JP3215693U - カプセル製剤収納用プレススルーパック蓋材およびカプセル製剤収納用プレススルーパック - Google Patents

カプセル製剤収納用プレススルーパック蓋材およびカプセル製剤収納用プレススルーパック Download PDF

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一真 原
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【課題】不用意に破れることを防止でき、且つ、カプセル製剤を容易に取り出すことができるカプセル製剤収納用プレススルーパック用蓋材を提供する【解決手段】本考案のカプセル製剤収納用プレススルーパック用蓋材20は、アルミニウム箔22と、アルミニウム箔22の表面に積層される樹脂フィルム24と、アルミニウム箔22の裏面に積層される接着層26とを備え、樹脂フィルム24には脆化処理として複数のミシン目30が形成されている。樹脂フィルム24は、6μm以上9μm以下の厚さを有しており、複数のミシン目30の1個当たりの平面視面積は、0.01mm2以上2mm2以下である。【選択図】図4

Description

本考案は、カプセル製剤収納用プレススルーパック用蓋材、およびこれを備えるカプセル製剤収納用プレススルーパックに関する。
従来、カプセル製剤を収納する容器と、蓋材とから構成されたカプセル製剤収納用プレススルーパック(以下、PTPと適宜記す)が使用されている。当該PTPで使用される蓋材は、主としてアルミニウム箔と接着層とから構成されており(特許文献1)、当該蓋材を備えるPTPは、容器の収納部に指で圧力をかけることで、収納部に収納されていたカプセル製剤が蓋材を突き破り、カプセル製剤を取り出すことができる。
また特許文献2には、蓋材の表面に引き剥がし可能なピール層を設け、ピール層を引き剥がした後に指で容器の収納部に圧力をかけることで、カプセル製剤を取り出す様にしたPTPが開示されている。
特開2006−1591号公報 特開2003−63558号公報
しかしながらアルミニウム箔と接着層とからなる蓋材を備えるPTPでは、衣類のポケットや鞄や袋など(以下、ポケット等)にPTPを収容して持ち歩いたり、ポケット等に複数のPTPを混在させていた場合において、蓋材が他の物体に摺接することで、不用意に蓋材が破れてカプセル製剤が落下することがあった。このため、乳幼児がカプセル製剤を誤飲してしまう虞があり、乳幼児がいる家庭では十分な注意が必要であった。
また特許文献2のPTPでは、ピール層が蓋材に設けられることで、他の物体への摺接で蓋材が不用意に破れることは防止できるものの、カプセル製剤を取り出す際にピール層の引き剥がしが必要とされる。このためカプセル製剤を取り出すことが容易ではない。またピール層の引き剥がしが必要であることをユーザが知らない場合には、PTPの誤使用によって、カプセル製剤が損傷する虞がある。つまり、ピール層の引き剥がしが行われないまま、指で内容物収納部に圧力をかける誤使用が行われることで、カプセル製剤が損傷する虞がある。
そこで本考案は、不用意に破れることを防止でき、且つ、カプセル製剤を容易に取り出すことができるカプセル製剤収納用プレススルーパック用蓋材、およびこれを備えるカプセル製剤収納用プレススルーパックを提供することを目的とする。
本考案のカプセル製剤収納用プレススルーパック蓋材(以下、蓋材)は、アルミニウム箔と、前記アルミニウム箔の表面に積層される樹脂フィルムと、前記アルミニウム箔の裏面に積層される接着層とを備えており、前記樹脂フィルムには脆化処理が施されている。
