JP3220280B2 - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents
空気入りラジアルタイヤInfo
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- JP3220280B2 JP3220280B2 JP11338793A JP11338793A JP3220280B2 JP 3220280 B2 JP3220280 B2 JP 3220280B2 JP 11338793 A JP11338793 A JP 11338793A JP 11338793 A JP11338793 A JP 11338793A JP 3220280 B2 JP3220280 B2 JP 3220280B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、空気入りラジアルタイ
ヤに係り、トラック、バス等の重荷重用に利用される。
ヤに係り、トラック、バス等の重荷重用に利用される。
【０００２】
【従来の技術】トレッド部とカーカス層との間にベルト
層を配置した空気入りラジアルタイヤにおいて、高速走
行時のタイヤ発熱を抑制するため、トレッド部をアンダ
トレッドゴム層とキャップトレッドゴム層との２層構造
にしたものがある。しかし、前記ベルト層は、カーカス
層に対するタガ効果を大きくするため、通常カーカス層
から２番目の第２ベルト層と３番目の第３ベルト層は、
コードが互いに交差するクロスプライにするとともに第
２ベルト層にステップ部を形成している。
層を配置した空気入りラジアルタイヤにおいて、高速走
行時のタイヤ発熱を抑制するため、トレッド部をアンダ
トレッドゴム層とキャップトレッドゴム層との２層構造
にしたものがある。しかし、前記ベルト層は、カーカス
層に対するタガ効果を大きくするため、通常カーカス層
から２番目の第２ベルト層と３番目の第３ベルト層は、
コードが互いに交差するクロスプライにするとともに第
２ベルト層にステップ部を形成している。
【０００３】このクロスプライになった部分は、タイヤ
が走行時に変形すると、第２ベルト層と第３ベルト層間
に両ベルト層を面方向にずらせる大きな剪断力が作用す
るため、両ベルト層のエッジ部がセパレーションし易く
なる。このため、従来では、第２ベルト層と第３ベルト
層のエッジ部間にウエッジゴム層を介在させ、両エッジ
部間のセパレーションを防止していた。
が走行時に変形すると、第２ベルト層と第３ベルト層間
に両ベルト層を面方向にずらせる大きな剪断力が作用す
るため、両ベルト層のエッジ部がセパレーションし易く
なる。このため、従来では、第２ベルト層と第３ベルト
層のエッジ部間にウエッジゴム層を介在させ、両エッジ
部間のセパレーションを防止していた。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、第２ベ
ルト層と第３ベルト層とのエッジ部間にウエッジゴム層
を介在しただけでは、エッジ部の動きを抑制する作用が
少なく、応力集中してセパレーションが生じていた。そ
こで本発明では、ステップ部の長さとウエッジゴム層と
の厚みを特定するとともに、ベルト層エッジの動きを抑
制する被覆ゴム層を一体に備えることで、ベルト層エッ
ジ部でのセパレーションを防止したことを目的とする。
ルト層と第３ベルト層とのエッジ部間にウエッジゴム層
を介在しただけでは、エッジ部の動きを抑制する作用が
少なく、応力集中してセパレーションが生じていた。そ
こで本発明では、ステップ部の長さとウエッジゴム層と
の厚みを特定するとともに、ベルト層エッジの動きを抑
制する被覆ゴム層を一体に備えることで、ベルト層エッ
ジ部でのセパレーションを防止したことを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は、トレッド部３
を備え、該トレッド部３とカーカス層１５との間に少な
くとも３層のスチールコードからなるベルト層６−１，
６−２，６−３を配置し、前記カーカス層５から２番目
の第２ベルト層６−２を３番目の第３ベルト層６−３よ
り広幅にしてエッジ側にステップ部７を形成しかつ両ベ
ルト層６−２，６−３をクロスプライにするとともに、
そのエッジ部間にウエッジゴム層８を介在している空気
入りラジアルタイヤＴであって、前述の目的を達成する
ために次の技術的手段を講じている。
