JP3229747B2 - 手動ポンプ式の液体噴出器 - Google Patents

手動ポンプ式の液体噴出器

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JP3229747B2 JP05820994A JP5820994A JP3229747B2 JP 3229747 B2 JP3229747 B2 JP 3229747B2 JP 05820994 A JP05820994 A JP 05820994A JP 5820994 A JP5820994 A JP 5820994A JP 3229747 B2 JP3229747 B2 JP 3229747B2
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義幸 角田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は手動ポンプ式の液体噴出
器に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば実開平2-95562 号が示すように、
容器体口頸部外面へ嵌合させる装着筒上端の内向きフラ
ンジ下面へ、上端に付設した外向きフランジを係合させ
てシリンダを垂下し、該シリンダ内へ、ステム上端にノ
ズル付きヘッドを嵌着した作動部材を付勢に抗して押下
げし、上記外向きフランジから起立する取付け用筒内外
面へ螺合部材頂部に設けた二重筒部を嵌合させてシリン
ダ上部内へ垂下する、上記二重筒部の内筒としての雌ね
じ筒内面へ、上記ステムと押下げヘッドとの連結部を螺
合させた手動ポンプ式の液体噴出器が公知である。尚使
用の際は上記雌ねじ筒に対する作動部材の螺合を外して
作動部材を付勢により上昇させ、該状態から作動部材を
上下動させることで容器体内液体を押下げヘッドのノズ
ルから噴出する。又その噴出液体は、ノズルないし押下
げヘッドを噴出用ノズル、発泡用ノズル、或は液体をそ
のまま噴出するノズルないしそれ等ノズル付きのヘッド
に代えることで霧、泡、或いは液体をそのままの状態で
噴出させることが出来る。
【0003】従って本発明で云う液体噴出器とは、それ
等霧、泡等として噴出する噴出器を含むものとする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の液体噴出器
は、押下げヘッドを上端に有する作動部材を、付勢に抗
してシリンダ内へ押下げしてそのヘッドとステムとの連
結部をシリンダ上端に固着させた螺合部材に螺合させる
ことで、包装等が嵩張らないよう考慮しているが、その
ようにしても尚、容器体口頸部に嵌合させる装着筒下端
から押下げヘッド上面までの高さが高くなる欠点があっ
た。該欠点は上記装着筒や押下げヘッドの高さを低くす
ることで或る程度低くすることが出来るが、本発明では
従来装着筒内向きフランジの内周部上面に下端を近接さ
せて、シリンダ上端外向きフランジから起立する取付け
用筒に嵌着させた螺合部材の外筒の下部を、上記内向き
フランジ内周と取付け用筒との間に設けた間隙内へ落し
込むことで上記高さを更に低くすることが可能としたも
のであり、請求項2の発明の目的は、始めに述べた目的
に併せて、螺合部材からシリンダ上部内へ垂設させてい
た雌ねじ筒と作動部材との螺合に代えて、螺合部材上端
外周部と押下げヘッド頂壁外周から垂下する周壁下部内
面とを螺合させることで、浴場等での使用に際して上記
雌ねじ筒内面とステムとの間から容器体内へ水或いは湯
等が入り、収納液体が白濁化することを防止することで
あり、更に請求項3発明の目的は、請求項2発明の目的
と請求項2の発明目的とを併せて有するものである。共
にその装着筒と螺合部材とを合成樹脂材により一体成形
することで部材数を少なくしたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】既述第1の課題解決の手
段として容器体口頸部外面へ嵌合させる装着筒1上端の
内向きフランジ2下面へ、上端に付設した外向きフラン
ジ5を係合させてシリンダ3を垂下し、該シリンダ内
へ、ステム10上端にノズル付き押下げヘッド13を嵌着し
た作動部材14を付勢に抗して押下げし、上記外向きフラ
ンジ5から起立する取付け用筒8外面へ螺合部材20頂部
に設けた二重筒部を固着させてシリンダ上部内へ垂下す
る、上記二重筒部の内筒としての雌ねじ筒21内面へ、上
記ステム10と押下げヘッド13との連結部を螺合させた、
