JP3227788U - 転写シール - Google Patents

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秀雄 小嶋
秀雄 小嶋
浩史 横山
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Abstract

【課題】転写シールにおいて、転写シールの情報を転写シール自体に対して簡単に付加及び除去する。
【解決手段】転写シール1は、転写紙2と、貼り付け用インク層3と、非貼り付け用インク層4と、透明なニス層6と、接着層7と、透明なセパレータ8とを備える。貼り付け用インク層3及び非貼り付け用インク層4は、転写紙2の同一面上に位置する。ニス層6は、貼り付け用インク層3上及び非貼り付け用インク層4上に位置する。接着層7は、ニス層6の貼り付け用インク層3上の領域と非貼り付け用インク層4上の領域とのうち貼り付け用インク層3上の領域のみにおいてニス層6上に位置する。セパレータ8は、接着層7上と、非貼り付け用インク層4上の領域におけるニス層6上とに位置する。
【選択図】図1

Description

本考案は、貼り付け対象に貼り付けられる転写シールに関する。
従来、人の肌に貼り付けられるタトゥーシールや人の爪に貼り付けられるネイルシールなどの転写シールが知られている。この転写シールは、転写紙上に形成されたインク層、このインク層上に形成されたニス層、このニス層上に形成され貼り付け対象に転写シールを貼り付けるための接着層、この接着層上に貼り付けられたセパレータなどを備える。
転写シールを貼り付け対象に貼り付ける場合には、セパレータを剥離して接着層を貼り付け対象に貼り付け、外側に露出する転写紙の上から水をかけてインク層を転写紙から分離させた後、転写紙を剥離する。これにより、貼り付け対象には、インク層が接着層を介して貼り付けられる。
このような転写シールにおいて、インク層と接着層との間に輝きを有するメタリック層を形成する手法や、転写シールの貼り付け前にメタリック層に隠れてセパレータ側から視認できないインク層の絵柄を表す絵柄表示層を、メタリック層と接着層との間に、或いは転写紙のうちインク層が形成されていない部分上に形成する手法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2018−034473号公報
ところで、上述の転写シールにおいては、転写紙が透明ではないのに対し、セパレータは透明である。そのため、転写シールの貼り付け前の状態では、インク層等を外部から視認可能とするために、セパレータ側が露出する状態で転写シールの販売が行われる。
しかしながら、転写シールの貼り付け後の状態では、インク層はセパレータ側(接着層側)で貼り付け対象に貼り付けられるため、貼り付け前にセパレータ側からインク層を見ると、貼り付け後のインク層とは反転して視認されることになる。
そこで、絵柄表示層をインク層とは反転させてインク層の周囲に設けることも考えられるが、インク層やメタリック層とは重ならない位置に絵柄表示層を設けると、インク層とともに絵柄表示層も貼り付け対象に貼り付けられてしまう。なお、絵柄表示層が形成されている領域のみで接着層を省略することも考えられるが、この場合には、転写シールの貼り付け後に絵柄表示層のインクが粉々に砕け散って貼り付け対象を汚してしまう。
また、セパレータには、上述の絵柄表示層や商品名やマークなどの各種情報を印刷することが困難であるため、転写シールを収容する袋などに転写シールの各種情報を表示した状態で販売が行われることが想定される。この場合、袋などから転写シールが取り出されると、転写シールのみからは各種情報を視認することができなくなる。
本考案の目的は、転写シールの情報を転写シール自体に対して簡単に付加及び除去することができる転写シールを提供することである。
1つの態様では、転写シールは、転写紙と、前記転写紙の同一面上に位置する貼り付け用インク層及び非貼り付け用インク層と、前記貼り付け用インク層及び前記非貼り付け用インク層上に位置する透明なニス層と、前記ニス層の前記貼り付け用インク層上の領域と前記ニス層の前記非貼り付け用インク層上の領域とのうち前記貼り付け用インク層上の領域のみにおいて前記ニス層上に位置する接着層と、前記接着層上と、前記非貼り付け用インク層上の領域における前記ニス層上とに位置する透明なセパレータと、を備える。
