JP3216516B2 - 内燃機関用点火装置 - Google Patents

内燃機関用点火装置

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JP3216516B2
JP3216516B2 JP03088296A JP3088296A JP3216516B2 JP 3216516 B2 JP3216516 B2 JP 3216516B2 JP 03088296 A JP03088296 A JP 03088296A JP 3088296 A JP3088296 A JP 3088296A JP 3216516 B2 JP3216516 B2 JP 3216516B2
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Kokusan Denki Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関に異常状態
が生じたときに機関の回転速度を低下させて機関を保護
する機能を備えた内燃機関用点火装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】内燃機関にオーバヒートやオイル(潤滑
油)レベルの低下等の異常状態が生じたときには、機関
の回転速度を低下させて機関が破損するのを防止する必
要がある。なお異常状態が生じたときに機関を停止させ
ることも考えられるが、船外機やウォータビークル等の
水上を走行する乗物や、山岳地帯を走行するスノーモー
ビル等の乗物においては、異常状態が生じたときに機関
を停止させると遭難のおそれがあるため、異常状態が生
じたときには機関を停止させるのではなく、その回転速
度を安全な速度まで低下させることにより機関の保護を
図るようにするのが望ましい。
【0003】オーバヒートやオイルレベルの低下等の異
常状態が生じたときに内燃機関を保護する機能を備えた
内燃機関用点火装置として、異常状態が検出されたとき
に点火動作を停止することにより機関を失火させてその
回転速度を抑制するようにしたものがある。
【0004】ところが、異常状態が検出されたときに機
関の回転速度が設定値以下になるまでの間、機関を失火
状態に保持するようにした場合には、異常状態発生時に
機関の回転速度が急激に低下するため運転者にショック
を与えるおそれがあった。
【0005】そこで、異常状態が検出されているときに
一定の時定数でコンデンサを連続充電して該コンデンサ
の両端に時間の経過に伴ってレベルが上昇する基準電圧
を発生する基準電圧発生回路と、機関の回転速度の上昇
に伴ってレベルが低下する速度検出電圧を発生する回転
検出回路とを設けて、速度検出電圧が基準電圧を超えて
いるときに機関の点火を許可し、速度検出電圧が基準電
圧以下になったときに機関の点火を禁止するようにした
点火装置が提案された。このように構成すると、異常状
態が検出されたときに、機関を失火させる回転速度領域
の下限値を時間をかけて徐々に低下させて最終的に機関
の回転速度を異常時の許容上限値に収束させることがで
きるため、運転者にショックを与えるのを防ぐことがで
きる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、異常状
態が検出されているときにコンデンサを連続充電するこ
とにより、機関を失火させる回転速度領域の下限を決め
る基準電圧を発生するように構成した場合には、異常状
態が検出された後機関の回転速度が許容上限値に収束す
るまでの時間を充分に長くしようとすると、コンデンサ
として静電容量が大きい大形のものを用いる必要がある
ため、点火装置が大形化するという問題があった。
【0007】本発明の目的は、大容量のコンデンサを用
いることなく、機関を失火させる回転速度領域の下限を
決める基準電圧を発生させることができるようにして、
装置の大形化を招くことなく機関の保護機能を持たせる
ことができるようにした内燃機関用点火装置を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる点火装置
は、少くとも下記の要素を設けることにより構成され
る。
【0009】(a)点火信号が与えられた時に点火用の
高電圧を発生する点火回路。
【0010】(b)内燃機関の一定の回転角度位置で一
定の角度幅の矩形波状の制御電圧を発生する制御信号発
生回路。
【0011】(c)内燃機関の点火位置を演算して演算
した点火位置で点火指令信号を発生する点火指令信号発
生回路。
【0012】(d)内燃機関の回転速度の上昇に伴って
レベルが低下する速度検出電圧を発生する回転検出回
路。
【0013】(e)内燃機関の異常状態の有無を検出す
るように設けられて異常状態を検出していないときと検
出しているときとで異なる状態をとる異常検出スイッ
チ。
【0014】(f)制御電圧発生回路の出力端子に一端
が接続された第1の抵抗と、該第1の抵抗に対して直列
に接続された第2の抵抗と、制御電圧発生回路から第1
及び第2の抵抗を通して制御電圧が順方向に印加される
ダイオードを通して第1及び第2の抵抗に対して直列に
接続されて制御電圧により第1及び第2の抵抗とダイオ
ードとを通して充電される異常検出用コンデンサと、ダ
イオードと異常検出用コンデンサの直列回路または第2
の抵抗とダイオードと異常検出用コンデンサとの直列回
路に対して並列に接続された第3の抵抗とを有する分圧
回路と、導通した際に異常検出用コンデンサを短絡する
ように設けられた充電制御用スイッチと、異常検出スイ
ッチが異常状態を検出していないときに充電制御用スイ
ッチを導通させ、異常検出スイッチが異常状態を検出し
ているときに充電制御用スイッチを遮断状態にするよう
に異常検出スイッチの状態に応じて充電制御用スイッチ
をオンオフ制御する充電制御用スイッチ制御回路とを備
えて、第2の抵抗とダイオードと異常検出用コンデンサ
との直列回路の両端の電圧に相応した電圧を基準電圧と
して出力する基準電圧発生回路。
【0015】(g)速度検出電圧と基準電圧とを比較し
て速度検出電圧が基準電圧を超えているときに点火許可
信号を発生し、速度検出電圧が基準電圧以下になったと
きに点火禁止信号を発生する点火許否判定回路。
【0016】(h)点火許否判定回路が点火許可信号を
発生している状態で点火指令信号が発生したときに点火
回路に点火信号を与え、点火許否判定回路が点火禁止信
号を発生しているときには点火回路に点火信号が与えら
れるのを禁止する点火信号供給回路。
【0017】上記の構成をとる場合、異常検出スイッチ
が異常状態を検出していない状態では機関の回転速度が
定常運転時の上限値を超えたときに点火指令信号の発生
位置よりも位相が進んだ位置で速度検出電圧が基準電圧
以下になり、異常検出スイッチが異常状態を検出してい
る状態では機関の回転速度が上限値よりも低く設定され
た制限動作開始回転速度以上になっているときに点火指
令信号の発生位置よりも位相が進んだ位置で速度検出電
圧が基準電圧以下になり、かつ回転速度が異常時の許容
上限値を超えたときに速度検出電圧が点火指令信号の発
生位置よりも位相が進んだ位置で基準電圧の飽和値を超
えるように、回転検出回路及び基準電圧発生回路の回路
定数が設定される。
【0018】異常検出スイッチが異常状態を検出してい
るときの基準電圧の飽和値は、制御電圧の波高値と第1
ないし第3の抵抗の抵抗値とにより決まる。内燃機関が
船外機や、スノーモビル等の乗り物を駆動する機関であ
る場合には、異常時の回転速度の許容上限値(基準電圧
の飽和値により決まる)を、乗り物の運転を維持するた
めに必要最小限の範囲(港や修理工場まで運転を行なう
