JP3225844B2 - 金属溶射木材及びその製法 - Google Patents
金属溶射木材及びその製法Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は木質基材表面に金属
溶射膜が設けられた金属溶射木材及びその製法に関し、
木質基材表面に水酸化ナトリウム水溶液または水酸化カ
リウム水溶液により疎性化処理を施し、さらにこの疎性
化された面に金属溶射膜を設けることにより、金属溶射
膜の木質基材に対する密着性を向上させたものである。
溶射膜が設けられた金属溶射木材及びその製法に関し、
木質基材表面に水酸化ナトリウム水溶液または水酸化カ
リウム水溶液により疎性化処理を施し、さらにこの疎性
化された面に金属溶射膜を設けることにより、金属溶射
膜の木質基材に対する密着性を向上させたものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、木材表面にアルミニウムなど
の金属を溶射して金属溶射膜を設け、木材の耐火性、耐
風化性を改善し、独特のメタリックな外観を与えること
が行われている。しかしながら、このような金属溶射木
材にあっては、金属溶射膜表面が製法上必然的に微妙な
凹凸面となって艶消し状態で仕上ることになる。従っ
て、光沢仕上げが要求される場合には、この金属溶射膜
表面をバフ研磨などによって研磨し、光沢仕上げとせね
ばならない。ところが、金属溶射膜と木材との密着性が
不十分であるため、研磨作業時に金属溶射膜が摩擦力を
受けて剥離してしまうという問題があり、光沢面を得る
ことが困難であった。また、金属溶射膜の密着性が不十
分であるため、通常の使用に際しても金属溶射膜が剥離
しやすく、耐久性が悪かった。
の金属を溶射して金属溶射膜を設け、木材の耐火性、耐
風化性を改善し、独特のメタリックな外観を与えること
が行われている。しかしながら、このような金属溶射木
材にあっては、金属溶射膜表面が製法上必然的に微妙な
凹凸面となって艶消し状態で仕上ることになる。従っ
て、光沢仕上げが要求される場合には、この金属溶射膜
表面をバフ研磨などによって研磨し、光沢仕上げとせね
ばならない。ところが、金属溶射膜と木材との密着性が
不十分であるため、研磨作業時に金属溶射膜が摩擦力を
受けて剥離してしまうという問題があり、光沢面を得る
ことが困難であった。また、金属溶射膜の密着性が不十
分であるため、通常の使用に際しても金属溶射膜が剥離
しやすく、耐久性が悪かった。
【0003】そこで、本願出願人は、金属溶射膜の木質
基材に対する密着性を向上させるために、特願昭60−
295380号(特公平6−2391号)において特許
出願を行っている。図4は、この特願昭60−2953
80号の金属溶射木材の一例を示す概略断面図である。
この金属溶射木材20は、木質基材21と金属溶射膜2
3との間にプライマとして合成樹脂膜22を介在させた
ものである。また、金属溶射膜の木質基材に対する密着
性を向上させた他の金属溶射木材としては、特公平3−
17898号の金属溶射木材があり、前述の特願昭60
−295380号の金属溶射木材と異るところは、合成
樹脂膜22中にセラミックス粒子が混入されている点で
ある。
基材に対する密着性を向上させるために、特願昭60−
295380号(特公平6−2391号)において特許
出願を行っている。図4は、この特願昭60−2953
80号の金属溶射木材の一例を示す概略断面図である。
この金属溶射木材20は、木質基材21と金属溶射膜2
3との間にプライマとして合成樹脂膜22を介在させた
ものである。また、金属溶射膜の木質基材に対する密着
性を向上させた他の金属溶射木材としては、特公平3−
17898号の金属溶射木材があり、前述の特願昭60
−295380号の金属溶射木材と異るところは、合成
樹脂膜22中にセラミックス粒子が混入されている点で
ある。
【0004】これらの金属溶射木材の製造方法として
は、まず、木質基材21の表面を40〜180番手の研
磨紙あるいは砂吹き機を用いて研削して物理的な凹凸を
形成したのち、必要によりセラミックス粒子が添加され
た熱可塑性樹脂液または熱硬化性樹脂液を塗布、乾燥し
て合成樹脂膜22を形成し、ついでこの合成樹脂膜22
上にアーク溶射装置を用いて金属ワイヤーを溶射して金
属溶射膜23を形成することにより金属溶射木材を製造
していた。ここでの木質基材21としては、スギ,ヒノ
キ,マツ,ナラ,アガチス,スプルースなどの天然木ム
ク材や、合板が使用されていた。上記熱可塑性樹脂液し
ては、アクリル樹脂,酢酸ビニル樹脂などの有機溶剤溶
液やエマルジョンなどが使用されており、また、熱硬化
性樹脂液としては、メラミン樹脂,エポキシ樹脂,ポリ
ウレタン樹脂などの未硬化樹脂液やこれを有機溶剤で希
釈した樹脂溶液などが使用されていた。
は、まず、木質基材21の表面を40〜180番手の研
