JP3212737B2 - シフトレバー装置 - Google Patents

シフトレバー装置

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JP3212737B2
JP3212737B2 JP03794293A JP3794293A JP3212737B2 JP 3212737 B2 JP3212737 B2 JP 3212737B2 JP 03794293 A JP03794293 A JP 03794293A JP 3794293 A JP3794293 A JP 3794293A JP 3212737 B2 JP3212737 B2 JP 3212737B2
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好正 片海
喜博 滝川
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富士機工株式会社
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  • Auxiliary Drives, Propulsion Controls, And Safety Devices (AREA)
  • Arrangement Or Mounting Of Control Devices For Change-Speed Gearing (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はシフトレバー装置に係
り、特に、シフトレバーのロック機構と、このロック機
構に連係するキーインターロック機構を備えた車両用自
動変速機のシフトレバー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のシフトレバー装置は、例えば特
開昭60−135352号公報に開示されており、図1
4に示すように、基部1aを機枠7に軸着したシフトレ
バー1に、上下動可能にポジションピン2が取付けられ
ている。このポジションピン2は、常時上方に付勢され
ており、シフトレバー1の上部に取付けたノブボタン
(図示せず)を押すことにより押し下げられるように設
定されている。また、ポジションピン2がポジションプ
レート3に形成したポジション溝3aのパーキングポジ
ションPにあるとき、ポジションピン2と係合する係合
溝4aを有するベルクランク4がポジションプレート3
に軸着されており、このベルクランク4は常時時計方向
に回動するよう付勢されている。さらに、このベルクラ
ンク4にはキーインターロック機構(図示せず)と連係
するキーロックケーブル6が連結されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のシフトレバー装置にあっては、キーインターロ
ック機構からエンジンキーを抜いた状態、すなわちステ
アリングロック状態で、シフトレバー1をパーキングポ
ジションPからシフトチェンジすべくノブボタンを押し
てポジションピン2を押し下げようとすると、ベルクラ
ンク4が時計方向に回動する。このためキーロックケー
ブル6に無理な荷重が加わって伸びが生じ、最悪の場
合、キーインターロック機構のロックが解除してしまう
おそれがある。
【0004】また、ベルクランク4の係合溝4aは、ポ
ジションピン2を上下方向に円滑に作動させるために、
ポジションピン2の径以上の溝幅に設定されている。こ
のため、ポジションピン2と係合溝4aとの間にガタが
発生し、このガタはベルクランク4によりキーロックケ
ーブル6を押したり引いたりするときの遊びとなり、キ
ーインターロック機構の機能を低下させるという問題が
あった。
【0005】さらに、ポジションピン2とベルクランク
4とは互いに反対方向に付勢されており、ポジションピ
ン2側の付勢力をベルクランク4側の付勢力より強くし
なければならない。このため、ノブボタンの操作力が大
きくなり、シフトレバー1の操作性が悪くなるという問
題があった。
【0006】この発明は、上記従来技術の問題点を解決
すべくなされたもので、その目的とするところは、キー
インターロック機構の誤動作を防ぐと共に、その機能を
向上させるようにし、さらに、シフトレバーの操作性を
良好にしたシフトレバー装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明はポジションプレートに形成された複数の
ポジション溝に係脱可能で常時上方に付勢されたポジシ
ョンピンを有すると共に機枠に軸着されたシフトレバー
と、このシフトレバーがパーキングポジションに位置し
