JP3215785U - アロマディフューザ - Google Patents

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Abstract

【課題】適度な拡散能力を有し、低コストでありながら装飾性の高いインテリアとして機能するアロマディフューザを提供することにある。【解決手段】液体香料を収容するアロマタンク1と、液体香料に浸けた下端部側領域から当該液体香料を吸い上げる吸上芯2と、吸上芯2を少なくとも上方から覆う位置に配置した造花または加工花である装飾花3とを備え、吸上芯2で吸い上げて気化した香料成分を外部へ放出するアロマディフューザXにした。【選択図】図8

Description

本考案は、周辺雰囲気に香りを拡散する器具であるアロマディフューザに関するものである。
従来より、容器に収容された芳香液や消臭液等の液体香料(気化成分)を周辺雰囲気に拡散する装置が知られている。例えば、液体香料が収容されている容器に複数の吸上芯(リードスティックとも称される)を挿入し、容器に収容された液体香料を吸上芯の下端部から吸い上げて、吸上芯のうち容器よりも上方に飛び出している上端部より揮散するいわゆるリードディフューザタイプの装置が知られている(例えば特許文献1)。
また、超音波振動を利用して液体香料を霧化して香りを拡散させる超音波霧化装置も知られている(例えば特許文献2)。超音波霧化装置では、容器内の所定箇所に超音波発振子が設けられ、超音波発振子上に液体香料を供給することによりその香料は霧化し、その霧を空気と混合することによって速やかに気化させて香りを発生するように構成されている。別タイプの超音波霧化装置として、容器内の液体中に超音波振動子が設けられ、超音波振動子に高周波の電圧を加えて超音波振動を発生させ、この超音波の振動エネルギーが液の内部を液面に向けて伝播し、液面の一部が隆起した液隆起部を形成して、ここから微細な霧化粒子が発生するように構成されたものも知られている。
特開2012−45268号公報(特許第5627955号) 特開平2−209146号公報
ところで、リードディフューザタイプの装置は、吸上芯の上端部を外部に露出させた状態にしておく必要があるため、吸上芯の形態に基づく極めてシンプルな外観になり、華やかなデザイン性を付与することができず、インテリアとしての装飾機能に劣る場合がある。
一方、超音波霧化装置は、超音波振動子が必須の構成であるため、低コストでの提供が困難であることに加えて、超音波振動子が無負荷状態で空運転を行なうとその振動作用により破損するおそれがある。なお、振動子に対して液体香料を常に滴下供給して振動子上に液体香料を存在させた状態で運転したり、液体香料の充填処理やアロマタンクの交換処理を行うことで超音波振動子の無負荷空運転を回避することは可能であるものの、ランニングコストが高くなり、手間も掛かる。
本考案は、このような点に着目してなされたものであって、主たる目的は、低コストでありながら華やかなデザイン性を付与することが可能なアロマディフューザを提供することにある。
すなわち、本考案に係るアロマディフューザは、液体香料を収容するアロマタンクと、液体香料に浸けた下端部側領域から液体香料を吸い上げる吸上芯と、吸上芯を少なくとも上方から覆う位置に配置した造花または加工花である装飾花とを備え、吸上芯で吸い上げて気化した香料成分を外部へ放出することを特徴としている。
このような本考案に係るアロマディフューザであれば、吸上芯によってアロマタンク内の液体香料を吸い上げて、気化した香料成分を装飾花の隙間等を通じて外部へ放出する構成であるため、超音波振動子を用いたアロマディフューザと比較して製品の低コスト化を図ることが可能であり、超音波振動子を用いたアロマディフューザであれば生じる不具合、つまり、超音波振動子が無負荷状態で空運転を行なうとその振動作用により破損するという不具合も生じない。
