮圧延部14を出た積層メッシュシートCは、分離部(分離手段)16において1枚毎に異なる方向に引き出されることにより分離される。分離されて1枚になったメッシュシートDは本圧延部(圧延手段)17、17によってそれぞれ圧延が加えられる。この圧延時に、前記無地部Nc、Nsに凹凸部19が形成されていることにより、圧延によるメッシュ部分との伸び率の差がなくなり、伸び率の差による変形を生じさせることなく、平均的に圧延されて展延メッシュシートEとなり、それぞれロールに巻き取られる。
【0026】
上記加工工程におけるスリット形成部11の構成について以下に説明する。
【0027】
図4は、スリット形成部11に配設される上型21と下型22とを部分的に示すもので、シャーリングカッターを構成する複数の板状カッター15を所定間隔を設けて重ね合わせて構成されている。板状カッター15は、その両面がシャーリングカッターの刃部24として形成され、半円状に凸部23が所定ピッチで形成されている。更に、前記凸部23が突出する間の直線部位には前記刃部24を斜め方向に切り欠いた逃がし部25が板状カッター15の一方面と他方面とに交互に配置されるように形成されている。このように形成された板状カッター15は、板材の厚さ寸法と略同一の間隔寸法を設けて重ね合わされて上型21及び下型22が形成される。この上型21と下型22とは、板状カッター15の重ね合わせ方向に板材の厚さ寸法だけずれた位置に上下に対向させて配設される。この上型21、下型22をその対向方向に進退駆動することによって、上型21の板状カッター15と下型22の板状カッター15とが互いに噛み合って、対向間に送給された積層金属シートBに図3に示すように、スリットe及び膨出部gが形成される。
【0028】
図5(a)は、前記上型21と下型22とが噛み合った状態を平面的を示し、この状態に対応して、この位置に送給された積層金属シートBにスリット形成された状態を図5(b)に示している。図示するように、上下の刃部24、24が合致する位置でスリットeが形成され、上下の逃がし部25、25が合致する位置では刃部24が切り欠かれているのでスリットeは形成されない。また、刃部24が平面方向に対面するスリット間には刃部24によって切断された部分を凸部23により積層金属シートBの表裏に交互に突出させた膨出部gが形成される。また、上下の逃がし部25、25の合致した位置にはスリットeが形成されないので、スリットeは断続的に且つ千鳥状に形成され、逃がし部25の合致位置、即ち断続するスリットe間に結節部fが形成されることになる。
【0029】
上記のようにスリット形成部11は、板状カッター15を重ね合わせた上型21と下型22とを対向間で進退駆動させ、複数列のスリットeを同時形成するので、所定面積にスリット形成を一括して行うことができる。また、板状カッター15は、カッターとしての厚さを薄く形成することが可能となり、微細なスリット加工を行うことができる。このような板状カッター15では最小厚さは100μmを加工限界として微細なスリット形成が可能となり、小型で高性能な電池の製造に不可欠な微細ラス目構造の集電体を製作することができる。
【0030】
スリット形成部11において上記のようにスリットe、膨出部g、結節部fが形成された積層金属シートBを、展伸部12において積層金属シートBの幅方向が拡大するように引張すると、図6(a)(b)に示すように、スリットeが開口し、スリット間に形成されている膨出部gが展伸され、スリットeは菱形の開口部となり、各開口部は結節部fで連結されたラス目の積層メッシュシートCが形成される。スリット形成部位を展伸する展伸量は、幅方向の拡大距離によって変化するので、図6(b)に示すように、スリットeが開口して形成された菱形開口部を囲む対角線の長い対角LWと短い対角SWとの比率が略2:1となる程度に展伸する。
【0031】
この積層メッシュシートCが分離部16で重ね合わされた2枚のシートを1枚毎に別方向に送り出して、それぞれ本圧延部17、17により圧延されることにより、膨出部gが展伸された微小な凹凸などがなくなるように平坦化される。本圧延部17は、その表面が平坦な一対の加圧ローラにより、ローラ間でメッシュシートCを加圧してメッシュ形成部の凹凸や無地部Nc、Nsのノッチ29を平坦にして全面が均一厚さになるように圧延する。このときメッシュ形成部の伸びは無地部Nc、Nsの伸びより大きくなるが、無地部Nc、Nsに凹凸部19が形成されていることにより、伸びの程度が一致して本圧延部17から排出される展延メッシュシートEの変形やメッシュの破断や変形を防止することができる。従って、前記ノッチ形成部13において形成される凹凸部19の形状寸法や形成数は、メッシュ形成部Mの圧延時の伸びに無地部Nc、Nsが一致するように設定され、これに基づいて前記雄型ローラ及び雌型ローラが形成される。
【0032】