磨紙あるいは砂吹き機を用いて研削して物理的な凹凸を
形成したのち、必要によりセラミックス粒子が添加され
た熱可塑性樹脂液または熱硬化性樹脂液を塗布、乾燥し
て合成樹脂膜22を形成し、ついでこの合成樹脂膜22
上にアーク溶射装置を用いて金属ワイヤーを溶射して金
属溶射膜23を形成することにより金属溶射木材を製造
していた。ここでの木質基材21としては、スギ,ヒノ
キ,マツ,ナラ,アガチス,スプルースなどの天然木ム
ク材や、合板が使用されていた。上記熱可塑性樹脂液し
ては、アクリル樹脂,酢酸ビニル樹脂などの有機溶剤溶
液やエマルジョンなどが使用されており、また、熱硬化
性樹脂液としては、メラミン樹脂,エポキシ樹脂,ポリ
ウレタン樹脂などの未硬化樹脂液やこれを有機溶剤で希
釈した樹脂溶液などが使用されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の金
属溶射木材においては、木質基材と金属溶射膜との間に
合成樹脂膜を介在させても、木質基材が特に天然木ムク
材である場合、金属溶射膜の天然木ムク材に対する密着
性において不満があった。また、従来の金属溶射木材を
製造する際には、前述したように木質基材の表面に樹脂
液を塗布する前に、木質基材表面の研削等を行って木質
基材の調整を行う必要があるため、砂吹き機等の特殊な
装置を要するうえ樹脂液の塗布後の乾燥に時間がかか
り、その結果、製造時間が長くなるうえ、コストがかか
ってしまうという問題があった。さらに、前記樹脂液は
使用可能時間に制限がある(使用可能時間が短い)ため
製造作業が煩雑となってしまう。また、研磨紙あるいは
砂吹き機を用いて研削して物理的な凹凸を木質基材の表
面に形成すると、木質基材の変形が大きく、微細な凹凸
を形成しにくく、金属溶射膜の木質基材に対する密着性
に不満があった。
属溶射木材においては、木質基材と金属溶射膜との間に
合成樹脂膜を介在させても、木質基材が特に天然木ムク
材である場合、金属溶射膜の天然木ムク材に対する密着
性において不満があった。また、従来の金属溶射木材を
製造する際には、前述したように木質基材の表面に樹脂
液を塗布する前に、木質基材表面の研削等を行って木質
基材の調整を行う必要があるため、砂吹き機等の特殊な
装置を要するうえ樹脂液の塗布後の乾燥に時間がかか
り、その結果、製造時間が長くなるうえ、コストがかか
ってしまうという問題があった。さらに、前記樹脂液は
使用可能時間に制限がある(使用可能時間が短い)ため
製造作業が煩雑となってしまう。また、研磨紙あるいは
砂吹き機を用いて研削して物理的な凹凸を木質基材の表
面に形成すると、木質基材の変形が大きく、微細な凹凸
を形成しにくく、金属溶射膜の木質基材に対する密着性
に不満があった。
【0006】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、製造時間の短縮ならびにコストの低減が可能で、し
かも金属溶射膜の木質基材に対する密着性が優れた金属
溶射木材とその製法を提供することにある。
で、製造時間の短縮ならびにコストの低減が可能で、し
かも金属溶射膜の木質基材に対する密着性が優れた金属
溶射木材とその製法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
木質基材表面に水酸化ナトリウム水溶液または水酸化カ
リウム水溶液により疎性化処理が施され、さらにこの疎
性化された面に金属溶射膜が設けられてなることを特徴
とする金属溶射木材を前記課題の解決手段とした。
木質基材表面に水酸化ナトリウム水溶液または水酸化カ
リウム水溶液により疎性化処理が施され、さらにこの疎
性化された面に金属溶射膜が設けられてなることを特徴
とする金属溶射木材を前記課題の解決手段とした。
【0008】また、請求項2記載の発明は、木質基材表
面に水酸化ナトリウム水溶液または水酸化カリウム水溶
液を塗布、乾燥する疎性化処理工程と、この疎性化処理
工程により形成された疎性化された面に金属を溶射する
金属溶射工程とを少なくとも備えることを特徴とする金
属溶射木材の製法を前記課題の解決手段とした。
面に水酸化ナトリウム水溶液または水酸化カリウム水溶
液を塗布、乾燥する疎性化処理工程と、この疎性化処理
工程により形成された疎性化された面に金属を溶射する
金属溶射工程とを少なくとも備えることを特徴とする金
属溶射木材の製法を前記課題の解決手段とした。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に理解しやすく
するため、実施形態について説明する。かかる実施形態
は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定
するものではなく、本発明の範囲で任意に変更可能であ
る。図1は、本発明の金属溶射木材の一実施形態を示す
