JP3222842U - 箱用シート - Google Patents
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Abstract
【課題】箱体の蓋部を容易に開けることができると共に、蓋部の開放状態での物品の取出作業性に優れる箱用シートを提供する。【解決手段】箱用シートは、1枚の段ボールシートからなり、箱型に組立可能であり、左右方向の一方側から他方側に交互に連接され、四角筒状に組み立てられる一対の長さ面パネル1及び一対の幅面パネル2と、一対の長さ面パネル1の上縁から延出し、組立時に先端縁3a同士が突き合わされる一対の蓋外フラップ3と、一対の幅面パネル2の上縁から延出し、組立時に一対の蓋外フラップ3の内面に貼り合わされる一対の蓋内フラップ4とを備え、一対の蓋内フラップ4が、一対の幅面パネル2との境界で幅方向の両端に亘って延びる一対の第1破断容易線13と、一対の蓋外フラップ3の突き合わせ部分と重なり合う位置で延出方向の両端に亘って延びる一対の第2破断容易線14とを有する。【選択図】図1
Description
本考案は、箱用シートに関する。
物品の保管、運搬等に段ボールシートから組み立てられる箱体が広く用いられている。中でも、左右方向に交互に連接される一対の長さ面パネル及び一対の幅面パネルを四角筒状に組み立てたうえ、一対の幅面パネルの下縁から延出する一対の底内フラップ及び一対の長さ面パネルの下縁から延出する一対の底外フラップを内側に折り曲げて底部を形成し、一対の幅面パネルの上縁から延出する一対の蓋内フラップ及び一対の長さ面パネルの上縁から延出する一対の蓋外フラップを内側に折り曲げて蓋部を形成することで組み立てられるA式(いわゆるミカン箱タイプ)の箱体が最も多く利用されている。
この箱体は、通常一対の底外フラップの突き合わせ部分、及び一対の蓋外フラップの突き合わせ部分に封函テープを貼り付けることで底部及び蓋部が封止される(実用新案登録第3213993号公報参照)。
しかしながら、上記従来の箱体は、蓋部を開ける際に、封函テープを剥離したうえ、一対の蓋外フラップ及び一対の蓋内フラップを別々にこの順で開くことを要する。また、この従来の箱体は、蓋部を開けた状態で一対の蓋外フラップ及び一対の蓋内フラップがそれぞれ片持ち梁状に保たれるので、蓋部の開放後に箱体内の物品を取り出し難い場合がある。
本考案は、このような不都合に鑑みてなされたものであり、箱体の蓋部を容易に開けることができると共に、蓋部の開放状態での物品の取出作業性に優れる箱用シートの提供を課題とする。
上記課題を解決するためになされた本考案に係る箱用シートは、1枚の段ボールシートからなり、箱型に組立可能であり、左右方向の一方側から他方側に交互に連接され、四角筒状に組み立てられる一対の長さ面パネル及び一対の幅面パネルと、上記一対の長さ面パネルの上縁から延出し、組立時に先端縁同士が突き合わされる一対の蓋外フラップと、上記一対の幅面パネルの上縁から延出し、組立時に上記一対の蓋外フラップの内面に貼り合わされる一対の蓋内フラップとを備え、上記一対の蓋内フラップが、上記一対の幅面パネルとの境界で幅方向の両端に亘って延びる一対の第1破断容易線と、上記一対の蓋外フラップの突き合わせ部分と重なり合う位置で延出方向の両端に亘って延びる一対の第2破断容易線とを有する。
本考案に係る箱用シートは、箱体の蓋部を容易に開けることができると共に、蓋部の開放状態での物品の取出作業性に優れる。
[本考案の実施形態の説明]
最初に本考案の実施態様を列記して説明する。
最初に本考案の実施態様を列記して説明する。