上記のように形成される展延メッシュシートは、金属シートを重ね合わせた積層状態で搬送されるので、極薄の金属シートを加工する場合でも搬送による変形が生じにくく、スリット形成や展伸加工における破断が生じにくくなり、小型化あるいは薄型化された電池を製造するために必要な極薄の集電体の製造が可能となる。また、複数枚が同時加工されるので、生産性も向上する。更に、中央部分及び両側部分に無地部Nc、Nsが形成されているので、各加工工程に搬送される際の引っ張りに耐える強度が得られ、無地部が形成されていない場合より格段に大きな引っ張り強度を備えているため、小型薄型の電池に必要な薄い集電体を作成するための薄い展延メッシュシートEを製造することができる。
【0033】
この無地部Nc、Nsが設けられた展延メッシュシートEから前記集電体を切り出すとき、無地部Nc、Nsの存在を有効に利用して、高性能な電池を製造することができる。即ち、図8に示すように、展延メッシュシートEの中央無地部Ncに集電体35のリード接続部35aが位置するように切り出すことにより、この集電体35に活物質を塗着させて作成した正極または負極をセパレータを介して積層し、前記リード接続部35a間を接続し、電極を引き出すリードに接続するとき、メッシュ構造による開口部のないリード接続部35aで溶接により接合されるので、溶接性に優れ、大きな電流の取り出しが可能な電池を構成することができる。
【0034】
また、図9に示すように、板状カッター15の逃がし部25を刃部24から切り欠いて形成するとき、図示するように逃がし部25に接する刃部24の角を逃がし部25の方向にカットした角切り部36を形成して逃がし部25を形成することにより、ラス目の強度を向上させることができる。この角切り部36を設けることにより、刃部24により形成されるスリットeが逃がし部25で中断される幅が広がり、スリットeの形成長さが短くなるため、展伸によりスリットeが開いたときの両端が鋭角でなく、図10に示すように、アールを帯びた鈍角に形成されるので、スリットeにより形成される菱形の開口部をつなぐ結節部fの幅が広がると共に、鈍角で連結されるので、引っ張りに対する強度が増強される。
【0035】
上記展延メッシュシートEに形成されるラス目は、基本的には一定のサイズに形成されるが、幅方向にラス目を徐々に小さくする、あるいは場所毎にラス目のサイズを変えることもできる。例えば、上型21及び下型22を構成する板状カッター15の板材の幅を、金属シートBの幅方向に厚くなるように形成することにより、格子目の線状部hの幅が幅方向に徐々に大きくなり、展伸時に大きな力が加わる両側方向の強度を向上させることができる。また、板状カッター15の厚さの変化に対応させて凸部23、刃部24、逃がし部25の寸法を変えることにより、メッシュの長手方向と短手方向との距離比率を同一にして、ラス目のサイズが変化するように形成することもできる。
【0036】
以上説明した展延メッシュシートの製造方法におけるスリット形成部11は、図11に示すようなロータリー方式によって構成することもできる。このロータリー方式では、周縁部に所定ピッチで凸部2を形成し、これらの間に逃がし部3を表裏交互に形成した円板状カッター1を、この厚さ寸法と略同一の間隔で重ね合わせた2つのロール10、10を前記厚さ寸法ずらせて対向配置し、各ロール10、10を回転駆動して、この対向間に積層金属シートBを送給することにより、スリット形成することができる。このロータリー方式ではスリットが連続形成されるので、加工速度が高く生産性は向上するが、円板状カッター1の厚さ寸法に限度があるため、微細なスリット形成は先に説明したレシプロ方式によるものより低下する。
【0037】
また、積層金属シートにスリット加工するのに、図12に示すようなレシプロ方式を採用することもできる。この方式では、図12(a)に示すように、一対の板状カッター41、42により膨出部kを形成しつつスリットiを加工する。図12(b)に示すように、長尺シート43の幅方向に一列づつスリットiを形成し、長尺方向に展伸させてスリットiを展開してメッシュシートに加工する。この方式ではスリットを一列づつ形成するので、加工速度は遅くなるため生産性は低下するが、微細なスリット形成が可能となる。
【0038】
以上説明した展延メッシュシートの製造においては、積層金属シートBとして2枚の金属シートを重ね合わせた例を示したが、3枚以上の金属シートを重ね合わせることも可能である。また、また、図13に示すように、幅広の金属シートGを幅方向の中心線上の折り曲げ線Tから2つ折りに折り曲げ加工し、2つ折りの2枚重ねの積層金属シートHに形成し、これをスリット形成部11に送給して同様に展延メッシュシートに加工することもできる。このように幅広の金属シートGを2つ折りにした積層金属シートHにして加工することにより、各加工工程の幅員は小さく構成することができ、生産設備の小型化が可能であると同時に、加工後に再び幅広のシートに展開すると、幅広の展延メッシュシートを小型の設備で製造することができる。
【0039】
【発明の効果】