を備え、該トレッド部３とカーカス層１５との間に少な
くとも３層のスチールコードからなるベルト層６−１，
６−２，６−３を配置し、前記カーカス層５から２番目
の第２ベルト層６−２を３番目の第３ベルト層６−３よ
り広幅にしてエッジ側にステップ部７を形成しかつ両ベ
ルト層６−２，６−３をクロスプライにするとともに、
そのエッジ部間にウエッジゴム層８を介在している空気
入りラジアルタイヤＴであって、前述の目的を達成する
ために次の技術的手段を講じている。
【０００６】すなわち、本発明は、前記ステップ部７の
長さＬは第２ベルト層６−２の全幅Ｗに対して０．０７
Ｗ以上とされており、前記ウエッジゴム層８の厚みは、
２．９ｍｍ以上とされ、更に、前記第１〜３ベルト層６
−１，６−２，６−３のエッジ部およびウエッジゴム層
８を覆う被覆ゴム層９を一体に備えていることを特徴と
するものである。
長さＬは第２ベルト層６−２の全幅Ｗに対して０．０７
Ｗ以上とされており、前記ウエッジゴム層８の厚みは、
２．９ｍｍ以上とされ、更に、前記第１〜３ベルト層６
−１，６−２，６−３のエッジ部およびウエッジゴム層
８を覆う被覆ゴム層９を一体に備えていることを特徴と
するものである。
【０００７】
【作用】ステップ部７の長さＬを０．０７Ｗ以上、具体
的には１３ｍｍ以上とすることで、ベルト層エッジ部の
層間剥離を起こした長さが従来７ｍｍ以上のセパレーシ
ョンであったものが３ｍｍ以下になった。また、ウエッ
ジゴム層８の厚みを、２．９ｍｍ以上とすることで従来
４ｍｍ以上のセパレーションであったものが２ｍｍ以下
になった。更に、ベルト層６−１，６−２，６−３のエ
ッジ部をウエッジゴム層８とともに被覆ゴム層９で被覆
することによってエッジ部の動きが抑制されて応力集中
を低減しセパレーションを防止する。
的には１３ｍｍ以上とすることで、ベルト層エッジ部の
層間剥離を起こした長さが従来７ｍｍ以上のセパレーシ
ョンであったものが３ｍｍ以下になった。また、ウエッ
ジゴム層８の厚みを、２．９ｍｍ以上とすることで従来
４ｍｍ以上のセパレーションであったものが２ｍｍ以下
になった。更に、ベルト層６−１，６−２，６−３のエ
ッジ部をウエッジゴム層８とともに被覆ゴム層９で被覆
することによってエッジ部の動きが抑制されて応力集中
を低減しセパレーションを防止する。
【０００８】
【実施例】以下、図を参照して本発明の実施例を説明す
ると図１において、リム１に嵌合された重荷重用の空気
入りラジアルタイヤＴは、アンダートレッドゴム層とキ
ャップトレッドゴム層とで２層構造とされたトレッド部
３を備えることで高速走行時の発熱を抑制している。タ
イヤＴの一方のビードコア４から他方のビードコアに亘
ってラジアル構成のカーカス層５が備えられ、ラグ２を
有するトレッド部３とカーカス層５のクラウン部との間
には少なくとも３層、実施例では４層のスチールコード
からなるベルト層６−１〜６−４が配置されている。
ると図１において、リム１に嵌合された重荷重用の空気
入りラジアルタイヤＴは、アンダートレッドゴム層とキ
ャップトレッドゴム層とで２層構造とされたトレッド部
３を備えることで高速走行時の発熱を抑制している。タ
イヤＴの一方のビードコア４から他方のビードコアに亘
ってラジアル構成のカーカス層５が備えられ、ラグ２を
有するトレッド部３とカーカス層５のクラウン部との間
には少なくとも３層、実施例では４層のスチールコード
からなるベルト層６−１〜６−４が配置されている。
【０００９】カーカス層５から２番目の第２ベルト層６
−２はその全幅をＷとして３番目の第３ベルト層６−３
よりも広幅とされていてエッジ側に長さＬのステップ部
７が形成されている。更に、第２・３ベルト層６−２，
６−３は、タガ効果を発揮させるため、図２に示す如く
スチールコードを交差したクロスプライにしているとと
もに、両ベルト層６−２，６−３のエッジ部間にはウエ
ッジゴム層８が介在されている。ステップ部７の長さＬ
は、０．０７Ｗ以上、具体的には１０．００Ｒ２０のタ
イヤにあっては、１３ｍｍ以上、好ましくは１５〜２０
ｍｍとされていて、ウエッジゴム層８の厚みは、１０．
００Ｒ２０のタイヤにあっては、２．９ｍｍ以上、好ま
しくは３．５〜４．０ｍｍとされている。
−２はその全幅をＷとして３番目の第３ベルト層６−３
よりも広幅とされていてエッジ側に長さＬのステップ部
７が形成されている。更に、第２・３ベルト層６−２，
