JP3211861B2 - フーリエ分光器 - Google Patents
フーリエ分光器Info
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Description
し、特にA/D変換器のノイズを低減したフーリエ分光
器に関する。
して測定光の干渉光を測定し、この測定結果をコンピュ
ータ等の演算制御手段でフーリエ変換することにより測
定光のスペクトルを求める。
の一例を示す構成ブロック図である。図13において1
は被測定光である光源、2は干渉計、3は光検出器、4
はA/D変換器、5はCPU等の演算制御回路である。
また、3〜5は信号処理手段50を構成している。
渉計2の出力光である干渉光が光検出器3に入射され
る。光検出器3の出力はA/D変換器4に接続され、A
/D変換器4の出力は演算制御回路5に接続される。
する。被測定光である光源1の出力光は干渉計2におい
て干渉光になり光検出器3で検出される。光検出器3で
検出した干渉光をA/D変換器4でディジタル信号に変
換してインターフェログラムを得る。演算制御回路5で
はこのインターフェログラムに基づきフーリエ演算処理
を行うことにより分光スペクトルを得る。
ログラムの一例を示す特性曲線図である。インターフェ
ログラムの中央部には”イ”に示すように急峻なセンタ
バーストと呼ばれるピークが存在し、その他の部分では
出力電圧の信号レベルがほぼゼロであるといった特徴が
ある。
エ分光器では前記センタバーストを飽和させないように
A/D変換器4のフルスパンを設定するため、量子化電
圧が増大してしまいA/D変換器4の大きなノイズを含
んで測定してしまい、高S/Nのフーリエ分光器が実現
できないと言った問題点がある。従って本発明の目的
は、A/D変換器のノイズを低減して高S/Nのフーリ
エ分光器を実現することにある。
るために、本発明の第1では、干渉計を走査して測定光
の干渉光を測定し、この測定結果を演算制御手段でフー
リエ変換することにより測定光のスペクトルを求めるフ
ーリエ分光器において、前記干渉光を受光する受光手段
と、この受光手段の出力をディジタル信号に変換して保
持する低利得処理チャンネル及び高利得処理チャンネル
と、基準信号を印加してデータを取り込み前記低利得処
理チャンネルと前記高利得処理チャンネルとの相関式を
求めておき、前記高利得処理チャンネルの出力の飽和部
分を前記相関式で変換された前記低利得処理チャンネル
の出力で置換する前記演算制御回路とを備えたことを特
徴とするものである。
前記演算制御回路が、前記受光手段の出力を減衰回路を
介して印加してデータを取り込み低利得処理チャンネル
と高利得処理チャンネルとの伝達関数を求めておき、前
記低利得処理チャンネルの出力の位相を前記伝達関数に
基づき調整することを特徴とするものである。
前記演算制御回路が、低利得処理チャンネルと高利得処
理チャンネルとの前記相関式を随時に求めることを特徴
とするものである。
前記演算制御回路が、低利得処理チャンネルと高利得処
理チャンネルとの前記伝達関数を随時に求めることを特
徴とするものである。
において前記演算制御回路が、S/Nの値が極大となる
よう高利得処理チャンネルの利得の最適化を図ることを
特徴とするものである。
検出し、他のA/D変換器でセンタバースト部分の変動
を非飽和で検出し、両者の信号を合成することにより、
インターフェログラムはセンタバースト部分での飽和が
存在しない。
相をディジタル・フィルタ処理することにより、置換部
分との位相差が無くなってサイドローブが生じなくな
り、スペクトル強度に誤差が生じない。
ることにより、若しくは、高利得処理チャンネルの利得
の最適化を図ることにより高S/Nとなる。
図1は本発明に係るフーリエ分光器の第1の実施例を示
す構成ブロック図である。但し、光学系の構成は従来例
と同一なのでその記載は省略し、信号処理手段50に相
当する部分のみを記載した。
光素子、7は演算増幅器、8は抵抗、9は正弦波、矩形
波、三角波等を発生させる基準信号発生回路、10はス
イッチ回路、11はサンプリング周波数の1/2以上の
高周波数信号を減衰させるフィルタ回路、12はセンタ
バースト部分が飽和するように利得が設定された高利得
増幅器、13及び16はA/D変換器、14及び17は
データ記憶回路、15はセンタバースト部分が飽和しな
いように利得が設定された低利得増幅器、18は演算制
御回路、100は図示しない干渉計からの干渉信号であ
る。
4は高利得処理チャンネル52を、15〜17は低利得
処理チャンネル53を、さらに、6〜18は信号処理手
段50aをそれぞれ構成している。
受光素子6のアノードは演算増幅器7の反転入力端子及
