JP3210800U - 柱状改良体 - Google Patents

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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)

Abstract

【課題】容易に撤去可能な柱状改良体を提供する。【解決手段】柱状改良体10は、地中を撹拌しつつセメント系固化剤を混入して形成する柱体の内部に、略U字型の鉄筋12をU字の底部が外部に突出する形状で配設して構成した。また、上記の柱状改良体10において、略U字型の鉄筋12を複数本配設した。【選択図】図1

Description

本考案は軟弱な地盤の改良に用いられる柱状改良体に関する。
比較的軟弱な地盤やバランスの悪い地盤を効果的に補強する工法として、柱状改良工法と呼ばれるものがある。この柱状改良工法は、まず、図3に示す掘削撹拌機1の先端からセメントミルクを注入しながら軟弱地盤Aの下層にある比較的硬い良好地盤Bまで回転掘削する。次いで、図4に示すように、掘削攪拌機1を逆回転させながら引き抜き、引き抜いた後に、硬化した柱状体2が形成されるというものである。柱状体と柱状体の周囲の土による摩擦力も加わることで建物の荷重を支える構造になっている。
かかる柱状改良工法の先行発明としては、例えば、特許文献1には、中空軸の先端に掘削翼を横向きに突設し、その上方の先端部外周の周囲に縦攪拌翼を設けた回転翼軸をその軸心回りに回転駆動可能に横向きに突設し、さらに先端部外周に横攪拌翼を横向きに突設し、先端部付近に地盤硬化材の吐出口を設けてなる地盤改良用ボーリングロッドが開示されている。
また、特許文献2には、中空回転軸(1)の先端部に、該中空回転軸(1)とともに回転する掘削翼(2)を有し、その上部に前記中空回転軸(1)とともに回転する攪拌翼(3)を有し、前記中空回転軸(1)の中空部から土質改良材を供給し、前記中空回転軸の先端部などに設けた土質改良材吐出口(4)から、前記土質改良材を吐出させ、掘削土と土質改良材とを攪拌混練し、固化させ、柱状の地盤改良柱を形成させて、軟弱地盤を改良させる地盤改良装置において、前記掘削翼(2)の上方の前記中空回転軸(1)に、横材(5)を回転自在に支持し、該横材(5)の両端に、内側に湾曲した円弧状の縦材(6)を固定し、該円弧状の縦材(6)の上部は、常に地表面から適宜長さ突出し、かつ前記円弧状の縦材(6)間の外巾(A)が、前記掘削翼(3)の巾(B)とほぼ同じである地盤改良装置が開示されている。
特開平8−13473号公報 特開平10−96230号公報
上記のようにして形成される柱状体は、地上構造物を支持するに足る鉛直支持力を得るため、複数列状に多数本が埋設される。柱状改良工法は上記の通り掘削撹拌機を用いて行うものであるが、比較的大型の土木機械である掘削撹拌機を用い、大量のセメントを用いる柱状改良工法は、費用の面で高価になりがちである。
そこで本考案は、少ない本数の柱状体であっても、地上構造物を支持するに足る鉛直支持力を得ることが可能な柱状改良体を提供することを目的とする。
また、柱状改良工法によれば、柱状体は強固に地盤に埋設されることになる。構造物を支える基礎としては好ましいが、撤去する際にはこの強固さゆえに、その作業が困難なものとなりがちである。しかも、経年に伴い柱状体を構成するセメントから六価クロムが発生する可能性があり、基礎としての役目が終われば、速やかに撤去する必要がある。
そこで本考案は容易に撤去可能な柱状改良体を提供することもその目的とする。
上記の目的を達成する本考案の構成は次の通りである。
(1) 請求項1に記載の考案は、地中を撹拌しつつセメント系固化剤を混入して形成する柱体の内部に、略U字型の鉄筋をU字の底部が外部に突出する形状で配設して構成した。
(2) 請求項2に記載の考案は、請求項1記載の柱状改良体において、略U字型の鉄筋を複数本配設した。
上記のように構成される本考案が、如何に作用して課題を解決するかを図面を参照しながら概説する。
本考案にかかる柱状改良体10は、図1や図2に示すように杭本体11の内部に鉄筋12が配設されている。かように鉄筋12が内蔵されることから、当然強度が増す。したがって地上構造物を支持するに足る鉛直支持力を得るための必要本数が、鉄筋を内蔵しない場合に比べ減ることになる。すなわち費用を抑制することが可能となるのである。
また、鉄筋12のU字の底部12aが、杭本体11の外部に突出していることから、柱状改良体10を撤去する際に、この外部に突出している底部12aにフックなどを引掛け、油圧ショベル等の解体重機で引き抜くことが可能となる。すなわち、本考案にかかる柱状改良体は、容易に撤去することが可能となるのである。
請求項1記載の考案の斜視図 請求項2記載の考案の斜視図 従来工法の説明図 従来工法の説明図
以下、好ましい考案の一実施形態につき、図面を参照しながら概説する。なお、本考案の実施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されることはなく、本考案の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
本考案にかかる柱状改良体10の構築方法は、地中を撹拌しつつセメント系固化剤を混入して柱状の改良部分を構築し、改良部分が硬化する以前に、改良部分内に、略U字型の鉄筋12を挿入して形成するものである。
より具体的には、まず、地中を撹拌翼やジェットの噴射によって撹拌しつつ、セメント系固化剤を地中に混入して柱状の改良部分を構築する。この方法は深層撹拌工法など、各種の特徴のある工法が開発されており、いずれの方法でも採用することができる。固化剤の使用量によるが、通常は柱状の改良部分は硬化前には半流動状態の緩い性状を呈している。
上記のようにして半流動体の状態の柱状の改良部分を構築したら、改良部分が硬化する以前に、その内部に略U字型の鉄筋12を挿入する。挿入は押し込みによって行うことができる。略U字型の鉄筋12は、U字の底部12aが改良部分の頭部から、外部に突出するように配設される。改良部分が硬化すると杭本体11に成るものである。
鉄筋12の配設方本数は、図1に示すように一本でも良いし、図2に示すように二本でも、更には三本以上でも構わない。
10・・柱状改良体
11・・杭本体
12・・鉄筋
12a・・底部

Claims (2)

  1. 地中を撹拌しつつセメント系固化剤を混入して形成する柱体の内部に、略U字型の鉄筋をU字の底部が外部に突出する形状で配設した柱状改良体。
  2. 鉄筋を複数本配設した請求項1に記載の柱状改良体。
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