JP3223640B2 - 自動変速機の変速制御方法 - Google Patents

自動変速機の変速制御方法

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JP3223640B2
JP3223640B2 JP11490093A JP11490093A JP3223640B2 JP 3223640 B2 JP3223640 B2 JP 3223640B2 JP 11490093 A JP11490093 A JP 11490093A JP 11490093 A JP11490093 A JP 11490093A JP 3223640 B2 JP3223640 B2 JP 3223640B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車等の車両
において用いられ、油圧を利用してクラッチ当の摩擦係
合手段のつかみ換えを実施してシフトチェンジを行なう
自動変速機の変速制御方法に関し、特に、エンジンブレ
ーキ状態のようなエンジンのパワーオフ状態でアップシ
フト制御を行なう方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、車両用自動変速機は、油圧式
多板クラッチ,油圧式ブレーキ等の摩擦係合手段に対し
て選択的に油圧を給排することにより、歯車変速機構内
の任意の回転要素を、入力軸に接合したり変速機ケース
に対して固定したりして、任意の回転ドラムやギア等の
回転要素を選択し、変速比切換(変速)を車両の運転状
態に応じて自動的に行なっている。
【0003】例えば、自動変速機を現変速段から目標変
速段へシフトさせる場合には、コントローラが、所定の
プログラムに従い、現変速段を確立させている摩擦係合
手段(以下、解放側摩擦係合手段という)の係合を解除
するとともに、目標変速段を確立させる摩擦係合手段
(以下、結合側摩擦係合手段という)を係合させ、トラ
ンスミッション入力軸の回転速度NT を、その変化率N
T ’が目標回転速度変化率Ni ’に等しくなるように変
化させ、摩擦係合手段のつかみ換え操作を実施する。こ
れにより、エンジントルクの伝達経路が解放側摩擦係合
手段から結合側摩擦係合手段に切り換えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、以下に、例
えば、第1速を確立させている油圧式多板クラッチ(以
下、解放側クラッチという)から、第2速を確立させる
油圧式多板クラッチ(以下、結合側クラッチという)
へ、いわゆるクラッチのつかみ換え操作を行ない、シフ
トアップを行なう場合について、図21(a)〜(f)
を参照しながら説明する。
【0005】なお、従来のアップシフト制御手段は、エ
ンジンからのトルクが自動変速機に伝わっているパワー
オン状態には対応しているが、エンジンブレーキ状態の
ようなエンジンのパワーオフ状態(エンジンの回転速度
の方が小さい)には対応しておらず、低温等によりエン
ジンフリクションが大きいような際、図21(a)〜
(f)にて後述するような課題が生じている。
【0006】通常、クラッチのつかみ換え操作による変
速制御を行なう場合、解放側クラッチに供給される油圧
を調整・制御する解放側電磁弁(以下、解放側ソレノイ
ド弁という)と、結合側クラッチに供給される油圧を調
整・制御する結合側電磁弁(以下、結合側ソレノイド弁
という)とのそれぞれについて、デューティ率(励磁時
間の割合)を制御している。
【0007】各ソレノイド弁のデューティ率が100%
の場合、各クラッチには最高圧の圧油が供給されて各ク
ラッチは結合状態になる一方、各ソレノイド弁のデュー
ティ率が0%の場合、各クラッチにおける圧油が排出さ
れて各クラッチは解放状態になる。従って、各ソレノイ
ド弁のデューティ率を0〜100%の間で適当に調整・
制御することにより、各クラッチに供給される油圧が制
御されて各クラッチにおける解放/結合状態が制御され
るようになっている。
【0008】第1速から第2速へのアップシフト制御を
行なう際には、まず、コントローラから変速指令が出力
されると、図21(b),(d)に示すように、解放側
クラッチの油圧解放時間t0 と結合側クラッチのガタ詰
め時間tF とを考慮して、解放側クラッチの油圧解放操
作と結合側のクラッチのガタ詰め操作とが同時に終了す
るように、解放側ソレノイド弁のデューティ率を100
%から一気に0%にするとともに、結合側ソレノイド弁
のデューティ率を所定ガタ詰め時間tF の間だけ100
%にする。
【0009】ここで、油圧式多板クラッチは、多数の摩
擦係合板をそなえて構成されている。このようなクラッ
チでは、加工誤差や組付誤差を考慮して各摩擦係合板間
に所定のクリアランスを設け、クラッチの係合が解除さ
れている状態において、各摩擦係合板間に大きな引きず
りトルクが発生することを防止している。同様に、油圧
式ブレーキにおいても、各摩擦係合面間に所定のクリア
ランスを設け、ブレーキの摩擦係合が解除されている状
態において、各摩擦係合面間に引きずりトルクが発生す
ることを防止している。
【0010】このため、係合が完全に解除されているク
ラッチ等を係合させる場合には、作動油圧の供給を開始
した後、ピストンを移動させて上述のクリアランスを0
にするいわゆるガタ詰め操作が必要であり、各摩擦係合
板どうし等が実際に係合を開始するまでには所定のガタ
詰め時間(油圧供給時間)tF を要する。また、クラッ
チ等の係合を完全に解除する場合には、作動油圧の供給
を停止した後、リターンスプリングの押圧力により、ク
ラッチ等内の作動油を排出させながら各摩擦係合板どう
しを離間させて上述のクリアランスを発生させる必要が
あり、伝達トルクが減少して0になるまでには、所定の
油圧解放時間t0 を要する。
【0011】従って、前述したごとく、解放側クラッチ
の油圧解放操作と結合側のクラッチのガタ詰め操作とが
同時に終了することにより、解放側クラッチのトルク容
量が実質的に0になると、結合側クラッチのトルク容量
が実質的に発生する直前の時点とが一致し、トルク伝達
を担うクラッチを、解放側から結合側へと円滑に移行さ
せることができる。
【0012】上述のようにして、解放側クラッチの油圧
解放操作と結合側のクラッチのガタ詰め操作とを同時に
終了させた後、結合側ソレノイド弁のデューティ率は、
図21(d)に示すように制御される。つまり、結合側
ソレノイド弁のデューティ率を、一旦、予め定められた
初期値DA まで低下させてから一定の割合で徐々に増加
させることにより、図21(e)に示すように、結合側
クラッチへの油圧を徐々に高め、結合側クラッチにおけ
る摩擦係合板どうしの係合度合いを高めてゆく。
【0013】結合側クラッチの係合状態に応じて、図2
1(a)に示すように、現第1速でのトランスミッショ
ン入力軸回転速度NT が所定回転速度ΔNB だけずれ、
有効な変速が開始されると、トランスミッション入力軸
回転速度NT の変化率NT ’が目標回転速度変化率
i ’となるように、トランスミッション入力軸回転速
度NT に応じて、有効変速開始時点のデューティ率を初
期値DA0とし結合側ソレノイド弁のデューティ率をフィ
ードバック制御する。
【0014】そして、図21(a)に示すように、トラ
ンスミッション入力軸回転速度NTが、目標変速段であ
る第2速の回転速度から所定回転速度ΔNF の範囲内に
入ると、つまり有効変速を終了し第2速との同期を検出
すると、図21(d)に示すように、結合側ソレノイド
弁のデューティ率のフィードバック制御を終了し、その
終了時点でのデューティ率を所定時間tH だけ保持して
から、デューティ率を100%として結合側クラッチへ
の油圧を最高圧まで高めて、この結合側クラッチにおけ
る摩擦係合板を完全に係合状態として、第2速への変速
を終了している。
【0015】このようなフィードバック制御において、
図21(a)に二点鎖線で示すように、トランスミッシ
ョン入力軸回転速度NT の変化率NT ’が略正確に目標
回転速度変化率Ni ’となるように、デューティ率のフ
ィードバック制御が行なわれた場合には、図21
(d),(e)に二点鎖線で示すように、デューティ率
および結合側クラッチの油圧が変化し、特に問題は生じ
ない。
【0016】しかし、エンジンブレーキ状態のようなエ
ンジンのパワーオフ状態で、低温等によりエンジンフリ
クションが大きいような場合には、図21(a)に実線
で示すように、トランスミッション入力軸回転速度NT
の減速方向への変速が急速に進行してしまい、目標回転
速度変化率Ni ’よりも大きな減速率となることがあ
る。
【0017】このような場合、結合側ソレノイド弁のデ
ューティ率のフィードバック制御では、結合側クラッチ
における摩擦係合板の係合度合いが高まり過ぎてしまっ
たものと誤った判断をしてしまい、逆に結合側ソレノイ
ド弁のデューティ率を低下制御し、結合側クラッチにお
ける作動油を排出させる。このため、有効変速を終了し
