JP3225815U - 不織布からなる2層構造の研磨パッド - Google Patents
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Abstract
【課題】好適な平坦性を発揮すると共に、傷発生を抑制し研磨精度に優れた不織布タイプの研磨パッドを提供する。【解決手段】研磨面を有する研磨層と定盤への固定面を有するクッション層とが貼り合わされてなる研磨パッドであって、研磨層はアスカーC硬度70以上90以下の不織布からなり、クッション層は、アスカーC硬度40以上70未満の不織布からなる。不織布は、ランダムに集積された樹脂繊維に樹脂を含浸させてなり、樹脂繊維は、ポリエチレンテレフタレート繊維、ナイロン繊維、またはポリプロピレン繊維である。【選択図】図1
Description
本考案は、半導体ウエハ、ディスプレイ用ガラス基板、ハードディスク用基板等の研磨工程で使用される研磨パッドに関する。詳しくは、不織布で構成された研磨パッドであって、研磨対象物の平坦性及び面粗さの加工精度が改善された研磨パッドに関する。
半導体ウエハ、ディスプレイ用ガラス基板、ハードディスク用基板といった半導体部品、電子部品の製造プロセスにおいて、その表面の平坦化、鏡面化のための研磨工程を組み込むことが一般的となっている。この研磨工程においては、研磨パッドを研磨装置に固定した後、ウエハ等の被研磨部材を研磨パッドに押圧し研磨スラリーを供給しながら、両者を相対的に摺動させて研磨を行っている。かかる研磨工程は、被研磨面の平坦化を主目的とする1次・2次研磨工程、被研磨面の鏡面化を主目的とする仕上げ研磨工程の複数の研磨工程で構成される。
そして、上記の研磨工程においては、被研磨材の材質や各工程における目的に応じて複数種の研磨パッドが使用される。これら研磨パッドとしては、発泡ポリウレタンタイプの研磨パッド、スエードタイプの研磨パット、不織布タイプの研磨パッドが知られている。
発泡ポリウレタンタイプの研磨パッドは、2液硬化型ポリウレタンを発泡硬化させて、適宜のサイズにスライスすることにより製造される。発泡ポリウレタンタイプの研磨パッドは、比較的硬質であり、被研磨面の平坦化に有用であることから、1次研磨で使用されることが多い。
スエードタイプの研磨パットは、ポリエステル等の不織布にポリウレタン等の樹脂を含浸させた基材の内部に発泡層を成長させた後、基材の表面部分を除去し発泡層に開口部を形成して製造される。スエードタイプの研磨パットは、表面がソフトで柔らかく、発砲層による研磨材の保持作用により、研磨傷のない鏡面加工が可能である。そのため、主に仕上げ研磨用に使用される。
そして、不織布タイプの研磨パッドは、ランダムに集積された樹脂繊維にポリウレタン等の樹脂を含浸させて製造される。不織布タイプの研磨パッドは、比較的硬度が低く適度な弾性と柔軟性を有することから、被研磨面の形状追従性に優れる。そのため、不織布タイプの研磨パッドは、発泡ポリウレタンタイプの研磨パッドよりも研磨速度は低いものの、研磨傷を抑制しながら研磨が可能であり、主に1次研磨と2次研磨で使用され、仕上げ研磨にも使用されることがある。
上述した半導体部品、電子部品においては、近年、更なる高精度化・高集積化が進んでいる。また、ウエハやディスプレイパネルにおいては大径化、大面積化も進行している。これらを背景として、研磨工程においても効率を重視しつつも、高精度な研磨面の形成が要求されている。これに対応するため、研磨装置、研磨材の改良に加え、研磨パッドについても様々な改良が提案されている。
本願の考案者等は、上記の各種研磨パッドのうち、不織布タイプの研磨パッドに着目した。上述のとおり、不織布タイプの研磨パッドは、適度な硬度・弾性を有し、1次研磨及び2次研磨から仕上げ研磨までの幅広い範囲での研磨工程に対応可能であり、今後、改良要求がより高まると予測される研磨パッドだからである。ここで、不織布タイプの研磨パッドの改良としては、例えば、不織布を構成する繊維について、平均繊度が規定された極細のポリエステル繊維を適用する研磨パッドがある(特許文献1)。
上記した特許文献1記載の不織布タイプの研磨パッドは、構成する繊維を規定しつつ表面性状にも言及しており、高精度の研磨面を形成することができる。しかし、研磨パッドには、研磨精度と共に平坦性も要求される。上記従来の研磨パッドがこれらの特性をバランス良く有するかは明らかではない。
