JP3217566U - 携帯型収容袋 - Google Patents
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Abstract
【課題】アルミ等の金属を使用することなくバリア性を確保し、更には、外観において差別化ができる携帯型収容袋を提供する。【解決手段】本考案は、内容物を収容する収容部を備え、紙基材13を用いた紙製の携帯型収容袋であり、紙基材13の内面にバリア性を有する非金属バリア層14が一体化されて成るシート本体15と、シート本体15の内面に設けられ、非金属バリア層14を保護するための樹脂製の保護層16と、を有する積層構造のシート材11を重ね、周囲を溶着して袋状に成形されたことを特徴とする【選択図】 図4
Description
本考案は、飲料、化粧液等の流動体、ゼリー、クリーム等の半流動体、更にはアイスクリーム等の固形体等(以下、内容物と称する)を収容するための携帯型収容袋に関する。
従来、上記した内容物を収容するものとして、ユーザが手軽に携行できる携帯型収容袋が知られており、スーパー、コンビニエンスストア、ドラッグストア等において、様々のものが販売されている。前記携帯型収容袋は、柔軟性を有する合成樹脂製のフィルムシート材、例えば、溶着し易いように、ポリエチレンやポリプロピレンなどによって構成されており、その表面側には、内容物に対するバリア性(ガスバリア性、遮光性、保香性など)を高めるようにアルミ材が積層されている(複合層構造)。
前記合成樹脂製のシート材は、重ねられて周縁部が溶着されると共に、周縁部の一部に内容物を注出する注出口(スパウトとも称される)を溶着し、ユーザは注出口に装着されたキャップを開封して内容物を飲食できるようになっている。前記携帯型収容袋としては、単に周囲を溶着した非自立袋、或いは、例えば、特許文献1に開示されているように、両側にマチ部を形成し、かつ、底壁を備えた自立袋など、様々な形態が知られている。
通常、内容物を収容した収容袋は、中身を消費すると、そのままゴミ箱に廃棄されるが、上記したように、シート材にアルミ箔をラミネートしたり、アルミを蒸着したフィルムをラミネートする等、バリア性を有するアルミ材が使用されているため、環境問題を考慮すると適切ではない。すなわち、アルミは、紙のように燃えるごみではなく、分別する必要性があるが、従来では、紙材と共に廃棄処分されており、環境上、好ましくはない。また、上記した携帯型収容袋は、どれも同じような外観となっており、風合い等を考慮すると、区別化することが難しい状況となっている。
本考案は、上記した問題に着目してなされたものであり、アルミ等の金属材料を使用することなくバリア性を確保し、更には、外観において差別化ができる携帯型収容袋を提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本考案は、内容物を収容する収容部を備え、基材に紙材を用いた紙製の携帯型収容袋であり、紙基材の内面にバリア性を有する非金属バリア層が一体化されて成るシート本体と、前記シート本体の内面に設けられ、前記非金属バリア層を保護するための樹脂製の保護層と、を重ね、周囲を溶着して袋状に成形されたことを特徴とする。
上記した構成の携帯型収容袋は、シート本体が、紙基材の内面にバリア性を有する非金属バリア層を備えており、この非金属性のバリア層によって内容物が保護されるため、従来のように、アルミ箔をラミネートしたり、アルミを蒸着したフィルムをラミネートする等、バリア性のあるアルミ材を用いる必要がなくなる。したがって、アルミ廃棄に伴う問題が生じることなく、しかも、シート本体が紙を主体として構成されるため、環境に優しく、加工し易いとともに、多様な原紙を選択して風合いを高めることもできる。
また、上記した構成では、非金属バリア層を保護するための樹脂製の保護層が設けられるため、非金属バリア層の脱落や劣化を防止でき、シート本体が保有するバリア性を長期間にわたって維持できるとともに、シート本体同士を溶着して、各種の内容物(例えば、流動体、半流動体、固形体等)を収容する携帯型収容袋を容易に成形することが可能となる。
本考案によれば、アルミ等の金属を使用することなく、バリア性を確保できると共に、外観に風合いを持たせた携帯型収容袋を提供できる。
以下、図面を参照して、本考案の一実施形態について説明する。
図1から図3は、飲料物等を収容する携帯型収容袋(以下、収容袋とも称する)を示す図であり、図1は斜視図、図2は平面図、図3は図2のA−A線に沿った断面図である。
図1から図3は、飲料物等を収容する携帯型収容袋(以下、収容袋とも称する)を示す図であり、図1は斜視図、図2は平面図、図3は図2のA−A線に沿った断面図である。
これらの図に示すように、本実施形態の収容袋10は、後述する積層構造を有する略矩形状のシート材(紙製バリア包装材料)11を重ね、その周囲(両側端部11a,11bの内面、及び、上下端部11c,11dの内面;斜線部分)を溶着等することで収容空間Sを有する袋状に成形されている。この場合、本実施形態の収容袋10は、重ねたシート材の両側端部の間にV字状に折曲した側壁シート12を介在しており、これにより、側部にマチを備えた、いわゆるガゼット袋として構成されている。
なお、収容袋10は、1枚のシート材の中央部を折り畳み、両側を溶着して袋状に構成(二方袋)しても良いし、2枚のシート材を重ね、周囲を溶着することで袋状に構成したもの(三方袋)であっても良い。或いは、図1に示す形態において、更に底壁を備えた自立体として構成しても良い。
上記したようなシート材11,12を重ね、周縁部を溶着するに際して、その溶着領域の一部には、内容物を注出するための注出口(スパウト)20が介在して溶着されている。スパウト20は、断面舟形形状、円形状、楕円形状等に形成された溶着部21と、注出口部22とを備え、更に、注出口部22を開封可能なキャップ23が装着されている。すなわち、キャップ23を開封することで、収容空間Sに収容された内容物は、注出口部22を介して注出可能となる。
