JP3221699B2 - 非接触式眼圧計 - Google Patents
非接触式眼圧計Info
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、被検眼に気流を吹きつ
け、非接触で角膜を変形させ、眼圧を測定する非接触式
眼圧計に関するものである。
け、非接触で角膜を変形させ、眼圧を測定する非接触式
眼圧計に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】非接触式眼圧計としては、流体圧平式眼
圧計が知られている。特公昭５４−３８４３７号公報で
は、射出された所定圧の流体パルスによる角膜表面の変
形状態を測定光の角膜反射光量を検出することによって
監視し、角膜表面が凸面から平面に変形に要する時間か
ら被検眼の眼圧を測定する装置が開示されている。上記
技術が流体圧が所定の値に制御されていることを前提に
角膜表面が凸面から平面に変形するに要する時間から間
接的に平面変形時の流体圧を求めているのに対して、特
公昭６３−５８５７７号公報には、平面変形時の流体圧
を流体圧発生器内の圧力センサから直接求める技術が開
示されている。
圧計が知られている。特公昭５４−３８４３７号公報で
は、射出された所定圧の流体パルスによる角膜表面の変
形状態を測定光の角膜反射光量を検出することによって
監視し、角膜表面が凸面から平面に変形に要する時間か
ら被検眼の眼圧を測定する装置が開示されている。上記
技術が流体圧が所定の値に制御されていることを前提に
角膜表面が凸面から平面に変形するに要する時間から間
接的に平面変形時の流体圧を求めているのに対して、特
公昭６３−５８５７７号公報には、平面変形時の流体圧
を流体圧発生器内の圧力センサから直接求める技術が開
示されている。
【０００３】
【発明が解決すべき課題】しかしながら、前者の特公昭
５４−３８４３７号公報に記載された発明では、その測
定精度を保証するには、流体圧発生器が所定の設計条件
に適合する状態に維持されることが不可欠な条件とな
る。従って、大気圧の変動や流体圧発生器のピストン駆
動の機械的誤差により、所定の設計条件とは異なった状
態で測定された場合、図１に示すように、角膜所定変形
状態に達した時の受光信号検出時間ｔによる時間基準で
流体圧を求めているため、時間ｔと基準発生圧曲線ｆか
ら流体圧Ｐ´（ｔ）が求められ、その流体圧Ｐ´（ｔ）
により眼圧が換算される。この時、ｇは微小変動による
発生気流圧、ｈは角膜所定変形検出光を表す曲線であ
る。このようにこの装置には、大気圧の変動やピストン
駆動の機械的誤差等が測定誤差の要因となる等の欠点が
あった。
５４−３８４３７号公報に記載された発明では、その測
定精度を保証するには、流体圧発生器が所定の設計条件
に適合する状態に維持されることが不可欠な条件とな
る。従って、大気圧の変動や流体圧発生器のピストン駆
動の機械的誤差により、所定の設計条件とは異なった状
態で測定された場合、図１に示すように、角膜所定変形
状態に達した時の受光信号検出時間ｔによる時間基準で
流体圧を求めているため、時間ｔと基準発生圧曲線ｆか
ら流体圧Ｐ´（ｔ）が求められ、その流体圧Ｐ´（ｔ）
により眼圧が換算される。この時、ｇは微小変動による
発生気流圧、ｈは角膜所定変形検出光を表す曲線であ
る。このようにこの装置には、大気圧の変動やピストン
駆動の機械的誤差等が測定誤差の要因となる等の欠点が
あった。
【０００４】また後者の発明では、角膜反射の受光光量
最大時における検出圧力から演算によって眼圧値を算出
しているので、大気圧の変動やピストン駆動の機械的誤
差は測定誤差の要因とはならず、再現性も良い。しかし