第2速との同期を検出した時点では、結合側クラッチ内
の作動油が排出され各摩擦係合板どうしが離間してお
り、図21(e)に実線で示すように、所定時間tH
過後にデューティ率を100%として結合側クラッチへ
の油圧を最高圧まで高めてから、ガタ詰め時間を要する
ことになって、結合側クラッチが実際に係合状態になる
までに大きな時間遅れを生じる。また、結合側クラッチ
が急係合し、図21(a)に実線で示すように、トラン
スミッション入力軸回転速度NT が急上昇するため、図
21(f)に示すように、トランスミッション出力軸ト
ルクに大きな負トルクショックを生じてしまう。
【0018】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、エンジンのパワーオフ状態でアップシフト制
御時に生じる負トルクショックを確実に軽減できるよう
にした自動変速機の変速制御方法を提供することを目的
とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】このため、本発明の自動
変速機の変速制御方法(請求項1)は、低速段用摩擦係
合手段の作動油圧を解放して係合を解除する一方、高速
段用摩擦係合手段に作動油圧を供給して係合させ、入力
軸の回転速度を低速段に相当する現回転速度から高速段
に相当する目標回転速度に向けて変化させるものにおい
て、該入力軸の回転速度が低速段に相当する現回転速度
からずれる有効変速開始時点から、該入力軸の回転速度
が高速段に相当する目標回転速度に到達する有効変速終
了時点までの有効変速期間中、該入力軸の回転速度の変
化率が予め設定された第1目標変化率となるように、該
入力軸の回転速度に応じて該高速段用摩擦係合手段に対
する油圧のフィードバック制御を行なうと同時に、該入
力軸の回転速度の変化率が予め設定された第2目標変化
率となるように、該入力軸の回転速度に応じて該低速段
用摩擦係合手段に対する油圧のフィードバック制御を行
ない、前記第2目標変化率の絶対値を前記第1目標変化
率の絶対値以上に設定することを特徴としている。
【0020】また、前記有効変速終了時点後の所定期間
中、該入力軸の回転速度の変化率が前記目標回転速度か
らの該入力軸の回転速度のズレ量に応じた所定変化率と
なるように、該入力軸の回転速度に応じて該低速段用摩
擦係合手段に対する油圧のフィードバック制御を行なっ
てもよいし(請求項2)、前記有効変速終了時点後の所
定期間中、該高速段用摩擦係合手段に対する油圧をデュ
ーティ制御するための電磁弁(ソレノイド弁)のデュー
ティ率を、予め設定された所定値に保持してから、該高
速段用摩擦係合手段に作動油圧を供給する方向へ予め設
定された所定割合で変化させてもよい(請求項3)。
【0021】
【作用】上述の本発明の自動変速機の変速制御方法(請
求項1)では、有効変速期間中、入力軸の回転速度の変
化率が予め設定された第1目標変化率となるように、該
入力軸の回転速度に応じて低速段用摩擦係合手段に対す
る油圧がフィードバック制御が行なわれると同時に、入
力軸の回転速度の変化率が予め設定された第2目標変化
率となるように、入力軸の回転速度に応じて低速段用摩
擦係合手段に対する油圧がフィードバック制御される。
【0022】このとき、第2目標変化率の絶対値が第1
目標変化率の絶対値以上に設定されているので、エンジ
ンブレーキ状態のようなエンジンのパワーオフ状態で低
温等によりエンジンフリクションが大きく、入力軸の回
転速度の変速が急速に進行しようとすると、入力軸の回
転速度の変化率が第2目標変化率となるように行なわれ
る低速段用摩擦係合手段に対する油圧のフィードバック
制御によって、低速段用摩擦係合手段に作動油圧が供給
されて係合状態を保持し、入力軸の回転速度が急速に変
化するのを防止できるようになっている。つまり、入力
軸の回転速度は、第1目標変化率と第2目標変化率との
間の変化率を維持しながら、低速段に相当する現回転速
度から高速段に相当する目標回転速度現低速段へ変化す
ることになる。
【0023】また、請求項2の変速制御方法では、有効
変速終了後にも、所定期間だけ、入力軸の回転速度の変
化率が目標回転速度からの入力軸の回転速度のズレ量に
応じた所定変化率となるように、入力軸の回転速度に応
じて低速段用摩擦係合手段に対する油圧のフィードバッ
ク制御が継続して行なわれる。これにより、低速段用摩
擦係合手段の係合状態が、入力軸の回転速度を目標回転
速度に維持するように制御される。
【0024】さらに、請求項3の変速制御方法では、有
効変速終了後、所定期間にわたって、高速段用摩擦係合
手段に対する油圧をデューティ制御するための電磁弁
(ソレノイド弁)のデューティ率を、所定値に保持して
から所定割合で変化させることにより、高速段用摩擦係
合手段への作動油圧を徐々に高め、有効変速終了後の高
速段用摩擦係合手段の係合を滑らかに行なうことができ
る。
【0025】
【実施例】以下、図面により、本発明の一実施例として
の自動変速機の変速制御方法について説明すると、図1
は本発明に係る変速制御方法を適用される自動車用自動
変速機を示す概略構成図であり、この図1において、1
はエンジンで、このエンジン1の出力は、自動変速機2
を介して駆動輪(図示せず)に伝達される。
【0026】自動変速機2は、トルクコンバータ4,歯
車変速装置3,油圧回路5およびコントローラ40等か
ら構成されている。歯車変速装置3は、例えば、前進4
段後進1段のギアトレインと、当該ギアトレインのギア
比を切り換えて変速操作を行なう多数の変速摩擦係合手
段とをそなえている。この変速摩擦係合手段は、例え
ば、油圧クラッチや油圧ブレーキである。
【0027】図2は、歯車変速装置3の部分構成図であ
り、入力軸3aまわりには、第1駆動ギア31および第
2駆動ギア32が回転自在に配置されている。また、第
1駆動ギア31および第2駆動ギア32間の入力軸3a
には、変速摩擦係合手段として油圧クラッチ33および
34が固設されている。各駆動ギア31および32は、
それぞれクラッチ33および34に係合することにより
入力軸3aと一体に回転する。
【0028】また、入力軸3aと平行に配置された中間
伝達軸35は、図示しない最終減速歯車装置を介して駆
動車軸に接続されている。この中間伝達軸35には、第
1被駆動ギア36と第2被駆動ギア37とが固設されて
おり、これらの被駆動ギア36および37は、前記駆動
ギア31および32とそれぞれ噛み合っている。従っ
て、クラッチ33と第1駆動ギア31とが係合している
場合には、入力軸3aの回転は、クラッチ33,第1駆
動ギア31,第1被駆動ギア36,中間伝達軸35に伝
達され、これにより、例えば第1速が確立される。ま
た、クラッチ34と第2駆動ギア32とが係合している
場合には、入力軸3aの回転は、クラッチ34,第2駆
動ギア32,第2被駆動ギア37,中間伝達軸35に伝
達され、これにより、例えば第2速が確立される。
【0029】第1速側のクラッチ33が係合している状
態から、このクラッチ33の係合を解除しながら、第2
速側のクラッチ34を係合させることで、自動変速機2
は第1速から第2速にアップシフトする。逆に、クラッ
チ34が係合している状態から、このクラッチ34の係
合を解除しながら、クラッチ33を係合させることで、
自動変速機2は第2速から第1速にダウンシフトする。
【0030】なお、各クラッチ33,34は、油圧式多
板クラッチである。図3は、クラッチ33の断面を示
し、このクラッチ33は、多数の摩擦係合板50を有し
ている。そして、後述する油路14からポート51を介
してこのクラッチ33内に作動油が供給されると、ピス
トン52が往動して各摩擦係合板50を摩擦係合させ
る。一方、リターンスプリング53により押圧されて、
ポート51を介して油路14内に作動油を排出させなが
ら、ピストン52が復動すると、各摩擦係合板50どう
しの摩擦係合は解除される。
【0031】このクラッチ33の係合を完全に解除する
には、各摩擦係合板50を待機位置で待機させればよ
い。待機位置では、各摩擦係合板50間に、いわゆる引
きずりトルクの発生を防止するために充分なクリアラン
スが設けられている。このため、クラッチ33を係合さ
せる場合には、まず、上述のクリアランスをほぼ0にす
る位置、即ち、摩擦係合が生じる直前位置にまで各摩擦
係合板50を無効ストロークだけ移動させる、いわゆる
ガタ詰め操作を行なう必要がある。このため、ガタ詰め
操作には、ガタ詰め時間tF を要する。
【0032】一方、クラッチ33の係合状態において、
各摩擦係合板50どうしが離間し始めても暫くの間は上
述の引きずりトルクが発生することから、クラッチ33
の係合を完全に解除するまでには、クラッチ33から作
動油を排出させ始めてから無駄時間としての油圧解放時
間t0 が必要となる。なお、クラッチ34も、このクラ
ッチ33と同様に構成されており、結合時および解放時
にそれぞれ所定のガタ詰め時間tF と油圧解放時間t0
とを要する。
