JP3221275B2 - 静電潜像現像用キャリア - Google Patents

静電潜像現像用キャリア

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JP3221275B2
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智晴 西川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、複写機やプリンター
等の画像形成装置において、感光体等の像担持体に形成
された静電潜像を現像するのに使用する静電潜像現像用
キャリアに係り、特に、樹脂中に磁性粉が分散されたバ
インダー型の静電潜像現像用キャリアに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、複写機やプリンター等の画像
形成装置においては、感光体等の像担持体に形成された
静電潜像を現像するにあたり、その現像剤として、トナ
ーとキャリアとを混合させたものが広く利用されてい
た。
【0003】そして、このようにトナーと混合させるキ
ャリアとしては、従来、鉄やフェライト等の粉体をその
まま用いるようにしたものの他に、これらの磁性粉を樹
脂に分散させたバインダー型のものが知られていた。
【0004】ここで、鉄やフェライト等をそのまま使用
したキャリアは、一般に磁気強度が強くて、形成される
磁気ブラシの穂が硬くなり、黒べた画像中に白筋が発生
したり、写真原稿等のハーフトーン画像を現像する際に
筋状のむらが発生する等の問題があったり、またこのよ
うなキャリアは一般に体積固有電気抵抗が低いため、現
像剤中のトナー濃度が低下した場合、像担持体上におけ
る電荷がこのキャリアを通して流れ、これにより形成さ
れた画像にぬけが生じたり、現像スリーブからの注入電
荷によりキャリアが像担持体に付着したりする等の問題
があった。
【0005】このため、近年においては、上記のように
樹脂中に磁性粉を分散させたバインダー型のキャリアが
注目されるようになった。
【0006】一方、前記の複写機やプリンター等の画像
形成装置において高品質な画像形成を行なうため、近年
においては次第に粒径の小さなトナーが用いられるよう
になった。
【0007】しかし、このように粒径の小さなトナーを
使用すると、単位体積あたりのトナーの比表面積が増大
し、これによりトナーとキャリアとからなる現像剤の流
動性が低下したり、トナーの荷電の立ち上がりが悪くな
るという問題があった。
【0008】ここで、トナーにおける荷電の立ち上がり
を良くするため、従来においては、小粒径のキャリアを
使用することが行なわれていたが、このように小粒径の
キャリアを使用した場合、現像剤の流動性を向上させる
ことはできず、逆に現像剤の流動性が更に悪くなる傾向
にあり、またこのような小粒径のキャリアが像担持体に
付着して形成される画像にキャリアかぶりが生じたり、
付着したキャリアによって像担持体が傷ついたりすると
いう問題があった。
【0009】また、従来においては、特開昭58−14
0753号公報に示されるように、現像剤の流動性を向
上させるため、小粒径のキャリアと大粒径のキャリアと
を組み合わせて使用することが提案されていた。
【0010】しかし、前記のように樹脂中に磁性粉を分
散させたバインダー型のキャリアの場合、上記のように
大粒径のキャリアが含まれると、キャリア全体としての
比表面積が低下し、トナーを荷電させる荷電点が減少し
て、トナーの荷電が十分に行なえなくなるという問題が
あった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、複写機や
プリンター等の画像形成装置において、感光体等の像担
持体に形成された静電潜像を現像するのに用いる静電潜
像現像用キャリアにおける上記のような様々な問題を解
決することを課題とするものである。
【0012】すなわち、この発明においては、樹脂中に
磁性粉が分散されたバインダー型のキャリアを使用する
にあたり、高品質な画像を得るために小粒径のトナーを
用いた場合においても、現像剤の流動性が低下するとい
うことがなく、トナーの荷電の立ち上がりも速やかに行
なわれ、トナーが十分に帯電されて良好な画像形成が安
定して行なえるようにすることを課題とするものであ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明においては、上
記のような課題を解決するため、樹脂中に磁性粉が分散
されてなるバインダー型の静電潜像現像用キャリアにお
いて、平均粒径が80〜150μm,飽和磁化が50e
mu/g以下であって表面に磁性粉が固着されてなる第
