JP3228633B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP3228633B2
JP3228633B2 JP00814494A JP814494A JP3228633B2 JP 3228633 B2 JP3228633 B2 JP 3228633B2 JP 00814494 A JP00814494 A JP 00814494A JP 814494 A JP814494 A JP 814494A JP 3228633 B2 JP3228633 B2 JP 3228633B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は転写材を静電的に吸着し
て搬送する転写材搬送手段を有する画像形成装置におい
て、転写材搬送手段から転写材を剥離する際に、転写材
上に形成された未固着画像が乱れることを防止する構成
であって、特に装置の小型,低コスト化に有利な装置構
成に関する。
【0002】
【従来の技術】以下、従来の画像形成装置について説明
する。電子写真方式を用いた画像形成装置は、転写材表
面に画像形成媒体像を作像する装置である。その作像過
程は、未作像の転写材を送り出す給紙工程,画像形成媒
体を転写材表面に画像として顕像化させる現像/転写工
程,顕像化された画像形成媒体画像を転写材に固定する
定着工程,定着後の転写材を排紙する排紙工程,前記各
工程間に転写材を搬送する搬送装置からなる。
【0003】上記構成で、特に転写から定着工程に転写
材を搬送する間に搬送装置から転写材を分離する必要が
有り、その時搬送装置と転写材間にパッシェン放電が生
じ、画像形成媒体が飛散して記録画像を乱すという問題
が有る。このパッシェン放電を防止する方法として特開
昭63−83776 号公報に開示された技術が有る。
【0004】本従来技術においては、転写材2が転写材
搬送手段から分離する位置にある接地されたローラを対
向電極とするチャージャを設け、転写材搬送手段の有す
る電荷と同極性、即ち画像形成媒体の電荷と逆極性の電
荷を発生して転写材上の電荷の除電を行い、前記画像形
成媒体と転写材の間の静電的な反発力を低減すると共
に、前記パッシェン放電の発生を抑制していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしこの従来技術に
記載された方法においては、チャージャは転写材上の画
像形成媒体が保持する面に設置されており、且つチャー
ジャの電荷発生部分が画像形成媒体と逆極性の高電圧を
有する為、該チャージャにより転写材上の電荷が除去さ
れたにも係わらず、該電荷発生部分に画像形成媒体が吸
引される電界が発生する。このため、この方法において
も転写材上の画像形成媒体を集塵する割合が高く、舞散
り量が僅か程度であっても、長期的には画像形成媒体が
チャージャの電荷発生部分に画像形成媒体が堆積し、チ
ャージャ自身の性能が低下する欠点があった。更にチャ
ージャのシールドケースは接地されているので、チャー
ジャの電荷発生部より上流位置では除電が不足し、シー
ルドケースと転写材の間に転写材から画像形成媒体を引
き離す電界が発生する。これにより前記電荷発生部分よ
り上流にあるシールドケース部分では画像形成媒体の舞
散りが発生し、該シールドケースへの画像形成媒体の堆
積が起こり、長期的には該シールドケースに堆積した画
像形成媒体が転写材2上に降り注ぎ、著しく画像を乱し
ていた。
【0006】また転写材は、ローラを対向電極とするチ
ャージャによって、画像形成媒体の電荷と逆極性の電荷
を与えられる。このため転写材の持つ電荷が中和される
に十分な電荷がチャージャから転写材へ移動しても、転
写材の裏に対向電極であるローラが存在し、画像形成媒
体の電荷と逆極性の電荷がチャージャから転写材を経て
ローラへと移動する。その結果、転写材は必要以上に画
像形成媒体の電荷と逆極性の電荷を持ってしまう。更に
この際、転写材がローラを対向電極とするチャージャに
よって画像形成媒体の電荷と逆極性の電荷に帯電する量
は、環境の湿度によって変化する転写材の含水率に影響
されやすく、例えば、転写材の含水率が低い場合には、
転写材の表面抵抗及び体積抵抗が高くなり、転写材は帯
電しやすくなるため、転写材の電位を安定に制御できな
い。そのため、転写材搬送手段にながれるコロナ電流を
湿度によって制御する方法が述べられているが、この方
法では装置のコストアップにつながる。
【0007】チャージャが転写材上の画像形成媒体が保
持する面に設置されることの欠点については、特開平3
−231274 号公報などに記載される方法のように、転写
材上の画像形成媒体が保持する面と反対の面にチャージ
ャを設置することが考えられる。しかしこの方法におい
ては、チャージャによって転写材に供給されるコロナ電
荷は、転写材が転写材搬送手段から分離する位置の下流
側からであり、前記分離位置の上流側では、分離位置の
下流側に比べ僅か程度であるが、転写材で覆われていな
い転写材搬送手段の部分へ舞散った画像形成媒体が、長
期的には転写材搬送手段の清掃を行うクリーニングブラ
シの目づまりを促進し、クリーナの性能が早期に低下す
ることで、転写搬送ベルトの表面が汚染し、更に該転写
材搬送手段に接触する転写材を汚染する問題があった。
【0008】本発明の目的は、前記従来技術における問
題を解決し、装置のコストアップを押さえ、画像形成媒
体が空間に舞散ったり、画像としての配列を乱すという
問題を有効に抑えて高品位な画像が得られる構成を具備
することに加え、転写材搬送手段のクリーナのクリーニ
ング性能を高く維持できる画像形成装置を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するため、図1に示すように画像形成媒体と逆極性の
電荷を供給する電荷付与装置であるチャージャ13を、
転写材2と転写材搬送手段4とが分離する位置の直後に
おいて、転写材2が未定着の画像形成媒体を保持する面