本考案の蓋材によれば、前記樹脂フィルムが前記アルミニウム箔を保護するので、他の物体への摺接により前記蓋材が不用意に破けない。このためカプセル製剤収納用プレススルーパックの容器に前記蓋材を接着して、前記蓋材で前記容器の内容物収納部を塞げば、当該内容物収納部に収納されたカプセル製剤が落下することを防止できる。また前記蓋材では、前記樹脂フィルムに脆化処理が施されているため、前記内容物収納部に加える圧力が小さくても、カプセル製剤が前記蓋材を突き破ることが可能である。したがって、カプセル製剤を容易に取り出せる。さらに上記のように内容物収納部に加える圧力が小さくてもカプセル製剤を取り出せることで、カプセル製剤に損傷が生じることを防止できる。
前記樹脂フィルムの厚さは、6μm以上9μm以下であることが好ましい。
前記樹脂フィルムの脆化処理として、前記樹脂フィルムに複数のミシン目が形成されていること、前記樹脂フィルムが網目形状に形成されていること、樹脂フィルムが低温にされていたこと、および紫外線の照射で樹脂フィルムが変性されたことのうちの少なくともいずれかが行われていることが好ましい。
前記樹脂フィルムの脆化処理として、前記樹脂フィルムに複数のミシン目が形成される場合には、前記複数のミシン目の1個当たりの平面視面積は、0.01mm以上2mm以下であることが好ましい。このようにすることで、手指で前記内容物収納部に圧力を加えることで、確実にカプセル製剤を取り出すことができる。ミシン目の平面視面積が0.01mm未満では、カプセル製剤に蓋材を突き破らせることが容易でない。また、ミシン目の平面視面積が2mmを超えると、想定外の事情が重なった場合、密封性の点で問題を生じる場合がある。
また本考案のカプセル製剤収納用プレススルーパックは、前記蓋材と、内容物収納部に内容物としてのカプセル製剤が収納される容器とを備え、前記蓋材は、前記内容物収納部を塞ぐように、前記容器の表面に接着されている。前記内容物収納部の平面視面積は、5mm以上900mm以下であることが好ましい。これによって前記内容物収納部から内容物を取り出す出口広さを十分確保することができる。また前記樹脂フィルムの脆化処理として、前記樹脂フィルムに複数のミシン目が形成される場合には、前記内容物収納部に対応する蓋材の領域に前記ミシン目が少なくとも1個設けられることが好ましい。
本考案によれば、カプセル製剤収納用プレススルーパック用蓋材が不用意に破れることを防止でき、且つ、カプセル製剤を容易に取り出すことができる。
本考案の実施形態に係るカプセル製剤収納用プレススルーパックを示す斜視図である。 本考案の実施形態に係るカプセル製剤収納用プレススルーパックを分解した状態を示す斜視図である。 本考案の実施形態に係るカプセル製剤収納用プレススルーパック用蓋材を示す斜視図である。 図3のA−A線に沿ってカプセル製剤収納用プレススルーパック用蓋材を切断した状態を示す断面図である。 図4に対応する断面図であって、本考案の変形例に係るカプセル製剤収納用プレススルーパック用蓋材を示す。
以下、本考案の実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、本考案の実施形態に係るカプセル製剤収納用プレススルーパック(Press Through Pack)1を示す斜視図である。図2は、本考案の実施形態に係るカプセル製剤収納用プレススルーパック1を分解した状態を示す斜視図である。
(カプセル製剤収納用プレススルーパック)
本実施形態のカプセル製剤収納用プレススルーパック1は、内容物収納部Pに内容物としてのカプセル製剤40を収納可能な容器10と、内容物収納部Pを塞ぐように容器10に接着されるカプセル製剤収納用プレススルーパック用蓋材20とを備える。以下、「カプセル製剤収納用プレススルーパック1」を「プレススルーパック1」と記し、「カプセル製剤収納用プレススルーパック用蓋材20」を「蓋材20」と記す。
