JP3219344B2 - 自動車の下部車体構造 - Google Patents
自動車の下部車体構造Info
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- JP3219344B2 JP3219344B2 JP28441193A JP28441193A JP3219344B2 JP 3219344 B2 JP3219344 B2 JP 3219344B2 JP 28441193 A JP28441193 A JP 28441193A JP 28441193 A JP28441193 A JP 28441193A JP 3219344 B2 JP3219344 B2 JP 3219344B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フロアパネルにデツキ
部を設けて、このデッキ部内をエンジンルームとする共
に、デッキ部の上にシートをのせるキャブオーバタイプ
の自動車の下部車体構造に関する。
部を設けて、このデッキ部内をエンジンルームとする共
に、デッキ部の上にシートをのせるキャブオーバタイプ
の自動車の下部車体構造に関する。
【0002】
【従来の技術】キャブオーバタイプの自動車は、周知の
ようにフロアパネルの一部を上方に突出させてデッキ部
を設けることにより、該デッキ部内にエンジンルームを
形成し、かつデッキ部の上にシートをのせるようにした
ものであるが、その場合、たとえば実開昭61−970
78号公報には、上記デッキ部の上面に形成されるサー
ビスホールをシートを取り付けたシートパンによって塞
ぐと共に、このシートパンをシートヒンジによってシー
トごと後方に倒すことができるようにして、エンジンの
保守点検がサービスホールを開口して行えるようにした
技術が開示されている。
ようにフロアパネルの一部を上方に突出させてデッキ部
を設けることにより、該デッキ部内にエンジンルームを
形成し、かつデッキ部の上にシートをのせるようにした
ものであるが、その場合、たとえば実開昭61−970
78号公報には、上記デッキ部の上面に形成されるサー
ビスホールをシートを取り付けたシートパンによって塞
ぐと共に、このシートパンをシートヒンジによってシー
トごと後方に倒すことができるようにして、エンジンの
保守点検がサービスホールを開口して行えるようにした
技術が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、自動車のシ
ートに設けられるシートベルトは、ピラー部のような車
体側に設けたリトラクタとアンカとにわたって取り付け
られ、シートベルトに嵌めてあるタングプレートをバッ
クルに係合させることにより、シート上の乗員の体に架
け渡される。その場合、乗員の体格やシート前後位置調
整に対処して適切な張力で架け渡されるように、上記の
バックルがシートフレームに取り付けられることがあ
る。
ートに設けられるシートベルトは、ピラー部のような車
体側に設けたリトラクタとアンカとにわたって取り付け
られ、シートベルトに嵌めてあるタングプレートをバッ
クルに係合させることにより、シート上の乗員の体に架
け渡される。その場合、乗員の体格やシート前後位置調
整に対処して適切な張力で架け渡されるように、上記の
バックルがシートフレームに取り付けられることがあ
る。
【0004】このようなシートベルト構造によると、上
記のキャブオーバタイプの自動車では車体前方から大き
な荷重が作用すると、乗員の前のめりとなることによる
荷重がシートベルトからシートならびにシートパンを介
してシートヒンジに掛かり、該シートヒンジの強度が不
足しているときには変形その他の傷みが発生することも
考えられる。
記のキャブオーバタイプの自動車では車体前方から大き
な荷重が作用すると、乗員の前のめりとなることによる
荷重がシートベルトからシートならびにシートパンを介
してシートヒンジに掛かり、該シートヒンジの強度が不
足しているときには変形その他の傷みが発生することも
考えられる。
【0005】そこで本発明は、シートヒンジに働く荷重
を確実に分散させて該シートヒンジを保護することがで