たときポジションピンの下降を阻止するロック機構と、
このロック機構と連係するキーインターロック機構を備
えたシフトレバー装置であって、前記ロック機構を、
なくとも第1作動部材、第2作動部材、ロック部材、及
びアクチュエータとから構成し、前記第1作動部材をベ
ルクランク状に形成すると共に、前記第2作動部材を揺
動アーム状に形成し、第1作動部材及び第2作動部材
、それぞれ前記ポジションプレート側に前記ポジショ
ンピン(31)と係合可能に軸着し、前記各作動部材はその
各ポジションピン側を互いに引寄せるように付勢部材で
付勢してパーキングポジションにあるときの前記ポジ
ションピンを、前記各作動部材のポジションピン側で圧
接挟持するように構成し、また前記第1作動部材の前記
ポジションピンと係合しない側の他方側に前記キーイ
ンターロック機構と連係するキーロックケーブルを連結
し、さらに、前記ロック部材を前記アクチュエータで作
動するように前記ポジションプレート側に軸着すると共
に、前記ポジションピンがパーキングポジションにある
ときに、前記ロック部材が前記第2作動部材又はポジシ
ョンピンを、直接その下端部を押さえて固定化するよう
前記ロック部材を構成したことを特徴としている。
【0008】
【作用】キーインターロック機構からエンジンキーを抜
いた状態で、パーキングポジションにあるポジションピ
ンを押し下げ、走行ポジションに移動させようとして
も、ポジションピンの下降は、ロック部材で固定化した
第2作動部材又はロック部材によって阻止される。この
際、ポジションピンに作用する荷重は、第2作動部材又
はロック部材に加わるだけで、第1作動部材にはわずか
な荷重しか加わらないので、キーロックケーブルは作動
せず、キーインターロック機構の誤動作を防ぐことがで
きる。
【0009】また、パーキングポジションにあるときの
ポジションピンを第1,第2作動部材により圧接挟持す
るようにしたから、ポジションピンと第1,第2作動部
材との間の遊びがなくなりキーロックケーブルを介して
キーインターロック機構を確実に作動させることができ
る。
【0010】さらに、ポジションピンには反対方向の付
勢力が作用していないので、ポジションピンを作動させ
るためのノブボタンの操作力を可及的に小さくすること
ができ、これによってシフトレバーの操作性を良好にす
ることができる。
【0011】
【実施例】以下、この発明に係るシフトレバー装置を図
面に示す実施例に基づいて説明する。
【0012】図1乃至図9はこの発明の第1実施例に係
り、図1は車両用自動変速機のシフトレバー装置の一部
を切欠きして示す正面視説明図、図2はロック時におけ
る状態を示す説明図、図3はロック解除時における状態
を示す説明図、図4乃至図9はロック機構の動作説明図
である。
【0013】図において、Eは車両用自動変速機のシフ
トレバー装置で、ポジションプレート10に形成された
複数のポジション溝10aに係脱可能で常時上方に付勢
されたポジションピン31を有すると共に機枠20に軸
着されたシフトレバー30と、このシフトレバー30が
パーキングポジションPに位置したときポジションピン
31の下降を阻止するロック機構40と、このロック機
構40と連係するキーインターロック機構60を備えて
いる。
【0014】そしてこの発明の第1実施例は、特に、ロ
ック機構40を構成する第1作動部材41及び第2作動
部材42が、ポジションプレート10に取付けられるブ
ラケット11にそれぞれ軸着され、その各ポジションピ
ン31側を互いに引寄せるように付勢してパーキングポ
ジションPにあるときのポジションピン31を、各作動
部材41,42のポジションピン31側で圧接挟持する
ように構成し、また第1作動部材41の他方側にキーイ
ンターロック機構60と連係するキーロックケーブル6
1を連結し、さらに、ポジションピン31がパーキング
ポジションPにあるときの第2作動部材42を固定化す
るようにアクチュエータ44で作動するロック部材43
を、ブラケット11に軸着したことを特徴としている。
【0015】さらに、この発明の第1実施例の構造を詳
細に説明する。
【0016】ポジションプレート10は車体に固定され
た機枠20に取付けられており、その外周縁近傍にポジ
ション溝10aが形成されている。このポジション溝1
0aには、パーキング、リバース、ニュートラル、ドラ
イブ2速及び1速の各ポジションに相当する位置にそれ
ぞれ溝が形成されており、図1において最左方のポジシ
ョン溝10aがパーキングポジションPである。
【0017】なお、以下パーキングポジションP以外の
各ポジションを走行ポジションと総称する。
【0018】シフトレバー30はパイプ状で、基部を枢