断面図で、図中符号1は金属溶射木材である。この金属
溶射木材1は、木質基材2表面に水酸化ナトリウム水溶
液または水酸化カリウム水溶液により疎性化処理が施さ
れ、さらにこの疎性化された面2aに金属溶射膜5が設
けられてなるものである。
するため、実施形態について説明する。かかる実施形態
は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定
するものではなく、本発明の範囲で任意に変更可能であ
る。図1は、本発明の金属溶射木材の一実施形態を示す
断面図で、図中符号1は金属溶射木材である。この金属
溶射木材1は、木質基材2表面に水酸化ナトリウム水溶
液または水酸化カリウム水溶液により疎性化処理が施さ
れ、さらにこの疎性化された面2aに金属溶射膜5が設
けられてなるものである。
【0010】前記木質基材2は、この例では平板状であ
るがこれに限られず、任意の形状に加工されたものも使
用できる。木質基材2の種類は特に限定されず、天然木
ムク材、合板、化粧合板、パーティクルボード、ファイ
バーボードなどが用いられる。天然木としては、スギ,
ヒノキ,マツ,ブナ,ナラ,アガチス,マホガニー,セ
ン,スプルースなどの樹種が使用されるがこれに限られ
ることはなく、一般に木材中のヤニ成分が少ないものが
好ましい。また、この木質基材2は含水率15%程度以
下に調整されたものを用いるのが好ましい。このような
木質基材2の表面、すなわち金属溶射膜5が設けられる
面には、疎性化処理が施されて微細な凹凸を有する面2
aが形成されている。また、木質基材2の金属溶射膜5
が設けられる面には、前記疎性化処理により粗面が形成
されているので、前記疎性化された面2aは粗面を有し
ている。
るがこれに限られず、任意の形状に加工されたものも使
用できる。木質基材2の種類は特に限定されず、天然木
ムク材、合板、化粧合板、パーティクルボード、ファイ
バーボードなどが用いられる。天然木としては、スギ,
ヒノキ,マツ,ブナ,ナラ,アガチス,マホガニー,セ
ン,スプルースなどの樹種が使用されるがこれに限られ
ることはなく、一般に木材中のヤニ成分が少ないものが
好ましい。また、この木質基材2は含水率15%程度以
下に調整されたものを用いるのが好ましい。このような
木質基材2の表面、すなわち金属溶射膜5が設けられる
面には、疎性化処理が施されて微細な凹凸を有する面2
aが形成されている。また、木質基材2の金属溶射膜5
が設けられる面には、前記疎性化処理により粗面が形成
されているので、前記疎性化された面2aは粗面を有し
ている。
【0011】前記疎性化処理は、木質基材2と金属溶射
膜5との密着性の向上を計るものであり、水酸化ナトリ
ウム水溶液または水酸化カリウム水溶液を木質基材2表
面に塗布、乾燥することによって木質基材2表面に疎性
化された面2aを形成する処理である。さらに、この面
2a上には、金属が溶射されて金属溶射膜3が形成され
ている。
膜5との密着性の向上を計るものであり、水酸化ナトリ
ウム水溶液または水酸化カリウム水溶液を木質基材2表
面に塗布、乾燥することによって木質基材2表面に疎性
化された面2aを形成する処理である。さらに、この面
2a上には、金属が溶射されて金属溶射膜3が形成され
ている。
【0012】金属溶射膜3は、その表面が微少な凹凸と
なって艶消し(マット)仕上げとなっており、金属に銅
を使えば赤銅色の、またアルミニウムや亜鉛を使えば銀
白色の溶射膜3が得られる。この金属溶射膜3と木質基
材2との界面は、微細な凹凸となって、金属溶射膜3と
木質基材2が相互に入り込んだ状態となっている。これ
は、木質基材2表面に、水酸化ナトリウム水溶液または
水酸化カリウム水溶液により疎性化処理が施されたこと
により、木質基材2表面のセルロースなどの有機物の一
部が分解されて、木質基材2表面に微細な凹凸を有する
面2aが形成され、この面2a上に金属が溶射されてい
るからである。金属溶射膜3と木質基材2がこのように
微細な凹凸によって結合されることにより、結果的に金
属溶射膜3の木質基材2に対する密着性が格段に向上す
る。金属溶射膜3の厚さは、金属溶射木材の用途等に応
じて任意に決められるが、通常は密着性、経済性などの
点から50〜200μm程度の範囲とされる。
なって艶消し(マット)仕上げとなっており、金属に銅
を使えば赤銅色の、またアルミニウムや亜鉛を使えば銀
白色の溶射膜3が得られる。この金属溶射膜3と木質基
材2との界面は、微細な凹凸となって、金属溶射膜3と
木質基材2が相互に入り込んだ状態となっている。これ
は、木質基材2表面に、水酸化ナトリウム水溶液または
水酸化カリウム水溶液により疎性化処理が施されたこと
により、木質基材2表面のセルロースなどの有機物の一
部が分解されて、木質基材2表面に微細な凹凸を有する
面2aが形成され、この面2a上に金属が溶射されてい