ながら、この場合、流体圧発生後の圧力の大・小を経時
的に把握できず、ピストン駆動の誤動作や圧力の吹きつ
け口であるノズル部の目詰まり等による異常流体圧発生
状態を早期に検知できないという欠点がある。また、流
体圧の経時的変化をモニタリングしていないために、過
剰な流体圧を被検眼に負荷し、被検者に不快感を与える
可能性があった。
最大時における検出圧力から演算によって眼圧値を算出
しているので、大気圧の変動やピストン駆動の機械的誤
差は測定誤差の要因とはならず、再現性も良い。しかし
ながら、この場合、流体圧発生後の圧力の大・小を経時
的に把握できず、ピストン駆動の誤動作や圧力の吹きつ
け口であるノズル部の目詰まり等による異常流体圧発生
状態を早期に検知できないという欠点がある。また、流
体圧の経時的変化をモニタリングしていないために、過
剰な流体圧を被検眼に負荷し、被検者に不快感を与える
可能性があった。
【０００５】本発明は、上記従来技術の欠点に鑑み、大
気圧の変動やピストン駆動の機械的誤差等が測定結果に
影響を与えず、しかも過剰な流体圧を被検眼に負荷する
ことがない非接触式眼圧計を提供することにある。
気圧の変動やピストン駆動の機械的誤差等が測定結果に
影響を与えず、しかも過剰な流体圧を被検眼に負荷する
ことがない非接触式眼圧計を提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の非接触式眼圧計は以下の構成を有すること
を特徴とする。すなわち、 （１） 所定の流体圧に圧力を加える圧力発生手段と、
加圧された流体を被検眼角膜に向けて噴射する噴射手段
と、角膜の変形状態を検出する角膜変形検出手段とを有
する非接触式眼圧計において、流体噴射時の流体の圧力
を圧力検出センサにより逐次又は間欠的に検出する圧力
検出手段と、被検眼角膜が所定の変形状態になるまでの
経過時間を検知する経過時間検知手段と、該経過時間検
知手段で検知された経過時間を前記圧力検出手段の圧力
情報に基づいて補正し、補正された経過時間及び流体の
基準圧力変化特性から被検眼の眼圧を求める眼圧算出手
段と、を有することを特徴とする。
に、本発明の非接触式眼圧計は以下の構成を有すること
を特徴とする。すなわち、 （１） 所定の流体圧に圧力を加える圧力発生手段と、
加圧された流体を被検眼角膜に向けて噴射する噴射手段
と、角膜の変形状態を検出する角膜変形検出手段とを有
する非接触式眼圧計において、流体噴射時の流体の圧力
を圧力検出センサにより逐次又は間欠的に検出する圧力
検出手段と、被検眼角膜が所定の変形状態になるまでの
経過時間を検知する経過時間検知手段と、該経過時間検
知手段で検知された経過時間を前記圧力検出手段の圧力
情報に基づいて補正し、補正された経過時間及び流体の
基準圧力変化特性から被検眼の眼圧を求める眼圧算出手
段と、を有することを特徴とする。
【０００７】（２） 所定の流体圧に圧力を加える圧力
発生手段と、加圧された流体を被検眼角膜に向けて噴射
する噴射手段と、角膜の変形状態を検出する角膜変形検
出手段とを有する非接触式眼圧計において、流体噴射時
の流体の圧力を圧力検出センサにより逐次又は間欠的に
検出する圧力検出手段と、被検眼角膜が所定の変形状態
になるまでの経過時間を検知する経過時間検知手段と、
該経過時間検知手段及び前記圧力検出手段の圧力情報に
基づいて圧力変化曲線を得て、該圧力変化曲線に基づい
て所定の状態に角膜が変形した時の流体圧を得て被検眼
の眼圧を求める眼圧算出手段と、を有することを特徴と
する。 （３） 所定の流体圧に圧力を加える圧力発生手段と、
加圧された流体を被検眼角膜に向けて噴射する噴射手段
