JP3226079B2 - 信号発生回路 - Google Patents

信号発生回路

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JP3226079B2
JP3226079B2 JP24648894A JP24648894A JP3226079B2 JP 3226079 B2 JP3226079 B2 JP 3226079B2 JP 24648894 A JP24648894 A JP 24648894A JP 24648894 A JP24648894 A JP 24648894A JP 3226079 B2 JP3226079 B2 JP 3226079B2
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保明 矢内
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富士通電装株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は特定信号を出力するため
の信号発生回路に関する。
【0002】
【従来の技術】商用電源を入力し、変圧・整流後に多用
途に使用する直流電源装置において、商用の主電源の遮
断時に、整流電圧も消失するから、その予告信号を発生
できることは便利である。その目的に使用する回路の例
を図3に示す。
【0003】図3において、補助電源1(Vc)は信号
発生回路の動作用電源として設けられ、常時投入されて
いる。抵抗性インピーダンス2と第1抵抗性インピーダ
ンス3は、補助電源1の直流電圧を分圧するもの、コン
デンサ4は第1抵抗性インピーダンス3と共に時定数回
路を構成するものである。接続点5はコンデンサ4と
1抵抗性インピーダンス3との接続点を示す。リレー接
点6は後述する主電源のオンオフ操作をさせるためのリ
レー接点を示す。
【0004】端子10は図示しない主電源のオンオフ操
作用の例えばリレー信号端子を示す。第1電圧比較回路
11は直流電圧源12の直流電圧V1と、前記コンデン
サ4の両端の電圧vとを比較し、電圧vがV1を超えた
ときまたはV1からより低下したとき、出力信号を発生
する。直流電圧V1を第1基準電圧とする。
【0005】端子20は前記出力信号とは異なる予告信
号の出力端子である。第2電圧比較回路21は直流電圧
源22の直流電圧V2と、前記コンデンサ4の両端の電
圧vとを比較し、電圧vが電圧V2を超えたとき、また
はV2からより低下したとき予告信号を出力する。直流
電圧V2を第2基準電圧とし、第1基準電圧V1より高
い値に選定して置く。
【0006】次に図3の動作を説明する。リレー接点6
を閉としたとき、抵抗性インピーダンス2と第1抵抗性
インピーダンス3の接続点5は接地されるので、コンデ
ンサ4に充電されていた電荷は放電されて、その後は蓄
積されない。時刻t0においてリレー接点6を閉→開に
操作したとき、抵抗性インピーダンス2・3を介して補
助電源1によりコンデンサ4が充電を開始する。図4
(A) はそのときのコンデンサ4の両端の電圧変化を示す
図である。図4(A) において、横軸は時間t、縦軸は電
圧vを示す。電圧vはリレー接点6が開操作されたとき
の「零」値から、第1抵抗性インピーダンス3・コンデ
ンサ4で定まる時定数にしたがって上昇する。時刻t1
においてV1に達したとき、第1電圧比較回路11から
出力が発生し、端子10から得られる。そのため出力信
号をリレーに流すなどすれば、図示しない商用電源をオ
ンさせることができる。例えば時刻tPがそのオン時刻
である。図4(B) に示す波形(“L”→“H”)が第1
電圧比較回路11の出力である。
【0007】電圧vが更に上昇し時刻t2 においてV2
に達したとき、第2電圧比較回路21から他の信号が発
生し、端子20から得られる。この信号は前記商用電源
をオンさせる信号が発生した後に発生するから、オン信
号発生を確認する意味に利用することができる。図4
(C) に示す波形(“H”→“L”)が第2比較回路21
の出力である。この確認信号は電源がオン操作されて、
例えば半導体メモリに給電している場合に、メモリ給電
バックアップ回路を切断することに使用できる。確認信
号が出力された後に、電圧vは時間経過と共になだらか
に更に上昇し、補助電源1の電圧Vcに到達して飽和す
る。
【0008】次にリレー接点6を閉じたとき商用電源を
オフ制御することができる。時刻tCにおいてリレー接
点6を閉じると、抵抗性インピーダンス2・3の接続点
が接地されるから、コンデンサ4の蓄積電荷は急激に放
電する。リレー接点6を閉じたときのコンデンサ4の両
端の電圧vの変化は、図4(A) の後半に示すようにな
る。即ち電圧vが補助電源の電圧Vcから急に下降を開
始し、時刻t3において電圧V2に達すると、第2電圧
