JP7453867B2 - Ptp包装体 - Google Patents

Ptp包装体 Download PDF

Info

Publication number
JP7453867B2
JP7453867B2 JP2020117049A JP2020117049A JP7453867B2 JP 7453867 B2 JP7453867 B2 JP 7453867B2 JP 2020117049 A JP2020117049 A JP 2020117049A JP 2020117049 A JP2020117049 A JP 2020117049A JP 7453867 B2 JP7453867 B2 JP 7453867B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
sheet
resin layer
resin
container
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020117049A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2022014624A (ja
Inventor
光則 齋藤
圭一 菅野
侑哉 寺澤
佑輔 内田
巧己 田村
伸司 濱松
健太郎 古島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Aluminum KK
Shionogi and Co Ltd
Original Assignee
Toyo Aluminum KK
Shionogi and Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Aluminum KK, Shionogi and Co Ltd filed Critical Toyo Aluminum KK
Priority to JP2020117049A priority Critical patent/JP7453867B2/ja
Publication of JP2022014624A publication Critical patent/JP2022014624A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7453867B2 publication Critical patent/JP7453867B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Packages (AREA)
  • Wrappers (AREA)

Description

本発明は、PTP包装体に関する。本発明は、特に、アルミニウム層を含む蓋材を備えるPTP包装体に関する。
プレススルーパック(以下「PTP」とも記す)包装体として、容器用シートに充填された内容物(錠剤等)を取り出す際に、アルミニウムを含む基材層と保護層とを備えたカバーフィルム(蓋材シート)の内、保護層を引き剥がして基材層を露出させ、更に容器シートから内容物を押し出すことで基材層を破断させて内容物を取り出すPTP包装体が開発されている。この様な2段階の機構は、ピールアンドプッシュ機構として知られており、子供が徒らに内容物を取り出せない機構(チャイルドプルーフ機構)に利用されている。
特許文献1は、出願人が提供するPTP包装体であり、内容物を収容する為の収容部が形成された容器用シートと、当該収容部の蓋材シートからなるPTP包装体であって、(1)蓋材シートが、アルミニウム箔層を含む基材と剥離可能な保護層との積層体であり、(2)蓋材シートの基材側に容器用シートが積層されており、(3)1又は2以上の容器毎に分割する為の容器分割用切り込みが容器用シート側から設けられ、且つ、保護層の掴みしろを形成する為の掴みしろ用切り込みが保護層側から設けられ、(4)基材と保護層との界面部が、a)剥離可能な弱接着処理領域及びb)接着処理が施されていない非接着処理領域からなり、(5)収容部の一部又は全部が、弱接着処理領域上に存在する、PTP包装体である。
このPTP包装体は、特に弱接着処理領域と非接着処理領域を有し、特定の切り込みが設けられているので、チャイルドプルーフ本来の機能を発揮しつつも、より容易、且つ確実に内容物を取り出すことができる点、例えば掴みしろの大きさ又は形状、収容部の大きさ又は形状を自由に設計することができる点、更に、このPTP包装体は、医薬品、芳香剤、化学品、菓子類等の包装に好適に用いることができる点等の効果を発揮する。
特開2005-170464号公報
本発明は、新たに、容器用シートに充填された内容物の硬度に関わらず、ピールアンドプッシュ機構を採用でき、内容物の取り出し時の紛失を防止することを可能とするPTP包装体を提供する事を主な目的とする。
本発明は、下記のプレススルーパック(PTP)包装体を含む。
項1.
プレススルーパック(PTP)包装体であって、
前記PTP包装体は、容器用シートと、前記容器用シートを覆う蓋材シートとが積層されており、
前記容器用シートは、内容物を収容する為の収容部が形成されており、
前記蓋材シートは、アルミニウム層を含み、
前記蓋材シートは、前記容器用シートと接する側から順に、少なくとも、樹脂層、剥離層、及び前記アルミニウム層が積層されており、
前記蓋材シートの樹脂層は、破断強度が1.0N~4.0Nであり、押出し強度が5.0N~18.0Nである、PTP包装体。
項2.
前記蓋材シートの樹脂層は、複数の凹部を有し、
前記樹脂層に、前記凹部は、規則的又はランダム状に、1cm2当たり500個~10,000個の範囲で配置されている、前記項1に記載のPTP包装体。
項3.
前記蓋材シートの樹脂層は、ポリエチレンテレフタレート(PET)及びポリプロピレン(OPP)からなる群から選ばれる少なくとも1種以上の樹脂で形成され、複数の凹部を有し、厚さが6μm~25μmである、前記項1又は2に記載のPTP包装体。
項4.
前記蓋材シートのアルミニウム層は、厚さが7μm~30μmである、前記項1~3いずれかに記載のPTP包装体。
項5.
前記蓋材シートは、前記アルミニウム層と前記剥離層との間に、更に、第2の樹脂層を有し、
前記蓋材シートは、前記容器用シートと接する側から順に、少なくとも、前記樹脂層、前記剥離層、前記第2の樹脂層、及び前記アルミニウム層が積層されている、前記項1~4いずれかに記載のPTP包装体。
項6.
前記容器用シートは、樹脂層で形成されている、前記項1~5いずれかに記載のPTP包装体。
本発明のPTP包装体は、容器用シートに充填された内容物の硬度に関わらず、ピールアンドプッシュ機構を採用でき、内容物の取り出し時の紛失を防止することが可能である。
本発明のPTP包装体の一態様を表す図である。
本発明は以下のPTP包装体を含む。
(1)PTP包装体
本発明のPTP包装体は、薬剤等の内容物を封入した包装体である。本発明のPTP包装体は、好ましくは、医薬品(錠剤、カプセル剤等の薬剤)、芳香剤、化学品、菓子類等を収容・保存する、カバーフィルム付きのPTP包装体である。
