JP3215968U - 検視用ピンセット - Google Patents

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祥明 川尻
祥明 川尻
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有限会社川尻工業
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Abstract

【課題】検視における写真撮影を容易にするとともに、検視の精度、信頼性および信憑性を維持することができる、検視用ピンセットを提供する。【解決手段】ステンレス製の検視用ピンセット1であって、手で把持して狭持操作を行うグリップ部3と、このグリップ部3より先端側において対象物を狭持する狭持部4とを有しており、狭持部4の表面が艶消し加工されている。また、狭持部4が、表面を物理的な凹凸加工処理または化学的な凹凸加工処理により艶消し加工されている。【選択図】図1

Description

本考案は、検視の際に用いられる検視用ピンセットであって、特に検視の写真撮影の際に用いられる検視用ピンセットに関するものである。
変死者または変死の疑いのある死体が発見された場合、その死体に対し監察医もしくは検察官等による検視が行われる。この検視においては、事件や事故の証拠として死体の状況を画像として全てを記録保存するため、写真撮影が行われる。また、例えば眼球およびそれに付随する角膜、瞳孔、瞼を写真撮影する場合、死体の瞼が閉じているときには開瞼しながら撮影が行われる。
ただし、開瞼する場合には、死体を損傷させないよう十分に注意する必要がある。また、写真には、画像解析等を行いやすいように撮影者の手等は写り込まないほうがよい。そこで従来、検視における死体の開瞼等を行う場合には、主に医療用のピンセットが用いられている。
ところで、これまでに様々な医療用のピンセットに係る考案が提案されている。例えば、特開2000−157553号公報には、瞼の手術の際に適した医療用ピンセットが提案されている(特許文献1)。また、特開2003−305047号公報には、生体と直接接触する部位にセラミック膜を被覆させたセラミック被覆医療用器具が提案されている(特許文献2)。
特開2000−157553号公報 特開2003−305047号公報
しかしながら、特許文献1に記載された考案を含む従来の医療用ピンセットは、ステンレス等の表面に光沢を有する素材によって形成されており、その表面の光沢による光の反射や周辺部位の写り込みによって写真の焦点がズレるという問題がある。特に、近年のデジタルカメラは、解像度が大幅に向上したため焦点が合わせにくくなっている。
また、特許文献2に記載された考案を含む従来の医療用ピンセットであって、先端の挟持部がピンセット本体と異なる素材で被覆されているものでは、被覆物が剥落して死体に付着するという問題がある。つまり、死体に付着した付着物は、事件や事故の原因を特定するのに非常に重要な物証になり、死体発見時と異なる付着物が付着されている可能性があると検視の精度、信頼性および信憑性が低下する。場合によっては証拠能力を全く失うこともある。
本考案は、以上のような問題点を解決するためになされたものであって、検視における写真撮影を容易にするとともに、検視の精度、信頼性および信憑性を維持することができる、検視用ピンセットを提供することを目的としている。
本考案に係る検視用ピンセットは、表面の光沢による光の反射や周辺部位の写り込みによって写真の焦点がズレるという課題を解決するため、ステンレス製の検視用ピンセットであって、手で把持して狭持操作を行うグリップ部と、このグリップ部より先端側において対象物を狭持する狭持部とを有しており、前記狭持部の表面が艶消し加工されている。
また、本考案の一態様として、異なる素材を被覆させずに表面の艶を消すという課題を解決するため、前記狭持部が、表面を物理的な凹凸加工処理または化学的な凹凸加工処理により艶消し加工されていてもよい。
さらに、本考案の一態様として、光の反射を抑制するという課題を解決するために、前記狭持部が、酸化発色処理により黒色化されていてもよい。