と反対の面に設置し、更に転写材2が未定着の画像形成
媒体を保持する面側にチャージャ13の対向電極を具備
しない構成を取り、転写材2における未定着の画像形成
媒体を保持する面と反対の側面および転写材搬送手段4
において、転写材搬送手段4と転写材2との接触面側
に、画像形成媒体と逆極性の電荷を供給する。更にこれ
に加え、転写材搬送手段4の転写材2分離位置に対応す
るローラ5を接地電位から電気的に絶縁し、該ローラ5
に転写材搬送手段のクリーナ12に接続する画像形成媒
体とは逆極性で、且つ転写材搬送手段4の保持する電荷
と同極性の直流電圧源を接続する。
【0010】
【作用】本発明における前記方法において、チャージャ
13は転写材2と転写材搬送手段4との分離直後で、且
つ未定着の画像形成媒体を保持する転写材2の面とは逆
の面に位置しているため、該チャージャ13が発生する
画像形成媒体とは逆極性の電荷が、転写材2と転写材搬
送手段4との分離点に投与され、分離帯電した転写材2
の電荷が直ちに中和、或いは転写材2が適度に画像形成
媒体と逆極性に帯電される。これによって画像形成媒体
と転写材2とは静電的に反発しないうえに、画像形成媒
体の電荷の極性とチャージャ13の電荷の極性は逆であ
り、画像形成媒体はチャージャ13が設置されている方
向に引き付けられるため、転写材2上の画像形成媒体は
転写材2と転写材搬送手段との分離点以降で舞散ること
はない。更に転写材2の有する電荷が中和、或いは電位
の絶対値が適度に押さえられることによって、転写材2
がガイド部材22に接触しても転写材2とガイド部材2
2との間で火花放電は発生しないので、転写材2上に枝
状、或いは班点状の画像形成媒体による模様が発生せ
ず、転写材2上の画像形成媒体を乱すことなく、画像品
質が保持される。
【0011】更にチャージャ13が転写材2に対して対
向電極を具備しないため、転写材2への電荷供給は、転
写材2自身の電荷によって行われる。これにより転写材
2の帯電量が異なっても、該転写材2の電位が零付近に
なる時点で、転写材2への電荷供給が停止するため、過
剰な電荷供給がなくなる。
【0012】また前記チャージャ13は前記電荷を転写
材搬送手段にも供給し、適正な電荷を転写材搬送手段お
よびベルト表面の残存画像形成媒体に付与して転写材搬
送手段と残存画像形成媒体の吸着力を緩和する。これに
より転写材搬送手段上の残存画像形成媒体は、クリーナ
ブラシ30の回転に伴う機械的な掃き取りによって容易
に転写材搬送手段4から離れ、清掃性能の向上がなされ
る。
【0013】更に、転写材搬送手段4の前記ローラ5に
印加された画像形成媒体と逆極性のバイアス電位は転写
材との間にクーロン力を作用させ、転写材の分離位置を
よりチャージャ側へ移動させ、前記チャージャと分離位
置とをより近接させることで、チャージャによる転写材
電荷の電荷付与効果を高める。且つ前記ローラへのバイ
アス電位は転写材と画像形成媒体とを密着させるべく転
写材表面の画像形成媒体との間にもクーロン力を作用さ
せ、転写材と転写材搬送手段が分離するまでの間におけ
る画像形成媒体の移動をも防止する。
【0014】またローラ5へのバイアス印加をクリーナ
12へ接続した直流電圧源21を用いて行うことによ
り、別電源を用意した場合に必要なコストとスペースを
低減できる。
【0015】これにより、転写材と転写材搬送手段との
分離時の画像形成媒体の移動と分離後における転写材の
帯電防止を、コストおよびスペースが大幅に上昇するこ
となく達成でき、画像形成媒体の空間への舞散りや画像
配列の乱れがなくなると同時に、転写材搬送手段と残存
画像形成媒体の吸着力が緩和されるので、転写材搬送手
段のクリーナのクリーニング性能を高く維持できる画像
形成装置を提供することができる。
【0016】
【実施例】
《実施例1》以下、本発明の一実施例を図1,図2およ
び図3を用いて説明する。
【0017】ここで図1は本発明の転写材搬送手段を用
いた画像形成装置の模式図を示し、1は感光体、2は転
写材、3は給紙ホッパ、4は転写材搬送手段、5,6,
7は駆動ローラ或いは従動ローラ、8は転写装置、9は
定着装置、10は排紙スタッカ、11は反転搬送工程、
12は転写材搬送手段のクリーナ、13はチャージャ、
14は感光体帯電装置、15は露光装置、16は現像装
置、17は感光体クリーナ、18は反転搬送路である。
ただし、感光体1はマイナス帯電の有機感光体を用い、
現像装置16による現像方式は、二成分現像剤を用いた
反転現像方式で、画像形成媒体がマイナス電荷を持つ。
また転写装置8は正電荷を発生するコロトロンチャージ
ャで、そのコロナ電流値を制御しているが、転写装置8
に印加する電位を制御する方法をとることも可能であ
る。更に転写材搬送手段4は常温常湿における体積抵抗
が1010Ω・cmから1013Ω・cmで厚さが0.06cm の
無端ベルトである。これらの条件は以下の実施例におい
て同一である。
【0018】本装置における画像形成の過程および転写
材2の搬送の過程を図1を用いて詳述すると以下のよう
になる。まず感光体1の表面に感光体帯電装置14によ
り感光体を約−500Vに帯電させた後、露光装置15
により形成すべき所望の画像部分に光を照射すること
で、光が照射されないバックグラウンド部分に比べ零電
位により近い静電潜像が形成される。現像装置16の内
部に蓄えられた画像形成媒体は摩擦により約−35μC
/gに帯電されており、上記バックグラウンド部分の電
位と静電潜像部分の電位の中間にあたる電位を現像装置
16に印加することにより、画像形成媒体が静電潜像の
みに吸引され、感光体1上に画像形成媒体による可視画
像が形成される。
【0019】上記、感光体1上での作像工程に対応し
て、転写材2が給紙ホッパ3より繰り出され、転写材搬
送手段4上にまで搬送される。転写材搬送手段4はロー
ラ5と従動ローラ6,7を囲んで取り付けられており、
転写材搬送手段4の転写材分離位置に対応するローラ5
の回転にしたがって、受け渡された転写材2を搬送す
る。その後、転写装置8に対応する位置において転写材