手動ポンプ式の液体噴出器において、上記装着筒1の内
向きフランジ2内周面と取付け用筒8との間に間隙を設
けて、該間隙内へ二重筒部の外筒22下部を落し込むと共
に、その二重筒部の頂部外周から突設した係合筒25下面
を、上記内向きフランジ2の上面へ接触ないし近接させ
た。
【0006】請求項2の発明の課題解決のため、容器体
口頸部外面へ嵌合させる装着筒1上端の内向きフランジ
2下面へ、上端部に付設した第1外向きフランジ5を係
合させてシリンダ3を垂下し、該シリンダ内へ、ステム
10上端にノズル付き押下げヘッド13を装着させた作動部
材14を付勢に抗して押下げし、上記第1外向きフランジ
から起立する取付け用筒8内外面へ螺合部材20の上部に
設けた二重筒部を装着させてシリンダ上部内へ垂下する
上記二重筒部の内筒21a 内へ上記ステム10と押下げヘッ
ド13との連結部を上下動可能に挿通し、又上記内向きフ
ランジ2内周面と取付け用筒8との間に間隙を設けて該
間隙内へ上記二重筒部の外筒22下部を落し込むと共に、
この二重筒部の上端に上記内向きフランジ内周部分上方
へ張出す第2外向きフランジ26を付設し、かつ該第2外
向きフランジ外周面に多条ねじ27を付設して、上記押下
げヘッド13の頂壁外周から垂下する周壁16の下部内面を
螺合させた。
【0007】請求項3の発明の課題解決のため、上記請
求項2の発明の課題解決の手段を有する手動ポンプ式の
液体噴出器において内向きフランジ2内周から短筒29を
起立して該短筒上端を第2外向きフランジ26下面へ連結
させて、装着筒1と螺合部材20とを合成樹脂材により一
体成形した。
【0008】
【実施例】図1は本発明液体噴出器の第1実施例を示
す。
【0009】まず従来公知の構造について簡単に説明す
ると、1は容器体口頸部の外面に螺合させる装着筒で、
該筒上端には内向きフランジ2を付設している。
【0010】3は容器体内へ垂設させるシリンダでその
上端にはパッキング4を介して容器体口頂面上へ載置さ
せる外向きフランジ5を付設し、外向きフランジ上面内
周部からは上端外面に第1係合突条6を周設し、又内面
に第2係合突条7を縦設する取付け用筒8を起立してい
る。又その底部内には吸込み弁を有し、かつその吸込み
弁孔に連通させてシリンダ下端から吸上げパイプ9を垂
下する。尚図示例では装着筒1の内向きフランジ2をシ
リンダ外向きフランジ5の外周部上面へ載置させ、内向
きフランジ内周面と取付け用筒8との間に間隙を設けて
いるが、該構成は本発明に係るもので、公知例では内向
きフランジ内周面を取付け用筒8の下部外面へほぼ接触
するよう設けている。
【0011】上記シリンダ内へは、ステム10下部に筒状
ピストン11を付設ないし嵌合させ、かつステム上端にノ
ズル12付きの押下げヘッド13を嵌着させた作動部材14を
上方付勢させて嵌合させ、該作動部材の突出高さを低く
するためにその付勢に抗し押下げて、押下げヘッド13下
面から垂設した連結部としてのステム嵌合筒15外面に設
けた雄ねじを、既述取付け用筒8に嵌着させた後述螺合
部材の雌ねじ筒に螺合させ、その押下げ状態を保持させ
ている。尚液体噴出させる場合は上記螺合を作動部材螺
上昇により外して上昇させ、該上昇状態から押下げヘッ
ドを介して作動部材を押下げることでシリンダ内液体を
吐出弁、ステム10、および押下げヘッド内を通ってノズ
ル12から噴出させ、又押下げヘッド解放による作動部材
の上昇時に吸上げパイプ9、吸込み弁を通ってシリンダ
3内へ容器体内液体を吸い上げる。16は押下げヘッド13
の頂壁外周から垂下する周壁で、装着筒1とほぼ同外径
である。
【0012】20は既述外向きフランジ5の上面内周部か
ら起立する取付け用筒8に嵌着させた螺合部材で、頂部
に設けた二重筒部をその取付け用筒8の内外面へ嵌着さ
せ、その内筒としての雌ねじ筒21をシリンダ3の上部内
へ垂下し、かつ外筒22を取付け用筒8外面へ嵌合させ、
外筒下端内面に付設した第3係合突条23を既述第1係合
突条6下面へ係合させてその抜出しを防止する。又雌ね
じ筒21の上部外面には既述第2係合突条7に係合させる
第4係合突条24を縦設しており、これ等第2、第4係合
突条7、24の係合によって取付け用筒8、従ってシリン
ダ3に対する螺合部材20の回動を阻止する。
【0013】本発明にあっては、既述装着筒上端の内向
きフランジ2内周面を取付け用筒8との間に間隙を設
け、その間隙内へ螺合部材20の外筒22下部を落し込みす
ることで、シリンダ3の外向きフランジ5下面から螺合