本発明のプレススルーパック(PTP)包装体は、容器用シートと、前記容器用シートを覆う蓋材シートとが積層されており、前記容器用シートは、内容物を収容する為の収容部が形成されており、前記蓋材シートは、アルミニウム層(Al層)を含み、前記蓋材シートは、前記容器用シートと接する側から順に、少なくとも、樹脂層、剥離層、及び前記Al層が積層されており、前記蓋材シートの樹脂層は、破断強度が1.0N~4.0Nであり、押出し強度が5.0N~18.0Nである。
本発明のPTP包装体は、好ましくは、前記蓋材シートの樹脂層は、複数の凹部を有し、前記凹部は、前記樹脂層に、規則的又はランダム状に、1cm2当たり500個~10,000個の範囲で配置されている。
本発明のPTP包装体は、好ましくは、前記蓋材シートの樹脂層は、ポリエチレンテレフタレート(PET)及びポリプロピレン(OPP)からなる群から選ばれる少なくとも1種以上の樹脂で形成され、複数の凹部を有し、厚さが6μm~25μmである。
本発明のPTP包装体は、好ましくは、前記蓋材シートのAl層は、厚さが7μm~30μmである。
本発明のPTP包装体は、好ましくは、前記蓋材シートは、前記Al層と前記剥離層との間に、更に、第2の樹脂層を有し、前記蓋材シートは、前記容器用シートと接する側から順に、少なくとも、前記樹脂層、前記剥離層、前記第2の樹脂層、及び前記Al層が積層されている。
本発明のPTP包装体は、好ましくは、前記容器用シートは、樹脂層で形成されている。
上記特許文献1のPTP包装体は、硬度の高い内容物を取り出す際に、アルミニウム箔を備えた基材層を勢いよく突き破って内容物が飛び出して落下する虞が有る。一方で、硬度の低い内容物を取り出す際に、容器用シート側から押してもアルミニウム箔を備えた基材層を突き破ることができない時は、内容物が破損してしまう可能性が有る。このPTP包装体では、内容物を充填する用途として、ピールアンドプッシュ機構を適用できず、蓋材シートの全てを引き剥がして取り出す方法(ピールオープン)を採用する。こうしたピールオープンタイプのPTP包装体は、硬度の低い内容物を収容しても壊さずに取り出すメリットは有るが、蓋材シートを引き剥がして取り出す際に、内容物が不用意に飛び出し、内容物が落下して、内容物を紛失する可能性が有る。
本発明のPTP包装体は、従来技術に比べて、容器用シートに充填された内容物の硬度に関わらず、ピールアンドプッシュ機構を採用でき、内容物の取り出し時の紛失を防止することが可能である。
本発明のPTP包装体は、硬度の低い内容物を取り出す際に、容器用シート側から押すと、アルミニウム箔を備えた基材層を突き破ることができ、内容物は破損しない。本発明のPTP包装体は、内容物を充填する用途として、ピールアンドプッシュ機構を採用する。本発明のPTP包装体は、同時にチャイルドプルーフ機構を採用することができる。本発明のPTP包装体は、ピールアンドプッシュ機構を採用することで、蓋材シートを引き剥がして取り出す際に、硬度の高い内容物が勢い良く飛び出さず、内容物は落下せず、内容物を紛失する虞が無い。
本発明のPTP包装体は、内容物を収容する為の収容部が形成された容器用シートと、アルミニウム層を含む蓋材シートと、が積層されていることで、内容物を密閉空間内に保持することが可能である。
(2)容器用シート
本発明のPTP包装体は、容器用シートと、前記容器用シートを覆う蓋材シートとが積層されており、前記容器用シートは、内容物を収容する為の収容部が形成されている。本発明のPTP包装体は、好ましくは、前記容器用シートは、樹脂層で形成されている。
容器用シートは、PTP包装体を構成するものの1つであり、薬剤等の内容物を収容する為の収容部が形成されている。収容部は、好ましくは、薬剤を収容可能とする為に、蓋材シート側からみて、凹形状に構成されている。収容部は、好ましくは、列方向及び行方向に、複数設けられている。
容器用シートの収容部は、好ましくは、少なくとも1又は2以上形成されている。収容部は、好ましくは、PTP包装体が長方形で有る時、その列方向(長手方向に縦断する方向)、及び行方向(短手方向に横断する方向)に複数設けられている。収容部は、好ましくは、列方向、及び行方向で、共に規則的に配列されている。
容器用シートの材質は、特に限定されない。容器用シートの材質は、好ましくは、樹脂シート、金属シート、又は、金属シートに樹脂シートを貼り合わせたもの、から適宜選択する。容器用シートは、好ましくは、樹脂層(樹脂シート)で形成されている。樹脂シートは、好ましくは、ポリプロピレンのシート、ポリ塩化ビニルのシート等を用いる。
容器用シートは、好ましくは、金属シートが含まれる場合には、金属にはアルミニウム(Al層)が好適に用いることができる。容器用シートのAl層として、好ましくは、アルミニウム箔(Al箔)、アルミニウム蒸着膜(Al蒸着膜)を有する樹脂シート等を用いる。Al箔を用いる場合、好ましくは、公知のPTPで用いられているAl箔を使用する。
容器用シートのAl箔(Al層)は、好ましくは、厚み7μm~60μm程度の(JIS)1N30材、8021材、8079材等の軟質材、半硬質材、又は硬質材を用いる。容器用シートは、好ましくは、Al層(Al箔)の厚みを7μm以上とすることで、収容部は優れた耐湿性、成型性、加工性等を発揮する。容器用シートは、好ましくは、Al層(Al箔)の厚みを60μm以下とすることで、Al層(Al箔)は厚くなく、容器用シートを蓋材シート側に押して、蓋材シート側の樹脂層を突き破って内容物を取り出す際に、内容物を良好に押し出すことができる。
容器用シートは、更に、耐湿性や強度を向上させる為に、好ましくは、更に、保護層を備える。保護層は、ナイロン、ポリ塩化ビニル(PVC)、非晶性ポリエチレンテレフタレート(A-PET)、低密度ポリエチレン(LDPE)、無延伸ポリプロピレン(CPP)等からなる群から選ばれる樹脂を用いる。容器用シートは、好ましくは、Al層の両面に保護層を備える。
容器用シートでは、上記材質の材料を用い、熱又は冷間真空成形、熱又は冷間圧空成形、プラグアシスト成形等により、錠剤等の内容物を収容する為の収容部を成形する。
容器の厚みは、特に限定されない。容器の厚みは、好ましくは、通常、50μm~400μm程度である。
(3)蓋材シート
本発明のPTP包装体は、容器用シートと、前記容器用シートを覆う蓋材シートとが積層されており、前記蓋材シートは、Al層を含み、前記蓋材シートは、前記容器用シートと接する側から順に、少なくとも、樹脂層、剥離層、及び前記Al層が積層されており、前記蓋材シートの樹脂層は、破断強度が1.0N~4.0Nであり、押出し強度が5.0N~18.0Nである。
本発明のPTP包装体は、好ましくは、前記蓋材シートの樹脂層は、複数の凹部を有し、前記凹部は、前記樹脂層に、規則的又はランダム状に、1cm2当たり500個~10,000個の範囲で配置されている。本発明のPTP包装体は、好ましくは、前記蓋材シートの樹脂層は、PET及びOPPからなる群から選ばれる少なくとも1種以上の樹脂で形成され、複数の凹部を有し、厚さが6μm~25μmである。本発明のPTP包装体は、好ましくは、前記蓋材シートのAl層は、厚さが7μm~30μmである。