2が転写材搬送手段4と感光体1に挟み込まれた状態で
感光体1上の画像形成媒体による画像が転写材2に転写
される。更に、感光体1表面に残留した未転写の画像形
成媒体は感光体クリーナ16により除去され、次の作像
工程に入る。一方、転写材搬送手段4は更に転写材2を
搬送し、定着装置9へと送り出す。定着装置9にて、転
写材2上の未定着の画像形成媒体による画像は転写材2
に固定される。その後、片面印刷の場合は排紙スタッカ
10へ転写材2を排紙して印刷を終了する。両面印刷で
は反転搬送工程11を経て転写材2を反転させ、反転搬
送路18を経て、再び転写材搬送手段4に転写材2を受
け渡し、上記転写,定着,排紙の工程を繰り返して印刷
を終了する。
【0020】この作像工程において、感光体1における
転写材2と転写材2の間隙に対応する領域や転写材2の
搬送方向と直行する奥行き方向の領域より外側の領域な
ど転写材2と接しない領域に存在する微量な画像形成媒
体が転写材搬送手段4に転写されるため転写材搬送手段
のクリーナ12が設けられている。本実施例の転写材搬
送手段のクリーナ12にはバイアスクリーニング方式が
用いられ、クリーニングブラシ30,回収ローラ31,
ブレード32で構成され、基本的にマイナス電荷を持つ
画像形成媒体と逆極性の正電位を直流電圧源33からク
リーニングブラシ30に印加し、接地された従動ローラ
6との間に生じる電界により、画像形成媒体を吸引清掃
する。更に直流電圧源21からクリーニングブラシ30
に印加する電位よりも高い電位を回収ローラ31に印加
し、その電位差から生じる電界によってクリーニングブ
ラシ30で補集した画像形成媒体を回収ローラ31に転
移させた後、回収ローラ31の表面に密接したブレード
32で転移した画像形成媒体を掻き落とす。これにより
該回収ローラ31の表面は常に清掃される。本実施例で
はクリーニングブラシ30に印加する電位は+600V
前後、回収ローラ31に印加する電位は+1100V前
後である。但しクリーニングブラシ30とローラ6との
電位差およびクリーニングブラシ30と回収ローラ31
との電位差は、最低数100V程度で画像形成媒体の転
移が可能であり、この電位差が大きいほど画像形成媒体
に加わるクーロン力を強くすることができ、更なる清掃
性能の向上が可能である。
【0021】また、転写材2と転写材搬送手段4の分離
帯電とパッシェン放電を防止するため、回収ローラ31
に接続する直流電圧源21をローラ5に接続して、画像
形成媒体と逆極性の正電位をローラ5に印加し、更に上
記ローラ5に対向した位置に画像形成媒体と逆極性の正
電荷を供給するチャージャ13が設置されている。
【0022】チャージャ13は極細ワイヤ41とその一
部分を囲むシールドケースから成り、シールドケースの
少なくとも一部分は上記極細ワイヤ41からの電流の一
部が流れ込む、或いは上記極細ワイヤ41から電流が流
れ出すのを促進する電極の作用を有する。本実施例を示
す図1では、画像形成媒体と逆極性の正電荷を転写材搬
送手段4との分離後の転写材2の裏面に供給するため、
前記チャージャ13は転写材2と転写材搬送手段4との
分離直後で、未固着の画像形成媒体が付着している転写
材2の面とは逆の面に、開口が向くように設置する。こ
の際、チャージャ13の開口部に転写材2が突入しない
ように、ローラ5上の転写材搬送手段4とチャージャ1
3との間に5mm程度の段差を取っている。また転写材2
への電荷供給をより効果的にするためには、転写材2が
転写材搬送手段4から分離する点とチャージャ13のワ
イヤ41との間は、チャージャ13のシールドケース、
或いは転写材搬送手段4等で遮蔽されていないことが望
ましい。
【0023】更に本実施例におけるチャージャ13には
+1μA以上の定電流が印加されている。しかし発明者
らの測定によれば、転写後の転写材2の電位はマイナス
数100からマイナス数1000V、転写材2の有する
電荷の中和に要する電流は最大数10μAで、環境条件
や印刷密度により変動する結果となった。この測定結果
に基づけば、チャージャ13へは最大+1mAの供給電
流を定電流にて任意に投入することも可能である。
【0024】またチャージャ13は上記極細ワイヤ41
に対向し、転写材2上の未固着画像形成媒体が付着する
面側に接地電極を設置しない構成である。これは上記分
離帯電等により転写材2がマイナスに帯電している影響
で、チャージャ13から供給される正電荷が、転写材2
の裏側に吸引されることを利用するためであり、電荷供
給により転写材2の電位がほぼ0Vに近づくと、上記チ
ャージャ13から供給される正電荷を吸引する力が弱ま
り、転写材2への電荷供給量が減ることから、上記分離
後の転写材2の電位の大小に依らず電荷供給後の転写材
2の電位が所定値となる自己制御の機能を有している。
【0025】上記チャージャ13は転写材2が転写材搬
送手段4から分離した直後において、転写材2の帯電を
防止するものであるが、これに加え、転写材搬送手段4
のローラ5に印加した画像形成媒体と逆極性の正バイア
ス電位が転写材2との間にクーロン力を作用させ、転写
材2と転写材搬送手段4の分離位置をより定着装置9側
へ移動させ、上記チャージャ13と分離位置とをより近
接させ、チャージャ13による転写材2の電荷供給効果
を高める。且つ上記ローラ5へのバイアス電位は転写材
2と画像形成媒体とを密着させるべく転写材2表面の画
像形成媒体との間にもクーロン力を作用させ、転写材2
と転写材搬送手段4の分離時における画像形成媒体の移
動をも防止する。
【0026】上記ローラ5に印加すべき電位は、図2に
示す発明者らが得たローラ5に印加する電位と画像形成
媒体の舞散り量の関係において、転写材2からの画像形
成媒体の舞散り量は上記電位をマイナスからプラスに大
きくするほど減少し、+1000V以上の電位では極僅かと
なる。この結果において、転写材搬送手段4において正
の電荷を保持する面と接触するローラ5に前記転写材搬
送手段4の保持する正電荷を中和する負電位を印加した