のに必要な範囲)の上限を与える値に設定しておく。
【0019】上記のように、点火指令信号発生回路で点
火位置を演算して、演算された点火位置で点火指令信号
を発生させる構成をとる場合には、点火位置を演算する
ために、内燃機関の回転角度や回転速度に関する情報を
含む信号を必要とする。そのため、この種の点火装置に
おいては、内燃機関の回転と同期してパルス信号を発生
する信号発生器が設けられる。この信号発生器は、例え
ば、機関と同期回転するように設けられたリラクタ(誘
導子)付きのロータと、該ロータのリラクタにより生じ
させられる磁束の変化を検出してパルス信号を発生する
信号発電子とからなっていて、内燃機関の特定の回転角
度位置、例えば点火位置の最大進角位置及び最小進角位
置でそれぞれ極性が異なる第1及び第2のパルス信号を
発生する。
【0020】上記のような信号発生器が設けられている
場合には、該信号発生器が第1のパルス信号を発生した
ときに立上り第2のパルス信号を発生したときに立ち下
がる矩形波状の制御電圧を発生するように制御電圧発生
回路を構成する。
【0021】このような制御電圧発生回路は、第1のパ
ルス信号が発生したときに制御電圧発生用コンデンサを
充電し第2のパルス信号が発生したときに該制御電圧発
生用コンデンサを放電させるようにした回路や、第1の
パルス信号によりセットされ、第2のパルス信号により
リセットされるフリップフロップ回路などにより構成す
ることができる。
【0022】この場合、点火指令信号発生回路は、例え
ば、制御電圧が発生している区間を積分区間として第1
の積分電圧を発生する第1の積分回路と、各第2のパル
ス信号の発生位置から次の第2のパルス信号の発生位置
までの区間を積分区間として第2の積分電圧を発生する
第2の積分回路と、前記第1積分電圧と第2の積分電圧
とを比較する比較回路とを備えて第1及び第2の積分電
圧が一致したときに比較回路から点火指令信号を発生す
る回路により構成することができる。
【0023】また回転検出回路は、第2のパルス信号が
消滅する位置から第1のパルス信号の発生位置まで速度
検出用コンデンサを一定の時定数で充電し、第2のパル
ス信号が発生したときに該速度検出用コンデンサを放電
させる積分動作を行って速度検出用コンデンサの両端に
内燃機関の回転速度の上昇に伴ってレベルが低下する速
度検出電圧を発生する回路により構成することができ
る。
【0024】上記の構成において、内燃機関の異常が検
出されていないとき(定常運転時)には、基準電圧発生
回路の異常検出用コンデンサが充放電制御用スイッチに
より短絡されているため、基準電圧発生回路は、制御電
圧を第1ないし第3の抵抗を含む抵抗分圧回路により分
圧して得た電圧を基準電圧として出力する。この基準電
圧は、制御電圧と同様の矩形波状を呈する信号となる。
【0025】内燃機関の回転速度が定常運転時の上限値
以下のときには、点火指令信号の発生位置よりも位相が
進んだ位置で速度検出電圧が基準電圧以下になることは
ない(点火指令信号の発生時には点火許可信号が発生し
ている)ため、点火禁止信号により点火信号の供給が禁
止される状態が生じることはなく、機関の運転は支障な
く行なわれる。機関の回転速度が定常運転時の上限値を
超えると、点火指令信号の発生位置よりも位相が進んだ
位置で速度検出電圧が基準電圧以下になるため、点火許
否判定回路は、点火指令信号の発生位置よりも位相が進
んだ位置で点火禁止信号を発生するようになる。このよ
うに点火指令信号の発生位置よりも位相が進んだ位置で
点火禁止信号が発生する状態では、点火回路への点火信
号の供給が禁止されるため、点火回路は点火動作を行な
うことができなくなり、機関が失火する。これにより機
関の回転速度が許容上限値以下になると、速度検出電圧
は点火指令信号の発生位置よりも位相が進んだ位置で基
準電圧以下になることができなくなるため、機関は再び
点火される。これらの動作の繰り返しにより、機関の回
転速度が定常運転時の上限値を超えないように制御され
る。
【0026】異常検出スイッチが機関の異常を検出する
と、異常検出用コンデンサの短絡が解除されるため、制
御電圧が発生する毎に、異常検出用コンデンサが第1及
び第2の抵抗を通して充電されるようになる。そのた
め、充電制御用スイッチが遮断状態になって異常検出用
コンデンサの短絡を解除する。この状態では、制御電圧
が発生する毎に第1及び第2の抵抗を通して異常検出用
コンデンサが充電されるため、異常検出用コンデンサの
両端の電圧が上昇していき、基準電圧は、異常検出用コ
ンデンサの両端の電圧の上昇分に相当する分だけ異常状
態が検出されていないときの値よりも高くなる。異常検
出用コンデンサは制御電圧が発生する毎に充電されるた
め、基準電圧は次第に高くなっていく。機関の回転速度
が定常運転時の上限値よりも低い値に設定された制限動
作開始回転速度を超えると、点火指令信号の発生位置よ
りも位相が進んだ位置で基準電圧が速度検出電圧を超え
るようになるため、点火指令信号が発生したときに点火
禁止信号が発生している状態になる。そのため、点火回
路に点火信号が供給されるのが禁止され、点火動作が行
なわれなくなって、機関が失火する。これにより機関の
回転速度が低下するため、点火指令信号の発生位置で速
度検出電圧が基準電圧を超えている状態が生じ、点火信
号の供給が許容されるが、基準電圧の上昇により、再び
点火指令信号の発生位置よりも位相が進んだ位置で速度
検出電圧が基準電圧よりも低くなる状態が生じ、機関が
失火する。このようにして、機関が失火させられる回転
速度領域の下限値が時間をかけて徐々に低下していく。
【0027】やがて基準電圧が飽和すると、回転速度が
異常時の許容上限値に達した時に、点火指令信号の発生
位置よりも位相が進んだ位置で速度検出電圧が基準電圧
を超えて機関を失火させるようになり、機関の回転速度
は異常時の許容上限値を超えることができなくなる。
【0028】上記のように、本発明によれば、機関の異
常が検出されたときに、機関を失火させる回転速度領域
の下限値を徐々に低下させて、最終的に異常時の許容上
限値に収束させることができるため、運転者に無用のシ
ョックを与えることなく、機関を保護することができ
る。
【0029】また本発明では、異常電圧検出用コンデン
サを制御電圧により間欠充電するため、大容量のコンデ
ンサを用いることなく、異常時の回転速度が許容上限値
に収束するまでの時間を充分に長くすることができる。
従って、点火装置の大形化を招くことなく、点火装置に
機関の保護機能を持たせることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係わる点火装置
の全体的な構成を示したものである。同図において、1
は点火回路、2は内燃機関の気筒に取付けられた点火プ
ラグ、3は制御電圧発生回路、4は点火指令信号発生回
路、5は回転検出回路、6は異常検出スイッチ、7は基
準電圧発生回路、8は点火許否判定回路、9は点火信号
供給回路である。
【0031】点火回路1は、点火信号Vi が与えられた
時に点火用の高電圧Vh を発生して該高電圧Vh を機関
の気筒に取付けられた点火プラグ2に与える回路であ
る。点火回路1は一般に一次コイル及び二次コイルを有
する点火コイルと、点火信号Vi が与えられたときに点
火コイルの二次コイルに点火用の高電圧を誘起させるべ
く、該点火コイルの一次電流に急激な変化を生じさせる
一次電流制御回路とを備えている。
【0032】一次電流制御回路としては、点火コイルの
一次コイルに流しておいた一次電流を点火信号が与えら
れたときに遮断することにより点火コイルの二次コイル
に点火用の高電圧を誘起させるようにした電流遮断形の