るからである。金属溶射膜3と木質基材2がこのように
微細な凹凸によって結合されることにより、結果的に金
属溶射膜3の木質基材2に対する密着性が格段に向上す
る。金属溶射膜3の厚さは、金属溶射木材の用途等に応
じて任意に決められるが、通常は密着性、経済性などの
点から50〜200μm程度の範囲とされる。
【0013】次に、本発明の金属溶射木材の製法の一実
施形態について説明する。図2(a)〜(e)は、図1
の金属溶射木材を製造する工程順に示す斜視図である。
図1に示したような金属溶射木材1を製造するには、ま
ず、図2(a)に示すように前述の木質基材2を用意す
る。この木質基材2は疎性化処理工程に送る前に熱風乾
燥器等を用いて含水率15%程度以下、好ましくは含水
率12%程度以下に調整しておくことが好ましい。木質
基材2の含水率が15%を越えると、使用時の木材の収
縮が大きくなり、金属溶射膜の密着性悪化のため好まし
くない。ついで、図2(b)に示すようにこの木質基材
2表面に水酸化ナトリウム水溶液または水酸化カリウム
水溶液を刷毛5などを用いて塗布した後、図2(c)に
示すように塗布した水溶液の水分を乾燥する疎性化処理
工程を行うことにより、木質基材2表面に疎性化された
面2aを形成する。
施形態について説明する。図2(a)〜(e)は、図1
の金属溶射木材を製造する工程順に示す斜視図である。
図1に示したような金属溶射木材1を製造するには、ま
ず、図2(a)に示すように前述の木質基材2を用意す
る。この木質基材2は疎性化処理工程に送る前に熱風乾
燥器等を用いて含水率15%程度以下、好ましくは含水
率12%程度以下に調整しておくことが好ましい。木質
基材2の含水率が15%を越えると、使用時の木材の収
縮が大きくなり、金属溶射膜の密着性悪化のため好まし
くない。ついで、図2(b)に示すようにこの木質基材
2表面に水酸化ナトリウム水溶液または水酸化カリウム
水溶液を刷毛5などを用いて塗布した後、図2(c)に
示すように塗布した水溶液の水分を乾燥する疎性化処理
工程を行うことにより、木質基材2表面に疎性化された
面2aを形成する。
【0014】ここで用いられる水酸化ナトリウム水溶液
や水酸化カリウムの濃度としては、1〜6%、好ましく
は4%程度の範囲のものが用いられる。水酸化ナトリウ
ム水溶液や水酸化カリウムの濃度が6%を越えると、濃
すぎて木材基材の変色、木材基材表面の強度低下のため
好ましくない。また、濃度が1%未満であると、淡すぎ
て目的とする効果が得られにくいため好ましくない。
や水酸化カリウムの濃度としては、1〜6%、好ましく
は4%程度の範囲のものが用いられる。水酸化ナトリウ
ム水溶液や水酸化カリウムの濃度が6%を越えると、濃
すぎて木材基材の変色、木材基材表面の強度低下のため
好ましくない。また、濃度が1%未満であると、淡すぎ
て目的とする効果が得られにくいため好ましくない。
【0015】水酸化ナトリウム水溶液や水酸化カリウム
水溶液の塗布方法は、通常の刷毛塗り法以外に、スプレ
ー塗布、ロールコーター,フローコーター,シャワーコ
ーター,カーテンコーターなどのコーターを用いる方法
あるいは木質基材2の表面のみを浸漬する方法などが適
宜採用される。水酸化ナトリウム水溶液や水酸化カリウ
ム水溶液の塗布量は、50〜100g/m2程度が適当
である。水酸化ナトリウム水溶液や水酸化カリウム水溶
液の塗布量が100g/m2を越えると、多過ぎて木質
基材の含水率が上昇するため好ましくない。また、塗布
量が50g/m2未満であると、必要とされている微細
な凹凸を有する面や粗面の形成ができないため好ましく
ない。ここでの乾燥は、風乾、真空乾燥、加熱乾燥、赤
外線乾燥、高周波乾燥などの方法が適宜採用され、木質
基材2表面に塗布した水酸化ナトリウム水溶液や水酸化
カリウム水溶液の水分が揮散するまで行う。
水溶液の塗布方法は、通常の刷毛塗り法以外に、スプレ
ー塗布、ロールコーター,フローコーター,シャワーコ
ーター,カーテンコーターなどのコーターを用いる方法
あるいは木質基材2の表面のみを浸漬する方法などが適
宜採用される。水酸化ナトリウム水溶液や水酸化カリウ
ム水溶液の塗布量は、50〜100g/m2程度が適当
である。水酸化ナトリウム水溶液や水酸化カリウム水溶
液の塗布量が100g/m2を越えると、多過ぎて木質
基材の含水率が上昇するため好ましくない。また、塗布
量が50g/m2未満であると、必要とされている微細
な凹凸を有する面や粗面の形成ができないため好ましく
ない。ここでの乾燥は、風乾、真空乾燥、加熱乾燥、赤
外線乾燥、高周波乾燥などの方法が適宜採用され、木質
基材2表面に塗布した水酸化ナトリウム水溶液や水酸化
カリウム水溶液の水分が揮散するまで行う。
【0016】ついで、図2(d)に示すように前述の疎
性化処理により形成された疎性化された面2aに金属を
溶射する金属溶射工程を行うと、図1や図2(e)に示