また、研磨パッドの改良例に関しては、発泡ポリウレタンタイプの研磨パッドの例が豊富にあるものの、不織布タイプの研磨パッドの改良に関する報告は少ない。これらの点に鑑み、本考案は、不織布タイプの研磨パッドについて、これまでより好適な平坦性を発揮すると共に、傷発生を抑制し研磨精度に優れた研磨パッドを提供することを目的としてなされたものである。
不織布タイプの研磨パッドに限らず、研磨作業中の研磨パッドは被研磨材との間において相互にメカニカルな作用を及ぼし合っている。即ち、研磨パッドは、研磨材粒子と共に被研磨材に対して研磨作用を及ぼし、その一方、被研磨材は、被研磨材側の研磨装置で生じた上下左右の微振動を受けこれを研磨パッドに伝播する。また、研磨パッドには、その裏面側(定盤側)の研磨装置で発生した微振動も伝播されている。これら微振動による影響は、あらゆる種類の研磨パッドに生じると考えられるが、本考案者等によれば、不織布タイプの研磨パッドにおいては微振動の影響が特に大きいと考える。不織布タイプの研磨パッドは、比較的硬度が低いため微振動による厚さ方向の摩耗・変形が懸念される。特に、ランダムな樹脂繊維間に含侵され、不均一に配置された樹脂を含む不織布タイプの研磨パッドでは、微振動による変形が不均一となりやすい。そして、これにより研磨の平坦性の低下が生じると考察される。
本考案者等は、この考察に基づき、不織布タイプの研磨パッドの改良の方向性として微振動による影響を低減することとした。具体的には、従来は単層の不織布で構成された研磨パッドに対し、硬度の異なる2種類の不織布で研磨パッドを構成した。そして、被研磨材側(研磨装置側)の不織布層で微振動を吸収するようにすることで、微振動の影響を低減して平坦性に優れる研磨パッドを得ることを見出した。
上記課題を解決する本考案は、研磨面を有する研磨層と定盤への固定面を有するクッション層とが貼り合わされてなる研磨パッドにおいて、前記研磨層は、アスカーC硬度70以上90以下の不織布からなり、前記クッション層は、アスカーC硬度40以上70未満の不織布からなることを特徴とする研磨パッドである。
上記のとおり、本考案は、不織布タイプの研磨パッドであって、アスカーC硬度が相違する不織布により構成された2層構造を有する点に特徴を有する。研磨パッドの分野において、このような2層構造を採用すること自体は、公知の内容である。但し、それらはいずれかの層に発泡ポリウレタンを適用するタイプの研磨パッドであり、不織布タイプの研磨パッドを2層構造とすることについての知見はない。以下、本考案に係る不織布タイプの研磨パッドについてより詳細に説明する。
(A)研磨層
上記のとおり、研磨層は、アスカーC硬度70以上90以下の不織布で構成される。研磨層は、被研磨材に接触し研磨するための層である。研磨層の不織布の硬度は、有効な研磨力発揮しつつ、平坦性を維持し得ることを考慮したものである。尚、アスカーC硬度(ASKER C)とは、ゴム素材やスポンジ素材等の硬さとして知られる指標である。アスカー硬度は、デュロメーター等の適宜の硬度計に測定される。
上記のとおり、研磨層は、アスカーC硬度70以上90以下の不織布で構成される。研磨層は、被研磨材に接触し研磨するための層である。研磨層の不織布の硬度は、有効な研磨力発揮しつつ、平坦性を維持し得ることを考慮したものである。尚、アスカーC硬度(ASKER C)とは、ゴム素材やスポンジ素材等の硬さとして知られる指標である。アスカー硬度は、デュロメーター等の適宜の硬度計に測定される。
研磨層を構成する不織布の他の物性としては、圧縮弾性率が40%以上80%以下であるものが好ましい。研磨層は、平坦性を維持するために変形が抑制されたものが好ましいからである。尚、圧縮弾性率は、素材の変形のしにくさを示す値である。圧縮弾性率は、例えば、JIS(日本工業規格)L1913(一般不織布試験方法)に従って測定可能である。
研磨層の厚さについては1.0mm以上1.8mm以下とすることが好ましい。研磨層は、その表面で発揮される研磨作用が要点であるので、過度に厚くしても効果はない。但し、研磨の進行によって摩耗はすることから、ある程度の厚みは必要である。これらにより、前記範囲の厚さが好ましい。
