JP3227748U - 箱用シート - Google Patents
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Abstract
【課題】内容物の損傷を抑制しつつ、封函テープを容易に剥離することが可能な箱用シートを提供する。
【解決手段】組立状態で互いに対向する一対の第1側面パネル1及び一対の第2側面パネル2と、一対の第1側面パネルの上縁から延出し、先端縁同士が突き合わされる一対の蓋外フラップ3とを備え、箱型に組み立て可能な箱用シートであって、少なくとも一方の蓋外フラップの先端側の角部に、一方の蓋外フラップの側縁からこの蓋外フラップの先端縁に延びる破断誘導線12によって画定される切り離し可能領域11が設けられており、切り離し可能領域に、破断誘導線の中間部分と一方の蓋外フラップの先端縁又は側縁とを接続する折り曲げ容易線13が設けられている。
【選択図】図1
【解決手段】組立状態で互いに対向する一対の第1側面パネル1及び一対の第2側面パネル2と、一対の第1側面パネルの上縁から延出し、先端縁同士が突き合わされる一対の蓋外フラップ3とを備え、箱型に組み立て可能な箱用シートであって、少なくとも一方の蓋外フラップの先端側の角部に、一方の蓋外フラップの側縁からこの蓋外フラップの先端縁に延びる破断誘導線12によって画定される切り離し可能領域11が設けられており、切り離し可能領域に、破断誘導線の中間部分と一方の蓋外フラップの先端縁又は側縁とを接続する折り曲げ容易線13が設けられている。
【選択図】図1
Description
本考案は、箱用シートに関する。
段ボールシート等から組み立てられる箱体が、物品の保管、運搬等に広く用いられている。この段ボールシートとしては、組立状態で対向する一対の側面パネル及び一対の端面パネルと、一対の側面パネルの上縁から延出する一対の蓋外フラップと、一対の端面パネルの上縁から延出する一対の蓋内フラップとを有するものが広く採用されている。この箱体は、一対の側面パネル及び一対の端面パネルが四角筒状に組み立てられた状態で、一対の蓋内フラップを内側に折り曲げ、さらに一対の蓋外フラップを先端縁同士を突き合わせるように内側に折り曲げて、一対の蓋外フラップの突き合わせ部分を封函テープで封止することで蓋部が形成される。
この箱体は、内容物を取り出す際には、封函テープを剥がしたうえで一対の蓋外フラップ同士を開放することを要する。しかしながら、封函テープを剥がす際には、例えば封函テープの端部に爪をかけることを要し、剥離作業に手間がかかる。また、カッターナイフを用いて封函テープを切断することも考えられるが、内容物を傷つけるおそれや、手指を損傷するおそれがある。
そのため、今日では、端面パネルの上部に、封函テープの端部が配置される切り離し部を設けることが提案されている(特開2007−8529号公報参照)。
上記公報に記載の段ボール箱は、切り離し部を切り離すことで、この切り離し部と同時に封函テープの端部を端面パネルから引き剥がすことができる。しかしながら、このように端面パネルの一部を切り離す場合、切り離しの過程で、切り離し部を一端段ボール箱内に押し込むことを要する場合がある。そのため、この構成によると、段ボール箱内に切り離し部を押し込むスペースがない場合には、封函テープの剥離作業が却って煩雑になるおそれがある。また、この構成によると、切り離し部の押し込み動作に起因して、内容物が損傷するおそれがある。
本考案は、このような不都合に鑑みてなされたものであり、内容物の損傷を抑制しつつ、封函テープを容易に剥離することが可能な箱用シートを提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本考案の一態様に係る箱用シートは、組立状態で互いに対向する一対の第1側面パネル及び一対の第2側面パネルと、上記一対の第1側面パネルの上縁から延出し、先端縁同士が突き合わされる一対の蓋外フラップとを備え、箱型に組み立て可能な箱用シートであって、少なくとも一方の上記蓋外フラップの先端側の角部に、上記一方の蓋外フラップの側縁からこの蓋外フラップの先端縁に延びる破断誘導線によって画定される切り離し可能領域が設けられており、上記切り離し可能領域に、上記破断誘導線の中間部分と上記一方の蓋外フラップの先端縁又は側縁とを接続する折り曲げ容易線が設けられている。
本考案の一態様に係る箱用シートによると、内容物の損傷を抑制しつつ、封函テープを容易に剥離することができる。
