JP4455161B2 - 研磨パッド用不織布および研磨パッド - Google Patents
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Description
一般にCMPでは、被研磨物である半導体ウェハを保持する研磨ヘッドと、上部に両面テープなどで研磨パッドを固定する研磨定盤とを備えた装置を用い、砥粒と薬液からなるスラリーを滴下させながら半導体ウェハと研磨パッドを相対的に回転運動させて研磨処理が行われる。従って、被研磨物と直接接する研磨パッドは、該材質、精度等が研磨精度を決定する上で重要な働きを有する。
このため、最近では、平坦性に優れた不織布や剛性ナイロンブラシなどによる簡易ドレッシングでも目詰まり等を解消できる不織布を基材として用いたCMP用研磨パッドが提案がされている。
これらの研磨パッドでは、不織布を基材とした研磨パッドの欠点であった湿潤時における研磨パッド自体の変形による平坦性の低下は改善できるが、初期の研磨速度が遅く、また本研磨処理時における研磨速度の安定性の点で不十分なものであった。例えば、本研磨処理前に数枚から十数枚のダミーウェハを研磨する仮研磨処理が必要であった。この点は高硬質発砲ポリウレタンを用いた研磨パッドでも同様であった。また本研磨処理における研磨速度の微変動が確認されており、研磨の安定性の面でも不十分なものであった。
すなわち、本願で特許請求される発明は以下のとおりである。
(1)不織布を構成する繊維の繊度が0.05〜3.3dtexであり、該繊維が相互に三次元交絡した該不織布からなる研磨パッド用不織布であり、該繊維の平均繊維交絡点間距離が100μm以下で、かつ、該不織布の内層部の層間剥離強度が300g/2cm以上であり、目付けが200〜500g/m2であり、厚みが1.0〜2.0mmであることを特徴とする研磨パッド用不織布。
(2)(1)に記載の不織布を研磨面に用いたことを特徴とする化学的機械研磨パッド。
本発明の研磨パッド用不織布は、半導体ウエハ等の表面を研磨する研磨パッドの基材として用いられ、該研磨パッドは、研磨パッド用不織布または該不織布を含む不織布層に樹脂類等を含浸または塗工することにより得られる。
本発明において、研磨パッドに用いられる不織布は、繊維の繊度が0.05〜3.3dtex、好ましくは0.1〜1.7dtexである。なお、この繊度は、不織布を構成する繊維の繊度であり、複合割繊型の繊維では割繊後の繊維繊度を意味する。該繊度が0.05dtex未満では、研磨処理中の研磨パッドの表面に立毛調の単繊維がほとんど存在しないために高平坦性は得られるが、研磨速度が低下する。また繊度が3.3dtexを超えると立毛調の長い単繊維が存在するために研磨速度は向上するものの平坦性が低下する。不織布を構成する繊維の繊度は研磨パッドの研磨速度や平坦性等の研磨性能に大きく影響し、上記繊度の範囲で、研磨速度および平坦性等の研磨特性を最大限に引き出すことができる。このメカニズムは明らかではないが、研磨処理時の研磨パッドの磨耗によって研磨パッドの基材を形成する不織布の単繊維が、研磨パッドの表面にある長さを持って立毛調に存在し、研磨処理時に磨耗して該単繊維が切断または粉砕され、他の研磨屑やスラリーといっしょに系外へ排出されるが、この時に研磨パッドに残存する立毛調の単繊維の密度と繊維長が研磨性能に関与すると考えられる。
平均繊維交絡点間距離および層間剥離強度は、繊維間相互の交絡強度を示す尺度となる。平均繊維交絡点間距離は、特に不織布の表層部の交絡強度を示す尺度であり、その値が小さいほど交絡が緻密であることを示し、初期の研磨速度に影響を与える。一方、層間剥離強度は、不織布の内層部の交絡強度を示す尺度であり、その値が大きいほど不織布が強固に交絡していることを示し、研磨速度および平坦性の安定性に影響を与える。不織布の平均繊維交絡点間距離を150μm以下および層間剥離強度300g/2cm以上とすることにより、表層部および内層部において緻密でかつ強固に均一に交絡した不織布とすることができ、研磨の初期から高研磨速度を確保でき、しかも安定した研磨速度と高平坦性を得ることができる。なお、本発明でいう層間剥離強度は、不織布の厚み方向のほぼ中心部の最も交絡の弱い部分の強度を意味する。