本考案によれば、検視における写真撮影を容易にするとともに、検視の精度、信頼性および信憑性を維持することができる。
本考案に係る検視用ピンセットの一実施形態を示す斜視図である。 本実施形態の検視用ピンセットの表面加工に係る製造工程を示すフロー図である。
以下、本考案に係る検視用ピンセットの一実施形態について図面を用いて説明する。
本実施形態の検視用ピンセット1は、ステンレス鋼を基材として構成されており、図1に示すように、二股状に分岐する基端位置にある基端部2と、この基端部2から先端側に二股状に分岐されているとともに全体の長さ方向に対して略中央位置に形成されているグリップ部3と、このグリップ部3より先端側において対象物を狭持しやすいように細く形成されてなる狭持部4とを有している。以下、各構成について詳細に説明する。
基端部2は、グリップ部3や挟持部4が所定の隙間を空けて保持されるように2枚の長尺状の板材を基端側で一体的に構成されている。本実施形態では、基端側を重ね合わせて溶接等により固定されているが、長尺状の板材を基端位置で折り曲げることにより構成してもよい。また、基端部2は、先端側を拡開させるため所定の角度で外側に屈曲されている。
グリップ部3は、使用者が手で把持して挟持操作を行う部分である。本実施形態では、手で把持しやすいように略中央位置の幅が基端側および先端側に比べてやや幅広に形成されている。また、グリップ部3の外側面には、すべり止め用の複数本の溝31が幅方向に沿って形成されている。なお、グリップ部3のすべり止めは、複数本の溝31に限定されるものではなく、例えば、ラバー材等の摩擦抵抗の大きい素材を設けてもよい。
挟持部4は、グリップ部3よりも先端側において対象物を挟持する部分である。この狭持部4は検視における写真撮影の際に写真に写り込む可能性の高い部分である。検視では、死体の瞼をピンセットで摘むことも必要であり、このような検視対象物を傷つけずに挟持できるようにするため、本実施形態では、図1に示すように、先端部41がリング状に形成されている。なお、先端部41の形状は、リング状に限定されるものではなく、検視対象物を傷つけないための半円形状や角に丸みを付けた略多角形状等から適宜選択してもよい。
また、挟持部4は、検視の写真撮影の際に焦点を合わせ易くするため、表面が艶消し加工されている。さらに挟持部4は、光の反射を抑制するため、酸化発色処理による黒色化が施されている。以下、本実施形態における挟持部の艶消し加工および黒色化等の表面加工に係る製造工程について図2を用いて説明する。
まず、表面に付着した油脂および酸化物等を除去するために表面の脱脂を行う(脱脂工程:S1)。本実施形態では、ステンレス(鉄)に対して腐食等の化学的な影響のない苛性ソーダに全体を浸漬して脱脂を行う。なお、脱脂の方法は、苛性ソーダを用いる方法に限定されるものではなく、例えば金属メッキ等の金属表面処理で用いられる溶剤脱脂、エマルジョン脱脂、アルカリ浸漬脱脂および電解脱脂等から適宜選択してもよい。
次に、表面に付着している埃や異物、微細な汚れを除去するため電解研磨を行う(電解研磨工程:S2)。具体的には、検視用ピンセット1を陽極(プラス側)とし、挟持部4または全体を電解液の中に浸して、電流を流すことにより、電解液に浸された挟持部4または全体が電気分解により溶解することで表面上の汚れ等を除去する。本実施形態では、挟持部4を電解液の中に浸して電解研磨を行う。
なお、電解研磨および脱脂は、表面に油脂や埃等の異物が付着していない場合または付着が極めて少ない場合は、いずれか一方または両方を製造工程に含めなくてもよい。
次に、挟持部4または全体の表面に艶消し加工を施す(艶消し加工工程:S3)。当該艶消し加工は、例えば、物理的な凹凸加工処理または化学的な凹凸加工処理することにより、前記表面に微細な凹凸を形成し、入射する光を前記凹凸で乱反射させることにより表面を艶消し状にする。本実施形態では、鉄やガラスなどの微粒子を圧縮した空気とともに噴射し表面に微細な凹凸状の傷を付けるサンドブラスト法による物理的な凹凸加工処理を施し、前記挟持部4の艶消し加工をする。
