JP3227733B2 - 高膨張性封着材料 - Google Patents

高膨張性封着材料

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JP3227733B2 JP24670891A JP24670891A JP3227733B2 JP 3227733 B2 JP3227733 B2 JP 3227733B2 JP 24670891 A JP24670891 A JP 24670891A JP 24670891 A JP24670891 A JP 24670891A JP 3227733 B2 JP3227733 B2 JP 3227733B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高膨張性封着材料に関
し、より詳しくは金属製のICパッケージの気密封着に
好適な高膨張性封着材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ICを実装するための高信頼性パッケー
ジには、アルミナセラミックが広く用いられている。こ
のアルミナセラミック製のパッケージにおいては、気密
封着を行うための材料として、低融点ガラスと、ウイレ
マイト、コージェライト、ジルコン、酸化すず等の低膨
張フィラーを混合してなる封着材料が用いられている。
これらの封着材料は、熱膨張係数がアルミナセラミック
に適合するように60〜70×10-7/℃と低く、また
実装するICチップに悪影響を与えないように500℃
以下の温度で封着できるものである。
【0003】ところで近年、ICの大型化に伴い、IC
から発生する熱を効率良く放散するために、より熱伝導
率の大きい材料を用いてパッケージを作製することが検
討されている。このようなものとして、例えばアルミニ
ウム、銅、及びこれらをベースとした合金を使用した金
属製パッケージが提案されている。
【0004】しかしながら、この金属製パッケージは熱
膨張係数が140〜230×10-7/℃と高く、先記し
たようなアルミナセラミック製パッケージ用の封着材料
を使用することができない。
【0005】一方、低融点の封着材料として知られてい
る低融点ガラスのなかには、120〜180×10-7
℃程度の高い熱膨張係数を有しているものが存在する。
しかしながら、このようなガラスはいずれも機械的強度
が非常に低く、ICパッケージの封着材料としては実用
に耐えない。
【0006】また、PbO−B23 系、PbO−Zn
O−B23 系等の低融点ガラス粉末と、フッ化カルシ
ウム粉末やフッ化バリウム粉末を混合した高膨張の封着
材料が米国特許第4818730号において提案されて
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記米
国特許に開示の封着材料においても未だ機械的強度が不
十分である。
【0008】本発明の目的は、120〜220×10-7
/℃程度の高い熱膨張係数を有し、また低温での封着が
可能であり、しかも機械的強度が高い封着材料を提供す
ることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は種々の研究を
行った結果、クリストバライト粉末やトリジマイト粉末
をフィラーとして使用することにより、上記目的が達成
できることを見いだし、本発明として提案するものであ
る。
【0010】即ち、本発明の高膨張性封着材料は、体積
%で低融点ガラス粉末 45〜80%、クリストバライ
ト粉末及び/又はトリジマイト粉末 5〜50%、セラ
ミック粉末 0〜40%を混合してなり、クリストバラ
イト粉末及びトリジマイト粉末は最大粒子径が45μm
以下であり、かつ表面にZnOからなる被膜が形成さ
てなることを特徴とする。
【0011】
【作用】本発明の高膨張性封着材料は、低融点ガラス粉
末と、クリストバライト粉末及び/又はトリジマイト粉
末と、セラミック粉末とを混合してなり、30〜250
℃において120〜220×10-7/℃の熱膨張係数を
有し、また高い機械的強度を有するものである。
【0012】本発明の高膨張封着材料において、クリ
ストバライト粉末やトリジマイト粉末は、30〜250
℃における熱膨張係数がそれぞれ340×10-7/℃、
300×10-7/℃と非常に高く、しかも機械的強度の
高いものである。
【0013】また本発明において、クリストバライト粉
末やトリジマイト粉末は最大粒子径が45μm以下、好
ましくは35μm以下のものを使用する。即ち、このよ
うな極めて熱膨張係数の高いフィラーを低融点ガラス粉
末と組み合わせて使用すると、フィラーと低融点ガラス
との熱膨張差が大きいために、封着後に低融点ガラス中
に極めて大きな熱応力が発生する。その結果、封着材料
に多数の微小クラックが生じ、気密封着が困難になる。
ところが使用するフィラーの粒子径を小さくすればする
ほどクラックが発生し難くなり、最大粒子径を45μm
以下にすると、事実上、クラックの発生を防止すること
が可能になる。
【0014】クリストバライト粉末及び/又はトリジマ
イト粉末の混合割合を上記のように限定した理由は、こ
れらのフィラーの割合が5体積%より少ないと熱膨張係
数の高い封着材料が得られなくなるとともに機械的強度
が低下し、一方これらのフィラーが50体積%より多い
と封着材料の熱膨張係数が大きくなりすぎるためであ
る。
【0015】またクリストバライト粉末及びトリジマイ
ト粉末の表面には、ZnOからなる被膜が形成されてい
る。ZnO被膜を形成することにより、封着材料の流動
性が 改善される。なお、クリストバライト粉末及びトリ
ジマイト粉末の形状を球形すると、さらに流動性を改善
することが可能である。
【0016】本発明の高膨張性封着材料において、セラ
ミック粉末としてアルミナ、ジルコニア、マグネシア、
カルシア、すず酸亜鉛、すず酸カルシウム等の酸化物粉
末を40体積%以下混合することができる。即ち、クリ
ストバライト粉末やトリジマイト粉末は、上記したよう
に熱膨張係数が極めて高いため、これらのフィラーのみ