さらに、本考案に係るアロマディフューザであれば、吸上芯を少なくとも上方から覆う位置に配置した造花または加工花である装飾花を備えているため、装飾花に基づく華やかなデザイン性を付与することができる。吸上芯を用いた周知のアロマディフューザは、容器にデザインを凝らしたものも市販されているが装飾性に乏しい。室内に香りをもたらしたいという需要と共に花を飾りたいという需要もあるが、生花では頻繁に水の交換が必要である上にやがて枯れてしまう。このような両方の需要を満たすという観点において、本考案に係るアロマディフューザでは、造花または加工花である装飾花を備えた構成により、生花であれば必要な水交換処理が不要であり、花が枯れることもなく、装飾性に優れたアロマディフューザを実現できる。ここで、本考案における「造花」には、アーティフィシャルフラワー、シルクフラワー、その他の人工的な花や葉全般が含まれ、「加工花」には、ドライフラワー、プリザーブドフラワー等、生花や葉から加工されたもの全般が含まれる。吹出口に対して上方から挿した状態で筒状部に支持されるフェイクフラワー
また、本考案のアロマディフューザは、アロマタンクを外カバーに収容するタイプのものであってもよい。この場合、アロマディフューザを移動させたり、アロマディフューザに外力が作用すると、外カバー内でアロマタンクが不意に回転してしまい、外カバー内におけるアロマタンクのセット位置が正規の位置からずれてしまうおそれがある。そこで、本考案のアロマディフューザは、アロマタンクの液体香料収容スペースに連通する内部空間を有し且つアロマタンクの上部開口部を被覆するキャップ部と、アロマタンク及びキャップ部を収容可能な外カバーと、キャップ部の内部空間に連通する空洞部分を有し且つ上方から吸上芯が挿入可能な筒状部と、キャップ部及び筒状部と一体に形成され且つキャップ部及びアロマタンクを上方から被覆する上カバーとを備え、上カバーを外カバーに装着した状態において、上カバーの外縁部が外カバーの内壁に当接または近接し、外カバーに対する上カバーの回転を規制するように構成している。このような構成により、アロマディフューザを移動させたり、アロマディフューザに外力が作用した場合であっても、上カバーと一体に形成されたキャップ部も外カバーに対して回転せず、このキャップ部によって上部開口部を被覆しているアロマタンクが外カバーに対して不意に回転することを防止し、外カバー内でアロマタンクを正規のセット位置に位置付けておくことができる。
本考案によれば、低コストでありながら装飾性の高いインテリアとして使用可能なアロマディフューザを提供することができる。
本考案の一実施形態に係るアロマディフューザの全体外観図。 同実施形態における装飾花を省いたアロマディフューザの全体外観図。 同実施形態における装飾花を省いたアロマディフューザの正面図。 同実施形態における装飾花を省いたアロマディフューザの背面図。 同実施形態における装飾花を省いたアロマディフューザの平面図。 同実施形態における装飾花を省いたアロマディフューザの側面図。 同実施形態に係るアロマディフューザのパーツ同士の相対位置関係を図6に対応して示す図。 同実施形態に係るアロマディフューザ全体を図7に対応して示す図。
以下、本考案の一実施形態を、図面を参照して説明する。
本実施形態に係るアロマディフューザXは、図1及び図7に示すように、液体香料を収容するアロマタンク1と、液体香料に浸けた下端部側領域から当該液体香料を吸い上げる吸上芯2とを備え、図2及び図8に示すように、吸上芯2を少なくとも上方から覆う位置に造花または加工花である装飾花3を配置したものである。本実施形態では、装飾花としてアーティフィシャルフラワー3を適用している。なお、図1、図3乃至図7ではアーティフィシャルフラワー3を省略している。
本実施形態に係るアロマディフューザXは、図7に示すように、アロマタンク1の液体香料収容スペースに連通する内部空間41を有し且つアロマタンク1の上部開口部11を保持するキャップ部4と、キャップ部4の内部空間41に連通する空洞部分51を有し且つ上方から吸上芯2が挿入可能な筒状部5と、キャップ部4及び筒状部5と一体に形成され且つキャップ部4及びアロマタンク1を上方から被覆する上カバー6と、少なくともアロマタンク1及びキャップ部4を収容可能な外カバー7とを備えている。筒状部5の上方から空洞部分51に挿入した吸上芯2は、キャップ部4の内部空間41を通過し、吸上芯2のうち下端部側領域がアロマタンク1の液体香料に浸かった状態にある。また、吸上芯2のうち上端部側領域は、筒状部5の空洞部分51に収容されず、装飾花3を装着していない状態において筒状部5の上方に露出している(図1、図3等参照)。本実施形態では、複数本(図示例では5本)の吸上芯2を筒状部5の上方から挿入し、各吸上芯2をそれぞれ安定した姿勢に維持している。そして、本実施形態に係るアロマディフューザXは、吸上芯2で吸い上げた液体香料の気化した香料成分を吸上芯2の上端部側領域や筒状部5の上端開口部52からアロマタンク1の外部に放出して、アーティフィシャルフラワー3の隙間等からアロマディフューザXの周辺雰囲気中へ放出して拡散するものである。
