JP5918885B1 - 掘削撹拌ロッド、掘削撹拌機、及び柱状改良工法 - Google Patents
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Abstract
【課題】重厚長大な機構を必要とせずに効率よく土壌と固化材を撹拌することができ、小型の掘削撹拌機にも装着可能で狭隘な現場でも使用可能な掘削撹拌ロッド等を提供する。【解決手段】固化材スラリーを挿通して先端付近から吐出しながら地盤を掘削撹拌する掘削撹拌ロッド5において、昇降可能な駆動機構4により正逆両方向に回転可能で固化材スラリーを挿通する回転ロッド50と、この回転ロッド50の先端に取り付けられ回転しながら地盤に当接して地盤を掘削する掘削翼51と、この掘削翼51上方の回転ロッド50上に取り付けられ、回転ロッド50とともに回転して回転ロッド50から吐出した固化材スラリーと軟弱地盤の土壌を撹拌する撹拌翼52と、を備え、撹拌翼52を、回転ロッド50上に間隔をおいて上下2段に取り付けるとともに、これら2段の撹拌翼52間に、棒材からなる縦撹拌棒53を撹拌翼52の片翼に少なくとも2本以上、上下に架け渡す。【選択図】図2
Description
本発明は、軟弱地盤の地中に地盤改良コラムを造成し、地盤を強化する柱状改良工法に関し、詳しくは、柱状改良工法に用いられる掘削撹拌機、及び固化材スラリーを挿通して先端付近から吐出しながら地盤を掘削撹拌する掘削撹拌ロッドに関する。
従来、軟弱地盤の地中にソイルセメントコラムなどの地盤改良コラムを造成し、地盤を強化する柱状改良工法が知られている。例えば、特許文献1には、中空軸の先端に掘削翼を横向きに突設し、その上方の先端部外周の周囲に縦攪拌翼を設けた回転翼軸をその軸心回りに回転駆動可能に横向きに突設し、さらに先端部外周に横攪拌翼を横向きに突設し、先端部付近に地盤硬化材の吐出口を設けてなる地盤改良用ボーリングロッドが開示されている(特許文献1の特許請求の範囲の請求項1、明細書の段落[0011]、[0012]、図面の図1、図2等参照)。
しかし、特許文献1に記載の地盤改良用ボーリングロッドは、掘削翼を回転させる横回転機構だけでなく別途縦回転機構が必要であり、施工機の機構が複雑となり施工機自体の価格が高くなるだけでなく、縦回転機構の駆動力が余分に必要で発電機等が大型化する要因となるうえ、縦回転機構のメンテナンスが必要となりメンテナンス費用も嵩んでしまうという問題があった。
また、特許文献2には、中空回転軸(1)の先端部に、該中空回転軸(1)とともに回転する掘削翼(2)を有し、その上部に前記中空回転軸(1)とともに回転する攪拌翼(3)を有し、前記中空回転軸(1)の中空部から土質改良材を供給し、前記中空回転軸の先端部などに設けた土質改良材吐出口(4)から、前記土質改良材を吐出させ、掘削土と土質改良材とを攪拌混練し、固化させ、柱状の地盤改良柱を形成させて、軟弱地盤を改良させる地盤改良装置において、前記掘削翼(2)の上方の前記中空回転軸(1)に、横材(5)を回転自在に支持し、該横材(5)の両端に、内側に湾曲した円弧状の縦材(6)を固定し、該円弧状の縦材(6)の上部は、常に地表面から適宜長さ突出し、かつ前記円弧状の縦材(6)間の外巾(A)が、前記掘削翼(3)の巾(B)とほぼ同じである地盤改良装置が開示されている(特許文献2の特許請求の範囲の請求項1、明細書の段落[0007]、図面の図1等参照)。
しかし、このような特許文献2に記載の地盤改良装置は、縦材(6)間の外巾(A)が、掘削翼(3)の巾(B)とほぼ同じである円弧状の縦材(6)と、これらを繋ぐ中空回転軸(1)に回転自在に支持された横材(5)とからなる大きくて重い部材が必要であり、地盤改良装置の組立作業に手間が掛かるという問題があった。また、このようなこれらを大きくて重い部材を揚重して組立・移動しなければならず、地盤改良装置を移動する作業車も大型化せざるを得ず、狭隘な現場での作業が困難であるという問題があった。その上、特許文献2に記載の地盤改良装置では、まだ固化していない隣接コラムに損傷を与えることなく連続してコラムを造成できるものの、供回りを防止するだけでは撹拌効率としては期待したほど効果が得られないという問題もある。