上述のとおり、不織布とは、ランダムに集積された樹脂繊維に樹脂を含浸させて形成される布状の素材である。研磨層を構成する不織布の樹脂繊維については、上記した物性を具備する限り特段に限定されることはない。具体的な樹脂繊維としては、ポリエチレンテレフタレート繊維(PET)、ナイロン繊維、ポリプロピレン繊維が挙げられる。また、集積された樹脂繊維に含侵させる樹脂についても特に限定されない。具体的には、エステル系ウレタン樹脂、エーテル系ウレタン樹脂、ポリカーボネート系ウレタン樹脂等が使用される。
(B)クッション層
上記のとおり、クッション層は、アスカーC硬度40以上70未満の不織布で構成される。クッション層は、研磨装置からの微振動を吸収して研磨層への影響を最小限に抑えるための層である。クッション層の不織布の硬度は、この機能を有効にすることを考慮したものである。アスカーC硬度の意義については、研磨層と同じである。
上記のとおり、クッション層は、アスカーC硬度40以上70未満の不織布で構成される。クッション層は、研磨装置からの微振動を吸収して研磨層への影響を最小限に抑えるための層である。クッション層の不織布の硬度は、この機能を有効にすることを考慮したものである。アスカーC硬度の意義については、研磨層と同じである。
クッション層を構成する不織布の他の物性としては、圧縮弾性率が80%以上90%以下であるものが好ましい。クッション層は、微振動を吸収するため、変形しやすいものが好ましいからである。圧縮弾性率の意義も研磨層と同じである。
クッション層の厚さについては1.0mm以上5.0mm以下とすることが好ましい。クッション層は、微振動を吸収する機能層であり、振動の吸収能はその厚さに左右される。そのため、一定以上の厚さが好ましい。但し、本願で予見される微振動は、研磨装置の正常な動作による不可避で微小な振動であるので、クッション層を過度に厚くする必要はない。また、クッション層を過度に厚くすると、研磨パッド全体が厚くなり研磨作業に影響を与えるおそれがある。これらにより、クッション層は、前記範囲の厚さが好ましい。
クッション層を構成する不織布の樹脂繊維も、上記した物性を具備する限り特段に限定されることはない。クッション層を構成する樹脂繊維についても、ポリエチレンテレフタレート繊維(PET)、ナイロン繊維、ポリプロピレン繊維等が使用される。含侵される樹脂については、研磨層の不織布と同様である。研磨層とクッション層を構成する不織布は、前記の樹脂繊維の集積密度や含侵樹脂等によってアスカーC硬度が調整される。
(C)研磨パッドの他の構成
本考案に係る研磨パッドは、研磨層を構成する不織布とクッション層を構成する不織布とを貼り合わせることで製造可能である。2種の不織布の接合は、公知の接着剤や粘着テープが使用できる。例えば、アクリル系接着剤、ゴム系接着剤、シリコーン系接着剤、エポキシ系接着剤等が使用できる。そして、このようにして各不織布を貼り合わせることで、研磨パッドは、研磨層とクッション層との間に接着剤又は粘着テープからなる接着層を備える。尚、接着層の厚さは特に規定されない。接着剤は、研磨層とクッション層とを確実に接合できる量が使用されればよく、研磨パッドの機能を考慮して接着層の厚さを規定する必要はない。
本考案に係る研磨パッドは、研磨層を構成する不織布とクッション層を構成する不織布とを貼り合わせることで製造可能である。2種の不織布の接合は、公知の接着剤や粘着テープが使用できる。例えば、アクリル系接着剤、ゴム系接着剤、シリコーン系接着剤、エポキシ系接着剤等が使用できる。そして、このようにして各不織布を貼り合わせることで、研磨パッドは、研磨層とクッション層との間に接着剤又は粘着テープからなる接着層を備える。尚、接着層の厚さは特に規定されない。接着剤は、研磨層とクッション層とを確実に接合できる量が使用されればよく、研磨パッドの機能を考慮して接着層の厚さを規定する必要はない。
また、本考案に係る研磨パッドは、定盤への固定面であるクッション層の裏面について、固定のための粘着層又は吸着層が形成されていても良い。研磨パッドの定盤への固定方法としては、粘着テープ等の粘着材料の適用が挙げられる。粘着材料は、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、エポキシ系粘着剤で構成することができる。これらの粘着材料からなる粘着層が予め研磨パッド裏面に形成されていても良い。