容器10は、フランジ部Fに囲まれる内容物収納部Pを複数有するものであって、内容物収納部Pの各々にカプセル製剤40が収納される(図1や図2では、内容物収納部Pが容器10の表面側(図1や図2の下側)に膨出する形状を呈することを明確に示すために、6つの内容物収納部Pにカプセル製剤40を収納しない例を示しているが、当該6つの内容物収納部Pにもカプセル製剤40を収納可能である)。各内容物収納部Pの平面視面積は、5mm以上900mm以下であることが好ましく、25mm以上400mm以下であることがより好ましい。上記の「平面視」は、容器10(フランジ部F)が延びる平面の法線方向から対象物を視ることを意味し、上記の「内容物収納部Pの平面視面積」は、フランジ部Fによって周縁Paが構成される1つの内容物収納部Pの開口部を前記法線方向から視たときの前記開口部の面積に相当する。容器10は、例えばポリプロピレン、塩化ビニルなどの樹脂シートを用いて、プラグアシスト成形、真空または圧空成形、真空圧空成形、熱プレスなどにより成形できる。また容器10として、市販のカプセル製剤収納用プレススルーパック用の容器が使用されてもよい。蓋材20は、各内容物収納部Pを塞ぐように、容器10のフランジ部Fに接着されている。
上記のプレススルーパック1は、以下の工程1,2が順次実施されることで製造される。
工程1:内容物収納部Pの各々にカプセル製剤40を収容する。
工程2:各内容物収納部Pが蓋材20によって塞がれるように、蓋材20を容器10のフランジ部Fに重ね合わせて、蓋材20をフランジ部Fに熱接着(ヒートシール)する。
上記のプレススルーパック1では、指で内容物収納部Pに圧力をかけることで、カプセル製剤40に蓋材20を突き破らせることが可能であり、この突き破りによってカプセル製剤40を取り出すことができる。なお内容物収納部Pの平面視形状は、図示例の角丸長方形に限定されず、楕円形や、円形や、四角形(正方形や長方形)や、四角形以外の多角形など様々な形状とされ得る。また容器10に設ける内容物収納部Pの数は、1以上の任意の数とすることができる。
次に、蓋材20の詳細について説明する。図3は、蓋材20の斜視図である。図4は、図3のA−A線に沿って蓋材20を切断した状態を示す。
(蓋材)
図4に示すように、蓋材20は、アルミニウム箔22と、アルミニウム箔22の表面に積層される樹脂フィルム24と、アルミニウム箔22の裏面に積層される接着層26とを備える。樹脂フィルム24は容器10の反対側に配置される。アルミニウム箔22は接着層26と樹脂フィルム24との間の中間層(バリアー層)を構成する。接着層26は容器10側に配置されて、容器10のフランジ部Fに接着される。
(アルミニウム箔)
アルミニウム箔22としては、例えば、従来からカプセル製剤収納用プレススルーパックで用いられている公知のアルミニウム箔を使用できる。なおアルミニウム箔22として、厚さが10μm以上30μm以下のJIS規格における1N30、8021材、8079材などの硬質材を使用すること好ましい。アルミニウム箔22の厚みが10μm未満では耐湿性に乏しくなるおそれがあり、アルミニウム箔22の厚みが30μmを超えると、プレススルーパック1のプレススルー機能を阻害するおそれがある。
(接着層)
接着層26は、公知の熱接着剤から構成されるものであって、接着層26を構成する熱接着剤として、ポリプロピレン系接着剤、塩化ビニル系接着剤、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体系接着剤などを使用することが好ましい。熱接着剤の塗布量は乾燥後重量で0.5g/m〜15g/m程度とすることが好ましい。プレススルーパック1を製造する際の工程2における熱接着(ヒートシール)の条件は、通常、加熱温度が100℃〜260℃とされ、加熱時間が0.1秒〜3秒とされ、蓋材20をフランジ部Fに押し付ける圧力が0.1MPa〜0.5MPa程度とされる。シール後の断面形状は、連続する凹凸状(ギザギザ状)のメッシュシールとしても良い。
(樹脂フィルム)