すような金属溶射木材1が得られる。金属溶射は、図2
(d)に示したようなアーク溶射装置6を用いて行わ
れ、アーク中に銅,アルミニウム,亜鉛などのワイヤー
材を高速の溶融状態で木質基材2の疎性化された面2a
上に吹き付けることにより行われる。なお、金属溶射
は、ワイヤー材以外に金属粉末を溶融して吹き付ける粉
末式によっても行われる。また、実際の作業にあたって
は、JlS−H−8301(アルミニウム溶射),Jl
S−H−9301(アルミニウム溶射作業標準),Jl
S−H−8300(亜鉛溶射)、JlS−H−9300
(亜鉛溶射祖業標準)などを参照すると便利である。ま
た、金属溶射木材に光沢仕上げが要求される場合には、
さらに得られた金属溶射木材1の金属溶射膜3表面をサ
ンダーやバフ研磨などによって研磨し、光沢仕上げす
る。このとき金属溶射膜3は木質基材2に強固に密着し
ているので、摩擦力を受けて剥離することが殆どない。
性化処理により形成された疎性化された面2aに金属を
溶射する金属溶射工程を行うと、図1や図2(e)に示
すような金属溶射木材1が得られる。金属溶射は、図2
(d)に示したようなアーク溶射装置6を用いて行わ
れ、アーク中に銅,アルミニウム,亜鉛などのワイヤー
材を高速の溶融状態で木質基材2の疎性化された面2a
上に吹き付けることにより行われる。なお、金属溶射
は、ワイヤー材以外に金属粉末を溶融して吹き付ける粉
末式によっても行われる。また、実際の作業にあたって
は、JlS−H−8301(アルミニウム溶射),Jl
S−H−9301(アルミニウム溶射作業標準),Jl
S−H−8300(亜鉛溶射)、JlS−H−9300
(亜鉛溶射祖業標準)などを参照すると便利である。ま
た、金属溶射木材に光沢仕上げが要求される場合には、
さらに得られた金属溶射木材1の金属溶射膜3表面をサ
ンダーやバフ研磨などによって研磨し、光沢仕上げす
る。このとき金属溶射膜3は木質基材2に強固に密着し
ているので、摩擦力を受けて剥離することが殆どない。
【0017】この実施形態の金属溶射木材1にあって
は、木質基材2表面に水酸化ナトリウム水溶液または水
酸化カリウム水溶液により疎性化処理が施されたことに
より、木質基材2表面に微細な凹凸を有する面2aが形
成され、さらにこの微細な凹凸を有する面2aに金属が
溶射されて金属溶射膜3が設けられたことにより、この
金属溶射膜3と木質基材2との界面が微細な凹凸となっ
て、金属溶射膜3と木質基材2が相互に入り込んだ状態
となり、金属溶射膜3の木質基材2に対する密着力が極
めて高いものになる。さらに、水酸化ナトリウム水溶液
または水酸化カリウムによる疎性化処理は、木質基材2
の変形が軽微で済み、木質基材2の表面に微細な凹凸を
形成することができ、また、表面ムラが発生しにくいの
で、金属溶射膜3の木質基材2に対する密着性が優れ
る。従って、この実施形態の金属溶射木材1は、通常の
使用において金属溶射膜3が簡単に剥離するような不都
合がなく、耐久性に富むものとなる。また、表面を光沢
仕上げとする場合も研摩によって金属溶射膜3が剥離す
ることがなく、安心して研摩作業が行え、かつ良好な光
沢面を得ることができる。
は、木質基材2表面に水酸化ナトリウム水溶液または水
酸化カリウム水溶液により疎性化処理が施されたことに
より、木質基材2表面に微細な凹凸を有する面2aが形
成され、さらにこの微細な凹凸を有する面2aに金属が
溶射されて金属溶射膜3が設けられたことにより、この
金属溶射膜3と木質基材2との界面が微細な凹凸となっ
て、金属溶射膜3と木質基材2が相互に入り込んだ状態
となり、金属溶射膜3の木質基材2に対する密着力が極
めて高いものになる。さらに、水酸化ナトリウム水溶液
または水酸化カリウムによる疎性化処理は、木質基材2
の変形が軽微で済み、木質基材2の表面に微細な凹凸を
形成することができ、また、表面ムラが発生しにくいの
で、金属溶射膜3の木質基材2に対する密着性が優れ
る。従って、この実施形態の金属溶射木材1は、通常の
使用において金属溶射膜3が簡単に剥離するような不都
合がなく、耐久性に富むものとなる。また、表面を光沢
仕上げとする場合も研摩によって金属溶射膜3が剥離す
ることがなく、安心して研摩作業が行え、かつ良好な光
沢面を得ることができる。
【0018】また、この実施形態の金属溶射木材1にあ
っては、従来の金属溶射木材のように木質基材と金属溶
射膜との間に合成樹脂膜を介在させないので、その製造
の際には砂吹き機等の特殊な装置が不要であるうえ合成
樹脂膜形成用樹脂液の塗布後の乾燥工程も不要であり、
また、水酸化ナトリウム水溶液または水酸化カリウムの
塗布後の乾燥は短時間で済み、さらに、疎性化処理に用
いられる水酸化ナトリウム水溶液や水酸化カリウム水溶
液は、使用可能時間に制限がない(使用可能時間が長
い)ので製造作業が煩雑となることがなく、従って製造