きる自動車の下部車体構造の提供を課題とする。
を確実に分散させて該シートヒンジを保護することがで
きる自動車の下部車体構造の提供を課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の請求
項1に記載の発明(以下、第1発明と称す)は、フロア
パネルに上方へ突出するデッキ部が形成されて該デッキ
部内がエンジンルームとされていると共に、上記デッキ
部の上にシートベルトを備えたシートがシートヒンジを
介して後傾可能に取り付けられている自動車の下部車体
構造であって、上記デッキ部の後部を構成するフロアパ
ネル下面に、車体左右のピラー部に接続されたデッキメ
ンバが該フロアパネルとともに車体左右方向に延びる閉
断面を形成して取り付けられていると共に、このデッキ
メンバの後方のフロアパネルの下面に左右のサイドフレ
ームに接続されたクロスメンバが配置されて、上記デッ
キメンバとクロスメンバとが、フロアパネルに取り付け
られて車体前後方向に延びる閉断面を形成するレインフ
ォースメントによって接続され、このレインフォースメ
ントに対応する上記デッキ部分にシートヒンジが設けら
れていることを特徴とする。
項1に記載の発明(以下、第1発明と称す)は、フロア
パネルに上方へ突出するデッキ部が形成されて該デッキ
部内がエンジンルームとされていると共に、上記デッキ
部の上にシートベルトを備えたシートがシートヒンジを
介して後傾可能に取り付けられている自動車の下部車体
構造であって、上記デッキ部の後部を構成するフロアパ
ネル下面に、車体左右のピラー部に接続されたデッキメ
ンバが該フロアパネルとともに車体左右方向に延びる閉
断面を形成して取り付けられていると共に、このデッキ
メンバの後方のフロアパネルの下面に左右のサイドフレ
ームに接続されたクロスメンバが配置されて、上記デッ
キメンバとクロスメンバとが、フロアパネルに取り付け
られて車体前後方向に延びる閉断面を形成するレインフ
ォースメントによって接続され、このレインフォースメ
ントに対応する上記デッキ部分にシートヒンジが設けら
れていることを特徴とする。
【0007】また、請求項2に記載の発明(以下、第2
発明と称す)は、シートベルトのタングプレートを係合
させるバックルがシートフレームに取り付けられている
ことを特徴とする。
発明と称す)は、シートベルトのタングプレートを係合
させるバックルがシートフレームに取り付けられている
ことを特徴とする。
【0008】また、請求項3に記載の発明(以下、第3
発明と称す)は、デッキメンバとクロスメンバの少なく
とも一方は断面略逆ハット形状を呈し、レインフォース
メントがデッキプレートおよびクロスメンバのそれぞれ
下面に接続されていることを特徴とする。
発明と称す)は、デッキメンバとクロスメンバの少なく
とも一方は断面略逆ハット形状を呈し、レインフォース
メントがデッキプレートおよびクロスメンバのそれぞれ
下面に接続されていることを特徴とする。
【0009】また、請求項4に記載の発明(以下、第4
発明と称す)は、デッキメンバとピラー部との接続部に
トルクボックスが取り付けられていることを特徴とす
る。
発明と称す)は、デッキメンバとピラー部との接続部に
トルクボックスが取り付けられていることを特徴とす
る。
【0010】さらに、請求項5に記載の発明(以下、第
5発明と称す)は、トルクボックスはサイドフレームに
接続されていることを特徴とする。
5発明と称す)は、トルクボックスはサイドフレームに
接続されていることを特徴とする。
【0011】
【作用】上記の第1発明によれば、シートヒンジが、デ
ッキメンバとクロスメンバとを車体前後方向にむすぶレ
インフォースメントに対応する部分において取り付けら
れているので、該シートヒンジに掛かる荷重は、フロア
パネル、デッキメンバならびにクロスメンバを経て広範
囲に分散されて車体に吸収される。しかも、デッキプレ
ート、クロスメンバならびにレインフォースメントのそ
れぞれはフロアパネルと閉断面を形成しているので、シ
ートヒンジまわりの剛性が高く、上記荷重吸収に良好に
対処できることになる。
ッキメンバとクロスメンバとを車体前後方向にむすぶレ
インフォースメントに対応する部分において取り付けら