軸32により機枠20に軸着されている。ポジションピ
ン31は、シフトレバー30内に軸方向摺動可能に挿入
されたロッド(図示せず)に植設されており、このロッ
ドは図示しない圧縮ばねにより常に上方に付勢されてい
る。またシフトレバー30の上部には、ノブ33が固定
されており、このノブ33内に一部を外部に突出させて
ノブボタン34が摺動可能に設けられ、このノブボタン
34を圧縮ばねのばね力に抗して押圧することによりポ
ジションピン31が下方に移動するように構成されてい
る。
【0019】ロック機構40はブラケット11にユニッ
ト化してポジションプレート10に取付けられており、
第1作動部材41と、第2作動部材42と、ロック部材
43と、アクチュエータ44を備えている。
【0020】第1作動部材41はベルクランク状に形成
され、基部をブラケット11に枢軸45により軸着して
いる。ポジションピン31側に延出した一方の腕部41
bの下面は、パーキングポジションPにあるときのポジ
ションピン31と当接する位置に配置されており、また
他方の腕部41cの先端には、キーインターロック機構
60に連係するキーロックケーブル61の一端が連結枢
支されている。
【0021】第2作動部材42は、基部を第1作動部材
41と同軸又は別軸により、この実施例では同軸の枢軸
45によりブラケット11に軸着しており、基部からポ
ジションピン31側に延出した腕部42bは、第1作動
部材41の腕部41bと対向して下方に配置されてい
る。また、腕部42bには、図5に示すようにロック部
材43側に突出する突部42dが形成されている。
【0022】第1作動部材41の腕部41bと第2作動
部材42の腕部42bは、枢軸45に巻装された捩りコ
イルばね46により互いに引寄せられるように付勢され
ており、これにより、パーキングポジションPにあると
きのポジションピン31を腕部41b,42bにより圧
接挟持するように構成されている。
【0023】ロック部材43は、図5に示すようにベル
クランク状に形成され、基部を枢軸45と直交する枢軸
47によりブラケット11に軸着している。ロック部材
43の一方の腕部43bには、長孔43cが形成されて
おり、この長孔43cに後述するアクチュエータ44の
プランジャ48のフック部48aが係合されている。ま
た、ロック部材43の他方の腕部43dは、ロック部材
43の回動に伴って、パーキングポジションPにあると
き第2作動部材42の突部42d下面と対向する位置に
移動するように構成されている。さらに、腕部43bと
対向する第1作動部材41には、突部41dが形成され
ている。
【0024】アクチュエータとしてのソレノイド44
は、ポジションプレート10に固定されており、圧縮ば
ね(図示せず)により外方に突出するように付勢された
プランジャ48が摺動可能に内蔵され、このプランジャ
48の先端に形成されたフック部48aは、図5に示す
ようにロック部材43の腕部43bの長孔43cに係合
されている。
【0025】そして、このソレノイド44はシフトレバ
ー30に溶接したレバーがマイクロスイッチ(図示せ
ず)の接点に接触すると、励磁状態、すなわちON状態
となり、プランジャ48が吸引され、ロック部材43を
図5において時計方向に回動せしめ、その腕部43dを
パーキングポジションPにあるときの第2作動部材42
の突部42d下面と対向する位置に移動させるように構
成されている。
【0026】また、車両発進時にブレーキを踏圧する
と、ソレノイド44は非励磁状態、すなわちOFF状態
となり、プランジャ48が圧縮ばねのばね力により外方
に突出し、ロック部材43を反時計方向に回動せしめ、
その腕部43dをパーキングポジションPにあるときの
第2作動部材42の突部42d下面から退避させる。
【0027】キーインターロック機構としてのシリンダ
ー錠60は、キーシリンダ62の内部に、エンジンキー
を差し込んで回すことで回動されるキーロータ63が設
けられている。このキーロータ63は、エンジンキーの
操作により、エンジンキーを抜き差し可能であると共
に、エンジンキーを抜いた状態、すなわちステアリング
ロック状態のロックポジションLOCKと、エンジンは
停止しているが電装品の使用可能なアクセサリポジショ
ンACCと、エンジンが始動しているオンポジションO
Nと、エンジンをスタートさせるスタートポジションS
TARTに回動可能になっている。
【0028】また、キーシリンダ62内には、キーロッ
クケーブル61を介して第1作動部材41に連結された
ストッパ64が設けられている。このストッパ64は図
3に示すように、キーロータ63のオンポジションON
側からロックポジションLOCK側への回動を規制する