本発明のPTP包装体は、好ましくは、前記蓋材シートは、前記Al層と前記剥離層との間に、更に、第2の樹脂層を有し、前記蓋材シートは、前記容器用シートと接する側から順に、少なくとも、前記樹脂層、前記剥離層、前記第2の樹脂層、及び前記Al層が積層されている。
Al層(Al箔)
本発明のPTPの蓋材シートは、Al層を含み、容器用シートと接する側から順に、少なくとも樹脂層、剥離層、及びAl層が積層されている。
蓋材シートのAl層は、好ましくは、Al箔、Al蒸着膜を有する樹脂シート等を用いる。蓋材シートにAl箔を用いる場合、好ましくは、公知のPTPで用いられているAl箔を使用する。蓋材シートのAl箔は、好ましくは、厚み7μm~30μm程度の、例えば、(JIS)1N30材、8021材、8079材等の軟質材、半硬質材、又は硬質材を採用する。
蓋材シートのAl層(Al箔)は、好ましくは、厚みを7μm以上とすることで、良好に耐湿性、及び加工性を発揮する。蓋材シートのAl層(Al箔)は、好ましくは、厚みを30μm以下とすることで、Al層を剥離する際に、良好に引き剥がし易くなる。
蓋材シートのAl層には、好ましくは、適宜、印刷層、着色層、プライマーコート層等を積層し、介在させる。
剥離層
蓋材シートの剥離層は、PTPの蓋材シートのAl層を剥離可能に構成されていればよい。蓋材シートの剥離層は、好ましくは、公知の剥離コート、接着剤のパターンコート方法等を採用する。
蓋材シートの剥離層として、剥離コートを用いる場合、好ましくは、全面塗り(所謂ベタ塗り)とすることで、非接着状態とすることができる。蓋材シートの剥離層として、剥離コートを用いる場合、好ましくは、部分的に剥離コートを塗布することで、その占有面積に応じた剥離性(弱接着状態)を付与することができる。
蓋材シートには、好ましくは、蓋材シートからAl層を良好に引き剥がす為に、指で摘む為の摘み部を備える。蓋材シートの摘み部は、例えば、剥離層において大部分の面で剥離コートが部分コートされており、端部は剥離コートがベタ塗りされて、摘み部を構成する。剥離コートがベタ塗りされた領域の形状は、特に限定されない。
剥離コートがベタ塗りされた領域と部分コートされた領域との境界は、好ましくは、曲線を有する形状でも直線形状でもギザギザ形状である。剥離コートがベタ塗りされた領域と部分コートされた領域との境界は、好ましくは、曲線を有する形状とすることで、剥離の際に、Al層が破れ難いという効果を発揮する。
剥離コートの塗布量は、特に限定されない。剥離コートの塗布量は、好ましくは、ベタ塗り部(全面塗り、非接着領域)では乾燥後重量で、0.3g/m2~10g/m2程度である。剥離コートの塗布量は、好ましくは、部分コート部(弱接着領域)では乾燥後重量で、0.1g/m2~3g/m2程度である。
剥離コートの積層方法は、特に限定されない。剥離コートの積層方法は、好ましくは、剥離コート剤を用いて、ハケ塗り、ローラー、スプレー等の塗布方法、グラビア印刷、スクリーン印刷等の公知の印刷方法も適用する。
剥離コートの種類は、特に限定されない。剥離コートの種類は、好ましくは、アクリル系、シリコン系、フッ素系からなる群から選択される剥離コート剤を用いる。
接着層
蓋材シートの剥離層が剥離コートである場合、好ましくは、蓋材シートAl層と剥離層との間に接着層を備える。これにより、蓋材シートでは、樹脂層に剥離層と接着層とを介してAl層が積層される為、蓋材シートと容器用シートとが積層されている状態では、内容物が四方Al層で覆われて保護される。一方で、蓋材シートでは、接着層は剥離層上に積層されている為、接着層を界面としてAl層が剥離可能となって樹脂層が露出する。
蓋材シートは、好ましくは。容器用シートと接する側から順に、少なくとも、(透明)樹脂層(PET、OPP等、第1の樹脂層)、剥離層、接着層、及びAl層が積層される。
蓋材シートの接着層は、好ましくは、公知のPTPで用いられている接着剤を使用する。蓋材シートの接着層は、好ましくは、ポリエステル系接着剤、ポリプロピレン系接着剤、ポリ塩化ビニル系接着剤、塩化ビニル-酢酸ビニル系共重合体系接着剤等を使用する。
蓋材シートの接着層では、好ましくは、接着剤の塗布量は、乾燥後重量で、0.5g/m2~15g/m2程度である。
本発明のPTP包装体を作製する時、好ましくは、ヒートシール条件は、通常140℃~260℃程度で、0.1MPa~0.3MPa程度である。本発明のPTP包装体を作製する時、好ましくは、シール後の断面形状は、連続する凹凸状(ギザギザ状)のメッシュシールとしても良い。
樹脂層(第1の樹脂層)
蓋材シートの樹脂層は、破断強度が1.0N~4.0Nであり、押出し強度が5.0N~18.0Nである。蓋材シートの樹脂層は、好ましくは、複数の凹部を有し、厚みは6μm~25μmである。
蓋材シートの樹脂層は、好ましくは、光透過性を有する。
<樹脂層の凹部形成>
樹脂層に押出し強度の高い樹脂を用いる場合、好ましくは、予め樹脂層に複数の凹部を形成する。樹脂層の凹部は、好ましくは、くぼみであっても貫通孔であっても良い。樹脂層の凹部は、好ましくは、平面視で、樹脂層に、規則的又はランダム状に配置されており、樹脂層1cm2当たり500個~10,000個の範囲内で形成される。樹脂層の凹部は、樹脂層1cm2当たり500個~10,000個の範囲内で形成さることで、凹部同士は連結せず、不用意に破れる虞も無い。
樹脂層の凹部形成の加工方法は、特に制限されない。樹脂層の凹部形成の加工方法は、好ましくは、レーザー加工、熱芯による溶融加工、溶剤による溶解加工等で加工する。
<樹脂の光透過性>
本発明のPTPの蓋材シートは、樹脂層は、好ましくは、光透過性を有することで、Al層を剥離して、樹脂層が露出した場合に、蓋材シートに貼り合わせた容器用シートの積層表面側が視認可能となる。蓋材シートは、良好に、樹脂層を通して容器用シートの収容部内が視認可能となり、内容物の有無を確認することができる。
<樹脂層の破断強度及び押出し強度>
蓋材シートの樹脂層(第1の樹脂層)は、破断強度は1.0N~4.0Nであり、押出し強度は5.0N~18.0Nであることで、蓋材シートからAl層を剥離した時点では樹脂層は破断せず、容器用シート側から内容物を押して樹脂層を突き破って内容物を取り出すことが可能となる。
蓋材シートの樹脂層は、破断強度を1.0N以上とすることで、蓋材シートからAl層を剥離する際に、容器用シート側から内容物を押し出さない時は、樹脂層が破断しない。
蓋材シートの樹脂層は、押出し強度を18.0N以下とすることで、蓋材シートからAl層を剥離した後に、容器用シート側から内容物を押し出す時に、良好に樹脂層が破断され、内容物を容易に取り出すことができる。
蓋材シートは、好ましくは、樹脂層そのものの破断強度を1.0N~4.0Nとし、押出し強度を5.0N~18.0Nとする。蓋材シートは、樹脂層に、好ましくは、例えば破断強度が4.0Nを超える樹脂を用いる場合、樹脂層に窪み、貫通孔等の凹部を形成する処理を施すことで、破断強度を1.0N~4.0Nの範囲とすることができる。