れているので、該シートヒンジに掛かる荷重は、フロア
パネル、デッキメンバならびにクロスメンバを経て広範
囲に分散されて車体に吸収される。しかも、デッキプレ
ート、クロスメンバならびにレインフォースメントのそ
れぞれはフロアパネルと閉断面を形成しているので、シ
ートヒンジまわりの剛性が高く、上記荷重吸収に良好に
対処できることになる。
【0012】また、第2発明によれば、シートベルトの
バックルがシートフレームに取り付けられているため
に、車体前方から働いた荷重によってシートヒンジに大
きな荷重が作用しても、上記の広範囲への荷重分散によ
ってシートヒンジを保護することができる。
バックルがシートフレームに取り付けられているため
に、車体前方から働いた荷重によってシートヒンジに大
きな荷重が作用しても、上記の広範囲への荷重分散によ
ってシートヒンジを保護することができる。
【0013】また、第3発明によれば、デッキメンバお
よびクロスメンバの少なくとも一方が断面逆ハット形状
とされて剛性が高められているから、これに接続された
レインフォースメントの剛性も高まり、シートヒンジに
働く荷重に良好に対処することができる。
よびクロスメンバの少なくとも一方が断面逆ハット形状
とされて剛性が高められているから、これに接続された
レインフォースメントの剛性も高まり、シートヒンジに
働く荷重に良好に対処することができる。
【0014】また、第4発明によれば、デッキメンバの
端部において、該端部が接続されているピラー部とにわ
たってトルクボックスが設けられているから、該デッキ
メンバの剛性が高まり、デッキメンバに分散された荷重
をさらにピラー部にも分散できる。
端部において、該端部が接続されているピラー部とにわ
たってトルクボックスが設けられているから、該デッキ
メンバの剛性が高まり、デッキメンバに分散された荷重
をさらにピラー部にも分散できる。
【0015】さらに、第5発明のよれば、上記のトルク
ボックスがサイドフレームにも接続されているから、デ
ッキメンバに分散されて荷重をさらにサイドフレームに
分散させることができる。
ボックスがサイドフレームにも接続されているから、デ
ッキメンバに分散されて荷重をさらにサイドフレームに
分散させることができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。
る。
【0017】図1ないし図3はワンボックスカーのよう
なキャブオーバタイプの自動車におけるデッキ部まわり
の構造を示し、車室内に上方へ膨出するデッキ部1が設
けられ、このデッキ部1の内部がエンジンルーム2とさ
れてエンジン3が配置されると共に、該デッキ部1とダ
ッシュパネル4(図1参照)とがフロントフロアパネル
5によって接続され、デッキ部1の後部にリヤフロント
パネル6が接続される。
なキャブオーバタイプの自動車におけるデッキ部まわり
の構造を示し、車室内に上方へ膨出するデッキ部1が設
けられ、このデッキ部1の内部がエンジンルーム2とさ
れてエンジン3が配置されると共に、該デッキ部1とダ
ッシュパネル4(図1参照)とがフロントフロアパネル
5によって接続され、デッキ部1の後部にリヤフロント
パネル6が接続される。
【0018】また、上記ダッシュパネル4よりも車体前
部側がフロントグリル(図示せず)を有する補機収納室
7(図2参照)とされ、この補機収納室7と上記デッキ
部1とがフロントフロアパネル5の車幅方向中央部分に
形成した、デッキ部1よりも背の低いトンネル部8によ
って連通され、上記フロントグリルから補機収納室7に
取り入れた走行風がトンネル部8を通ってエンジンルー
ム2内に流入するようになされている。これによれば走
行風によってエンジンルーム2内が掃気されることにな
って、該エンジンルーム2内にこもろうとする熱気が取
り除かれ、この熱によるエンジン出力の低下ないしエン
ジンまわりの電装品に対する悪影響が阻止されることに
なる。
部側がフロントグリル(図示せず)を有する補機収納室
7(図2参照)とされ、この補機収納室7と上記デッキ
部1とがフロントフロアパネル5の車幅方向中央部分に
形成した、デッキ部1よりも背の低いトンネル部8によ