と、角膜の変形状態を検出する角膜変形検出手段とを有
する非接触式眼圧計において、流体噴射時の流体の圧力
を圧力検出センサにより逐次又は間欠的に検出する圧力
検出手段と、該圧力検出手段により検出された流体の逐
次又は間欠的な圧力変化率と記憶された基準圧力変化率
とを比較する比較手段と、該比較手段による比較結果に
基づいて流体の圧力変化が所定の基準を超えたか否かを
判断する異常圧力判定手段と、該異常圧力判定手段によ
り所定の基準を超えたと判断されたときは前記圧力発生
手段の駆動を停止する停止手段と、を有することを特徴
とする。
発生手段と、加圧された流体を被検眼角膜に向けて噴射
する噴射手段と、角膜の変形状態を検出する角膜変形検
出手段とを有する非接触式眼圧計において、流体噴射時
の流体の圧力を圧力検出センサにより逐次又は間欠的に
検出する圧力検出手段と、被検眼角膜が所定の変形状態
になるまでの経過時間を検知する経過時間検知手段と、
該経過時間検知手段及び前記圧力検出手段の圧力情報に
基づいて圧力変化曲線を得て、該圧力変化曲線に基づい
て所定の状態に角膜が変形した時の流体圧を得て被検眼
の眼圧を求める眼圧算出手段と、を有することを特徴と
する。 （３） 所定の流体圧に圧力を加える圧力発生手段と、
加圧された流体を被検眼角膜に向けて噴射する噴射手段
と、角膜の変形状態を検出する角膜変形検出手段とを有
する非接触式眼圧計において、流体噴射時の流体の圧力
を圧力検出センサにより逐次又は間欠的に検出する圧力
検出手段と、該圧力検出手段により検出された流体の逐
次又は間欠的な圧力変化率と記憶された基準圧力変化率
とを比較する比較手段と、該比較手段による比較結果に
基づいて流体の圧力変化が所定の基準を超えたか否かを
判断する異常圧力判定手段と、該異常圧力判定手段によ
り所定の基準を超えたと判断されたときは前記圧力発生
手段の駆動を停止する停止手段と、を有することを特徴
とする。
【０００８】
【０００９】
【００１０】
【００１１】
【００１２】
【００１３】
【実施例】本発明の実施例を以下図面に基づいて説明す
る。図２は本発明の１実施例である非接触式眼圧計の光
学系、流体噴射機構及びその制御機構を示す図である。
る。図２は本発明の１実施例である非接触式眼圧計の光
学系、流体噴射機構及びその制御機構を示す図である。
【００１４】［流体噴射機構］ 流体圧は、シリンダ１
内の空気をソレノイド２により駆動されるピストン３で
押圧することにより発生する。ソレノイド２の代わり
に、リアクションレ−ルと移動子とから大略構成される
リニアモ−タ等を使用することもできる。圧縮された空
気は、被検眼Ｅに相対する位置に配置されシリンダ１に
固着されたウィンドウ部４の中央のノズル５を通り、被
検眼Ｅの角膜Ｃｏに向けて噴出される。ウィンドウ部４
は位置合わせ用光束の光路にあたる部分は透明ガラスで
構成されている。
内の空気をソレノイド２により駆動されるピストン３で
押圧することにより発生する。ソレノイド２の代わり
に、リアクションレ−ルと移動子とから大略構成される
リニアモ−タ等を使用することもできる。圧縮された空
気は、被検眼Ｅに相対する位置に配置されシリンダ１に
固着されたウィンドウ部４の中央のノズル５を通り、被
検眼Ｅの角膜Ｃｏに向けて噴出される。ウィンドウ部４
は位置合わせ用光束の光路にあたる部分は透明ガラスで
構成されている。
【００１５】このような流体の噴射機構を制御する制御
機構を次に説明する。６はＣＰＵ、ＲＯＭ等からなるマ
イクロコンピュ−タ回路で本装置全体の動作を制御す
る。７は測定デ−タ及び測定条件を記憶するメモリであ
る。マイクロコンピュ−タ回路６はタイマ８に駆動時間
を指示し、タイマ８により監視された駆動時間だけソレ