本発明のPTP包装体は、容器用シートに充填された内容物の硬度に関わらず、ピールアンドプッシュ機構を採用でき、内容物の取り出し時の紛失を防止することが可能である。PTP包装体は、硬度の低い内容物を取り出す際に、容器用シート側から押すと、Al箔を備えた基材層を突き破ることができ、内容物は破損しない。PTP包装体は、内容物を充填する用途として、ピールアンドプッシュ機構を採用する。PTP包装体は、同時にチャイルドプルーフ機構を採用することができる。PTP包装体は、ピールアンドプッシュ機構を採用することで、蓋材シートを引き剥がして取り出す際に、硬度の高い内容物が勢い良く飛び出さず、内容物は落下せず、内容物を紛失する虞が無い。
<樹脂層の厚み及び種類>
樹脂層(樹脂フィルム)の厚みは、好ましくは、6μm~25μm程度である。樹脂層(樹脂フィルム)は、厚みを6μm以上とすることで、樹脂フィルムの剛性が適度に高く、良好に穴開け加工を施すことができる。樹脂層(樹脂フィルム)は、厚みを25μm以下とすることで、樹脂フィルムの剛性が適度に低く、良好に押出し機能を発揮する。
蓋材シートの樹脂層(第1の樹脂層)に用いる樹脂の種類は、特に制限されない。樹脂層に用いる樹脂の種類は、好ましくは、公知の樹脂フィルムを用いる。樹脂層に用いる樹脂の種類は、好ましくは、例えば、ポリエチレン系フィルム、ポリプロピレン系フィルム(例えば、一軸又は二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPPフィルム)、無延伸のフィルム(例えば、無延伸ポリプロピレンフィルム(CPPフィルム)等)、ポリエステル系フィルム(ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等)、(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合体ケン化物、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、アセタール系樹脂、その他各種の樹脂のフィルムを使用する。樹脂層の樹脂のフィルムとして、好ましくは、一軸又は二軸方向に延伸されているフィルム(例えば、OPPフィルム等)、或は無延伸のフィルム(例えば、CPPフィルム等)を用いる。
蓋材シートの樹脂層は、好ましくは、PET及びOPPからなる群から選ばれる少なくとも1種以上の樹脂で形成されるフィルムである。
蓋材シートは、容器用シートと接する側から順に、少なくとも、樹脂層(PET、OPP等)(第1の樹脂層)、剥離層、及びAl層が積層される。
第2の樹脂層(補強層)
本発明のPTP包装体は、好ましくは、蓋材シートは、Al層と剥離層との間に、更に、第2の樹脂層を有し、蓋材シートは、容器用シートと接する側から順に、少なくとも、樹脂層(第1の樹脂層)、剥離層、第2の樹脂層、及びAl層が積層されている。蓋材シートは、Al層と剥離層との間に、好ましくは、樹脂層(第1の樹脂層)とは別の第2の樹脂層を備える。蓋材シートは、好ましくは、Al層と剥離層との間であって、Al層表面に接着剤を介して、第2の樹脂層が積層されており、第2の樹脂層のAl層と対向する面とは、反対側の面が剥離層と接する。
蓋材シートは、好ましくは、第2の樹脂層を備えることで、Al層を引き剥がす際に、Al層が破断し難くなり、容易にアルミニウム層を剥離することができる。
蓋材シートの第2の樹脂層に用いる樹脂の種類は、特に制限されない。第2の樹脂層に用いる樹脂の種類は、好ましくは、公知の樹脂フィルムを用いる。第2の樹脂層に用いる樹脂の種類は、好ましくは、例えば、ポリエチレン系フィルム、ポリプロピレン系フィルム、ポリエステル系フィルム(ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等)、ポリアミド(ナイロン)系フィルム、(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合体ケン化物、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、アセタール系樹脂、その他各種の樹脂のフィルムを使用する。第2の樹脂層の樹脂のフィルムとして、好ましくは、一軸又は二軸方向に延伸されているフィルム、或は無延伸のフィルムを用いる。
蓋材シートは、好ましくは、容器用シートと接する側から順に、少なくとも、樹脂層(第1の樹脂層)、剥離層、第2の樹脂層、及びAl層が積層されている。
蓋材シートのその他の構成
本発明のPTP包装体は、好ましくは、蓋材シートに、必要に応じてアンカーコート層、アルミナ、シリカ等の蒸着層、プライマーコート層、印刷層(着色、バーコードを含む)、透明保護層等を設ける。
本発明のPTP包装体の蓋材シートにおいて、例えば、印刷層は、任意的な層である。蓋材シートの印刷層の形成方法は、特に限定されない。蓋材シートの印刷層の形成方法は、好ましくは、例えば、グラビア印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷等の公知の印刷方法に従う。蓋材シートの印刷層を形成する位置は、特に限定されない。蓋材シートの印刷層を形成する位置は、好ましくは、基材上、カバーフィルム上等であり、好ましくは、2つ以上の印刷層を形成する。
蓋材シートの印刷層に印刷する内容は、特に制限されない。蓋材シートの印刷層に印刷する内容は、好ましくは、PTP包装体の用途、使用目的等に応じて適宜決定する。蓋材シートの印刷層に印刷する内容は、好ましくは、例えば、医薬品を包装する場合、いずれかの印刷層に薬剤名、注意書き等を印刷する。
本発明のPTP包装体の蓋材シートにおいて、例えば、透明保護層は、任意的な層である。蓋材シートの透明保護層(所謂OP層:オーバープリント層)は、好ましくは、特に印刷層を保護する目的で、必要に応じて形成する。蓋材シートの透明保護層を形成する材質は、好ましくは、公知のPTP包装体で使用されている材料を使用する。蓋材シートの透明保護層は、好ましくは、例えば、ニトロセルロース系樹脂、エポキシ系樹脂等の材質を用いて形成する。蓋材シートの透明保護層を形成する時、ニトロセルロース系樹脂、エポキシ系樹脂等の材質の塗布量は、好ましくは、乾燥後重量で、0.5g/m2~5g/m2程度である。
(4)蓋材シートの作製
本発明のPTP包装体の蓋材シートの各層の積層方法は、特に限定されない。蓋材シートの各層の積層方法は、好ましくは、公知の方法に従う。蓋材シートの各層の積層方法は、好ましくは、例えば、ポリエステル、ポリウレタン系接着剤を利用したドライラミネート法、ウェットラミネート法、ヒートラミーネート、押し出しラミネート法、グラビア印刷、ロールコーティング等による塗布積層を採用する。
(5)PTP包装体の作製
本発明のPTP包装体の製造方法は、特に限定されず、好ましくは、従来のPTP包装体の製造方法に従って実施する。