更に、研磨パッドの固定方法としては、シリコーン組成物で構成される所定の吸着材料を適用することができる。この吸着材料は、両末端にのみビニル基を有する直鎖状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーン、両末端及び側鎖にビニル基を有する直鎖状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーン、末端にのみビニル基を有する分岐状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーン、及び末端及び側鎖にビニル基を有する分岐状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーンから選ばれる少なくとも1種のシリコーンを架橋させてなる組成物である。このような吸着材料からなる吸着層が予め研磨パッド裏面に形成されていても良い。
以上説明した本考案に係る不織布タイプの研磨パッドは、従来品とは相違し、クッション層を備えた2層の不織布で構成される。本考案によれば、研磨装置からの微振動を的確に吸収し、研磨作業の進行による不均一な変形を抑制できる。これにより、平坦性に優れた研磨面を得ることができる。また、微振動の吸収により、研磨精度も良好である。不織布タイプの研磨パッドは、1次研磨から2次研磨までの適用が期待されるところであり、本考案は不織布タイプの研磨パッドの適用範囲を広げることができるものである。
以下、本考案の好適な実施形態を説明する。本実施形態では、本考案に相当する2種の不織布を貼り合わせて2層構造の不織布タイプの研磨パッドを作製した。また、参考例として、2層構造の不織布タイプの研磨パッドではあるが、本考案とは逆に研磨層の硬度がクッション層の硬度よりも低い研磨パッドを作製した。更に、従来の単層構造の不織布タイプの研磨パッドも作製した。
実施例1:PET樹脂繊維にウレタン樹脂が含侵された不織布(厚さ1.13mm)を用意し、これを直径810mmの円形に裁断し、研磨層を構成する不織布とした。この不織布は、アスカーC硬度78で圧縮弾性率60%であった。また、ナイロン樹脂繊維にウレタン樹脂が含侵された不織布(厚さ2.0mm)を用意し、これを研磨層と同じ直径810mmの円形に裁断し、クッション層を構成する不織布とした。この不織布は、アスカーC硬度65で圧縮弾性率86%であった。そして、これらの2つの不織布をアクリル系接着剤で貼り合わせ、裏面に同じ寸法の粘着テープ(アクリル系粘着剤)を貼り付けて、本実施例に係る研磨パッドとした。この実施例1で製造した研磨パッドを図1に示す。
参考例:上記で作製した2つの不織布を実施例とは逆に貼り合わせ、下側の不織布(アスカーC硬度78)の裏面に、アクリル系粘着剤の粘着テープを貼り付けて、参考例に係る研磨パッドとした。
比較例:実施例で研磨層として作製した不織布(アスカーC硬度78、厚さ1.13mm)の裏面に、アクリル系粘着剤の粘着テープを貼り付けて、単層の比較例に係る研磨パッドとした。
研磨試験:以上のとおり作製した、実施例、参考例、比較例の研磨パッドにて、熱酸化膜が1μm堆積したシリコンウエハ(φ300mm)を被研磨部材とする研磨試験を行った。この研磨試験では、図2のとおり、定盤に研磨パッドを粘着固定してシリコンウエハを研磨した。この研磨工程では、研磨スラリーを研磨パッドに滴下しつつ、研磨パッド(定盤)及びシリコンウエハ(ヘッド)を回転させてシリコンウエハを研磨した。このとき研磨条件は、下記の通りとした。
・研磨スラリー:Glanzox(株式会社フジミインコーポレーテッド製)を純水で30倍に希釈したスラリー
・研磨スラリー滴下速度:2L/min
・研磨圧力:0.175kgf/cm2
・研磨パッド(定盤)回転速度:45rpm
・ウエハ(ヘッド)回転速度:50rpm
・ウエハ(ヘッド)揺動速度:100mm/min
・研磨時間:3min
・研磨スラリー:Glanzox(株式会社フジミインコーポレーテッド製)を純水で30倍に希釈したスラリー
・研磨スラリー滴下速度:2L/min
・研磨圧力:0.175kgf/cm2
・研磨パッド(定盤)回転速度:45rpm
・ウエハ(ヘッド)回転速度:50rpm
・ウエハ(ヘッド)揺動速度:100mm/min
・研磨時間:3min
