JP3239793U - 研磨パッド - Google Patents

研磨パッド Download PDF

Info

Publication number
JP3239793U
JP3239793U JP2022003043U JP2022003043U JP3239793U JP 3239793 U JP3239793 U JP 3239793U JP 2022003043 U JP2022003043 U JP 2022003043U JP 2022003043 U JP2022003043 U JP 2022003043U JP 3239793 U JP3239793 U JP 3239793U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polishing
polishing pad
polymer
layer
split
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2022003043U
Other languages
English (en)
Inventor
利康 矢島
大輔 二宮
喜和 辻山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Maruishi Sangyo Co Ltd
Original Assignee
Maruishi Sangyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Maruishi Sangyo Co Ltd filed Critical Maruishi Sangyo Co Ltd
Priority to JP2022003043U priority Critical patent/JP3239793U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3239793U publication Critical patent/JP3239793U/ja
Priority to CN202320565014.2U priority patent/CN219359123U/zh
Priority to KR2020230001744U priority patent/KR20240000513U/ko
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24BMACHINES, DEVICES, OR PROCESSES FOR GRINDING OR POLISHING; DRESSING OR CONDITIONING OF ABRADING SURFACES; FEEDING OF GRINDING, POLISHING, OR LAPPING AGENTS
    • B24B37/00Lapping machines or devices; Accessories
    • B24B37/11Lapping tools
    • B24B37/20Lapping pads for working plane surfaces
    • B24B37/24Lapping pads for working plane surfaces characterised by the composition or properties of the pad materials
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24BMACHINES, DEVICES, OR PROCESSES FOR GRINDING OR POLISHING; DRESSING OR CONDITIONING OF ABRADING SURFACES; FEEDING OF GRINDING, POLISHING, OR LAPPING AGENTS
    • B24B37/00Lapping machines or devices; Accessories
    • B24B37/11Lapping tools
    • B24B37/20Lapping pads for working plane surfaces
    • B24B37/22Lapping pads for working plane surfaces characterised by a multi-layered structure

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)

Abstract

【課題】仕上げ研磨工程で使用される研磨パッドであって、研磨速度及び研磨精度に優れ、これまでのスエードタイプの研磨パッドと異なる新たな研摩パッドを提供する。【解決手段】本考案は、研磨面を有する研磨層が前記研磨層を支持する基材に接合されてなるガラス用又は半導体ウエハ用の研磨パッドに関する。本考案では、ポリエステル等からなる第1ポリマーとポリアミドやポリオレフィン等からなる第2ポリマーの2種のポリマーにより構成される割繊糸の織物を研磨パッドの研磨層とする。割繊糸は、特に、断面構造において層状の第1ポリマー及び第2ポリマーが交互に積層しているものが好ましい。【選択図】図2