【0033】油圧回路5は、前述した各摩擦係合手段の
各々に対応する電磁弁としてのデューティソレノイド弁
(以下、単にソレノイド弁という)を有しており、各摩
擦係合手段、即ち、各クラッチやブレーキを互いに独立
して操作する。なお、各ソレノイド弁は、各クラッチや
ブレーキを同様にして操作するので、クラッチ33を操
作するソレノイド弁について図4に基づいて説明し、他
のソレノイド弁についての説明は省略する。
【0034】図4は、油圧回路5の一部を示し、油圧ク
ラッチ33に油圧を供給できるソレノイド弁11をそな
えている。このソレノイド弁11は、常閉型の2位置切
換弁で、3箇所にポート11a〜11cを有している。
第1ポート11aには、オイルポンプ(図示せず)に延
びる第1油路13が接続されている。この第1油路13
の途中には、図示しない調圧弁等が介在されており、所
定圧に調圧された作動油圧(ライン圧)が供給されてい
る。
【0035】また、第2ポート11bには、油圧クラッ
チ33に延びる第2油路14が、第3ポート11cに
は、図示しないオイルタンクへ延びる第3油路15がそ
れぞれ接続されている。これらの第2油路14および第
3油路15の途中には、それぞれ絞り16,17が設け
られている。第2油路14に設けられた絞り16の流路
面積は、第3油路15に設けられた絞り17の流路面積
に比べて大きく設定されている。さらに、クラッチ33
と絞り16との間の第2油路14の途中には、アキュム
レータ18が接続されている。
【0036】ソレノイド弁11は、コントローラ40に
電気的に接続されており、このコントローラ40により
所定の周期、例えば、50ヘルツの制御周期でデューテ
ィ比制御される。そして、ソレノイド弁11のソレノイ
ド11eが消磁されている場合には、弁体11fはリタ
ーンスプリング11gに押圧されて第1ポート11aと
第2ポート11bとの間を遮断するとともに、第2ポー
ト11bと第3ポート11cとを連通させる。一方、ソ
レノイド11eが励磁されている場合には、弁体11f
は、リターンスプリング11gの付勢力に対抗してリフ
トされ、第1ポート11aと第2ポート11bとを連通
させるとともに、第2ポート11bと第3ポート11c
との間を遮断する。
【0037】コントローラ40は、図示しないROM,
RAM等の記憶装置,中央演算装置,入出力装置等を内
蔵している。このコントローラ40の入力側には、種々
のセンサ、例えば、NT センサ(入力軸回転数センサ)
21,NO センサ(出力軸回転数センサ)22,θt
ンサ(スロットル弁開度センサ)23,タイマ41等が
電気的に接続されている。
【0038】NT センサ21は、トルクコンバータ4の
タービン(即ち、歯車変速装置3の入力軸)の回転速度
T を検出するタービン回転速度センサである。また、
Oセンサ22は、図示しないトランスファドライブギ
ア(即ち、歯車変速装置3の出力軸)の回転速度NO
検出するトランスファドライブギア回転速度センサであ
る。コントローラ40は、この回転速度NO に基づいて
車速Vを演算することができる。そして、θt センサ2
3は、エンジン1の図示しない吸気通路途中に配設され
たスロットル弁の弁開度θt を検出するスロットル弁開
度センサである。これらの各センサ21〜23は、所定
の時間周期毎に検出信号をコントローラ40に供給して
いる。
【0039】また、タイマ41は、アップシフト制御開
始時点(変速指令出力時点)からの経過時点tA および
2速同期検出時点(有効変速終了時点)からの経過時点
Bを計測するためのものである。さらに、コントロー
ラ40の記憶装置には、高速段から低速段へのダウンシ
フトや低速段から高速段へのアップシフトを行なうため
の結合側摩擦係合手段制御手順と解放側摩擦係合手段制
御手順とが予め記憶されている。コントローラ40は、
これらの手順を所定の周期で繰り返し実行することで、
結合側クラッチ33と解放側クラッチ34とのつかみ換
え操作を行ない、自動変速機2のシフトチェンジを実施
するようになっている。
【0040】各制御プログラムの各々は、第1過程〜第
4過程からなっており、変速の必要性を認識するまでを
第1過程(図20中のa時点以前)、解放側クラッチ3
4の係合を完全に解除して伝達トルクを0にする一方、
結合側クラッチ33のいわゆるガタ詰め操作を完了する
までを第2過程(図20中のa時点からb時点までの
間)、各クラッチ33,34のつかみ換え操作を行ない
ながら、タービン回転速度(入力軸回転速度)NT を目
標変速段の回転速度に同期させるまでを第3過程(図2
0中のb時点からc時点までの間)、各クラッチ33,
34のつかみ換えを完了するまでを第4過程(図20中
のc時点からd時点までの間)としている。
【0041】次に、コントローラ40が、エンジンブレ
ーキ状態のようなエンジンのパワーオフ状態でアップシ
フト制御を行なう手順を、第1速から第2速へのアップ
シフトを例に説明する。まず、結合側摩擦係合手段(結
合側クラッチ34)の制御手順について、図5〜図11
に基づいて、図20を参照しながら説明する。コントロ
ーラ40は、結合側ソレノイド弁制御ルーチンを繰り返
し実行することで、結合側クラッチ34を操作するソレ
ノイド弁(以下、結合側ソレノイド弁)11を制御す
る。
【0042】始めに、コントローラ40は、この制御ル
ーチンの第1過程を実行する。即ち、図5のステップS
1において、コントローラ40は、プログラム制御変数
IZAが1以上であるか否かを判断する。後述するよう
に、コントローラ40が、このプログラムに従いアップ
シフトを行なっている最中、つまり、第2過程以降を実
行している場合においては、プログラム制御変数IZA
は1以上の値に設定されている。従って、アップシフト
の変速指令の有無を判断する第1過程を実行している場
合には、プログラム制御変数IZAは0に設定されてお
り、コントローラ40はステップS2に進む。
【0043】ステップS2では、コントローラ40は、
例えば、車速V,スロットル弁開度θt 等に基づき、第
1速から第2速へのアップシフトの必要性を判断する。
そして、現在の車両の走行状態からみて、引き続き第1
速で走行することが適しており、第2速へのアップシフ
トが不必要であると判断した場合、即ち、変速指令が無
い場合には、コントローラ40はこのルーチンを終了
し、所定の時間周期(制御周期)でこのルーチンを再実
行する。つまり、コントローラ40は、ステップS2に
おいてアップシフトの変速指令が有るまで、第1過程を
繰り返し実行する。
【0044】一方、ステップS2において、コントロー
ラ40が、第1速から第2速へのアップシフトの必要性
を認識すると(図20中のa時点)、コントローラ40
はステップS3へ進み、第1過程から第2過程へ移行す
る。なお、コントローラ40は、第1速から第2速への
変速指令を出力したとき、タイマ41による計時動作を
スタートさせて、変速指令出力時点からの経過時間tA
を計測し始める。
【0045】第2過程では、コントローラ40は、結合
側ソレノイド弁11をデューティ率100%で駆動さ
せ、最短時間で結合側クラッチ(高速段用摩擦係合手
段)34のガタ詰め操作を行なう。この場合、コントロ
ーラ40は、結合側クラッチ34のガタ詰め操作の完了
と、後述する解放側クラッチ33の結合解除の完了とを
図20中のb時点において一致させるべく、結合側ソレ
ノイド11の操作開始時点を調整している。
【0046】ステップS3において、コントローラ40
は、プログラム制御変数IZAに1を代入する。これに
より、プログラム制御変数IZAは、アップシフトの実
施途中であることを示すことになる。そして、コントロ
ーラ40は、ステップS4へ進み、各種の制御パラメー
タを前述の記憶装置から読み出す。具体的に説明する
と、コントローラ40は、時間tF ,t0 ,t1 ,t2
やデューティ率DA ,DE 等を読み出す。ここで、時間
F は結合側クラッチ34のガタ詰め時間を、時間t0
は解放側クラッチ33の油圧解放時間を、時間t1 ,t
2 は後述する所定の時間を、デューティ率DA0は、結合
側クラッチ34のガタ詰め操作後におけるソレノイド弁
11の初期デューティ率を、デューティ率DE は、ター
ビン回転速度NT が第2速の同期回転速度に一致したと
判断した後におけるソレノイド弁11のデューティ率
を、それぞれ示している。
【0047】なお、このデューティ率DE は、記憶装置
に記憶されている所定のマップに基づいて、エンジン1
の負荷状態,タービンの入力軸トルク等に応じて決定さ
れる。このとき、エンジン1の負荷状態は、例えば、前
述したθt センサ23で検出されるスロットル弁開度θ
t や、図示しないエアフローセンサで検出されるエンジ
ン1の吸入空気量等から判断すればよい。
【0048】また、ガタ詰め時間tF および油圧解放時
間t0 は、各クラッチ33,34に供給される作動油の
温度、あるいは、前述したオイルポンプの回転速度等に
応じて補正することが好ましい。作動油温度は、主とし