って連通され、上記フロントグリルから補機収納室7に
取り入れた走行風がトンネル部8を通ってエンジンルー
ム2内に流入するようになされている。これによれば走
行風によってエンジンルーム2内が掃気されることにな
って、該エンジンルーム2内にこもろうとする熱気が取
り除かれ、この熱によるエンジン出力の低下ないしエン
ジンまわりの電装品に対する悪影響が阻止されることに
なる。
【0019】一方、デッキ部1は、それぞれが車幅方向
の中央部を一段高くされたフロントデッキパネル1Aお
よびリヤデッキパネル1Bと、フロントデッキパネル1
Aとリヤデッキパネル1Bとの端部同士を接続する左右
のサイドデッキパネル1C,1Cと、フロントデッキパ
ネル1Aとリヤデッキパネル1Bとのそれぞれ中央部分
を接続するセンタデッキパネル1Dとによって構成さ
れ、センタデッキパネル1Dの左右の上記のデッキパネ
ル1A〜1Cで囲まれたデッキ部上面が開口されて、エ
ンジン等の保守点検のための2つのサービスホール9,
9とされる。なお、上記デッキ部1を形成する各デッキ
パネル1A〜1Dは、フロントフロアパネル5とリヤフ
ロアパネル6とをむすぶ実質的なフロアパネルとなって
いることは勿論である。
の中央部を一段高くされたフロントデッキパネル1Aお
よびリヤデッキパネル1Bと、フロントデッキパネル1
Aとリヤデッキパネル1Bとの端部同士を接続する左右
のサイドデッキパネル1C,1Cと、フロントデッキパ
ネル1Aとリヤデッキパネル1Bとのそれぞれ中央部分
を接続するセンタデッキパネル1Dとによって構成さ
れ、センタデッキパネル1Dの左右の上記のデッキパネ
ル1A〜1Cで囲まれたデッキ部上面が開口されて、エ
ンジン等の保守点検のための2つのサービスホール9,
9とされる。なお、上記デッキ部1を形成する各デッキ
パネル1A〜1Dは、フロントフロアパネル5とリヤフ
ロアパネル6とをむすぶ実質的なフロアパネルとなって
いることは勿論である。
【0020】そして、上記のそれぞれのサービスホール
9,9がシート10を載せたシートパン11(図3参
照)によって塞がれると共に、これらのシートパン11
が後述するシートヒンジ構造によって後ろへシート10
ごと倒せるように取り付けられ、この後傾状態ではサー
ビスホール9が開口されて上記の保守点検ができるよう
になされている。
9,9がシート10を載せたシートパン11(図3参
照)によって塞がれると共に、これらのシートパン11
が後述するシートヒンジ構造によって後ろへシート10
ごと倒せるように取り付けられ、この後傾状態ではサー
ビスホール9が開口されて上記の保守点検ができるよう
になされている。
【0021】次に、上記のシートヒンジ12の取り付け
構造を説明する。
構造を説明する。
【0022】上記のデッキ部1においては、リヤデッキ
パネル1Bの下面に断面が略逆ハット状とされたデッキ
メンバ13が、該リヤデッキパネル1Bとともに左右方
向に延びる閉断面を形成する状態で接合される。その場
合、このデッキメンバ13は、フロントフロアパネル5
およびリヤフロアパネル6の左右部を下方から支持して
いるサイドフレーム14,14にのった状態で、車体左
右のピラー部15におけるピラーインナパネル15Aに
端部が接続されると共に、その接続部において、上記デ
ッキメンバ13の下面と、ピラーインナパネル16と、
サイドシルインナパネル27と、上記サイドフレーム1
4の車室外側面との4者にわたって、これらともに閉断
面を形成するトルクボックス17が接合される。なお、
ピラー部15においては、上記のピラーインナパネル1
5Aとピラーアウタパネル15Bとによって上下方向に
延びる閉断面が形成されると共に、内部に閉断面を左右
方向に分割するピラーレインフォースメント15Cが設
けられる。
パネル1Bの下面に断面が略逆ハット状とされたデッキ
メンバ13が、該リヤデッキパネル1Bとともに左右方
向に延びる閉断面を形成する状態で接合される。その場
合、このデッキメンバ13は、フロントフロアパネル5
およびリヤフロアパネル6の左右部を下方から支持して
いるサイドフレーム14,14にのった状態で、車体左
右のピラー部15におけるピラーインナパネル15Aに