本発明のPTP包装体では、好ましくは、蓋材シートと容器用シートとを積層する目的で、蓋材シートと容器用シートとの少なくとも一方の最表面に、ヒートシール層を設ける。
ヒートシール層は、特に限定されない。ヒートシール層は、好ましくは、公知のPTP包装体で使用されている材料と同様の材料で形成し、例えば、ポリプロピレン、ポリエステル、塩化ビニル-酢酸ビニル系共重合体等の樹脂類を用いる。
ヒートシール層の厚みは、好ましくは、通常、乾燥後重量で0.5g/m2~15g/m2程度で形成する。
PTP包装体を製造する時、蓋材シートと内容物が収容された容器用シートとを積層し、ヒートシール条件は、好ましくは、通常、140℃~260℃程度で、0.1MPa~0.3MPa程度である。
(6)PTP包装体の有用性
本発明のPTP包装体は、容器用シートに充填された内容物の硬度に関わらず、ピールアンドプッシュ機構を採用でき、内容物の取り出し時の紛失を防止することが可能である。
本発明のPTP包装体は、硬度の低い内容物を取り出す際に、容器用シート側から押すと、Al箔を備えた基材層を突き破ることができ、内容物は破損しない。本発明のPTP包装体は、内容物を充填する用途として、ピールアンドプッシュ機構を採用する。本発明のPTP包装体は、同時にチャイルドプルーフ機構を採用することができる。本発明のPTP包装体は、ピールアンドプッシュ機構を採用することで、蓋材シートを引き剥がして取り出す際に、硬度の高い内容物が勢い良く飛び出さず、内容物は落下せず、内容物を紛失する虞が無い。
本発明のPTP包装体は、内容物を収容する為の収容部が形成された容器用シートと、アルミニウム層を含む蓋材シートと、が積層されていることで、内容物を密閉空間内に保持することが可能である。
以下に実施例を示し、本発明の特徴を一層明確にする。但し、本発明の範囲は、これら実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
(1)蓋材シートの作製
蓋材シートとして、厚み12μm、材質1N30、片ツヤ、軟質のアルミニウム箔(図1のAl箔、Al層)(東洋アルミニウム社製)の一方の面に、接着剤を用いて、厚さ25μmのPETフィルム(図1のPET(第2の樹脂層))(製品名「E5100」東洋紡績製)を積層した。接着剤は、2液硬化型ドライラミネート用接着剤、主剤として製品名「LX-500」10重量部、硬化剤として製品名「KW75」1重量部(いずれもDICグラフィックス株式会社製)を用いた。接着剤の塗布は、グラビアコートにより、乾燥後重量3.0g/m2となる塗布量で実施した。接着剤が塗布された塗膜(図1のAl箔とPET(第2の樹脂層)との間の接着層)を80℃で乾燥した後、60℃で接着した。
次いで、貼り合わせたAl箔(図1のAl箔)と25μmのPETフィルム(図1のPET(第2の樹脂層))の内のAl箔面に、グラビア印刷により、印刷層(図1のAl箔側の印刷層、PET(第2の樹脂層)側の印刷層)を設けた。印刷層はテストパターンとして任意のマークとした。
次いで、Al箔(Al層)面の印刷層上に、OPコート層(図1のOPコート)を積層した。OPコート層には、エポキシ系OPコート剤を使用した。エポキシ系OPコート剤の塗布は、グラビアコートにより、乾燥後重量1.6g/m2となる塗布量で実施した。塗布された塗膜(図1のOPコート)を180℃で乾燥した。
次いで、PETフィルム(図1のPET(第2の樹脂層))面の印刷層上に、剥離コート層(図1の剥離層)を積層した。剥離コート剤は、有機溶剤(メチルエチルケトンと酢酸エチルを1:1の重量比で混合したもの)に、アクリル樹脂17重量%及びワックス2重量%を含む液剤を使用した。剥離コート剤の塗布は、グラビアコート(#175で版深度33μmのグラビア版)により、メッシュパターンにて、剥離コート剤が70%(部分コート部、弱接着領域)となる様に塗布した。剥離コート剤が塗布された塗膜(図1の剥離層)を70℃で乾燥した。
次いで、剥離コート層表面に接着剤を用いて厚さ9μmの凹部形成PETフィルム(図1の凹部形成PET(第1の樹脂層))を積層した。接着剤は、2液硬化型ドライラミネート用接着剤、主剤として製品名「LX-500」10重量部、硬化剤として製品名「KW75」1重量部(いずれもDICグラフィックス株式会社製)を用いた。接着剤の塗布は、グラビアコートにより、乾燥後重量3.0g/m2となる塗布量で実施した。接着剤が塗布された塗膜(図1の剥離層と凹部形成PET(第1の樹脂層)との間の接着層)を80℃で乾燥した後、60℃で接着した。
凹部形成PET(第1の樹脂層)は、円錐状の突起を用いて平面視ランダム状に凹部数4,000個/cm2、凹部数の平均サイズ9.2×10-4mm2で配置したものとした。
次いで、凹部形成PET(図1の凹部形成PET(第1の樹脂層))表面に、ヒートシール層(図1のヒートシール層)を積層した。ヒートシール剤は、ポリエステル系熱接着剤を使用した。ヒートシール剤の塗布は、グラビアコートにより、乾燥後重量5.0g/m2となる塗布量で実施した。
次いで、レーザーによって、ヒートシール層側から、凹部形成9μmPETフィルム(図1の凹部形成PET(第1の樹脂層))に切れ目(図1の切れ目)を入れ、剥離時に25μmPETフィルム(図1のPET(第2の樹脂層))と9μm凹部形成PETフィルム(図1の凹部形成PET(第1の樹脂層))との層間で、剥離させる為の曲線を設けた。
以上により、蓋材シートを得た(図1参照)。
(2)容器用シートの作製
容器用シートとして、PVCフィルム(ポリ塩化ビニルのフィルム)を使用した。
次いで、公知の熱間圧空成形により、収容部を成形した。収容部は、長手方向に5個、短方向に2個が、規則的に配列させた。収容部は、1個当たり、短手方向に幅15mm、長手方向に幅12mmの楕円で、高さ4mmの収容部とした。
(3)PTP包装体の作製
作製した容器用シートの収容部に、(ア)一方の一列に、高硬度(錠剤硬度100N)の赤色のダミー錠剤を入れ、(イ)他方の一列に、低硬度(錠剤硬度30N)のダミー錠剤を入れた後、蓋材シートと容器用シートとを、ヒートシール層(図1のヒートシール層)を介して、245℃×0.24MPaによりヒートシールして、PTP包装体を作製した。
(4)PTP包装体の評価
(A)取り出し性の評価
PTP包装体を、蓋材シートのAl層を引き剥がし、ダミー錠剤が樹脂層を介して、夫々、容易に取り出し可能か否かを評価した。
(ア)高硬度(錠剤硬度100N)のダミー錠剤
○評価:錠剤を押し出した時に、市販の小さじスプーン上に錠剤が乗る様に、優しく押し出し可能だったもの。
×評価:錠剤を押し出した時に、錠剤が1個でも勢いよく飛び出して、錠剤が小さじスプーンに乗らなかったもの。
(イ)低硬度(錠剤硬度30N)のダミー錠剤
○評価:錠剤を押し出す際に、ダミー錠剤になんら問題が生じること無く、錠剤を取り出せたもの。
×評価:錠剤を押し出す際に、錠剤が1個でも割れたものなり、錠剤にヒビが入ったもの。
(B)破断性(破断強度)の評価