樹脂フィルム24は、樹脂からなる公知のフィルムを用いて形成される。樹脂フィルム24を形成するために、例えば、ポリエチレン系フィルム、ポリプロピレン系フィルム、ポリエステル系フィルム、ポリアミド(ナイロン)系フィルム、(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、アセタール系樹脂、その他各種の樹脂のフィルムを使用できる。これらのフィルムは、一軸ないし二軸方向に延伸されているものでもよく、無延伸のものであってもよい。
樹脂フィルム24の厚みは、6μm以上9μm以下であることが好ましい。樹脂フィルム24の厚みが6μm未満では、樹脂フィルム24によって十分にアルミニウム箔22を保護できなくなるおそれがある。一方、樹脂フィルム24の厚みが9μmを超えると、樹脂フィルム24の剛性が高くなりすぎて、プレススルー機能を阻害するおそれがある。
また必要に応じて、樹脂フィルム24の表面或いは裏面や、アルミニウム箔22の表面或いは裏面には、アンカーコート層、アルミナ、シリカ等の蒸着層、プライマーコート層、印刷層、着色層、バーコード層、キーラッカー層、オーバーコート層等を設けることもできる。各層の積層方法は特に限定されるものではなく、公知の方法によればよい。例えば、ポリエステル、ポリウレタン系接着剤を利用したドライラミネート法、ウェットラミネート法、ヒートラミーネート、押し出しラミネート法、グラビア印刷やロールコーティングによる塗布積層などによればよい。
アルミニウム箔22を保護するために、上記の樹脂フィルム24は、接着剤28によってアルミニウム箔22に接着される。なお樹脂フィルム24が熱可塑性樹脂から形成される場合には、樹脂フィルム24を加熱することで、樹脂フィルム24をアルミニウム箔22に直接接着できるので、接着剤28は省略される(図5参照)。
カプセル製剤40の取り出しを容易とするため、またカプセル製剤40に損傷が生じることを防止するために、樹脂フィルム24には脆化処理が施されている。脆化処理が施された樹脂フィルム24とは、樹脂フィルム24の組成に比して強度(引張強度、圧縮強度、曲げ強度のうち、いずれか1つ或いは複数)が低下した樹脂フィルムである。「樹脂フィルム24に脆化処理が施されている」とは、(1)樹脂フィルム24に複数のミシン目が形成されていること、(2)樹脂フィルム24が網目形状に形成されていること、(3)樹脂フィルム24が低温にされたこと、および(4)紫外線の照射で樹脂フィルム24が変性されていることのうちの少なくともいずれかを意味しており、図1〜図5は、(1)の複数のミシン目30が樹脂フィルム24に形成されている状態を示している。
本実施形態の蓋材20によれば、樹脂フィルム24によってアルミニウム箔22が保護されるため、他の物体への摺接で蓋材20が不用意に破れることを防止できる。したがって図1に示すように蓋材20を容器10に接着して、蓋材20で内容物収納部Pを塞げば、内容物収納部Pに収納されたカプセル製剤40が落下することを防止できる。
さらに本実施形態の蓋材20によれば、樹脂フィルム24に脆化処理が施されているため、内容物収納部Pに加える圧力が小さくても、カプセル製剤40に蓋材20を突き破らせることが可能である。したがって本実施形態の蓋材20によれば、カプセル製剤を容易に取り出すことができる。さらに上記のように内容物収納部Pに加える圧力が小さくてもカプセル製剤40を取り出せることで、カプセル製剤40に損傷が生じることを防止できる。
なお蓋材20の品質を安定させるため、また蓋材20の製造を容易とするために、樹脂フィルム24の脆化処理として、(1)の「樹脂フィルム24に複数のミシン目が形成されていること」と(2)の「樹脂フィルム24が網目形状に形成されていること」とのうち、いずれかが行われていることが好ましく、(1)の「樹脂フィルム24に複数のミシン目24が形成されていること」が特に好ましい。