前記態様によれば、転写シールの情報を転写シール自体に対して簡単に付加及び除去することができる。
一実施の形態に係る転写シールを示す断面図である。 一実施の形態に係る、貼り付け対象に貼り付けられる前の状態の転写シールを、セパレータ側から見た平面図である。 一実施の形態に係る転写シールの貼り付け対象への貼り付けを説明するための断面図(その1)である。 一実施の形態に係る転写シールの貼り付け対象への貼り付けを説明するための断面図(その2)である。 一実施の形態に係る転写シールの製造方法を説明するためのフローチャートである。
以下、本考案の一実施の形態に係る転写シールについて、図面を参照しながら説明する。
図1は、一実施の形態に係る転写シール1を示す断面図である。
図2は、貼り付け対象100に貼り付けられる前の状態の転写シール1を、セパレータ8側から見た平面図である。
図3及び図4は、転写シール1の貼り付け対象100への貼り付けを説明するための断面図である。
図5は、転写シール1の製造方法を説明するためのフローチャートである。
図1に示す転写シール1は、転写紙2と、貼り付け用インク層3と、非貼り付け用インク層4と、メタリック層5と、ニス層6と、接着層7と、セパレータ8と、を備える。
転写紙2は、後述する図3及び図4に示すように接着層7が貼り付け対象100に貼り付けられた状態で、水を掛けられることで貼り付け用インク層3及び非貼り付け用インク層4を転写紙2から分離可能な材料であればよく、公知の転写紙を利用可能である。
貼り付け用インク層3及び非貼り付け用インク層4は、転写紙2の同一面上に例えばオフセット印刷により形成される(図5のステップS1)。なお、本明細書において、転写紙2等の部材の「上に形成する」と記載する場合、その部材よりも上(セパレータ8側である貼り付け対象100側)に形成するのであれば、他の層が間に介在していてもよい。
貼り付け用インク層3は、例えば、カラー印刷により形成され、透明色(白、黒などは不透明色)を呈する。但し、貼り付け用インク層3は、例えば、一部に白や黒の不透明色を使うこともできるため、色彩は限定されない。図2の例では、貼り付け用インク層3は、人魚の絵柄を表す。この人魚の絵柄は、図2ではセパレータ側から見たものであるため右向きであるが、転写シール1が図3及び図4に示すように貼り付け対象100に貼り付けられた状態では、転写紙2側から見たものとなるため、左向きとなる。このように、貼り付け用インク層3は、貼り付け前にセパレータ8側から見た場合と、貼り付け後に見た場合とでは左右に又は前後(図2における上下)に反転する。
非貼り付け用インク層4は、図2に示すように、貼り付け用インク層3と絵柄及び色が同一で、セパレータ8側から見て転写シール1の貼り付け後の貼り付け用インク層3の絵柄(左向きの人魚)を表すように貼り付け用インク層3の絵柄を反転させて左向きの人魚の絵柄となるように形成された絵柄表示層(転写シール1の情報の一例)を含むとよい。この絵柄表示層(非貼り付け用インク層4)は、貼り付け用インク層3の周囲に形成されるため、貼り付け用インク層3を縮小した大きさに形成されているとよい。また、絵柄表示層を形成するのは、貼り付け前の転写シール1において、セパレータ8側からは貼り付け用インク層3が後述するメタリック層5に隠れて見えないため、貼り付け用インク層3の絵柄及び色(並びに向き)を貼り付け前に視認可能とするためである。
或いは、非貼り付け用インク層4は、転写シール1の情報の他の一例として、転写シール1の商品名やマークなどの情報を表す文字や絵柄などを、絵柄表示層とともに又は絵柄表示層に代えて含むものであってもよい。
なお、貼り付け用インク層3及び非貼り付け用インク層4の形成は、オフセット印刷、インクジェット印刷等の任意の方法で行えばよい。また、例えば、貼り付け用インク層3がオフセット印刷により形成され、非貼り付け用インク層4がインクジェット印刷により形成された場合、同一色を再現しようとしても厳密には色彩が異なるともいえるが、このような色彩の違いがあっても同一色であるものとする。