蓋材シートのAl層を引き剥がした後に、先端が半球状で、該半径が0.5mmのポンチを、各蓋材のPET面(図1の凹部形成PET(第1の樹脂層))側から、50mm/minの速度で突き刺した。そのポンチの貫通に要する最大荷重を測定した。
結果には、n=6の平均値を示す。
破断強度は、突起物による不用意な破れを想定しており、突刺強度1.0N以上で、破れ難く、破れ防止性が良好であることを示す。
(C)押出し性(押出し強度)の評価
上記と同様に各包装体を作製し、蓋材シートのAl層を引き剥がした後に、容器側の底部分を除去した。その除去した部分から、先端半径2.5mmの円柱状の押出し治具を用いて、50mm/minの速度で、錠剤を圧迫した。押出し治具を用いて、錠剤を圧迫し、蓋材が錠剤によって破断する最大荷重を測定した。
結果には、n=10の平均値を示す。
押出し強度は、5N~18Nの範囲内で良好な内容物取り出し性を示す。
実施例1について、(A)取出し性、(B)破断性、及び(C)押出し性の結果を表1に示す。
<実施例2>
実施例2は、実施例1を基準に、凹部形成PET(図1の凹部形成PET(第1の樹脂層))の厚さを6μmとし、樹脂層の破断強度を1.2Nとした以外は、実施例1と同様にしてPTP包装体を作製した。
<実施例3>
実施例3は、実施例1を基準に、凹部形成PETの厚さを12μmとし、樹脂層の破断強度を1.9Nとした以外は、実施例1と同様にしてPTP包装体を作製し。
<実施例4>
実施例4は、実施例1を基準に、凹部形成PETを、厚さ12μmの凹部形成OPP(延伸ポリプロピレンフィルム(OPPフィルム))とし、樹脂層の破断強度を1.7Nとした以外は、実施例1と同様にしてPTP包装体を作製した。
<実施例5>
実施例7は、実施例1を基準に、凹部形成PETを、厚さ6μmの凹部形成未処理のものとし、樹脂層の破断強度を3.2Nとした以外は、実施例1と同様にしてPTP包装体を作製した。
<比較例1>
比較例1は、実施例1を基準に、凹部形成PETを、厚さ12μmの凹部形成未処理のものとし、樹脂層の破断強度を6.1Nとした以外は、実施例1と同様にしてPTP包装体を作製した。
<比較例2>
比較例2は、実施例1を基準に、凹部形成PETを、厚さ25μmの凹部形成未処理のものとし、樹脂層の破断強度を12.9Nとした以外は、実施例1と同様にしてPTP包装体を作製した。
<比較例3>
比較例3は、実施例1を基準に、凹部形成PETの厚さを12μmとし、凹部数を400個/cm2として、樹脂層の破断強度を5.2Nとした以外は、実施例1と同様にしてPTP包装体を作製した。
<比較例4>
比較例4は、実施例1を基準に、凹部形成PETの厚さを12μmとし、凹部数を11,000個/cm2として、樹脂層の破断強度を0.9Nとした以外は、実施例1と同様にしてPTP包装体を作製した。このPTP包装体では、蓋材シートのAl層を引き剥がす際に、凹部形成PETに破れが生じた。
<比較例5>
比較例5は、実施例1を基準に、凹部形成PETの厚さを16μmとし、樹脂層の破断強度を2.0Nとした以外は、実施例1と同様にしてPTP包装体を作製した。
<比較例6>
比較例6は、実施例1を基準に、凹部形成PETの厚さを25μmとし、樹脂層の破断強度を2.8Nとした以外は、実施例1と同様にしてPTP包装体を作製した。
<比較例7>
比較例7は、蓋材シートに樹脂層(第1の樹脂層)を設けないプッシュスルータイプのPTP包装である。
(1)蓋材シートの作製
蓋材シートを、136mm幅の厚み20μm、1N30、片ツヤ、軟質のAl箔(東洋アルミニウム社製)の一方の面に、グラビア印刷により印刷層を設けることで作製した。印刷層は、テストパターンとして任意のマークとした。
次いで、印刷層上にOPコート層を積層した。コート剤として、エポキシ系OPコート剤を使用した。エポキシ系OPコート剤の塗布は、グラビアコートにより乾燥後重量1.6g/m2となる塗布量で実施した。エポキシ系OPコート剤が塗布された塗膜を180℃で乾燥した。
Al箔のもう一方の面に、ヒートシール層を積層した。ヒートシール剤として、ポリエステル系熱接着剤を使用した。ヒートシール剤の塗布は、グラビアコートにより、乾燥後重量5.0g/m2となる塗布量で実施した。
上記作製により、蓋材シートを得た。
(2)PTP包装体の作製
容器用シートの収容部に赤色のダミー錠剤を入れた後、蓋材シートと容器用シートを、ヒートシール層を介して、225℃×0.24MPaによりヒートシールして、PTP包装体を作製した。
<比較例8>
比較例8は、実施例1を基準に、凹部形成PETを、厚さ15μmの凹部形成NY(ナイロン樹脂の層)とし、樹脂層の破断強度を5.4Nとした以外は、実施例1と同様にしてPTP包装体を作製した。
<比較例9>
比較例9は、実施例1を基準に、凹部形成PETを、厚さ30μmの凹部形成PETとし、樹脂層の破断強度を4.7Nとした以外は、実施例1と同様にしてPTP包装体を作製した。
<比較例10>
比較例10は、蓋材シートに樹脂層(第1の樹脂層)を設けないピールオープンタイプのPTP包装である。
(1)蓋材シートの作製
蓋材シートとして、厚み20μm、材質1N30、片ツヤ、軟質のAl箔(東洋アルミニウム社製)の一方の面に、接着剤を用いて、厚さ25μmのPETフィルム(製品名「E5100」東洋紡績製)を積層した。接着剤は、2液硬化型ドライラミネート用接着剤、主剤として製品名「LX-500」10重量部、硬化剤として製品名「KW75」1重量部(いずれもDICグラフィックス株式会社製)を用いた。接着剤の塗布は、グラビアコートにより、乾燥後重量3.0g/m2となる塗布量で実施した。接着剤が塗布された塗膜を80℃で乾燥した後、60℃で接着した。
次いで、貼り合わせたAl箔と25μmのPETフィルムのうちのAl箔面に、グラビア印刷により、印刷層を設けた。印刷層はテストパターンとして任意のマークとした。
次いで、Al箔(Al層)面の印刷層上に、OPコート層を積層した。OPコート層には、エポキシ系OPコート剤を使用した。エポキシ系OPコート剤の塗布は、グラビアコートにより、乾燥後重量1.6g/m2となる塗布量で実施した。塗布された塗膜を180℃で乾燥した。
次いで、貼り合わせたAl箔と25μmのPETフィルムのうちのPETフィルム面に、ヒートシール層を積層した。ヒートシール剤は、ポリエステル系熱接着剤を使用した。ヒートシール剤の塗布は、グラビアコートにより、乾燥後重量5.0g/m2となる塗布量で実施した。
上記作製により、蓋材シートを得た。
(2)PTP包装体の作製
容器用シートの収容部に赤色のダミー錠剤を入れた後、蓋材シートと容器用シートを、ヒートシール層を介して、170℃×3秒×0.5MPaによりヒートシールして、PTP包装体を作製した。
実施例2~5及び比較例1~10について、実施例1と同様に、評価を行い、(A)取出し性、(B)破断性、及び(C)押出し性の結果を表1に示す。
Figure 0007453867000001
実施例の評価結果の考察
本発明のPTP包装体は、ピールアンドプッシュ機構でありながらも、容器用シートに充填された内容物の硬度に関わらず、内容物の取り出しが容易であると評価できる。

