JP3216069U - 屋根用他部材取付金具 - Google Patents
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Abstract
【課題】屋根のハゼ部を挟持して屋根上に固着する他部材の取付金具であって、挟持部分の挟持圧力の不均等に対応できる屋根用他部材取付金具を提供する。【解決手段】上方対接部14と、貫通ボルト孔を設けた対向板部11と、必要に応じて下方部分を外方へ折曲して形成した足板部15と、他部材装着部と、下方部分の内側に設けたハゼ挟持部18とを備えた挟持部材1a,1bを相対向させて、ボルト孔13に貫通装着した緊締ボルト及び緊締ナットで、上方対接部14を締め付け支点として挟持部材1a,1bを挟圧して、ハゼ挟持部18で屋根ハゼ部を挟持することで屋根に装着する金具において、同一形状の挟持部材1a,1bを採用して、装着作業時の挟持部材1a,1bの捻じれやズレを阻止する。挟持部材1a,1bの対向板部の上端に内方に折曲して突出させた係止突板部16と、前記係止突板部16を嵌合する係止受部17を前後対称位置に設ける。【選択図】図1
Description
本考案は、ハゼ連結構造の屋根上に、雪止めアングルや雪止め板を装着して屋根の雪滑り止めを実現したり、その他の構造物を設置するために、屋根のハゼ部を挟持して屋根上に固着する他部材取付金具に関するものである。
ハゼ屋根に装着される他部材取付金具の挟持構造については、従前より雪止め金具の本体構造として種々提案されている。本考案の対象は、対向する挟持部材において、両対向部材を貫通する緊締ボルトと緊締ナットを付設し、挟持部材の上方部分を対接させてボルト・ナットの螺合緊締によって対向部材の下方部分に設けた挟圧部で屋根のハゼ部分を挟圧し、金具を固定している(特許文献1,2)。
特に特許文献1に開示されている金具は、上方対接箇所の上方に、屈曲突辺と長孔の組み合わせ、又は鉤状係合部と切欠上縁の組み合わせからなる係合構造を採用している。また特許文献2(本出願人が提案)には、屋根装着時の姿勢安定性を確保するために、対向部材の下縁を対向側に折曲して下方挟持部に形成し、対向板部における前記下方挟持部の上方適宜箇所に、ハゼ部と当接する上方押圧部を設け、下方挟持部でハゼ部を挟持し、上方押圧部でハゼ部を押さえ込み、取付金具は正常位置に堅牢に固着する金具が開示されている。
独立挟持部材でハゼ部を挟持する金具においては、挟持部分の微妙な当接形状の相違や、ハゼ部の僅かな変形によって挟持圧力が僅かに不均等となる。特に挟持圧力を高めるために緊締ボルト・ナットを強く締めると、前記の不均等に基づいて左右の挟持部材にズレが生じてしまう。
また特許文献2で開示されているハゼ部に対する上方押圧部を設ける構造は、ハゼ部の上方を抑え込む位置に上方押圧部を設ける必要があり、ハゼ部の大小が異なる場合やハゼ施工の正確さの程度の差異に、対応できないという汎用性に欠けるという問題があるので、この対策として上方対接部の前後端に、一方の挟持部材の対向板部の上端に内方に折曲して突出させた係止突部を設けると共に、他方部材の対向板部上端に前記係止突部が載置状態となる係止受部を設けた取付金具を提案した(特許文献3)。
一方の挟持部材の上方対接部に係止突部を設け、他方部材の対向板部上端に係止受部を設けた場合、それぞれ別異の製造金型を使用する必要がありコストアップとなる。そこで本考案は、同一形状の挟持部材を採用して挟持圧力の不均等に対応できる屋根取付金具を提案したものである。
本考案に係る屋根用他部材取付金具は、上方対接部と、貫通ボルト孔を設けた対向板部と、他部材装着部と、下方部分の内側に設けたハゼ挟持部とを備えた挟持部材を相対向させて、ボルト孔に貫通装着した緊締ボルト及び緊締ナットで、上方対接部を締め付け支点として挟持部材を挟圧して、ハゼ挟持部で屋根ハゼ部を挟持することで屋根に装着する金具であって、挟持部材の対向板部の上端に内方に折曲して突出させた係止突板部と、前記係止突板部を嵌合する係止受部を前後対称位置に設け、対向する挟持部材を同一形状としてなることを特徴とするものである。
而して従前の取付金具と同様に挟持部材間に屋根のハゼ部を位置させて、緊締ボルト・ナットを螺合緊締し、ハゼ挟持部でハゼ部を強圧して挟持する際に、対向板部の上縁において係止突板部が係止受部に嵌合しているので、挟持圧力の僅かな不均等によって対向部材間における前後傾斜方向の捻じれる力や前後方向にずれる力が生じても、前記の係止突板部と係止受部の嵌合で、捻じれやズレが阻止され、取付金具は正常位置に堅牢に固着される。