ノイド駆動回路９を介してソレノイド２を動作させる。
駆動時間を制御する方法としては、ソレノイド駆動回路
を構成する印加エネルギを供給するコンデンサの充電時
間や、印加電圧供給時間または通電時間をスイッチ制御
する等がある。１０は圧力センサを含む圧力検出回路で
あり、シリンダ１内の空気圧を検出し処理する。本実施
例の圧力センサはシリンダ１から引き出されたノズルの
端部に配置されているが、シリンダ内部に配置しても良
い。
機構を次に説明する。６はＣＰＵ、ＲＯＭ等からなるマ
イクロコンピュ−タ回路で本装置全体の動作を制御す
る。７は測定デ−タ及び測定条件を記憶するメモリであ
る。マイクロコンピュ−タ回路６はタイマ８に駆動時間
を指示し、タイマ８により監視された駆動時間だけソレ
ノイド駆動回路９を介してソレノイド２を動作させる。
駆動時間を制御する方法としては、ソレノイド駆動回路
を構成する印加エネルギを供給するコンデンサの充電時
間や、印加電圧供給時間または通電時間をスイッチ制御
する等がある。１０は圧力センサを含む圧力検出回路で
あり、シリンダ１内の空気圧を検出し処理する。本実施
例の圧力センサはシリンダ１から引き出されたノズルの
端部に配置されているが、シリンダ内部に配置しても良
い。
【００１６】［光学系］ 角膜Ｃｏの中心を通る光軸Ｏ
Ｌは、被検眼の前眼部像を撮影する撮影光路である。撮
影光路にあたるシリンダ１の部分には透明ガラス１１が
配置されている。１２は対物レンズ、１３は結像レン
ズ、１４は近赤外域に感度をもつテレビカメラである。
また、図では省略されているが、透明ガラス１１とテレ
ビカメラ１４の間にはハ−フミラ−が配置され、ハ−フ
ミラ−によりプリキンエ像を形成する投影光軸と光軸Ｏ
Ｌが同軸になる。１５は前眼部像及び測定結果を表示す
るテレビモニタ、１６は前眼部を照明する照明光源であ
る。
Ｌは、被検眼の前眼部像を撮影する撮影光路である。撮
影光路にあたるシリンダ１の部分には透明ガラス１１が
配置されている。１２は対物レンズ、１３は結像レン
ズ、１４は近赤外域に感度をもつテレビカメラである。
また、図では省略されているが、透明ガラス１１とテレ
ビカメラ１４の間にはハ−フミラ−が配置され、ハ−フ
ミラ−によりプリキンエ像を形成する投影光軸と光軸Ｏ
Ｌが同軸になる。１５は前眼部像及び測定結果を表示す
るテレビモニタ、１６は前眼部を照明する照明光源であ
る。
【００１７】１７は角膜Ｃｏの扁平状態を測定する測定
光源で、近赤外光を発する。出射レンズを通り、平行光
束になった測定光は角膜Ｃｏに向けて照射される。角膜
Ｃｏで反射された測定光は集光されピンホ−ルを通過
後、光検出器１８に入射する。光検出器１８は、角膜Ｃ
ｏが扁平になったときに最大の光量が得られる位置に配
置されている。測定光源１７及び光検出器１８の配置位
置ならびに検出する扁平状態については種々のものが提
案されているが（例えば、特開昭６３−３００７４０号
公報）、これらの機構を使用することもできる。
光源で、近赤外光を発する。出射レンズを通り、平行光
束になった測定光は角膜Ｃｏに向けて照射される。角膜
Ｃｏで反射された測定光は集光されピンホ−ルを通過
後、光検出器１８に入射する。光検出器１８は、角膜Ｃ
ｏが扁平になったときに最大の光量が得られる位置に配
置されている。測定光源１７及び光検出器１８の配置位
置ならびに検出する扁平状態については種々のものが提
案されているが（例えば、特開昭６３−３００７４０号
公報）、これらの機構を使用することもできる。
【００１８】以上のような構成の実施例において、その
動作を説明する。テレビモニタ１５の前眼部像を観察
し、前眼部と装置を所定の関係にアライメントする。検