さらに、特許文献3には、駆動軸5の下部に地盤改良施工用掘削翼10と共回り防止翼11及び攪拌翼12を取り付けて成る地盤改良施工機において、共回り防止翼11は、地盤改良施工用掘削翼10の直上位置へ、非回転状態に、且つ軸方向へは不動の状態に取り付けられており、地盤改良施工用掘削翼10で掘削した掘削孔の直径線方向に配置された枠材11aを主体とし、枠材11aは駆動軸5の上下方向へ少なくとも上下2段に配置され、攪拌翼12がその間に設置された地盤改良施工機1’が開示されている(特許文献3の特許請求の範囲の請求項2、明細書の段落[0021]〜[0026]、図面の図5等参照)。
しかし、特許文献3に記載の地盤改良施工機1’は、杭芯の芯ブレを防止することはできるものの、特許文献2に記載の地盤改良装置と同様に、大きくて重い部材が必要であり、狭隘な現場での作業が困難であるという問題や供回りを防止するだけでは撹拌効率としては期待したほど効果が得られないという問題を解決できるものではなかった。
そこで、本発明は、前述した問題に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、重厚長大な機構を必要とせずに効率よく土壌と固化材を撹拌することができ、小型の掘削撹拌機にも装着可能で狭隘な現場でも使用可能な掘削撹拌ロッド、その掘削撹拌ロッドを装着した掘削撹拌機、及びそれを用いた柱状改良工法を提供することにある。
第1発明に係る掘削撹拌ロッドは、軟弱地盤の地中に地盤改良コラムを造成する掘削撹拌機に装着され、固化材スラリーを挿通して先端付近から吐出しながら地盤を掘削撹拌する掘削撹拌ロッドであって、
昇降可能な駆動機構により正逆両方向に回転可能で固化材スラリーを挿通する回転ロッドと、この回転ロッドの先端に取り付けられ回転しながら地盤に当接して地盤を掘削する掘削翼と、この掘削翼上方の前記回転ロッド上に取り付けられ、前記回転ロッドとともに回転して前記回転ロッドから吐出した固化材スラリーと軟弱地盤の土壌を撹拌する撹拌翼と、を備え、
前記撹拌翼は、前記回転ロッドを軸とした横回転時に前記回転ロッドを下側へ付勢する力が働き且つ土壌に縦方向の力を加えられるように上面が傾斜して、前記回転ロッド上に間隔をおいて互いに略平行に上下2段に取り付けられているとともに、前記縦方向の力と同時に横方向に働く力を加えるように、前記2段の撹拌翼間に、棒材からなる縦撹拌棒が、前記撹拌翼の片翼に横方向に間隔をおいて少なくとも2本以上、上下に架け渡されていることを特徴とする。
昇降可能な駆動機構により正逆両方向に回転可能で固化材スラリーを挿通する回転ロッドと、この回転ロッドの先端に取り付けられ回転しながら地盤に当接して地盤を掘削する掘削翼と、この掘削翼上方の前記回転ロッド上に取り付けられ、前記回転ロッドとともに回転して前記回転ロッドから吐出した固化材スラリーと軟弱地盤の土壌を撹拌する撹拌翼と、を備え、
前記撹拌翼は、前記回転ロッドを軸とした横回転時に前記回転ロッドを下側へ付勢する力が働き且つ土壌に縦方向の力を加えられるように上面が傾斜して、前記回転ロッド上に間隔をおいて互いに略平行に上下2段に取り付けられているとともに、前記縦方向の力と同時に横方向に働く力を加えるように、前記2段の撹拌翼間に、棒材からなる縦撹拌棒が、前記撹拌翼の片翼に横方向に間隔をおいて少なくとも2本以上、上下に架け渡されていることを特徴とする。