Description

本考案は、半導体ウエハやディスプレイ用ガラス基板等の研磨工程で使用される研磨パッドに関する。詳しくは、仕上げ研磨工程で使用される研磨パッドであって、平坦性及び面粗さの加工精度が改善された研磨パッドに関する。
半導体ウエハ、ディスプレイ用ガラス基板といった半導体部品、電子部品の製造プロセスにおいて、その表面の平坦化、鏡面化のための研磨工程を組み込むことが一般的となっている。この研磨工程においては、研磨パッドを研磨装置に固定した後、ウエハ等の被研磨部材を研磨パッドに押圧し研磨スラリーを供給しながら、両者を相対的に摺動させて研磨を行っている。かかる研磨工程は、被研磨面の平坦化を主目的とする1次・2次研磨工程、被研磨面の鏡面化を主目的とする仕上げ研磨工程の複数の研磨工程で構成される。
そして、研磨工程においては、被研磨材の材質を考慮しつつ、上記した1次・2次・仕上げ研磨工程の各工程の目的に応じ、複数種の研磨パッドが使用される。これらで使用される研磨パッドとしては、ウレタンタイプの研磨パッド、スエードタイプの研磨パット、不織布タイプの研磨パッドが良く知られている(例えば、特許文献1~特許文献3)。
ウレタンタイプの研磨パッドは、2液硬化型ポリウレタンを発泡硬化させて、適宜のサイズにスライスすることにより製造される。ウレタンタイプの研磨パッドは、比較的硬質であり、被研磨面の平坦化に有用であることから、1次研磨で使用されることが多い。
不織布タイプの研磨パッドは、ランダムに集積された樹脂繊維にポリウレタン等の樹脂を含浸させて製造される。不織布タイプの研磨パッドは、比較的硬度が低く適度な弾性と柔軟性を有することから、被研磨面の形状追従性に優れる。不織布タイプの研磨パッドは、ウレタンタイプの研磨パッドよりも研磨速度は低いものの、研磨傷を抑制しながら研磨が可能であることから、主に1次研磨と2次研磨で使用され、仕上げ研磨にも使用されることがある。
スエードタイプの研磨パットは、ポリエステル等の不織布にポリウレタン等の樹脂を含浸させた基材の内部に発泡層を成長させた後、基材の表面部分を除去し発泡層に開口部を形成して製造される。スエードタイプの研磨パットは、表面がソフトで柔らかく、発砲層による研磨材の保持作用により、研磨傷のない鏡面加工が可能である。そのため、スエードタイプの研磨パットは、主に仕上げ研磨用に使用される。
特開2004-266218号公報 特開2007-54910号公報 特開2012-101339号公報
本願考案は、上記した各研磨工程で使用される研磨パッドの内、仕上げ研磨に最適な研磨パッドに関する。仕上げ研磨は、上述した半導体ウエハやガラスパネル等の研磨工程における最終の工程であり、それらの表面状態の良否を決定づける工程である。そして、上記のとおり、研磨工程の仕上げ研磨では、これまでスエードタイプの研摩パッドが使用されることが多い。
しかし、近年、半導体部品、電子部品等においては、微細化・高集積化が進んでおり、研磨傷のないこれまで以上に高精度な研磨面の形成が要求されている。この点、従来のスエードタイプの研磨パッドでも、研磨条件や研磨剤等を調整することで、これらの要求にある程度は応えることが可能であるが、研磨条件による研磨精度の向上は研磨速度とトレードオフの関係にある。スエードタイプの研磨パッドは、もともと研磨速度が低いことから、研磨精度を向上させようとすると効率的な研磨作業が困難となる。
また、半導体デバイスの大量生産やディスプレイの大画面化により、ウエハやガラスパネルの大径化・大面積化が進行している。そうした被研磨部材の大型化に対応するため、均質な研磨精度を得ることが必要となる。スエードタイプの研磨パッドは、湿式ポリウレタンによる発砲層を形成することで製造されるが、発砲層の面方向の物性にばらつきが生じやすく、大径化により均質な研磨が困難となる。
更に、仕上げ研磨工程においては、作業効率の向上も要求される。スエードタイプの研磨パッドによる研磨作業では、事前に表面研削して発砲層の開口部を露出させるバフィング(エメリー)加工を行うが、このとき生じる遺物(バフィングかす)を除去するための洗浄が必要となる。そして、研磨作業の立ち上げの際には、発砲層に研磨スラリーが浸透するよう親水化処理を行う必要がある。これらの洗浄と浸水処理には、30分から2時間程度と比較的長い時間が必要となり、研磨工程全体の作業効率を低下させる要因となっていた。
本考案は、上記のような背景の下になされものであり、仕上げ研磨工程で使用される研磨パッドについて、従来のスエードタイプの研磨パッドと異なる構成を有し、研磨速度に優れると共に高い研磨精度の研磨面を得ることができる新たな研摩パッドを提供する。また、研磨作業の立ち上げ段階においても、短時間で作業を開示できるものを提供する。
上記課題を解決する本考案は、研磨面を有する研磨層が前記研磨層を支持する基材に接合されてなるガラス用又は半導体ウエハ用の研磨パッドにおいて、前記研磨層は、第1ポリマーと第2ポリマーの2種のポリマーからなる割繊糸の織物よりなることを特徴とする研磨パッドである。
上記のとおり、本考案に係る研磨パッドは、仕上げ研磨工程に適した研摩パッドとして、割繊糸の織物(織布)を研磨面とする研摩パッである。 割繊糸とは、材質が異なる2種のポリマーを結合して1本の単繊維(単糸)を形成する複合繊維である。割繊糸は、材質の相違により第1、第2ポリマーの相互間で結合力がさほど高くはないので、機械的衝撃により容易に各ポリマーの極細繊維に分割される。