端部が接続されると共に、その接続部において、上記デ
ッキメンバ13の下面と、ピラーインナパネル16と、
サイドシルインナパネル27と、上記サイドフレーム1
4の車室外側面との4者にわたって、これらともに閉断
面を形成するトルクボックス17が接合される。なお、
ピラー部15においては、上記のピラーインナパネル1
5Aとピラーアウタパネル15Bとによって上下方向に
延びる閉断面が形成されると共に、内部に閉断面を左右
方向に分割するピラーレインフォースメント15Cが設
けられる。
【0023】また、上記のデッキメンバ13の後方に左
右のサイドフレーム14,14を接続するクロスメンバ
18が配置される。このクロスメンバ18は断面が略逆
ハット形状とされてリヤフロアパネル6の下面に、該フ
ロアパネル6とともに車幅方向に延びる閉断面を形成す
る状態で接合される。
右のサイドフレーム14,14を接続するクロスメンバ
18が配置される。このクロスメンバ18は断面が略逆
ハット形状とされてリヤフロアパネル6の下面に、該フ
ロアパネル6とともに車幅方向に延びる閉断面を形成す
る状態で接合される。
【0024】さらに、前述の各シート10,10の後方
において図3ないし図5に示すように、上記のデッキメ
ンバ13とクロスメンバ18とのそれぞれの下面にわた
ってレインフォースメント19が接続される。このレイ
ンフォースメント19は、デッキメンバ13とクロスメ
ンバ18との間においてはリヤデッキパネル1Bの下面
に接合されることにより、該リヤデッキパネル1Dとと
もに車体前後方向に延びる閉断面が形成される。そし
て、上記レインフォースメント19が接続されている部
分において、リヤデッキパネル1Bの上面にシートブラ
ケット20がボルト・ナット締結具21により取り付け
られ、前述のシートパン11に溶接等の手段によって固
着されている片側のシートブラケット22と接続され、
これによりシートヒンジ12が構成される。また、他方
側においてもシートブラケット20A,22Aからなる
シートヒンジ12Aによってリヤデッキパネル1Bにシ
ートパン11が取り付けられる。なお、図3では、左側
のシート10のシートヒンジ構造のみを示しているが、
右側のシート10も同様なシートヒンジ構造によってデ
ッキ部1に取り付けられる。これは次に述べるシートベ
ルト構造についても同様である。
において図3ないし図5に示すように、上記のデッキメ
ンバ13とクロスメンバ18とのそれぞれの下面にわた
ってレインフォースメント19が接続される。このレイ
ンフォースメント19は、デッキメンバ13とクロスメ
ンバ18との間においてはリヤデッキパネル1Bの下面
に接合されることにより、該リヤデッキパネル1Dとと
もに車体前後方向に延びる閉断面が形成される。そし
て、上記レインフォースメント19が接続されている部
分において、リヤデッキパネル1Bの上面にシートブラ
ケット20がボルト・ナット締結具21により取り付け
られ、前述のシートパン11に溶接等の手段によって固
着されている片側のシートブラケット22と接続され、
これによりシートヒンジ12が構成される。また、他方
側においてもシートブラケット20A,22Aからなる
シートヒンジ12Aによってリヤデッキパネル1Bにシ
ートパン11が取り付けられる。なお、図3では、左側
のシート10のシートヒンジ構造のみを示しているが、
右側のシート10も同様なシートヒンジ構造によってデ
ッキ部1に取り付けられる。これは次に述べるシートベ
ルト構造についても同様である。
【0025】また、上記のシート10においては、シー
トフレーム23にシートベルト用のバックル24が取り
付けられると共に、ピラー部15側にリトラクタ28な
らびにアンカ29が取り付けられて、これらにわたって
シートベルト25が架け渡され、シートベルト着用時に
は該シートベルト25がタングプレート26によってバ
ックル24に係合されるようになされている。
トフレーム23にシートベルト用のバックル24が取り
付けられると共に、ピラー部15側にリトラクタ28な
らびにアンカ29が取り付けられて、これらにわたって
シートベルト25が架け渡され、シートベルト着用時に
は該シートベルト25がタングプレート26によってバ
