JP3225624B2 - 薄膜トランジスタの製造方法 - Google Patents

薄膜トランジスタの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄膜トランジスタ(T
FT)の製造方法に関し、特にチャネル領域を構成する
シリコン系薄膜を下地の窒素を含有する層間絶縁膜に対
して高選択性、低汚染性を維持しながら再現性良く異方
性エッチングする方法に関する。
【0002】
【従来の技術】表示装置の分野では、LCD(液晶表示
装置)のカラー化、大画面化、高密度化が図られてい
る。この種のLCDの駆動方式として、各画素に対応し
てアモルファス・シリコン(a−Si)や多結晶シリコ
ン(poly−Si)からなる薄膜トランジスタ(TF
T)を設けたアクティブ・マトリクス方式が提案されて
いる。
【0003】TFTの製造プロセスにおいては、大画面
化、高密度化、低コスト化を同時に達成するために、数
百mm角にも達する大型のガラス基板から10〜10
個のオーダーに及ぶ多数のTFTからなるTFTアレ
イを高い歩留りで生産することが必要である。この基板
面積は、LSI製造プロセスにおいて広く用いられてい
る直径を6インチ(約150mm)となすシリコン・ウ
ェハよりもかなり大きく、しかもその上に形成されるT
FTのデザイン・ルールはLSIと同様に微細化されて
いる。したがって、TFT製造プロセスには、LSI製
造プロセスにも増して、一層の安定性、均一性、高度な
ダスト管理等が要求されている。
【0004】従来のTFTのエッチング方法としては、
プロセスや装置が簡単でしかも大量処理が可能なウェッ
トエッチングが量産現場において主流をなしていた。し
かし、基板サイズの増大に伴ってエッチングの均一性を
確保することが困難となってきたこと、多層薄膜の一括
エッチングが不可能であること、線幅を2〜3μmより
も微細化することが困難であること等の理由により、ド
ライエッチングの採用が提案されている。
【0005】例えば、第39回応用物理学関係連合講演
会(1992年春季年会)講演予稿集p501,講演番
号28a─NC−5には、SF/CHClCF
混合ガスを用いてSiN膜上でa−Si膜の選択エ
ッチングを行う技術が示されている。この選択エッチン
グは、ゲート電極がチャネル層の下層側に設けられるい
わゆる逆スタガ構造(ボトムゲート構造)のTFTにお
いて、ゲート電極を被覆するSiN層間絶縁膜の上でa
−Si膜をパターニングしてチャネル層を形成するため
に行われるプロセスである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のCH
ClCF(HCFC−123)はハイドロクロロフ
ルオロカーボン(HCFC)化合物の1種であり、いわ
ゆる特定フロン(CFC:クロロフルオロカーボン)の
代替物質である。このHCFC−123は、CFCに比
べて環境破壊の危険性は低いとされているが、かかるカ
ーボン系化合物とは全く異なる系統の化合物によるドラ
イエッチング方法を確立することがなお一層好ましい。
それは、カーボン系化合物から脱却することにより、プ
ラズマ中からのカーボン系ポリマーの堆積を防止し、大
面積を有するTFT用のガラス基板上でより高度なダス
ト管理を行い、再現性を高めることが可能となるからで
ある。
【0007】そこで、本発明は、ダスト発生を徹底的に
抑制しながら、窒素原子を含有する層間絶縁膜上でシリ
コン系薄膜を高い選択性をもってドライエッチングする
ことが可能なTFTの製造方法を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の目的を
達成するために提案されるものであり、窒素原子を有す
る層間絶縁膜上でシリコン系薄膜を選択的にエッチング
する工程を有する薄膜トランジスタの製造方法であっ
て、放電解離条件下でプラズマ中に遊離のイオウとハロ
ゲン系化学種とを生成し得るエッチング・ガスを用い、
窒素原子を含有する層間絶縁膜の露出表面に、窒素原子
を有する層間絶縁膜から供給される窒素原子と、遊離の
イオウとの反応生成物として窒化イオウ系化合物を生成
させ、窒化イオウ系化合物をエッチング保護膜としてシ
リコン系薄膜を高選択比エッチングするようにしたもの
である。
【0009】本発明においては、高選択比エッチングの