比較回路21は“L”→“H”の変化出力を発生する。
【0009】次いで時刻t4 において電圧V1に達する
と、第1電圧比較回路11は“H”→“L”の変化出力
を発生する。今度の信号は主電源をオフさせるように動
作する。例えば時刻tf においてオフされる。そのた
め、前述の第2電圧比較回路21の出力は、主電源オフ
についての予告信号と認識させることが出来る。図4
(C) における第2電圧比較回路の動作信号を、特にPF
L信号(power fail logic) と呼ぶ。予告信号は例えば
半導体メモリのバックアップ電源について、商用電源の
一次側のセンサにより商用電源の異常を検知したとき、
バックアップ電源を投入することである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】図4(B)(C)において、
PFL信号は主電源オフについての予告信号の意味があ
るけれど、図4に示すように、波形変化の発生時刻t3
を見ると、リレー接点6を閉じた時刻tC から第2電圧
比較回路の出力の発生時刻t3 までの時間差は比較的大
きい。即ち予告信号の意味を持たせるためには、両者の
時間間隔を小さくする必要がある。そのためには、基準
電圧の大きさとして、 第2基準電圧≫第1基準電圧 と選定する必要がある。しかしその選定を行うとき、予
告信号の意味は一応果たせるが、前述の確認信号の意味
は失せてしまう。それは第1電圧比較回路の出力変化t
1 の後に図4(A) の場合より極めて長時間を要して、第
2電圧比較回路の出力変化t2 が得られるからである。
【0011】そのため他の考え方として、第3電圧比較
回路を使用し、その比較のための基準電圧V3は、第2
基準電圧V2より更に高い第3基準電圧とすることが提
案されている。当初に電源オンのための確認信号を得る
ときは、従来どおり第2電圧比較回路を使用する。この
とき第3電圧比較回路は接続しない。そして予告信号の
ためには第3電圧比較回路を使用し、そのときは第2電
圧比較回路を接続しない。このようにして図4(A) のt
C,3 の間隔を長く取って電源オフの予告信号の意味を
持たせることができる。
【0012】このようにして基準電圧の選定のみで予告
信号発生時刻の調節を行うときは、予告信号と確認信号
を両立させることが出来ない。また電圧比較回路を3つ
準備すると都合が良いが、装置が大きくなって、且つ接
続の有無のように使用方法が複雑となり、間違い易い。
【0013】本発明の目的は、したがってそれら従来技
術の欠点を改善し、簡易な構成の回路により、所定の状
態変化を検知した後に出来るだけ早く信号発生のできる
回路を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】第1抵抗性インピーダン
ス3・コンデンサ4で構成する時定数回路のコンデンサ
4両端の電圧を第1基準電圧V1と比較する第1電圧比
較回路11と、第1基準電圧V1より高い第2基準電圧
値V2を、前記コンデンサ4両端の電圧と比較する第2
電圧比較回路21とで構成し、第1電圧比較回路11の
出力信号を主信号とする信号発生回路において、本発明
は、定電圧制御素子7・第2抵抗性インピーダンス8・
整流素子9の直列接続回路を、前記第1抵抗性インピー
ダンス3と並列に接続して構成する。
【0015】
【作用】時定数回路のコンデンサが充電を開始すると
き、その充電電圧を第1基準電圧・第2基準電圧と、そ
れぞれ第1・第2電圧比較回路で比較して、第2電圧比
較回路の出力信号を第1電圧比較回路の出力信号の予告
信号とすることは従来技術と同様である。
【0016】次に所定の状態変化を検知したときは、コ
ンデンサを放電させる。コンデンサの蓄積電荷は定電圧
制御素子・第2抵抗性インピーダンス・整流素子を経て
急激な放電が開始される。コンデンサの両端の電圧が第
2基準電圧より低い値に降下したとき、第2電圧比較回
路から出力信号を発生する。2つの抵抗性インピーダン
スが並列接続されるため、放電時定数が当初のコンデン
サ充電時より小さくなって、放電はより急激になり、従
来技術のように単一の抵抗性インピーダンスの場合より
も急激となる。そのため第2電圧比較回路からの出力信
号の発生はより早められる。この信号を第1電圧比較回
路の出力信号に対し予告の信号として使用すれば、広く
利用できる。
【0017】その後に、定電圧制御素子の動作により並
列接続された方の抵抗性インピーダンスの接続を断にす
れば、コンデンサ放電は緩やかになる。第1電圧比較回
路の出力発生は従来と同じであっても良い。
【0018】
【実施例】図1は本発明の実施例の構成を示す図であ
る。図1においては、従来技術と同様な構成のものが多
く存在する。即ち、補助電源1,抵抗性インピーダンス
2,第1抵抗性インピーダンス3,コンデンサ4,リレ
ー接点6,端子10,第1電圧比較回路11,直流電圧
源12,端子20,第2電圧比較回路21,直流電圧源