Claims (5)

  1. プレススルーパック包装体であって、
    前記プレススルーパック包装体は、容器用シートと、前記容器用シートを覆う蓋材シートとが積層されており、
    前記容器用シートは、内容物を収容する為の収容部が形成されており、
    前記蓋材シートは、アルミニウム層を含み、
    前記蓋材シートは、前記容器用シートと接する側から順に、少なくとも、樹脂層、剥離層、及び前記アルミニウム層が積層されており、
    前記蓋材シートの樹脂層は、破断強度が1.0N~4.0Nであり、押出し強度が5.0N~18.0Nであり、
    前記蓋材シートの樹脂層は、ポリエチレンテレフタレート及びポリプロピレンからなる群から選ばれる少なくとも1種以上の樹脂で形成され、複数の凹部を有し、厚さが6μm~25μmである、
    プレススルーパック包装体。
  2. 前記蓋材シートの樹脂層は、複数の凹部を有し、
    前記樹脂層に、前記凹部は、規則的又はランダム状に、1cm2当たり500個~10,000個の範囲で配置されている、
    請求項1に記載のプレススルーパック包装体。
  3. 前記蓋材シートのアルミニウム層は、厚さが7μm~30μmである、
    請求項1又は2に記載のプレススルーパック包装体。
  4. 前記蓋材シートは、前記アルミニウム層と前記剥離層との間に、更に、第2の樹脂層を有し、
    前記蓋材シートは、前記容器用シートと接する側から順に、少なくとも、前記樹脂層、前記剥離層、前記第2の樹脂層、及び前記アルミニウム層が積層されている、
    請求項1~3いずれかに記載のプレススルーパック包装体。
  5. 前記容器用シートは、樹脂層で形成されている、
    請求項1~4いずれかに記載のプレススルーパック包装体。
JP2020117049A 2020-07-07 2020-07-07 Ptp包装体 Active JP7453867B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020117049A JP7453867B2 (ja) 2020-07-07 2020-07-07 Ptp包装体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020117049A JP7453867B2 (ja) 2020-07-07 2020-07-07 Ptp包装体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022014624A JP2022014624A (ja) 2022-01-20
JP7453867B2 true JP7453867B2 (ja) 2024-03-21