ロック位置にあるときは、キーロックケーブル61が押
されているためキーシリンダ62内部深くに位置してい
る。
【0029】また、図2に示すように、第1作動部材4
1が第2作動部材42及びロック部材43との協働作用
でパーキングポジションPに位置するポジションピン3
1の下降を阻止する位置に移動したときは、キーロック
ケーブル61が引かれるためストッパ64はキーロータ
63の回動を許すアンロック位置まで下方に移動する。
【0030】さらに、キーロータ63には、キーロータ
63をロックポジションLOCKに回動したときに、ス
トッパ64のロック位置への移動を規制する規制部63
aが設けられている。また、符号63bは、キーロータ
63に形成されたストッパ64のロック位置における位
置規制部である。
【0031】なお、上記実施例において、ロック機構4
0を構成する第1作動部材41,第2作動部材42及び
ロック部材43は直接ポジションプレート10に取付け
るようにしてもよい。
【0032】つぎに、この発明の第1実施例の作用を説
明する。
【0033】まず、ロック機構40の作用について説明
する。
【0034】走行ポジションにあるシフトレバー30を
ノブボタン34を押しながらパーキングポジションP
に移動させると、まず図4に示すようにポジションピン
31が第2作動部材42の腕部42b上面に当接する。
また、この状態ではソレノイド44はOFF状態で、プ
ランジャ48を外方に突出するように付勢しており、図
5に示すように、ロック部材43の腕部43dは第2作
動部材42の突部42d下面から退避した位置に保持さ
れている。
【0035】さらに、シフトレバー30をパーキングポ
ジションP位置に移動させると、ポジションピン31が
図6に示すように第2作動部材42の腕部42bを捩り
コイルばね46のばね力に抗して押し下げながらパーキ
ングポジションPの下側に移動する。
【0036】そして、図7に示すように、ポジションピ
ン31がパーキングポジションPの下側に達すると、第
1作動部材41の腕部41bと第2作動部材42の腕部
42bとによりポジションピン31は圧接挟持される。
この状態では、シフトレバー30の圧縮ばねのばね力の
みがノブボタン34に作用している。
【0037】ここで、ノブボタン34を離すと、圧縮ば
ねのばね力によりポジションピン31が図8に示すよう
にパーキングポジションPのポジション溝10a上端に
係合する。同時に、シフトレバー30のレバーがマイク
ロスイッチの接点に接触してソレノイド44が励磁さ
れ、プランジャ48が吸引される。これによりロック部
材43が時計方向に回動し、その腕部43dが、図9に
示すように第2作動部材42の突部42d下面と対向す
る位置に移動する。
【0038】つづいて、キーインターロック機構60の
作用について説明する。
【0039】(イ) 駐車時(ロック状態) シフトレバー30をパーキングポジションPにシフト
し、シリンダ錠60からエンジンキー抜いた状態におけ
る駐車時には、図2に示すように、パーキングポジショ
ンPにあるポジションピン31は、第1作動部材41の
腕部41b及び第2作動部材42の腕部42bにより圧
接挟持されている。また、ソレノイド44はOFFにな
っているが、第1作動部材41の突部41dがロック部
材43の腕部43bを押圧してロック部材43を時計方
向に回動させ、その腕部43dが第2作動部材42の突
部42d下面と対向する位置に移動し、シフトレバー3
0をロックしている。
【0040】この状態で、シフトレバー30のロックを
解除すべく、ノブボタン34を押してポジションピン3
1を下方へ移動させようとしても、その移動はロック部
材43により固定化されている第2作動部材42により
規制される。これによって、シフトレバー30をパーキ
ングポジションPから走行ポジションにシフトすること
はできない。
【0041】このように、エンジンキーを抜いた状態
で、パーキングポジションPにあるポジションピン31
を押し下げ走行ポジションに移動させようとしても、ポ
ジションピン31の下降は、第2作動部材42とロック
部材43の協働作用により阻止される。
【0042】この際、ポジションピン31に作用する荷
重は、第2作動部材42とロック部材43に加わるだけ
であり、第1作動部材41には捩りコイルばね46によ
るわずかな荷重が加わるだけである。これによって、キ
ーロックケーブル61は作動せず、キーインターロック
機構60の誤動作を防ぐことができる。
【0043】(ロ) 走行開始時 走行を行おうとする場合には、まず、エンジンキーをシ
リンダ錠60に差し込み、キーロータ63をオンポジシ
ョンON方向に回動させる。これによって、規制部63