アロマタンク1は、図7に示すように、液体香料を収容する中空直方体状のタンク本体12と、タンク本体12の上面中央部から上方に突出する円筒状の上部開口部11(タンク口)とを一体に有するものである。本実施形態では、透明または半透明の素材でアロマタンク1を構成している。液体香料の種類は適宜選択することができる。
キャップ部4の内部空間41及び筒状部5の空洞部分51は、図7に示すように、アロマタンク1の液体香料収容スペースに連通し、液体香料の気化成分の吹出経路として機能する。
本実施形態のアロマディフューザXは、アロマタンク1をキャップ部4によって保持した状態でこれらアロマタンク1及びキャップ部4を一体的に取り扱うことができる。したがって、アロマタンク1内の液体香料の補充や、アロマタンク1の交換を簡単に行うことができる。アロマタンク1及びキャップ部4を一体的に組み付けた形態を「アロマディフューザ本体」とする。本実施形態では、上述のとおり、上カバー6及び筒状部5をキャップ部と一体に形成しているため、アロマディフューザ本体は、筒状部5、上カバー6、キャップ部4、アロマタンク1がこの順番で上から下に並ぶ形態をなす。
外カバー7は、アロマディフューザ本体のうち少なくとも上カバー6、キャップ部4、アロマタンク1を内部空間に収容可能なものであり、上方に開口した箱状をなし、後壁に図示しない留め具を取付可能に構成されている。留め具としては、頭部と、頭部から後方に向かって延伸する1本または複数本のピンとを備えたものを挙げることができる。外カバー7の後面に、留め具の頭部が挿通可能な孔(挿通孔)と、留め具の頭部が挿通不能な孔(小孔)とが連続する留め具装着孔71(だるま孔)を形成している(図4及び図7参照)。本実施形態では、外カバー7の後面のうち幅方向に所定寸法離れた所定の2箇所に留め具装着孔71を形成している。外カバー7の底面には、アロマタンク1の正規のセッティング位置を規定する位置決め部72を設けている(図7参照)。外カバー7は、上方に開放された内部空間を有する直方体状をなし、本実施形態では、後壁を前壁よりも高く設定している。
また、本実施形態に係るアロマディフューザXは、図7に示すように、上カバー6を外カバー7に装着した状態、つまりアロマディフューザ本体を外カバー7に装着した状態において、上カバー6の外縁部が外カバー7の内壁73に当接または近接し、外カバー7に対する上カバー6の回転を規制するように構成している。具体的には、プレート状をなす上カバー6の平面形状を、筒状部5の下端部から外カバー7の内壁73までのギャップを埋める形状に設定し、外カバー7の内壁73の所定箇所に設けた載置部74に、上カバー6の一部(図示例では段状に設定した部分)を載置することで、上カバー6の外縁部全域が外カバー7の内壁73に当接または近接した装着状態になるように構成している。本実施形態の上カバー6は、外カバー7の形態に応じて後方から前方に向かって漸次下降するスロープ状に設定されている。このような設計により、外カバー7に嵌め合わせるように装着可能な上カバー6の姿勢は1つに限定され、外カバー7に対する上カバー6の装着作業を容易且つスムーズに行うことができる。
このような本実施形態に係るアロマディフューザXは、アロマディフューザ本体を外カバー7にセッティングし、吸上芯2を筒状部5の上方から挿入した状態で、吸上芯2を上方から被覆するようにアーティフィシャルフラワー3を添えた形態で使用することにより、装飾性の高いインテリアになる(図2、図8参照)。本実施形態に係るアロマディフューザXは、吸上芯2のうち下端部側領域が液体香料に浸かった状態にある。したがって、吸上芯2で液体香料を吸い上げて、液体香料の気化成分を周辺雰囲気に放出することで、香りを拡散することができる。吸上芯2の本数は適宜選択・変更することが可能である。このようなアロマディフューザXは、トイレや玄関等、適宜の場所に載置したり、留め具によって壁等に固定した状態で使用することができる。