以上の説明の通り本発明によれば、複数枚のシートを重ね合わせた積層長尺シートにスリット加工し、スリットを展伸させたメッシュシートを圧延して展延メッシュシートが製造されるので、極薄の長尺シートを加工位置に搬送することが容易となり、スリット形成時の破断も生じにくいので、積層された複数枚を1枚毎に分離すると極薄の展延メッシュシートを製造することができる。従って、小型化、薄型化された電池に必要な極薄の集電体に用いる展延メッシュシートの製造が可能となり、複数枚が同時加工されるので生産性も向上する。また、幅広の金属シートを2つ折りにして積層金属シートとして同様に加工し、加工後に展開すると、小型の設備で幅広の展延メッシュシートを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る展延メッシュシートの製造方法を示す斜視図。
【図2】搬送ガイドの構成を示す(a)は斜視図、(b)は断面図。
【図3】スリット形成部によりスリット形成された状態の金属シートの部分斜視図。
【図4】板状カッターの構成を示す斜視図。
【図5】スリット形成の状態を示す(a)は上型と下型との噛み合い状態、(b)は形成されたスリットの形成を示す平面図。
【図6】展伸により(a)のスリット状態から(b)のメッシュ構造に加工する展伸の説明図。
【図7】無地部への凹凸部形成を示す(a)は平面図と(b)は側面図。
【図8】無地部を利用して集電体を切り出す方法を説明する平面図。
【図9】板状カッターの変形例を示す斜視図。
【図10】同上カッターにより形成されるメッシュ構造を示す平面図。
【図11】ロータリー方式によるスリット形成の構成を示す側面図。
【図12】一対のカッターによるレシプロ方式の(a)はスリット形成構造、(b)は展伸の状態を示す斜視図。
【図13】幅広のシートを2つ折りにして積層金属シートとする方法を示すイメージ図。
【図14】スリット形成を説明する(a)は平面図と(b)は側面図。
【図15】スリット形成と展伸との状態を説明する平面図。
【符号の説明】
11 スリット形成部
12 展伸部
13 ノッチ形成部
16 分離部
17 本圧延部
19 凹凸部
21 上型
22 下型
23 凸部
24 刃部
25 逃がし部
e スリット
f 結節部
g 膨出部
h 線状部
B、H 積層金属シート
C 積層メッシュシート
D メッシュシート
E 展延メッシュシート
G 幅広金属シート
Nc、Ns 無地部
M メッシュ形成部

Claims (9)

  1. 複数枚の長尺シートを重ね合わせた積層長尺シートをスリット形成部に送給して積層長尺シートに複数条のスリットを断続的に且つ千鳥状に形成した後、
    この積層長尺シートをスリット方向と直交する方向に引張することによりスリットを展開させ、
    スリット形成部位がメッシュ状態となるように展延し、
    展延された積層長尺シートを積層された1枚毎にそれぞれ異なる方向に引き出すことにより、1枚毎の展延メッシュシートとして取り出すことを特徴とする展延メッシュシートの製造方法。
  2. 積層長尺シートの所定部位にスリット形成されない部位を設けて展延メッシュシートを製造する請求項1記載の展延メッシュシートの製造方法。
  3. 展延された積層長尺シートを圧延して平坦化する請求項1または2記載の展延メッシュシートの製造方法。
  4. 展延された積層長尺シートを1枚毎に分離した後、圧延する請求項1〜3いずれか一項に記載の展延メッシュシートの製造方法。
  5. 積層長尺シートが、長尺シートを幅方向に加工幅に折り畳んで複数層に重ね合わせて構成されてなる請求項1〜4いずれか一項に記載の展延メッシュシートの製造方法。
  6. 複数枚の長尺シートを重ね合わせた積層長尺シートをその長尺方向に送給する搬送手段と、この搬送手段によって送給されてきた積層長尺シートに複数条のスリットを断続的に且つ千鳥状に形成するスリット形成手段と、
    スリット形成された積層長尺シートをスリット方向と直交する方向に引張してスリットを展開させてスリット形成部位をメッシュ状態に加工する展伸手段と
    メッシュ状態に形成された積層長尺シートを構成する1枚毎のシートをそれぞれ異なる方向に導いて1枚毎に分離する分離手段と
    を具備してなることを特徴とする展延メッシュシートの製造装置。
  7. スリット形成手段が、複数の凸部を所定ピッチで形成した円板の周辺両面をシャーリングカッターの刃部に形成し、前記凸部間の刃部を左右交互に切除して円板状カッターが形成され、この円板状カッターをその厚さ寸法と略同一の間隔で複数枚重ね合わせて上型と下型とを構成し、この両型を前記厚さ寸法で重ね合わせ方向にずらせて対向配置し、上型及び下型を回転駆動して、上型と下型との間に送給された積層長尺シートにスリット形成するように構成されてなる請求項記載の展延メッシュシートの製造装置。
  8. スリット形成手段が、複数の凸部を所定ピッチで形成した板材の端辺をシャーリングカッターの刃部に形成し、前記凸部間の刃部を切除してスリット形成カッターが形成され、このスリット形成カッターをシャーリングカッターの受け刃側に進退駆動して、前記受け刃上に送給された積層長尺シートにスリット形成するように構成されてなる請求項記載の展延メッシュシートの製造装置。
  9. 分離された1枚毎のメッシュシートをその表裏両面から圧延して平坦化する圧延手段を具備してなる請求項6〜8いずれか一項に記載の展延メッシュシートの製造装置。
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