本考案においては、研磨層の表面には上記のようにして分割された極細繊維が密集した状態で露出される。この極細分割繊維は、研磨剤(スラリー)の保持と排出によるポンピング作用を有し、効率的に研磨剤粒子を被研磨材に供給して研磨速度を確保することとなる。また、極細の分割繊維が密集した表面構造は、スエードタイプの研磨パッドよりも被研磨部材との密着性を高めることができ、被研磨部材の表面形状に追従しながら高平坦化加工を行うことができる。
そして、本考案の研磨パッドは、研磨層を織物で構成する。織物は、緯糸と経糸を規則的に編み込むことで厚さや物性の均一性を確保することができる。これにより、被研磨部材表面において高精度の研磨面を面内均一性が良好にして形成することができる。
更に、割繊糸は比較的弱い機械的衝撃を付与することで極細繊維に分割できるので、研磨作業の前処理は簡易であり、その際の遺物の発生もない。よって、従来のスエードタイプの研磨パッドのバフィング処理のような表層を削るような加工は不要であり、バフィングかす等の遺物を生じさせることはない。また、極細の分割繊維が密集する研磨層は吸水性が良好であるので、研磨作業の立ち上げ時の処理を簡易且つ短時間とすることができる。従って、研磨作業の効率化にも寄与することができる。
以上のような特徴を有する本考案に係る研磨パッドについて、以下でより詳しく説明する。本考案の基本的な構成は、図1の示すように、従来の研磨パッドと同様、研磨層と基材とからなり、任意に基材の定盤側の面に研磨パッドを固定するための粘着層又は吸着層が設定される。
A.研磨層
研磨層は、研磨パッドの研磨作用を担うと共に本考案の特徴となる主要な構成である。研磨層は、被研磨部材と密着しつつ、研磨剤スラリーを保持し、被研磨部材と密着しながら被研磨部材を研磨する。
上記のとおり、本考案に係る研磨パッドの研磨層は、割繊糸の織物からなる。割繊糸は、第1ポリマーと第2ポリマーの2種のポリマーとで構成される複合繊維である。第1ポリマーと第2ポリマーとは、組成及び硬度等の機械的性質が異なるポリマーの組み合わせである。、具体的には、割繊糸は、第1ポリマーがポリエステルであり、第2ポリマーがポリアミド又はポリオレフィンのいずれかであるものが好ましい。第1ポリマーであるポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等が挙げられる。第2ポリマーであるポリアミドは、いわゆるナイロンである。ナイロン6、ナイロン6,6等が挙げられる。また、ポリオレフィンは、ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられる。本考案における好ましい組み合わせは、第1ポリマーがポリエチレンテレフタレートで第2ポリマーがナイロン6又はナイロン6,6である割繊糸の織物である。
割繊糸は第1、第2ポリマーの極細繊維が複合化して単繊維を構成する。その断面構造の例を図2に示す。割繊糸の構造は、図2(a)のように、第1、第2ポリマーのそれぞれが層状となって交互に積層した構造が挙げられる。また、図2(b)、(c)のように、いずれかのポリマーが放射状に拡散し、その間隙を他方のポリマー繊維が占める構造等も挙げられる。尚、これらの構造の割繊糸の単繊維の繊維径は5μm以上40μm以下であるものが好ましい。割繊糸の繊維径は、単繊維の断面における長径と短径との平均で算出する。
また、これらの割繊糸の断面構造の中で特に好ましい構造は、(a)の層状の極細繊維が積層した構造である。この構造の割繊糸は、分割したときに扁平な極細繊維を形成し、角部分が研磨スラリーと共に研磨力を発揮する。そして、このような層状繊維の積層構造をとるとき、第1、第2ポリマーの繊維の層数が均等であっても良いが、好ましくは、第1ポリマー繊維の層数を5層~7層とし、第2ポリマー繊維の層数を4層~6層としつつ、第1ポリマー繊維の層数の方を多く設定する。第1ポリマー繊維で好ましいポリエチレンテレフタレートは、第2ポリマー繊維として好ましいナイロンと比較すると硬度が高く、研磨スラリーと協働した研磨力を確保することができる。
割繊糸の織物で研磨層を構成するとき、織物の厚さは100μm以上600μm以下であるものが好ましい。研磨層は、その表面で発揮される研磨作用が要点であるので、過度に厚くしても効果はない。但し、研磨の進行によって摩耗はすることから、ある程度の厚みは必要である。これらにより、前記範囲の厚さが好ましい。
また、上記したように、繊維の織物が研磨層として好適となる理由として、織物は物性の均一性を確保することが比較的容易であり、研磨特性の面内均一性を確保できる点がある。研磨パッドの研磨層の物性としては、圧縮率、圧縮弾性率、硬度が挙げられる。研磨層の圧縮率及び圧縮弾性率の測定方法は、JIS(日本工業規格)のL 1021に規定されている。具体的には、室温下で無荷重の状態から初荷重を一定時間かけた後の厚みt0を測定し、次に厚みt0の状態から最終圧力をかけて、そのまま一定時間放置後の厚みt1を測定する。そして、厚みt1の状態から全ての荷重を除き、一定時間放置後、再び初荷重を所定秒間かけた後の厚みt0’を測定する。測定されたt0、t1、t0’に基づき、圧縮率は「圧縮率(%)=(t0-t1)/t0×100」の式から求められ、圧縮弾性率は「圧縮弾性率(%)=(t0’-t1)/(t0-t1)×100」の式から求められる。また、硬度については、研磨パッドの研磨層の硬度として広く用いられるショアD硬度の測定法がJIS K 7311に規定されている。尚、本考案の研磨パッドの研磨層は、圧縮率、圧縮弾性率、硬度の全てについてのばらつきが±5%以下であることが好ましい。より好ましくは、圧縮率が±1%以内であり、圧縮弾性率が±1%以内であり、硬度が±0.5%以内であることが好ましい。