場合より、前記転写材搬送手段4の保持する正電荷によ
る電位を更に助長する正電位を印加した場合の方が、画
像形成媒体の舞散り量が低下する。更に本実施例におい
てローラ5に正負の電位を印加する際、ローラ5に接続
した電圧源に流れる電流の実測値が転写材搬送手段の電
位および電圧源が零電位である場合に実測される電流と
等価であることから、転写材搬送手段4とローラ5の間
の電荷の授受は皆無であった。従って本実施例では転写
材搬送手段4の保持する電荷の移動がなく、正の直流電
圧源を接続しても転写材搬送手段4の保持する電位を更
に増大させて、上記した転写材2と転写材搬送手段の分
離帯電を助長することはなく、直流電圧は単に転写材2
上にある画像形成媒体へのクーロン力として作用する。
【0027】上記のようにローラ5に印加する電位が+
1000V以上の電位では転写材2からの画像形成媒体
の舞散り量は極僅かとなることから、本実施例では回収
ローラ31に印加する電位を+1100V前後に設定し
て、クリーナ12の清掃能力を高く維持すると共に、こ
の電位を供給する直流電圧源21を用いて、画像形成媒
体の舞散り量が極僅かとなる電位をローラ5に印加して
いる。
【0028】更にまた、発明者らの測定では、ローラ5
にバイアス電位を印加しない場合には、転写材2の転写
材搬送手段4からの分離位置が図1中A点から、バイア
ス電位を印加することによりB点に移動した。
【0029】これらの設定により、転写材2上の画像形
成媒体は転写材2と転写材搬送手段との分離点以降で舞
散ることはない。更に画像形成媒体また転写材2に電荷
供給されることによって、転写材2がガイド部材22に
接触しても転写材2とガイド部材22との間で火花放電
は発生しないので、転写材2上に枝状、或いは班点状の
画像形成媒体による模様が発生せず、転写材2上の画像
配列の乱れが完全に無くなり、画像品質が保持される。
【0030】また、本実施例では、転写材搬送手段のク
リーナ12のチャージャ13の極性を反転させたため、
ベルトクリーニング性能が低下することが懸念された。
しかし、本発明者らの実験によれば、ベルト上に残存し
た画像形成媒体に電荷を全く供給しない場合、或いは負
電荷を供給した場合に比較して、正電荷を適切な範囲で
ベルト上に残存した画像形成媒体に供給した方が良好な
ベルトクリーニング性能を維持できることが判った。こ
の理由は、残存画像形成媒体に微少な逆特性電荷を付与
することにより転写材搬送手段のクリーナ12と残存画
像形成媒体とのクーロン力が弱まる以上に残存画像形成
媒体と転写材搬送手段4との吸着力を弱める効果が発生
するためである。
【0031】本発明では上記チャージャ13の開口部に
設置された遮蔽板23の開口状態によって、チャージャ
13から発生した電荷のうち、ローラ5に流入する電荷
量を制限し、転写材搬送手段のクリーナ12のクリーニ
ング性能を良好な状態に保持している。
【0032】本実施例では、図3に示す本発明における
転写材2の分離位置付近の構成図のように、チャージャ
13の遮蔽板高さは底面から10mmとなっており、チャ
ージャ13の上面との開口幅(図6中記号C寸法)は5mm
である。また、残存画像形成媒体に付与される電荷はロ
ーラ5に流れ込む電流に換算して、5〜10μAであ
る。ただし、この幅Cはチャージャ13の形状や投入電
流により変わるが、通常1〜18mmの間に設定される。
また、残存画像形成媒体に付与される電荷はローラ5に
流れ込む電流に換算して、0.5〜20μA であれば良
好なクリーニング性能が得られる。
【0033】以上のような構成において、画像形成媒体
を転写された転写材2が定着装置9を通過するまでの
間、画像劣化を招く画像形成媒体の舞散りを防止でき、
放電模様がなく、長期の使用によっても画像を著しく乱
すことなく、高品位な画像が得られる画像形成装置をコ
ストアップせずに提供できると同時に、転写材搬送手段
のクリーナ12のクリーニング性能を常に良好な状態に
保持できる。
【0034】更に、本実施例で説明したチャージャ13
の電荷を発生するワイヤ41側のシールド面や、遮蔽板
23を一部絶縁することにより、電荷供給効果を高めた
り、ローラ5に流入するチャージャ13からの電荷を抑
制し、転写材搬送手段のクリーナ12のクリーニング性
能を良好に保持したりすることも可能である。
【0035】《実施例2》以下、本発明のその他の実施
例について図4における転写材2の分離位置B付近の構
成図を用いて説明する。
【0036】本実施例は、チャージャ13により転写材
2への電荷供給が分離位置Bから離れてチャージャ13
近くに供給された場合、分離位置Bから電流供給位置に
至る間隙で転写材2の電荷の中和がなされず、その間隙
で画像形成媒体の舞散りが発生することを防止するた
め、電流をできる限り上記分離位置B近くに供給する方
法を示すもので、実施例1の場合と同様な構成において
接地した傾斜板19をローラ5近くに設置し、クリーナ
12のクリーニング性能を良好に保持するために転写材
搬送手段上に残留した画像形成媒体への電荷供給を、傾
斜板19と遮蔽板23の間の開口部により行う。
【0037】この傾斜板19は、ローラ5に正バイアス
電位を印加すると、前記した正バイアス電位の効果が転
写材2に及ぶ領域までは画像形成媒体の舞散りが抑制さ
れるのであるが、ローラ5の周囲に強い正の電界が形成
されているため、正電流であるチャージャ13の電流は
この電界に妨げられ、上記分離位置Bの近傍であって、
上記ローラ5の正バイアス電位の効果が及ぶ領域まで到
達しにくくなることを防ぐもので、ローラ5の正電界を
傾斜板19との間のみに形成させ、傾斜板19よりチャ
ージャ13側へはこの正電界を遮蔽し、電流を分離位置
Bの近傍まで供給する電流経路を確保するものである。
これにより、ローラ5の正バイアス電位が転写材2に影
響を及ぼす領域と電流の効果が及ぶ領域との間隙がなく
なり、全領域において画像形成媒体の舞散りが抑制され
る。但しこの際、本発明者らは画像形成装置を連続稼働