工程ではシリコン系薄膜を保持する基体の温度を室温以
下に制御することが望ましい。
【0010】さらに、エッチング・ガスに、H又はは
Sの少なくとも一方を含む用にすることが望まし
い。
【0011】
【作用】本発明は、エッチング・ガスとして放電解離条
件下でプラズマ中に遊離のイオウとハロゲン系化学種と
を生成し得る組成のガスを用い、窒素原子を含有する層
間絶縁膜の露出表面に、窒素原子を有する層間絶縁膜か
ら供給される窒素原子と、遊離のイオウとの反応生成物
として窒化イオウ系化合物を生成させ、窒化イオウ系化
合物をエッチング保護膜としてシリコン系薄膜を高選択
比エッチングすることにより、エッチング速度が低下さ
れる。
【0012】ここで、ハロゲン系化学種は、シリコン系
材料層のエッチャントとして必要である。
【0013】一方、遊離のイオウ(S)は昇華性物質で
あり、通常のエッチングが行われるような高真空下では
ウェハの温度がおよそ90℃よりも低温域に維持されて
いれば、イオンの垂直入射が原理的に生じてないパター
ン側壁面上に堆積し、側壁保護効果を発揮する。このよ
うに気相中の堆積性物質を側壁保護に利用できるプロセ
スには、異方性加工に必要なイオン入射エネルギーが低
減でき、下地選択性やマスク選択性が向上される。
【0014】さらに、遊離のイオウ(S)は、下地の層
間絶縁膜が露出した時点でこの露出面から供給されるN
原子と結合することにより窒化イオウ系化合物からなる
被膜を形成し、下地選択性の向上に寄与する。
【0015】ここで、窒素原子を含む無機材料層からN
原子が供給される機構に関しては、例えば菅野卓夫著
「半導体プラズマプロセス技術」(産業図書株式会社
刊)P133〜134、及び昭和55年(1980年)
電気学会論文集第5分冊、S6−2に窒化シリコン(S
)層を例として説明されている。すなわち、プ
ラズマ中のF等のハロゲン・ラジカルがSi
の表面からSi原子を引き抜くと、N原子のダングリン
グ・ボンドが生成する。
【0016】本発明では、このダングリング・ボンドに
プラズマ中に生成したSが結合し、種々の窒化イオウ系
化合物が生成する。
【0017】かかる窒化イオウ系化合物の被膜形成によ
る選択性向上の考え方は、本願出願人が先に特願平4−
43783号明細書において提案している。
【0018】上記窒化イオウ系化合物としては、後述す
るごとく種々の化合物が知られているが、本発明におい
て特に寄与が大きい化合物はポリチアジル(SN)
ある。(SN)の性質、構造等については、J.A
m.Chem.Soc.,Vol.29,p.6358
〜6363(1975)に詳述されている。常圧下では
208℃、減圧下では140〜150℃付近まで安定に
存在するポリマー状物質であり、結晶状態ではS−N−
S−N−…の繰り返し共有結合からなる主鎖が平行に配
向している。かかる構造に起因して、(SN)はイオ
ン衝撃やラジカルの攻撃に対して高い耐性を示す。
【0019】本発明では、最も単純に考えれば反射防止
膜の表面でまずチアジル(N≡S)が形成される。この
チアジルは、酸素類似体である一酸化窒素(NO)の構
造から類推されるごとく不対電子を持っており、容易に
重合して(SN)、(SN)、さらには(SN)
を生成する。(SN)は20℃付近で容易に重合して
(SN)及び(SN)を生成し、自身は30℃付近
で分解する。(SN)は融点178℃、分解温度20
6℃の環状物質である。
【0020】この他、本発明の場合、プラズマ中にハロ
ゲン・ラジカルが存在するので、上記(SN)のS原
子上にハロゲン原子が結合したハロゲン化チアジルも生
成し得る。また、ハロゲン・ラジカルの生成量を制御す
るために水素系ガスが添加される場合には、チアジル水
素が生成する可能性もある。さらに、分子内のS原子数
とN原子数が不均衡な環状窒化イオウ化合物、あるいは
これら環状窒化イオウ化合物のN原子上にH原子が結合
したイミド型の化合物等も生成可能である。
【0021】これらの窒化イオウ系化合物は、通常のエ
ッチングが行われるような高真空下において、ウェハの
温度がおよそ130℃より低温域に制御されていれば、
ウェハ上に堆積してエッチング抑制効果を発揮すること
ができる。
【0022】このように、側壁保護に寄与するS、及び
層間絶縁膜の表面保護に寄与する窒化イオウ系化合物
は、それぞれおよそ90℃あるいは130℃以下の温度
域でウェハ上に堆積することができる。