を使用すると封着材料の熱膨張係数が高くなりすぎるこ
とがある。このような場合、上記したようなセラミック
粉末を1種又は2種以上混合することによって、所望の
熱膨張係数に調整することが可能である。
【0017】セラミック粉末の混合割合を上記のように
限定した理由は、これらのフィラーを40体積%より多
くするとクリストバライト粉末やトリジマイト粉末を添
加する余地が小さくなり、熱膨張係数の高い封着材料が
得られなくなることによる。
【0018】本発明の高膨張性封着材料において、使用
する低融点ガラス粉末としては、各種のガラスを使用す
ることが可能であるが、特に350℃以下の転移点を有
するものを使用することにより、封着温度を500℃以
下にすることができる。このような低融点ガラスとして
は、PbO−B23 系、PbO−ZnO−B2
3系、PbO−PbF2 −B23 系、PbO−V25
系、PbO−V25 −TeO2 系、PbO−V25
−P25 系、PbO−Bi23 −B23 −Te
2 系ガラス等を使用することができる。
【0019】低融点ガラス粉末の混合割合を上記のよう
に限定した理由は、低融点ガラス粉末が45体積%より
少ないと封着材料の流動性が低下して、気密封着ができ
なくなり、80体積%より多いと封着材料の機械的強度
が不十分になるためである。
【0020】なお、本発明の高膨張性封着材料をペース
ト状にして使用する場合、良好な流動性を得るためにク
リストバライト粉末、トリジマイト粉末、及び各種セラ
ミック粉末の平均粒径を7μm以下に調節することが好
ましい。
【0021】
【実施例】(実施例) 低融点ガラス粉末は次のようにして調製した。
【0022】重量%でPbO 78.7%、B23
6.0%、ZnO 2.8%、SiO2 1.0%、Bi
23 10.0%、Fe23 1.5%の組成になるよ
うに、鉛丹、硼酸、亜鉛華、珪石粉、酸化ビスマス、及
び酸化鉄を調合し、白金るつぼを用いて900℃で1時
間溶融した後、水冷ローラーにより、薄板状に成形し
た。次いでこの成形物をボールミルにて粉砕し、250
メッシュの篩を通過させて低融点ガラス粉末を得た。こ
のガラスは転移点が285℃、30〜250℃における
熱膨張係数が127×10-7/℃であった。
【0023】またフィラーとしては、クリストバライト
粉末及びアルミナ粉末を使用した。
【0024】クリストバライト粉末は次のようにして調
製した。まず、球形化された最大粒子径35μm、平均
粒径7μmの石英ガラス粉末を1480℃で16時間焼
成してクリストバライト化した。なおクリストバライト
粉末は、流動性を改善するために、さらに平均粒径0.
1μmのZnO微粒子を5体積%添加して乾式混合した
後、1000℃で1時間熱処理し、表面にZnO被膜を
形成した。
【0025】アルミナ粉末は平均粒径約5μmの市販品
を使用した。
【0026】このようにして得られた低融点ガラス粉
末、クリストバライト粉末、及びアルミナ粉末をそれぞ
れ体積%で60%、20%、20%の割合で混合して封
着材料を得た。
【0027】この封着材料は、30〜250℃における
熱膨張係数が150×10-7/℃、封着温度が410
℃、曲げ強度が600kg/cm2 であり、誘電率が1
2.3であった。
【0028】さらにこの封着材料を用いて、Al 70
重量%、Si 30重量%よりなり、160×10-7
℃の熱膨張係数を有する金属製パッケージ(18リー
ド)の封着を行った。封着は、通常行われているように
ビークルを用いて封着材料をペースト化し、パッケージ
にスクリーン印刷した後、空気中、410℃で10分間
熱処理した。このようにして得られた封着物は気密性の
高いものであった。
【0029】なお、熱膨張係数は、外径4mm、長さ5
0mmに加熱成形した試料を用いて、石英押棒式熱膨張
計により測定し、曲げ強度は、封着材料を加熱して作製
したブロックから10×10×50mmの大きさに切り
出した試料を用いて3点曲げ試験により求めた。また誘
電率は、外径35mm、厚さ1.5mmの円板状に加熱
成形した試料を用いて、LCRメーター(25℃、1M
Hz)によって測定した。
【0030】(比較例) 実施例1において使用した低融点ガラス粉末60体積%
と、フッ化カルシウム粉末40体積%を混合して封着材
料を得た。
【0031】この封着材料は、30〜250℃における
熱膨張係数が150×10 -7 /℃、封着温度が410
℃、誘電率が12.0であり、実施例1の封着材料とほ
ぼ同等の値を示した。またこの封着材料を用いて、実施
例1で使用した金属製パッケージを同様の方法で封着し
たところ、気密性の高い封着物が得られた。しかしなが
ら、機械的強度は400kg/cm 2 であり、実施例1
の封着材料のそれに比べて200kg/cm 2 も低かっ
た。
【0032】なお、フッ化カルシウム粉末は、原料粉末
を1000℃で5時間焼成して粒成長させた後、ボール
ミルにて粉砕し、350メッシュの篩を通過させて、平
均粒 径5μmの粉末としたものを使用した。
【0033】
【発明の効果】 以上説明したように本発明の低融点高膨
張性封着材料は、熱膨張係数が120〜220×10 -7
/℃と高く、また低温での封着が可能であり、しかも機
械的強度が高いため、金属製パッケージの気密封着に好
適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C03C 14/00 C03C 14/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 体積%で低融点ガラス粉末 45〜80
    %、クリストバライト粉末及び/又はトリジマイト粉末
    5〜50%、セラミック粉末 0〜40%を混合して
    なり、クリストバライト粉末及びトリジマイト粉末は最
    大粒子径が45μm以下であり、かつ表面にZnOから
    なる被膜が形成されてなることを特徴とする高膨張性封
    着材料。
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