時間の短縮ならびにコストの低減が可能である。
っては、従来の金属溶射木材のように木質基材と金属溶
射膜との間に合成樹脂膜を介在させないので、その製造
の際には砂吹き機等の特殊な装置が不要であるうえ合成
樹脂膜形成用樹脂液の塗布後の乾燥工程も不要であり、
また、水酸化ナトリウム水溶液または水酸化カリウムの
塗布後の乾燥は短時間で済み、さらに、疎性化処理に用
いられる水酸化ナトリウム水溶液や水酸化カリウム水溶
液は、使用可能時間に制限がない(使用可能時間が長
い)ので製造作業が煩雑となることがなく、従って製造
時間の短縮ならびにコストの低減が可能である。
【0019】実施形態の金属溶射木材の製法にあって
は、木質基材2表面に水酸化ナトリウム水溶液または水
酸化カリウム水溶液を塗布、乾燥する疎性化処理工程
と、この疎性化処理により形成された疎性化された面2
aに金属を溶射する金属溶射工程とを少なくとも備える
ようにしたことにより、製造時間が長くなることやコス
ト高となることを改善でき、しかも容易に図1に示した
ような実施形態の金属溶射木材1を製造することができ
る。
は、木質基材2表面に水酸化ナトリウム水溶液または水
酸化カリウム水溶液を塗布、乾燥する疎性化処理工程
と、この疎性化処理により形成された疎性化された面2
aに金属を溶射する金属溶射工程とを少なくとも備える
ようにしたことにより、製造時間が長くなることやコス
ト高となることを改善でき、しかも容易に図1に示した
ような実施形態の金属溶射木材1を製造することができ
る。
【0020】
【実施例】以下、本発明を、実施例および比較例によ
り、具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみ
に限定されるものではない。 (実施例1)木質基材としてアガチスの板材(10mm
×200mm×200mm)を用い、このアガチスの板
材を熱風乾燥器を用いて含水率10%に調整した後、板
材の表面に4%NaOH水溶液を70g/m2の塗布量
で刷毛を用いて塗布した後、NaOH水溶液の水分を風
乾(雰囲気温度60℃、30分)して乾燥し、アガチス
の板材の表面に微細な凹凸を有する面を形成した。つい
で、形成された微細な凹凸を有する面上にアーク溶射装
置を用い、電流70〜100A、電圧30V、空気圧
0.5MPa、溶射距離約30cmで、アルミニウムワ
イヤーを溶射し、厚さ100μmのアルミニウム溶射膜
を設けて、アルミニウム溶射木材を得た。
り、具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみ
に限定されるものではない。 (実施例1)木質基材としてアガチスの板材(10mm
×200mm×200mm)を用い、このアガチスの板
材を熱風乾燥器を用いて含水率10%に調整した後、板
材の表面に4%NaOH水溶液を70g/m2の塗布量
で刷毛を用いて塗布した後、NaOH水溶液の水分を風
乾(雰囲気温度60℃、30分)して乾燥し、アガチス
の板材の表面に微細な凹凸を有する面を形成した。つい
で、形成された微細な凹凸を有する面上にアーク溶射装
置を用い、電流70〜100A、電圧30V、空気圧
0.5MPa、溶射距離約30cmで、アルミニウムワ
イヤーを溶射し、厚さ100μmのアルミニウム溶射膜
を設けて、アルミニウム溶射木材を得た。
【0021】次に、実施例1で得られたアルミニウム溶
射木材のアルミニウム溶射膜の板材に対する密着性につ
いて試験した。ここでの密着性の試験は、アルミニウム
溶射膜に1mm間隔で縦横に切り目を入れてごばん目を
100個つくり、この上からセロハン粘着テープを貼っ
た後、引き剥してアルミニウム溶射膜の剥離試験を実施
したところ、アルミニウム溶射膜の残存率は図3(a)
に示すように100/100(N=5)であり、セロハ
ン粘着テープに取られるものはなく、極めて優れた密着
性を示した。
射木材のアルミニウム溶射膜の板材に対する密着性につ
いて試験した。ここでの密着性の試験は、アルミニウム
溶射膜に1mm間隔で縦横に切り目を入れてごばん目を
100個つくり、この上からセロハン粘着テープを貼っ
た後、引き剥してアルミニウム溶射膜の剥離試験を実施
したところ、アルミニウム溶射膜の残存率は図3(a)
に示すように100/100(N=5)であり、セロハ
ン粘着テープに取られるものはなく、極めて優れた密着
性を示した。
【0022】(実施例2)4%NaOH水溶液に代えて
4%KOHを用いた以外は前記実施例1と同様にしてア
ルミニウム溶射木材を得た。この実施例2で得られたア
ルミニウム溶射木材のアルミニウム溶射膜の板材(木質
基材)に対する密着性の試験を前述の剥離試験と同様に
して行ったところ、実施例1と同様にアルミニウム溶射
膜の残存率は100/100(N=5)であり、極めて
優れた密着性を示した。
4%KOHを用いた以外は前記実施例1と同様にしてア