て作動油の粘性に大きく影響を及ぼし、従って、クラッ
チ等に供給される作動油圧の立ち上がり時間に大きく影
響を及ぼす。作動油温が低ければ低い程、時間tF およ
びt0 はより大きい値に補正され、それらの補正係数は
実験的に設定される。一方、オイルポンプの回転速度
は、オイルポンプの吐出圧,吐出量に影響を及ぼす。容
量が大きく、低回転においても吐出圧に充分な余裕を有
するオイルポンプを使用する場合には、特に、問題はな
いが、小容量のオイルポンプを使用する場合には、補正
が必要である。この場合、回転数が所定回転数以下のと
きにおいて、回転数が低い程、大きく補正する必要があ
る。
【0049】この後、コントローラ40は、ステップS
5に進み、タイマ41によって計測している第2過程移
行後(変速制御開始後)の経過時間tA を読み出し、ス
テップS6において、第2過程が終了したか否かを判断
する。具体的には、コントローラ40は、前記経過時間
A が前記ガタ詰め時間tF よりも大きく、且つ、前記
油圧解放時間t0 よりも大きいか否かを判断する。この
判断が否である場合には、コントローラ40はこのルー
チンを繰り返す毎にステップS6から図6のステップS
12に進み、結合側クラッチ34のガタ詰め操作を継続
する。
【0050】ステップS12では、コントローラ40
は、前記ガタ詰め時間tF と油圧解放時間t0 との大小
関係を判断し、解放側クラッチ33の結合が完全に解除
されてトルク伝達量が0となる時点と、結合側クラッチ
34のガタ詰め操作が完了する時点とを一致させ、クラ
ッチ33,34のつかみ換えが円滑に行なわれるよう
に、解放側クラッチ33の作動油圧の解放開始時点と、
結合側クラッチ34のガタ詰め操作時点とを調整する。
【0051】図20(a)〜(f)では、ガタ詰め時間
F が油圧解放時間t0 よりも長い場合が例示されてお
り、この場合には、結合側クラッチ34のガタ詰め操作
を開始した後、時間(tF −t0 )が経過した時点で解
放側クラッチ33の油圧解放を開始することで、結合側
クラッチ34のガタ詰め操作と解放側クラッチ33の油
圧解放とを、図中b時点で同時に完了させることができ
る。
【0052】図20(a)〜(f)に例示するもので
は、ステップS12における判別結果は否となるので、
コントローラ40はステップS13に進む。そして、ス
テップS13において、コントローラ40は結合側ソレ
ノイド弁11をデューティ率100%で駆動し、これに
より、結合側クラッチ34のガタ詰め操作を、解放側ク
ラッチ33の油圧解放よりも先に開始する。従って、図
20(f)に示すように、結合側クラッチ34の作動油
圧は上昇し始める。
【0053】コントローラ40は、このステップS13
を実行した後、このルーチンを終了する。そして、所定
の制御周期時間の後、このルーチンの次の実行において
は、変速指令が有った直後に前述したステップS3でプ
ログラム制御変数IZAが1に設定されていることか
ら、図5のステップS1の判別条件を満たすことにな
り、コントローラ40は、ステップS1からステップS
5に進む。そして、コントローラ40は、ステップS
6,図6のステップS12,S13へと進み、結合側ク
ラッチ34のガタ詰め操作を継続する。このガタ詰め操
作は、図20(a)〜(f)中のa時点とb時点との間
の区間において継続され、これにより、第2過程が進行
される。
【0054】なお、結合側クラッチ34のガタ詰め操作
を行なっている場合には、このクラッチ34には多量の
作動油が供給されているものの、これに応じてピストン
52が往動するので、図20(f)に示すように、結合
側クラッチ34の作動油圧は略一定に推移する。一方、
上述したステップS12において、ガタ詰め時間tF
比べて油圧解放時間t0 が長い場合には、コントローラ
40は、ステップS14へ進む。この場合には、解放側
クラッチ33の係合が完全に解除される時点と、結合側
クラッチ34のガタ詰め操作が完了する時点とを一致さ
せるには、解放側クラッチ33の油圧解放を開始した
後、時間(t0 −tF )の経過後に、結合側クラッチ3
4のガタ詰め操作を開始することが必要である。
【0055】従って、経過時間tA が、時間(t0 −t
F )に達するまでは、結合側クラッチ34のガタ詰め操
作を行なうことがなく、ステップS14における条件を
満たさない場合には、コントローラ40はステップS1
5に進み、結合側ソレノイド弁11のデューティ率を0
%で出力する。コントローラ40は、ステップS14の
条件が満たされるまでの間、このプログラムを繰り返し
実行しながらステップS15を実行し、経過時間tA
時間(t0 −tF )に達するまで、結合側ソレノイド弁
11のデューティ率を0%に設定して待機する。
【0056】そして、このプログラムを繰り返し実行す
るうちに、経過時間tA が時間(t 0 −tF )に達し、
ステップS14の条件を満たした場合には、コントロー
ラ40はステップS14からS13に進む。これによ
り、コントローラ40がこのプログラムを繰り返し実行
しながら、ガタ詰め時間tF にわたり、結合側ソレノイ
ド弁11をデューティ率100%で駆動し続ける。これ
により、プログラムの第2過程が進行する。
【0057】前記経過時間tA が、図20中のb時点に
達すると、結合側クラッチ34のガタ詰め操作が完了
し、しかも、後述するように、解放側クラッチ33の係
合解除も完了する。従って、図5のステップS6の判別
結果が肯定になり、コントローラ40の実行は、第2過
程から第3過程に移行する。第3過程に入ると、コント
ローラ40は、ステップS7に進み、プログラム制御変
数IZAが値4に等しいか否かを判別する。第2過程か
ら第3過程に移行した直後では、プログラム制御変数I
ZAは、値1に設定されており、また、タービンの回転
速度NT は、通常、第1速の同期回転速度から外れてい
ない筈であるから、コントローラ40は、ステップS7
からS8,S9,S10,S11の各制御を行なった
後、図7のステップS16に進むことになる。
【0058】ステップS16において、コントローラ4
0は、プログラム制御変数IZAに値2を設定し、ステ
ップS17に進む。ステップS17では、コントローラ
40は、結合側ソレノイド弁11のデューティ率DA
初期デューティ率DA0(図5のステップS4で読み出し
たもの)に設定し、ステップS18において、デューテ
ィ率DA で結合側ソレノイド弁11を駆動する。つま
り、この場合においては、コントローラ40は、結合側
ソレノイド弁11のデューティ率DA として初期デュー
ティ率DA0を出力し、図20(e)に示すように、初期
デューティ率DA0で結合側ソレノイド弁11を駆動させ
る。ステップS18を実行すると、コントローラ40
は、このルーチンを終了させる。
【0059】次に、このルーチンが実行されると、コン
トローラ40は、図5のステップS1,S5〜S11へ
と進む。ここで、前述したステップS16においてプロ
グラム制御変数IZAが値2に設定されていることか
ら、ステップS11における判別条件が満たされ、コン
トローラ40は図8のステップS19に進む。このステ
ップS19において、コントローラ40は、デューティ
率増大量ΔD A を読み出す。この増大量ΔDA は、例え
ば、第1速から第2速,第3速から第2速等のアップシ
フトの態様ごとに予め設定されている所定値である。こ
の後、コントローラ40は、ステップS20において前
回デューティ率DA に前記増大量ΔDA を加えて新たな
デューティ率DA とし、ステップS21にてそのデュー
ティ率DA を出力し結合側ソレノイド弁11をデューテ
ィ率DA で駆動する。
【0060】コントローラ40は、後述するように、タ
ービン回転速度(入力軸回転速度)NT の第1同期外れ
を検出するまで(図20中のb時点からf時点までの
間)、結合側ソレノイド弁11のデューティ率DA を毎
回ΔDA だけ増加させる。これにより、結合側クラッチ
34は、ガタ詰め操作完了位置から徐々に結合を開始
し、図20(a)に示すように、エンジン1がパワーオ
フ状態にあっても結合側クラッチ34による伝達トルク
が発生してタービン回転速度NT が第1速の同期回転速
度NTiから減少し始める。
【0061】そして、この同期外れが進み、タービン回
転速度NT と第1速同期回転速度N Tiとの回転速度差が
ΔNB に達すると、図5のステップS10の条件が満た
されることになり、これにより、コントローラ40は、
第1速同期外れ(有効変速開始時点)を検出することに
なる(図20中のf時点)。第1速同期外れを検出する
と、コントローラ40は図9のステップS30に進む。
【0062】コントローラ40は、ステップS30にお
いてプログラム制御変数IZAに値3を代入した後、前
述した初期デューティ率DA0を最新のデューティ率に書
き換える。いち早く変速制御(結合側クラッチ34の伝
達トルクのフィードバック制御)を開始するためには、
初期デューティ率DA0をフィードバック制御開始時の最