回路と、点火コイルの一次側に設けられて点火電源の出
力により充電される点火エネルギ蓄積用コンデンサと、
点火信号が与えられたときに該コンデンサの電荷を点火
コイルの一次コイルを通して放電させて点火コイルの二
次コイルに点火用の高電圧を誘起させるコンデンサ放電
式の回路とが知られている。本発明においては、いずれ
の方式の回路を用いてもよい。
【0033】制御電圧発生回路3は、内燃機関の一定の
回転角度位置で一定の角度幅の矩形波状の制御電圧Vq
を発生する回路で、コンデンサの充放電回路や、フリッ
プフロップ回路などにより構成される。
【0034】制御電圧発生回路3は少くとも制御電圧V
q を出力する必要があるが、この回路に更に他の機能を
持たせることもできる。図示の制御電圧発生回路3は、
内燃機関に取り付けられた信号発生器SGが機関の最大
進角位置及び最小進角位置でそれぞれ発生する第1のパ
ルス信号Vs1及び第2のパルス信号Vs2を入力として、
機関の最大進角位置から最小進角位置までの間高レベル
の状態を保持する矩形波状の制御電圧Vq を出力する。
また図示の制御電圧発生回路3は、信号発生器SGが最
小進角位置で第2のパルス信号Vs2を発生したときにパ
ルス信号Vp を発生する。このパルス信号Vp は、機関
の低速時の点火位置を定めるための初期点火位置信号と
して点火指令信号発生回路4に入力されるとともに、回
転検出回路5を制御する信号として該回転検出回路に入
力されている。
【0035】点火指令信号発生回路4は、内燃機関の点
火位置で点火指令信号Vioを発生する回路で、この点火
指令信号発生回路としては、例えば、積分演算などによ
り機関の点火位置を演算して、演算した点火位置で点火
指令信号Vioを発生するようにしたものを用いることが
できる。
【0036】回転検出回路5は、内燃機関の回転速度の
上昇に伴ってレベルが低下する速度検出電圧Vnを発生
する回路である。
【0037】異常検出スイッチ6は、内燃機関の異常状
態の有無を検出するように設けられたスイッチで、異常
状態を検出していないときと検出しているときとで異な
る状態をとる。図示の異常検出スイッチは、機関の異常
を検出していないときに開状態を保持し、異常を検出し
たときに閉状態になるように設けられている。異常検出
スイッチ6が検出する異常状態は、例えば潤滑オイルの
レベルの異常低下や、機関のオーバヒート等である。
【0038】基準電圧発生回路7は、分圧回路7Aと、
充電制御用スイッチ7Bと、充電制御用スイッチ制御回
路7Cとにより構成される。
【0039】図示の分圧回路7Aは、制御電圧発生回路
3の非接地側の出力端子に一端が接続された第1の抵抗
R1 と、該第1の抵抗R1 に対して直列に接続された第
2の抵抗R2 と、制御電圧発生回路3から第1及び第2
の抵抗R1 及びR2 を通して制御電圧Vq が順方向に印
加されるダイオードD1 を通して第1及び第2の抵抗R
1 及びR2 に対して直列に接続されて制御電圧Vq によ
り第1及び第2の抵抗R1 及びR2 とダイオードD1 と
を通して充電される異常検出用コンデンサC1と、ダイ
オードD1 と異常検出用コンデンサC1 の直列回路に対
して並列に接続された第3の抵抗R3 とにより構成され
ている。図示の例では、コンデンサC1のダイオードD1
と反対側の端子が接地されている。この分圧回路7A
は、第2の抵抗R2 とダイオードD1 と異常検出用コン
デンサC1 との直列回路の両端の電圧に相応した電圧を
基準電圧Vr として出力する。
【0040】充電制御用スイッチ7Bは、導通した際に
異常検出用コンデンサを短絡するように設けられたスイ
ッチで、図示の例では、エミッタが接地され、コレクタ
がコンデンサC1 の非接地側端子に接続されて、コレク
タエミッタ間回路がコンデンサC1 の両端に並列に接続
されたNPNトランジスタTR1 からなっている。
【0041】充電制御用スイッチ制御回路7Cは、異常
検出スイッチ6が異常状態を検出していないときに充電
制御用スイッチ7Bを導通させ、異常検出スイッチ6が
異常状態を検出しているときに充電制御用スイッチ7B
を遮断状態にするように異常検出スイッチ6の状態に応
じて充電制御用スイッチ7Bをオンオフ制御する回路で
ある。
【0042】図示の例では、トランジスタTR1 のベー
スにアノードが接続されたツェナーダイオードZD1
と、ツェナーダイオードZD1 のカソードにアノードが
接続されたダイオードD2 と、ダイオードD2 とツェナ
ーダイオードZD1 との接続点に一端が接続された抵抗
R4 とにより充電制御用スイッチ制御回路7Cが構成さ
れ、ダイオードD2 のカソードと接地間に異常検出スイ
ッチ6が接続されている。抵抗R4 の他端は、図示しな
い定電圧直流電源の非接地側の出力端子に接続され、該
直流電源から抵抗R4 とツェナーダイオードZD1 とを
通してトランジスタTR1 のベースに電源電圧Vccが印
加されている。
【0043】図示の基準電圧発生回路7の動作は次の通
りである。即ち、機関に異常がなく、異常検出スイッチ
6が開いている状態では、電源電圧Vccにより抵抗R4
とツェナーダイオードZD1 とを通してトランジスタT
R1 にベース電流が与えられるため、該トランジスタが
導通する。このとき異常検出用コンデンサC1 はトラン
ジスタTR1 により実質的に短絡された状態にあり、該
コンデンサC1 の充電は行なわれない。このとき基準電
圧発生回路7は、矩形波状の制御電圧Vq が発生する毎
に、該制御電圧Vq を第1の抵抗R1 の抵抗値と第2の
抵抗R2 の抵抗値とにより決まる分圧比で分圧して得た
電圧に相当する矩形波状の基準電圧Vrを出力する。
【0044】機関に異常が生じて異常検出スイッチ6が
閉じると、電源から抵抗R4 を通して供給される電流は
全てダイオードD2 と異常検出スイッチ6とを通して流
れるため、トランジスタTR1 へのベース電流の供給が
阻止され、該トランジスタが遮断状態になる。そのた
め、制御電圧Vq により第1及び第2の抵抗R1 及びR
2 とダイオードD1 とを通して異常検出用コンデンサC
1 が一定の時定数で図示の極性に充電され、該コンデン
サC1 の両端の電圧が上昇していく。そのため、基準電
圧発生回路7は、制御電圧Vq を第1及び第2の抵抗R
1 及びR2 により決まる分圧比で分圧して得た電圧に、
コンデンサC1 の両端の電圧を重畳した電圧に相当する
基準電圧Vr を出力する。基準電圧Vr は、最終的に
は、制御電圧Vq を第1の抵抗R1 の抵抗値と第2及び
第3の抵抗R3 の抵抗値の和とにより分圧して得た電圧
に飽和する。
【0045】点火許否判定回路8は、速度検出電圧Vn
と基準電圧Vr とを比較する比較回路からなっていて、
速度検出電圧Vn が基準電圧Vr を超えているときに高
レベルの点火許可信号Va を発生し、速度検出電圧Vn
が基準電圧Vr 以下になったときに低レベル(または零
レベル)の点火禁止信号Vb を発生する。
【0046】図示の点火信号供給回路9は、アンド回路
からなっていて、点火許否判定回路8が点火許可信号V
a を発生している状態で点火指令信号Vioが発生したと
きに点火回路1に点火信号Vi を与え、点火許否判定回
路が点火禁止信号Vb を発生しているときには点火回路
1に点火信号Vi が与えられるのを禁止する。
【0047】図1の点火装置においては、異常検出スイ
ッチ6が異常状態を検出していない状態では機関の回転
速度が定常運転時の上限値を超えたときに点火指令信号
Vioの発生位置よりも位相が進んだ位置で速度検出電圧
Vn が基準電圧Vr 以下になり、異常検出スイッチ6が
異常状態を検出している状態では機関の回転速度が上限