1キャリアと、平均粒径が30〜50μm,飽和磁化が
55emu/g以上である第2キャリアとを用いるよう
にしたのである。
【0014】ここで、この発明の静電潜像現像用キャリ
アにおいて、第1キャリアに平均粒径が80〜150μ
mで飽和磁化が50emu/g以下のものを用いるよう
にしたのは、平均粒径が小さいと、現像剤の流動性を十
分に向上させることができなくなる一方、平均粒径が大
きすぎると、トナーに対する荷電性が悪くなるためであ
り、また飽和磁化が50emu/gより大きいと、現像
剤の流動性や細線の再現性に悪影響を及ぼすためであ
り、好ましくは、平均粒径が90〜100μm、飽和磁
化が45〜50emu/gのものを用いるようにする。
【0015】また、この第1キャリアにおいて、その表
面に磁性粉を固着させるにあたっては、この第1キャリ
アが適当な抵抗値を持つと共に、この第1キャリアが十
分な荷電点を持つようにようにするため、上記の磁性粉
としては、一般にその比表面積が8〜12m2 /gのも
のを、好ましくは比表面積が8〜10m2 /gのものを
用いるようにし、このような磁性粉を第1キャリアに使
用するバインダー樹脂100重量部に対して50〜20
0重量部の範囲で使用することが好ましい。
【0016】また、上記のように第1キャリアの表面に
磁性粉を固着させるにあたっては、例えば、オングミル
(ホソカワミクロン社製)等のメカノフュージョンシス
テムを用いて、磁性粉を第1キャリアの表面に押し込む
ようにして融着させるようにしたり、サフュージングシ
ステム(日本ニューマチック工業社製)等の気流中加熱
処理システムを用いて、第1キャリアにおける樹脂表面
を加熱溶融させて、磁性粉をこのキャリア粒子の表面に
融着させるようにする。なお、この第1のキャリアの収
率を向上させる点からは、上記のメカノフュージョンシ
ステムを用いることが好ましい。
【0017】さらに、現像剤の流動性をより向上させ
て、現像剤の片寄りや凝集物の発生を抑制するために
は、この第1のキャリアとして残留磁化が10emu/
gのものを用いることが好ましい。
【0018】一方、第2キャリアとして、平均粒径が3
0〜50μmで飽和磁化が55emu/g以上のものを
用いるようにしたのは、この第2キャリアにおける平均
粒径が大きすぎると、小粒径のトナーに対する帯電安定
性が悪くなり、細線やハーフトーン画像の再現性等が低
下する一方、この平均粒径が小さすぎると、現像剤の流
動性が悪くなり、また飽和磁化が55emu/gより小
さいと、像担持体に対するキャリア付着が生じやすくな
るためであり、好ましくは、飽和磁化が60〜65em
u/gのものを用いるようにする。
【0019】そして、上記の第1キャリアと第2キャリ
アとを含有させるにあたっては、現像剤における流動性
やトナーに対する帯電性能を向上させると共に、キャリ
ア付着等を防止する点から、一般に粒径の小さな第2キ
ャリアの含有量が30〜70重量%、好ましくは30〜
50重量%になるようにする。
【0020】ここで、上記の第1及び第2の各キャリア
におけるバインダー樹脂としては、例えば、ポリスチレ
ン系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、スチレン−ア
クリル共重合系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエス
テル系樹脂、エポキシ系樹脂等を使用することができ
る。
【0021】一方、これらの各キャリアに用いる磁性粉
としては、例えば、鉄,ニッケル,コバルト等の金属、
これらの金属と亜鉛,アンチモン,アルミニウム,鉛,
錫,ビスマス,ベリリウム,マンガン,セレン,タング
ステン,ジルコニウム,バナジウム等の金属との合金或
いは混合物、酸化鉄,酸化チタン,酸化マグネシウム等
の金属酸化物との混合物、強磁性フェライト,マグネタ
イト及びこれらの混合物を使用することができる。
【0022】そして、上記の第1及び第2の各キャリア
において、上記のようなバインダー樹脂中に含有させる
磁性粉については、この磁性粉がバインダー樹脂中にお
いて均一に分散されるようにするため、その一次粒径が
5μm以下、好ましくは2μm以下、より好ましくは
0.1〜1μmのものを用いるようにする。
【0023】また、第1及び第2の各キャリアが上記の
ような磁気特性を持つように調整するため、各キャリア
のバインダー樹脂中に含有させる磁性粉の量について
は、第1キャリアの場合、バインダー樹脂100重量部
に対して250〜350重量部、第2キャリアの場合、
バインダー樹脂100重量部に対して600〜750重
量部の範囲にする。
【0024】また、この発明における上記の第1及び第
2の各キャリアにおいては、バインダー樹脂中に磁性粉