すると、傾斜板19の上面に転写材2からこぼれ出る紙
粉が堆積し、これにより初期には良好に設定された転写
材2への電流や転写材搬送手段4上の残留画像形成媒体
へ供給する電流を狂わせるという問題に直面した。この
悪影響のため、初期のうちは良好であった画像形成媒体
の舞い上がり防止性能やクリーナ12のクリーニング性
能は印刷量が増大するに連れ低下する。そこで、図4中
に示す如く、紙粉と同様の絶縁物で絶縁層20で傾斜板
19を覆い隠した状態で、転写材2への電流や転写材搬
送手段4上の残留画像形成媒体へ供給する電流を設定
し、紙粉の堆積による悪影響を受けなくした。
【0038】また本実施例においては、遮蔽板23と傾
斜板19との空隙Dを3mmとし、ローラ5に流入するチ
ャージャ13からの電荷を抑制し、転写材搬送手段のク
リーナ12のクリーニング性能を良好に保持する様に調
整している。ただしこの空隙幅はチャージャ13の形状
や投入電流或いは傾斜板19の長さにより変わるが、通
常1〜10mmの間に設定されるものである。
【0039】本構成においては実施例1で述べた全ての
効果と同様、画像形成媒体を転写された転写材2が定着
装置9を通過するまでの間、画像劣化を招く画像形成媒
体の舞散りを防止でき、放電模様がなく、長期の使用に
よっても画像を著しく乱すことなく、高品位な画像が得
られる画像形成装置を提供できると同時に、転写材搬送
手段のクリーナ12のクリーニング性能を常に良好な状
態に保持できる。
【0040】《実施例3》以下、本発明のその他の実施
例について図5,図6,図7および図8を用いて説明す
る。図5は本実施例の転写材2の分離位置B付近の構成
図、図6は本構成の電界分布を計算機シミュレーション
した結果を説明するための模式図、更に図7および図8
は本実施例の別の構成における転写材2の分離位置B付
近の構成図である。
【0041】本実施例は、実施例2に示したローラ5の
周囲の正電界の影響で、チャージャ13の電流が上記分
離位置Bの近傍にまで到達できない現象を防止し、電流
を分離位置Bまで供給する電流経路を確保するための別
の方法を示すものである。
【0042】本実施例では上記現象を防ぐために図5中
における転写材2の搬送経路の下側で、且つ上記転写材
2と転写材搬送手段4の分離点付近に近接する部分に、
電位印加部材25を設置し、これにローラ5に接続した
直流電圧源21を接続して正電位を印加するものであ
る。本実施例においては、前記電位印加部材25はチャ
ージャ13のシールドケースの一部を電気的に分離して
使用している。
【0043】本方法において上記電位印加部材25の正
電位は、チャージャ13の極細ワイヤ41から供給され
る電流のうち、電位印加部材25に供給される電流を転
写材2の方向に振り向け、転写材2に供給される電流量
自体を増加させる効果を有しているが、この効果は基本
的に電位印加部材25の位置にチャージャ13のシール
ドを設けない構成の方が最も効率良く達成される。本方
法においては、この他にチャージャ13に近接する位置
で、ローラ5にチャージャ13と同極性の電位を印加す
る本発明の構成において現われる特有の効果がある。即
ち、図6に示す本構成の電界分布を計算機シミュレーシ
ョンした結果の模式説明図によれば、該電位印加部材2
5に電位を印加しない場合に、極細ワイヤ41によって
発生する電界とローラ5によって発生する電界が干渉し
て、チャージャ13の電流が上記分離位置Bの近傍に到
達するための経路上に電界による障壁が形成されている
ものが、電位印加部材25に電位を印加した場合に、電
位印加部材25により発生する電界の影響でローラ5に
よる電界の障壁がなくなり、チャージャ13の電流が分
離位置Bの近傍に到達するための経路が確保される。
【0044】また上記電位印加部材25への正電位印加
の方法として、図7および図8に示す転写材2の分離位
置B付近の構成図におけるように、電位印加部材25に
直流電圧源21を接続する変わりに、図7のように該電
位印加部材25を定電圧素子27を介して接地するか、
或いは図8のように抵抗素子28を介して接地するか
し、チャージャ13の極細ワイヤ41から電位印加部材
25に正電荷が流れ込むことによって、定電圧素子27
或いは抵抗素子28に正電位が誘起される構成を取るこ
とも可能である。更に図8におけるように、ローラ5へ
の電位印加を上記電位印加部材25の場合と同様に抵抗
素子28を用いて行っても良く、図示はしないがこの抵
抗素子28が定電圧素子27であっても良い。本構成の
採用においては、特にクリーナ12としてバイアスクリ
ーナ方式を用いず、ローラ5に印加すべき直流電圧源2
1がない場合に、直流電圧源を別途設ける必要がないこ
とから、コストをさほど上昇させることがない。
【0045】上述した構成を用いることにより、実施例
2で述べたものと同様にコストアップすることなく転写
材2からの画像形成媒体の舞散り量を低減できるため、
長期の使用によっても画像を著しく乱すことなく、高品
位な画像が得られる画像形成装置を提供できると同時
に、転写材搬送手段のクリーナ12のクリーニング性能
を常に良好な状態に保持できる。
【0046】《実施例4》本実施例は上記実施例3の別
の実施例を示すもので、図9に示す転写材2の分離位置
B付近の構成図のように、実施例3における電位印加部
材25の変わりに、ローラ5に近接する位置に絶縁性シ
ールド部材29を設置するものである。
【0047】本実施例では、チャージャ13の極細ワイ
ヤ41から絶縁性シールド部材29に初期的に正電荷が
流れ込み、該絶縁性シールド部材29が正極性に帯電す
ることを利用するもので、該絶縁性シールド部材29に
発生した正電位は、上記実施例と同様に、極細ワイヤ4
1によって発生する電界とローラ5によって発生する電
界の干渉によるチャージャ13の電流が上記分離位置B
の近傍に到達するための経路上における電界の障壁をな
くし、チャージャ13の電流が分離位置Bの近傍に到達
するための経路を確保するものである。また上記絶縁性
シールド部材29においては該絶縁性シールド部材29