Family

ID=80120473

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020117049A Active JP7453867B2 (ja) 2020-07-07 2020-07-07 Ptp包装体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7453867B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010503588A (ja) 2006-09-14 2010-02-04 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 小児用安全ブリスターパッケージ
JP2013183952A (ja) 2012-03-08 2013-09-19 Sumitomo Bakelite Co Ltd 錠剤包装体
US20160051443A1 (en) 2013-05-06 2016-02-25 Agfa-Gevaert Novel blister pack for pharmaceuticals

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010503588A (ja) 2006-09-14 2010-02-04 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 小児用安全ブリスターパッケージ
JP2013183952A (ja) 2012-03-08 2013-09-19 Sumitomo Bakelite Co Ltd 錠剤包装体
US20160051443A1 (en) 2013-05-06 2016-02-25 Agfa-Gevaert Novel blister pack for pharmaceuticals

Also Published As

Publication number Publication date
JP2022014624A (ja) 2022-01-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3835995A (en) Tamperproof package
US20200095043A1 (en) Method for guided tearing of pouch laminate to enable product removal
US3921805A (en) Rupturable blister pill package with safety backing
EP2336044B1 (en) Child resistant blister package
UA104332C2 (uk) Придатні для термоформування багатошарові плівки та блістерні упаковки, виготовлені з них
US9884710B2 (en) Lid member for press-through package and press-through package packing body
JP2010254315A (ja) プレススルーパック包装体およびその製造方法
JP3215693U (ja) カプセル製剤収納用プレススルーパック蓋材およびカプセル製剤収納用プレススルーパック
JP7453867B2 (ja) Ptp包装体
JP7453866B2 (ja) Ptp包装体
JP6080353B2 (ja) プレススルーパックの蓋材およびプレススルーパック包装体
JP2019123517A (ja) ストリップ包装体
JP6971658B2 (ja) チャイルドレジスタンスシール及びそれを貼着したptp包装体
JP2019137410A (ja) 医薬品用ptp包装体の蓋材
JP4196189B2 (ja) プレススルーパック包装体
JP4154603B2 (ja) プレススルーパック包装体
US20060199022A1 (en) Laminates and packages produced therefrom
JP4978295B2 (ja) チャイルドレジスタンス機能付きストリップ包装体
JPH0430141Y2 (ja)
JPH0717562A (ja) 包装体
JPH0649507B2 (ja) ブリスタ−包装体
JPH0230954B2 (ja)
JPH0688611B2 (ja) ブリスタ−包装体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230516

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20231207

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20231220

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240209

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240227

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240308

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7453867

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150