び抵抗8の一端に接続される。一方、受光素子6のカソ
ードは正電圧源に接続される。
れ、演算増幅器7の出力は抵抗8の他端及びスイッチ回
路10の一方の入力端子に接続される。また、スイッチ
回路10の他方の入力端子には基準信号発生回路9の出
力が接続される。
路11を介して高利得増幅器12及び低利得増幅器15
にそれぞれ接続され、高利得増幅器12及び低利得増幅
器15の出力はA/D変換器13及び16にそれぞれ接
続される。
記憶回路14及び17に接続され、データ記憶回路14
及び17の出力は演算制御回路18にそれぞれ接続され
る。
用いて説明する。図2は高S/Nのインターフェログラ
ムの生成を示すタイミング図である。
路9を選択し、その出力信号をフィルタ回路11を介し
て高利得増幅器12及び低利得増幅器15に入力し、A
/D変換器13及び16でディジタル信号に変換した後
データ記憶回路14及び17に格納する。
適宜変化させデータを取り込み高利得処理チャンネル5
2と低利得処理チャンネル53との間の相関式を演算す
る。即ち、データ記憶回路14に格納されたi番目デー
タを”XH(i)”、データ記憶回路17に格納されたi
番目データを”XL(i)”とした場合に、 XH(i)=A・XL(i)+B (1) となるような係数”A”及び”B”を演算する。但し、
この処理は初期化時に1回行うだけでもよく、また、必
要に応じて随時行っても良い。
選択し、干渉信号である出力信号をフィルタ回路11を
介して高利得増幅器12及び低利得増幅器15に入力
し、A/D変換器13及び16でディジタル信号に変換
した後データ記憶回路14及び17に格納する。
バースト部分で飽和するように設定されているのでデー
タ記憶回路14には図2中(a)に示すような波形が格
納されている。このような波形では図2中”イ”に示す
A/D変換器13のフルスパンを越えた部分が飽和して
図2中”ロ”に示すような飽和部分が生じる。
ースト部分が飽和しないように設定されているのでデー
タ記憶回路17には図2中(b)に示すような波形が格
納されている。即ち、図2中”ロ”に示すような飽和部
分は存在せずに完全にデータを取得している。
格納されたデータを調べ、図2中”ハ”及び”ニ”に示
すような飽和部分”ロ”の始点及び終点を検出し、飽和
部分”ロ”以外の部分はデータ記憶回路14に格納され
たデータを用い、飽和部分”ロ”では先に求めた相関式
である式(1)によりデータ記憶回路17に格納された
データを変換して用いる。
COMB(i)”、図2中”ハ”及び”ニ”の点を”ia ”及
び”ib ”、データ数を”0〜N”とした場合、 XCOMB(i)=XH(i) i=0〜ia (2) XCOMB(i)=A・XL(i)+B i=ia〜ib (3) XCOMB(i)=XH(i) i=ib〜N (4) となる。
微小な信号を検出し、A/D変換器15でセンタバース
ト部分の変動を非飽和で検出し、両者の信号を合成する
ことにより、インターフェログラムは図2中(c)に示
すようにセンタバースト部分での飽和が存在しない波形
になる。
/D変換器のノイズが低減するので高S/Nのフーリエ
分光器となる。
して説明する。図3はA/D変換器のノイズ計算のため
高利得処理チャンネル52及び低利得処理チャンネル5
3を書き直したブロック図である。図3において12a
は”A倍”の増幅器、13a及び16aはA/D変換
器、15aは”1倍”の増幅器、19は”A倍”の演算
器である。
ノイズを”σ”、全データ数”0〜N”、前述の合成の
際に用いられる低利得処理チャンネル53側のデータ数
を”N1”とすれば従来例の方式でノイズレベル”Nois
e ”は、 Noise={(N)1/2・σ} (5) となり、また、A/D変換器のフルスパンは”1”よ
り、 S/N=FullSpan/Noise=1/{(N)1/2・σ} (6) となる。
isea”は、 Noisea={N1・A2+(N−N1)}1/2・σ (7) となり、この場合A/D変換器のフルスパンが”A倍”
されていることを考慮するとS/Nは、 S/N=FullSpan/Noisea =A/{N1・A2+(N−N1)}1/2・σ (8) となる。
上は式(8)を式(6)で割ることにより、 [A/{N1・A2+(N−N1)}1/2・σ]/[1/{(N)1/2・σ}] =A・(N)1/2/{N+N1・(A2−1)}1/2 =A/{1+(N1/N)・(A2−1)}1/2 (9) となる。
実験値によるS/Nの向上を示した特性曲線図であり、
図4中”イ”は計算値、”ロ”は実験値をそれぞれ示し
ている。
ャンネル間の利得特性から相関式を求めていたが、両者
の位相が異なった場合には問題が生じる。ここで、図5