ックル24に係合されるようになされている。
【0026】このような構成によれば、車体前方から大
きな荷重が働くと、シートベルト25のバックル24
(換言すればシートベルト24)がシートフレーム23
に取り付けられているため、乗員が前のめりとなること
による荷重がシート10ならびにシートパン11を介し
てシートヒンジ22,22Aに作用することになるが、
前述のようにピラー部15同士を接続するデッキメンバ
13と、サイドフレーム14同士を接続するクロスメン
バ18とにわたってレインフォースメント19を接続
し、このレインフォースメント19の取り付け部分にお
いてシートヒンジ22を取り付けているから、シートヒ
ンジ12に働く荷重はリヤデッキパネル1Bのみなら
ず、レインフォースメント19、デッキメンバ13、ク
ロスメンバ18およびリヤフロアパネル6に分散される
ことになって、荷重が広範囲の部材により吸収され、該
荷重によるシートヒンジ12の傷みを抑制することが可
能となる。
きな荷重が働くと、シートベルト25のバックル24
(換言すればシートベルト24)がシートフレーム23
に取り付けられているため、乗員が前のめりとなること
による荷重がシート10ならびにシートパン11を介し
てシートヒンジ22,22Aに作用することになるが、
前述のようにピラー部15同士を接続するデッキメンバ
13と、サイドフレーム14同士を接続するクロスメン
バ18とにわたってレインフォースメント19を接続
し、このレインフォースメント19の取り付け部分にお
いてシートヒンジ22を取り付けているから、シートヒ
ンジ12に働く荷重はリヤデッキパネル1Bのみなら
ず、レインフォースメント19、デッキメンバ13、ク
ロスメンバ18およびリヤフロアパネル6に分散される
ことになって、荷重が広範囲の部材により吸収され、該
荷重によるシートヒンジ12の傷みを抑制することが可
能となる。
【0027】しかも、デッキメンバ13はリヤデッキパ
ネル1Bとともに車幅方向に延びる閉断面を形成してお
り、かつクロスメンバ18はリヤフロアパネル6ととも
に同じく車幅方向に延びる閉断面を形成し、レインフォ
ースメント19もリヤデッキパネル1Bとともに前後方
向に延びる閉断面を形成しているから、これらの部分の
剛性確保が良好に行えて、上記荷重吸収が確実にできる
ことになる。特に、図4においてシートヒンジ12に矢
印a方向の荷重が働くとリヤデッキパネル1Bが矢印b
方向に持ち上げられようとするが、この傾向に対して上
記の各閉断面による剛性アップによって阻止することが
できる。
ネル1Bとともに車幅方向に延びる閉断面を形成してお
り、かつクロスメンバ18はリヤフロアパネル6ととも
に同じく車幅方向に延びる閉断面を形成し、レインフォ
ースメント19もリヤデッキパネル1Bとともに前後方
向に延びる閉断面を形成しているから、これらの部分の
剛性確保が良好に行えて、上記荷重吸収が確実にできる
ことになる。特に、図4においてシートヒンジ12に矢
印a方向の荷重が働くとリヤデッキパネル1Bが矢印b
方向に持ち上げられようとするが、この傾向に対して上
記の各閉断面による剛性アップによって阻止することが
できる。
【0028】加えて、デッキメンバ13ならびにクロス
メンバ18は断面が略ハット形状とされているから上記
の剛性確保が確実に行えると共に、特にデッキメンバ1
3はピラー部15との接続部において、該デッキメンバ
13とピラーインナパネル16とサイドフレーム14と
にわたってトルクボックス17を取り付けているので、
この接続部分の剛性確保が行え、かつシートヒンジ12
から分散された荷重をピラー部15ならびにサイドフレ
ーム14にも分散できることになり、一層シートヒンジ
12の保護が適切に行える。
メンバ18は断面が略ハット形状とされているから上記
の剛性確保が確実に行えると共に、特にデッキメンバ1
3はピラー部15との接続部において、該デッキメンバ
13とピラーインナパネル16とサイドフレーム14と
にわたってトルクボックス17を取り付けているので、
この接続部分の剛性確保が行え、かつシートヒンジ12
から分散された荷重をピラー部15ならびにサイドフレ
