JP3218622B2 - 音声合成装置の処理方法 - Google Patents

音声合成装置の処理方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、音声合成装置の処理方
法に関し、特に規則音声合成処理のために音声データの
多重処理を行い、合成出力をデータ転送する場合に好適
であり、音声応答またはコンピュータによる音声出力に
応用できる音声合成装置の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、多種多様なメッセ−ジを選択
し、編集・合成して自動的に送出する方法として、音声
合成処理が用いられている。これに関しては、例えば、
特開平2−210498号公報に記載された『文字通信
音声出力システム』または特開昭64−42697号公
報に記載された『音声合成方式』がある。前者では、通
信回線を介して送られてきた画像と音声のデ−タを通信
制御部で受信し、それを音声出力用デ−タと画面表示用
デ−タとに分け、音声出力用デ−タに対して、読み、ア
クセント、イントネ−ション、ポ−ズ等を表わす記号列
を生成して、規則音声合成部で音声を合成する。また、
画面表示用デ−タに対しては、画面の合成表示を行って
出力する。これにより、通信デ−タを多量に増加せず
に、文字情報とともに音声情報も出力するので、理解力
を向上させることが可能である。また、後者では、音声
情報を出力する場合に、雑音、音楽、騒音等をバックグ
ラウンド音として音声情報に乗せて出力している。図5
は、従来の音声合成装置の一例を示すブロック図であ
る。音声合成装置1は、ホスト・インタフェ−ス部1
1、音声合成部12、D/A変換部13、およびアンプ
部14を内蔵している。アンプ部14にはスピ−カ2が
接続されている。ホスト・コンピュ−タ(図示省略)か
ら音声情報が送られてくると、その音声情報をホスト・
インタフェ−ス部11で受け取り、音声合成部12によ
りディジタル音声処理をした後、その情報をD/A変換
部13でアナログ信号に変換し、アンプ部14で信号増
幅し、スピ−カ2に入力して音声として出力している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図5に
示す音声合成装置1では、複数台の音声出力が必要なと
きには、図5に示す構成の装置が複数台必要となるの
で、高価となること、また音声合成装置1の音声出力が
アナログ信号のため、遠隔地に送信する場合にはノイズ
が乗る等により、良好な音質は得られない。このよう
に、従来の方法で、音声データを音声合成用音韻・音律
情報により転送する場合で、複数の出力があるときに
は、規則音声合成装置が出力の数だけ必要となる。ま
た、雑音、音楽、騒音等をバックグラウンド音として乗
せる場合で、複数の出力があるときにも、その出力の数
だけ装置が必要となっていた。その結果、高価なシステ
ムになってしまうという問題があった。さらに、音声出
力がアナログ信号であるために、遠隔地に送信した場合
には、ノイズが乗り易く、音質が低下する。本発明の目
的は、このような従来の課題を解決し、音声合成した出
力を複数の装置に転送する場合でも、簡単な装置で構成
でき、大幅にコストダウンが可能な音声合成装置の処理
方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明による音声合成装置の処理方法は、音声を合
成した後、合成されたそれぞれ異なる音声を複数の音声
出力器に転送して、各スピーカーより出力する音声合成
装置の処理方法において、先ず複数組の音声を合成処理
した後、音声出力器毎に転送するデータに宛先を付加
し、該宛先に対応して各音声出力器に転送し、各音声出
力器では転送されたデータをメモリーに一時蓄積してお
き、全ての宛先に対する転送が終了したならば、全音声
出力器より同時にスピーカーに出力することを特徴とし
ている。
【0005】
【作用】本発明においては、音声合成した出力を複数箇
所に送出する場合に、音声合成装置を複数台設けたり、
アナログ回線を介して複数箇所の出力装置に転送して、
ノイズが乗る等により音質が低下したりすることを防止
する。そのために、(イ)音声合成装置の機能を音声合
成部と、アンプ・スピ−カ−からなる出力部とに分離す
る。また、(ロ)音声合成部から出力部に出力デ−タを
転送する場合に、ディジタル信号を用いる。さらに、
(ハ)出力部にD/A変換部を設けて、ディジタル信号
で送られてきた信号をアナログ信号に変換し、アナログ
信号で出力する。(ニ)出力部にメモリ−部を設けて、
転送されたディジタル信号をそこに蓄積し、速度調整や
時間差の調整を行う。また、(ホ)複数の出力部を1台
の音声合成部にマルチ接続して全出力部に同時に転送す
る。さらに、(ヘ)複数の出力部を1台の音声合成部に
マルチ接続して、各出力部に順次出力デ−タを転送し、
各出力部では転送されたデ−タを一時蓄積しておき、ス
ピ−カ−から同時に異なる音声を出力する。本発明で
は、高速訂ィジタル回線を使用することができるととも
に、ディジタル信号を転送するので、エラ−処理により
デ−タの補正が可能となり、ノイズに対して強くなる。
また、出力部にメモリ−を設けるので、ディジタル回線
を高速に送り、回線の使用コストを低減することができ
る。さらに、音声合成部で音声合成した後、音声デ−タ
をデ−タ転送することにより、複数台の音声出力が必要
なときにも、音声合成部が1台だけですむので、コスト
ダウンが可能である。また、SCSIやインサ−ネット
等のインタフェ−スも使用することができ、その結果、
簡単に設置することができる。
【0006】
【実施例】以下、本発明の実施例を、図面により詳細に
説明する。図1は、本発明の第1の実施例を示す音声合
成装置のブロック図である。図1において、10は音声
合成器、20は出力器、2はスピ−カ−、11はホスト
・インタフェ−ス部、12は音声合成部、13はD/A
