JP3221821B2 - 車両用障害物監視装置 - Google Patents

車両用障害物監視装置

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JP3221821B2 JP29764595A JP29764595A JP3221821B2 JP 3221821 B2 JP3221821 B2 JP 3221821B2 JP 29764595 A JP29764595 A JP 29764595A JP 29764595 A JP29764595 A JP 29764595A JP 3221821 B2 JP3221821 B2 JP 3221821B2
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  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車両の右に設けた右
ソナーと、左に設けた左ソナーと、中間に設けた中間ソ
ナーから車両周辺に超音波を発射し、その反射波から車
両周辺の障害物を検知する車両用障害物監視装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、車両周辺の障害物を検知するため
に、車両にソナーを備え、該ソナーから超音波を発射し
ていた。一般に、この種の車両用障害物監視装置は、単
一周波数の超音波を一定周期で間欠的に発射し、この発
射タイミングから所定時間後に設定したサンプリングタ
イミング中に反射波を検出すると、障害物が車両周辺に
存在するとして乗員に障害物の存在を警報していた。し
かし、かかる従来技術にあっては、遠方の障害物からの
反射波が次のサイクルにおけるサンプリングタイム中に
検出されると、あたかも車両の近傍に障害物が存在して
いるが如き検出を行ってしまうことがあった。そこで、
こうした誤動作に対処すべく、従来技術の一つの例示と
して実公昭52−25641号公報は、周波数の異なる
超音波パルスを送信器より交互に発射するようにし、該
超音波パルスの被検出物体による反射波を受信する受信
器を設けるとともに、周波数の異なる超音波パルスによ
る反射受信信号が連続的に交互に得られたときに動作す
るようにして成る超音波検出スイッチを開示していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た前者の従来技術は、周波数の異なる超音波パルスを発
射するために、発振回路を複数個設ける必要があると
か、1種類のソナーを異なった複数の周波数で励振させ
ようとする場合、そのソナーを共振点以外で励振させる
ことも考えられ、超音波の発射効率が低下することが有
った。
【0004】この発明は、上記した課題を解決するもの
であり、単一の周波数の超音波を発射する構成であるに
も拘わらず遠方の障害物を車両周辺の障害物として誤検
出することがなく、また、比較的簡単な制御によって誤
検出を回避することを目的としたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、まず請求項1記載の発明は、車両の右に設けた右ソ
ナーと、左に設けた左ソナーと、中間に設けた中間ソナ
ーとを備え、この複数のソナーから車両周辺に超音波を
発射し、その反射波から車両周辺の障害物を検知する車
両用障害物監視装置において、右ソナーと中間ソナーが
同期して超音波を発射する第1の発射モードと、左ソナ
ーと中間ソナーが同期して超音波を発射する第2の発射
モードと、右ソナーと左ソナーが同期して超音波を発射
する第3の発射モードとから成る3つの発射モードを重
複すること無く繰り返し発生するタイミング要素と、所
定のサンプリングタイムにて反射波を複数回連続して受
信した際に障害物検知の判定を確定する判定要素とを有
する制御回路を具備したことを特徴とする車両用障害物
監視装置を提供する。
【0006】
【実施例】添付図1は、この発明に係る好適な実施例を
示した電気的回路図である。同図において、1は右ソナ
ー、2は右中間ソナー、3は左中間ソナー、4は左ソナ
ーであり、車両5のリアバンパー6に装着している。ま
た7Aは右前ソナー、7Bは左前ソナーであり、車両5
のフロントバンパー7に装着している。また、12は制
御回路、13は直流電源、14はイグニションスイッ
チ、15は定電圧回路、16はリバーススイッチ、17
はパーキングスイッチ、18はソナースイッチ、19は
車速検出回路、20は報知回路、21,22はブザー、
及び23は表示回路である。以下各構成を説明する。
【0008】まず右ソナー1は、入力増幅回路8、送受
切換え回路9、超音波振動子10及び出力増幅回路11
で構成する。右中間ソナー2、左中間ソナー3、左ソナ
ー4、右前ソナー7A、及び左前ソナー7Bも右ソナー
1と同一構成であり説明を省略する。該右ソナー1は、
図2で示すごとく車両5のリアバンパー6の右隅に設
け、検知領域1aを有している。また右中間ソナー2
は、リアバンパー6の中間右寄りに設け、検知領域2a
を有している。また左中間ソナー3は、リアバンパー6
の中間左寄りに設け、検知領域3aを有している。また
左ソナー4は、リアバンパー6の左隅に設け、検知領域
4aを有している。また右前ソナー7Aは、フロントバ
ンパー7の右隅に設け、検知領域7aを有している。ま
た左前ソナー7Bは、フロントバンパー7の左隅に設
け、検知領域7bを有している。