メタリック層5は、貼り付け用インク層3上と非貼り付け用インク層4上とのうち貼り付け用インク層3上のみに形成される(ステップS2)。図1の例では、メタリック層5は、貼り付け用インク層3と同一の大きさで貼り付け用インク層3を覆うように形成されるが、貼り付け用インク層3上の一部のみに形成されてもよいし、或いは、貼り付け用インク層3が形成されていない部分の転写紙2上にも形成されていてもよい。
また、メタリック層5は、貼り付け用インク層3に圧着するための圧着用接着剤を有する箔であることが、所望の色合いの再現性を高めるという観点で望ましい。ホットスタンプの手法により箔を形成する場合は、従来、貼り付け用インク層3上に形成されることが圧着性の観点で困難であったが、密着性の良い箔を適宜選択し、それを使用することにより所望の色合いの再現性を高めることが可能となった。加えて、箔をインラインホイラーで形成することも可能である。
メタリック層5の色は、少なくとも底面(貼り付け用インク層3側の面)において、銀色、金色等のメタリック色を呈し、輝きを有することが望ましい。一例ではあるが、メタリック層5が箔である場合、アルミ蒸着により形成された蒸着層を含むとよい。なお、メタリック層5は、箔ではなく、銀色、金色等のメタリック色の印刷を行うことにより形成される層であってもよい。
ニス層6は、後述する接着層7のはみ出しを防止する観点、及び貼り付け用インク層3(メタリック層5)や非貼り付け用インク層4の絵柄を固定する観点で、接着層7と同一以上の大きさとなるようにメタリック層5上(貼り付け用インク層3上)及び非貼り付け用インク層4上に形成される(ステップS3)。この際、ニス層6は、メタリック層5上(貼り付け用インク層3上)と非貼り付け用インク層4上とに分離して形成されるとよい。ニス層6は、透明であり、例えばスクリーン印刷によって形成される。接着層7のはみ出しを確実に防止する観点では、ニス層6は、接着層7よりも大きく、且つ接着層7の底面の全面に接するように形成されることが望ましい。また、貼り付け用インク層3及び非貼り付け用インク層4の絵柄を確実に固定する観点では、ニス層6は、貼り付け用インク層3の全体を覆う大きさに設けられることや非貼り付け用インク層4の全体を覆う大きさに設けられることが望ましい。なお、図1においてセパレータ8とニス層6との間に大きな隙間があるように図示されているが、メタリック層5及び接着層7の厚さは薄いため、実際にはセパレータ8とニス層6との間の隙間は大きくない。
接着層7は、ニス層6の貼り付け用インク層3上の領域とニス層6の非貼り付け用インク層4上の領域とのうち貼り付け用インク層3上の領域のみにおいてニス層6上に例えばスクリーン印刷によって形成される(ステップS4)。接着層7は、ニス層6、セパレータ8、及び図3に示す貼り付け対象100に貼り付け可能なものであればよいが、貼り付け対象100が人の肌であり、転写シール1がタトゥーシールとして用いられる場合には、汗によって剥がれないように耐水性に優れ、皮膚への刺激が低いことが望ましい。なお、接着層7も例えば透明である。
セパレータ8は、例えば人の手によって、接着層7上と、非貼り付け用インク層4上の領域におけるニス層6上とに位置するように、接着層7に貼り付けられる(ステップS5)。セパレータ8も、ニス層6と同様に接着層7のはみ出しを防止するために接着層7と同一以上の大きさであることが望ましい。また、セパレータ8は、貼り付け対象100への貼り付け前の非貼り付け用インク層4を視認可能にする観点で、ニス層6と同様に透明である。
図1に示す転写シール1を図3に示す貼り付け対象100に貼り付ける場合には、まず、セパレータ8を剥離した後、図1に示す状態から上下を反転させ、接着層7を貼り付け対象100に貼り付ける。
次に、転写紙2の上から水をかけて貼り付け用インク層3を転写紙2から分離させた後、転写紙2を剥離する。
なお、接着層7は、非貼り付け用インク層4上の領域におけるニス層6上には形成されていないため、図4に示すように、接着層7が形成されていない領域のニス層6は、貼り付け対象100に貼り付けられずに剥がれる。このとき、非貼り付け用インク層4上にニス層6が形成されていることで、非貼り付け用インク層4のインクが粉々に砕け散らずニス層6と一体に分離する。