本考案に係る箱用シートは、1枚の段ボールシートからなり、箱型に組立可能であり、左右方向の一方側から他方側に交互に連接され、四角筒状に組み立てられる一対の長さ面パネル及び一対の幅面パネルと、上記一対の長さ面パネルの上縁から延出し、組立時に先端縁同士が突き合わされる一対の蓋外フラップと、上記一対の幅面パネルの上縁から延出し、組立時に上記一対の蓋外フラップの内面に貼り合わされる一対の蓋内フラップとを備え、上記一対の蓋内フラップが、上記一対の幅面パネルとの境界で幅方向の両端に亘って延びる一対の第1破断容易線と、上記一対の蓋外フラップの突き合わせ部分と重なり合う位置で延出方向の両端に亘って延びる一対の第2破断容易線とを有する。
当該箱用シートは、箱体に組み立てられた状態で一対の蓋外フラップを開くことで、一対の蓋内フラップに形成される第2破断容易線及び第1破断容易線を破断しつつ、一対の蓋内フラップを上記一対の蓋外フラップと同時かつ一体的に開くことができる。従って、当該箱用シートは、箱体の蓋部を容易に開けることができると共に、蓋部の開放状態での物品の取出作業性に優れる。
上記蓋外フラップの先端縁に1又は複数の指掛け用の第1凹部が形成されるとよい。このように、上記蓋外フラップの先端縁に1又は複数の指掛け用の第1凹部が形成されることによって、上記一対の蓋外フラップ及びこれらの蓋外フラップに貼り合わされる上記一対の蓋内フラップを、上記一対の蓋外フラップの先端縁側から容易に開くことができる。
上記蓋外フラップが、上記1又は複数の第1凹部を形成するための1又は複数の折り込み片を有するとよい。このように、上記蓋外フラップが、上記1又は複数の第1凹部を形成するための1又は複数の折り込み片を有することによって、内容物の保管時、運搬時等には上記第1凹部を閉じた状態で保持することで上記一対の蓋外フラップ同士の間に隙間ができるのを抑制すると共に、上記蓋部の開放時に上記1又は複数の第1凹部を容易に形成することができる。これにより、上記箱体内への異物の混入や、上記箱体の意図しない破断等を抑えつつ、上記蓋部を容易に開けることができる。
上記蓋外フラップが、上記蓋内フラップと重なり合う位置に上記折り込み片を有し、上記蓋内フラップの上記折り込み片と重なり合う位置に指掛け用の第2凹部が形成されるとよい。このように、上記蓋外フラップが、上記蓋内フラップと重なり合う位置に上記折り込み片を有し、上記蓋内フラップの上記折り込み片と重なり合う位置に指掛け用の第2凹部が形成されることによって、上記一対の蓋外フラップ及び上記一対の蓋内フラップを一体的に容易かつ確実に開くことができる。
上記第2凹部が、上記蓋内フラップの先端縁に位置するとよい。このように、上記第2凹部が、上記蓋内フラップの先端縁に位置することによって、上記一対の蓋外フラップ及び上記一対の蓋内フラップをより容易に開くことができる。
なお、本考案において、「左右方向」とは、箱用シートを組み立ててなる箱体の想定される一般的な使用態様における水平方向を意味し、「上」とは、想定される一般的な使用態様における上を意味する。また、「内」とは、箱体における内を意味し、「外」とは、箱体における外を意味する。
[本考案の実施形態の詳細]
以下、適宜図面を参照しつつ、本考案の実施の形態を詳説する。
以下、適宜図面を参照しつつ、本考案の実施の形態を詳説する。
[箱用シート]
図1の箱用シートは、1枚の段ボールシートからなる。当該箱用シートは、箱型に組立可能であり、具体的には図2〜図5の箱体20に組み立てられる。当該箱用シートは、左右方向の一方側から他方側に交互に連接され、四角筒状に組み立てられる一対の長さ面パネル1及び一対の幅面パネル2と、一対の長さ面パネル1の上縁から延出し、組立時に先端縁3a同士が突き合わされる一対の蓋外フラップ3と、一対の幅面パネル2の上縁から延出し、組立時に一対の蓋外フラップ3の内面に貼り合わされる一対の蓋内フラップ4とを備える。また、当該箱用シートは、一対の長さ面パネル1の下縁から延出する一対の底外フラップ5と、一対の幅面パネル2の下縁から延出する一対の底内フラップ6と、左右方向外側に位置する長さ面パネル1の幅面パネル2との連接側と反対側の側縁に連接される糊代7とを備える。なお、図1において、太い実線はシートを切断して形成される切断線を示し、細い実線はシートの内面を筋押しして形成される罫線を示す。また、「下」とは、当該箱用シートを組み立ててなる箱体の想定される一般的な使用態様における下を意味する。