[本考案の実施形態の説明]
最初に本考案の実施態様を列記して説明する。
最初に本考案の実施態様を列記して説明する。
本考案の一態様に係る箱用シートは、組立状態で互いに対向する一対の第1側面パネル及び一対の第2側面パネルと、上記一対の第1側面パネルの上縁から延出し、先端縁同士が突き合わされる一対の蓋外フラップとを備え、箱型に組み立て可能な箱用シートであって、少なくとも一方の上記蓋外フラップの先端側の角部に、上記一方の蓋外フラップの側縁からこの蓋外フラップの先端縁に延びる破断誘導線によって画定される切り離し可能領域が設けられており、上記切り離し可能領域に、上記破断誘導線の中間部分と上記一方の蓋外フラップの先端縁又は側縁とを接続する折り曲げ容易線が設けられている。
当該箱用シートから組み立てられる箱体は、一対の蓋外フラップの先端縁同士が突き合わされており、この一対の蓋外フラップの突き合わせ部分に封函テープが貼着されることで蓋部が封止される。当該箱用シートは、少なくとも一方の上記蓋外フラップの先端側の角部に、上記一方の蓋外フラップの側縁からこの蓋外フラップの先端縁に延びる破断誘導線によって画定される切り離し可能領域が設けられているので、この切り離し可能領域を切り離すことで、この切り離し可能領域に貼着されている封函テープを同時に引き剥がすことができる。当該箱用シートは、上記切り離し可能領域に、上記破断誘導線の中間部分と上記一方の蓋外フラップの先端縁又は側縁とを接続する折り曲げ容易線が設けられており、上記切り離し可能領域における上記一方の蓋外フラップの上記折り曲げ容易線よりも幅方向外側の領域は、上記折り曲げ容易線の折り曲げによって立ち上げられる剥離開始片を構成する。当該箱用シートは、上記剥離開始片の立ち上げによって、この剥離開始片のエッジに沿って封函テープを破断しやすい。当該箱用シートは、上記剥離開始片の立ち上げを起点として上記封函テープを引き剥がすことができるため、上記封函テープの剥離が容易である。また、当該箱用シートは、上記切り離し可能領域が上記一方の蓋外フラップに設けられているので、上記切り離し可能領域を切り離す際に内容物を損傷し難い。従って、当該箱用シートによると、内容物の損傷を抑制しつつ、上記封函テープを容易に剥離することができる。
上記一方の蓋外フラップが、上記切り離し可能領域よりも基端側の側部に上記切り離し可能領域に連続する切り欠きを有するとよい。このように、上記一方の蓋外フラップが、上記切り離し可能領域よりも基端側の側部に上記切り離し可能領域に連続する切り欠きを有することによって、上記切り欠き側から上記剥離開始片に指を掛けて上記剥離開始片を容易に立ち上げることができる。
上記破断誘導線が、上記切り欠きの底部から延びるスリット部を有し、上記折り曲げ容易線が、このスリット部に接続されているとよい。このように、上記破断誘導線が、上記切り欠きの底部から延びるスリット部を有し、上記折り曲げ容易線が、このスリット部に接続されていることによって、上記折り曲げ容易線の意図しない折れ曲がりを抑制できると共に、上記剥離開始片をより容易に立ち上げることができる。
上記スリット部が、上記切り欠きの底部から上記一方の蓋外フラップの基端側かつ幅方向の内側に延びる第1部分と、この第1部分から連続し、上記一方の蓋外フラップの先端側かつ幅方向内側に延びる第2部分とを有しており、上記折り曲げ容易線が、上記第1部分と上記第2部分との接続部分に接続されているとよい。このように、上記スリット部が、上記切り欠きの底部から上記一方の蓋外フラップの基端側かつ幅方向の内側に延びる第1部分と、この第1部分から連続し、上記一方の蓋外フラップの先端側かつ幅方向内側に延びる第2部分とを有しており、上記折り曲げ容易線が、上記第1部分と上記第2部分との接続部分に接続されていることによって、上記剥離開始片をより容易に立ち上げることができると共に、上記剥離開始片の立ち上げに連続して上記切り離し可能領域全体を容易に切り離すことができる。
上記折り曲げ容易線が、上記一方の蓋外フラップの上記角部の頂部に接続されているとよい。このように、上記折り曲げ容易線が、上記一方の蓋外フラップの上記角部の頂部に接続されていることによって、上記剥離開始片をより容易に立ち上げることができると共に、上記剥離開始片の立ち上げによって上記封函テープを容易に破断することができる。
[本考案の実施形態の詳細]