aがストッパ64のスライド方向の位置から退避してス
トッパ64が上方に移動可能となるが(図3)、第1作
動部材41はポジションピン31により押圧されて図2
に示す位置に保持されている。
【0044】この状態で、エンジンをかけブレーキを踏
圧すると、ソレノイド44はOFFとなり、プランジャ
48が外方に突出してロック部材43を反時計方向に回
動させ、その腕部43dを第2作動部材42の突部42
d下面から退避させる。
【0045】ここで、ノブボタン34を押圧してポジシ
ョンピン31を下降させると、ストッパ64が上方に移
動可能になっているので、第1作動部材41及び第2作
動部材42が時計方向に回動し、シフトレバー30をパ
ーキングポジションPから走行ポジションにシフトする
ことができ、車両を走行させることができる。
【0046】上述の走行状態からエンジンキーを抜き取
るには、シフトレバー30を走行ポジションからパーキ
ングポジションPにシフトする。すると、シフトレバー
30のレバーがマイクロスイッチの接点に接触して、ソ
レノイド44がONとなり、プランジャ48が吸引され
てロック部材43が時計方向に回動し、その腕部43d
がパーキングポジションPにあるポジションピン31を
圧接挟持している第2作動部材42の突部42d下面に
当接する。同時に、ストッパ64がキーロックケーブル
61を介して第1作動部材41に引張られてアンロック
位置に移動し、キーロータ63のロックポジションLO
CKへの回動が可能となり、この時点でエンジンキーを
抜き取ることができる。
【0047】上述した実施例によれば、キーインターロ
ック機構60からエンジンキーを抜いた状態で、パーキ
ングポジションPにあるポジションピン31を押し下
げ、走行ポジションに移動させようとしても、ポジショ
ンピン31の下降は、ロック部材43で固定化した第2
作動部材42に阻止される。この際、ポジションピン3
1に作用する荷重は、第2作動部材42に加わるだけ
で、第1作動部材41にはわずかな荷重しか加わらない
ので、キーロックケーブル61は作動せず、キーインタ
ーロック機構60の誤動作を防ぐことができる。
【0048】また、パーキングポジションPにあるとき
のポジションピン31を第1,第2作動部材41,42
に圧接挟持するようにしたから、ポジションピン31と
第1,第2作動部材41,42との間の遊びがなくな
り、キーロックケーブル61を介してキーインターロッ
ク機構60を確実に作動させることができ、キーインタ
ーロック機構60の機能を向上させることができる。
【0049】さらに、ポジションピン31には反対方向
の付勢力が作用していないので、ポジションピン31を
上方に付勢する付勢力を可及的に小さくすることができ
る。これによって、ノブボタン34の操作力、すなわち
シフトレバー30の操作力を可及的に小さくすることが
でき、シフトレバー30の操作性を良好にすることがで
きる。
【0050】図10乃至図13は、この発明の第2実施
例に係り、図10はロック機構の分解斜視説明図、図1
1はロック機構の要部平面視説明図、図12及び図13
はロック機構の動作説明図である。
【0051】この第2実施例では、ロック部材43が第
1作動部材41及び第2作動部材42の枢軸45と同一
方向の枢軸49に軸着されており、上面に枢軸49を中
心とする円弧状のロック部43eが形成されている。
【0052】そして、図12に示すように、パーキング
ポジションPにあるときのポジションピン31を、第2
作動部材42を介することなくロック部材43のロック
部43eにより直接ロックするように構成されている。
【0053】図12に示す状態から図13に示すように
ロック機構40のロックを解除するには、第1実施例と
同様の手順によりソレノイド44をOFFにしプランジ
ャ48を外方に突出させロック部材43を時計方向に回
動させることにより行われる。
【0054】その他の構成及び作用は、第1実施例に示
すものと同様であり、その説明は省略する。
【0055】
【発明の効果】上述した通りこの発明では、キーインタ
ーロック機構からエンジンキーを抜いた状態で、パーキ
ングポジションにあるポジションピンを押し下げ、走行
ポジションに移動させようとしても、ポジションピンの
下降は、ロック部材で固定化した第2作動部材又はロッ
ク部材によって阻止される。この際、ポジションピンに
作用する荷重は、第2作動部材又はロック部材に加わる
だけで、第1作動部材にはわずかな荷重しか加わらない
ので、キーロックケーブルは作動せず、キーインターロ
ック機構の誤動作を防ぐことができる。
【0056】また、パーキングポジションにあるときの
ポジションピンを第1,第2作動部材により圧接挟持す