ーム14にも分散できることになり、一層シートヒンジ
12の保護が適切に行える。
【0029】
【発明の効果】以上の記載によって明かなように、本発
明の第1発明によれば、シートヒンジが、デッキメンバ
とクロスメンバとを車体前後方向にむすぶレインフォー
スメントに対応する部分において取り付けられているの
で、該シートヒンジに掛かる荷重は、フロアパネル、デ
ッキメンバならびにクロスメンバを経て広範囲に分散さ
れて車体に吸収される。このため、荷重によるシートヒ
ンジの傷みを抑制できる。しかも、デッキプレート、ク
ロスメンバならびにレインフォースメントのそれぞれは
フロアパネルと閉断面を形成しているので、シートヒン
ジまわりの剛性が高く、上記荷重に良好に対処して吸収
できることになる。
明の第1発明によれば、シートヒンジが、デッキメンバ
とクロスメンバとを車体前後方向にむすぶレインフォー
スメントに対応する部分において取り付けられているの
で、該シートヒンジに掛かる荷重は、フロアパネル、デ
ッキメンバならびにクロスメンバを経て広範囲に分散さ
れて車体に吸収される。このため、荷重によるシートヒ
ンジの傷みを抑制できる。しかも、デッキプレート、ク
ロスメンバならびにレインフォースメントのそれぞれは
フロアパネルと閉断面を形成しているので、シートヒン
ジまわりの剛性が高く、上記荷重に良好に対処して吸収
できることになる。
【0030】また、第2発明によれば、シートベルトの
バックルがシートフレームに取り付けられているため
に、車体前方からの働いた荷重によってシートヒンジに
大きな荷重が作用しても、上記広範囲への荷重分散によ
ってシートヒンジを保護することができる。
バックルがシートフレームに取り付けられているため
に、車体前方からの働いた荷重によってシートヒンジに
大きな荷重が作用しても、上記広範囲への荷重分散によ
ってシートヒンジを保護することができる。
【0031】また、第3発明によれば、デッキメンバお
よびクロスメンバの少なくとも一方が断面逆ハット形状
とされて剛性が高められているから、これに接続された
レインフォースメントの剛性も高まり、上記荷重分散に
良好に対処することができる。
よびクロスメンバの少なくとも一方が断面逆ハット形状
とされて剛性が高められているから、これに接続された
レインフォースメントの剛性も高まり、上記荷重分散に
良好に対処することができる。
【0032】また、第4発明によれば、デッキメンバの
端部において、該端部が接続されているピラー部とにわ
たってトルクボックスが設けられているから、該デッキ
メンバの剛性が高まると共に、この剛性確保によってデ
ッキメンバに分散された荷重をさらにピラー部に分散で
き、シートヒンジの保護がより確実になる。
端部において、該端部が接続されているピラー部とにわ
たってトルクボックスが設けられているから、該デッキ
メンバの剛性が高まると共に、この剛性確保によってデ
ッキメンバに分散された荷重をさらにピラー部に分散で
き、シートヒンジの保護がより確実になる。
【0033】さらに、第5発明によれば、上記のトルク
ボックスがサイドフレームにも接続されているから、デ
ッキメンバに分散された荷重をトルクボックスからサイ
ドフレームにも分散できて、シートヒンジの保護が一層
容易になる。
ボックスがサイドフレームにも接続されているから、デ
ッキメンバに分散された荷重をトルクボックスからサイ
ドフレームにも分散できて、シートヒンジの保護が一層
容易になる。
【図1】 本発明の実施例にかかる自動車のデッキ部
を前方側から見た斜視図である。
を前方側から見た斜視図である。
【図2】 図1におけるA−A線矢視切断図である。
【図3】 上記デッキ部を後方側から見た斜視図であ
る。
る。
【図4】 図3におけるB−B線矢視切断拡大図であ
る。
る。
【図5】 図4におけるC−C線矢視切断図である。
【図6】 デッキメンバとピラー部との接続部の後面
図である。
図である。