変換部、14はアンプ部である。本実施例においては、
図4に示した従来の音声合成装置の構成を、ホスト・イ
ンタフェ−ス部11と音声合声部12のみからなる音声
合成器10と、D/A変換部13とアンプ部14のみか
らなる音声出力器20とに分離し、かつこの2つの装置
10,20間のデ−タ転送をディジタル化した。このよ
うにすれば、デ−タ転送において高速ディジタル回線を
使用することができ、かつディジタル信号にエラ−処理
を付加することができるので、ノイズによる音質の劣化
を防止することが可能である。また、複数台の音声出力
が必要なときには、音声出力器20のみを出力の数だけ
設けて、それらの出力器20と1台の音声合成器10の
間をディジタル回線で接続すればよいので、装置全体を
出力の数だけ設ける場合に比べて、コストダウンとな
る。
【0007】図2は、本発明の第2の実施例を示す音声
合成装置のブロック図である。本実施例においては、図
1に示した構成と比較して、音声合成器10と音声出力
器21とに分離する点では同じであるが、音声出力器2
1の初段にメモリ−部15を設けた点で異なっている。
このメモリ−部15は、デ−タ転送の速度と音声出力の
時間差を補正したり、決められた音声出力を蓄積する等
のために使用される。この結果、ディジタル回線を転送
するデ−タの速度を高速にすることができ、回線の使用
コストを低減することが可能になる。
【0008】図3は、本発明の第3の実施例を示す音声
合成装置のブロック図である。本実施例においては、複
数の音声出力が必要な場合に用いられる装置構成を示し
ている。音声合声部10はホスト・インタフェ−ス部1
1と音声合成部12とからなり、音声出力部31〜35
はそれぞれメモリ部15、D/A変換部13、およびア
ンプ部14からなる。1台の音声合成部10に対して、
複数の音声出力部31〜35がマルチ接続されている。
1台の音声合成部10により音声が合成・作成された
後、それを出力する場所、つまり音声出力部31〜35
にディジタル信号で転送し、それぞれメモリ−部15に
その信号を蓄積して、スピ−カ−2に出力する。なお、
この場合の転送するラインとしては、SCSIあるいは
インサ−ネット等の回線網が使用可能である。また、全
てのスピ−カ−2から同一の音声情報を出力する場合に
は、並列に同時に同一デ−タを転送すればよいが、各場
所のスピ−カ−毎に異なる音声情報を出力したいときに
は、各音声出力部31〜35に順次異なるデ−タを転送
した後、各スピ−カ−2から同時に音声を出力させるこ
とも可能である。
【0009】図4は、本発明の第4の実施例を示す音声
合成複数出力時の動作フロ−チャ−トである。図3にお
いて、1台の音声合成部10から複数台の音声出力部3
1〜35に対して、異なる音声出力を転送する場合に
は、図4に示すような動作を行う。先ず、音声合成部1
0は、ホストからの出力音声情報が入力したか否かを判
定し(ステップ101)、入力したならば、その入力デ
−タにより、読み、アクセント、イントネ−ション、ポ
−ズ等を表わす記号列を生成し(ステップ102)、音
声合成処理を行う(ステップ103)。次に、場所毎に
転送デ−タに宛先を記述したヘッダを付加し(ステップ
104)、順次、直列に各音声出力部に転送する(ステ
ップ105)。1つの音声出力部に対してデ−タ転送が
終了したならば(ステップ106)、次の音声出力部に
対して次のデ−タを転送する(ステップ105)。全て
の音声出力部に対してデ−タを転送したならば(ステッ
プ107)、音声出力部に対して同時にスピ−カ−に出
力させる(ステップ108)。このように、音声合成器
よりの音声合成後の音声デ−タをデ−タ転送することに
より、複数台のそれぞれ異なる音声出力が必要な場合に
も、音声合成部が1台ですみ、かつディジタル信号で送
信することによりノイズに対しても強力となる。
【0010】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
音声合成部が1台ですむのでコストダウンが可能であ
り、またディジタル化して転送するので高速ディジタル
回線の使用が可能であり、かつノイズに対しても影響を
受けない。さらに、音声出力部にメモリを設けることに
より、回線使用コストを低減することができる。さら
に、複数台の異なる音声出力が必要な場合にも、音声合
成部が1台ですむので、コストダウンが可能となる。
【0011】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す音声合成装置のブ
ロック図である。
【図2】本発明の第2の実施例を示す音声合成装置のブ
ロック図である。
【図3】本発明の第3の実施例を示す複数出力時の音声
合成装置のブロック図である。
【図4】本発明の第4の実施例を示す複数出力時の音声
合成装置の処理方法のフロ−チャ−トである。
【図5】従来の音声合成装置の一例を示すブロック図で
ある。
【符号の説明】
1,10 音声合成装置、音声合成器、音声合成部 2 スピ−カ− 20,21,31〜35 音声出力器、音声出力部 11 ホスト・インタフェ−ス部 12 音声合成部 13 D/A変換部 14 アンプ部 15 メモリ−部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音声を合成した後、合成されたそれぞれ
    異なる音声を複数の音声出力器に転送して、各スピーカ
    ーより出力する音声合成装置の処理方法において、 先ず複数組の音声を合成処理した後、音声出力器毎に転
    送するデータに宛先を付加し、 該宛先に対応して各音声出力器に転送し、 各音声出力器では転送されたデータをメモリーに一時蓄
    積しておき、 全ての宛先に対する転送が終了したならば、全音声出力
    器より同時にスピーカーに出力することを特徴とする音
    声合成装置の処理方法。
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