が均一に分散されるようにするため、カーボンブラッ
ク,シリカ,チタニア,アルミナ等の分散剤を含有させ
るようにしても良く、分散剤を含有させる量について
は、キャリアに対して0.01〜3重量%の範囲にする
ことが好ましい。
【0025】また、上記の各キャリアを製造するにあた
っては、例えば、バインダー樹脂と磁性粉を所定の混合
比で加熱混合し、これを冷却させた後、粉砕し分級する
方法や、バインダー樹脂を溶剤に溶解させた樹脂溶液に
磁性粉を分散させた後、スプレードライする方法等によ
って製造することができる。
【0026】また、この発明における静電潜像現像用キ
ャリアと組み合わせて使用するトナーとしては、高繊細
な画像が得られるようにするため、その体積平均粒径が
9μm以下、好ましくは4〜9μmの粒径の小さなトナ
ーを用いるようにする。なお、このようなトナーは、公
知の方法によって製造されたトナーを使用することがで
き、例えば、懸濁重合法、粉砕法、マイクロカプセル
法、スプレードライ法、メカノケミカル法等で製造され
たものを使用することができる。
【0027】
【作用】この発明における静電潜像現像用キャリアにお
いては、樹脂中に磁性粉が分散されたバインダー型のキ
ャリアとして、平均粒径が80〜150μm,飽和磁化
が50emu/g以下である表面に磁性粉が固着された
第1キャリアと、平均粒径が30〜50μm,飽和磁化
が55emu/g以上である第2キャリアとを一緒に使
用するようにしたため、これらのキャリアが十分な流動
性を持つようになり、小粒径のトナーを使用した場合で
あっても安定した帯電が行なえるようになると共に、像
担持体へのキャリアの付着も少なくなる。
【0028】また、この発明における静電潜像現像用キ
ャリアにおいては、上記のように粒径の大きい第1キャ
リアの表面に磁性粉を固着させるようにしたため、この
第1キャリアにおける荷電点が増加し、小粒径のトナー
に対しても十分な荷電が行なえるようになる。
【0029】
【実施例】以下、この発明の実施例に係る静電潜像現像
用キャリアについて具体的に説明すると共に、比較例を
挙げ、この発明の実施例の静電潜像現像用キャリアが優
れていることを明らかにするが、この発明は特に実施例
に示したものに限定されるものではない。
【0030】ここで、実施例及び比較例のキャリアを得
るにあたっては、下記のようにして粒径の大きい3種類
のキャリアa,b,cと、粒径の小さな1種類のキャリ
アdを製造した。
【0031】(キャリアa,bの製造)これらのキャリ
アを製造するにあたっては、比表面積が7.4m2 /g
で粒径が約0.5μmのフェライト粉末(TDK社製:
MFP−2)を300重量部、ポリエステル樹脂(花王
社製:タフトンNE1110)を100重量部、カーボ
ンブラック(ライオン油脂社製:ケッチェンブラック)
を2重量部、シリカ(日本アエロジル社製:#200)
を1.5重量部の割合で用い、これらの材料をヘンシェ
ルミキサーで混合した後、この混合物を加圧ニーダーで
溶融・混練し、この混練物を冷却させた後、フェザーミ
ルで粗粉砕し、更にジェットミルで微粉砕し、風力分級
機により分級した後、これをサフュージングシステム
(日本ニューマチック工業社製)により熱処理して平均
粒径が90μmになったキャリア粒子を得た。
【0032】そして、上記のキャリア粒子におけるバイ
ンダー樹脂100重量部に対して、比表面積が9.6m
2 /gの小粒径のフェライト粉末を100重量部加え、
これらを混合させた後、キャリアaにおいては、この混
合物をオングミル(ホソカワミクロン社製)により、摩
擦熱が約90℃になるようにして10分間熱処理を行な
い、上記のキャリア粒子の表面に上記のフェライト粉末
を固着させ、またキャリアbにおいては、上記の混合物
3000gに対して上記のサフュージョンシステムによ
り、温度500℃,搬送エアー8nl/h,熱風0.3
Nm3 /minの条件で熱処理を行ない、上記のキャリ
ア粒子の表面に上記のフェライト粉末を固着させるよう
にした。
【0033】(キャリアcの製造)このキャリアcを製
造するにあたっては、材料として、上記のキャリアa,
bにおける材料中のフェライト粉末の添加量だけを40
0重量部に変更し、それ以外の材料についてはキャリア
a,bと同じにし、この材料をキャリアa,bの場合と
同様にして混合,混練,粉砕,分級及び熱処理を行な
い、平均粒径が90μmになったキャリアcを得た。な
お、このキャリアcにおいては、その表面にフェライト
粉末を表面に固着させなかった。
【0034】(キャリアdの製造)このキャリアdを製
造するにあたっては、材料として、上記キャリアa,b
における材料中のフェライト粉末の添加量だけを700