ルミニウム溶射木材を得た。この実施例2で得られたア
ルミニウム溶射木材のアルミニウム溶射膜の板材(木質
基材)に対する密着性の試験を前述の剥離試験と同様に
して行ったところ、実施例1と同様にアルミニウム溶射
膜の残存率は100/100(N=5)であり、極めて
優れた密着性を示した。
【0023】(比較例1)4%NaOH水溶液を板材に
塗布、乾燥する疎性化処理を施さない以外は実施例1と
同様にしてアルミニウム溶射木材を得た。この比較例1
で得られたアルミニウム溶射木材のアルミニウム溶射膜
の板材(木質基材)に対する密着性の試験を前述の剥離
試験と同様にして行ったところ、アルミニウム溶射膜の
残存率は図3(b)に示すように30/100〜70/
100(N=5)であり、密着性は著しく悪かった。
塗布、乾燥する疎性化処理を施さない以外は実施例1と
同様にしてアルミニウム溶射木材を得た。この比較例1
で得られたアルミニウム溶射木材のアルミニウム溶射膜
の板材(木質基材)に対する密着性の試験を前述の剥離
試験と同様にして行ったところ、アルミニウム溶射膜の
残存率は図3(b)に示すように30/100〜70/
100(N=5)であり、密着性は著しく悪かった。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の金属
溶射木材は、前述の構成としたことにより、金属溶射膜
と木質基材との界面が微細な凹凸となって、金属溶射膜
と木質基材が相互に入り込んだ状態となり、金属溶射膜
の木質基材に対する密着力が極めて高くなる。さらに、
水酸化ナトリウム水溶液または水酸化カリウムによる疎
性化処理は、木質基材の変形が軽微で済み、木質基材の
表面に微細な凹凸を形成することができ、また、表面ム
ラが発生しにくいので、金属溶射膜の木質基材に対する
密着性が優れる。従って、この本発明の金属溶射木材
は、通常の使用において金属溶射膜が簡単に剥離するよ
うな不都合がなく、耐久性に富むものとなる。また、表
面を光沢仕上げとする場合も研摩によって金属溶射膜が
剥離することがなく、安心して研摩作業が行え、かつ良
好な光沢面を得ることができる。
溶射木材は、前述の構成としたことにより、金属溶射膜
と木質基材との界面が微細な凹凸となって、金属溶射膜
と木質基材が相互に入り込んだ状態となり、金属溶射膜
の木質基材に対する密着力が極めて高くなる。さらに、
水酸化ナトリウム水溶液または水酸化カリウムによる疎
性化処理は、木質基材の変形が軽微で済み、木質基材の
表面に微細な凹凸を形成することができ、また、表面ム
ラが発生しにくいので、金属溶射膜の木質基材に対する
密着性が優れる。従って、この本発明の金属溶射木材
は、通常の使用において金属溶射膜が簡単に剥離するよ
うな不都合がなく、耐久性に富むものとなる。また、表
面を光沢仕上げとする場合も研摩によって金属溶射膜が
剥離することがなく、安心して研摩作業が行え、かつ良
好な光沢面を得ることができる。
【0025】また、本発明の金属溶射木材にあっては、
従来の金属溶射木材のように木質基材と金属溶射膜との
間に合成樹脂膜を介在させないので、その製造の際には
砂吹き機等の特殊な装置が不要であるうえ合成樹脂膜形
成用樹脂液の塗布後の乾燥工程も不要であり、また、水
酸化ナトリウム水溶液または水酸化カリウムの塗布後の
乾燥は短時間で済み、さらに、疎性化処理に用いられる
水酸化ナトリウム水溶液や水酸化カリウム水溶液は、使
用可能時間に制限がない(使用可能時間が長い)ので製
造作業が煩雑となることがなく、従って製造時間の短縮
ならびにコストの低減が可能である。また、請求項2記
載の金属溶射木材の製法は、前述の構成としたことによ
り、製造時間が長くなることやコスト高となることを改
善でき、しかも容易に本発明の金属溶射木材を製造する
ことができる。
従来の金属溶射木材のように木質基材と金属溶射膜との
間に合成樹脂膜を介在させないので、その製造の際には
砂吹き機等の特殊な装置が不要であるうえ合成樹脂膜形
成用樹脂液の塗布後の乾燥工程も不要であり、また、水
酸化ナトリウム水溶液または水酸化カリウムの塗布後の
乾燥は短時間で済み、さらに、疎性化処理に用いられる
水酸化ナトリウム水溶液や水酸化カリウム水溶液は、使
用可能時間に制限がない(使用可能時間が長い)ので製
造作業が煩雑となることがなく、従って製造時間の短縮
ならびにコストの低減が可能である。また、請求項2記
載の金属溶射木材の製法は、前述の構成としたことによ
り、製造時間が長くなることやコスト高となることを改
善でき、しかも容易に本発明の金属溶射木材を製造する
ことができる。
【0026】なお、本発明の望ましい実施の態様として
は、次に記載したような構成要件を設定したときに、発
明の効果を特に得ることができる。 1.請求項2の金属溶射木材の製法において、木質基材
表面に疎性化処理を施す前に木質基材の含水率を15%