６−３は、タガ効果を発揮させるため、図２に示す如く
スチールコードを交差したクロスプライにしているとと
もに、両ベルト層６−２，６−３のエッジ部間にはウエ
ッジゴム層８が介在されている。ステップ部７の長さＬ
は、０．０７Ｗ以上、具体的には１０．００Ｒ２０のタ
イヤにあっては、１３ｍｍ以上、好ましくは１５〜２０
ｍｍとされていて、ウエッジゴム層８の厚みは、１０．
００Ｒ２０のタイヤにあっては、２．９ｍｍ以上、好ま
しくは３．５〜４．０ｍｍとされている。
【００１０】ステップ長Ｌを０．０７Ｗ以上とすること
により、実車テストの結果、ベルト層エッジ部の層間剥
離を起こした長さが従来７ｍｍ以上発生していたセパレ
ーションを３ｍｍ以下に減少することができた。また、
ウエッジゴム層８の厚みを、２．９ｍｍ以上とすること
によりドライテストの結果、従来４ｍｍ以上発生してい
たセパレーションを２．０ｍｍ以下に減少することがで
きた。ここにおいて、ウエッジゴム層８はＪＩＳ硬度が
７５〜８５とされていて、３００％伸張時モジュラスが
１３０〜２３０ｋｇ／ｃｍ 2 とされた物性のゴムを採用
することが好ましい。
により、実車テストの結果、ベルト層エッジ部の層間剥
離を起こした長さが従来７ｍｍ以上発生していたセパレ
ーションを３ｍｍ以下に減少することができた。また、
ウエッジゴム層８の厚みを、２．９ｍｍ以上とすること
によりドライテストの結果、従来４ｍｍ以上発生してい
たセパレーションを２．０ｍｍ以下に減少することがで
きた。ここにおいて、ウエッジゴム層８はＪＩＳ硬度が
７５〜８５とされていて、３００％伸張時モジュラスが
１３０〜２３０ｋｇ／ｃｍ 2 とされた物性のゴムを採用
することが好ましい。
【００１１】更に、第１〜３ベルト層６−１〜６−３の
エッジは、ウエッジゴム層８とともにタイヤショルダ部
において被覆ゴム層９で被覆されており、これにより、
エッジの動きを抑制して応力集中をおさえてセパレーシ
ョンを防止している。ここにおいて、被覆ゴム層９は断
面略三ケ月形状とされていてＪＩＳ硬度５５〜６５で、
３００％伸張時モジュラスが１０５〜２０５ｋｇ／ｃｍ
2 とされた物性のゴムを採用することが好ましい。
エッジは、ウエッジゴム層８とともにタイヤショルダ部
において被覆ゴム層９で被覆されており、これにより、
エッジの動きを抑制して応力集中をおさえてセパレーシ
ョンを防止している。ここにおいて、被覆ゴム層９は断
面略三ケ月形状とされていてＪＩＳ硬度５５〜６５で、
３００％伸張時モジュラスが１０５〜２０５ｋｇ／ｃｍ
2 とされた物性のゴムを採用することが好ましい。
【００１２】
【発明の効果】以上詳述した通り本発明によれば、高速
走行時にタイヤ発熱を抑制しながら、第２ベルト層のス
テップ長および第２・３ベルト層間に介在されるウエッ
ジゴム層の厚みを特定するとともに第１〜３ベルト層の
全体に亘ってそのエッジを覆う被覆ゴム層を一体に備え
ることにより、ベルト層エッジに集中する応力に起因す
るセパレーションを確実に防止できる。従って、トラッ
ク・バス等の重荷重用で、特に、広幅トレッドを有する
空気入りラジアルタイヤに適用して有益である。
走行時にタイヤ発熱を抑制しながら、第２ベルト層のス
テップ長および第２・３ベルト層間に介在されるウエッ
ジゴム層の厚みを特定するとともに第１〜３ベルト層の
全体に亘ってそのエッジを覆う被覆ゴム層を一体に備え
ることにより、ベルト層エッジに集中する応力に起因す
るセパレーションを確実に防止できる。従って、トラッ
ク・バス等の重荷重用で、特に、広幅トレッドを有する
空気入りラジアルタイヤに適用して有益である。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明実施例に係るタイヤの断面図である。
【図２】第２・３ベルト層のステップ部を示す平面図で
ある。
ある。
Ｔ タイヤ ３ トレッド部 ５ カーカス層 ６−１ 第１ベルト層 ６−２ 第２ベルト層 ６−３ 第３ベルト層 ７ ステップ部 ８ ウエッジゴム層 ９ 被覆ゴム層
Claims (1)
- 【請求項１】 トレッド部（３）とカーカス層（１５）
との間に少なくとも３層のスチールコードからなるベル
ト層（６−１）（６−２）（６−３）を配置し、前記カ
ーカス層（５）から２番目の第２ベルト層（６−２）を
３番目の第３ベルト層（６−３）より広幅にしてエッジ
側にステップ部（７）を形成しかつ両ベルト層（６−