適デューティ率にできる限り近い値に設定しておくこと
が好ましい。そこで、上述のように、同期回転外れが検
出された時点、即ち、変速開始時点におけるデューティ
率を、変速制御が実行される毎に学習して、これを順次
初期デューティ率として更新し記憶する(ステップS3
1)。
【0063】この後、コントローラ40は、ステップS
32に進み、タービン回転速度NTの変化率NT ’を算
出する。具体的には、コントローラ40は、NT センサ
21により前回検出した回転速度NT と今回検出した回
転速度NT とに基づき、回転速度NT の時間微分値であ
る回転速度変化率NT ’を求める。なお、記号NT
は、回転速度NT の時間微分を表すものとし、その他の
時間微分も同様に表すものとする。
【0064】そして、ステップS33に進み、コントロ
ーラ40は、目標タービン回転速度変化率(第1目標変
化率)NiA’を読み出す。この目標タービン回転速度変
化率NiA’は、各アップシフトの態様毎に予め設定され
ている所定値であり、予めコントローラ40の記憶装置
に記憶されている。この後、コントローラ40は、ステ
ップS34に進み、前記変化率NT ’と目標タービン回
転速度変化率NiA’との差に基づきデューティ率補正量
(フィードバック補正量)ΔDAFを算出する。このデュ
ーティ率補正量ΔDAFの算出手法としては、種々の方法
が適用でき、特に限定されないが、従来公知のPID制
御における演算方法等を適用することができる。
【0065】デューティ率補正量ΔDAFを算出すると、
コントローラ40は、ステップS35に進み、デューテ
ィ率DA に、前記初期デューティ率DA0とデューティ率
補正量ΔDAFとの和を代入し、ステップS36にてその
デューティ率DA を出力し結合側ソレノイド弁11をデ
ューティ率DA で駆動する。これにより、コントローラ
40は、フィードバック制御を開始し、タービン回転速
度NT を、その変化率NT ’が目標タービン回転速度変
化率NiA’に等しくなるように減少させる。
【0066】次に、このルーチンが実行されると、コン
トローラ40は、ステップS1,S5〜S9を順次実行
する。前述したステップS30においてプログラム制御
変数IZAが値3に設定されていることから、コントロ
ーラ40は、ステップS9から図9のステップS32に
進む。そして、コントローラ40は、ステップS32〜
S36を実行し、タービン回転速度変化率NT ’を目標
タービン回転速度変化率NiA’に等しくすべく結合側ソ
レノイド弁11のデューティ率DA のフィードバック制
御を行なう。即ち、コントローラ40は、タービン回転
速度NT が第2速の回転速度NTjに同期したことを検出
するまで(図20中のc時点)、このプログラムを繰り
返し実行しながらフィードバック制御を継続する。これ
により、結合側クラッチ34の係合が徐々に進み、ま
た、後述するように、解放側クラッチ33も操作される
ことから、図20(a)に示すように、タービン回転速
度NT が減少する。
【0067】タービン回転速度NT が、第2速との同期
回転速度NTjに近づくと、具体的には、各回転速度NT
とNTjとの差の絶対値が所定値ΔNF (例えば50rp
m)以下に減少すると、コントローラ40は、タービン
回転速度NT の第2速回転速度への同期(有効変速終了
時点)を検出する(図20中のc時点)。同期完了を検
出すると、図5のステップS8の判別結果が肯定とな
り、コントローラ40は、図10のステップS37に進
んで、その実行を第3過程から第4過程に移行する。こ
のとき、コントローラ40は、タイマ41を利用して第
4過程移行後の経過時間tB の計測を開始する。
【0068】ステップS37において、コントローラ4
0は、プログラム制御変数IZAを値4に設定する。そ
して、コントローラ40は、ステップS38に進んでデ
ューティ率DA にデューティ率DE (図5のステップS
4で読み出したもの)を設定し、ステップS39にてそ
のデューティ率DA (=DE )を出力し結合側ソレノイ
ド弁11をデューティ率DA で駆動する。つまり、図2
0(e)に示すように、c時点において、結合側ソレノ
イド弁11のデューティ率DA を、所定デューティ率D
E に急激に増加させる。
【0069】次に、前述したステップS37においてプ
ログラム制御変数IZAが値4に設定されていることか
ら、ステップS7の判別結果が肯定となり、コントロー
ラ40は図11のステップS50に進む。ステップS5
0では、コントローラ40は、タイマ41によって計測
している第4過程移行後(有効変速終了後)の経過時間
B を読み出す。そして、ステップS51に進み、この
経過時間tB と前記所定時間t1 (図5のステップS4
で読み出したもの)とを比較する。つまり、経過時間t
B が所定時間t1 に達するまで、コントローラ40は、
このルーチンを繰り返し実行する際、ステップS51か
らS52に進み、前回出力したデューティ率DA 、即ち
デューティ率DE で結合側ソレノイド弁11を駆動し続
ける(図20中のc時点からg時点までの区間)。
【0070】そして、経過時間tB が時間t1 に達する
と(g時点)、コントローラ40は、ステップS51か
らS53に進み、経過時間tB が、時間t1 +t2 に達
したか否かを判断する。そして、この条件を満たしてい
ない場合には、コントローラ40はステップS54に進
み、デューティ率増大量ΔDA1を読み出す。このデュー
ティ率増大量ΔDA1は、上述した増大量ΔDA と同様
に、例えば、各アップシフトの態様ごとに適宜値に予め
設定されている。
【0071】この後、コントローラ40は、ステップS
55に進み、前回デューティ率DAに前記増大量ΔDA1
を加えて新たなデューティ率DA とし、ステップS39
にてそのデューティ率DA (=DA +ΔDA1)を出力し
結合側ソレノイド弁11をデューティ率DA で駆動す
る。コントローラ40は、経過時間tB が時間t1 +t
2 に達するまで、このルーチンを繰り返し実行しなが
ら、図20(e)に示すように、結合側ソレノイド弁1
1のデューティ率DA を所定の割合で徐々に増加させ、
図20(f)に示すように、結合側クラッチ34の作動
油圧を徐々に上昇させる(図20中のg時点からd時点
までの区間)。
【0072】図20中のd時点において、経過時間tB
が時間t1 +t2 に達すると、このステップS53にお
いて判別条件を満たすことになるので、コントローラ4
0は、ステップS57に進む。ステップS57では、コ
ントローラ40は、結合側ソレノイド弁11をデューテ
ィ率100%で駆動させる。これにより、結合側クラッ
チ34を完全に係合させることができ、後述するよう
に、解放側クラッチ33の係合も完全に解除されるの
で、各クラッチ33,34のつかみ換えが完了し、自動
変速機2の第1速から第2速へのアップシフトが終了す
る。
【0073】この後、コントローラ40は、ステップS
58に進み、プログラム制御変数IZAを0に設定して
これをリセットし、ステップS59にてシフト終了信号
を出力した後、このルーチンを終了する。なお、図20
中のc時点からg時点までの区間において、必ずしも結
合側ソレノイド弁11をデューティ率DE で駆動し続け
る必要はない。つまり、コントローラ40は、c時点か
らg時点までの区間においても、デューティ率DA を所
定の増大量ΔDA10 づつ漸増させる構成としてもよい。
【0074】また、結合側クラッチ34のガタ詰め操作
の途中において、タービン回転速度NT が下降を開始し
第1速同期回転速度NTiから外れた場合には、コントロ
ーラ40は、ガタ詰め操作の完了を待って図5のステッ
プS6からS7〜S10へと進み、図9のステップS3
0以降のフィードバック制御を直ちに開始する。次に、
解放側摩擦係合手段(解放側クラッチ33)の制御手順
について、図12〜図18に基づいて、図20を参照し
ながら説明する。コントローラ40は、解放側ソレノイ
ド弁制御ルーチンを繰り返し実行することで、解放側ク
ラッチ33を操作するソレノイド弁(以下、解放側ソレ
ノイド弁)11を制御する。
【0075】コントローラ40は、始めに、この制御ル
ーチンの第1過程を実行する。即ち、図12のステップ
S100において、コントローラ40は、プログラム制
御変数IZRが、この制御手順に従いアップシフトを行
なっている最中、つまり、第2過程以降を実行している
場合においては、プログラム制御変数IZRは1以上の
値に設定されている。従って、アップシフトの変速指令
の有無を判別する第1過程を実行している場合には、プ
ログラム制御変数IZRは0に設定されており、コント
ローラ40はステップS101に進む。
【0076】ステップS101では、コントローラ40
は、図5のステップS2と同様に、第1速から第2速へ
のアップシフトの変速指令が有るか否かを判別する。そ
して、変速指令が無い場合には、コントローラ40は、
このルーチンを終了し、ステップS101においてアッ