図1の箱用シートは、1枚の段ボールシートからなる。当該箱用シートは、箱型に組立可能であり、具体的には図2〜図5の箱体20に組み立てられる。当該箱用シートは、左右方向の一方側から他方側に交互に連接され、四角筒状に組み立てられる一対の長さ面パネル1及び一対の幅面パネル2と、一対の長さ面パネル1の上縁から延出し、組立時に先端縁3a同士が突き合わされる一対の蓋外フラップ3と、一対の幅面パネル2の上縁から延出し、組立時に一対の蓋外フラップ3の内面に貼り合わされる一対の蓋内フラップ4とを備える。また、当該箱用シートは、一対の長さ面パネル1の下縁から延出する一対の底外フラップ5と、一対の幅面パネル2の下縁から延出する一対の底内フラップ6と、左右方向外側に位置する長さ面パネル1の幅面パネル2との連接側と反対側の側縁に連接される糊代7とを備える。なお、図1において、太い実線はシートを切断して形成される切断線を示し、細い実線はシートの内面を筋押しして形成される罫線を示す。また、「下」とは、当該箱用シートを組み立ててなる箱体の想定される一般的な使用態様における下を意味する。
当該箱用シートを図2の箱体20に組み立てる手順について説明する。
まず、左右方向外側に位置する長さ面パネル1をこの長さ面パネル1に隣接する幅面パネル2の内面側に折り重ね、左右方向外側に位置する幅面パネル2をこの幅面パネル2に隣接する長さ面パネル1の内面側に折り重ねる。そして、折り重ねた幅面パネル2の内面に糊代7を貼着する。これにより、一対の長さ面パネル1及び一対の幅面パネル2が無端状に接続される。幅面パネル2への糊代7の貼着は、例えば接着剤、ステープラー等を用いて行うことができる。
次に、無端状に接続された一対の長さ面パネル1及び一対の幅面パネル2を四角筒状に広げたうえ、一対の底内フラップ6を内側に略直角に折り曲げ、さらに一対の底外フラップ5を内側に略直角に折り曲げることで底部を組み立てる。当該箱用シートは、一対の底内フラップ6の外面と一対の底外フラップ5の内面とをホットメルト接着剤等の接着剤で接着して上記底部を閉塞してもよく、一対の底外フラップ5の先端縁同士の突き合わせ部に封函テープを貼ることで上記底部を閉塞してもよい。
続いて、上記底部まで組み立てた箱体内に必要に応じて物品を収容した後、一対の蓋内フラップ4を内側に略直角に折り曲げ、さらに一対の蓋外フラップ3を内側に略直角に折り曲げることで蓋部を組み立てる。この際、一対の蓋内フラップ4の外面と一対の蓋外フラップ3の内面とをホットメルト接着剤で貼り合わせる。これによりA式(いわゆるミカン箱タイプ)の箱体20が組み立てられる。
当該箱用シートに用いられる段ボールシートとしては、原紙を波形状に形成した中芯をライナーに貼り合わせたものであって、例えば波形状に形成された中芯を1枚のライナーに貼り合わせた片面段ボールシート、片面段ボールシートの段頂にさらにライナーを貼り合わせた両面段ボールシート、両面段ボールシートの片側に片面段ボールシートの段頂を貼り合わせた複両面段ボールシート、複両面段ボールシートの片側に片面段ボールシートの段頂をさらに貼り合わせた複々両面段ボールシート等が挙げられる。これらの中でも、加工性、経済性、耐久性等の点から両面段ボールシートが好ましい。
(長さ面パネル)
一対の長さ面パネル1は、矩形状かつ略同形状に形成されている。一対の長さ面パネル1の左右方向長さは一対の幅面パネル2の左右方向長さよりも大きい。一対の長さ面パネル1の左右方向長さとしては、箱体20内に収容する物品の大きさ等に基づいて適宜設定可能であるが、例えば20cm以上50cm以下とすることができる。一対の長さ面パネル1の上下方向長さとしては、箱体内に収容する物品の大きさ等に基づいて適宜設定可能であるが、例えば20cm以上50cm以下とすることができる。