値よりも低く設定された制限動作開始回転速度以上にな
っているときに点火指令信号Vioの発生位置よりも位相
が進んだ位置で速度検出電圧Vn が基準電圧Vr 以下に
なり、かつ回転速度が異常時の許容上限値を超えたとき
に速度検出電圧Vn が点火指令信号Vioの発生位置より
も位相が進んだ位置で基準電圧Vr の飽和値を超えるよ
うに、回転検出回路5及び基準電圧発生回路7の回路定
数が設定されている。
【0048】図1の例では、基準電圧発生回路7におい
て、第3の抵抗R3 が、ダイオードD1 とコンデンサC
1 の直列回路に対して並列に接続されているが、図2に
示したように、第3の抵抗R3 を、第2の抵抗R2 ダイ
オードD1 とコンデンサC1との直列回路に対して並列
に接続するようにしてもよい。
【0049】図2のように基準電圧発生回路7を構成し
た場合には、機関に異常がなく異常検出スイッチ6が開
いているときに、制御電圧Vq を第1の抵抗R1 の抵抗
値と、第2の抵抗R2 及び第3の抵抗R3 の並列合成抵
抗値とにより決まる分圧比で分圧した電圧に相当する基
準電圧Vr が得られる。また機関に異常が生じて異常検
出スイッチ6が閉じた場合には、制御電圧Vq を第1の
抵抗R1 の抵抗値と、第2及び第3の抵抗R2 及びR3
の並列合成抵抗値とにより決まる分圧比で分圧した電圧
にコンデンサC1 の充電電圧に相当する電圧を重畳した
値の基準電圧Vr が得られる。この基準電圧は、最終的
には、制御電圧Vq を、第1の抵抗R1の抵抗値と第3
の抵抗R3 の抵抗値とにより決まる分圧比で分圧した電
圧に飽和する。
【0050】
【実施例】図3は図1の各部を具体的にした本発明の実
施例を示している。また図4(A)ないし(I)は図3
の各部の電圧波形及び電流波形を機関のクランク軸θに
対して示している。図3において、点火回路1は、一次
コイルW1 と二次コイルW2 とを有して両コイルの一端
が接地された点火コイルIGと、一次コイルW1 の非接
地側端子に一端が接続された点火エネルギ蓄積用コンデ
ンサCi と、コンデンサCi の他端と接地間にアノード
を接地側に向けて接続されたサイリスタTh1と、コンデ
ンサCi の他端にカソードが接続されたダイオードD3
と、ダイオードD3 のアノードに一端が接続されたエキ
サイタコイルEXと、カソードを接地側に向けて一次コ
イルW1 の両端に接続されたダイオードD4 と、アノー
ドを接地側に向けてエキサイタコイルEXの他端と接地
間に接続されたダイオードD5とを備えている。
【0051】またエキサイタコイルEXの他端にダイオ
ードD6 のアノードとサイリスタTh2のアノードとが接
続され、ダイオードD6 のカソードと接地間に電源コン
デンサC2 が接続されている。サイリスタTh2のゲート
は、アノードを該サイリスタTh2のゲート側に向けたツ
ェナーダイオードZD2 を通してコンデンサC2 の非接
地側端子に接続されている。またエキサイタコイルの一
端と接地間にアノードを接地側に向けたダイオードD7
が接続されている。図示の例では、電源コンデンサC2
と、サイリスタTh2と、ダイオードD6 及びD7 と、ツ
ェナーダイオードZD2 とにより、直流定電圧Vccを発
生する直流電源回路10が構成されている。
【0052】図3に示した点火回路1は、コンデンサ放
電式の点火回路として知られたものである。この点火回
路において、エキサイタコイルEXは、機関に取り付け
られた磁石発電機内に設けられ、該エキサイタコイルに
は、機関の回転に同期して交流電圧が誘起する。エキサ
イタコイルEXに誘起する正の半サイクルの電圧によ
り、ダイオードD3 とコンデンサCi とダイオードD4
及び点火コイルの一次コイルW1 とダイオードD5 とを
通して電流が流れ、点火エネルギ蓄積用コンデンサCi
が図示の極性に充電される。
【0053】機関の点火位置でサイリスタTh1のゲート
に点火信号Vi が与えられると、該サイリスタTh1が導
通するため、コンデンサCi の電荷がサイリスタTh1と
点火コイルの一次コイルW1 とを通して放電する。この
放電により一次コイルW1 に高い電圧が誘起し、該電圧
が更に昇圧されて点火コイルの二次コイルW2 に点火用
の高電圧が誘起する。この高電圧は点火プラグ2に印加
されるため、該点火プラグに火花が生じて機関が点火さ
れる。
【0054】エキサイタコイルEXが負の半サイクルの
電圧を誘起すると、該エキサイタコイルからダイオード
D6 と電源コンデンサC2 とダイオードD7 とを通して
電流が流れ、電源コンデンサC2 が図示の極性に充電さ
れる。コンデンサC2 の両端の電圧が設定値を超えると
ツェナーダイオードZD2 が導通してサイリスタTh2が
トリガされるため、該サイリスタTh2が導通してコンデ
ンサC2 の充電電流を該コンデンサから側路する。コン
デンサC2 の両端の電圧が設定値以下になると、ツェナ
ーダイオードZD2 が遮断状態になるため、エキサイタ
コイルEXの正の半サイクルの誘起電圧によりサイリス
タTh2のアノードカソード間が逆バイアスされたときに
該サイリスタTh2が遮断状態になる。これらの動作によ
り、電源コンデンサC2 の両端にほぼ一定の直流電圧V
ccが得られる。この電圧Vccは後記する回路の各部に電
源電圧として与えられる。
【0055】制御電圧発生回路3は、内燃機関に取り付
けられた信号発生器SGと、PNPトランジスタTR2
及びTR5 と、NPNトランジスタTR3 及びTR4
と、制御電圧発生用コンデンサC3 と、バイアス用コン
デンサC4 及びC5 と、抵抗R5 ないしR8 と、ダイオ
ードD8 ないしD10とにより構成されている。
【0056】信号発生器SGは、機関と同期回転するよ
うに設けられたリラクタ(誘導子)付きのロータと、該
ロータのリラクタにより生じさせられる磁束の変化を検
出してパルス信号を発生する信号発電子とからなってい
て、図4(A)に示すように、内燃機関の点火位置の最
大進角位置及び最小進角位置でそれぞれ極性が異なる第
1及び第2のパルス信号Vs1及びVs2を発生する。
【0057】信号発生器SGが負極性の第1のパルス信
号Vs1を発生すると、コンデンサC4 及び抵抗R6 から
なるバイアス回路を通してトランジスタTR3 にベース
電流が与えられる。コンデンサC4 及び抵抗R6 からな
るバイアス回路は、トランジスタTR3 を導通させるた
めに第1のパルス信号Vs1がとる必要があるしきい値を
高めてノイズによる誤動作を防ぐために設けられてい
る。このバイアス回路のコンデンサC4 は、第1のパル
ス信号Vs1により充電され、抵抗R6 を通して放電す
る。第1のパルス信号Vs1がコンデンサC4 の両端の電
圧(しきい値)−Vt を超えると、トランジスタTR3
にベース電流が流れて該トランジスタが導通状態にな
る。トランジスタTR2 が導通すると、トランジスタT
R2 にベース電流が流れるため、該トランジスタTR2
が導通状態になり、電源電圧Vccにより、トランジスタ
TR2 のコレクタエミッタ間を通して制御電圧発生用コ
ンデンサC3 が図示の極性に充電される。これによりコ
ンデンサC3 の両端に制御電圧が立上る。
【0058】次いで、信号発生器SGが正極性の第2の
パルス信号Vs2を発生すると、該パルス信号Vs2がコン
デンサC5 及び抵抗R7 の並列回路からなるバイアス回
路の両端の電圧により決まるしきい値Vt を超えたとき
に、トランジスタTR4 にベース電流が与えられるた
め、該トランジスタTR4 が導通する。トランジスタT
R4 が導通すると、制御用コンデンサC3 の電荷がダイ
オードD10とトランジスタTR4 とを通して放電するた