【0010】また入力増幅回路8は、後述する制御回路
12から入力した電気信号を増幅し、送受切換え回路9
を介して超音波振動子10に出力するものである。
【0011】また超音波振動子10は、電気信号を機械
的振動に変換し、超音波として発射するスピーカーの機
能を有すると共に、当該超音波振動子10が発射した超
音波の反射波を受信して、電気信号に変換するマイクロ
フォンの機能を有する。
【0012】また出力増幅回路11は、超音波振動子1
0が受信した検知信号を、送受切換え回路9を介して入
力するとともに、増幅して制御回路12に出力するもの
である。
【0013】またリバーススイッチ16及びパーキング
スイッチ17は、それぞれシフトチェンジレバー(図示
せず)をリバース位置及びパーキング位置に切り換える
とオン作動するスイッチである。またソナースイッチ1
8は、前記各ソナー1〜7Bの作動を運転手が手動で任
意に切り換えるものである。
【0014】また報知回路20は、第1、第2ブザー2
1,22及び表示回路23で構成する。表示回路23
は、前記各ソナー1〜7Bに対応して設けた発光ダイオ
ード23A〜23Fと抵抗23G〜23Lで構成する。
【0015】また制御回路12は、マイクロコンピュー
タによって構成したものであり、入力端I7〜I10か
ら入力したリバーススイッチ16、パーキングスイッチ
17、ソナースイッチ18及び車速検出部19の各入力
信号に基づき、所定の制御モードによって各ソナー1〜
7Bを作動する機能と、当該各ソナー1〜7Bが反射波
を受信した際に、その受信信号に基づき報知回路20を
作動する機能とを有する。
【0016】上記制御回路12について次に詳述する。
制御回路12は、タイミング要素と判定要素をプログラ
ム(図示せず)として有している。まずタイミング要素
は、右ソナー1と左中間ソナー3が同期して超音波を発
射する第1の発射モードと、左ソナー4と右中間ソナー
2が同期して超音波を発射する第2の発射モードと、右
ソナー1と左ソナー4が同期して超音波を発射する第3
の発射モードとから成る3つの発射モードを重複するこ
と無く繰り返し発生する要素である。該タイミング要素
では、1つの発射モードから次の発射モードまでの所用
時間を20〜30〔mSEC〕間で変動させて各発射モ
ードを発生させている。
【0017】例えば、図3のタイムチャートで示すごと
く、時間t1,t13において左ソナー4と右中間ソナ
ー2が同期して超音波を発射する第2の発射モードを発
生させ、時間t5,t17において左ソナー4と右ソナ
ー1が同期して超音波を発射する第3の発射モードを発
生させ、時間t9,t21において右ソナー1と左中間
ソナー3が同期して超音波を発射する第1の発射モード
を発生させている。そして、時間t1,t13における
第2の発射モードから、時間t5,t17における第3
の発射モードまでの所要時間を各々30〔mSEC〕に
設定している。また時間t5における第3の発射モード
から、時間t9における第1の発射モードまでの所要時
間と、時間t21における第1の発射モードから、時間
t25における次の周期の第2の発射モードまでの所要
時間とを各々25〔mSEC〕に設定している。また時
間t9における第1の発射モードから、時間t13にお
ける第2の発射モードまでの所要時間と、時間t17に
おける第3の発射モードから、時間t21における第1
の発射モードまでの所要時間とを各々20〔mSEC〕
に設定している。このように、各発射モード間の所要時
間を20〜30〔mSEC〕間で変動させている。尚、
右前ソナー7Aは左ソナー4と同期して超音波を発射
し、左前ソナー7Bは右ソナー1と同期して超音波を発
射するようにしている。
【0018】次に判定要素は、所定のサンプリングタイ
ムにて反射波を複数回連続して受信した際に障害物検知
の判定を確定する要素である。例えば、図3のタイムチ
ャートで示すごとく、右ソナー1が超音波を発射した後
の時間t6〜t8間、t10〜t12間、t18〜t2
0間、t22〜t23間を右ソナー1でのサンプリング
タイムとしており、このサンプリングタイム中に反射波
を検知しても、その反射波が3回以上連続して受信され
るまでは障害物検知の判定を確定しないようにしてい
る。したがって、時間t7,t19において右中間ソナ
ー2が発射した超音波の反射波を誤って受信しても、右
ソナー1でのサンプリングタイム中に3回以上連続して
受信されないので、障害物は検知しない。同様に、右中
間ソナー2では時間t2〜t4間、t14〜t15間を
サンプリングタイムとし、左中間ソナー3では時間t1
0〜t12間、t22〜t23間をサンプリングタイム
とし、左ソナー4では時間t2〜t間、t6〜t8
間、t14〜t15間、t18〜t20間をサンプリン
グタイムとし、右中間ソナー2、左中間ソナー3、左ソ
ナー4の各サンプリングタイム中に3回以上連続して反
射波を受信しない限り、障害物は検知しない。
【0019】次に、図3のタイムチャートを用いて実施
例の作動を説明する。尚、図3中の横軸は時間を示し、
縦軸は各ソナー1〜4の超音波振動子10の端子で計測
した信号波形を示す。
【0020】制御回路12は、リバーススイッチ16、
パーキングスイッチ17、ソナースイッチ18及び車速
検出部19からの入力信号が所定の条件を満たした際に
各ソナー1〜4を制御する。各ソナー1〜4は、前記し
た第1、第2及び第3の発射モードの都合3つのモード
により、150〔mSEC〕の周期で繰り返し超音波を