一対の長さ面パネル1は、矩形状かつ略同形状に形成されている。一対の長さ面パネル1の左右方向長さは一対の幅面パネル2の左右方向長さよりも大きい。一対の長さ面パネル1の左右方向長さとしては、箱体20内に収容する物品の大きさ等に基づいて適宜設定可能であるが、例えば20cm以上50cm以下とすることができる。一対の長さ面パネル1の上下方向長さとしては、箱体内に収容する物品の大きさ等に基づいて適宜設定可能であるが、例えば20cm以上50cm以下とすることができる。
(幅面パネル)
一対の幅面パネル2は、矩形状かつ略同形状に形成されている。一対の幅面パネル2の左右方向長さとしては、箱体20内に収容する物品の大きさ等に基づいて適宜設定可能であるが、例えば10cm以上40cm以下とすることができる。一対の幅面パネル2の上下方向長さは、一対の長さ面パネル1の上下方向長さと略同じである。
一対の幅面パネル2は、矩形状かつ略同形状に形成されている。一対の幅面パネル2の左右方向長さとしては、箱体20内に収容する物品の大きさ等に基づいて適宜設定可能であるが、例えば10cm以上40cm以下とすることができる。一対の幅面パネル2の上下方向長さは、一対の長さ面パネル1の上下方向長さと略同じである。
一対の幅面パネル2の上部には、箱体20の持ち運び時等に作業者が手を掛けるための手掛け穴を形成するための一対の手掛け穴形成部11が設けられている。手掛け穴形成部11は、幅面パネル2の左右方向中央部に設けられている。手掛け穴形成部11は、幅面パネル2の内面側に折り込まれることで手掛け穴を形成する折り込み片である。手掛け穴形成部11は、幅面パネル2の上縁と平行な折り曲げ容易線11aと、この折り曲げ容易線11aの両端に連接され、下方に凸な破断線11bとによって画定される。
(蓋外フラップ)
一対の蓋外フラップ3は、矩形状かつ略同一形状に形成されている。一対の蓋外フラップ3の幅は、一対の長さ面パネル1の左右方向長さと略同じである。一対の蓋外フラップ3の延出方向長さは、幅面パネル2の左右方向長さの略1/2である。
一対の蓋外フラップ3は、矩形状かつ略同一形状に形成されている。一対の蓋外フラップ3の幅は、一対の長さ面パネル1の左右方向長さと略同じである。一対の蓋外フラップ3の延出方向長さは、幅面パネル2の左右方向長さの略1/2である。
図4及び図5に示すように、各蓋外フラップ3の先端縁3aには、一対の指掛け用の第1凹部22が形成される。これにより、当該箱用シートは、箱体20に組み立てられた状態で、蓋外フラップ3の先端縁3aに一対の第1凹部22を形成することができる。これにより、当該箱用シートは、一対の蓋外フラップ3及びこれらの蓋外フラップ3に貼り合わされる一対の蓋内フラップ4を一対の蓋外フラップ3の先端縁3a側から容易に開くことができる。換言すると、当該箱用シートは、作業者が一対の第1凹部22に指を掛け、一対の蓋外フラップ3をその先端縁3a側から上方に持ち上げることで、一対の蓋外フラップ3を一対の蓋内フラップ4と一体的に容易に開くことができる。
図1〜図3に示すように、各蓋外フラップ3は、一対の第1凹部22を形成するための一対の折り込み片(第1折り込み片12)を有する。換言すると、第1凹部22は第1折り込み片12と1対1で対応しており、第1折り込み片12の折り込みによって第1凹部22が形成される。この構成によると、当該箱用シートは、上記蓋部を開ける際にのみ一対の第1凹部22を容易に形成することができる。そのため、当該箱用シートは、内容物の保管時、運搬時等には第1凹部22を閉じた状態で保持することで一対の蓋外フラップ3同士の間に隙間ができるのを抑制し、箱体20内への異物の混入や、箱体20の意図しない破断等を十分に抑えることができる。また、当該箱用シートは、箱体20の蓋部を開放する直前に一対の第1凹部22を形成し、この蓋部を容易に開けることができる。