第2発明に係る掘削撹拌機は、地盤上を走行可能な走行機構と、この走行機構に対して揺動可能でガイドレールを有するリーダーと、このリーダーの前記ガイドレール上を昇降可能な駆動機構と、を備え、軟弱地盤の地中に地盤改良コラムを造成する掘削撹拌機であって、前記駆動機構に請求項1に記載の掘削撹拌ロッドが装着されていることを特徴とする。
第3発明に係る柱状改良工法は、軟弱地盤の地中に地盤改良コラムを造成して地盤を強化する柱状改良工法であって、請求項2に記載の掘削撹拌機を用いて地盤改良コラムを造成することを特徴とする。
第1発明〜第3発明によれば、重厚長大な機構を必要としないため小型軽量で狭隘な現場でも地中に地盤改良コラムを造成することができだけでなく、2段の撹拌翼間に架け渡された縦撹拌棒により効率よく土壌と固化材を撹拌することができ、高品質な地盤改良コラムを造成することができる。
以下、本発明に係る掘削撹拌ロッド、掘削撹拌機及び柱状改良工法を実施するための一実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
<掘削撹拌機>
先ず、図1を用いて、本発明の実施形態に係る掘削撹拌機について説明する。図1に示すように、本実施形態に係る掘削撹拌機1は、主に、旋回走行機構を備えたベースマシーン2と、このベースマシーン2に対して傾斜自在なリーダーマスト3と、このリーダーマスト3上を昇降自在な駆動機構4と、この駆動機構4により回動自在な本発明の実施形態に係る掘削撹拌ロッド5などから構成され、後述の柱状改良工法に用いられ軟弱地盤の地中にソイルセメントコラムなどの地盤改良コラムを造成する機能を有した機械装置である。
先ず、図1を用いて、本発明の実施形態に係る掘削撹拌機について説明する。図1に示すように、本実施形態に係る掘削撹拌機1は、主に、旋回走行機構を備えたベースマシーン2と、このベースマシーン2に対して傾斜自在なリーダーマスト3と、このリーダーマスト3上を昇降自在な駆動機構4と、この駆動機構4により回動自在な本発明の実施形態に係る掘削撹拌ロッド5などから構成され、後述の柱状改良工法に用いられ軟弱地盤の地中にソイルセメントコラムなどの地盤改良コラムを造成する機能を有した機械装置である。
なお、図1に示すように、掘削撹拌ロッド5には、セメントスラリー(固化材スラリー)を混練するスラリーミキサー6と、このスラリーミキサー6で混練したセメントスラリーを圧送するスラリーポンプ7とが、接続され、セメントスラリー(固化材スラリー)が挿通される仕組みとなっている。
また、図示しないが、発電機、水タンク、固化材コンテナ等、固化材スラリーを生成するのに必要な機械施設も適宜必要である。
本実施形態では、水とセメントを主成分とするセメントスラリーを例示したが、勿論、スラリーミキサー6で混練する固化材スラリーは、セメント系の固化材に限られず、石膏系の固化材や高分子系の固化材など、地盤の土壌に応じた種々の固化材と水とから生成したものを用いることができる。
(ベースマシーン)
このベースマシーン2は、走行機構20と、この走行機構20に対して旋回自在なベースフレーム21と、掘削撹拌機1全体の操作室であるオペレータ室22など、から構成された一般的な小型(例えば、6t〜10t程度)油圧ショベルの油圧ショベル部分等を改造した機械装置である。
このベースマシーン2は、走行機構20と、この走行機構20に対して旋回自在なベースフレーム21と、掘削撹拌機1全体の操作室であるオペレータ室22など、から構成された一般的な小型(例えば、6t〜10t程度)油圧ショベルの油圧ショベル部分等を改造した機械装置である。
走行機構20は、ゴム製のキャタピラ20aを有し、このキャタピラ20aにより軟弱地盤上を走行自在となっている。また、ベースフレーム21は、平面視矩形枠状の鋼製のベースフレームであり、四隅付近に油圧により掘削撹拌機1全体を揚重して支持するアウトリガー21aが備えられている。
(リーダーマスト)