に発生する正電位を規定するため、抵抗を1MΩから1
00MΩの範囲に規定し、該絶縁性シールド部材29を
接地することが望ましく、本実施例においては10MΩ
程度のものを用いている。
【0048】更に本実施例では、画像形成装置を連続稼
働すると、図9中シールドケース断面が底面として表記
される部分および転写材搬送手段4に隣接するシールド
ケース断面の側面部分に転写材2からの紙粉が堆積し、
これにより経時的に転写材2への電流や転写材搬送手段
4上の残留画像形成媒体へ供給する電流が変動する現象
に対処するため、最初から上記シールドケースの底面お
よび側面部分を絶縁性シールド部材39によって構成
し、この状態で転写材2への電流や転写材搬送手段4上
の残留画像形成媒体へ供給する電流を設定し、紙粉の堆
積による悪影響を排除する。この際、転写材搬送手段4
の方向から見て極細ワイヤ41の後ろ側に当たる上記シ
ールドケース断面の側面部分は紙粉が堆積せず上記問題
がないため、上記極細ワイヤ41との間でコロナ放電を
誘発する導電性シールド部材38を設置している。
【0049】以上の構成により、転写材2が転写材搬送
手段4から分離する位置近傍まで電流を供給する電流経
路を確保でき、且つ連続稼働による紙粉の堆積による経
時的な転写材2への電流や転写材搬送手段4上の残留画
像形成媒体へ供給する電流の変化を防止することができ
た。
【0050】また本実施例では該絶縁性シールド部材2
9が正極性に帯電することを利用するため、以下の項目
においても考慮が必要である。即ち図10に示す本発明
の一実施例における現象を示す模式図の如く、転写材2
が矢印a2の方向に搬送される状態で、搬送方向と直交
する転写材2の端部Gでは、画像形成媒体の持つ負電荷
と絶縁性シールド部材29が持つ正電荷の間で発生する
クーロン力は、転写材2の厚み方向のみならず、矢印a
3で示される画像形成媒体から絶縁性シールド部材29
への電気力線に沿って働く。従って上記端部Gに極めて
近い位置に画像形成媒体が転写されている場合、上記転
写材2の厚み方向に働く力よりも矢印a3の方向に沿う
力の方が強くなり、画像形成媒体が絶縁性シールド部材
29に飛び散る場合がある。この場合、例えば幅の狭い
転写材2を連続して用いた後に幅の広い転写材2を用い
ると、幅の狭い転写材2の搬送時に飛び散った画像形成
媒体により汚染された絶縁性シールド部材29上を幅の
広い転写材2が通過し、転写材2が汚染される問題を生
じる。この問題に関し、本実施例では絶縁性シールド部
材29への電気力線に沿う力の低減を転写材2と絶縁性
シールド部材29の間の距離を離す方法を用いる。即
ち、図11に示す絶縁性シールド部材29の模式的な構
成図の如く、転写材2が絶縁性シールド部材29と接触
する面に絶縁性シールド部材29と同一材料により梁構
造部材61を設けている。これにより本実施例では転写
材2の端部Gと絶縁性シールド部材29の距離が離れる
ため、上記矢印a3の方向の電界は低減され、絶縁性シ
ールド部材29への画像形成媒体の飛び散りは低減し、
幅の狭い転写材2を連続して用いた後に幅の広い転写材
2を用いても、転写材2が汚染されることはなくなる。
またこの構成は、上記実施例で示した電位印加部材25
に使用しても同様の効果が得られる。
【0051】《実施例5》図12は本発明の転写材搬送
手段における転写材分離部分の模式図を示すもので、シ
ールドケースの底面および側面部分が絶縁性シールド部
材39で、且つ極細ワイヤ41との間でコロナ放電を誘
発する導電性シールド部材38が接地され、更にこの導
電性シールド部材38に接触するように抵抗を10MΩ
程度に規定し、梁構造部材61を有する絶縁性シールド
部材29を転写材2の搬送路の直下に配置する構成のチ
ャージャ13を用い、ローラ5にはクリーナ12の回収
ローラ31に接続した直流電圧源21により正電位を印
加する構成を持つ。
【0052】以上の構成においては、極細ワイヤ41に
よる電界とローラ5による電界の干渉によって発生する
チャージャ13の電流が上記分離位置Bの近傍に到達す
るための経路上における電界の障壁をなくし、チャージ
ャ13の電流が分離位置Bの近傍に到達するための経路
を確保すると共に、画像形成装置の連続稼働時に発生す
る転写材2からの紙粉の堆積による経時的な転写材2へ
の電流や転写材搬送手段4上の残留画像形成媒体への供
給電流の変動を防止し、且つ該絶縁性シールド部材29
が正極性に帯電することによる転写材2の端部から絶縁
性シールド部材29への画像形成媒体の飛び散りを防止
する。
【0053】本実施例では上記の構成に加え、図12中
に示す如く、転写材搬送手段4から定着装置9へと転写
材2を導く接地した定着前ガイド22の転写材2との接
触面を、絶縁性シールド部材29の場合と同様に、抵抗
を10MΩ程度に規定し、梁構造を有する絶縁部材47
で覆い、転写材2の端部から絶縁部材47への画像形成
媒体の飛び散りを防止する。また本定着装置9は熱を用
いるものであり、絶縁部材47は耐熱性を有するものが
望ましく、例えばフッ素系樹脂,PPS樹脂,セラミッ
ク材,ガラス材混入部材、或いはガラス材等で構成す
る。
【0054】また図12中に示すように、転写材搬送手
段4から定着装置9へと転写材2が搬送される間に、転
写材2の上部に金属の構造部材43,44がある場合、
この構造部材43,44に転写材2上にある画像形成媒
体の映像電荷が発生し、画像形成媒体が該構造部材4
3,44に導かれることがある。これを防止するため、
該構造部材43,44の表面を絶縁部材48で被覆する
ことにより、転写材2上の画像形成媒体に発生するクー
ロン力を低減することが望ましい。
【0055】上記のような構成において、画像形成媒体
を転写された転写材2が定着装置9を通過するまでの
間、画像形成媒体の舞散りおよび飛び散りを防止でき、
高品質な画像が得られる画像形成装置を提供できる。
【0056】
【発明の効果】以上述べた本発明によれば、転写材搬送
手段の転写材分離位置にあるローラに対向した位置に、