なお(1)の複数のミシン目30を樹脂フィルム24に形成する場合には、「内容物収納部Pに対応する蓋材20の領域」にミシン目30が少なくとも1個設けられればよい。「内容物収納部Pに対応する蓋材20の領域」とは「蓋材20と容器10のフランジ部Fとを接着した際に、内容物収納部Pと向かい合う蓋材20の領域を意味する。「内容物収納部Pに対応する蓋材20の領域」に設けるミシン目30の数の上限は、特に制限されるものではないが、当該ミシン目30の数の上限として、200個を設定することが好ましい。
また「内容物収納部Pに対応する蓋材20の領域」だけでなく、「フランジ部Fに対応する蓋材20の領域」にも、ミシン目30が形成されてもよい(「フランジ部Fに対応する蓋材20の領域」とは「蓋材20とフランジ部Fとを接着した際に、フランジ部Fと向かい合う蓋材20の領域を意味する」)。図3〜図5に示す例のように、ミシン目30を多数設けておけば、内容物収納部Pとミシン目30との位置あわせを意識することなく、蓋材20をフランジ部Fに重ね合わせることが非常に容易になる。
また複数のミシン目30を樹脂フィルム24に形成する場合には、ミシン目30の1個当たりの面積が0.01mm以上2mm以下であることが好ましい。ミシン目30の面積が0.01mm未満では、プレススルーが困難になるおそれがある。即ち、内容物(カプセル製剤40)を指で押し出して蓋材20を開封すること(カプセル製剤40に蓋材20を突き破らせること)が困難になるおそれがある。一方、ミシン目30の面積が2mmを超えると、下地となるアルミニウム箔22の露出が広くなりすぎ、樹脂フィルム24によるアルミニウム箔22の防御効果が低下するおそれがある。
なおプレススルー性を高めるため(内容物を指で押し出して蓋材20を開封するのを容易とするため)、樹脂フィルム24によるアルミニウム箔22の防御効果を高めるために、ミシン目30の1個当たりの平面視面積は0.03mm〜0.5mmとすることがより好ましい。上記の「平面視」は、樹脂フィルム24の表面の法線方向から対象物を視ることを意味し、上記の「ミシン目30の1個当たりの平面視面積」は、前記法線方向から1つのミシン目30を視たときの1つのミシン目30の面積に相当する。
また、蓋材20の1つの内容物収納部Pの平面視面積(Smm)とミシン目30の1個当りの平面視面積(Pmm)との比は、S:P=(2.5〜90000):1であるのが好ましく、(50〜13333):1であるのがより好ましい。S:Pが2.5未満:1では、相対的にミシン目30の平面視面積が大きくなってしまい樹脂フィルム24によるアルミニウム箔22の防御効果が低下するおそれがある。逆にS:Pが90000超:1では、相対的にミシン目30の平面視面積が小さくなってしまいプレススルー性が低下し、内容物(カプセル製剤40)を手軽に取り出すのが困難になるおそれがある。
また樹脂フィルム24にミシン目30を形成する方法は、特に制限されるものではないが、レーザー加工、熱針による溶融加工、溶剤による溶解穿孔、刃車による機械加工などでミシン目30を形成することが好ましい。またカプセル製剤40の取り出しを確実に容易とするために、図4や図5に示すように、ミシン目30を貫通孔(樹脂フィルム24を貫通する孔)にすることが好ましいが、ミシン目30は樹脂フィルム24の表面近傍部に形成される凹みであってもよい。このようにしてもカプセル製剤40の取り出しを容易にすることができる。
またミシン目30の平面視形状は、略多角形であることが好ましく、略矩形状であることが特に好ましい。ミシン目30の平面視形状を略多角形とすることで、カプセル製剤40を取り出す際には、多角形の角の部分が起点となり蓋材20が容易に突き破れて開封される。さらに製造工程上、ミシン目30の形状を略矩形状とすれば、刃車による連続多量生産に適している。なお略矩形状とは、厳密な長方形を意味するものではなく、長方形の各辺が多少歪曲していたり、各角が厳密に90度でなくてもよいことを意味する。また、穿孔時に抜きカス片が生じ、ミシン目30の一部に残留することがあってもよい。
以下、実施例により本考案をより具体的に説明する。
(実施例1)