平均繊維交絡点間距離および層間剥離強度は、後述する実施例に記載した方法によって測定することができる。
また不織布の繊維素材は被研磨物の種類や研磨スラリーの種類に応じて適宜選択するのが好ましい。例えば、CMP用研磨スラリーは、主として酸化剤等の薬剤作用効果の高いいわゆる化学的研磨と、主として砥粒作用効果の高いいわゆる物理的研磨に大別され、化学的研磨には、繊維内部に多くの薬剤を吸収できる再生セルロース繊維、ポリアミド繊維などの親水性の強い繊維が好ましく用いられ、物理的研磨には、砥粒の高い保持能力が必要とされることから、繊度が比較的細くかつ単糸強度の比較的強いポリエステル繊維またはポリアミド繊維が好ましく用いられる。またこれらの繊維を混合、調合して用いても、また複合割繊糸を用いてもよい。
例えば、繊度1.7dtexのレーヨン繊維を8mmと5mmにカットし、重量比で50/50に混合し、湿式スパンレース法により目付247g/m2 の交絡した不織布を得る。該不織布を研磨面とする上層基材とし、下層基材に湿潤時の寸法安定性の良い低融点ポリエステル30重量%を含むポリエステル繊維不織布を用い、感光性樹脂の塗工処理を施し、研磨パッドを作製する。この研磨パッドは、化学的研磨スラリー(例えば、フジミインコーポレーテッド社製、研磨スラリー「PLANERLITE#7102」等)に対して好適であり、Cu配線の半導体ウェハ等のCMP研磨を行うと、事前の仮研磨処理を行わなくても、研磨初期から速く安定した研磨速度と平坦性を得ることができる。
または繊度0.15dtex、繊維長5mmのポリエステル繊維を前記と同様の方法で交絡された不織布とした後、該不織布を2枚重ねて前記と同様の方法で研磨パッドを作製する。この研磨パッドは、物理的研磨スラリー(例えば、Cabot社製、研磨スラリー「#5001」等)に対して好適であり、事前の仮研磨処理を行わなくても、研磨初期から安定した研磨レートが得られ、特に高平坦性を得るのに有効である。
さらに繊度3.3dtex、繊維長5mmのナイロン6/ポリエステル11分割(本数比5/6)繊維を用いて前記と同様の方法で、交絡した不織布を得た後、前記と同様の方法で研磨パッドを作製する。この研磨パッドは、化学的および物理的研磨スラリーの両方に好適であり、また事前の仮研磨処理を行わなくても、研磨初期から安定した高研磨レートと平坦性が得られる。
1)平均繊維交絡点間距離(μm):
不織布表面を走査型電子顕微鏡で100倍の倍率で観察し、下記方法で測定する。
図1は、不織布を構成する繊維を平面方向に表面から観察したときの構成繊維の拡大模式図である。図1において、構成繊維をf1 、f2 、f3 、・・・とし、そのうち任意の2本の繊維f1 、f2 が交絡する点a1 で上になっている繊維f2 が、他の繊維の下になる形で交差する点までたどっていき、その交差する点をa2 とする。同様にa3 、a4 とする。次にこのように求めた交絡点の間の直線水平距離a1 〜a2 、a3 〜a4 を測定する。測定値100個の平均値を求め、これを平均繊維交絡点距離とした。
先ず、不織布を不織布の横方向に幅2.0cm、長さ13cmにカットしたサンプルを2枚準備する。該サンプルより長さの短い接着テープ(ソニーケミカル社製、D3200)の両面に該サンプル2枚をそれぞれ接着した後、70g/cm2 の圧力で200℃、30秒間プレスして測定用サンプルとする。該測定サンプルの接着テープと一の不織布の間に該不織布の厚み方向に切り込みを入れ、2枚の不織布の両端をオートグラフのチャックでつかみ、該2枚の不織布を接着テープから引き剥がす。この際、接着テープの接着力が強く、該接着テープと2枚の不織布は強固に接着されているため、接着テープと2枚の不織布の接着面が引き剥がされたり、接着テープが切断したりするがことなく、上記で切り込みをいれた不織布の内層が引き剥がされる。このときの強度を測定し、層間剥離強度とした。なお、強度が2000g/2cm以上の場合は不織布自体が切断したり、接着テープとの接着面で剥がれたりするため、層間剥離強度2000g/2cm以上と記載した。またオートグラフの測定条件は、引張速度100mm/min、チャート速度100mm/minで行い、試験数5の平均を値とした。