なお、艶消し加工は、サンドブラスト法によるものに限定されるものではなく、例えば物理的な凹凸加工処理としてサンドペーパーやワイヤブラシで表面に微細な傷を付ける方法や化学的な凹凸加工処理として特定の溶液中に浸して表面に微細な凹凸を形成させる方法等から適宜選択してもよい。
次に、挟持部4または全体を酸化発色処理により黒色化する(酸化発色処理行程:S4)。本実施形態では、ステンレスで製造されている検視用ピンセット1の全体を酸化力の強い薬品の混合溶液に浸漬し、ステンレスに含まれるクロムに対する化学的な酸化力によって表面に酸化皮膜を成長させ黒色に発色させる。このとき、浸漬時間を変えることで酸化皮膜の厚さを変えて黒色の色具合を制御することができる。本実施形態では、死体が有していない黒色になるまで酸化発色処理を行う。
次に、本実施形態の検視用ピンセット1における各構成の作用について説明する。
本実施形態の検視用ピンセット1は、主に、検視の写真撮影の際に死体を挟持するのに用いられる。ここでは、瞳孔の開き具合や角膜の乾燥、瞼からの出血等を確認するために開瞼して眼球等を撮影する場合を例に説明する。
まず、使用者の手でグリップ部3を把持する。このとき、グリップ部3では、すべり止めの溝31によって手の滑りが抑制されるため、確実な挟持操作を行うことができる。
挟持部4では、グリップ部3が把持されるのにともない基端部2によって保持された隙間が狭められる。これによって、対象物である瞼が挟持され開瞼が行われる。
眼球等は、本実施形態の検視用ピンセット1を用いて開瞼しながら写真撮影される。このとき挟持部4は写真に写り込んでしまうが、挟持部4の表面が艶消し加工されているため、入射した光を乱反射し強い光がカメラ側に反射したり、周辺部位が写り込むのを抑制する。よって、デジタルカメラが備える自動認識技術に基づく自動焦点合わせや肉眼による焦点合わせの際に光の反射や写り込みによる焦点のズレを抑制することができる。
また、挟持部4は、黒色化されており、光の反射を抑制することができる。よって、写真撮影の際には、焦点合わせがし易くなるとともに、自動認識技術や肉眼により死体と挟持部との識別が容易になり、撮影後の写真を画像処理等する場合の識別も容易になる。
さらに、挟持部4の艶消し加工や黒色化がステンレスの表在組成成分を改変して着色しているため、剥落することがなく、検視用ピンセット1に由来する成分が死体に付着することがない。
以上のような本実施形態の検視用ピンセット1によれば、以下の効果を得ることができる。
1.写真に写り込む検視用ピンセット1に入射される光を乱反射させることで周辺部位の写り込みが抑制され、解像度の高いカメラによる焦点合わせを容易に行うことができる。
2.写真に写り込む検視用ピンセット1が死体には無い黒色にされているため、光の反射を抑制できるとともに、写真撮影や撮影後の画像解析における死体と検視用ピンセット1との識別を容易にすることができる。
3.ステンレスの表面またはその表在組成成分を艶消し加工および黒色化処理しているため、剥落して死体に付着することがなく、検視の精度、信頼性および信憑性を維持することができる
なお、本考案に係る検視用ピンセットは、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜変更することができる。例えば、挟持部4または全体の耐摩耗性、耐食性を強化するため、酸化発色後に表面を硬膜処理してもよい。
1 検視用ピンセット
2 基端部
3 グリップ部
4 狭持部
31 溝
41 先端部

Claims (3)

  1. ステンレス製の検視用ピンセットであって、手で把持して狭持操作を行うグリップ部と、このグリップ部より先端側において対象物を狭持する狭持部とを有しており、前記狭持部の表面が艶消し加工されている、前記検視用ピンセット。
  2. 前記狭持部が、表面を物理的な凹凸加工処理または化学的な凹凸加工処理により艶消し加工されてなる、請求項1に記載の検視用ピンセット。
  3. 前記狭持部が、酸化発色処理により黒色化されてなる、請求項1または請求項2に記載の検視用ピンセット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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