【0023】本発明では、望ましくはこのウェハ温度を
室温以下に制御するが、これは窒化イオウ系化合物によ
る表面保護効果を再現性良く発揮させ、実用的なプロセ
スを提供するための規定である。ドライエッチングの分
野では、低温域におけるラジカル反応性の抑制を狙った
低温エッチングが提案されているが、多くの場合、−5
0〜−百数十℃にも及ぶウェハ冷却を必要としている。
これに対して本発明では、この冷却温度を室温域にまで
拡張することができ、スループットの向上やコストの低
減を図る上で極めて有利である。
【0024】なお、エッチング終了後に不要となったS
及び窒化イオウ系化合物は、ウェハをおよそ130℃よ
りも高温域に加熱すれば容易に昇華若しくは若しくは分
解するので、ダスト源となるおそれがない。このこと
は、従来のカーボン系ポリマーの堆積を利用するプロセ
スに比べて本発明の利点である。あるいは、レジスト・
マスクを用いるエッチング・プロセスであれば、これら
S及び窒化イオウ系化合物はレジスト・マスクをアッシ
ングする際に同時に燃焼除去することができる。
【0025】さらに、本発明は、望ましくはエッチング
・ガスにH又はHSの少なくとも一方を添加する。
これは、HやHSから生成するHでハロゲン系化
学種の一部を捕捉してフッ化ハロゲンの形で除去するこ
とにより、エッチング反応系の見掛け上のS/X比〔S
原子数とハロゲン(X)原子数の比〕を上昇させるため
である。すなわち、プラズマ中のSの相対含量が増大す
るために窒化イオウ系化合物の生成が促進され、これに
より層間絶縁膜に対する選択性が一層向上する。特に、
Sを用いる場合には、自身がSも放出するので、S
/X比の上昇効果は一層大きくなる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例について説明
する。
【0027】実施例1 本実施例は、Si層間絶縁膜上にa−Si薄膜を
用いてチャネル層及びソース・ドレイン領域を構成する
逆スタガ構造TFTの製造において、上記a−Si薄膜
をSClガスを用いてエッチングした例である。こ
のプロセスを、図1を参照しながら説明する。
【0028】本実施例でエッチング・サンプルとして使
用したウェハを、図1(a)に示す。この状態が得られ
るまでの工程を簡単に説明すると、まずガラス基板1上
にゲート電極2をテーパー・エッチングにより形成し、
このゲート電極2を表面酸化してゲート酸化膜3を形成
する。ゲート電極2は、例えば低抵抗金属であるタンタ
ル(Ta)を用いて構成することができ、この場合には
陽極酸化により優れた膜質を有する酸化タンタル(Ta
)がゲート酸化膜3として形成されることになる。
次に、ウェハの全面にプラズマCVD法によりSi
層間絶縁膜4とチャネル層を構成するためのノンドー
プa−Si層5とを順次積層し、さらにゲート電極2の
上方に臨んでエッチング・ストッパ層6をパターニング
した後、ソース/ドレイン領域を構成するためのn
a−Si層7をプラズマCVD法によりウェハ全面に形
成する。ここで、エッチング・ストッパ層6は、SiN
薄膜等により構成される層であり、後工程においてn
型a−Si層7を中央部でソース領域とドレイン領域と
に分割するためのエッチングから下地のノンドープa−
Si層5を保護するために設けられている。最後に、ゲ
ート電極2により生じたウェハの表面段差を吸収するご
とく厚いフォトレジスト層を形成し、これをパターニン
グしてゲート電極2を被覆する領域にレジスト・マスク
8を形成した。
【0029】次に、このウェハをRFバイアス印加型の
有磁場マイクロ波プラズマ・エッチング装置にセット
し、一例として下記の条件で上記n型a−Si層7と
ノンドープa−Si層5とを一括してエッチングした。
【0030】 SCl流量 50 SCCM ガス圧 1.3 Pa マイクロ波パワー 850 W(2.45 GHz) RFバイアス・パワー 50 W(2 MHz) ウェハ温度 −20 ℃ ここで、SClは、本願出願人が特願平3−210
516号明細書等において提案した各種ハロゲン化イオ
ウのうちのひとつである。この工程では、SCl
ら解離生成したClによるSi原子の引き抜き反応
が、SCl 、S 等のイオンの入射エネルギーに
アシストれる機構でエッチングが進行した。このとき、
プラズマ中に放出されたSが低温冷却されたウェハのパ