尚、割繊糸は、紡糸された段階では第1のポリマーと第2のポリマーとが結合した状態で単繊維を形成し、その織物も製造直後はかかる単繊維の状態である。上記したように、割繊糸は機械的衝撃により分割して極細分割繊維を形成し、研磨作業に際して研磨層を極細分割繊維が密集した状態とする。割繊糸の分割は、織物の製造直後(基材との接合前)に行っても良いし、基材と接合後に行っても良い。更に、研磨作業の直前に前処理として割繊糸の分割を行っても良い。機械的衝撃で割繊糸を分割して極細分割繊維を形成する方法としては、基材との接合前の織物への仮撚加工や、基材との接合前又は接合後でのサンドペーパー等による摩擦加工がある。また、研磨作業の直前においては、ダミーの被研磨部材を使用して研磨作業を行うことでも割繊糸を分割することができる。
B.基材
基材は、研磨層を支持するための部材であり、研磨作業に際して研磨パッドの交換時や定盤への固定時の取扱い性を確保するための必須の部材である。また、基材の支持部材としての作用は、研磨作業中においても重要である。本考案の研磨層は、均質な物性を有する織物で形成され、この均質性を維持する上で基材の支持作用が必要となる。基材は、柔らかい研磨層に対して剛直な材質で構成されることが好ましい。基材は、破断強度が210~290MPa、破断伸度が80~130%である樹脂材料からなるものが好ましい。より好ましくは、破断強度が210~240MPaであり、破断伸度が110~130%である。尚、この引張強度は乾燥時の測定値とする。
基材は、薄い有機物からなる板状・シート状の部材が通常使用される。基材の構成材料は、具体的には、ポリエステル、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ウレタン、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル等の樹脂である。好ましくは、ポリエステル系樹脂材料であり、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)であり、特に好ましいのはPETである。基材は、単層でも良いが複数の樹脂で多層構造としても良い。基材の厚さとしては、50μm以上500μm以下のものが好ましい。
研磨層と基材は、通常、平面形状及び平面寸法において一致するようになっている。研摩パッドの平面形状としては、円形又は方形ものが適用される。また、平面寸法については、特に制限されることはない。
C.本考案に係る研磨パッドの他の構成
本考案に係る研磨パッドは、研磨層を構成する織物と基材とを貼り合わせることで製造可能である。研磨層と基材との接合は、公知の接着剤や粘着テープが使用できる。例えば、アクリル系接着剤、ゴム系接着剤、シリコーン系接着剤、エポキシ系接着剤等が使用できる。これらの接着剤や粘着テープは、研磨層と基材との間で接着層を形成することができる。このとき接着層の厚さは特に規定されない。接着剤は、研磨層とクッション層とを確実に接合できる量が使用されればよく、研磨パッドの機能を考慮して接着層の厚さを規定する必要はない。
また、本考案に係る研磨パッドは、基材の裏面である定盤への固定面に、定盤との固定のための粘着層又は吸着層が形成されていても良い。研磨パッドの定盤への固定方法としては、粘着テープ等の粘着材料の適用が挙げられる。粘着材料は、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、エポキシ系粘着剤で構成することができる。これらの粘着材料からなる粘着層が予め研磨パッド裏面に形成されていても良い。
更に、研磨パッドの固定方法としては、シリコーン組成物で構成される所定の吸着材料を適用することができる。この吸着材料は、両末端にのみビニル基を有する直鎖状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーン、両末端及び側鎖にビニル基を有する直鎖状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーン、末端にのみビニル基を有する分岐状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーン、及び末端及び側鎖にビニル基を有する分岐状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーンから選ばれる少なくとも1種のシリコーンを架橋させてなる組成物である。このような吸着材料からなる吸着層が予め研磨パッド裏面に形成されていても良い。