第1折り込み片12は、蓋外フラップ3の先端縁3aと平行な折り曲げ容易線12aと、この折り曲げ容易線12aの両端から蓋外フラップ3の先端縁3aに至る一対の破断容易線12bとによって画定される。つまり、第1凹部22は、一対の破断容易線12bを破断し、一対の破断容易線12bで囲まれる部分を折り曲げ容易線12aで折り曲げることで形成される。一対の破断容易線12bは、折り曲げ容易線12aに対して垂直に延びている。
第1凹部22の平均幅Wの下限としては、1.5cmが好ましく、2.5cmがより好ましい。一方、上記平均幅Wの上限としては、4.5cmが好ましく、3.5cmがより好ましい。上記平均幅Wが上記下限に満たないと、第1凹部22に指を掛け難くなり、箱体20の蓋部の開放作業をスムーズに行い難くなるおそれがある。逆に、上記平均幅Wが上記上限を超えると、第1凹部22が不必要に大きくなり、第1凹部22から異物が混入するおそれや、第1凹部22を起点として、蓋外フラップ3が破断するおそれがある。また、上記平均幅Wが上記上限を超えると、作業者の指による第1折り込み片12の押し込みによって第1凹部22を形成するのが容易でなくなるおそれがある。なお、「第1凹部の平均幅」とは、第1凹部を画定する一対の側縁(本実施形態では一対の破断容易線12b)の蓋外フラップの幅方向に対向する端部同士(蓋外フラップの延出方向の先端側で対向する端部同士及び基端側で対向する端部同士)の間隔を平均した値をいう。
第1凹部22の平均深さDの下限としては、1cmが好ましく、1.5cmがより好ましい。一方、上記平均深さDの上限としては、3cmが好ましく、2.5cmがより好ましい。上記平均深さDが上記下限に満たないと、第1凹部22に指を掛け難くなり、箱体20の蓋部の開放作業をスムーズに行い難くなるおそれがある。逆に、上記平均深さDが上記上限を超えると、第1凹部22が不必要に大きくなり、第1凹部22から異物が混入するおそれや、第1凹部22を起点として、蓋外フラップ3が破断するおそれがある。また、上記平均深さDが上記上限を超えると、作業者の指による第1折り込み片12の押し込みによって第1凹部22を形成するのが容易でなくなるおそれがある。なお、「第1凹部の平均深さ」とは、第1凹部を画定する底縁(本実施形態では折り曲げ容易線12a)の幅方向の両端部における深さ(上記底縁の両端部と蓋外フラップの先端縁との上記蓋外フラップの延出方向における間隔)を平均した値をいう。
図2〜図4に示すように、蓋外フラップ3は、箱体20に組み立てられた状態で蓋内フラップ4と重なり合う位置に第1折り込み片12を有している。より詳しくは、第1折り込み片12は、箱体20において蓋内フラップ4の先端縁4aと重なり合う位置に設けられている。
(蓋内フラップ)
一対の蓋内フラップ4は、矩形状かつ略同一形状に形成されている。一対の蓋内フラップ4の幅は、一対の幅面パネル2の左右方向長さと略同じである。一対の蓋内フラップ4の延出方向長さは、一対の蓋外フラップ3の延出方向長さと略同じである。
一対の蓋内フラップ4は、矩形状かつ略同一形状に形成されている。一対の蓋内フラップ4の幅は、一対の幅面パネル2の左右方向長さと略同じである。一対の蓋内フラップ4の延出方向長さは、一対の蓋外フラップ3の延出方向長さと略同じである。
各蓋内フラップ4は、幅面パネル2との境界で幅方向の両端に亘って延びる第1破断容易線13と、一対の蓋外フラップ3の突き合わせ部分と重なり合う位置で蓋内フラップ4の延出方向の両端に亘って延びる第2破断容易線14とを有する。第1破断容易線13は、長手方向の中央部で第2破断容易線14と接続されている。第2破断容易線14は直線状である。