２）（６−３）をクロスプライにするとともに、そのエ
ッジ部間にウエッジゴム層（８）を介在している空気入
りラジアルタイヤ（Ｔ）であって、 前記ステップ部（７）の長さ（Ｌ）は第２ベルト層（６
−２）の全幅（Ｗ）に対して０．０７Ｗ以上とされてお
り、前記ウエッジゴム層（８）の厚みは、２．９ｍｍ以
上とされ、更に、前記第１〜３ベルト層（６−１）（６
−２）（６−３）のエッジ部およびウエッジゴム層
（８）を覆う被覆ゴム層（９）を一体に備えていること
を特徴とする空気入りラジアルタイヤ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11338793A JP3220280B2 (ja) | 1993-05-14 | 1993-05-14 | 空気入りラジアルタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11338793A JP3220280B2 (ja) | 1993-05-14 | 1993-05-14 | 空気入りラジアルタイヤ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06320907A JPH06320907A (ja) | 1994-11-22 |
| JP3220280B2 true JP3220280B2 (ja) | 2001-10-22 |
Family
ID=14611024
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11338793A Expired - Fee Related JP3220280B2 (ja) | 1993-05-14 | 1993-05-14 | 空気入りラジアルタイヤ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3220280B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR102449926B1 (ko) * | 2021-08-26 | 2022-10-04 | 금호타이어 주식회사 | 타이어 벨트의 제조방법, 이에 의한 벨트 및 이를 포함하는 타이어 |
| JP7388228B2 (ja) | 2020-02-14 | 2023-11-29 | 住友ベークライト株式会社 | 光硬化性接着剤組成物、フィルム、および光学部品 |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3679213B2 (ja) * | 1996-01-22 | 2005-08-03 | 株式会社ブリヂストン | 重荷重用空気入りラジアルタイヤ |
| JP4279018B2 (ja) * | 2003-03-17 | 2009-06-17 | 株式会社ブリヂストン | 空気入りタイヤ |
| KR100563728B1 (ko) * | 2004-11-15 | 2006-03-28 | 한국타이어 주식회사 | 벨트 내구성을 향상시킨 중하중용 공기입 타이어 |
| CN115157930A (zh) * | 2022-07-29 | 2022-10-11 | 江苏通用科技股份有限公司 | 多用途轮胎带束层及多用途轮胎 |
-
1993
- 1993-05-14 JP JP11338793A patent/JP3220280B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP7388228B2 (ja) | 2020-02-14 | 2023-11-29 | 住友ベークライト株式会社 | 光硬化性接着剤組成物、フィルム、および光学部品 |
| KR102449926B1 (ko) * | 2021-08-26 | 2022-10-04 | 금호타이어 주식회사 | 타이어 벨트의 제조방법, 이에 의한 벨트 및 이를 포함하는 타이어 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06320907A (ja) | 1994-11-22 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
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