以下、適宜図面を参照しつつ、本考案の実施の形態を詳説する。
以下、適宜図面を参照しつつ、本考案の実施の形態を詳説する。
[箱用シート]
図1の箱用シート10は、組立状態で互いに対向する一対の第1側面パネル1及び一対の第2側面パネル2と、一対の第1側面パネル1の上縁から延出し、先端縁同士が突き合わされる一対の蓋外フラップ3とを備える。また、当該箱用シート10は、一対の第2側面パネル2の上縁から延出する一対の蓋内フラップ4と、一対の第1側面パネル1の下縁から延出する一対の底外フラップ5と、一対の第2側面パネル2の下縁から延出する一対の底内フラップ6と、一対の第1側面パネル1のうち、左右方向外側(本実施形態では左右方向左側)に位置する第1側面パネル1の左右方向外側の側縁から延出する糊代7とを備える。一対の第1側面パネル1及び一対の第2側面パネル2は、左右方向に交互に連接されている。なお、「左右方向」とは、箱用シートを組み立ててなる箱体の想定される一般的な使用態様における水平方向を意味する。「上」とは、箱用シートを組み立ててなる箱体の想定される一般的な使用態様における上を意味し、「下」とは、箱用シートを組み立ててなる箱体の想定される一般的な使用態様における下を意味する。また、図1において、太い実線はシートを切断して形成される切断線を示し、細い実線はシートの片面を筋押しして形成される罫線を示す。
図1の箱用シート10は、組立状態で互いに対向する一対の第1側面パネル1及び一対の第2側面パネル2と、一対の第1側面パネル1の上縁から延出し、先端縁同士が突き合わされる一対の蓋外フラップ3とを備える。また、当該箱用シート10は、一対の第2側面パネル2の上縁から延出する一対の蓋内フラップ4と、一対の第1側面パネル1の下縁から延出する一対の底外フラップ5と、一対の第2側面パネル2の下縁から延出する一対の底内フラップ6と、一対の第1側面パネル1のうち、左右方向外側(本実施形態では左右方向左側)に位置する第1側面パネル1の左右方向外側の側縁から延出する糊代7とを備える。一対の第1側面パネル1及び一対の第2側面パネル2は、左右方向に交互に連接されている。なお、「左右方向」とは、箱用シートを組み立ててなる箱体の想定される一般的な使用態様における水平方向を意味する。「上」とは、箱用シートを組み立ててなる箱体の想定される一般的な使用態様における上を意味し、「下」とは、箱用シートを組み立ててなる箱体の想定される一般的な使用態様における下を意味する。また、図1において、太い実線はシートを切断して形成される切断線を示し、細い実線はシートの片面を筋押しして形成される罫線を示す。
当該箱用シート10は、一対の蓋外フラップ3の先端縁の角部に、蓋外フラップ3の側縁から先端縁に延びる破断誘導線12によって画定される切り離し可能領域11が設けられている。切り離し可能領域11には、破断誘導線12の中間部分と蓋外フラップ3の先端縁又は側縁とを接続する折り曲げ容易線13が設けられている。
当該箱用シート10は、箱型に組み立て可能であり、具体的には図2のA式(ミカン箱タイプ)の箱体20に組み立てられる。当該箱用シート10を箱体20に組み立てる手順について説明する。まず、左右方向外側(本実施形態では左右方向左側)に位置する第1側面パネル1をこの第1側面パネル1に連接される第2側面パネル2の内面に折り重ね、左右方向外側(本実施形態では左右方向右側)に位置する第2側面パネル2をこの第2側面パネル2に連接される第1側面パネル1の内面に折り重ね、糊代7を折り重ねられた第2側面パネル2の内面に貼着する。続いて、無端状に接続された一対の第1側面パネル1及び一対の第2側面パネル2を四角筒状に広げたうえ、一対の底内フラップ6を内側に折り曲げ、さらに一対の底外フラップ5を内側に折り曲げて先端縁同士を突き合わせ、箱体20の底部を形成する。次に、一対の蓋内フラップ4を内側に折り曲げ、さらに一対の蓋外フラップ3を内側に折り曲げて先端縁同士を突き合わせ、箱体20の蓋部を形成する。一対の底外フラップ5の先端縁同士の突き合わせ部分及び一対の蓋外フラップ3の先端縁同士の突き合わせ部分には、封函テープXが貼着され、これにより箱体20の蓋部及び底部が封止される。封函テープXとしては、例えばクラフトテープが挙げられる。