以上説明した本考案に係る研磨パッドは、研磨層を割繊糸の織物で構成したものである。本考案の研磨パッドは、半導体ウエハ等の研磨パッドとしてこれまで知られている、ウレタンタイプ、スエードタイプ、不織布タイプの何れとの相違するものである。本考案の研磨パッドは、割繊糸が分割することで生じる極細繊維により優れた研磨速度を発揮すると共に、織物としての均一性により高精度の研磨面を形成することができる。また、表面に分割極細繊維を形成するため前処理も簡易であり遺物の発生もないので、研磨作業の立ち上げ時の処理を簡易且つ短時間とすることができる。よって、研磨作業の効率化にも寄与できる。
本考案に係る研磨パッドの一例である実施例1の研磨パッドの外観及び断面を示す図。 研磨層を構成する織物の単糸となる割繊糸の断面構造の例を示す図。 実施例の研磨パッドの研磨層を構成する割繊糸の外観写真。 実施例の研磨パッドの研磨層の断面写真。 本実施形態で使用した研磨装置の概略図。
以下、本考案の好適な実施形態を説明する。本実施形態では、割繊糸の織物を研磨層として基材に接着した研摩パッドを製造し、その研磨性能を評価した。
織物の単糸となる割繊糸は、図2の(a)と同様の多層構造の割繊糸である。この割繊糸は、第1ポリマーがポリエチレンテレフタレート(PET)であり、第2ポリマーがナイロンである。そして、6層の第1ポリマーと5層の第2ポリマーが交互に積層している。尚、本実施形態の割繊糸の繊維径は、25μmである。本実施例の割繊糸の外観写真を図3に示す。尚、この割繊糸は、糸原材料であるPET(第1ポリマー)及びナイロン(第2ポリマー)を溶融状態にして、本実施形態の割繊糸の断面形状と同じ形状の複合繊維用の紡糸口金から押し出し・冷却して製造されたものである。
研磨パッドの製造では、上記の割繊糸を織機により目付120g/m、厚さ0.25mmの均等な織物にし、これを直径810mmの円形に裁断して研磨層を作製した。また、厚さ100μmのPETシートを同寸法の円形に切り出して基材を作製した。そして、研磨層と基材とをアクリル系接着剤で貼り合わせた。更に、基材の裏面に同じ寸法の粘着テープ(アクリル系粘着剤)を貼り付けて、本実施例に係る研磨パッドとした。図4は、この織物からなる研磨層の断面写真である。
研磨試験:以上で作製した、本実施形態の研磨パッドにて、図5の研磨装置を用いて、熱酸化膜が1μm堆積したシリコンウエハ(φ300mm)を被研磨部材(ワーク)とする研磨試験を行った。この研磨試験に際しては、予め1次及び2次研磨を行って表面粗さ0.3nmとしたシリコンウエハをサンプルした。また、研磨試験では、定盤に研磨パッドを粘着固定した後、ダミーのシリコンウエハを、後述の本試験と同様の条件で6分間研磨を行い、研磨層の割繊糸を極細繊維に分割をする前処理を行った。そして、ワークをセットする前に、定盤を回転させながら研磨スラリーを3分間流しでスラリーをなじませた。
その後、シリコンウエハを研磨パッド表面にセットして研磨作業を行った。研磨作業では、研磨スラリーを研磨パッドに滴下しつつ、研磨パッド(定盤)及びシリコンウエハ(ヘッド)を回転させてシリコンウエハを研磨した。このとき研磨条件は、下記の通りとした。
・研磨スラリー:Glanzox(株式会社フジミインコーポレーテッド製)を純水で30倍に希釈したスラリー
・研磨スラリー滴下速度:2L/min
・研磨圧力:0.175kgf/cm2
・研磨パッド(定盤)回転速度:45rpm
・ウエハ(ヘッド)回転速度:50rpm
・ウエハ(ヘッド)揺動速度:100mm/min
・研磨時間:3min
研磨試験による研磨後、ウエハの被研磨面を純水で洗浄し、無塵状態で乾燥させた後、各研磨パッドによる研磨面の研磨精度と平坦性を評価した。
研磨精度は、研磨面を観察して傷の大きさと数を数え、100点満点からの減点法にて評価した。このとき、大きい傷は減点を大きくした。評価結果に関しては、95点以上100点以下を「優良」とし、90点以上95点未満を「良」とし、85点以上90点未満を「可」とし、更に、85点未満を「不合格」とした。
平坦性は、研磨後のシリコンウエハ表面の酸化膜の膜厚測定を行い、膜厚の面内均一性を検討することで評価した。酸化膜の膜厚測定には、干渉式膜厚測定装置(大塚電子社製)を用いた。膜厚の均一性は、研磨後、ウエハ上の特定位置25点の研磨前後の膜厚測定値から研磨量の最大値と研磨量の最小値を求め、下記式により面内均一性を算出した。
Figure 0003239793000002
本実施例の研磨パッドにより上記研磨試験を行った結果、研磨精度の評価点は100点(優良)であり合格であった。また、研磨面の面内均一性については、5%以下であり、こちらも良好な結果であった。
以上説明したように、本考案に係る割繊糸の織物からなる研磨層を有する研磨パッドによれば、平坦性の良い高品質の研磨面を形成させることができる。また、本考案の研磨パッドは、研磨作業の前処理において、スエードタイプの研磨パッドのような遺物を生成させることなく短時間でスラリーになじませることができ、効率的な研磨作業に寄与する。本考案は、半導体ウエハ、ディスプレイ用ガラス基板、ハードディスク用基板等の仕上げ研磨工程において有用である。また、大径化、大面積化が進むウエハやディスプレイパネルに対しても、高精度な研磨面を形成することができる。