者が測定開始スイッチを押すと、マイクロコンピュ−タ
回路６からスタ−ト信号２０が出され、ソレノイド駆動
回路９によりソレノイド２が駆動する。ピストン３はシ
リンダ１内の空気を圧縮し、ノズル５から圧縮された空
気を角膜Ｃｏに吹きつける。圧縮空気の吹きつけにより
角膜Ｃｏは徐々に変形し、測定光源１７の角膜反射光は
角膜Ｃｏが扁平状態に達したとき、光検出器１８に最大
光量が入射される。
動作を説明する。テレビモニタ１５の前眼部像を観察
し、前眼部と装置を所定の関係にアライメントする。検
者が測定開始スイッチを押すと、マイクロコンピュ−タ
回路６からスタ−ト信号２０が出され、ソレノイド駆動
回路９によりソレノイド２が駆動する。ピストン３はシ
リンダ１内の空気を圧縮し、ノズル５から圧縮された空
気を角膜Ｃｏに吹きつける。圧縮空気の吹きつけにより
角膜Ｃｏは徐々に変形し、測定光源１７の角膜反射光は
角膜Ｃｏが扁平状態に達したとき、光検出器１８に最大
光量が入射される。
【００１９】光検出器１８及び圧力検出回路１０からの
信号は逐次処理されマイクロコンピュ−タ回路６に入力
される（ステップ１）。圧力検出回路１０から得られる
圧力デ−タの経時的変化は時間と共に検出され、圧力経
時変化量は時間（ｔ）までにおける発生気流圧曲線の傾
き・ａ´（ｔ）は ａ´（ｔ）＝Ｐ´（ｔ）／ｔ とし
て常にモニタリングされた状態となっている（ステップ
２）。圧力経時変化率・Ｘ（ｔ）＝ａ´（ｔ）／ａ
（ｔ）が算出され、圧力経時変化率Ｘ（ｔ）が所定の基
準を超えた場合は、停止信号がソレノイド駆動回路９に
出力され、即座にソレノイド２の駆動が停止され、発生
気流圧の異常な上昇を防ぐ。基準は、例えば圧力経時変
化率Ｘ（ｔ）で１．３とする（ステップ３）。
信号は逐次処理されマイクロコンピュ−タ回路６に入力
される（ステップ１）。圧力検出回路１０から得られる
圧力デ−タの経時的変化は時間と共に検出され、圧力経
時変化量は時間（ｔ）までにおける発生気流圧曲線の傾
き・ａ´（ｔ）は ａ´（ｔ）＝Ｐ´（ｔ）／ｔ とし
て常にモニタリングされた状態となっている（ステップ
２）。圧力経時変化率・Ｘ（ｔ）＝ａ´（ｔ）／ａ
（ｔ）が算出され、圧力経時変化率Ｘ（ｔ）が所定の基
準を超えた場合は、停止信号がソレノイド駆動回路９に
出力され、即座にソレノイド２の駆動が停止され、発生
気流圧の異常な上昇を防ぐ。基準は、例えば圧力経時変
化率Ｘ（ｔ）で１．３とする（ステップ３）。
【００２０】圧力経時変化率Ｘ（ｔ）が所定の基準を超
えない場合において、Ｘ（ｔ）＝１のときは、発生気流
圧曲線が発生気流圧基準曲線と一致しｔ´＝ｔであるの
で時間補正−眼圧算出の必要はない。Ｘ（ｔ）が１では
ない場合は（＝発生気流圧に大気圧または機差的要素等
に基づく変化が認められるとき）、角膜所定変形検出時
間ｔは圧力経時変化率Ｘ（ｔ）により時間補正が実行さ
れる。
えない場合において、Ｘ（ｔ）＝１のときは、発生気流
圧曲線が発生気流圧基準曲線と一致しｔ´＝ｔであるの
で時間補正−眼圧算出の必要はない。Ｘ（ｔ）が１では
ない場合は（＝発生気流圧に大気圧または機差的要素等
に基づく変化が認められるとき）、角膜所定変形検出時
間ｔは圧力経時変化率Ｘ（ｔ）により時間補正が実行さ
れる。
【００２１】角膜Ｃｏに吐出される発生気流圧は、図３
のＡ，Ｂに示すごとく、所定時間ｔx までは直線的に圧
力が変化する。この所定時間ｔxは常時モニタリングさ
れている圧力経時変化ａ´（ｔ）が一定値を示さなくな
る直前、すなわち、直線変化から曲線変化に移行する変
化点であり、ソレノイド駆動状態や機差的要素により変
動する。ここで、補正を要しない眼圧算出基準用の発生