程度以下に調整することを特徴とする金属溶射木材の製
法。 2.請求項2の金属溶射木材の製法において、金属溶射
工程により形成された金属溶射膜表面を研磨して光沢仕
上げする工程を備えることを特徴とする金属溶射木材の
製法。
は、次に記載したような構成要件を設定したときに、発
明の効果を特に得ることができる。 1.請求項2の金属溶射木材の製法において、木質基材
表面に疎性化処理を施す前に木質基材の含水率を15%
程度以下に調整することを特徴とする金属溶射木材の製
法。 2.請求項2の金属溶射木材の製法において、金属溶射
工程により形成された金属溶射膜表面を研磨して光沢仕
上げする工程を備えることを特徴とする金属溶射木材の
製法。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の金属溶射木材の一実施形態を示す概
略断面図である。
略断面図である。
【図2】 本発明の金属溶射木材の製法の一実施形態を
工程順に示した斜視図である。
工程順に示した斜視図である。
【図3】 実施例1、比較例1でそれぞれ得られたアル
ミニウム溶射木材のアルミニウム溶射膜の木質基材に対
する密着性の試験を行った結果を示すグラフである。
ミニウム溶射木材のアルミニウム溶射膜の木質基材に対
する密着性の試験を行った結果を示すグラフである。
【図4】 従来の金属溶射木材の一例を示す概略断面図
である。
である。
1・・・金属溶射木材、2・・・木質基材、2a・・・面、3・・・
金属溶射膜、5・・・刷毛、6・・・アーク溶射装置。
金属溶射膜、5・・・刷毛、6・・・アーク溶射装置。
Claims (2)
- 【請求項1】 木質基材表面に水酸化ナトリウム水溶液
または水酸化カリウム水溶液により疎性化処理が施さ
れ、さらにこの疎性化された面に金属溶射膜が設けられ
てなることを特徴とする金属溶射木材。 - 【請求項2】 木質基材表面に水酸化ナトリウム水溶液
または水酸化カリウム水溶液を塗布、乾燥する疎性化処
理工程と、この疎性化処理工程により形成された疎性化
された面に金属を溶射する金属溶射工程とを少なくとも
備えることを特徴とする金属溶射木材の製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21633596A JP3225844B2 (ja) | 1996-08-16 | 1996-08-16 | 金属溶射木材及びその製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21633596A JP3225844B2 (ja) | 1996-08-16 | 1996-08-16 | 金属溶射木材及びその製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1060616A JPH1060616A (ja) | 1998-03-03 |
JP3225844B2 true JP3225844B2 (ja) | 2001-11-05 |
Family
ID=16686937
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21633596A Expired - Fee Related JP3225844B2 (ja) | 1996-08-16 | 1996-08-16 | 金属溶射木材及びその製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3225844B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20110171396A1 (en) * | 2010-01-08 | 2011-07-14 | Valerian Pershin | Thermally sprayed metal coatings on wood or wood composite surfaces |
-
1996
- 1996-08-16 JP JP21633596A patent/JP3225844B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1060616A (ja) | 1998-03-03 |
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Date | Code | Title | Description |
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A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
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