め、コンデンサC3 の両端の電圧が零になる。従って、
制御電圧発生用コンデンサC3 の両端には、図4(B)
に示すように、第1のパルス信号Vs1がしきい値に達す
る回転角度位置θ1 から第2のパルス信号Vs2がしきい
値に達する回転角度位置θ2 までの区間高レベルの状態
を保持する矩形波状の制御信号Vq が得られる。第1の
パルス信号Vs1がしきい値に達する回転角度位置θ1 及
び第2のパルス信号Vs2がしきい値に達する回転角度位
置θ2 がそれぞれ機関の最大進角位置及び最小進角位置
に一致するように信号発生器SGが設けられている。最
小進角位置は機関の低速時の点火位置で、通常ピストン
が上死点付近に達する回転角度位置よりも僅かに進んだ
位置に設定される。
【0059】またトランジスタTR4 が導通すると、ト
ランジスタTR5 にベース電流が流れて該トランジスタ
TR5 が導通し、該トランジスタTR4 のエミッタコレ
クタ間を通して最小進角位置を示す最小進角位置信号V
p2が出力される。
【0060】図示の例では、ダイオードD8 とトランジ
スタTR2 及びTR3 と抵抗R5 とコンデンサC4 及び
抵抗R6 からなるバイアス回路とにより、信号発生器が
最大進角位置で第1のパルス信号を発生したとき(正確
には第1のパルス信号がしきい値レベルに達したとき)
に制御電圧発生用コンデンサC3 をほぼ瞬時に充電する
充電回路が構成されている。またダイオードD9 とトラ
ンジスタTR4 とコンデンサC5 及び抵抗R7 からなる
バイアス回路とダイオードD10とにより、信号発生器が
最小進角位置で第2のパルス信号Vs2を発生したとき
(第2のパルス信号がしきい値に達したとき)に制御電
圧発生用コンデンサC3 をほぼ瞬時に放電させる放電回
路が構成されている。
【0061】点火指令信号発生回路4は、NPNトラン
ジスタTR6 と、抵抗R9 ないしR14と、ダイオードD
11及びD12と、第1の積分コンデンサC6 及び第2の積
分コンデンサC7 と、比較回路CP1 とにより構成され
ている。この点火指令信号発生回路は積分演算により各
回転速度における点火位置を演算して、演算した点火位
置で点火指令信号を発生する回路として公知のものであ
る。
【0062】点火指令信号発生回路4の動作を説明する
ための信号波形図を図5(A)ないし(F)に示した。
図5(A)及び(B)はそれぞれ図4(A)及び(B)
と同じ波形を示している。図示の点火指令信号発生回路
4においては、制御電圧Vqが発生したときにトランジ
スタTR6 が導通し、電源回路10からトランジスタT
R6 のコレクタエミッタ間を通し第1の積分コンデンサ
C6 が図示の極性に充電される。第1の積分コンデンサ
C6 の両端の電圧が、電源電圧Vccを抵抗R9とR10と
の直列回路からなる分圧回路により分圧した電圧に相当
する設定値Voに達すると、トランジスタTR6 が遮断
状態になる。トランジスタTR6 が遮断状態になった後
は、電源回路10から抵抗R11を通して第1の積分コン
デンサC6 が一定の時定数で追加充電される。最小進角
位置θ2 で第2のパルス信号が発生して制御電圧発生回
路3のトランジスタTR4 が導通すると、第1の積分コ
ンデンサC6 の電荷がダイオードD11とトランジスタT
R4 のコレクタエミッタ間を通してほぼ瞬時に放電す
る。従って、第1の積分コンデンサC6 の両端には、図
5(C)に示したように、最大進角位置θ1 で瞬時に設
定値Vo まで立上った後一定の傾きで上昇して最小進角
位置θ2 で零に戻る波形の第1の積分電圧Vc1が得られ
る。
【0063】第2の積分コンデンサC7 は電源回路10
から抵抗R12を通して一定の時定数で充電される。最小
進角位置θ2 で第2のパルス信号Vs2が発生して制御電
圧発生回路3のトランジスタTR4 が導通すると、第2
の積分コンデンサC7 の電荷がダイオードD12とトラン
ジスタTR4 のコレクタエミッタ間を通してほぼ瞬時に
放電する。従って、第2の積分コンデンサC7 の両端に
は、図5(C)に示すように、各最小進角位置から一定
の傾きで上昇して、次の最小進角位置で零に戻る波形の
第2の積分電圧Vc2が得られる。
【0064】比較回路CP1 は、第1の積分電圧Vc1及
び第2の積分電圧Vc2を比較して、第1の積分電圧Vc1
が第2の積分電圧Vc2以上になっている期間その出力端
子の電位V1 (図5D参照)を高レベルにする。この電
位V1 の上昇は進角領域での点火位置を定める点火指令
信号としてダイオードD13を通して点火指令信号発生回
路の出力端子4aに伝えられる。
【0065】また最小進角位置θ2 で第2のパルス信号
Vs2が発生して制御電圧発生回路2のトランジスタTR
5 から最小進角位置信号Vp2が出力されたときに、電源
回路10からトランジスタTR5 のエミッタコレクタ間
と抵抗R14とを通して点火指令信号発生回路4に低速時
の点火位置を定める低速時点火指令信号V2 が与えられ
る。この信号V2 はダイオードD14を通して点火指令信
号発生回路4の出力端子4aに伝えられる。
【0066】即ち、点火指令信号発生回路4は、第1の
積分電圧Vc1が第2の積分電圧Vc2に一致したときに進
角領域(回転速度の変化に伴って点火位置の進角度を適
宜に変化させる回転速度領域)の点火位置を定める点火
指令信号を出力し、信号発生器SGが最小進角位置で第
2のパルス信号Vs2を発生したときに、低速時の点火位
置を定める点火指令信号を出力する。点火指令信号発生
回路4が出力する点火指令信号Vioの波形は例えば図4
(H)及び図5(F)のようになる。
【0067】図示の例では、トランジスタTR6 と抵抗
R9 ないしR11と第1の積分コンデンサC6 とにより、
制御電圧Vq が発生したときに該制御電圧により第1の
積分コンデンサを設定値Vo まで瞬時に充電した後該第
1の積分コンデンサを一定の時定数で追加充電する第1
の積分コンデンサ充電制御回路が構成されている。また
ダイオードD11と制御電圧発生回路のトランジスタTR
4 とにより第2のパルス信号が発生した位置(最小進角
位置)で第1の積分コンデンサを瞬時に放電させるリセ
ット回路が構成され、このリセット回路と上記第1の積
分コンデンサ充電制御回路とにより、制御電圧Vq が発
生している区間を積分区間として第1の積分電圧Vc1を
発生する第1の積分回路4Aが構成されている。
【0068】また抵抗R12と第2の積分コンデンサC7
とにより第2の積分コンデンサを一定の時定数で充電す
る第2の積分コンデンサ充電回路が構成され、ダイオー
ドD12と制御電圧発生回路のトランジスタTR4 とによ
り、第2のパルス信号の発生位置(最小進角位置)で第
2の積分コンデンサを瞬時に放電させるリセット回路が
構成されている。このリセット回路と上記第2の積分コ
ンデンサ充電回路とにより、各第2のパルス信号の発生
位置から次の第2のパルス信号の発生位置までの区間を
積分区間として第2の積分電圧Vc2を発生する第2の積
分回路4Bが構成されている。
【0069】更に、ダイオードD13及びD14により、進
角領域用の点火指令信号V1 または低速時用の点火指令
信号V2 が発生したときに点火指令信号を出力するオア
回路4Cが構成されている。
【0070】図示の例では、トランジスタTR4 が、制
御電圧発生用コンデンサC3 を放電させるリセット用の
スイッチと、第1の積分コンデンサC6 及び第2の積分
コンデンサC7 をそれぞれ放電させるリセット用のスイ
ッチとを兼ねているが、コンデンサC3 ,C6 及びC7
のそれぞれに対して個別にリセット用のスイッチを設け
てもよい。
【0071】回転検出回路5は、NPNトランジスタT