Claims (6)

  1. 研磨面を有する研磨層が前記研磨層を支持する基材に接合されてなるガラス用又は半導体ウエハ用の研磨パッドにおいて、
    前記研磨層は、第1ポリマーと第2ポリマーの2種のポリマーからなる割繊糸の織物よりなることを特徴とする研磨パッド。
  2. 割繊糸の第1ポリマーがポリエステルであり、第2ポリマーがポリアミド又はポリオレフィンのいずれかである請求項1記載の研磨パッド。
  3. 割繊糸の繊維径は5μm以上40μm以下である請求項1又は請求項2記載の研磨パッド。
  4. 研磨層は、圧縮率、圧縮弾性率、硬度の各物性値のばらつきがいずれも±5%以下である請求項1又は請求項2記載の研磨パッド。
  5. 割繊糸は、断面構造において層状の第1ポリマー及び第2ポリマーが交互に積層して単繊維を構成している請求項1又は請求項2記載の研磨パッド。
  6. 基材は、破断強度が210~290MPa、破断伸度が80~130%である樹脂材料からなる請求項1又は請求項2記載の研磨パッド。
JP2022003043U 2022-09-13 2022-09-13 研磨パッド Active JP3239793U (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022003043U JP3239793U (ja) 2022-09-13 2022-09-13 研磨パッド
CN202320565014.2U CN219359123U (zh) 2022-09-13 2023-03-20 研磨垫
KR2020230001744U KR20240000513U (ko) 2022-09-13 2023-08-18 연마패드