図5に示すように、蓋内フラップ4には、蓋外フラップ3に形成される第1凹部22と重なり合う指掛け用の第2凹部25が形成される。第2凹部25は、蓋内フラップ4の第1折り込み片12と重なり合う位置に形成される。当該箱用シートは、蓋内フラップ4の第1折り込み片12と重なり合う位置に第2凹部25が形成されることによって、箱体20の蓋部を開ける際に作業者の指に押圧される部分の強度を大きくして、蓋部の開放時における蓋部の意図しない破断を抑制することができる。また、この構成によると、当該箱用シートは、上記蓋部の開放時に蓋内フラップ4が蓋外フラップ3から剥離するのを容易に防止できる。
図1及び図2に示すように、各蓋内フラップ4は、一対の第2凹部25を形成するための一対の折り込み片(第2折り込み片15)を有する。換言すると、第2凹部25は第2折り込み片15と1対1で対応しており、第2折り込み片15の折り込みによって第2凹部25が形成される。
各蓋内フラップ4に設けられる一対の第2折り込み片15同士は、蓋内フラップ4の幅方向の中央部を横断する上述の第2破断容易線14を境界線として互いに接している。各第2折り込み片15は、箱体20に組み立てられて状態で、平面視において第1折り込み片12と1対1で重なり合う。第1折り込み片12と第2折り込み片15との平面形状は略同じである。各第2折り込み片15は、隣接する他の第2折り込み片15との境界を画定する第2破断容易線14(より詳しくは第2破断容易線14の一部)と、蓋内フラップ4の先端縁4aを一端として蓋内フラップ4の延出方向基端側に延びる折り曲げ容易線15aと、蓋内フラップ4の延出方向基端側においてこの折り曲げ容易線15aの端部と第2破断容易線14とに接続される破断容易線15bとによって画定される。折り曲げ容易線15aは、第2破断容易線14bと平行に配置される。破断容易線15bは、第2破断容易線14bと垂直に配置される。
第2凹部25は、蓋内フラップ4の先端縁4aに位置している。当該箱用シートは、第2凹部25が蓋内フラップ4の先端縁4aに位置していることで、第2折り込み片15を画定する破断容易線の合計長さを小さくすることができ、第2凹部25を形成しやすい。これにより、当該箱用シートは、一対の蓋外フラップ3及び一対の蓋内フラップ4をより容易に開きやすい。
図3及び図4に示すように、箱体20に組み立てられて状態で一対の蓋内フラップ4の外面には、ホットメルト接着剤によって一対の蓋外フラップ3と貼り合わされる接着部4bが形成される。一対の蓋内フラップ4は、箱体20に組み立てられる前の状態で、この接着部4bに対応する接着予定部を有する。
(底外フラップ)
一対の底外フラップ5は、矩形状かつ略同一形状に形成されている。一対の底外フラップ5の幅は、一対の長さ面パネル1の左右方向長さと略同じである。一対の底外フラップ5の延出方向長さは、幅面パネル2の左右方向長さの略1/2である。
一対の底外フラップ5は、矩形状かつ略同一形状に形成されている。一対の底外フラップ5の幅は、一対の長さ面パネル1の左右方向長さと略同じである。一対の底外フラップ5の延出方向長さは、幅面パネル2の左右方向長さの略1/2である。
(底内フラップ)
一対の底内フラップ6は、矩形状かつ略同一形状に形成されている。一対の底内フラップ6の幅は、一対の幅面パネル2の左右方向長さと略同じである。一対の底内フラップ6の延出方向長さは、一対の底外フラップ5の延出方向長さと略同じである。
一対の底内フラップ6は、矩形状かつ略同一形状に形成されている。一対の底内フラップ6の幅は、一対の幅面パネル2の左右方向長さと略同じである。一対の底内フラップ6の延出方向長さは、一対の底外フラップ5の延出方向長さと略同じである。
<蓋部の開放手順>
図3〜図5を参照して、箱体20の蓋部の開放手順について説明する。まず、図3に示すように一対の蓋外フラップ3及び一対の蓋内フラップ4がホットメルト接着剤で貼り合わされた状態で、図4に示すように一対の蓋外フラップに形成される各一対の第1折り込み片12を内側に折り込む。これらの第1折り込み片12の折り込みによって、各第1折り込み片12の内側に重なり合う第2折り込み片15が第1折り込み片12と同時に内側に折り込まれる。