発射させる。それを図3のタイムチャートにより具体的
に説明する。
【0021】まず時間t1において、第2の発射モード
により左ソナー4と右中間ソナー2から超音波を発射す
る。続いて時間t2〜t3間のサンプリングタイムにお
いて、左ソナー4と右中間ソナー2の送受切換え回路9
を受信側に切り換え、左ソナー4と右中間ソナー2を反
射波が受信できる状態にする。続いて時間t4におい
て、左ソナー4と右中間ソナー2は右ソナー1と左中間
ソナー3が前回発射した超音波の反射波を受信するが、
この反射波は上記サンプリングタイムより後に受信して
おり、この場合は左ソナー4と右中間ソナー2のいずれ
も反射波を受信しなかったとして処理する。
【0022】次に時間t5において、第3の発射モード
により右ソナー1と左ソナー4から超音波を発射する。
続いて時間t6〜t8間のサンプリングタイムにおい
て、前記同様に右ソナー1と左ソナー4の送受切換え回
路9を受信側に切り換えて反射波が受信できる状態にす
る。このとき右ソナー1は、サンプリングタイム中であ
る時間t7に、右中間ソナー2が前回発射した超音波の
反射波を受信しており、この場合は右ソナー1のみが反
射波を受信したとして処理する。
【0023】次に時間t9において、第1の発射モード
により右ソナー1と左中間ソナー3から超音波を発射す
る。続いて時間t10〜t12間のサンプリングタイム
において、前記同様に右ソナー1と左中間ソナー3の送
受切換え回路9を受信側に切り換えて反射波が受信でき
る状態にする。このとき左中間ソナー3は、サンプリン
グタイム中である時間t11に、左ソナー4が前回発射
した超音波の反射波を受信しており、この場合は左中間
ソナー3のみが反射波を受信したとして処理する。
【0024】同様に、時間t13において第2の発射モ
ードにより左ソナー4と右中間ソナー2から超音波を発
射し、時間t17において第3の発射モードにより右ソ
ナー1と左ソナー4から超音波を発射し、時間t21に
おいて第1の発射モードにより右ソナー1と左中間ソナ
ー3から超音波を発射する。そして、時間t14〜t1
5間、時間t18〜t20間、時間t22〜t23間の
各サンプリングタイムにおいて、各ソナー1〜4の送受
切換え回路9を受信側に切り換えて反射波が受信できる
状態にする。
【0025】以上の時間t1から時間t25までを1周
期として、各ソナー1〜4を制御する。尚、図3に示す
実施例の場合、右ソナー1は時間t7及び時間t19に
おいて、左中間ソナー3は時間t11においてそれぞれ
反射波を受信しているが、3回以上連続して受信してい
ないので障害物は検知しなかったものとする。すなわ
ち、図3に示す実施例の場合、制御回路12は報知回路
20を作動しない。この様に、この発明では1つの発射
モードから次の発射モードまでの所要時間を20〜30
〔mSEC〕といった短い時間に設定しても、制御回路
12が報知回路20を誤作動することが無く、車両に対
して接近する障害物を正確且つ迅速に検出することがで
きる。
【0026】
【発明の効果】この発明は、上記した構成及び作用を有
するので、単一の周波数の超音波を発射する構成である
にも拘わらず遠方の障害物を車両周辺の障害物として誤
検出することがなく、また、比較的簡単な制御によって
誤検出を回避することができる。特に、この発明は、1
つの発射モードから次の発射モードまでの所要時間を2
0〜30〔mSEC〕といった短い時間に設定しても、
制御回路が報知回路を誤作動することが無く、車両に対
して接近する障害物を正確且つ迅速に検出することがで
きるといった優れた効果がある。9
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の好適な実施例を示す電気的回路図で
ある。
【図2】図1に示すものを搭載した車両の上面図であ
る。
【図3】図1に示すものの特性を示したタイムチャート
である。
【符号の説明】
1 右ソナー 2 右中間ソナー 3 左中間ソナー 4 左ソナー 12 制御回路 20 報知回路
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01S 7/52 - 7/64 G01S 15/00 - 15/96 B60R 21/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両(5)の右に設けた右ソナー(1)
    と、左に設けた左ソナー(4)と、中間に設けた中間ソ
    ナー(2,3)とを備え、この複数のソナー(1〜4)
    から車両周辺に超音波を発射し、その反射波から車両周
    辺の障害物を検知する車両用障害物監視装置において、 右ソナー(1)と中間ソナー(2,3)が同期して超音
    波を発射する第1の発射モードと、左ソナー(4)と中
    間ソナー(2,3)が同期して超音波を発射する第2の
    発射モードと、右ソナー(1)と左ソナー(4)が同期
    して超音波を発射する第3の発射モードとから成る3つ
    の発射モードを重複すること無く繰り返し発生するタイ
    ミング要素と、所定のサンプリングタイムにて反射波を
    複数回連続して受信した際に障害物検知の判定を確定す
    る判定要素とを有する制御回路(12)を具備したこと
    を特徴とする車両用障害物監視装置。
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