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022003043U JP3239793U (ja) 2022-09-13 2022-09-13 研磨パッド

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3239793U true JP3239793U (ja) 2022-11-11

Family

ID=83931067

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022003043U Active JP3239793U (ja) 2022-09-13 2022-09-13 研磨パッド

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP3239793U (ja)
KR (1) KR20240000513U (ja)
CN (1) CN219359123U (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004266218A (ja) 2003-03-04 2004-09-24 Mitsui Chemicals Inc 研磨パッドおよびその製造方法
JP4645361B2 (ja) 2005-08-24 2011-03-09 東レ株式会社 研磨布
JP2012101339A (ja) 2010-11-12 2012-05-31 Toray Coatex Co Ltd 研磨パッド

Also Published As

Publication number Publication date
CN219359123U (zh) 2023-07-18
KR20240000513U (ko) 2024-03-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5371251B2 (ja) 研磨パッド
JP5877152B2 (ja) 研磨パッド
US6306021B1 (en) Polishing pad, polishing method, and polishing machine for mirror-polishing semiconductor wafers
US10201886B2 (en) Polishing pad and method for manufacturing the same
KR20110010727A (ko) 연마 패드
JP2010029995A (ja) 研磨パッド
JP5234916B2 (ja) 積層研磨パッド
WO2016067588A1 (ja) 研磨層用非多孔性成形体,研磨パッド及び研磨方法
JP7134005B2 (ja) 研磨パッド
JP2007521980A (ja) 研磨パッドのベースパッド及びそれを含む多層パッド
JP2010064153A (ja) 研磨パッド
JP6446337B2 (ja) 研磨パッド
JP2008168416A (ja) 研磨パッド
JP3239793U (ja) 研磨パッド
JP4455161B2 (ja) 研磨パッド用不織布および研磨パッド
KR200497189Y1 (ko) 부직포로 이루어지는 2층 구조의 연마패드
JP5298688B2 (ja) 研磨パッド
JP5222070B2 (ja) 研磨パッド
TWM652961U (zh) 研磨墊
TWI827778B (zh) 研磨墊及其製造方法
JP2005251851A (ja) 研磨パッドおよび研磨方法
JP2002059358A (ja) 研磨用パッドおよびそれを用いた研磨装置ならびに研磨方法
JP7137505B2 (ja) 研磨パッド、研磨パッドの製造方法、光学材料又は半導体材料の表面を研磨する方法、及び研磨パッドの評価方法
JP6959858B2 (ja) 研磨パッド
JP7481143B2 (ja) 研磨パッド、その製造方法、及び研磨加工物の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3239793

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150