当該箱用シート10は、1枚のシート材から形成される。当該箱用シート10に用いられるシートとしては、当該箱用シート10を組み立ててなる箱体20の形状を維持できる程度の強度を有する限り特に限定されるものではなく、例えば段ボールシート、ボール紙等の紙製シート、合成樹脂製シート、紙製シートと合成樹脂製シートとの積層シート等が挙げられる。中でも、加工性、衝撃吸収性、取扱性、リサイクル性、経済性等の点から紙製シートが好ましく、段ボールシートが特に好ましい。当該箱用シート10を形成する段ボールとしては、原紙を波形状に形成した中芯をライナーに貼り合わせたものであって、例えば波形状に形成された中芯を1枚のライナーに貼り合わせた片面段ボールシート、片面段ボールシートの段頂にさらにライナーを貼り合わせた両面段ボールシート、両面段ボールシートの片側に片面段ボールシートの段頂を貼り合わせた複両面段ボールシート、複両面段ボールシートの片側に片面段ボールシートの段頂をさらに貼り合わせた複々両面段ボールシート等が挙げられる。これらの中でも、加工性、経済性、耐久性等の点から両面段ボールシートが好ましい。
(第1側面パネル)
一対の第1側面パネル1は矩形状かつ略同一形状に形成されている。第1側面パネル1の左右方向長さは第2側面パネル2の左右方向長さよりも大きい。つまり、第1側面パネル1は、箱体20において長さ面を構成する長さ面パネルである。
一対の第1側面パネル1は矩形状かつ略同一形状に形成されている。第1側面パネル1の左右方向長さは第2側面パネル2の左右方向長さよりも大きい。つまり、第1側面パネル1は、箱体20において長さ面を構成する長さ面パネルである。
第1側面パネル1の左右方向長さとしては、箱体20に収容する物品の大きさ等に基づいて適宜設定可能であるが、例えば30cm以上60cm以下とすることができる。第1側面パネル1の上下方向長さとしては、箱体20に収容する物品の大きさ等に基づいて適宜設定可能であるが、例えば10cm以上40cm以下とすることができる。
(第2側面パネル)
一対の第2側面パネル2は矩形状かつ略同一形状に形成されている。第2側面パネル2は、箱体20において幅面を構成する幅面パネルである。第2側面パネル2の左右方向長さとしては、箱体20に収容する物品の大きさ等に基づいて適宜設定可能であるが、例えば15cm以上40cm以下とすることができる。第2側面パネル2の上下方向長さとしては、第1側面パネル1の上下方向長さと同じとすることができる。
一対の第2側面パネル2は矩形状かつ略同一形状に形成されている。第2側面パネル2は、箱体20において幅面を構成する幅面パネルである。第2側面パネル2の左右方向長さとしては、箱体20に収容する物品の大きさ等に基づいて適宜設定可能であるが、例えば15cm以上40cm以下とすることができる。第2側面パネル2の上下方向長さとしては、第1側面パネル1の上下方向長さと同じとすることができる。
(蓋外フラップ)
一対の蓋外フラップ3は略同一形状に形成されている。蓋外フラップ3は、第1側面パネル1の左右方向長さと略同幅の略長方形状である。蓋外フラップ3は、先端側の角部の頂部3aが面取りされていてもよい。蓋外フラップ3の延出方向長さは、第2側面パネル2の左右方向長さの略1/2である。
一対の蓋外フラップ3は略同一形状に形成されている。蓋外フラップ3は、第1側面パネル1の左右方向長さと略同幅の略長方形状である。蓋外フラップ3は、先端側の角部の頂部3aが面取りされていてもよい。蓋外フラップ3の延出方向長さは、第2側面パネル2の左右方向長さの略1/2である。
蓋外フラップ3は、先端側の一方の角部に切り離し可能領域11を有する。また、蓋外フラップ3は、切り離し可能領域11よりも基端側の側部に、切り離し可能領域11に連続する切り欠き14を有する。
〔切り離し可能領域〕
図3に示すように、切り離し可能領域11には、蓋外フラップ3の幅方向に沿って封函テープXが部分的に貼着される封函テープ貼着部である。具体的には、封函テープXは、切り離し可能領域11における蓋外フラップ3の先端側の領域を、蓋外フラップ3の幅方向に沿って横断する。切り離し可能領域11は、封函テープXの破断を開始する破断開始部を構成する。
図3に示すように、切り離し可能領域11には、蓋外フラップ3の幅方向に沿って封函テープXが部分的に貼着される封函テープ貼着部である。具体的には、封函テープXは、切り離し可能領域11における蓋外フラップ3の先端側の領域を、蓋外フラップ3の幅方向に沿って横断する。切り離し可能領域11は、封函テープXの破断を開始する破断開始部を構成する。