るようにしたから、ポジションピンと第1,第2作動部
材との間の遊びがなくなりキーロックケーブルを介して
キーインターロック機構を確実に作動させることができ
【0057】さらに、ポジションピンには反対方向の付
勢力が作用していないので、ポジションピンを作動させ
るためのシフトレバーの操作力を可及的に小さくするこ
とができる。これによって、シフトレバーの操作性を良
好にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例に係る車両用自動変速機
のシフトレバー装置の一部を切欠きして示す正面視説明
図である。
【図2】図1に示すもののロック時における状態を示す
説明図である。
【図3】同じくロック解除時における状態を示す説明図
である。
【図4】同じくロック機構の動作説明図である。
【図5】同じくロック機構の動作説明図である。
【図6】同じくロック機構の動作説明図である。
【図7】同じくロック機構の動作説明図である。
【図8】同じくロック機構の動作説明図である。
【図9】同じくロック機構の動作説明図である。
【図10】この発明の第2実施例に係るロック機構の分
解斜視説明図である。
【図11】図10に示すものの要部平面視説明図であ
る。
【図12】同じく動作説明図である。
【図13】同じく動作説明図である。
【図14】従来例に係るシフトレバー装置の概要を示す
正面視説明図である。
【符号の説明】
E 車両用自動変速機のシフトレバー装置 P パーキングポジション 10 ポジションプレート 30 シフトレバー 31 ポジションピン 40 ロック機構 41 第1作動部材 41b 腕部 41c 腕部 42 第2作動部材 42b 腕部 42d 突部 43 ロック部材 43b 腕部 43d 腕部 43e ロック部 44 アクチュエータ(ソレノイド) 46 捩りコイルばね 48 プランジャ 60 キーインターロック機構(シリンダ錠) 61 キーロックケーブル 62 キーシリンダ 63 キーロータ 64 ストッパ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60K 20/00 - 20/08 F16H 59/00 - 59/12 G05G 1/00 - 25/04 B60K 28/10

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポジションプレート(10)に形成された複
    数のポジション溝(10a) に係脱可能で常時上方に付勢さ
    れたポジションピン(31)を有すると共に機枠(20)に軸着
    されたシフトレバー(30)と、このシフトレバー(30)がパ
    ーキングポジション(P) に位置したときポジションピン
    (31)の下降を阻止するロック機構(40)と、このロック機
    構(40)と連係するキーインターロック機構(60)を備えた
    シフトレバー装置(E) であって、 前記ロック機構(40)を、少なくとも第1作動部材(41)、
    第2作動部材(42)、ロック部材(43)、及びアクチュエー
    タ(44)とから構成し、 前記第1作動部材(41)をベルクランク状に形成すると共
    に、前記第2作動部材(42)を揺動アーム状に形成し、 第1作動部材(41)及び第2作動部材(42)、それぞれ前
    記ポジションプレート(10)側に前記ポジションピン(31)
    と係合可能に軸着し、 前記各作動部材(41, 42)は その各ポジションピン(31)側
    を互いに引寄せるように付勢部材(46)で付勢してパー
    キングポジション(P) にあるときの前記ポジションピン
    (31)を、前記各作動部材(41, 42)のポジションピン(31)
    側で圧接挟持するように構成し、 また前記第1作動部材(41)の前記ポジションピン(31)と
    係合しない側の他方側(41c) に前記キーインターロッ
    ク機構(60)と連係するキーロックケーブル(61)を連結
    し、 さらに、前記ロック部材(40)を前記アクチュエータ(44)
    で作動するように前記ポジションプレート(10)側に軸着
    すると共に、前記ポジションピン(31)がパーキングポジ
    ション(P) にあるときに、前記ロック部材(43)が前記第
    2作動部材(42)又はポジションピン(31)を、直接その下
    端部を押さえて固定化するように前記ロック部材(40)を
    構成したことを特徴とするシフトレバー装置。
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