本考案の構成は上記のとおりで、取付金具の挟持部材の上方対接部の前後端に、製造容易な係止突板部と係止受部を設けるという簡単な係合構造を付加することによって、取付金具の取り付け作業時における金具の姿勢安定性を実現すると共に、同一の形状の挟持部材を採用することで、製造コストの低廉化も実現する。
次に本考案の実施形態について説明する。実施形態を示した金具は、同一形状の二個の挟持部材1a,1bと、緊締ボルト2と、緊締ナット3と、アングル保持体4で構成されるものである。
挟持部材1a,1bは、対向板部11の中間に雪止めアングル(他部材)Aの装着縦溝12を形成すると共に、装着縦溝12の形成位置の前後対称位置にボルト孔13を穿設したものであり、対向板部11の上方部分には、挟持部材1a,1bを合い対向させた際に当接されて締め付け支点となる上方対接部14を設け、下方部分は両外方に折曲して足板部15としたものである。
また対向板部11の上方における上方対接部14の装着縦溝12の前方においては、切り倒しで内方(対向側)に折曲して突出させて係止突板部16を設け、装着縦溝12の前後方においては、前記係止突板部16と前後対称位置に、係止突板部16が嵌合できる幅で切欠して係止受部17を設けたものである。
更に足板部15を形成するための折曲個所を、切り起こしで対向側(内方側)に突出させてハゼ挟持部18を形成する。特にハゼ挟持部18は、前後方向で対称となる位置に設ける。
尚図示した挟持部材1a,1bの前縁には、補強用の折り返し部19を形成しているが、当該折り返し部19を大きく形成して、雪止め板(他部材)の装着部とするなど、挟持部材1a,1bに他部材の装着構造を付設することは任意である。
緊締ボルト2と、緊締ナット3とは、従前の取付金具と同様に、両挟持部材1a,1bのボルト孔13に緊締ボルト2を貫通させ、緊締ナット3を螺合装着するものである。
アングル保持体4は、下方部分を緊締ボルト2に外挿したL状板で、装着縦溝12に垂直板部を嵌合した雪止めアングル(他部材)Aの水平板部を抑え込むものである。
而して上記の取付金具は、同一形状の挟持部材1a,1bを相対向させて組み合わせ、従前金具と同様に取り付けられるもので、図4に示すように、挟持部材1a,1bで屋根のハゼ部Bを挟むように位置させ、緊締ボルト・ナット2,3を螺合緊締し、ハゼ挟持部18でハゼ部Bを強圧して固定するものである。
特に本考案の金具は、一方の挟持部材1a(1b)の上方対接部14に設けた係止突板部16で、対向する挟持部材1b(1a)の係止受部17に嵌合して抑え込むように組み合わせられるので、ハゼ部Bの変形や足板部15の載置状態等によって生ずる挟持部材1a,1bの相対的な捻じれやズレを阻止し、常に正常位置に堅牢に固着できたものである。
1a,1b 挟持部材
11 対向板部
12 装着縦溝
13 ボルト孔
14 上方対接部
15 足板部
16 係止突板部
17 係止受部
18 ハゼ挟持部
19 折り返し部
2 緊締ボルト
3 緊締ナット
4 アングル保持体
A 雪止めアングル(他部材)
B ハゼ部
11 対向板部
12 装着縦溝
13 ボルト孔
14 上方対接部
15 足板部
16 係止突板部
17 係止受部
18 ハゼ挟持部
19 折り返し部
2 緊締ボルト
3 緊締ナット
4 アングル保持体
A 雪止めアングル(他部材)
B ハゼ部
Claims (3)
- 上方対接部と、貫通ボルト孔を設けた対向板部と、他部材装着部と、下方部分の内側に設けたハゼ挟持部とを備えた挟持部材を相対向させて、ボルト孔に貫通装着した緊締ボルト及び緊締ナットで、上方対接部を締め付け支点として挟持部材を挟圧して、ハゼ挟持部で屋根ハゼ部を挟持することで屋根に装着する金具であって、挟持部材の対向板部の上端に内方に折曲して突出させた係止突板部と、前記係止突板部を嵌合する係止受部を前後対称位置に設け、対向する挟持部材を同一形状としてなることを特徴とする屋根用他部材取付金具。
- 対向板部の前後二箇所に貫通ボルト孔を設けると共に、対向板部の前後中間に他部材装着部となるアングル装着縦溝を設けてなる請求項1記載の屋根用他部材取付金具。
- 対向板部の下方部分を外方へ折曲して形成した足板部を備え、対向板部の下方を相対向するように舌状に切り起こしてハゼ挟持部を形成してなる請求項1又は2記載の屋根用他部材取付金具。
Priority Applications (1)
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JP2018000587U JP3216069U (ja) | 2018-02-20 | 2018-02-20 | 屋根用他部材取付金具 |
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