以上説明した本実施の形態では、転写シール1は、転写紙2と、貼り付け用インク層3と、非貼り付け用インク層4と、透明なニス層6と、接着層7と、透明なセパレータ8とを備える。貼り付け用インク層3及び非貼り付け用インク層4は、転写紙2の同一面上に位置する。ニス層6は、貼り付け用インク層3上及び非貼り付け用インク層4上に位置する。接着層7は、ニス層6の貼り付け用インク層3上の領域とニス層6の非貼り付け用インク層4上の領域とのうち貼り付け用インク層3上の領域のみにおいてニス層6上に位置する。セパレータ8は、接着層7上と、非貼り付け用インク層4上の領域におけるニス層6上とに位置する。
これにより、転写シール1の貼り付け前の状態で、転写紙2上に形成される非貼り付け用インク層4が、図2に示すようにセパレータ8側から見て、透明なセパレータ8及び透明なニス層6を介して視認可能となる。そのため、例えば、貼り付け用インク層3の絵柄を反転させた絵柄表示層や転写シール1の商品名やマークなどを表す非貼り付け用インク層4、すなわち転写シール1の情報を、印刷が困難なセパレータ8に直接印刷せずに転写紙2に印刷等により形成することで、セパレータ8側から視認可能となる。
また、転写シール1の貼り付け後には、非貼り付け用インク層4上の領域におけるニス層6上には接着層7が形成されていないため、非貼り付け用インク層4が貼り付け対象100には貼り付けられない。更には、非貼り付け用インク層4上にニス層6が形成されていることで、非貼り付け用インク層4のインクが粉々に砕け散らずニス層6と一体に分離する。
よって、本実施の形態によれば、転写シール1の情報を転写シール1自体に対して簡単に付加及び除去することができる。
また、本実施の形態では、転写シール1は、メタリック層5を更に備える。このメタリック層5は、貼り付け用インク層3上と非貼り付け用インク層4上とのうち貼り付け用インク層3上のみにおいて貼り付け用インク層3とニス層6との間に位置する。また、非貼り付け用インク層4は、貼り付け用インク層3と絵柄及び色が同一で、セパレータ8側から見て転写シール1の貼り付け後の貼り付け用インク層3の絵柄を表すように貼り付け用インク層3の絵柄を反転させて形成された絵柄表示層を含む。
これにより、転写シール1の貼り付け前の状態でセパレータ8側から見てメタリック層5に隠れる貼り付け用インク層3の絵柄を、非貼り付け用インク層4において貼り付け対象100に貼り付けられた後の向きで視認することができる。
また、本実施の形態では、非貼り付け用インク層4の絵柄表示層は、貼り付け用インク層3を縮小した大きさに形成されている。
これにより、転写紙2のうち貼り付け用インク層3の周囲におけるスペースを用いて転写シール1の貼り付け後の貼り付け用インク層3の絵柄を表す絵柄表示層を形成することができる。
1 転写シール
2 転写紙
3 貼り付け用インク層
4 非貼り付け用インク層
5 メタリック層
6 ニス層
7 接着層
8 セパレータ
100 貼り付け対象

Claims (3)

  1. 転写紙と、
    前記転写紙の同一面上に位置する貼り付け用インク層及び非貼り付け用インク層と、
    前記貼り付け用インク層上及び前記非貼り付け用インク層上に位置する透明なニス層と、
    前記ニス層の前記貼り付け用インク層上の領域と前記ニス層の前記非貼り付け用インク層上の領域とのうち前記貼り付け用インク層上の領域のみにおいて前記ニス層上に位置する接着層と、
    前記接着層上と、前記非貼り付け用インク層上の領域における前記ニス層上とに位置する透明なセパレータと、
    を備えることを特徴とする転写シール。
  2. 前記貼り付け用インク層上と前記非貼り付け用インク層上とのうち前記貼り付け用インク層上のみにおいて当該貼り付け用インク層と前記ニス層との間に位置するメタリック層を更に備え、
    前記非貼り付け用インク層は、前記貼り付け用インク層と絵柄及び色が同一で、前記セパレータ側から見て前記転写シールの貼り付け後の前記貼り付け用インク層の絵柄を表すように前記貼り付け用インク層の絵柄を反転させて形成された絵柄表示層を含む、
    ことを特徴とする請求項1記載の転写シール。
  3. 前記絵柄表示層は、前記貼り付け用インク層を縮小した大きさに形成されている、
    ことを特徴とする請求項2記載の転写シール。
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