本考案の実施例1の蓋材として、アルミニウム箔と、アルミニウム箔の表面に積層される樹脂フィルムと、アルミニウム箔の裏面に積層される接着層とを備え、樹脂フィルムに脆化処理が施されている蓋材を形成した。この実施例1の蓋材は、以下の手順1〜3を順次実施したことで作製されたものである。
手順1:樹脂フィルムを形成するためのフィルムとして、厚み6μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績株式会社製)を用意した。
手順2:フィルムの長尺方向(図3参照)に0.54mmの長さを有し、フィルムの幅方向(フィルムの長尺方向と直交する方向)に0.12mmの幅を有するミシン目を、回転刃車を使用して、フィルムの長尺方向に2.0mmピッチ、フィルムの幅方向に2.0mmピッチで形成して、脆化処理を施した。
手順3:フィルムの一方面と、厚み20μmのアルミニウム箔(東洋アルミニウム株式会社製、1N30、硬質箔)における絵柄の印刷面(アルミニウム箔の一方面)とをポリウレタン系ドライラミネート接着剤(乾燥後重量3g/m)を使用してドライラミネートした後、アルミニウム箔の非印刷面(アルミニウム箔の他方面)に塩化ビニル系熱接着剤(乾燥後重量5g/m)をグラビアロールを用いて塗布し、乾燥させた。
(実施例2)
樹脂フィルムの厚みを9μmとした以外は、実施例1と同様にして実施例2の蓋材を作製した。
(実施例3)
アルミニウム箔の厚みを17μmとした以外は、実施例1と同様にして実施例3の蓋材を作製した。
(比較例1)
樹脂フィルムを用いずに、厚み20μmのアルミニウム箔の非印刷面に塩化ビニル系熱接着剤を塗布した以外は、実施例1と同様にして比較例1の蓋材を作製した。
(比較例2)
樹脂フィルムに脆化処理を施さなかった以外は、実施例1と同様にして比較例2の蓋材を作製した。
上記実施例1〜3および比較例1,2の蓋材に対して次のテストおよび測定を行った。
<包装体の作製およびプレススルーテスト>
上記実施例1〜3および比較例1,2の各蓋材と、別途準備したプレススルーパック用の市販の容器のフランジ部とを、加熱温度180℃、加熱時間1秒、蓋材をフランジ部に押し付ける圧力0.3MPaの条件で、ヒートシールした。なお、当該容器の各内容物収容部には予め、直径7mmのダミーのカプセル製剤を入れておいた。当該容器の内容物収納部のピッチは、フィルムの長尺方向で16mmであり、フィルムの幅方向で15mmであり、内容物収納部のサイズ(直径)は10mmであった。
作製した各包装体の容器の底(蓋材と反対側の内容物収納部)を指で圧迫し、カプセル製剤が蓋材を突き破ってカプセル製剤を取り出せるか否かを、各10サンプルづつテストした。その結果、比較例2のサンプルには、カプセル製剤40が取り出せないもの、またカプセル製剤40の一部が凹んでしまったものがあった。比較例2以外の蓋材(実施例1〜3および比較例1の蓋材)では、問題なくカプセル製剤を円滑に取り出せた。
<破れ防止性の測定>
先端が半球状で、半径が0.5mmのポンチを各蓋材のPET面(比較例1はOP面)側からミシン目の無い部分(ミシン目同士の間の部分)を狙って50mm/minの速度で突き刺し、ポンチの貫通に要する最大荷重を測定した。この測定は、実施例1〜3および比較例1,2の蓋材の各10サンプルに対して行った。その結果、比較例1の蓋材では突刺強度が3.0N未満となり、それ以外の蓋材(実施例1〜3および比較例2の蓋材)では、いずれも突刺強度が3.0N以上であった。このことから、実施例1〜3の蓋材は、破れにくく、破れ防止性が良好であることが確認された。
<プレススルー性の測定>
先端が半球状で、半径が2.5mmのポンチを各蓋材20の接着層面側から任意の部分に50mm/minの速度で突き刺し、ポンチの貫通に要する最大荷重を測定した。この測定は、実施例1〜3および比較例1,2の蓋材の各10サンプルに対して行った。その結果、比較例1の蓋材では突刺強度が8.5Nを超え、それ以外の蓋材(実施例1〜3および比較例2の蓋材)では、突刺強度が8.5N未満であった。
