JP4219833B2 - 立体感を呈する表示物 - Google Patents
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Description
透明な第1素材シートの一方の面側にアクリル系またはウレタン系の着色インクからなる印刷層が形成され、この印刷層が形成されない凹所によって所定の表示パターンが形成された第1シートと、
第2素材シートの一方の面側に少なくとも上記表示パターン相当の部分に金属蒸着膜からなる着色層が形成された第2シートとを備え、
上記第1シートと上記第2シートとを真空加熱プレスにて貼り合わせ、この第1シート側から見て上記第2シートにおける着色層が浮き上がって見えるように上記凹所内に上記第2シートが略密着して凸入配置されていることを特徴とするものである。
上記構成より、第1シートにおける第1素材シートが透明で、しかも、印刷層により表示パターンを形成した凹所内に上記第2シートを略密着して凸入配置させているので、第1シート側から見れば、上記凹所内に凸入された上記第2シートの着色層が浮き上がって立体的に見える。
また、表示パターンを形成した凹所が印刷層により印刷形成されるので、この凹所を細幅に形成することができる。そして、真空加熱プレスにより第1シートと第2シートとを貼り合わせることにより、上記凹所内に第2シートを確実に略密着して凸入配置させることができる。
また、立体感を呈する表示パターンは、表示面側の第1シート下面の凹所と第2シートとにより構成するので、表示面となる第1シートの表面は、平滑面となっている。
これによっても、第1シート側から見れば、上記凹所内に凸入された上記第2シートの着色層が浮き上がって立体的に見える。
これによれば、表示パターン部分が透明な第1シート自体の光沢によって強調され、より一層上記表示パターンが浮き上がった立体的な感じに表出させることができる。
図1は、本発明の実施の形態によるステッカーの断面構造を示し、同図(a)は、このステッカー全体の断面構造を示し、同図(b)は、このステッカーの一部を構成する第1シート10の断面構造を示し、同図(c)は、このステッカーの一部を構成する第2シート20の断面構造を示す。
透明な上記第1素材シート11に、アクリル系またはウレタン系等の黒色等の着色インクを使用して5μm〜300μmの厚みとなるようにシルクスクリーン印刷等で厚盛印刷を施して、厚盛の印刷層12を形成する。この厚盛の印刷層12は、文字や模様等の表示パターンPを反転させた形状を印刷されない凹所13によって模られる。そして、このシルクスクリーン印刷等の厚盛印刷によれば、凹所13の幅を50μm〜100μm程度の細幅に形成することができる。これにより、下面側に上記印刷層12による凹所13によって上記表示パターンPの反転形状が形成された上記第1シート10が作製される(図2(a))。一方、上記第2素材シート21の片面側全体にアルミニウム等の金属蒸着を施し、銀色等の蒸着膜からなる上記着色層22を形成し、上記第2シート20が作製される(図2(b))。
その後、このステッカーの主要部分を真空加熱プレス装置から取り出して、第1シート10の上面に表示パターンP相当の部分を除いて艶消し印刷を施してマッド層5を形成し、また、第2シート20の下面に粘着層3と剥離紙4とを順次に形成すると、図1(a)に示す層構造を有した本ステッカーが完成する。
また、表示パターンPを形成した凹所13が厚盛の印刷層12により印刷形成されるので、この凹所13を50μm〜100μm程度の細幅に形成することができ、しかも、真空加熱プレスにより第1シート10と第2シート20とを貼り合わせることにより、上記凹所13内に第2シート20を確実に略密着して凸入配置させることができ、これによって、従来のプレス型による型押しでは到底実現困難な細幅の立体的な表示パターンPを形成することができる。例えば、50μm〜100μm程度の細幅の立体的な表示パターンPを形成することができる。
さらに、上記製造方法によれば、上記表示パターンPは、シルクスクリーン印刷等の印刷技術で形成されるので、細幅に形成することもでき、しかも、真空加熱プレスによって第1シート10と第2シート20とを貼り合わせることにより、印刷により形成された第1シート10の凹所13が、例えば50μm〜100μm程度の細幅であっても、この凹所13内に第2シート20を確実に略密着して凸入配置させることができる。従って、従来のプレス型による型押しでは到底実現困難な50μm〜100μm程度の細幅の表示パターンであっても容易に形成することができる。
なお、本発明は、以下のような変更が可能である。
例えば、図3(a)に示すように、第2シート20aは、着色層22が第1シート10と貼り合わされる第2素材シート21上面に形成されるのではなく、透明な第2素材シート21下面に形成されるようにしてもよい。
また、図3(b)に示すように、第2シート20bは、着色層22aが第2素材シート21全面に形成されるのではなく、表示パターンPに相当する部分的に形成されるようにしてもよい。そして、第1シート10と第2シート20bとを貼り合わせる際には、第1シート10における厚盛の印刷層12が形成されていない凹所13と第2シート20bの部分的な着色層22aとが合致するようにさせる。なお、この部分的な着色層22aは、表示パターンPより少し大き目に形成し、上記凹所13に凸入されたときの側面部にも着色層22aが配置されるようにする。また、この場合、第1シート10下面の厚盛の印刷層12を無色透明に構成し、第2シート20bにおける第2素材シート21を着色するようにしてもよい。
また、図3(d)に示すように、第1シート10aは、その第1素材シート11のみならず下面の印刷層12aをも無色透明に構成する一方、第2シート20dは、透明な第2素材シート21下面に全面的に第1着色層23が形成され、第2素材シート21上面に表示パターンPに相当する部分的な着色層22aを形成するようにしてもよい。
その他、第1シート10の上面においては、上記表示パターンP相当部分を除いて艶消しのマッド層5が形成されているが、表面全体の光沢を発揮させたい場合等はこのマッド層5を形成しないようにしてもよい。
4 剥離紙
5 マッド層
10 第1シート
11 第1素材シート
12 厚盛の印刷層
13 凹所
14 凸所
20 第2シート
21 第2素材シート
22 着色層
P 表示パターン
Claims (3)
- 透明な第1素材シートの一方の面側にアクリル系またはウレタン系の着色インクからなる印刷層が形成され、この印刷層が形成されない凹所によって所定の表示パターンが形成された第1シートと、
第2素材シートの一方の面側に少なくとも上記表示パターン相当の部分に金属蒸着膜からなる着色層が形成された第2シートとを備え、
上記第1シートと上記第2シートとを真空加熱プレスにて貼り合わせ、この第1シート側から見て上記第2シートにおける着色層が浮き上がって見えるように上記凹所内に上記第2シートが略密着して凸入配置されていることを特徴とする立体感を呈する表示物。 - 請求項1に記載の立体感を呈する表示物において、
上記第2シートは、透明な第2素材シート下面に上記着色層が形成されている立体感を呈する表示物。 - マッド層
請求項1又は2に記載の立体感を呈する表示物において、
上記第1シートの上面には、上記表示パターン相当部分を除いて艶消しのマッド層が形成されている立体感を呈する表示物。
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