1 デッキ部 1 リヤデッキパネル 2 エンジンルーム 9 サービスホール 10 シート 11 シートパン 12 シートヒンジ 13 デッキメンバ 14 サイドフレーム 15 ピラー部 17 トルクボックス 18 クロスメンバ 19 レインフォースメント 23 シートフレーム 24 バックル 25 シートベルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−279086(JP,A) 特開 昭63−240480(JP,A) 特開 平7−108860(JP,A) 実開 昭63−104179(JP,U) 実開 平5−37612(JP,U) 実開 平4−14578(JP,U) 実開 昭61−97078(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 25/20
Claims (5)
- 【請求項1】 フロアパネルに上方へ突出するデッキ部
が形成されて該デッキ部内がエンジンルームとされてい
ると共に、上記デッキ部の上にシートベルトを備えたシ
ートがシートヒンジを介して後傾可能に取り付けられて
いる自動車の下部車体構造であって、上記デッキ部の後
部を構成するフロアパネル下面に、車体左右のピラー部
に接続されたデッキメンバが該フロアパネルとともに車
体左右方向に延びる閉断面を形成して取り付けられてい
ると共に、このデッキメンバの後方のフロアパネルの下
面に左右のサイドフレームに接続されたクロスメンバが
配置されて、上記デッキメンバとクロスメンバとが、フ
ロアパネルに取り付けられて車体前後方向に延びる閉断
面を形成するレインフォースメントによって接続され、
このレインフォースメントに対応する上記デッキ部分に
シートヒンジが設けられていることを特徴とする自動車
の下部車体構造。 - 【請求項2】 シートベルトのタングプレートを係合さ
せるバックルがシートフレームに取り付けられているこ
とを特徴とする請求項1に記載の自動車の下部車体構
造。 - 【請求項3】 デッキメンバとクロスメンバの少なくと
も一方は断面略逆ハット形状を呈し、レインフォースメ
ントがデッキプレートおよびクロスメンバのそれぞれ下
面に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の
自動車の下部車体構造。 - 【請求項4】 デッキメンバとピラー部との接続部にト
ルクボックスが取り付けられていることを特徴とする請
求項1に記載の自動車の下部車体構造。 - 【請求項5】 トルクボックスはサイドフレームに接続
されていることを特徴とする請求項4に記載の自動車の
下部車体構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28441193A JP3219344B2 (ja) | 1993-10-18 | 1993-10-18 | 自動車の下部車体構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28441193A JP3219344B2 (ja) | 1993-10-18 | 1993-10-18 | 自動車の下部車体構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07112673A JPH07112673A (ja) | 1995-05-02 |
JP3219344B2 true JP3219344B2 (ja) | 2001-10-15 |
Family
ID=17678222
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28441193A Expired - Fee Related JP3219344B2 (ja) | 1993-10-18 | 1993-10-18 | 自動車の下部車体構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3219344B2 (ja) |
-
1993
- 1993-10-18 JP JP28441193A patent/JP3219344B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07112673A (ja) | 1995-05-02 |
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