重量部に変更し、それ以外の材料についてはキャリア
a,bと同じにし、この材料をキャリアa,bの場合と
同様にして混合,混練,粉砕,分級及び熱処理を行な
い、平均粒径が40μmになったキャリアdを得た。
【0035】次に、上記のようにして製造したキャリア
a〜dにおける飽和磁化と残留磁化(外部磁場の強さ1
KOe)を測定すると共に、動的電流値を求め、その結
果を下記の表1に示した。なお、飽和磁化及び残留磁化
については直流磁化特性自動記録装置(横河北辰電機社
製:TYPE−3257)を用いて測定した。また、動
的電流値については、図1に示すように、内部にマグネ
ットローラ1が設けられて磁束密度が1000ガウスに
なったスリーブローラ2上に各キャリア3をそれぞれ5
g供給すると共に、このスリーブローラ2と電極管4と
の間隔を1mmに設定し、上記マグネットローラ1を5
0rpmで回転させると共に、電源5から500Vのバ
イアス電圧を印加し、各キャリア3を通して電極管4に
流れた電流値を電流計6により測定し、これを動的電流
値として示した。
【0036】
【表1】
【0037】次に、上記のキャリアa〜dを用いて実施
例1〜6及び比較例1〜4の各キャリアを得た。
【0038】(実施例1〜3)これらの実施例において
は、フェライト粉末が表面に固着された粒径の大きなキ
ャリアaと、粒径の小さなキャリアdとを組み合わせて
用いるようにし、実施例1においてはキャリアdが30
重量%、実施例2においてはキャリアdが40重量%、
実施例3においてはキャリアdが50重量%含有される
ようにした。
【0039】(実施例4〜6)これらの実施例において
は、フェライト粉末が表面に固着された粒径の大きなキ
ャリアbと、粒径の小さなキャリアdとを組み合わせて
用いるようにし、実施例4においてはキャリアdが30
重量%、実施例5においてはキャリアdが40重量%、
実施例6においてはキャリアdが50重量%含有される
ようにした。
【0040】(比較例1,2)比較例1においてはフェ
ライト粉末が表面に固着されていない粒径の大きなキャ
リアcだけを用いるようにし、また比較例2においては
粒径の小さなキャリアdだけを用いるようにした。
【0041】(比較例3,4)これらの比較例において
は、上記のキャリアcとキャリアdとを組み合わせて用
いるようにし、比較例3においてはキャリアdが30重
量%、比較例4においてはキャリアdが40重量%含有
されるようにした。
【0042】次に、上記実施例1〜6及び比較例1〜4
の各キャリアについて、前記の場合と同様にして残留磁
化,飽和磁化及び動的電流値を求め、その結果を下記の
表2に示した。
【0043】また、キャリアが使用によってトナーの帯
電量を上昇させる方向と下降させる方向の双方の劣化を
受けることを考慮し、上記実施例1〜6及び比較例1〜
4の各キャリアについて、トナーの帯電量を上昇させる
方向に劣化した場合とトナーの下降させる方向に劣化し
た場合とにおけるトナーの帯電量の変化幅を調べ、その
結果を下記の表2に合わせて示した。
【0044】ここで、トナーの帯電量を上昇させる方向
に劣化したキャリアを得るにあたっては、上記の各キャ
リア10gにそれぞれテフロン樹脂微粒子(セントラル
硝子社製:TFO−V)を1.5mg加え、これらをロ
ールミルにより120rpmで5時間混合撹拌させ、ま
たトナーの帯電量を下降させる方向に劣化したキャリア
を得るにあたっては、各キャリア10gにそれぞれCC
A(オリエント化学社製:S−34)を1.5mg加
え、これらをロールミルにより120rpmで12時間
混合撹拌させるようにした。
【0045】そして、市販の複写機(ミノルタ社製:D
i30)に使用されている粒径8μmのトナーを用い、
このトナーを上記のようにトナーの帯電量を上昇させる
方向に劣化したキャリアに加えてトナー濃度が3重量%
になった現像剤を得、この現像剤10gをロールミルに
より120rpmで60分間撹拌し、このキャリアによ
るトナーの帯電量を測定する一方、上記のトナーをトナ
ーの帯電量を下降させる方向に劣化したキャリアに加え
てトナー濃度が7重量%になった現像剤を得、この現像
剤10gをロールミルにより120rpmで3分間撹拌
し、このキャリアによるトナーの帯電量を測定し、両キ
ャリアによるトナーの帯電量の差を帯電量の変化幅とし
て表2に示した。
【0046】
【表2】
【0047】この結果、粒径の小さなキャリアdの含有
量が多くなるに連れて、残留磁化,飽和磁化及び動的電
流値が高くなる一方、トナーの帯電量の変化幅が少なく
なっており、またフェライト粉末が表面に固着された粒
径の大きなキャリアa又はbと、粒径の小さなキャリア
dとを組み合わせた実施例1〜6のものは、フェライト