このことから、実施例1〜3の蓋材は、内容物(カプセル製剤40)を押し出し易いものであり、プレススルー性が良好であることが確認された。
以上の結果から、本考案の蓋材が、不用意に破れることを防止でき、カプセル製剤を容易に取り出せるものであることが確認された。
上記において、本考案の実施形態および実施例について説明を行ったが、上記に開示された本考案の実施形態および実施例は、あくまで例示であって、本考案の範囲はこれら考案の実施形態および実施例に限定されない。本考案の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
1 カプセル製剤収納用プレススルーパック、
10 容器、
20 カプセル製剤収納用プレススルーパック用蓋材、
22 アルミニウム箔、
24 樹脂フィルム、
26 接着層、
30 ミシン目、
40 カプセル製剤、
P 内容物収納部、
F フランジ部

Claims (7)

  1. アルミニウム箔と、
    前記アルミニウム箔の表面に積層される樹脂フィルムと、
    前記アルミニウム箔の裏面に積層される接着層とを備え
    前記樹脂フィルムには脆化処理が施されていることを特徴とする、カプセル製剤収納用プレススルーパック蓋材。
  2. 前記樹脂フィルムの厚さは、6μm以上9μm以下であることを特徴とする、請求項1に記載のカプセル製剤収納用プレススルーパック用蓋材。
  3. 前記樹脂フィルムの脆化処理として、前記樹脂フィルムに複数のミシン目が形成されていること、前記樹脂フィルムが網目形状に形成されていること、樹脂フィルムが低温にされていたこと、および紫外線の照射で樹脂フィルムが変性されたことのうちの少なくともいずれかが行われていることを特徴とする、請求項1又は2記載のカプセル製剤収納用プレススルーパック用蓋材。
  4. 前記樹脂フィルムの脆化処理として、前記樹脂フィルムに複数のミシン目が形成されていること、前記樹脂フィルムが網目形状に形成されていることのうちのいずれかが行われていることを特徴とする、請求項3に記載のカプセル製剤収納用プレススルーパック用蓋材。
  5. 前記樹脂フィルムの脆化処理として、前記樹脂フィルムに複数のミシン目が形成されており、
    前記複数のミシン目の1個当たりの平面視面積は、0.01mm以上2mm以下であることを特徴とする、請求項3又は4に記載のカプセル製剤収納用プレススルーパック用蓋材。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のカプセル製剤収納用プレススルーパック用蓋材と、
    カプセル製剤を収納する内容物収納部がフランジ部に囲まれているカプセル製剤収納用プレススルーパックとを備え、
    前記カプセル製剤収納用プレススルーパック用蓋材は、前記内容物収納部を塞ぐように、前記フランジ部に接着されていることを特徴とするカプセル製剤収納用プレススルーパック。
  7. 前記内容物収納部の平面視面積は、5mm以上900mm以下であることを特徴とする請求項6に記載にカプセル製剤収納用プレススルーパック。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019182518A (ja) * 2018-04-13 2019-10-24 五洋紙工株式会社 包装材料およびそれを用いた包装容器
JP2020111385A (ja) * 2019-01-16 2020-07-27 大日本印刷株式会社 プレススルーパック包装体
JP2022034355A (ja) * 2020-08-18 2022-03-03 昭北ラミネート工業株式会社 Ptp包装体の製造方法

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