気流圧をＡとした場合、Ｂの発生気流圧は時間ｔx まで
直線変化を示したとしても基準気流圧Ａに対して、圧力
経時変化率Ｘ（ｔ）で示される誤差を含んだ発生気流圧
といえる。そこで、角膜所定変形時間ｔは、ｔx時にお
ける圧力経時変化率Ｘ（ｔx ）により誤差変動補正が実
行され、補正時間ｔ´［＝ｔ・Ｘ（ｔx ）］を得る（ス
テップ４，５）。
のＡ，Ｂに示すごとく、所定時間ｔx までは直線的に圧
力が変化する。この所定時間ｔxは常時モニタリングさ
れている圧力経時変化ａ´（ｔ）が一定値を示さなくな
る直前、すなわち、直線変化から曲線変化に移行する変
化点であり、ソレノイド駆動状態や機差的要素により変
動する。ここで、補正を要しない眼圧算出基準用の発生
気流圧をＡとした場合、Ｂの発生気流圧は時間ｔx まで
直線変化を示したとしても基準気流圧Ａに対して、圧力
経時変化率Ｘ（ｔ）で示される誤差を含んだ発生気流圧
といえる。そこで、角膜所定変形時間ｔは、ｔx時にお
ける圧力経時変化率Ｘ（ｔx ）により誤差変動補正が実
行され、補正時間ｔ´［＝ｔ・Ｘ（ｔx ）］を得る（ス
テップ４，５）。
【００２２】なお、補正時間ｔ´を算出するために利用
可能な補正項はｔx時における圧力経時変化率Ｘ
（ｔx ）のみではないが、ｔx前に検出される全ての角
膜所定変形検出時間ｔに適用可能であり、プログラム上
の複雑な操作が不要となる。このようにして圧力経時変
化率Ｘ（ｔx ）に基づいて発生気流圧基準曲線に対応す
る補正時間ｔ´を得、その補正時間から眼圧を換算する
（ステップ６）。
可能な補正項はｔx時における圧力経時変化率Ｘ
（ｔx ）のみではないが、ｔx前に検出される全ての角
膜所定変形検出時間ｔに適用可能であり、プログラム上
の複雑な操作が不要となる。このようにして圧力経時変
化率Ｘ（ｔx ）に基づいて発生気流圧基準曲線に対応す
る補正時間ｔ´を得、その補正時間から眼圧を換算する
（ステップ６）。
【００２３】以上のように本実施例では異常発生気流圧
を停止するモニタリング機能と発生気流圧の微小変動に
よる角膜所定変形検出時間の誤差変動を補正する機能を
兼ね備えているので、被検眼角膜に余分な気流発生圧を
吹きつけず、しかも、経時的流体圧変化曲線を最適に補
正でき、測定上の誤差変化を除去できる。
を停止するモニタリング機能と発生気流圧の微小変動に
よる角膜所定変形検出時間の誤差変動を補正する機能を
兼ね備えているので、被検眼角膜に余分な気流発生圧を
吹きつけず、しかも、経時的流体圧変化曲線を最適に補
正でき、測定上の誤差変化を除去できる。
【００２４】第１の実施例は、ｔx までは発生気流圧が
直線的に変化する性質を利用するものであるが、次に他
の実施例として、経時的発生気流圧曲線Ｂそのものを補
正する方法を示す。ソレノイド２の停止後の圧力変化曲
線は、流体の圧縮開始時の基準圧力と測定圧力の比（大
気圧差）、及びソレノイド２の停止時の圧力の関数とし
て表すことができるので（実際には近似式を用いる）、
この関数を装置のマイクロコンピュ−タ回路に記憶させ
ておく。あるいは簡易的に多数の圧力変化曲線をテ−ブ
ル化し装置内にこれを記憶し、測定時に圧力変化曲線に
最も近似する圧力変化曲線を選択するようにする。な
お、ソレノイド２の停止時期の選択に関しては、本出願
人の出願に係る特願平３−２９４１５号（発明の名称
「非接触式眼圧計」で述べているので参照にされた
い）。
直線的に変化する性質を利用するものであるが、次に他
の実施例として、経時的発生気流圧曲線Ｂそのものを補
正する方法を示す。ソレノイド２の停止後の圧力変化曲
線は、流体の圧縮開始時の基準圧力と測定圧力の比（大
気圧差）、及びソレノイド２の停止時の圧力の関数とし