部材20上面までの高さを低くすることが可能に設けた。
又作動部材14の螺合を外したとき、装着筒1が螺合部材
20上方へ外れることを防止するため螺合部材二重筒部の
頂部外周から係合筒25を下外方へ突出し、該係合筒下面
を装着筒内向きフランジ2の内周部上面へ接触ないし近
接させた。螺合部材20上面から押下げヘッド13上面まで
の高さを可及的に低くするため、図示のように押下げヘ
ッド13内のノズル孔12a 部分は左右方向径に対して縦径
を短くして偏平状とし、押下げヘッド外方のノズル孔は
左右および上下共同径としている。
【0014】図1実施例の液体噴出器を容器体に装着す
るには、吸上げパイプ9およびシリンダ3を容器体内へ
入れ、容器体口頸部の上端外面へ装着筒1の下端内面を
当て、押下げヘッド13が共に回らないようノズル12を停
止させた状態で上記装着筒1を容器体口頸部へ螺合さ
せ、締付ければよい。
【0015】図2が示す実施例は、装着筒1外面上端と
押下げヘッド13の周壁16外面下端とをほぼ面一として、
それ等全体をほぼ半球形状としたもので、その他構造に
ついては図1の場合と同様である。
【0016】図3が示す実施例は、上記実施例における
螺合部材の雌ねじ筒21と作動部材14との螺合に代え、螺
合部材20の二重筒部上端に内向きフランジ2内周部分の
上方へ張出す第2外向きフランジ26を付設し、かつ該外
向きフランジ外周面に多条ねじ27を付設し、該多条ねじ
と押下げヘッド13の頂壁外周から垂下する周壁16の下部
内面とを螺合させるよう設けたものである。その多条ね
じは、図5が示す通常の多条ねじ27a のほか、図6が示
すように、複数のねじ突条を横向きL字形突条27b とし
て逆向きのL字形突条とした周壁内面側の突条と係合さ
せてもよい。
【0017】該図3実施例の場合は、螺合部材二重筒部
の内筒はねじなしの筒部21a とし、該筒部内に該筒部内
径とほぼ同外径のステム嵌合筒15とステム10とを挿通さ
せる。図示例では筒部21a の上部内径を小径とし、その
下端内縁からシール用筒28を垂下し、該筒下端をステム
10の上端外面へ接触させている。
【0018】図6が示す実施例は、図4が示す実施例の
装着筒1と螺合部材20とを、内向きフランジ2内周から
短筒29を起立して該短筒上端を第2外向きフランジ26下
面へ連結させて、それ等を合成樹脂材により一体成形し
たものである。該実施例の場合も図4、図5が示すいず
れの多条ねじ27a 、27b でもよい。
【0019】螺合部材20上面は内周部を高くしたテーパ
状に形成してもよく、このようにすることで、作動部材
14上昇時においてその螺合部材上面へ浴場等で付着する
水等を下外方へ流下させることが出来る。このことは既
述図3の場合も同様である。
【0020】
【発明の効果】本発明は既述構成としたから、請求項1
の場合の効果として、取付け用筒8に対する螺合部材二
重筒部の固着方法をかえることなく、従来と同様確実に
行うに拘らず、二重筒部の外筒22下部を装着筒内向きフ
ランジ2の内周面とシリンダの外向きフランジから起立
する取付け用筒26との間へ落し込みしたから、その外向
きフランジ5下面から螺合部材20の二重筒部上面までの
高さを内向きフランジ2の肉厚分だけ低くすることが出
来、加えて装着筒1と上記二重筒部上面から押下げヘッ
ド13の上面までの高さも可及的に短かくすることで装着
筒1下端から押下げヘッド13の上面までの高さを低く出
来、従って容器体に噴出器を取付けた状態での全体高さ
を従来品に比べて低くできるから、その包装も小形化で
き、材料その他の諸経費を節減することが出来る。又そ
の全体高さを従来品と同様の高さにすれば、装着筒1下
端から押下げヘッド上面までの、特に外向きフランジ5
下面から押下げヘッド上面までの高さ減少分だけ、容器
体の高さを高くすることが出来、従って外形的大きさを
変えることなく、従来よりも大容量の容器にすることが
出来る便利がある。
【0021】請求項2の場合は、請求項1の効果に加え
て、螺合部材20と作動部材14との螺合を、螺合部材二重
筒部の上端に付設した第2外向きフランジ26外周面と作
動部材押下げヘッドの頂壁外周から垂下する周壁16内面
とで行うから、上記二重筒部の内筒21a 内面に雌ねじを
設けなくてよく、該雌ねじを有する従来品の場合は液体
噴出器付き容器を浴場等で使用する際、飛散した水或い
は湯等がその雌ねじ溝を通って容器体内へ入り、そのた
め容器体内液体が白濁化することがあったが、本請求項