プシフトの変速指令が有るまで、第1過程を繰り返し実
行する。
【0077】一方、変速指令が有る場合には(図20中
のa時点)、コントローラ40は、ステップS101か
らステップS102に進み、従って、プログラムの第1
過程から第2過程に移行する。このとき、コントローラ
40は、タイマ41による計時動作をスタートさせて、
変速指令出力時点からの経過時間tA を計測し始める。
なお、この経過時間tA は、前述した結合側ソレノイド
弁制御ルーチンにおける経過時間tA と共通の時間であ
り、結合側ソレノイド弁制御ルーチンの実行が既に第2
過程に以降している場合には、この結合側の第2過程経
過後の時間tAを、解放側の第2過程経過後の時間tA
として共通に使用する。
【0078】第2過程では、コントローラ40は、解放
側ソレノイド弁11をデューティ率0%で駆動し続け、
解放側クラッチ33の係合解除を最短時間で行なう。こ
の場合、コントローラ40は、前述したように、解放側
クラッチ33の係合解除の完了と、結合側クラッチ34
のガタ詰め操作の完了とを図20中のb時点において一
致させるべく、解放側ソレノイド弁11の操作開始時点
を調整する。
【0079】ステップ102において、コントローラ4
0は、プログラム制御変数IZRを値1に設定する。こ
れにより、プログラム制御変数IZRは、アップシフト
の実施途中であることを示すことになる。そして、コン
トローラ40は、ステップ103に進み、各種の記憶値
(制御パラメータ)を読み出す。具体的に説明すると、
コントローラ40は、時間tF ,t0 ,t1 ,t2 やデ
ューティ率DR0等を読み出す。ここで、時間tF ,t0
は、それぞれ前述したように、結合側クラッチ34のガ
タ詰め時間および解放側クラッチ33の油圧解放時間を
示し、デューティ率DR0は、解放側クラッチ33の油圧
解放後におけるソレノイド弁11の初期デューティ率を
示している。
【0080】この後、コントローラ40は、ステップ1
04に進んで、タイマ41によって計測している第2過
程移行後(変速制御開始後)の経過時間tA を読み出し
た後、ステップS105に進む。このステップS105
では、コントローラ40は、解放側クラッチ33の係合
解除を開始するタイミングか否かを判別する。具体的に
は、コントローラ40は、解放側クラッチ33の油圧解
放時間t0 が結合側クラッチ34のガタ詰め時間tF
りも小さく、且つ、前記経過時間tA が、時間(tF
0 )以下であるか否かを判断する。
【0081】ガタ詰め時間tF が油圧解放時間t0 より
も大きい場合、解放側クラッチ33の係合が完全に解除
される時点と、結合側クラッチ34のガタ詰め操作が完
了する時点とをb時点で一致させるには、結合側クラッ
チ34のガタ詰め操作を開始した後、時間(tF
0 )の経過後に、解放側クラッチ33の係合解除を開
始することが必要である。
【0082】図20に示す例では、ガタ詰め時間tF
油圧解放時間t0 よりも大きいので、前記経過時間tA
が時間(tF −t0 )に達していない場合には、即ち、
図20中のa時点からe時点までの区間においては、コ
ントローラ40は、図13のステップ110に進み、解
放側ソレノイド弁11をデューティ率100%で引続き
駆動させて、解放側クラッチ34の係合解除の開始を見
合わせる。
【0083】そして、コントローラ40は、経過時間t
A が時間(tF −t0 )に達する時点(図20中のe時
点)まで、このルーチンを繰り返し実行して、図12の
ステップS100,S104,S105および図13の
ステップS110を繰り返し行ない、解放側クラッチ3
3を係合位置に保持する。なお、油圧解放時間t0 が、
ガタ詰め時間tF よりも大きい場合には、ステップS1
05における条件を満たさず、後述するステップS10
6〜S109における条件も満たさないため、コントロ
ーラ40は、これらのステップS105〜S109をす
べて否と判断し、図14のステップS111に進み、変
速指令を受けると同時に、つまりa時点から解放側ソレ
ノイド弁11の係合解除を開始することになる。
【0084】さて、図20中のe時点において、経過時
間tA が時間(tF −t0 )に達すると、図12のステ
ップ105における条件が否となるので、コントローラ
40は、ステップS106に進む。ここで、前述したス
テップS102において、プログラム制御変数IZRは
値1に設定されていることから、また、通常、タービン
回転速度NT も第1速の同期回転速度NTiを脱したと見
なされないことから、コントローラ40は、ステップS
106からS107〜S109の各判断を実行した後、
図14のステップS111に進む。そして、コントロー
ラ40は、解放側ソレノイド弁11をデューティ率0%
で駆動し、解放側クラッチ33の係合解除を開始する
(図20中のe時点)。これにより、図20(d)に示
すように、解放側クラッチ33の作動油圧は急激に減少
する。
【0085】そして、コントローラ40がこのルーチン
を繰り返し実行し、解放側ソレノイド弁11をデューテ
ィ率0%で駆動させている時間が、油圧解放時間T0
達すると(図20中のb時点)、解放側クラッチ33の
係合が完全に解除され、伝達トルクが0となる。これと
同時に、上述したように、結合側クラッチ34のガタ詰
め操作も完了する。、これにより、各クラッチ33,3
4のつかみ換えが円滑に行なわれ、変速制御手段は第2
過程から第3過程に移行する。
【0086】コントローラ40は、所定の制御周期でス
テップS111へのルーチンを繰り返し実行すること
で、解放側ソレノイド弁11をデューティ率0%で駆動
し続ける。この状態は、コントローラ40がタービン回
転速度NT の第1速同期回転外れを検出する時点(図2
0中のf時点、即ち有効変速開始時点)まで継続され
る。
【0087】そして、図20中のf時点において、コン
トローラ40が、タービン回転速度NT の第1速同期回
転速度NTiからの離脱(同期外れ,有効変速開始時点)
を検出すると、図12のステップS109の条件が満た
されることになり、図15のステップS112が実行さ
れる。コントローラ40は、ステップS112において
プログラム制御変数IZRに変速開始を意味する値2を
代入し、ステップS113に進む。ステップS113で
は、コントローラ40は、解放側ソレノイド弁11のデ
ューティ率DR を初期デューティ率DR0(図12のステ
ップS103で読み出したもの)に設定し、ステップS
114において、デューティ率DR で結合側ソレノイド
弁11を駆動する。つまり、コントローラ40は、結合
側ソレノイド弁11のデューティ率DRとして初期デュ
ーティ率DR0を出力し、図20(c)に示すように、初
期デューティ率DR0で結合側ソレノイド弁11を駆動さ
せる。ステップS114を実行すると、コントローラ4
0は、このルーチンを終了させる。
【0088】次に、このルーチンが実行されると、コン
トローラ40は、図12のステップS100,S104
〜S108へと進む。ここで、前述したステップS11
2においてプログラム制御変数IZRが値2に設定され
ていることから、ステップS108における判別条件が
満たされ、コントローラ40は図16のステップS12
0に進む。
【0089】コントローラ40は、ステップS120に
おいて、NT センサ21により前回検出した回転速度N
T と今回検出した回転速度NT とに基づき、回転速度N
T の時間微分値である回転速度変化率NT ’を求めた
後、ステップS121に進み、解放側クラッチ33の油
圧を制御するための目標タービン回転速度変化率(第2
目標変化率)NiR’を読み出す。
【0090】この目標タービン回転速度変化率NiR
は、各アップシフトの態様毎に設定されている所定値で
あり、その絶対値|NiR’|が、図20(b)に示すよ
うに、前述した結合側クラッチ34の油圧制御のための
目標タービン回転速度変化率N iA’の絶対値|NiA’|
以上に設定されており、予めコントローラ40の記憶装
置に記憶されている。
【0091】この後、コントローラ40は、ステップS
122に進み、前記変化率NT ’と目標タービン回転速
度変化率NiR’との差に基づきデューティ率補正量(フ
ィードバック補正量)ΔDRFを算出する。このデューテ
ィ率補正量ΔDRFの算出手法としては、種々の方法が適
用でき、特に限定されないが、例えば、前述した結合側
の場合(図9のステップS34)と同様に、従来公知の
PID制御における演算方法等を適用することができ
る。
【0092】デューティ率補正量ΔDRFを算出すると、
コントローラ40は、ステップS123に進み、デュー
ティ率DR に、前記初期デューティ率DR0とデューティ
率補正量ΔDRFとの和を代入し、ステップS124にて
そのデューティ率DR を出力し結合側ソレノイド弁11
をデューティ率DR で駆動する。これにより、コントロ
ーラ40は、フィードバック制御を開始し、タービン回
転速度NT を、その変化率NT ’が目標タービン回転速