て表すことができるので（実際には近似式を用いる）、
この関数を装置のマイクロコンピュ−タ回路に記憶させ
ておく。あるいは簡易的に多数の圧力変化曲線をテ−ブ
ル化し装置内にこれを記憶し、測定時に圧力変化曲線に
最も近似する圧力変化曲線を選択するようにする。な
お、ソレノイド２の停止時期の選択に関しては、本出願
人の出願に係る特願平３−２９４１５号（発明の名称
「非接触式眼圧計」で述べているので参照にされた
い）。
【００２５】このようにして基準圧力変化特性を補正し
た経時的流体圧変化特性と被検眼角膜が所定の変形状態
になるまでの経過時間に基づいて被検眼の眼圧を求める
ことができる。
た経時的流体圧変化特性と被検眼角膜が所定の変形状態
になるまでの経過時間に基づいて被検眼の眼圧を求める
ことができる。
【００２６】
【発明の効果】請求項１の発明によれば、気流発生圧の
大気圧や機差による微小変動をとらえ、これを補正する
ことができるので、眼圧算出のバラツキをなくし、安定
した精度の高いものとすることができる。また、請求項
７の発明によれば、気流発生圧の経過時間変化、すなわ
ち、傾きを常にモニタリングしているため、異常な気流
発生圧を防ぐことができ、被検者に与える不快感を極力
抑えることができる。
大気圧や機差による微小変動をとらえ、これを補正する
ことができるので、眼圧算出のバラツキをなくし、安定
した精度の高いものとすることができる。また、請求項
７の発明によれば、気流発生圧の経過時間変化、すなわ
ち、傾きを常にモニタリングしているため、異常な気流
発生圧を防ぐことができ、被検者に与える不快感を極力
抑えることができる。
【図１】機械的誤差によって生じる測定誤差を説明する
グラフである。
グラフである。
【図２】非接触式眼圧計の光学系、流体噴射機構及びそ
の制御機構を示す図である。
の制御機構を示す図である。
【図３】圧力経時変化率が１でない場合の圧力経時変化
率による時間補正を説明するグラフである。
率による時間補正を説明するグラフである。
６ マイクロコンピュ−タ回路 ９ ソレノイド駆動回路 １０ 圧力検出回路 １８ 光検出回路
Claims (3)
- 【請求項１】 所定の流体圧に圧力を加える圧力発生手
段と、加圧された流体を被検眼角膜に向けて噴射する噴
射手段と、角膜の変形状態を検出する角膜変形検出手段
とを有する非接触式眼圧計において、流体噴射時の流体
の圧力を圧力検出センサにより逐次又は間欠的に検出す
る圧力検出手段と、被検眼角膜が所定の変形状態になる
までの経過時間を検知する経過時間検知手段と、該経過
時間検知手段で検知された経過時間を前記圧力検出手段
の圧力情報に基づいて補正し、補正された経過時間及び
流体の基準圧力変化特性から被検眼の眼圧を求める眼圧
算出手段と、を有することを特徴とする非接触式眼圧
計。 - 【請求項２】 所定の流体圧に圧力を加える圧力発生手
段と、加圧された流体を被検眼角膜に向けて噴射する噴
射手段と、角膜の変形状態を検出する角膜変形検出手段
とを有する非接触式眼圧計において、流体噴射時の流体
の圧力を圧力検出センサにより逐次又は間欠的に検出す
る圧力検出手段と、被検眼角膜が所定の変形状態になる
までの経過時間を検知する経過時間検知手段と、該経過
時間検知手段及び前記圧力検出手段の圧力情報に基づい
て圧力変化曲線を得て、該圧力変化曲線に基づいて所定
の状態に角膜が変形した時の流体圧を得て被検眼の眼圧
を求める眼圧算出手段と、を有することを特徴とする非
接触式眼圧計。 - 【請求項３】 所定の流体圧に圧力を加える圧力発生手
段と、加圧された流体を被検眼角膜に向けて噴射する噴
射手段と、角膜の変形状態を検出する角膜変形検出手段