22であって、それらの接続構成は従来技術として示す
図3と同様である。
【0019】図1において、電圧制御素子7はツェナダ
イオードであって、そのツェナ電圧は第2基準電圧V2
と略等しく選定する。そのツェナ電圧をVD とする。ま
た整流素子9の順方向電位降下をVF とする。電圧V2
との関係として V2>VD +VF を満足すれば良い。第2抵抗性インピーダンス8はその
抵抗値を第1抵抗性インピーダンス3の抵抗値と比較し
て、極度に小さく選定する。
【0020】図1の動作はリレー接点6を当初に閉、次
に開とすることにより、端子20からは端子10の出力
信号に対する確認信号を出力させることが出来、以上は
従来技術と同様である。
【0021】次にリレー接点6を開→閉にしたとき、本
発明の特徴的な動作を行う。即ち、商用電源回路におけ
る停電などのため、商用電源断となることを、一次側セ
ンサにより検知したとき、リレー接点6を直ぐ閉じる。
コンデンサ4の蓄積電荷は充分に多量であって、直流電
圧は補助電源1の電圧Vcとほぼ等しい電圧値であっ
た。リレー接点6が接地されたため、コンデンサ4の電
荷は、第1抵抗性インピーダンス3を介する経路と、ツ
ェナダイオード7・第2抵抗性インピーダンス8・ダイ
オード9を介する経路との両者により急激に放電する。
第2抵抗性インピーダンス8の値が第1抵抗性インピー
ダンス3に比べて小さいため、放電量は第1抵抗性イン
ピーダンス3のみの場合に比べて遙に大である。そのた
め、コンデンサ4の電圧vは忽ちV2に落ち込む。
【0022】図2はコンデンサ4の両端の電圧の時間的
変化を示す図である。横軸に時間をとってあるが、時刻
C は上述のリレー接点6を閉じた時刻を示す。コンデ
ンサ4の両端の電圧vがV2と等しくなった時刻をt5
とすれば、図4に示すt3 と比較して、時間的に新し
い、即ちtC により近い時刻である。したがって前述の
ように商用電源を整流して例えば半導体メモリに給電し
ていたような場合、給電系統をバックアップ電源に切換
える処置を第2電圧比較回路21の出力信号により自動
的に取らせれば良い。そのため、第2電圧比較回路21
の出力信号は、第1電圧比較回路11の出力信号に起因
する動作の予告乃至警告信号として利用することが出来
る。
【0023】図2において、コンデンサ4の両端の電圧
vは、その後も低下するが、放電経路は第1抵抗性イン
ピーダンス3の経路のみとなる。それはツェナダイオー
ド7が動作するからである。そして時刻t6において第
1基準電源の電圧V1に達する。時刻t6は図4におけ
るt4と比較して、より以前である。そして図4におけ
るt3とt4間の時間差を、図2におけるt5とt6間の時
間差と比較するとき、両時間差は等しい。
【0024】
【発明の効果】このようにして本発明によると、第2電
圧比較回路の出力信号を、従来より早く出力することが
容易に出来て、そのためその出力信号を利用する時に有
用である。そのための回路構成も複雑なものではなく実
用的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の構成を示す図である。
【図2】図1の回路のコンデンサの両端の電圧の時間的
変化を示す図である。
【図3】従来技術としての回路構成を示す図である。
【図4】図3の回路のコンデンサの両端の電圧の時間的
変化と、端子の出力信号の変化を示す図である。
【符号の説明】
1 補助電源 2 抵抗性インピーダンス 3 抵抗性インピーダンス 4 コンデンサ 6 リレー接点 7 定電圧制御素子 8 抵抗性インピーダンス 9 整流素子 10 端子 11 第1電圧比較回路 12 直流電圧源 20 端子 21 第2電圧比較回路 22 直流電圧源

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1抵抗性インピーダンス・コンデンサ
    で構成する時定数回路のコンデンサ両端の電圧を第1基
    準電圧と比較する第1電圧比較回路と、第1基準電圧よ
    り高い第2基準電圧値を前記コンデンサ両端の電圧と比
    較する第2電圧比較回路と、で構成し、第2電圧比較回
    路の出力信号を第1電圧比較回路の出力信号に対する予
    告信号として発生する信号発生回路において、 定電圧制御素子・第2抵抗性インピーダンス・整流素子
    の直列接続回路を、前記第1抵抗性インピーダンスと並
    列に接続したことを特徴とする信号発生回路。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の定電圧制御素子として第
    2基準電圧より低いツェナ電圧を有するツェナダイオー
    ドを使用することを特徴とする信号発生回路。
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