は位相差が有る場合のデータの合成を示す特性曲線図で
あり、図6は分光スペクトルの一例を示す特性曲線図で
ある。
中”イ”の部分を低利得処理チャンネルのデータで置換
した時に、図5中”ロに示すように位相差が存在した場
合、このデータをフーリエ演算処理して分光スペクトル
を求めると図6に示すようになる。
影響により、入力信号である250次のピーク信号を中
心にサイドローブが生じてしまい、スペクトル強度に誤
差が生じてしまう。
の実施例を示す構成ブロック図である。但し、6〜8、
10〜18、51、52、53及び100に関しては図
1と同一符号を付してある。図7において20は減衰回
路である。
あり、異なる点は受光手段51の出力が減衰回路20に
接続され、減衰回路20の出力がスイッチ回路10の他
方の入力端子に接続される点である。
図8を用いて説明する。図8はデータの合成を説明する
特性曲線図である。第1にスイッチ回路10で減衰回路
20を選択し、その出力信号をフィルタ回路11を介し
て高利得増幅器12及び低利得増幅器15に入力し、A
/D変換器13及び16でディジタル信号に変換した後
データ記憶回路14及び17に格納する。
び17に格納されたデータをフーリエ演算処理して伝達
関数を求める。即ち、前述と同様にデータ記憶回路14
に格納されたi番目データを”XH(i)”、データ記憶
回路17に格納されたi番目データを”XL(i)”、こ
れらデータのフーリエ演算の結果をそれぞれ”YH
(k)”及び”YL(k)”とすれば、伝達関数”Z(k)”
は、 Z(k)=YH(k)/YL(k) (10) となる。
達関数を実現するディジタル・フィルタZF(j)を求め
る。但し、この処理は初期化時に1回行うだけでもよ
く、また、必要に応じて随時行っても良い。
0で受光手段51を選択し、干渉信号である出力信号を
フィルタ回路11を介して高利得増幅器12及び低利得
増幅器15に入力し、A/D変換器13及び16でディ
ジタル信号に変換した後データ記憶回路14及び17に
格納する。
(a)に示すような波形が格納されており、データ記憶
回路17には図8中(b)に示すような波形が格納され
ている。但し、図8から分かるように両者には位相差が
存在する。
ジタル・フィルタZF(j)を図8中(b)に適用して図
8中(c)のデータを得る。この処理によって図8中
(a)と(c)との間には位相差がなくなる。
説明の際述べたようにデータの置換を行う。即ち、図8
中(d)において”イ”及び”ハ”の部分は図8中
(a)のデータを用い、”ロ”の部分は図8中(c)の
データを用いる。
ータの位相をディジタル・フィルタ処理することによ
り、置換部分との位相差が無くなってサイドローブが生
じなくなり、スペクトル強度に誤差が生じない。
の第3の実施例を示す構成ブロック図である。但し、6
〜8、11〜18及び100に関しては図1と同一符号
を付してある。また、接続関係についてもスイッチ回路
10を取り除いた以外は同一であるので説明は省略す
る。
説明する。基本動作は図1に示す第1の実施例と同一で
あり、異なる点は相関式を求める方法である。即ち、通
常の干渉信号をそのままフィルタ回路11を介して高利
得増幅器12及び低利得増幅器15に入力し、A/D変
換器13及び16でディジタル信号に変換した後データ
記憶回路14及び17に格納する。
び17に格納されているデータの内、飽和していないデ
ータに基づき前述と同様に高利得増幅器12と低利得増
幅器15との間の相関式を演算する。
号発生回路9及びスイッチ回路10が不要になるので回
路規模を小さくすることが可能となる。
器の第4の実施例を示す構成ブロック図である。但し、
6〜8、11〜13、15〜16、18、51及び10
0に関しては図1と同一符号を付してある。
較器、23はスイッチ回路、24はデータ記憶回路であ
る。受光手段51の出力はフィルタ回路11を介して高
利得増幅器12、低利得増幅器15及び比較器22の一
方の入力端子にそれぞれ接続される。また、比較器22
の他方の入力端子には基準電圧21の一端が接続され、
基準電圧21の他端は接地される。
出力はA/D変換器13及び16にそれぞれ接続され、
A/D変換器13及び16の出力はスイッチ回路23の
2つの入力端子にそれぞれ接続される。
タ記憶回路24に接続され、データ記憶回路24の出力
は演算制御回路18に接続される。
の出力でスイッチ回路23を制御して、A/D変換器1
3若しくはA/D変換器16のどちらか一方の出力を選
択することにより、記憶回路を2つから1つに削減する
ことが可能になる。また、データ転送が半分になるので
高速処理が可能となる。
ラメータとした場合のS/Nの向上を示す特性曲線図で