図4に示されるように、収容袋10を構成する積層構造のシート材11(12)は、紙基材13の内面にバリア性を備えた非金属バリア層14が一体化されて成るシート本体15と、このシート本体15の内面に設けられる樹脂製の保護層16とを有する。この場合、保護層16は、シート本体15の非金属バリア層14上に、樹脂材料、例えば、ポリエチレン系又はポリプロピレン系の樹脂等をラミネートすることによって形成される。この保護層16は、収容空間S内に収容される内容物から非金属バリア層14を保護する機能を備えると共に、製袋時において、シート材同士を熱溶着させる機能を備える。
前記シート本体15を構成する紙基材13は、様々な原紙(一般的な植物繊維製のもの等)を用いることができ、非金属バリア層14の構成材料としては、バリア性の効果を備えたPVA(ポリビニルアルコール)等の材料を用いることができる。この場合、非金属バリア層14は、紙基材13に対して、表面に積層して一体化することが可能である。
なお、上記したような機能が発揮されるシート本体15としては、例えば、日本製紙株式会社の「シールドプラス(登録商標)プレミア」を用いることが可能である。このような素材は、紙基材13に被着される非金属バリア層14がバリア機能(ガスバリア性、遮光性、保香性など)を発揮することが可能である。
また、前記シート本体15(紙基材13)の外表面側には、水分が浸透できないように、樹脂(ポリエチレン系又はポリプロピレン系の樹脂等)をコーティングした外層18を被着(積層)しておくことが好ましい。
上記した構成の収容袋10によれば、シート本体15が非金属バリア層14を備えており、非金属性のバリア層14がバリア機能を有するため、紙基材13の内面にアルミ箔をラミネートしたり、アルミを蒸着したフィルムをラミネートする必要がなく、したがって、アルミ廃棄に伴う環境問題が生じることはない。しかも、シート本体15が紙を主体として構成されるため、環境に優しく、加工し易いとともに、多様な原紙を選択して外観に風合いを持たせることができる。
また、本実施形態によれば、非金属バリア層14を保護するための樹脂製の保護層16が設けられるため、非金属バリア層14の脱落や劣化を防止でき、シート本体15が保有するバリア性を長期間にわたって維持できる。
以上、本考案の実施形態について説明したが、本考案は、上記した実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。例えば、シート材を構成する層の数は、収容する内容物の形態に応じて任意に設定でき、シート本体がバリア性以外の機能、例えば、そのような機能に加えて、意匠性を備えていたり、環境適応性のある機能等を兼ね備えても構わない。また、本実施形態では、注出口20(スパウト)を介して内容物を注出する構成としたが、所望の位置に切欠部(スコアライン)を形成し、引き裂くことで内容物を注出する構成であっても良い。
10 携帯型収容袋
11,12 シート材
13 紙基材
14 非金属バリア層
15シート本体
16 保護層
18 外層
11,12 シート材
13 紙基材
14 非金属バリア層
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18 外層
Claims (4)
- 内容物を収容する収容部を備え、基材に紙材を用いた紙製の収容袋であり、
紙基材の内面にバリア性を有する非金属バリア層が一体化されて成るシート本体と、
前記シート本体の内面に設けられ、前記非金属バリア層を保護するための樹脂製の保護層と、
を有する積層構造のシート材を重ね、周囲を溶着して袋状に成形されたことを特徴とする携帯型収容袋。 - 前記シート本体の外面には、樹脂製の外層が被着されていることを特徴とする請求項1に記載の携帯型収容袋。
- 前記保護層、及び、外層は、前記シート本体にポリエチレン系又はポリプロピレン系の樹脂をコーティングすることによって形成されることを特徴とする請求項2に記載の携帯型収容袋。
- 前記重ねられて溶着されたシート材には、その溶着領域の一部に内容物を注出するための注出口が溶着されており、前記注出口には、開封可能なキャップが装着されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の携帯型収容袋。
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JP2018002082U JP3217566U (ja) | 2018-06-05 | 2018-06-05 | 携帯型収容袋 |
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JP2018002082U JP3217566U (ja) | 2018-06-05 | 2018-06-05 | 携帯型収容袋 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2020192993A (ja) * | 2019-05-28 | 2020-12-03 | 株式会社生産日本社 | 生分解性袋体 |
-
2018
- 2018-06-05 JP JP2018002082U patent/JP3217566U/ja active Active
Cited By (2)
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JP7320990B2 (ja) | 2019-05-28 | 2023-08-04 | 株式会社生産日本社 | 生分解性袋体 |
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