不織布を0.4×0.25mにカットし、80℃で3hr絶乾後、重量を精秤し、該重量をサンプル寸法で除し、測定数3個の平均を値とした。
4)厚み(mm):
Peacook社製ダイヤルシックネスゲージで測定し、測定数10個の平均を値とした。
5)引張強度 (N/cm):
JIS−L1096 ストリップ法で測定した。
不織布に該不織布の5倍量の不飽和ポリエステル系感光性樹脂を塗工した後、紫外線蛍光灯を30min照射させ、硬化させた。得られた研磨パッドの材料を径500mmの円形にくり抜き、研磨表面に平滑加工および幅500μm、深さ1mmの同心円状の溝を2mm間隔で施し、さらに裏面に両面テープを張って研磨パッドとし、CMP装置の研磨定盤に張り付けた。
また、幅100μm、深さ0.1μm、の溝がスペース100μmで形成され、かつ酸化保護膜の施された8インチのシリコンウェハに、厚み2μmのCuをスパッタ法で形成させて被研磨物とし、該装置の研磨ヘッドに固定した。
ダイヤモンドコンディショナー#100を用い、押し付け圧力0.03MPa、定盤回転数45rpm、コンディショナー回転数45rpmで同方向に回転させ、スラリーを100ml/minで研磨パッドの上に供給させながら15minのコンディショニングを行った。
次に、押し付け圧0.03MPa、定盤回転数87rpm、研磨ヘッド回転数93rpmで同方向に回転させ、スラリーを200ml/minで研磨パッドの上に供給させながら5minの本研磨を実施した。
研磨スラリーには、フジミインコーポレーテッド社製「PLANERLITE#7102」およびCabot社製「#5001」を用いた。
研磨前後による1min当たりの変化量を、静電容量式厚み測定器を用いて測定した。また、ウェハの中心部と外周部を測定点とし、その平均を値とした。
8)平坦性(Å):
研磨後のウェハの形状精度を静電容量式ウェハ平坦度検査機を用いて測定した。また、研磨処理ウェハの中心部と外周部のCu配線個所を測定点とし、その平均を値とした。また比較用研磨パッドとして、市販の高平坦性で評価の高いRodel社製の研磨パッド「IC1000」を用い、同様にして測定し、該数値よりも小さい数値ほど平坦性が良好であると評価した。
繊度1.7dtexのセミダルタイプのレーヨン繊維を8mmと5mmにカットし、該カット繊維の重量比50/50を水中で混合分散し1%のスラリーとした。このスラリーを斜傾式抄造機で抄造しシートを得た。このシートにノズル径0.15mm、ノズル間ピッチ8mm、列数3列の多数のノズルから、7000kPaの水圧の柱状水流を噴射させて繊維を予備交絡させた。このとき、ノズルと抄造シートの間隔は、50mmで抄造シートの下には、プラスチック製ネットを支持部材とし、その下側から吸引脱水させながら行った。続いて、ノズル径0.15mm、ノズル間ピッチ6.5mm、列数15列の多数のノズルから、7800kPaの水圧の柱状水流を噴射させ、ノズルとシート間隔30mmで再度交絡させた。さらに、裏面にも前記と同様な条件で繊維交絡を施し、150℃、5minで乾燥した。得られた不織布の諸物性等は下記の通りであった。
平均繊維交絡点間距離 : 93μm
層間剥離強度 : 485g/2cm
目付 : 247g/m2
厚み : 1.25mm
引張強度(タテ/ヨコ): 75.1/44.5(N/cm)
研磨速度 :ウェハ 1枚目 6500Å/min
7枚目 6500Å/min
13枚目 6800Å/min
50枚目 6700Å/min
平坦性 : 1430Å
(比較用研磨パッド:1550Å)
繊度1.7dtexのブライトタイプのレーヨン繊維を8mmと5mmにカットし、該カット繊維の重量比50/50を水中で混合分散させて1.2%のスラリーとした後、斜傾式抄造機で抄造しシートを得た。次に、このシートの表面および裏面に実施例1と同様な条件で繊維の交絡を施し、150℃で5min乾燥させて不織布を得た。得られた該不織布の諸物性は以下の通りであった。
平均繊維交絡点間距離 : 79μm
層間剥離強度 : 588g/2cm