R7 及びTR8 と、抵抗R15ないしR19と、カップリン
グコンデンサC8 及び速度検出用コンデンサC9 と、ダ
イオードD15とにより構成され、トランジスタTR7 の
ベース及びトランジスタTR8 のベースにそれぞれ、制
御電圧Vq 及び最小進角位置信号Vp2が入力されてい
る。
【0072】この回転検出回路においては、制御電圧V
q が発生していないときにトランジスタTR7 が遮断状
態にある。このとき電源回路10から抵抗R15とダイオ
ードD15と抵抗R19とを通して速度検出用コンデンサC
9 が一定の時定数で図示の極性に充電され、その端子電
圧が上昇していく。制御電圧Vq が発生するとトランジ
スタTR7 が導通状態になるため、速度検出用コンデン
サC9 の充電電流が該コンデンサから側路され、速度検
出用コンデンサC9 の充電が阻止される。次いで信号発
生器SGが第2のパルス信号Vs2を発生してトランジス
タTR5 が導通したときにトランジスタTR8 にベース
電流が流れて該トランジスタTR8 が導通する。トラン
ジスタTR8 が導通すると、速度検出用コンデンサC9
の電荷が抵抗R18とトランジスタTR8 のコレクタエミ
ッタ間とを通して放電させられる。抵抗R18の抵抗値は
十分小さく設定されているため、速度検出用コンデンサ
の放電は短時間で行われる。速度検出用コンデンサC9
の両端に得られる速度検出電圧Vn の波形を図4(D)
に鎖線で示している。速度検出用コンデンサC9 を充電
する時間は機関の回転速度の上昇に伴って短くなってい
くため、速度検出電圧Vn の波高値は、回転速度の上昇
に伴って低くなっていく。従ってこの速度検出電圧Vn
から機関の回転速度情報を得ることができる。
【0073】基準電圧発生回路7は、図1に示したもの
と同様であり、その動作は前述の通りである。この基準
電圧発生回路は、図4(D)に実線で示したような基準
電圧Vr を出力する。図4(C)は異常検出スイッチ6
のオンオフ動作を示したもので、この異常検出スイッチ
6が開いているときには、基準電圧Vr の波形が制御電
圧Vq の波形と同様な矩形波状となる。また異常検出ス
イッチ6が閉じているときの基準電圧の波形は、制御電
圧Vq が発生する毎に一定の傾きで上昇して、最終的に
は所定の飽和値に飽和する波形となる。
【0074】点火許否判定回路8は、比較回路CP2
と、抵抗R20及びR21と、NPNトランジスタTR9 と
からなり、比較回路CP2 の出力端子は前記カップリン
グコンデンサC8 を通してトランジスタTR8 のベース
に結合されている。またトランジスタTR9 のコレクタ
が点火許否判定回路8の出力端子となっており、この出
力端子は点火指令信号発生回路4の出力端子4aに接続
され、点火許否判定回路8の出力端子と点火指令信号発
生回路4の出力端子との接続点が点火回路のサイリスタ
Th1のゲートに接続されている。
【0075】図示の例では、トランジスタTR9 のコレ
クタと点火指令信号発生回路の出力端子4aとを接続す
ることによりアンド回路が構成され、このアンド回路に
より、点火許否判定回路8が点火許可信号を発生してい
る状態で点火指令信号が発生したときに点火回路1に点
火信号Vi を与え、点火許否判定回路8が点火禁止信号
を発生しているときには点火回路1に点火信号が与えら
れるのを禁止する点火信号供給回路9が構成されてい
る。
【0076】点火許否判定回路の比較回路CP2 の反転
入力端子及び非反転入力端子にはそれぞれ速度検出電圧
Vn 及び基準電圧Vr が入力されている。基準電圧Vr
が速度検出電圧Vn よりも低いときには、比較回路CP
2 の出力端子の電位Va (図4E参照)が低レベルの状
態にあるため、トランジスタTR9 は遮断状態にある。
このときトランジスタTR9 のコレクタの電位Vb (図
4G参照)は高電位の状態にある。この状態を点火許可
信号が発生した状態とする。点火許可信号が発生した状
態では、点火指令信号発生回路4の出力端子4aに点火
指令信号Vio(図4H)が発生したときに点火回路1に
点火信号Vi が与えられて点火動作が行われる。基準電
圧Vr が速度検出電圧Vn を超えると、比較回路CP2
の出力端子の電位Va (図4E)が高レベルの状態にな
るため、トランジスタTR9 が導通状態になる。このと
きトランジスタTR9 のコレクタの電位Vb はほぼ接地
電位となる。この状態を点火禁止信号が発生した状態と
する。このように点火禁止信号が発生した状態では、点
火指令信号発生回路4の出力端子4aの電位がほぼ接地
電位に保たれるため、点火指令信号が発生したときに点
火回路1に点火信号Vi が与えられるのが禁止される。
【0077】比較回路CP2 の出力端子の電位が高レベ
ルになると、コンデンサC8 を通してトランジスタTR
8 のベースに電流i1 (図4F参照)が流れるため、該
トランジスタTR8 が導通して、速度検出用コンデンサ
C9 を放電させ、速度検出電圧Vn をほぼ接地電位まで
低下させる。コンデンサC8 は、基準電圧Vr が速度検
出電圧Vn よりも低くなって比較回路CP2 の出力端子
の電位が接地電位になったときに逆方向に充電される。
これにより、次に比較回路CP2 の出力端子の電位が高
レベルになったときにトランジスタTR8 にベース電流
が与えられるようになる。
【0078】異常検出スイッチが開いているときに速度
検出用コンデンサC9 の両端に得られる速度検出電圧V
n の波形は、図4(D)の左端寄りに鎖線で示したよう
に、第2のパルス信号が消滅する位置(しきい値レベル
未満になる位置)θ3 から最大進角位置θ1 まで一定の
傾きで上昇して最大進角位置θ1 から最小進角位置θ2
までの区間一定のレベルを保ち、最小進角位置θ2 から
回転角度位置θ3 までの短い区間でほぼ接地電位に戻る
(抵抗R18の両端の電圧降下分だけ接地電位よりは高
い)波形となる。また異常検出スイッチ6が閉じている
ときに得られる速度検出電圧Vn の波形は、図4(D)
の中央部より右端寄りに示したように、第2のパルス信
号Vn が消滅した位置から最大進角位置に向けて一定の
傾きで上昇して最大進角位置から最小進角位置まで一定
の値を保ち、基準電圧Vr が速度検出電圧Vn を超えて
比較回路CP2 の出力端子の電位が高レベルになったと
きに零に戻る波形になる。
【0079】異常検出スイッチ6が開いていて、機関の
回転速度が定常運転時の上限値以下になっている状態で
は、点火指令信号Vioの発生位置よりも位相が進んだ位
置で基準電圧Vr が速度検出電圧Vn を超えることがな
いように基準電圧発生回路7及び回転検出回路5の回路
定数が設定されている。そのため、定常運転時には点火
禁止信号が発生することはなく、機関の運転は支障なく
行われる。
【0080】機関の回転速度が定常運転時の上限値を超
えると、点火指令信号の発生位置よりも位相が進んだ位
置で基準電圧Vr が速度検出電圧を超えるため、点火許
否判定回路8は、点火指令信号の発生位置よりも位相が
進んだ位置で点火禁止信号を発生するようになる。この
ように点火指令信号の発生位置よりも位相が進んだ位置
で点火禁止信号が発生する状態では、点火回路への点火
信号の供給が禁止されるため、点火回路は点火動作を行
なうことができなくなり、機関が失火する。これにより
機関の回転速度が許容上限値以下になると、基準電圧V
r は点火指令信号の発生位置よりも位相が進んだ位置で
速度検出電圧を超えることができなくなるため、機関は
再び点火される。これらの動作の繰り返しにより、機関
の回転速度が定常運転時の上限値を超えないように制御
される。
【0081】機関に異常が生じて異常検出スイッチ6が