画像形成媒体と逆極性の電荷を転写材搬送手段との分離
後の転写材の裏面と転写材搬送手段に供給するチャージ
ャを設置して転写材に電荷を付与し、分離後の転写材の
帯電を防止し、且つ転写材搬送手段クリーナ性能を高
め、転写材搬送手段のクリーナに接続する直流電圧源を
用いて、転写材搬送手段の上記ローラに画像形成媒体と
逆極性のバイアス電位を印加して、転写材の分離位置を
よりチャージャに近接させてチャージャによる転写材へ
の電荷付与効果を高め、且つ上記バイアス電位により上
記ローラと転写材表面の画像形成媒体との間にもクーロ
ン力を発生させ転写材と画像形成媒体とを密着させるの
で、チャージャ自身の長期的な性能低下がなく、転写材
と転写材搬送手段の分離時における画像形成媒体の舞散
りや移動を防止し、分離後に生じる転写材上の画像形成
媒体の放電模様の発生を防止でき、転写材搬送手段クリ
ーナのクリーニング性能を高く維持し、高品位な画像が
得られる画像形成装置を比較的廉価な構成によって提供
できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の転写材搬送手段を用いた画像形成装置
の模式図。
【図2】ローラへの印加電位と画像形成媒体の舞散り量
の関係を示す図。
【図3】本発明における転写材の分離位置付近の構成
図。
【図4】本発明の別の実施例を示す転写材の分離位置付
近の構成図。
【図5】本発明の別の実施例を示す転写材の分離位置付
近の構成図。
【図6】本発明の一実施例における効果を説明する模式
図。
【図7】本発明の別の実施例を示す転写材の分離位置付
近の構成図。
【図8】本発明の別の実施例を示す転写材の分離位置付
近の構成図。
【図9】本発明の別の実施例を示す転写材の分離位置付
近の構成図。
【図10】本発明の一実施例における現象を示す模式
図。
【図11】本発明の一実施例における絶縁性シールド部
材の模式的な構成図。
【図12】本発明の転写材搬送手段における転写材分離
部分の模式図。
【符号の説明】
1…感光体、2…転写材、3…給紙ホッパ、4…転写材
搬送手段、5,6,7…駆動ローラ,従動ローラ、8…
転写装置、9…定着装置、10…排紙スタッカ、11…
反転搬送工程、12…転写材搬送手段のクリーナ、13
…チャージャ,プリチャージャ、14…感光体帯電装
置、15…露光装置、16…現像装置、17…感光体ク
リーナ、18…反転搬送路、19…傾斜板、20…絶縁
層、21…直流電圧源、22…定着前ガイド、23…遮
蔽板、25…電位印加部材、26…抵抗素子、27…定
電圧素子、28…抵抗素子、29…絶縁シールド部材、
30…クリーニングブラシ、31…回収ローラ、32…
ブレード、33…直流電圧源、38…導電性シールド部
材、39…絶縁シールド部材、41…極細ワイヤ、4
3,44…金属構造部材、47,48…絶縁部材、61
…梁構造部材。
フロントページの続き (72)発明者 三矢 輝章 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株式会社 日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 増田 和人 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株式会社 日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 梅田 高雄 東京都千代田区大手町二丁目6番2号 日立工機株式会社内 (72)発明者 安西 正保 東京都千代田区大手町二丁目6番2号 日立工機株式会社内 (72)発明者 栗林 夏城 東京都千代田区大手町二丁目6番2号 日立工機株式会社内 (72)発明者 三輪 正人 東京都千代田区大手町二丁目6番2号 日立工機株式会社内 (72)発明者 鈴木 貴志 東京都千代田区大手町二丁目6番2号 日立工機株式会社内 (72)発明者 菊地 康夫 東京都千代田区大手町二丁目6番2号 日立工機株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−110338(JP,A) 特開 平6−175509(JP,A) 特開 平4−322277(JP,A) 特開 平4−139475(JP,A) 特開 平3−186876(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/16 G03G 15/14 101

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】未固着の画像形成媒体を付与された転写材
    を静電的に吸着して搬送する転写材搬送手段と,該転写
    材搬送手段上に付着した未固着の画像形成媒体を該画像
    形成媒体の保持する電荷と逆極性の電圧を印加した部材
    により掃き取る構成の清掃機構と,転写材搬送手段の下
    流末端にある支持部材に前記転写材上の画像形成媒体が
    保持する電荷と逆極性の電圧を印加する機構を有し、前
    記転写材搬送手段の下流末端にある支持部材の更に下流
    に隣接し、前記転写材および転写材搬送手段のうち少な
    くとも一方に、前記画像形成媒体が保持する電荷と逆極
    性の電荷を付与する電荷付与装置を設置する構成の画像
    形成装置であって、前記転写材搬送手段の下流末端にあ
    る支持部材に与える電圧と前記転写材搬送手段の清掃機
    構に与える電圧が、共通の直流電圧源を使用してなるこ
    とを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記電荷付与装置は、
    少なくとも転写材と転写材搬送手段との分離点へ画像形
    成媒体が保持する電荷と逆極性の電荷を付与することを
    特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2項のいずれか一つにおい