図3に示すように、破断誘導線12は、切り欠き14の底部から蓋外フラップ3の基端側かつ幅方向内側に延びる第1部分12aと、第1部分12aから連続し、蓋外フラップ3の先端側かつ幅方向内側に延びる第2部分12bとを有する。第1部分12a及び第2部分12bの接続部分は湾曲していてもよい。第1部分12a及び第2部分12bにおける上記接続部分以外の部分は直線状であることが好ましい。
第1部分12aと第2部分12bとの接続部分は、封函テープXが貼着されない部分である。そのため、上記接続部分と蓋外フラップ3の先端縁との間隔は、封函テープXの幅の1/2よりも大きい。上記接続部分と蓋外フラップ3の先端縁との間隔の下限としては4cmが好ましく、5cmがより好ましい。一方、上記間隔の上限としては、7cmが好ましく、6cmがより好ましい。上記間隔が上記下限に満たないと、切り離し可能領域11における封函テープXの貼着面積率が大きくなり過ぎて、切り離し可能領域11の切り離しが困難になるおそれがある。逆に、上記間隔が上記上限を超えると、切り離し可能領域11における封函テープXの貼着面積率が小さくなり過ぎて、切り離し可能領域11の切り離しが困難になるおそれがある。
折り曲げ容易線13は、切り離し可能領域11を剥離開始片11aと、剥離誘導片11bとに区画する。図4及び図5を参照して、剥離開始片11a及び剥離誘導片11bの機能について説明する。
剥離開始片11aは、折り曲げ容易線13によって、切り離し可能領域11における蓋外フラップ3の幅方向外側に区画される部分である。剥離開始片11aにおける蓋外フラップ3の先端側の部分には封函テープXが横断する。図4に示すように、箱体20では、折り曲げ容易線13の折り曲げによって剥離開始片11aを立ち上げることで剥離開始片11aのエッジに沿って封函テープXを破断することができる。
図5に示すように、剥離誘導片11bは、剥離開始片11aを立ち上げて、剥離開始片11aを蓋外フラップ3の幅方向内側に引っ張ることで、剥離開始片11aに追随して蓋外フラップ3の幅方向内側に引っ張られる。この際、剥離誘導片11bに貼着されている封函テープXが、剥離誘導片11bと共に蓋外フラップ3の幅方向内側に引っ張られる。その結果、封函テープXが、一対の蓋外フラップ3同士の突き合わせ部分から剥離される。
破断誘導線12は、切り欠き14の底部から延びるスリット部15を有する。折り曲げ容易線13は、このスリット部15接続されている。この構成によると、折り曲げ容易線13の意図しない折り曲げを抑制できると共に、剥離開始片11aを容易に立ち上げることができる。すなわち、折り曲げ容易線13が、切り欠き14の底部よりも蓋外フラップ3の幅方向の内側に接続されていることで(つまり、折り曲げ容易線13が切り欠き14内に露出していないことで)、折り曲げ容易線13の意図しない折れ曲がりを抑制しやすい。また、折り曲げ容易線13がスリット部15に接続されていることで、剥離開始片11aを立ち上げる際にシート材を破断することを要しないので、剥離開始片11aを容易に立ち上げることができる。なお、破断誘導線12のスリット部15以外の部分は、例えば複数の切れ目が間隔を空けて配置されたミシン目部とすることができる。
折り曲げ容易線13は、第1部分12aと第2部分12bとの接続部分に接続されていることが好ましい。この構成によると、剥離開始片11aをより容易に立ち上げることができると共に、剥離開始片11aの立ち上げに連続して切り離し可能領域11全体を容易に切り離すことができる。つまり、折り曲げ容易線13が第1部分12aと第2部分12bとの接続部分に接続されていることで、剥離開始片11aにおける蓋外フラップ3の基端側のエッジが、蓋外フラップ3の幅方向の外側に向けて蓋外フラップ3の先端側に傾斜することになり、このエッジに手指を掛けて剥離開始片11aを立ち上げやすくなる。また、剥離誘導片11bにおける蓋外フラップ3の基端側のエッジが、蓋外フラップ3の幅方向の内側に向けて蓋外フラップ3の先端側に傾斜することになり、破断誘導線12を第2部分12bで切り離しやすくなる。
折り曲げ容易線13は、蓋外フラップ3の先端側の角部の頂部3aに接続されていることが好ましい。この構成によると、剥離開始片11aをより容易に立ち上げることができると共に、剥離開始片11aの立ち上げによって封函テープXを容易に破断することができる。