度変化率NiR’に等しくなるように減少させる。
【0093】次に、このルーチンが実行されると、コン
トローラ40は、図12のステップS100,S104
〜S108を順次実行する。この時点では、プログラム
制御変数IZRが値2に設定され、まだ第2速同期検出
はなされていないので、コントローラ40は、ステップ
S108から図16のステップS120に進む。そし
て、コントローラ40は、ステップS120〜S124
を実行し、タービン回転速度変化率NT ’を目標タービ
ン回転速度変化率NiR’に等しくすべく結合側ソレノイ
ド弁11のデューティ率DR のフィードバック制御を行
なう。即ち、コントローラ40は、タービン回転速度N
T が第2速の回転速度NTjに同期したことを検出するま
で(図20中のc時点)、このプログラムを繰り返し実
行しながらフィードバック制御を継続する。これによ
り、また、前述したように、結合側クラッチ34の係合
も進行していることから、図20(a)に示すように、
タービン回転速度NT が減少する。
【0094】図20中のc時点において、コントローラ
40は、タービン回転速度NT の第2速回転速度NTj
の同期(有効変速終了時点,図20中のc時点)を検知
する(図12のステップ107)。この時点で、図17
のステップS130が実行され、第3過程から第4過程
に移行する。また、このとき、コントローラ40は、タ
イマ41を利用して第4過程移行後の経過時間tB の計
測を開始する。
【0095】なお、この経過時間tB は、前述した結合
側ソレノイド弁制御ルーチンにおける経過時間tB と共
通の時間であり、結合側ソレノイド弁制御ルーチンの実
行が既に第4過程に移行している場合には、この結合側
の第4過程経過後の時間tBを、解放側の第4過程経過
後の時間tB として共通に使用する。コントローラ40
は、ステップS130において、プログラム制御変数I
ZRを値3に設定する。そして、コントローラ40は、
ステップS131に進み、回転速度変化率NT ’を求
め、ステップS132において、その時点での結合側ソ
レノイド弁11のデューティ率DR を初期デューティ率
デューティ率DR0に設定する。この後、コントローラ4
0は、ステップS133に進み、図19にて後述するマ
ップを用いて解放側制御用目標タービン回転速度変化率
iR’を読み出す。
【0096】そして、コントローラ40は、前述した図
16のステップS122〜S124と同様に、ステップ
S134において、前記変化率NT ’と目標タービン回
転速度変化率NiR’との差に基づきデューティ率補正量
(フィードバック補正量)ΔDRFを算出する。デューテ
ィ率補正量ΔDRFを算出すると、コントローラ40は、
ステップS135に進み、デューティ率DR に、前記初
期デューティ率DR0とデューティ率補正量ΔDRFとの和
を代入し、ステップS136にてそのデューティ率DR
を出力し結合側ソレノイド弁11をデューティ率DR
駆動する。
【0097】次に、このルーチンが実行されると、コン
トローラ40は、ステップS100,S104〜S10
6を順次実行する。前述したステップS130において
プログラム制御変数IZRが値3に設定されていること
から、コントローラ40は、ステップS106から図1
8のステップS140に進む。ステップS140では、
コントローラ40は、タイマ41によって計測している
第4過程移行後(有効変速終了後)の経過時間tB を読
み出す。そして、ステップS141に進み、この経過時
間tB と前記所定時間t1 とt2 (図12のステップS
103で読み出したもの)の和とを比較する。
【0098】今、コントローラ40は、ステップS10
7において第2速同期を検出しステップS106におい
てプログラム制御変数IZRが値3であることを検出し
た直後であり、従って、経過時間tB は、時間t1 +t
2 よりも小さい。このため、コントローラ40は、前述
した図17のステップS132〜S136によるフィー
ドバック制御を実行する。このフィードバック制御は、
経過時間tB が時間t 1 +t2 となる時点(図20中の
d時点)まで繰り返し継続される。
【0099】ここで、ステップS133において、コン
トローラ40は、記憶装置に記憶している図19に示す
ようなマップに基づいて目標タービン回転速度変化率N
iR’を読み出している。図19は、読み出す目標タービ
ン回転速度変化率NiR’と回転速度差との関係を示して
いる。コントローラ40は、まず、タービン回転速度N
T と、NO センサ22で検出したトランスファドライブ
ギアの回転速度NO に第2速のギア比K2 を乗算して得
られた値との回転速度差(=NT −K2 ・NO)を求
め、この回転速度差の値に応じて目標タービン回転速度
変化率NiR’を決定している。
【0100】つまり、回転速度差が正の値である場合に
は、変化率NiR’は負の値に設定され、しかも、回転速
度差の減少に伴い、変化率NiR’は増加する。また、回
転速度差が0以下で且つ所定値−ΔNF 以上の場合に
は、変化率NiR’は負の所定値に設定される。さらに、
回転速度差が−ΔNF よりも小さい場合には、変化率N
iR’は正の値に設定され、しかも、回転速度差の減少に
伴い、変化率NiR’は増加する。
【0101】このようなマップを用いて目標タービン回
転速度変化率NiR’を決定し、図17のステップS13
4〜S136によるフィードバック制御を行なうことに
より、有効変速終了時点後の所定期間、つまり、第4過
程へ移行した有効変速終了時点から所定時間t1 +t2
の間、タービン回転速度NT の変化率NT ’が目標回転
速度である第2速回転速度からのタービン回転速度NT
のズレ量(回転速度差)に応じた所定変化率となるよう
に、タービン回転速度NT に応じて解放側クラッチ33
に対する油圧のフィードバック制御が行なわれることに
なる。
【0102】図18に戻り、コントローラ40が解放側
クラッチ33のフィードバック制御を続け、経過時間t
B が時間t1 +t2 に達すると(図20中のd時点)、
ステップS141の判定結果が肯定となり、従って、コ
ントローラ40は、ステップS142に進み、解放側ソ
レノイド弁11をデューティ率0%で駆動させる。これ
により、解放側クラッチ33の係合は完全に解除され、
また、前述したように、結合側クラッチ34は完全に係
合するので、各クラッチ33,34のつかみ換えが完了
し、自動変速機2の第1速から第2速へのアップシフト
が終了する。
【0103】この後、コントローラ40は、ステップS
143に進み、プログラム制御変数IZRを0に設定し
てこれをリセットし、ステップS144にてシフト終了
信号を出力した後、このルーチンを終了する。このよう
に、本実施例の自動変速機の変速制御方法によれば、タ
ービン回転速度NT は2つの目標タービン回転速度変化
率NiA’とNiR’との間の変化率を維持しながら、第1
速から第2速へのアップシフトが行なわれることにな
る。
【0104】従って、エンジンブレーキ状態のようなエ
ンジンのパワーオフ状態で低温等によりエンジンフリク
ションが大きく、タービン回転速度NT の変速が急速に
減少・進行しようとしても、タービン回転速度NT の変
化率NT ’が目標タービン回転速度変化率NiR’となる
ように、解放側クラッチ33に対する油圧のフィードバ
ック制御が行なわれ、解放側クラッチ33に作動油圧が
供給されてこの解放側クラッチ33による係合状態が保
持され、タービン回転速度NT が急速に変化するのを防
止できる。
【0105】これにより、エンジン1のパワーオフ状態
でアップシフト制御時に生じる負トルクショックを確実
に軽減することができ、各種装置や機器を保護できると
ともに、快適な乗り心地を維持できるのである。また、
有効変速終了後(図20中のc時点以降)にも、所定期
間t1 +t2 だけ、タービン回転速度NT の変化率
T ’が、図19に示すようなマップに基づいて決定さ
れる所定変化率となるように、解放側クラッチ33に対
する油圧のフィードバック制御が行なわれるため、結合
側クラッチ34の係合が完了するまで、解放側クラッチ
33の係合状態によりタービン回転速度NT を目標回転
速度(ここでは第2速回転速度)に維持することがで
き、第1速から第2速へのアップシフトが滑らかに行な
われる。
【0106】これと同時に、有効変速終了後(図20中
のc時点以降)、所定期間t1 +t 2 にわたって、図2
0(e)に示すように、結合側ソレノイド弁11のデュ
ーティ率DA を、所定値DE に保持してから所定割合で
変化させることにより、結合側クラッチ34への作動油
圧を徐々に高め、有効変速終了後の結合側クラッチ34
の係合を滑らかに行なえ、さらなる変速ショックの軽減
に寄与している。
【0107】なお、上述した実施例では、第1速から第
2速へのアップシフトについて説明したが、本発明の方
法は、これに限定されるものではなく、第2速から第3