ある。図11中”イ”は前述の合成の際に用いられる低
利得処理チャンネル53側のデータ数”N1”を”
1”,”5”,”10”,”20”若しくは”50”と
固定した場合である。この場合、利得が大きくなるに従
ってS/Nが向上し、ある程度利得が大きくなるとS/
Nの向上が飽和する。
ベルも変化するのでS/Nの向上は図11中”ロ”に示
すような曲線になる。従って、図11中”ハ”に示すよ
うな極大点が存在し、この極大点に利得を設定すること
により最適化を図ることが可能になる。
れる。図12は利得最適化手法の一例を示すフローチャ
ートである。即ち、図12(a)において予め初期利
得”A 0 ”を設定しておき、図12(b)においてS/
Nを計算する。
け増加させ、さらに図12(d)においてS/Nを計算
する。
した”S/Nold ”と比較して値が大きければさらに図
12(c)〜(d)の処理を繰り返す。また、もし、”
S/Nold ”と比較して値が小さい場合には図12
(f)のように利得を”a”だけ減少させS/Nが最大
であった時の利得に戻す。
させS/Nの値が極大となるようにすることにより、高
利得増幅器12の利得の最適化を図ることが可能にな
る。但し、この処理は初期化時に1回行うだけでもよ
く、また、必要に応じて随時行っても良い。
スト部分の全体である図2中”ロ”の部分を全てA/D
変換器16の出力データで置換していたが、これに限る
訳ではなく細かく区切ってデータの置換を行ってもよ
い。
び”チ”の部分は実際には飽和していないので、これら
の部分を置換しなければ前述の式(9)中の”N1”が
減少して、S/Nがより向上することになる。
る2つの処理チャンネル52及び53を用いているが、
勿論これに限るわけではなく、2以上の処理チャンネル
を用いることによりよりS/Nの向上が可能になる。
たデータを用いて学習機能により自動的に設定変更して
もよい。
本発明によれば次のような効果がある。請求項1の発明
に関しては、1つのA/D変換器でゼロ付近の微小な信
号を検出し、他のA/D変換器でセンタバースト部分の
変動を非飽和で検出し、両者の信号を相関式を用いて合
成することにより、高S/Nのフーリエ分光器が実現で
きる。
処理チャンネルのデータを伝達関数に基づきディジタル
・フィルタ処理して位相を変換することにより、置換部
分との位相差が無くなり、高S/Nのフーリエ分光器が
実現できる。
ては、相関式若しくは伝達関数を随時求めることによ
り、若しくは、増幅率の異なる2系統のチャンネルの内
高利得処理チャンネルの利得の最適化を図ることにより
高S/Nのフーリエ分光器が実現できる。
示す構成ブロック図である。
タイミング図である。
である。
線図である。
る。
示す構成ブロック図である。
示す構成ブロック図である。
を示す構成ブロック図である。
を示す特性曲線図である。
である。
ック図である。
図である。
Claims (5)
- 【請求項1】干渉計を走査して測定光の干渉光を測定
し、この測定結果を演算制御手段でフーリエ変換するこ
とにより測定光のスペクトルを求めるフーリエ分光器に
おいて、 前記干渉光を受光する受光手段と、 この受光手段の出力をディジタル信号に変換して保持す
る低利得処理チャンネル及び高利得処理チャンネルと、基準信号を印加してデータを取り込み 前記低利得処理チ
ャンネルと前記高利得処理チャンネルとの相関式を求め
ておき、前記高利得処理チャンネルの出力の飽和部分を
前記相関式で変換された前記低利得処理チャンネルの出
力で置換する前記演算制御回路とを備えたことを特徴と
するフーリエ分光器。 - 【請求項2】前記演算制御回路が、 前記受光手段の出力を減衰回路を介して印加してデータ
を取り込み 低利得処理チャンネルと高利得処理チャンネ
ルとの伝達関数を求めておき、前記低利得処理チャンネ
ルの出力の位相を前記伝達関数に基づき調整することを
特徴とする特許請求の範囲請求項1記載のフーリエ分光
器。 - 【請求項3】前記演算制御回路が、 低利得処理チャンネルと高利得処理チャンネルとの前記
相関式を随時に求めることを特徴とする特許請求の範囲
請求項1記載のフーリエ分光器。 - 【請求項4】前記演算制御回路が、 低利得処理チャンネルと高利得処理チャンネルとの前記
伝達関数を随時に求めることを特徴とする特許請求の範
囲請求項2記載のフーリエ分光器。 - 【請求項5】前記演算制御回路が、 S/Nの値が極大となるよう高利得処理チャンネルの利
得の最適化を図ることを特徴とする特許請求の範囲請求
項1記載乃至特許請求の範囲請求項4記載のフーリエ分
光器。
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