折り曲げ容易線13は直線状である。蓋外フラップ3の延出方向に対する折り曲げ容易線13の傾斜角度α(すなわち、箱体20における第2側面パネル2の上縁に対する折り曲げ容易線13の傾斜角度)の下限としては、20°が好ましく、25°がより好ましい。一方、上記傾斜角度αの上限としては、50°が好ましく、40°がより好ましい。上記傾斜角度αが上記下限に満たないと、剥離開始片11aを立ち上げた際に、剥離開始片11aの立ち上がり高さが不十分となり、封函テープXを確実に破断できないおそれがある。逆に、上記傾斜角度αが上記上限を超えると、剥離開始片11aの立ち上げが困難となるおそれや、剥離開始片11aの立ち上げ時に剥離開始片11aが中間部分で折れ曲がるおそれがある。
蓋外フラップ3の先端縁に対する第2部分12b(第2部分12bのうち第1部分12aとの接続部分以外の部分)の傾斜角度βの下限としては、20°が好ましく、30°がより好ましく、40°がより好ましい。一方、上記傾斜角度βの上限としては、60°が好ましく、50°がより好ましい。上記傾斜角度βが上記下限に満たないと、蓋外フラップ3の幅方向における剥離誘導片11bの長さが不必要に大きくなり、切り離し可能領域11の切り離し作業が容易でなくなるおそれがある。逆に、上記傾斜角度βが上記上限を超えると、破断誘導線12による破断が容易でなくなるおそれがある。
〔切り欠き〕
切り欠き14は、蓋外フラップ3における剥離開始片11aの基端側に連続して設けられる。当該箱用シート10は、切り欠き14を有することで、切り欠き14側から剥離開始片11aに指を掛けて剥離開始片11aを容易に立ち上げることができる。
切り欠き14は、蓋外フラップ3における剥離開始片11aの基端側に連続して設けられる。当該箱用シート10は、切り欠き14を有することで、切り欠き14側から剥離開始片11aに指を掛けて剥離開始片11aを容易に立ち上げることができる。
切り欠き14は、折り曲げ容易線13の意図しない折れ曲がりを抑制できるよう、折り曲げ容易線13と直接的には接続されていないことが好ましい。
(蓋内フラップ)
一対の蓋内フラップ4は、略同一形状に形成されている。蓋内フラップ4は、第2側面パネル2の左右方向長さと略同幅の略長方形状である。蓋内フラップ4は、先端側の角部の頂部が面取りされていてもよい。
一対の蓋内フラップ4は、略同一形状に形成されている。蓋内フラップ4は、第2側面パネル2の左右方向長さと略同幅の略長方形状である。蓋内フラップ4は、先端側の角部の頂部が面取りされていてもよい。
蓋内フラップ4の延出方向長さは、蓋外フラップ3の延出方向長さと同じとすることができる。蓋内フラップ4は、箱体20の平面視において、切り離し可能領域11を内包する大きさに形成されることが好ましい。すなわち、蓋内フラップ4は、箱体20において、切り離し可能領域11全体を下方から支持するように配置されることが好ましい。
(底外フラップ)
一対の底外フラップ5は略同一形状に形成されている。底外フラップ5は、第1側面パネル1の左右方向長さと略同幅の略長方形状である。底外フラップ5は、先端側の角部の頂部が面取りされていてもよい。底外フラップ5の延出方向長さは、第2側面パネル2の左右方向長さの略1/2である。底外フラップ5の先端側の一方の角部には、蓋外フラップ3に設けられている切り離し可能領域11と同様の切り離し可能領域16が形成されている。
一対の底外フラップ5は略同一形状に形成されている。底外フラップ5は、第1側面パネル1の左右方向長さと略同幅の略長方形状である。底外フラップ5は、先端側の角部の頂部が面取りされていてもよい。底外フラップ5の延出方向長さは、第2側面パネル2の左右方向長さの略1/2である。底外フラップ5の先端側の一方の角部には、蓋外フラップ3に設けられている切り離し可能領域11と同様の切り離し可能領域16が形成されている。
(底内フラップ)
一対の底内フラップ6は、略同一形状に形成されている。底内フラップ6は、第2側面パネル2の左右方向長さと略同幅の略長方形状である。底内フラップ6は、先端側の角部の頂部が面取りされていてもよい。
一対の底内フラップ6は、略同一形状に形成されている。底内フラップ6は、第2側面パネル2の左右方向長さと略同幅の略長方形状である。底内フラップ6は、先端側の角部の頂部が面取りされていてもよい。
底内フラップ6の延出方向長さは、底外フラップ5の延出方向長さと同じとすることができる。底内フラップ6は、箱体20の平面視において、切り離し可能領域16を内包する大きさに形成されることが好ましい。