目付 : 310g/m2
厚み : 1.33mm
引張強度(タテ/ヨコ): 87.9/42.5(N/cm)
次に、得られた不織布を基材とし、実施例1と同様の方法で研磨パッドを作製し、CMPを行ったところ、基材となる不織布の目付をアップしても実施例1と同様に化学的研磨スラリーにおいて好結果であった。以下に研磨速度および平坦性の測定値を示す。
研磨速度 :ウェハ 1枚目 6900Å/min
7枚目 6700Å/min
13枚目 6700Å/min
50枚目 6800Å/min
平坦性 : 1410Å (比較用研磨パッド:1570Å)
繊度0.15dtex、繊維長5mmのポリエステル繊維100%を用いて実施例1と同様の方法で抄造、交絡および乾燥を行い、不織布を作製した。得られた不織布の諸物性等は以下の通りであった。
平均繊維交絡点間距離 : 27μm
層間剥離強度 : 2000g/2cm以上 目付 : 270g/m2
厚み : 1.13mm
引張強度(タテ/ヨコ):53.3/35.0(N/cm)
得られた不織布を2枚重ねて基材とし、実施例1と同様の方法で研磨パッドの作製およびCMPを行ったところ、Cabot社製研磨スラリー「#5001」の物理的研磨スラリーに対して好適であり、事前の仮研磨処理を行わなくても初期より安定した研磨レートおよび高平坦性を有しており、特に平坦性は優れたものであった。以下に研磨速度と平坦性の測定値を示す。
研磨速度 : ウェハ 1枚目 5500Å/min
7枚目 5400Å/min
13枚目 5500Å/min
50枚目 5500Å/min
平坦性 : 1351Å
(比較用研磨パッド:1500Å)
分割前の繊維の繊度3.3dtex、繊維長5mmのナイロン6/ポリエステル複合11分割繊維(クラレ社製、Wramp W−101)を実施例1と同様の方法で抄造、交絡および乾燥を行い、不織布を作製した。得られた不織布の諸物性等は以下の通りであった。
平均繊維交絡点間距離 : 33μm
層間剥離強度 : 2000g/2cm以上
目付 : 278g/m2
厚み : 1.1mm
引張強度(タテ/ヨコ): 82.5/63.0(N/cm)
得られた不織布を2枚重ねて基材とし、実施例1と同様の方法で研磨パッドの作製およびCMPを行ったところ、事前の仮研磨処理を行わなくても初期より高研磨速度と高平坦性が得られることはもちろんのこと、驚くべきことに化学的および物理的研磨スラリーの両スラリーに好適であった。以下に研磨速度と平坦性の測定値を示す。
スラリーの種類 「#5001」 「#7102」
研磨速度 :ウェハ 1枚目 5500Å/min 6700Å/min
7枚目 5500Å/min 6600Å/min
13枚目 5600Å/min 6600Å/min
50枚目 5500Å/min 6700Å/min
平坦性 : 1410Å 1600Å
(比較用研磨パッド: 1500Å 1580Å)
分割前の繊維の繊度3.3dtex、繊維長5mmのナイロン6/ポリエステル複合11分割繊維(クラレ社製、Wramp W−101)、および繊度0.55dtex、繊維長7.5mmのナイロン66繊維、さらに繊度0.15dtex、繊維長5mmのポリエステル繊維を重量比50/25/25で混合し、実施例1と同様と方法で抄造、交絡および乾燥を行い不織布を作製した。得られた不織布の諸物性は、下記の通りであった。
平均繊維交絡点間距離 : 28μm)
層間剥離強度 : 2000g/2cm以上 目付 : 293g/m2
厚み : 1.13mm
引張強度(タテ/ヨコ): 116.8/77.1(N/cm)
得られた不織布2枚を重ね基材とし、実施例1と同様の方法で研磨パッドの作製およびCMPを行ったところ、さらに驚くべきは、化学的および物理的研磨スラリーの両方のスラリーにおいて、実施例4よりさらに高研磨速度と平坦性が得られた。
スラリーの種類 「#5001」 「#7102」
研磨速度 :ウェハ 1枚目目 5700Å/min 7200Å/min
7枚目目 5600Å/min 7200Å/min
13枚目目 5600Å/min 7100Å/min
50枚目目 5600Å/min 7200Å/min