このように、本実施形態に係るアロマディフューザXは、吸上芯2によってアロマタンク1内の液体香料を吸い上げて、気化した香料成分をアーティフィシャルフラワー3の隙間等を通じて外部へ放出する構成であるため、超音波振動子を用いたアロマディフューザと比較して製品の低コスト化を図ることが可能であり、超音波振動子が無負荷状態で空運転を行なうとその振動作用により破損するという不具合も生じない。
加えて、本実施形態のアロマディフューザXは、アロマタンク1を外カバー7に収容するタイプのものであり、アロマタンク1の液体香料収容スペースに連通する内部空間41を有し且つアロマタンク1の上部開口部11を保持するキャップ部4と、キャップ部4の内部空間41に連通する空洞部分51を有し且つ上方から吸上芯2が挿入可能な筒状部5と、キャップ部4及び筒状部5と一体に形成され且つキャップ部4及びアロマタンク1を上方から被覆する上カバー6とを備え、上カバー6を外カバー7に装着した状態において、上カバー6の外縁部全域が外カバー7の内壁73に当接または近接し、外カバー7に対する上カバー6の回転を規制するように構成している。したがって、アロマディフューザXを移動させたり、アロマディフューザXに外力が作用した場合であっても、上カバー6と一体に形成されたキャップ部4も外カバー7に対して回転せず、このキャップ部4によってアロマタンク1の上部開口部11を回転不能に保持していることから、アロマタンク1外カバー7に対して不意に回転することを防止し、外カバー7内でアロマタンク1を正規のセット位置に位置付けておくことができる。
なお、本考案は上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、造花として、アーティフィシャルフラワーに代えて、シルクフラワー、或いはその他の人工的な花や葉を適用することができる。
また、装飾花として、造花に代えて、ドライフラワー、プリザーブドフラワー等、生花や葉から加工されたもの全般を含む「加工花」を適用することも可能である。
また、液体香料の種類に応じて装飾花を複数種類から選択可能に構成することもできる。
壁等に固定するために留め具は、上述の3本ピンタイプのものに限らず、適宜のものを用いることができる。また留め具を備えず、フック等の引っ掛け部を備えたアロマディフューザであってもよい。
LED等を実装することで照明機能を有するアロマディフューザにしても構わない。
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本考案の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
1…アロマタンク
2…吹出口
3…装飾花(アーティフィシャルフラワー)
4…キャップ部
5…筒状部
6…上カバー
7…外カバー
X…アロマディフューザ

Claims (2)

  1. 液体香料を収容するアロマタンクと、前記液体香料に浸けた下端部側領域から当該液体香料を吸い上げる吸上芯と、前記吸上芯を少なくとも上方から覆う位置に配置した造花または加工花である装飾花とを備え、前記吸上芯で吸い上げて気化した香料成分を外部へ放出することを特徴とするアロマディフューザ。
  2. 前記アロマタンクの液体香料収容スペースに連通する内部空間を有し且つ前記アロマタンクの上部開口部に嵌合可能なキャップ部と、
    前記アロマタンク及び前記キャップ部を収容可能な外カバーと、
    前記キャップ部の内部空間に連通する空洞部分を有し且つ上方から前記吸上芯が挿入可能な筒状部と、
    前記キャップ部及び前記筒状部と一体に形成され且つ前記キャップ部及び前記アロマタンクを上方から被覆する上カバーとを備え、
    前記上カバーを前記外カバーに装着した状態において、前記上カバーの外縁部が前記外カバーの内壁に当接または近接し、前記外カバーに対する前記上カバーの回転を規制するように構成している請求項1に記載のアロマディフューザ。
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