研磨試験による研磨後、ウエハの被研磨面を純水で洗浄し、無塵状態で乾燥させた後、各研磨パッドによる研磨面の研磨精度と平坦性を評価した。
研磨精度は、研磨面を観察して傷の大きさと数を数え、100点満点からの減点法にて評価した。このとき、大きい傷は減点を大きくした。評価結果に関しては、95点以上100点以下を「◎」とし、90点以上95点未満を「○」とし、85点以上90点未満を「△」とし、更に、85点未満を「×」とした。
平坦性は、研磨後のシリコンウエハ表面の酸化膜の膜厚測定を行い、膜厚の面内均一性を検討することで評価した。酸化膜の膜厚測定には、干渉式膜厚測定装置(大塚電子社製)を用いた。膜厚の均一性は、研磨後、ウエハ上の特定位置25点の研磨前後の膜厚測定値から研磨量の最大値と研磨量の最小値を求め、下記式により面内均一性を算出した。評価結果に関しては、5%以下を「◎」とし、5%超8%以下を「○」とし、10%以下を「△」とし、10%を超えたもの「×」とした。
各種研磨パッドで形成した研磨面の研磨精度、均一性の評価結果を表1に示す。
表1から、実施例の2層構造の不織布タイプの研磨パッドによれば、研磨精度及び平坦性の双方観点から良好な研磨面を形成できることが確認された。本実施形態の研磨試験では、意図的に研磨パッドの消耗が生じるよう、比較的長時間の研磨を行っている。本実施例の研磨パッドは、そのような条件下でも平坦性が良好な研磨面を形成する。長時間の研磨においては、研磨パッドの外周付近で熱ダレ等による消耗が生じる傾向があり、中心部と外周部における研磨量に差が生じて均一性が低下することが多い。比較例の単層の不織布タイプの研磨パッドでは、外周付近の熱ダレによって研磨面の均一性に劣る。本実施例の研磨パッドは、そのような消耗による均一性低下に効果を有する。
もっとも、不織布タイプの研磨パッドでも2層構造にすれば良いという訳ではない。参考例の研磨パッドのように、クッション層の不織布を研磨層の不織布よりも硬くすることで、平坦性において劣ることとなる。この場合、硬いクッション層であっても、多少の振動吸収をするため、単層の研磨パッドよりも平坦性は良好となるが、本実施例とは明らかに劣る。2層構造の不織布タイプの研磨パッドにおいては、クッション層と研磨層に適切な硬度の不織布を配することが必要といえる。
以上説明したように、本考案に係る2層構造の不織布タイプの研磨パッドによれば、平坦性の良い高品質の研磨面を形成させることができる。本考案は、半導体ウエハ、ディスプレイ用ガラス基板、ハードディスク用基板等の研磨工程において有用である。また、大径化、大面積化が進むウエハやディスプレイパネルに対しても、高精度な研磨面を形成することができる。
Claims (5)
- 研磨面を有する研磨層と定盤への固定面を有するクッション層とが貼り合わされてなる研磨パッドにおいて、
前記研磨層は、アスカーC硬度70以上90以下の不織布からなり、前記クッション層は、アスカーC硬度40以上70未満の不織布からなることを特徴とする研磨パッド。 - 研磨層は、圧縮弾性率40%以上80%以下の不織布からなり、クッション層は、圧縮弾性率80%超90以下の不織布からなる請求項1記載の研磨パッド。
- 研磨層の厚さが1.0mm以上1.8mm以下であり、クッション層の厚さが1.0mm以上5.0mm以下である請求項1又は請求項2記載の研磨パッド。
- 研磨層及びクッション層を構成する不織布は、ランダムに集積された樹脂繊維に樹脂を含浸させてなり、
前記樹脂繊維は、ポリエチレンテレフタレート繊維、ナイロン繊維、ポリプロピレン繊維である請求項1〜請求項3のいずれかに記載の研磨パッド。 - 研磨層とクッション層との間に接着剤又は粘着テープからなる接着層を備える請求項1〜請求項4のいずれかに記載の研磨パッド。
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KR20210001793U (ko) * | 2020-01-27 | 2021-08-04 | 마루이시 산교 가부시키가이샤 | 부직포로 이루어지는 2층 구조의 연마패드 |
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KR200497189Y1 (ko) | 2023-08-24 |
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