とを有する非接触式眼圧計において、流体噴射時の流体
の圧力を圧力検出センサにより逐次又は間欠的に検出す
る圧力検出手段と、該圧力検出手段により検出された流
体の逐次又は間欠的な圧力変化率と記憶された基準圧力
変化率とを比較する比較手段と、該比較手段による比較
結果に基づいて流体の圧力変化が所定の基準を超えたか
否かを判断する異常圧力判定手段と、該異常圧力判定手
段により所定の基準を超えたと判断されたときは前記圧
力発生手段の駆動を停止する停止手段と、を有すること
を特徴とする非接触式眼圧計。
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|---|---|---|---|
| JP24664391A JP3221699B2 (ja) | 1991-08-31 | 1991-08-31 | 非接触式眼圧計 |
| US08/351,583 US6234966B1 (en) | 1991-08-31 | 1994-12-07 | Noncontact type tonometer |
| US09/813,171 US6602192B2 (en) | 1991-08-31 | 2001-03-20 | Noncontact type tonometer |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24664391A JP3221699B2 (ja) | 1991-08-31 | 1991-08-31 | 非接触式眼圧計 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0556931A JPH0556931A (ja) | 1993-03-09 |
| JP3221699B2 true JP3221699B2 (ja) | 2001-10-22 |
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Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP24664391A Expired - Fee Related JP3221699B2 (ja) | 1991-08-31 | 1991-08-31 | 非接触式眼圧計 |
Country Status (1)
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|---|---|
| JP (1) | JP3221699B2 (ja) |
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| JP3695949B2 (ja) * | 1998-07-01 | 2005-09-14 | 株式会社ニデック | 非接触式眼圧計 |
| JP3672447B2 (ja) * | 1998-11-26 | 2005-07-20 | 株式会社ニデック | 眼科装置 |
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-
1991
- 1991-08-31 JP JP24664391A patent/JP3221699B2/ja not_active Expired - Fee Related
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|---|---|
| JPH0556931A (ja) | 1993-03-09 |
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