速へのアップシフト,第3速から第4速へのアップシフ
ト等にも同様に適用され、上記実施例と同様の作用効果
が得られることはいうまでもない。
【0108】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の自動変速
機の変速制御方法(請求項1)によれば、入力軸の回転
速度が低速段に相当する現回転速度からずれる有効変速
開始時点から、入力軸の回転速度が高速段に相当する目
標回転速度に到達する有効変速終了時点までの有効変速
期間中、入力軸の回転速度の変化率が予め設定された第
1目標変化率となるように、入力軸の回転速度に応じて
高速段用摩擦係合手段に対する油圧のフィードバック制
御を行なうと同時に、入力軸の回転速度の変化率が予め
設定された第2目標変化率となるように、入力軸の回転
速度に応じて低速段用摩擦係合手段に対する油圧のフィ
ードバック制御を行ない、前記第2目標変化率の絶対値
を前記第1目標変化率の絶対値以上に設定するという極
めて簡素な構成により、入力軸の回転速度は2つの目標
変化率の間の変化率を維持しながら、低速段から高速段
へアップシフト制御される。従って、エンジンブレーキ
状態のようなエンジンのパワーオフ状態で低温等により
エンジンフリクションが大きく、入力軸の回転速度の変
速が急速に進行しようとしても、入力軸の回転速度の変
化率が第2目標変化率となるように、低速段用摩擦係合
手段に対する油圧のフィードバック制御が行なわれ、低
速段用摩擦係合手段に作動油圧が供給されてこの低速段
用摩擦係合手段による係合状態が保持され、入力軸の回
転速度が急速に変化するのを確実に防止でき、エンジン
のパワーオフ状態でアップシフト制御時に生じる負トル
クショックを確実に軽減でき、各種装置や機器を保護で
きるとともに、快適な乗り心地を維持できる効果があ
る。
【0109】また、有効変速終了時点後の所定期間中、
入力軸の回転速度の変化率が前記目標回転速度からの入
力軸の回転速度のズレ量に応じた所定変化率となるよう
に、入力軸の回転速度に応じて低速段用摩擦係合手段に
対する油圧のフィードバック制御を行なうことにより
(請求項2)、高速段用摩擦係合手段の係合が完了する
まで、低速段用摩擦係合手段の係合状態により入力軸の
回転速度を目標回転速度に維持することができ、低速段
から高速段へのアップシフトを滑らかに行なえる効果が
ある。
【0110】さらに、前記有効変速終了時点後の所定期
間中、高速段用摩擦係合手段に対する油圧をデューティ
制御するための電磁弁のデューティ率を、予め設定され
た所定値に保持してから、高速段用摩擦係合手段に作動
油圧を供給する方向へ予め設定された所定割合で変化さ
せることにより(請求項3)、高速段用摩擦係合手段へ
の作動油圧を徐々に高め、有効変速終了後の高速段用摩
擦係合手段の係合を滑らかに行なえ、さらなる変速ショ
ックの軽減に寄与できるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る変速制御方法を適用される自動車
用自動変速機を示す概略構成図である。
【図2】本実施例の歯車変速装置内のギアトレインの一
部を示す概略構成図である。
【図3】本実施例の油圧式多板クラッチを示す断面図で
ある。
【図4】本実施例の油圧式多板クラッチを操作する油圧
回路の一部を示す概略構成図である。
【図5】本実施例のコントローラにより実行される結合
側ソレノイド弁制御ルーチンの一部を示すフローチャー
トである。
【図6】本実施例のコントローラにより実行される結合
側ソレノイド弁制御ルーチンの一部を示し、図5に続く
フローチャートである。
【図7】本実施例のコントローラにより実行される結合
側ソレノイド弁制御ルーチンの一部を示し、図5に続く
フローチャートである。
【図8】本実施例のコントローラにより実行される結合
側ソレノイド弁制御ルーチンの一部を示し、図5に続く
フローチャートである。
【図9】本実施例のコントローラにより実行される結合
側ソレノイド弁制御ルーチンの一部を示し、図5に続く
フローチャートである。
【図10】本実施例のコントローラにより実行される結
合側ソレノイド弁制御ルーチンの一部を示し、図5に続
くフローチャートである。
【図11】本実施例のコントローラにより実行される結
合側ソレノイド弁制御ルーチンの一部を示し、図5に続
くフローチャートである。
【図12】本実施例のコントローラにより実行される解
放側ソレノイド弁制御ルーチンの一部を示すフローチャ
ートである。
【図13】本実施例のコントローラにより実行される解
放側ソレノイド弁制御ルーチンの一部を示し、図12に
続くフローチャートである。
【図14】本実施例のコントローラにより実行される解
放側ソレノイド弁制御ルーチンの一部を示し、図12に
続くフローチャートである。
【図15】本実施例のコントローラにより実行される解
放側ソレノイド弁制御ルーチンの一部を示し、図12に
続くフローチャートである。
【図16】本実施例のコントローラにより実行される解
放側ソレノイド弁制御ルーチンの一部を示し、図12に
続くフローチャートである。
【図17】本実施例のコントローラにより実行される解
放側ソレノイド弁制御ルーチンの一部を示し、図12に
続くフローチャートである。
【図18】本実施例のコントローラにより実行される解
放側ソレノイド弁制御ルーチンの一部を示し、図12に
続くフローチャートである。
【図19】本実施例における入力軸回転速度変化率の解
放側目標値を決定するためのマップ例を示すグラフであ
る。
【図20】(a)〜(f)は本実施例によるアップシフ
ト制御時における入力軸回転速度,入力軸回転速度変化
率の目標値,解放側ソレノイド弁のデューティ率,解放
側クラッチの油圧,結合側ソレノイド弁のデューティ
率,結合側クラッチの油圧をそれぞれ示すグラフであ
る。
【図21】(a)〜(f)は従来のアップシフト制御時
における入力軸回転速度,解放側ソレノイド弁のデュー
ティ率,解放側クラッチの油圧,結合側ソレノイド弁の
デューティ率,結合側クラッチの油圧,出力軸トルクを
それぞれ示すグラフである。
【符号の説明】
1 エンジン 2 自動変速機 3 歯車変速装置 4 油圧回路 11 ソレノイド弁(電磁弁) 21 NT センサ(入力軸回転数センサ) 22 NO センサ(出力軸回転数センサ) 23 θt センサ(スロットル弁開度センサ) 33 解放側クラッチ(低速段用摩擦係合手段) 34 結合側クラッチ(高速段用摩擦係合手段) 40 コントローラ 41 タイマ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−246653(JP,A) 特開 平6−11031(JP,A) 特開 昭62−261747(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低速段用摩擦係合手段の作動油圧を解放
    して係合を解除する一方、高速段用摩擦係合手段に作動
    油圧を供給して係合させ、入力軸の回転速度を低速段に
    相当する現回転速度から高速段に相当する目標回転速度
    に向けて変化させる自動変速機の変速制御方法におい
    て、 該入力軸の回転速度が低速段に相当する現回転速度から
    ずれる有効変速開始時点から、該入力軸の回転速度が高
    速段に相当する目標回転速度に到達する有効変速終了時
    点までの有効変速期間中、該入力軸の回転速度の変化率
    が予め設定された第1目標変化率となるように、該入力
    軸の回転速度に応じて該高速段用摩擦係合手段に対する
    油圧のフィードバック制御を行なうと同時に、該入力軸
    の回転速度の変化率が予め設定された第2目標変化率と
    なるように、該入力軸の回転速度に応じて該低速段用摩
    擦係合手段に対する油圧のフィードバック制御を行な
    い、 前記第2目標変化率の絶対値が前記第1目標変化率の絶
    対値以上に設定されていることを特徴とする、自動変速
    機の変速制御方法。
  2. 【請求項2】 前記有効変速終了時点後の所定期間中、
    該入力軸の回転速度の変化率が前記目標回転速度からの
    該入力軸の回転速度のズレ量に応じた所定変化率となる
    ように、該入力軸の回転速度に応じて該低速段用摩擦係
    合手段に対する油圧のフィードバック制御を行なうこと
    を特徴とする請求項1記載の自動変速機の変速制御方
    法。
  3. 【請求項3】 前記有効変速終了時点後の所定期間中、
    該高速段用摩擦係合手段に対する油圧をデューティ制御
    するための電磁弁のデューティ率を、予め設定された所
    定値に保持してから、該高速段用摩擦係合手段に作動油
    圧を供給する方向へ予め設定された所定割合で変化させ
    ることを特徴とする請求項1または2に記載の自動変速
    機の変速制御方法。
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