図3〜図5を参照して、箱体20の蓋部の開放手順について説明する。まず、図3に示すように一対の蓋外フラップ3及び一対の蓋内フラップ4がホットメルト接着剤で貼り合わされた状態で、図4に示すように一対の蓋外フラップに形成される各一対の第1折り込み片12を内側に折り込む。これらの第1折り込み片12の折り込みによって、各第1折り込み片12の内側に重なり合う第2折り込み片15が第1折り込み片12と同時に内側に折り込まれる。
次に、一対の蓋外フラップ3の突き合わせ部分を挟んで対向する一対の第1凹部22及びこの第1凹部22に重なり合う一対の第2凹部25に指を掛け、一対の蓋外フラップ3と一対の蓋内フラップ4とを同時に持ち上げる。これにより、一対の第2凹部25に連続する第2破断容易線14が蓋内フラップ4の先端側から破断していく。さらに、この第2破断容易線14の破断が終わると、第1破断容易線13が第2破断容易線14との接続部分から破断していく。これにより、図5に示すように、蓋内フラップ4を蓋外フラップ3と一体的に開くことができる。
<利点>
当該箱用シートは、箱体20に組み立てられた状態で一対の蓋外フラップ3を開くことで、一対の蓋内フラップ4に形成される第2破断容易線14及び第1破断容易線13を破断しつつ、一対の蓋内フラップ4を一対の蓋外フラップ3と同時かつ一体的に開くことができる。従って、当該箱用シートは、箱体20の蓋部を容易に開けることができると共に、蓋部の開放状態での物品の取出作業性に優れる。
当該箱用シートは、箱体20に組み立てられた状態で一対の蓋外フラップ3を開くことで、一対の蓋内フラップ4に形成される第2破断容易線14及び第1破断容易線13を破断しつつ、一対の蓋内フラップ4を一対の蓋外フラップ3と同時かつ一体的に開くことができる。従って、当該箱用シートは、箱体20の蓋部を容易に開けることができると共に、蓋部の開放状態での物品の取出作業性に優れる。
[その他の実施形態]
上記実施形態は、本考案の構成を限定するものではない。従って、上記実施形態は、本明細書の記載及び技術常識に基づいて上記実施形態各部の構成要素の省略、置換又は追加が可能であり、それらは全て本考案の範囲に属するものと解釈されるべきである。
上記実施形態は、本考案の構成を限定するものではない。従って、上記実施形態は、本明細書の記載及び技術常識に基づいて上記実施形態各部の構成要素の省略、置換又は追加が可能であり、それらは全て本考案の範囲に属するものと解釈されるべきである。
例えば上記第1凹部の個数は一対に限定されるものではなく、各蓋外フラップに対して1個、又は3個以上設けられてもよい。さらに、箱体に蓋部の開放容易性が要求されない場合等であれば、上記一対の蓋外フラップに第1凹部を設けないことも可能である。
上記蓋外フラップに上記第1凹部が形成される場合でも、この第1凹部は必ずしも折り込み片の折り込みによって形成されなくてもよい。例えば上記第1凹部は、切欠きによって形成されてもよく、切断片の切断によって形成されてもよい。但し、箱体の蓋部を開ける際にのみ第1凹部を形成する観点、及び切断片の処分を要しない観点から、上記第1凹部は上述の折り込み片によって形成されることが好ましい。
上記第1凹部の形成位置は、必ずしも上記実施形態の位置に限定されるものではない。また、上記第1凹部が上記蓋内フラップと重なり合う位置に形成される場合、上記蓋内フラップに形成される第2凹部は、切欠き、切断片等によって形成されてもよい。
上記実施形態では、一対の底内フラップを内側に折り曲げ、さらに一対の底外フラップを内側に折り曲げることで箱体の底部を形成する構成について説明したが、当該箱用シートにおいて、箱体の底部を形成するための具体的な構成は特に限定されるものではない。