粉末が表面に固着されていない粒径の大きなキャリア
c、粒径の小さなキャリアdとを組み合わせた比較例の
ものに比べて、一般にトナーの帯電量の変化幅が少なく
なっており、またキャリアdの含有量が変化した場合に
おけるその変動も少なくなっていた。
【0048】次に、上記実施例1〜6及び比較例1〜4
の各キャリアに上記の粒径8μmのトナーを加えてトナ
ー濃度が4〜5重量%になった各現像剤を調製し、これ
らの現像剤をそれぞれ市販の複写機(ミノルタ社製:D
i30)に使用して1万枚の連続コピーを行ない、クリ
ーニング装置によって回収されたトナー中に含まれるキ
ャリアの量(キャリア回収量)を測定すると共に、トナ
ー補給時において発生した地肌かぶりの状態及び現像器
内における現像剤の片寄りや凝集物の有無を調べ、その
結果を下記の表3に示した。なお、キャリア回収量につ
いては、クリーニング装置に回収されたトナーとキャリ
アとを焙焼してキャリアの含有量を求め、キャリアの含
有量が0〜80mg/千枚の場合を○、80〜120m
g/千枚の場合を△、120mg/千枚以上の場合を×
で示した。また、地肌かぶりについては、湿度30%の
低湿環境下でトナーを連続補給してコピーを行ない、白
画像部分におけるかぶりの状態を調べ、ほとんどかぶり
が生じていない場合を◎、少しかぶりが生じているが品
質上問題がない場合を○、かぶりが生じているが問題が
ない限界レベルを△、多くかぶりが生じて品質上問題が
ある場合を×で示した。また、現像器内における現像剤
の片寄りや凝集物の有無については、目視によりこれら
の有無を調べ、凝集物や現像剤の片寄りがない場合を
○、凝集物や現像剤の片寄りがある場合を×で示した。
【0049】
【表3】
【0050】この結果、粒径の大きなキャリアcだけを
用いた比較例1のものや粒径の小さなキャリアdだけを
用いた比較例2のものは実用上問題がある一方、粒径の
大きなキャリアと粒径の小さなキャリアとを組み合わせ
た実施例1〜6及び比較例3,4の各キャリアは実用上
問題がなかったが、特に、実施例1〜6の各キャリアの
ように、フェライト粉末が表面に固着された粒径の大き
なキャリアa又はbを用いた場合、フェライト粉末が表
面に固着されていない粒径の大きなキャリアcを用いた
比較例3,4の各キャリアよりさらにトナーに対する荷
電性が向上し、トナー補給時における地肌かぶりの発生
がより一層抑制されるようになった。
【0051】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明における
静電潜像現像用キャリアを用いると、小粒径のトナーを
使用した場合であっても、現像剤が十分な流動性をしめ
すようになると共に像担持体へのキャリアの付着も少な
く、さらにトナーの荷電の立ち上がりも速やかに行なわ
れ、トナーが十分に帯電されて地肌かぶり等のない良好
な画像形成が安定して行なえるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】キャリアにおける動的電流値を測定する状態を
示した概略説明図である。
【符号の説明】
3 キャリア
フロントページの続き (72)発明者 芝野 広志 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大 阪国際ビル ミノルタ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−192262(JP,A) 特開 平6−51628(JP,A) 特開 平5−237369(JP,A) 特開 平6−266167(JP,A) 特開 平5−127428(JP,A) 特開 平5−158286(JP,A) 特開 昭63−216060(JP,A) 特開 平7−146591(JP,A) 特開 平7−333909(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/10 - 9/107

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂中に磁性粉が分散されてなるバイン
    ダー型の静電潜像現像用キャリアにおいて、平均粒径が
    80〜150μm,飽和磁化が50emu/g以下であ
    って表面に磁性粉が固着されてなる第1キャリアと、平
    均粒径が30〜50μm,飽和磁化が55emu/g以
    上である第2キャリアとが含有されていることを特徴と
    する静電潜像現像用キャリア。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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