<利点>
当該箱用シート10は、一対の蓋外フラップ3の先端側の角部に、蓋外フラップ3の側縁から先端縁に延びる破断誘導線12によって画定される切り離し可能領域11が設けられているので、この切り離し可能領域11を切り離すことで、この切り離し可能領域11に貼着されている封函テープXを同時に引き剥がすことができる。当該箱用シート10は、切り離し可能領域11に、破断誘導線12の中間部分と蓋外フラップ3の先端縁又は側縁とを接続する折り曲げ容易線13が設けられており、切り離し可能領域11における折り曲げ容易線13よりも幅方向外側の領域は、折り曲げ容易線13の折り曲げによって立ち上げられる剥離開始片11aを構成する。当該箱用シート10は、剥離開始片11aの立ち上げによって剥離開始片11aのエッジに沿って封函テープXを破断しやすい。当該箱用シート10は、剥離開始片11aの立ち上げを起点として封函テープXを引き剥がすことができるため、封函テープXの剥離が容易である。また、当該箱用シート10は、切り離し可能領域11が蓋外フラップ3に設けられているので、切り離し可能領域11を切り離す際に内容物を損傷し難い。従って、当該箱用シート10によると、内容物の損傷を抑制しつつ、封函テープXを容易に剥離することができる。
当該箱用シート10は、一対の蓋外フラップ3の先端側の角部に、蓋外フラップ3の側縁から先端縁に延びる破断誘導線12によって画定される切り離し可能領域11が設けられているので、この切り離し可能領域11を切り離すことで、この切り離し可能領域11に貼着されている封函テープXを同時に引き剥がすことができる。当該箱用シート10は、切り離し可能領域11に、破断誘導線12の中間部分と蓋外フラップ3の先端縁又は側縁とを接続する折り曲げ容易線13が設けられており、切り離し可能領域11における折り曲げ容易線13よりも幅方向外側の領域は、折り曲げ容易線13の折り曲げによって立ち上げられる剥離開始片11aを構成する。当該箱用シート10は、剥離開始片11aの立ち上げによって剥離開始片11aのエッジに沿って封函テープXを破断しやすい。当該箱用シート10は、剥離開始片11aの立ち上げを起点として封函テープXを引き剥がすことができるため、封函テープXの剥離が容易である。また、当該箱用シート10は、切り離し可能領域11が蓋外フラップ3に設けられているので、切り離し可能領域11を切り離す際に内容物を損傷し難い。従って、当該箱用シート10によると、内容物の損傷を抑制しつつ、封函テープXを容易に剥離することができる。
当該箱用シート10は、破断誘導線を箱体の側面パネルに設けることを要しないので、箱体の座屈強度の低下を抑制しやすい。
[その他の実施形態]
上記実施形態は、本考案の構成を限定するものではない。従って、上記実施形態は、本明細書の記載及び技術常識に基づいて上記実施形態各部の構成要素の省略、置換又は追加が可能であり、それらは全て本考案の範囲に属するものと解釈されるべきである。
上記実施形態は、本考案の構成を限定するものではない。従って、上記実施形態は、本明細書の記載及び技術常識に基づいて上記実施形態各部の構成要素の省略、置換又は追加が可能であり、それらは全て本考案の範囲に属するものと解釈されるべきである。
例えば上述の切り離し可能領域は、底外フラップには形成されていなくてもよい。また、上記切り離し可能領域は、一対の蓋外フラップのうち、一方の蓋外フラップのみに設けられていてもよい。
当該箱用シートは、上記切り離し可能領域の切り離しを容易にできるよう、蓋外フラップの切り離し可能領域よりも基端側の側部に上記切り離し可能領域に連続する上述の切り欠きを有することが好ましい。但し、上記切り離し可能領域の切り離し容易性が問われないような場合であれば、上記切り欠きは設けられていなくてもよい。
上記破断誘導線は、上述のスリット部を有しない構成とすることも可能である。この構成によると、上述の剥離開始片の意図しない立ち上がりを抑制しやすい。
上記破断誘導線の具体的な形状は上記実施形態に記載の形状に限定されない。例えば上記破断誘導線は、蓋外フラップの側縁から先端縁に亘って直線状に設けられていてもよい。
上記折り曲げ容易線は、蓋外フラップの角部の頂部以外の部分に接続された構成とすることも可能である。例えば上記折り曲げ容易線は、上記破断誘導線と上記蓋外フラップの側縁とを接続していてもよい。