閉じると、異常検出用コンデンサC1 の短絡が解除され
るため、制御電圧Vq が発生する毎に、異常検出用コン
デンサC1 が第1及び第2の抵抗R1 及びR2 を通して
充電されるようになる。そのため、充電制御用スイッチ
を構成するトランジスタTR1 が遮断状態になって異常
検出用コンデンサC1 の短絡を解除する。この状態で
は、制御電圧Vq が発生する毎に第1及び第2の抵抗R
1 及びR2 を通して異常検出用コンデンサC1 が充電さ
れるため、異常検出用コンデンサC1 の両端の電圧が上
昇していき、基準電圧Vr は、異常検出用コンデンサの
両端の電圧の上昇分に相当する分だけ異常状態が検出さ
れていないときの値よりも高くなる。異常検出用コンデ
ンサC1 は制御電圧Vq が発生する毎に充電されるた
め、基準電圧Vr は次第に高くなっていく。
【0082】機関の回転速度が定常運転時の上限値より
も低い値に設定された制限動作開始回転速度を超える
と、点火指令信号Vioの発生位置よりも位相が進んだ位
置で基準電圧Vr が速度検出電圧Vn を超えるようにな
るため、点火指令信号Vioが発生したときに点火禁止信
号が発生している状態(トランジスタTR9 が導通した
状態)になる。そのため、点火回路1に点火信号Vi が
供給されるのが禁止され、点火動作が行なわれなくなっ
て、機関が失火する。これにより機関の回転速度が低下
するため、点火指令信号の発生位置で速度検出電圧Vn
が基準電圧Vr を超えている状態が生じ、点火信号の供
給が許容されるが、基準電圧の上昇により、再び点火指
令信号の発生位置よりも位相が進んだ位置で速度検出電
圧が基準電圧よりも低くなる状態が生じ、機関が失火す
る。このようにして、機関が失火させられる回転速度領
域の下限値が時間をかけて徐々に低下していく。
【0083】やがて基準電圧が飽和すると、回転速度が
異常時の許容上限値に達した時に、点火指令信号Vioの
発生位置よりも位相が進んだ位置で速度検出電圧Vn が
基準電圧Vr を超えて機関を失火させるようになり、機
関の回転速度は異常時の許容上限値を超えることができ
なくなる。
【0084】図7は異常検出スイッチ6が閉じた際に得
られる失火回転速度(機関を失火させる回転速度領域の
下限)の制御特性を示したもので、同図においてN2 は
制限動作開始回転速度、N1 は異常時の回転速度の許容
上限値である。またt1 は、異常が検出された際に、失
火回転速度が許容上限値N1 に収束するまでに要する時
間である。
【0085】上記のように、制御電圧Vq により異常検
出用コンデンサC1 を間欠充電するようにすると、機関
を失火させる回転速度領域の下限値を徐々に低下させる
ために必要なコンデンサC1 の静電容量を、該コンデン
サC1 を連続充電する場合に比べて小さくすることがで
きる。以下コンデンサC1 を間欠充電する場合と、連続
充電する場合との違いを図6(A),(B)を用いて説
明する。
【0086】図6(B)に示すように、コンデンサC1
が充電される時間(制御電圧Vq の時間幅)をΔt、制
御電圧Vq の角度幅をΔθ、1回の充電によりコンデン
サC1 の両端に生じる電圧の変化分をΔV、時間Tの間
にコンデンサC1 の間に生じる電圧の変化をΔVx 、コ
ンデンサC1 の静電容量をCとし、コンデンサC1 が定
電流iにより充電されると近似すると次式が成立する。
【0087】 C・ΔV=i・Δt …(1) これより、ΔV=(i/C)Δt …(2) また回転速度をN[rpm]とすると、ΔtとΔθとの
間には次式が成立する。 Δt=(Δθ/6N) …(3) (2)式と(3)式とにより、 ΔV1 =(i/C)(Δθ/6N) …(4) コンデンサC1 の両端の電圧をΔVx だけ変化させるた
めに要する充電回数をnとすると、 n=ΔVx /ΔV …(5) (5)式に(4)式を代入すると、 n=ΔVx /(Δθi/6NC)=ΔVx (6NC/Δθi) …(6) 1回転(360度)の周期To は、To =(360/6
N)=60/Nで与えられるため、n回充電するのに要
する時間Tは、 T=To ×n=(60/N)(6NC/Δθi)ΔVx =(360CΔVx /Δθi) …(7) (7)式より、基準電圧を所定値ΔVx だけ変化させる
ために要する時間Tは回転速度Nに無関係であることが
分かる。
【0088】一方、図1のコンデンサC1 を電流i1 で
連続充電した場合に、同一時間Tの間に電圧を同じ変化
分ΔVだけ変化させるために必要なコンデンサC1 の静
電容量をC´とすると、 ΔV=(i1 /C´)T …(8) (8)式を(7)式に代入すると、 ΔV=(i/C´)(360CΔVx /Δθi) …(9) (9)式より、 C=C´/K [但し、K=360/Δθ] …(10) 即ち、間欠充電を行えば、コンデンサC1 の静電容量を
連続充電する場合のK分の1にすることができる。
【0089】上記の例では、制御電圧Vq により異常検
出用コンデンサC1 を間欠充電するようにしたが、他の
電圧により異常検出用コンデンサC1 を間欠充電するよ
うにしてもよい。例えば、機関に磁石発電機が取り付け
られている場合には、該発電機内に設けられた発電コイ
ルの交流出力電圧の半サイクルの波形を矩形波に成形し
て得た矩形波電圧により異常検出用スイッチを間欠充電
するようにしてもよい。
【0090】
【発明の効果】上記のように、本発明によれば、機関の
異常が検出されたときに、機関を失火させる回転速度領
域の下限値を徐々に低下させて、最終的に異常時の許容
上限値に収束させることができるため、運転者に無用の
ショックを与えることなく、機関を保護することができ
る。
【0091】また本発明では、異常電圧検出用コンデン
サを制御電圧により間欠充電するため、大容量のコンデ
ンサを用いることなく、異常時の回転速度が許容上限値
に収束するまでの時間を充分に長くすることができる。
従って、点火装置の大形化を招くことなく、点火装置に
機関の保護機能を持たせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる点火装置の全体的な構成の一例
を示した構成図である。
【図2】図1の点火装置で用いる基準電圧発生回路の変
形例を示した回路図である。
【図3】図1の構成の各部を具体的に示した実施例を示
した回路図である。
【図4】図3の点火装置の各部の電圧及び電流波形を示
した波形図である。
【図5】図3の点火装置で用いる点火指令信号発生回路
の動作を説明するための波形図である。
【図6】基準電圧を得るためのコンデンサを間欠充電し
た場合と連続充電した場合との相違を説明するための線
図である。
【図7】本発明により得られる失火回転速度の制御特性
の一例を示した線図である。
【符号の説明】
1 点火回路 2 点火プラグ 3 制御電圧発生回路 4 点火指令信号発生回路 5 回転検出回路 6 異常検出スイッチ 7 基準電圧発生回路 R1 第1の抵抗 R2 第2の抵抗 R3 第3の抵抗 C1 異常検出用コンデンサ D ダイオード 7A 分圧回路 7B 充電制御用スイッチ 7C 充電制御用スイッチ制御回路
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02P 5/15 F02P 5/155

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 点火信号が与えられた時に点火用の高電
    圧を発生する点火回路と、 内燃機関の一定の回転角度位置で一定の角度幅の矩形波
    状の制御電圧を発生する制御電圧発生回路と、 内燃機関の点火位置を演算して演算した点火位置で点火