以上のように、本考案に係る箱用シートは、箱体の蓋部を容易に開けることができると共に、蓋部の開放状態での物品の取出作業性に優れるので、物品の保管用に適している。
1 長さ面パネル
2 幅面パネル
3 蓋外フラップ
3a 先端縁
4 蓋内フラップ
4a 先端縁
4b 接着部
5 底外フラップ
6 底内フラップ
7 糊代
11 手掛け穴形成部
11a 折り曲げ容易線
11b 破断線
12 第1折り込み片
12a,15a 折り曲げ容易線
12b,15b 破断容易線
13 第1破断容易線
14 第2破断容易線
15 第2折り込み片
20 箱体
22 第1凹部
25 第2凹部
2 幅面パネル
3 蓋外フラップ
3a 先端縁
4 蓋内フラップ
4a 先端縁
4b 接着部
5 底外フラップ
6 底内フラップ
7 糊代
11 手掛け穴形成部
11a 折り曲げ容易線
11b 破断線
12 第1折り込み片
12a,15a 折り曲げ容易線
12b,15b 破断容易線
13 第1破断容易線
14 第2破断容易線
15 第2折り込み片
20 箱体
22 第1凹部
25 第2凹部
Claims (5)
- 1枚の段ボールシートからなり、
箱型に組立可能であり、
左右方向の一方側から他方側に交互に連接され、四角筒状に組み立てられる一対の長さ面パネル及び一対の幅面パネルと、
上記一対の長さ面パネルの上縁から延出し、組立時に先端縁同士が突き合わされる一対の蓋外フラップと、
上記一対の幅面パネルの上縁から延出し、組立時に上記一対の蓋外フラップの内面に貼り合わされる一対の蓋内フラップと
を備え、
上記一対の蓋内フラップが、
上記一対の幅面パネルとの境界で幅方向の両端に亘って延びる一対の第1破断容易線と、
上記一対の蓋外フラップの突き合わせ部分と重なり合う位置で延出方向の両端に亘って延びる一対の第2破断容易線と
を有する箱用シート。 - 上記蓋外フラップの先端縁に1又は複数の指掛け用の第1凹部が形成される請求項1に記載の箱用シート。
- 上記蓋外フラップが、上記1又は複数の第1凹部を形成するための1又は複数の折り込み片を有する請求項2に記載の箱用シート。
- 上記蓋外フラップが、上記蓋内フラップと重なり合う位置に上記折り込み片を有し、
上記蓋内フラップの上記折り込み片と重なり合う位置に指掛け用の第2凹部が形成される請求項3に記載の箱用シート。 - 上記第2凹部が、上記蓋内フラップの先端縁に位置する請求項4に記載の箱用シート。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019002192U JP3222842U (ja) | 2019-06-18 | 2019-06-18 | 箱用シート |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019002192U JP3222842U (ja) | 2019-06-18 | 2019-06-18 | 箱用シート |
Publications (1)
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Family Applications (1)
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JP2019002192U Active JP3222842U (ja) | 2019-06-18 | 2019-06-18 | 箱用シート |
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JP (1) | JP3222842U (ja) |
-
2019
- 2019-06-18 JP JP2019002192U patent/JP3222842U/ja active Active
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