箱体の底部を形成するための具体的な構成は特に限定されるものではない。当該箱用シートは、いわゆるワンタッチタイプ、アメリカンロックタイプ等の底部を形成するものであってもよい。
以上のように、本考案の一態様に係る箱用シートは、内容物の損傷を抑制しつつ、封函テープを容易に剥離するのに適している。
1 第1側面パネル
2 第2側面パネル
3 蓋外フラップ
3a 角部の頂部
4 蓋内フラップ
5 底外フラップ
6 底内フラップ
7 糊代
10 箱用シート
11 切り離し可能領域
11a 剥離開始片
11b 剥離誘導片
12 破断誘導線
12a 第1部分
12b 第2部分
13 折り曲げ容易線
14 切り欠き
15 スリット部
16 切り離し可能領域
20 箱体
X 封函テープ
α 蓋外フラップの延出方向に対する折り曲げ容易線の傾斜角度
β 蓋外フラップの先端縁に対する第2部分の傾斜角度
2 第2側面パネル
3 蓋外フラップ
3a 角部の頂部
4 蓋内フラップ
5 底外フラップ
6 底内フラップ
7 糊代
10 箱用シート
11 切り離し可能領域
11a 剥離開始片
11b 剥離誘導片
12 破断誘導線
12a 第1部分
12b 第2部分
13 折り曲げ容易線
14 切り欠き
15 スリット部
16 切り離し可能領域
20 箱体
X 封函テープ
α 蓋外フラップの延出方向に対する折り曲げ容易線の傾斜角度
β 蓋外フラップの先端縁に対する第2部分の傾斜角度
Claims (5)
- 組立状態で互いに対向する一対の第1側面パネル及び一対の第2側面パネルと、
上記一対の第1側面パネルの上縁から延出し、先端縁同士が突き合わされる一対の蓋外フラップと
を備え、箱型に組み立て可能な箱用シートであって、
少なくとも一方の上記蓋外フラップの先端側の角部に、上記一方の蓋外フラップの側縁からこの蓋外フラップの先端縁に延びる破断誘導線によって画定される切り離し可能領域が設けられており、
上記切り離し可能領域に、上記破断誘導線の中間部分と上記一方の蓋外フラップの先端縁又は側縁とを接続する折り曲げ容易線が設けられている箱用シート。 - 上記一方の蓋外フラップが、上記切り離し可能領域よりも基端側の側部に上記切り離し可能領域に連続する切り欠きを有する請求項1に記載の箱用シート。
- 上記破断誘導線が、上記切り欠きの底部から延びるスリット部を有し、上記折り曲げ容易線が、このスリット部に接続されている請求項2に記載の箱用シート。
- 上記スリット部が、上記切り欠きの底部から上記一方の蓋外フラップの基端側かつ幅方向の内側に延びる第1部分と、この第1部分から連続し、上記一方の蓋外フラップの先端側かつ幅方向内側に延びる第2部分とを有しており、
上記折り曲げ容易線が、上記第1部分と上記第2部分との接続部分に接続されている請求項3に記載の箱用シート。 - 上記折り曲げ容易線が、上記一方の蓋外フラップの上記角部の頂部に接続されている請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の箱用シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2020002232U JP3227748U (ja) | 2020-06-10 | 2020-06-10 | 箱用シート |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2020002232U JP3227748U (ja) | 2020-06-10 | 2020-06-10 | 箱用シート |
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Family Applications (1)
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JP2020002232U Active JP3227748U (ja) | 2020-06-10 | 2020-06-10 | 箱用シート |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3227748U (ja) |
-
2020
- 2020-06-10 JP JP2020002232U patent/JP3227748U/ja active Active
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