ターン側壁面上に堆積して側壁保護効果を発揮するた
め、n型a−Si層7とノンドープa−Si層5のエ
ッチングは図1(b)に示すように異方的に進行した。
【0031】なお、n型a−Si層7とノンドープa
−Si層5は、Si原子のダングリング・ボンドを補償
するため、その構造中に10%程度のH原子を含んでい
る。このH原子は、エッチングの進行に伴ってプラズマ
中に放出されるとClの一部と結合してHClを生成
するため、エッチング反応系の見掛け上のS/Cl比
(S原子数とCl原子数の比)を上昇させる効果を有す
る。したがって、上記のエッチングはSに富む雰囲気中
で進行し、効率良い側壁保護が行われた。
【0032】エッチングが進行して下地のSi
間絶縁膜4が露出すると、その露出面から供給されるN
原子とプラズマ中のS原子とが反応して種々の窒化イオ
ウ系化合物が生成し、この面におけるエッチング速度を
大幅に低下される役割を果たした。図1(b)では、S
層間絶縁膜4の露出面がポリチアジル(SN)
に被覆されている様子を模式的に示した。これによ
り、Si層間絶縁膜4に対して約30もの高選択
比が達成された。
【0033】エッチング終了後にレジスト・マスク8を
アッシングしたところ、図1(c)に示されるように、
パターン側壁面に堆積したS、及びSi層間絶縁
膜4の露出面を被覆していた窒化イオウ系化合物も同時
に燃焼除去された。この結果、ウェハ上に何らダストを
発生させることなく、n型a−Si層7とノンドープ
a−Si層5の高選択異方性エッチングを行うことがで
きた。
【0034】実施例2 本実施例は、同じく逆スタガ構造TFTの製造におい
て、上記a−Si薄膜をSBr/H混合ガスを用
いてエッチングした例である。
【0035】本実施例においてエッチング・サンプルと
して使用したウェハは、前出の図1(a)に示したもの
と同じである。
【0036】このウェハを有磁場マイクロ波プラズマ・
エッチング装置にセットし、一例として下記の条件で上
記n型a−Si層7とノンドープa−Si層5とを一
括してエッチングした。
【0037】 SBr流量 50 SCCM H流量 10 SCCM ガス圧 1.3 Pa マイクロ波パワー 850 W(2.45 GHz) RFバイアス・パワー 30 W(2 MHz) ウェハ温度 −10 ℃ 上記SBrも、本願出願人が特願平3−21051
6号明細書等において提案した各種ハロゲン化イオウの
ひとつである。本実施例では、ハロゲン系エッチャント
としてBrが生成するので、エッチング反応生成物と
してはSiBrが生成する。このSiBrは、実施
例1で生成するSiClよりも蒸気圧が低く、上述の
温度域では側壁保護に一部寄与することができる。さら
に、エッチング・ガスにHが添加されていることによ
り、エッチング反応系のS/Br比も上昇している。こ
れらの効果により、本実施例では実施例1に比べてRF
バイアス・パワーを低減させ、ウェハ温度を高めている
にもかかわらず、同様に良好な高選択異方性加工を行う
ことができた。
【0038】実施例3 本実施例は、同じく逆スタガ構造TFTの製造におい
て、上記a−Si薄膜をS/HS混合ガスを用
いてエッチングした例である。
【0039】本実施例においてエッチング・サンプルと
して使用したウェハは、前出の図1(a)に示したもの
と同じである。
【0040】このウェハを有磁場マイクロ波プラズマ・
エッチング装置にセットし、一例として下記の条件でn
型a−Si層7とノンドープa−Si層5とを一括し
てエッチングした。
【0041】 S流量 50 SCCM HS流量 30 SCCM ガス圧 1.3 Pa マイクロ波パワー 850 W(2.45 GHz) RFバイアス・パワー 30 W(2 MHz) ウェハ温度 −30 ℃ 上記Sも、本願出願人が特願平3−210516
号明細書等において提案した各種ハロゲン化イオウのひ
とつである。本実施例では、Siに対して反応性の高い
がエッチャントとして生成するが、HSが添加さ
れていることによりHによる捕捉効果とSの増強効果
が期待でき、エッチング反応系のS/F比を上昇させる
ことができた。したがって、中低温域でも良好な高選択
異方性加工を行うことができた。
【0042】以上、本発明を3例の実施例に基づいて説
明したが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるも
のではない。
【0043】例えば、放電解離条件下でハロゲン系化学
種と遊離のSを放出し得るエッチング・ガスとして、上
述の実施例ではS、SCl、SBrを例
示したが、この他にもSF、SF、S10、S
Cl、SCl、SBr、SBr等のハロゲ
ン化イオウを用いることもできる。さらに、ハロゲン系
化学種と遊離のSとは必ずしも同一の化合物から供給さ
れる必要はなく、例えば、Cl、NF、ClF
のハロゲン化合物とHSとの混合ガス等を用いても同
様の効果を期待することができる。
【0044】この他、本発明で行われるエッチングには
各種の添加ガスを併用してもよい。例えば、エッチング
・ガスに窒素系化合物を添加した場合には、気相中から
も堆積性の窒化イオウ系化合物が生成するため、層間絶
縁膜の露出面の保護を一層強化することができる。ま
た、希釈効果、スパッタリング効果、冷却効果等を期待
する意味でエッチング・ガスにHe、Ar等の希ガスを
添加してもよい。
【0045】さらに、サンプル・ウェハの構成、エッチ
ング条件、使用するエッチング装置等が適宜変更可能で
ある。
【0046】
【発明の効果】上記したように、本発明は、TFTのチ
ャネル領域を形成するためのシリコン系材料層を、下地
の窒素を含有する層間絶縁膜に対して高選択性を維持し
ながら、しかもパーティクル汚染を惹起させることなく
異方的にエッチングすることが可能となる。これによ
り、プロセスの再現性が向上し、歩留りを大幅に改善す
ることができる。本発明は、例えばa−Si−TFTに
おいて、Si層間絶縁膜上におけるa−Si膜の
選択エッチングを行う場合に有効となり、TFTの高集
積化、微細化、高性能化、量産化に寄与することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を逆スタガ構造TFTの製造に適用した
プロセス例をその工程順にしたがって説明する概略断面
図であり、(a)はエッチング前のウェハの状態、
(b)はSの側壁保護膜が形成されながらn型a−S
i膜とノンドープa−Si層がエッチングされ、Si
層間絶縁膜の露出面上に窒化イオウ系化合物が堆積
した状態、(c)はレジスト・マスクの除去に伴ってS
と窒化イオウ系化合物が除去された状態をそれぞれ表
す。
【符号の説明】
1 ガラス基板、 2 ゲート電極、 3 ゲート酸化
膜、 4 Si層間絶縁膜、 5 ノンドープa
−Si層、 6 エッチング・ストッパ層、7 n
a−Si層、 8 レジスト・マスク

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窒素原子を有する層間絶縁膜上でシリコ
    ン系薄膜を選択的にエッチングする工程を有する薄膜ト
    ランジスタの製造方法であって、 放電解離条件下でプラズマ中に遊離のイオウとハロゲン
    系化学種とを生成し得るエッチング・ガスを用い、前記 窒素原子を含有する層間絶縁膜の露出表面に、前記
    窒素原子を有する層間絶縁膜から供給される窒素原子
    と、前記遊離のイオウとの反応生成物として窒化イオウ
    系化合物を生成させ、 前記窒化イオウ系化合物をエッチング保護膜として前記
    シリコン系薄膜を高選択比エッチング することを特徴と
    する薄膜トランジスタの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記高選択比エッチングの工程では前記
    シリコン系薄膜を保持する基体の温度を室温以下に制御
    することを特徴とする請求項1記載の薄膜トランジスタ
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記エッチング・ガスがH 又は
    の少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項1又は
    請求項2記載の薄膜トランジスタの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101217665B1 (ko) * 2006-06-12 2013-01-02 엘지디스플레이 주식회사 액정표시장치용 어레이 기판 및 그 제조방법

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