    指令信号を発生する点火指令信号発生回路と、 内燃機関の回転速度の上昇に伴ってレベルが低下する速
    度検出電圧を発生する回転検出回路と、 内燃機関の異常状態の有無を検出するように設けられて
    異常状態を検出していないときと検出しているときとで
    異なる状態をとる異常検出スイッチと、 前記制御電圧発生回路の出力端子に一端が接続された第
    1の抵抗と、該第1の抵抗に対して直列に接続された第
    2の抵抗と、前記制御電圧発生回路から第1及び第2の
    抵抗を通して前記制御電圧が順方向に印加されるダイオ
    ードを通して前記第1及び第2の抵抗に対して直列に接
    続されて前記制御電圧により第1及び第2の抵抗とダイ
    オードとを通して充電される異常検出用コンデンサと、
    前記ダイオードと異常検出用コンデンサの直列回路また
    は第2の抵抗とダイオードと異常検出用コンデンサとの
    直列回路に対して並列に接続された第3の抵抗とを有す
    る分圧回路と、導通した際に前記異常検出用コンデンサ
    を短絡するように設けられた充電制御用スイッチと、前
    記異常検出スイッチが異常状態を検出していないときに
    前記充電制御用スイッチを導通させ、前記異常検出スイ
    ッチが異常状態を検出しているときに前記充電制御用ス
    イッチを遮断状態にするように異常検出スイッチの状態
    に応じて前記充電制御用スイッチをオンオフ制御する充
    電制御用スイッチ制御回路とを備えて、前記第2の抵抗
    とダイオードと異常検出用コンデンサとの直列回路の両
    端の電圧に相応した電圧を基準電圧として出力する基準
    電圧発生回路と、 前記速度検出電圧と基準電圧とを比較して速度検出電圧
    が基準電圧を超えているときに点火許可信号を発生し、
    前記速度検出電圧が基準電圧以下になったときに点火禁
    止信号を発生する点火許否判定回路と、 前記点火許否判定回路が点火許可信号を発生している状
    態で前記点火指令信号が発生したときに前記点火回路に
    点火信号を与え、点火許否判定回路が点火禁止信号を発
    生しているときには前記点火回路に点火信号が与えられ
    るのを禁止する点火信号供給回路とを具備し、 前記異常検出スイッチが異常状態を検出していない状態
    では機関の回転速度が定常運転時の上限値を超えたとき
    に前記点火指令信号の発生位置よりも位相が進んだ位置
    で速度検出電圧が基準電圧以下になり、異常検出スイッ
    チが異常状態を検出している状態では機関の回転速度が
    前記上限値よりも低く設定された制限動作開始回転速度
    以上になっているときに前記点火指令信号の発生位置よ
    りも位相が進んだ位置で速度検出電圧が基準電圧以下に
    なり、かつ回転速度が異常時の許容上限値を超えたとき
    に速度検出電圧が点火指令信号の発生位置よりも位相が
    進んだ位置で基準電圧の飽和値を超えるように、前記回
    転検出回路及び基準電圧発生回路の回路定数が設定され
    ていることを特徴とする内燃機関用点火装置。
  2. 【請求項2】 点火信号が与えられた時に点火用の高電
    圧を発生する点火回路と、 内燃機関の点火位置の最大進角位置及び最小進角位置で
    それぞれ極性が異なる第1及び第2のパルス信号を発生
    する信号発生器と、 前記第1のパルス信号が発生したときに立上り第2のパ
    ルス信号が発生したときに立ち下がる矩形波状の制御電
    圧を発生する制御電圧発生回路と、 前記制御電圧が発生している区間を積分区間として第1
    の積分電圧を発生する第1の積分回路と、各第2のパル
    ス信号の発生位置から次の第2のパルス信号の発生位置
    までの区間を積分区間として第2の積分電圧を発生する
    第2の積分回路と、前記第1積分電圧と第2の積分電圧
    とを比較する比較回路とを備えて第1及び第2の積分電
    圧が一致したときに比較回路から点火指令信号を発生す
    る点火指令信号発生回路と、 前記第2のパルス信号が消滅する位置から第1のパルス
    信号の発生位置まで速度検出用コンデンサを一定の時定
    数で充電し、第2のパルス信号が発生したときに該速度
    検出用コンデンサを放電させる積分動作を行って速度検
    出用コンデンサの両端に内燃機関の回転速度の上昇に伴
    ってレベルが低下する速度検出電圧を発生する回転検出
    回路と、 内燃機関の異常状態の有無を検出するように設けられて
    異常状態を検出していないときに第1の状態をとり異常
    状態を検出したときに第2の状態をとる異常検出スイッ
    チと、 前記制御電圧発生回路の出力端子に一端が接続された第
    1の抵抗と、該第1の抵抗に対して直列に接続された第
    2の抵抗と、前記制御電圧発生回路から第1及び第2の
    抵抗を通して前記制御電圧が順方向に印加されるダイオ
    ードを通して前記第1及び第2の抵抗に対して直列に接
    続されて前記制御電圧により第1及び第2の抵抗とダイ
    オードとを通して充電される異常検出用コンデンサと、
    前記ダイオードと異常検出用コンデンサの直列回路また
    は第2の抵抗とダイオードと異常検出用コンデンサとの
    直列回路に対して並列に接続された第3の抵抗とを有す
    る分圧回路と、導通した際に前記異常検出用コンデンサ
    を短絡するように設けられた充電制御用スイッチと、前
    記異常検出スイッチが異常状態を検出していないときに
    前記充電制御用スイッチを導通させ、前記異常検出スイ
    ッチが異常状態を検出しているときに前記充電制御用ス
    イッチを遮断状態にするように異常検出スイッチの状態
    に応じて前記充電制御用スイッチをオンオフ制御する充
    電制御用スイッチ制御回路とを備えて、前記第2の抵抗
    とダイオードと異常検出用コンデンサとの直列回路の両
    端の電圧に相応した電圧を基準電圧として出力する基準
    電圧発生回路と、 前記速度検出電圧と基準電圧とを比較して速度検出電圧
    が基準電圧を超えているときに点火許可信号を発生し、
    前記速度検出電圧が基準電圧以下になったときに点火禁
    止信号を発生する点火許否判定回路と、 前記点火許否判定回路が点火許可信号を発生していると
    きに前記点火信号が点火回路に与えられるのを許容し、
    点火許否判定回路が点火禁止信号を発生しているときに
    前記点火信号が点火回路に与えられるのを禁止する点火
    信号供給回路とを具備し、 前記異常検出スイッチが異常状態を検出していない状態
    では機関の回転速度が定常運転時の上限値を超えたとき
    に前記点火指令信号の発生位置よりも位相が進んだ位置
    で速度検出電圧が基準電圧以下になり、異常検出スイッ
    チが異常状態を検出している状態では機関の回転速度が
    前記上限値よりも低く設定された制限動作開始回転速度
    以上になっているときに前記点火指令信号の発生位置よ
    りも位相が進んだ位置で速度検出電圧が基準電圧以下に
    なり、かつ回転速度が異常時の許容上限値を超えたとき
    に速度検出電圧が点火指令信号の発生位置よりも位相が
    進んだ位置で基準電圧の飽和値を超えるように、前記回
    転検出回路及び基準電圧発生回路の回路定数が設定され
    ていることを特徴とする内燃機関用点火装置。
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