発明ではそのような白濁化を防止できる。更に上記第2
外向きフランジ26は内向きフランジ2の内周部分上方へ
張出しさせたから、その第2外向きフランジ26とシリン
ダ3の第1外向きフランジ5との間に内向きフランジ2
内周部が位置することとなり、よって作動部材14螺脱時
においても装着筒1が外れるようなことがない。
【0022】更に請求項3発明の場合は、上記請求項2
の装着筒1と螺合部材20とを、内向きフランジ2内周か
ら短筒29を起立して、該短筒上端を第2外向きフランジ
26下面へ連結させて、それ等を合成樹脂材で一体成形し
たから、既述請求項2の発明の効果のほか、図6が示す
ように作動部材14を押下げ、かつ螺合部材20に螺合させ
た状態から作動部材を螺脱させる際、従来のように作動
部材と共に螺合部材が装着筒1に対して回動してその螺
脱が不能となることを、防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一部を切欠いて示す、第1実施例液体噴出器の
側面図である。
【図2】一部を切欠いて示す、第2実施例液体噴出器の
側面図である。
【図3】一部を切欠いて示す、第3実施例液体噴出器の
側面図である。
【図4】第3実施例に用いている螺合部材の斜視図であ
る。
【図5】図4が示す螺合部材の変形例を示す斜視図であ
る。
【図6】一部を切欠いて示す、第4実施例液体噴出器の
側面図である。
【符号の説明】
1…装着筒 14…作動部材 8…取付け用筒 21…雌ねじ筒 20…螺合部材 22…外筒 21a …内筒
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65D 47/34 B05B 11/00 101

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器体口頸部外面へ嵌合させる装着筒1
    上端の内向きフランジ2下面へ、上端に付設した外向き
    フランジ5を係合させてシリンダ3を垂下し、該シリン
    ダ内へ、ステム10上端にノズル付き押下げヘッド13を嵌
    着した作動部材14を付勢に抗して押下げし、上記外向き
    フランジ5から起立する取付け用筒8外面へ螺合部材20
    頂部に設けた二重筒部を固着させてシリンダ上部内へ垂
    下する、上記二重筒部の内筒としての雌ねじ筒21内面
    へ、上記ステム10と押下げヘッド13との連結部を螺合さ
    せた、手動ポンプ式の液体噴出器において、上記装着筒
    1の内向きフランジ2内周面と取付け用筒8との間に間
    隙を設けて、該間隙内へ二重筒部の外筒22下部を落し込
    むと共に、その二重筒部の頂部外周から突設した係合筒
    25下面を、上記内向きフランジ2の上面へ接触ないし近
    接させたことを特徴とする、手動ポンプ式の液体噴出
    器。
  2. 【請求項2】 容器体口頸部外面へ嵌合させる装着筒1
    上端の内向きフランジ2下面へ、上端部に付設した第1
    外向きフランジ5を係合させてシリンダ3を垂下し、該
    シリンダ内へ、ステム10上端にノズル付き押下げヘッド
    13を嵌着させた作動部材14を付勢に抗して押下げし、上
    記第1外向きフランジから起立する取付け用筒8内外面
    へ螺合部材20の上部に設けた二重筒部を装着させてシリ
    ンダ上部内へ垂下する上記二重筒部の内筒21a 内へ上記
    ステム10と押下げヘッド13との連結部を上下同可能に挿
    通し、又上記内向きフランジ2内周面と取付け用筒8と
    の間に間隙を設けて該間隙内へ上記二重筒部の外筒22下
    部を落し込むと共に、この二重筒部の上端に上記内向き
    フランジ内周部分上方へ張出す第2外向きフランジ26を
    付設し、かつ該第2外向きフランジ外周面に多条ねじ27
    を付設して、上記押下げヘッド13の頂壁外周から垂下す
    る周壁16の下部内面を螺合させたことを特徴とする手動
    ポンプ式の液体噴出器。
  3. 【請求項3】 内向きフランジ2内周から短筒29を起立
    して該短筒上端を第2外向きフランジ26下面へ連結させ
    て、装着筒1と螺合部材20とを合成樹脂材により一体成
    形したことを特徴とする請求項3記載の手動ポンプ式の
    液体噴出器。
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