平坦性 : 1400Å 1400Å
(比較用研磨パッド : 1500Å 1580Å)
繊度1.7dtexのセミダルタイプのレーヨン繊維を8mmにカットし、該カット糸100%を用いて実施例1と同様の方法にて抄造シートを得た。このシートにノズル径0.15mm、ノズル間ピッチ8mm、列数3列の多数のノズルから、5500kPaの水圧の柱状水流を噴射させて繊維を予備交絡させた。このとき、ノズルと抄造シートの間隔は50mmで、抄造シートの下には、プラスチック製ネットを支持部材とし、その下側から吸引脱水させながら行った。続いて、ノズル径0.15mm、ノズル間ピッチ6.5mm、列数15列の多数のノズルから、6000kPaの水圧の柱状水流を噴射させ、ノズルとシート間隔50mmで再度交絡させた。次に、前記と同様の方法でシート裏面にも繊維交絡を施し、150℃で5min乾燥し、不織布を得た。不織布の諸物性は以下の通りであった。
平均繊維交絡点間距離 : 285μm
層間剥離強度 : 164g/2cm
目付 : 265g/m2
厚み : 1.42mm
引張強度(タテ/ヨコ): 52.1/35.6(N/cm)
得られた不織布を研磨面に用いる上層基材とし、実施例1と同様の方法で研磨パッドを作製し、CMP研磨を行ったところ、初期の研磨速度が低く定常状態に到達するまでウェハ研磨処理枚数35枚を費やした。また、研磨パッドの厚み方向の中間部位(ウェハ39〜44枚目)で研磨レートの極端な低下があった。以下に研磨速度と平坦性の測定値を示す。
研磨速度 : ウェハ 1枚目 5100Å/min *
7枚目 5100Å/min *
13枚目 5100Å/min *
20枚目 5500Å/min *
35枚目 6000Å/min
39枚目 3900Å/min *
42枚目 2900Å/min *
44枚目 3500Å/min *
50枚目 6000Å/min
55枚目 6000Å/min
平坦性 : 1590Å
(比較用研磨パッド : 1520Å)
繊度1.7dtexのセミダルタイプのレーヨン繊維を8mmおよび5mmにカットし、該カット繊維を重量比50/50で水中に混合分散させ1%のスラリーとした後、実施例1と同様な方法で抄造シートを得た。このシートに実施例1と同様の方法で予備交絡させた後、ノズルとシート間隔を50mmにして、ノズル径0.15mm、ノズル間ピッチ6.5mm、列数15列の多数のノズルから7800kPaの水圧で、表裏両面から各々同一条件で繊維交絡を行い、150℃、5minで乾燥させた。得られた不織布の諸物性は次のとおりであった。
平均繊維交絡点間距離 : 160μm
層間剥離強度 : 300g/2cm
目付 : 239g/m2
厚み : 1.1mm
引張強度(タテ/ヨコ): 40.0/26.2(N/cm)
得られた不織布を研磨面に用いる上層基材とし、実施例1と同様の方法で研磨パッドを作製し、CMPを行ったところ、研磨パッド厚み方向中間部位の研磨速度の落ち込みはみられなかったものの、初期の研磨速度が遅く定常状態に達するまでにウェハ研磨処理枚数13枚を費やした。以下に研磨速度と平坦性の測定値を示す。
研磨速度 : ウェハ 1枚目 5000Å/min *
7枚目 5500Å/min *
13枚目 6000Å/min
20枚目 6000Å/min
35枚目 6000Å/min
39枚目 6100Å/min
42枚目 6200Å/min
50枚目 6100Å/min
55枚目 6100Å/min
平坦性 : 1480Å (比較用研磨パッド: 1510Å)
Claims (2)
- 不織布を構成する繊維の繊度が0.05〜3.3dtexであり、該繊維が相互に三次元交絡した該不織布からなる研磨パッド用不織布であり、該繊維の平均繊維交絡点間距離が100μm以下で、かつ、該不織布の内層部の層間剥離強度が300g/2cm以上であり、目付けが200〜500g/m 2 であり、厚みが1.0〜2.0mmであることを特徴とする研磨パッド用不織布。
- 請求項1記載の不織布を研磨面に用いたことを特徴とする化学的機械研磨パッド。
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