    て、前記電荷付与装置はワイヤと該ワイヤの一部分を囲
    むシールドケースから成り、該ワイヤに画像形成媒体が
    保持する電荷と逆極性の直流電圧を付与するコロトロン
    帯電器であって、転写材が転写材搬送手段から分離する
    位置に対応した転写材搬送手段の支持部材と対向する面
    に開口を有し、前記電荷付与装置から見て転写材の裏側
    に、該電荷付与装置と対向する接地された電極を具備し
    ないことを特徴とする画像形成装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から3項のいずれか一つにおい
    て、前記電荷付与装置と転写材搬送手段との中間位置に
    導電体若しくは誘電体からなる遮蔽板を設置し、該転写
    材搬送手段への供与電荷量を規定値に制限する前記電荷
    付与装置を使用してなることを特徴とする画像形成装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1から4項のいずれか一つにおい
    て、前記転写材が転写材搬送手段から分離する位置に対
    応する前記支持部材に該転写材上の画像形成媒体と逆極
    性の電位を付与する前記画像形成装置において、該画像
    形成媒体と逆極性の電位が該転写材の分離位置の近傍で
    発生する電場を、前記転写材搬送手段の支持部材側へ抑
    え込む部材を有する前記電荷付与装置を使用することを
    特徴とする画像形成装置。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記画像形成媒体と逆
    極性の電位が前記転写材の分離位置の近傍で発生する電
    場を、前記転写材搬送手段の支持部材側へ抑え込む部材
    が接地した導電体若しくは該導電体の表面を絶縁物にて
    被覆した金属板であって、該金属板の転写材搬送方向に
    おける上流側の端部が前記転写材の分離位置に近接し、
    且つ金属板の平面が前記転写材搬送手段の面に沿うよう
    に傾斜して設置されることを特徴とする画像形成装置。
  7. 【請求項7】 請求項1から6項のいずれか一つにおい
    て、前記転写材が転写材搬送手段から分離する位置に対
    応する支持部材に該転写材上の画像形成媒体と逆極性の
    電位を付与する画像形成装置において、該転写材搬送手
    段の支持部材と同極性の電圧を付与する部材を前記転写
    材の分離点に隣接して配置した前記電荷付与装置を使用
    してなることを特徴とする画像形成装置。
  8. 【請求項8】 請求項7において、前記電荷付与装置は、
    前記転写材の分離点に隣接して配置した部材に前記支持
    部材と同極性の電圧を付与する手段が、該転写材搬送手
    段の支持部材と共通の直流電圧源であることを特徴とす
    る画像形成装置。
  9. 【請求項9】 請求項7において、前記電荷付与装置は、
    前記転写材の分離点に隣接して配置した部材に前記転写
    材搬送手段の支持部材と同極性の電圧を付与する手段
    が、該転写材搬送手段の支持部材と隣接する部材に定電
    圧素子若しくは抵抗素子を接続し、該定電圧素子若しく
    は該抵抗素子を接続した部材に該転写材搬送手段の支持
    部材と同極性の電荷を供給することによって電圧を誘起
    させることを特徴とする画像形成装置。
  10. 【請求項10】 請求項7において、前記電荷付与装置
    は、前記転写材の分離点に隣接して配置した部材のう
    ち、少なくとも一部が絶縁体であり、該絶縁体に前記転
    写材搬送手段の支持部材と同極性の電荷を与えて帯電
    し、前記転写材搬送手段の支持部材と同極性の電圧を誘
    起させることを特徴とする画像形成装置。
  11. 【請求項11】 請求項10において、前記電荷付与装置
    は、前記転写材の分離点に隣接して配置した部材に使用
    する絶縁体の抵抗が1MΩから100MΩの範囲に規定
    されることを特徴とする画像形成装置。
  12. 【請求項12】 請求項7から11項のいずれか一つにお
    いて、前記転写材の分離点に隣接して配置した部材の表
    面が、搬送される転写材と接触する位置に設置される電
    荷付与装置であって、該分離点に隣接して配置した部材
    の前記転写材との接触面が梁構造を有することを特徴と
    する画像形成装置。
  13. 【請求項13】 請求項1から12項のいずれか一つにお
    いて、前記電荷付与装置はワイヤと該ワイヤの一部分を
    囲むシールドケースから成り、転写材が転写材搬送手段
    から分離する位置に対応した支持部材と対向する面に開
    口を有し、該ワイヤに画像形成媒体が保持する電荷と逆
    極性の直流電圧を付与するコロトロン帯電器であって、
    少なくとも前記シールドケースの底面若しくは前記開口
    からシールドケース内部に侵入する絶縁性の粉塵が堆積
    するシールド面を絶縁体で構成することを特徴とする画
    像形成装置。
  14. 【請求項14】 請求項1から13項のいずれか一つにお
    いて、前記転写材搬送手段から転写材上の未固着の画像
    形成媒体を定着する手段へと転写材を導く転写材の搬送
    経路に位置し、該転写材と接触する部材の接触面が梁構
    造を有することを特徴とする画像形成装置。
  15. 【請求項15】 請求項1から14項のいずれか一つにお
    いて、前記転写材搬送手段から転写材上の未固着の画像
    形成媒体を定着する手段へと転写材を導く転写材の搬送
    経路に近接し、該転写材上の未固着の画像形成媒体の保
    持面側に位置する金属性の部材の表面を絶縁物によって
    覆うことを特徴とする画像形成装置。
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