リーダーマスト3は、油圧シリンダ30によりベースフレーム21に対して揺動自在に取り付けられ、地盤面に対する傾斜角度を任意に設置できるようになっており、駆動機構4を上下方向に案内して所定の圧力で昇降する機能を有している。
リーダーマスト3は、油圧シリンダ30によりベースフレーム21に対して揺動自在に取り付けられ、地盤面に対する傾斜角度を任意に設置できるようになっており、駆動機構4を上下方向に案内して所定の圧力で昇降する機能を有している。
(駆動機構)
駆動機構4は、モータ等により後述の掘削撹拌ロッド5を正逆回転自在に駆動する機構であり、前述のリーダーマスト3と協働して所定のトルクにより掘削撹拌ロッド5を正回転させて掘り進むとともに、逆回転させて後退して土壌を撹拌可能となっている。
駆動機構4は、モータ等により後述の掘削撹拌ロッド5を正逆回転自在に駆動する機構であり、前述のリーダーマスト3と協働して所定のトルクにより掘削撹拌ロッド5を正回転させて掘り進むとともに、逆回転させて後退して土壌を撹拌可能となっている。
<掘削撹拌ロッド>
次に、図2、図3を用いて本発明の実施形態に係る掘削撹拌ロッド5について詳細に説明する。図2、図3に示すように、掘削撹拌ロッド5は、中空管からなる回転ロッド50と、この回転ロッド50の先端付近に軸に対して垂設された一対の掘削翼51と、この掘削翼51の上方の回転ロッド50の軸上に軸に対して垂設された二対の撹拌翼52と、これらの撹拌翼52間に架け渡された複数本の縦撹拌棒53などから構成されている。
次に、図2、図3を用いて本発明の実施形態に係る掘削撹拌ロッド5について詳細に説明する。図2、図3に示すように、掘削撹拌ロッド5は、中空管からなる回転ロッド50と、この回転ロッド50の先端付近に軸に対して垂設された一対の掘削翼51と、この掘削翼51の上方の回転ロッド50の軸上に軸に対して垂設された二対の撹拌翼52と、これらの撹拌翼52間に架け渡された複数本の縦撹拌棒53などから構成されている。
(回転ロッド)
回転ロッド50は、駆動機構4により正回転及び逆回転自在に回転する中空鋼管からなり、その中空管の内部が前述のスラリーポンプ7を介してスラリーミキサー6と連通している(図1参照)。そして、その中空管内にスラリーミキサー6からセメントスラリーが供給され、先端付近に穿設されたスラリー吐出口(図示せず)からセメントスラリーを吐出する機能を有している。
回転ロッド50は、駆動機構4により正回転及び逆回転自在に回転する中空鋼管からなり、その中空管の内部が前述のスラリーポンプ7を介してスラリーミキサー6と連通している(図1参照)。そして、その中空管内にスラリーミキサー6からセメントスラリーが供給され、先端付近に穿設されたスラリー吐出口(図示せず)からセメントスラリーを吐出する機能を有している。
(掘削翼)
掘削翼51は、回転ロッド50に対して軸を中心に点対称に設けられた一対の掘削翼からなり、超硬合金製チップを含有した掘削ビット51aを複数有した一般的な掘削翼である。この掘削翼51は、図示形態に限られず、公知の従来の掘削翼を適用することができる。
掘削翼51は、回転ロッド50に対して軸を中心に点対称に設けられた一対の掘削翼からなり、超硬合金製チップを含有した掘削ビット51aを複数有した一般的な掘削翼である。この掘削翼51は、図示形態に限られず、公知の従来の掘削翼を適用することができる。
(撹拌翼)
撹拌翼52は、正回転時に回転ロッド50を下側へ付勢する力が働くように上面が傾斜した翼状の部材であり、この翼状の部材が回転ロッド50に対して軸を中心に点対称に2対、2段に亘り横方向に突設されている。
撹拌翼52は、正回転時に回転ロッド50を下側へ付勢する力が働くように上面が傾斜した翼状の部材であり、この翼状の部材が回転ロッド50に対して軸を中心に点対称に2対、2段に亘り横方向に突設されている。
(縦撹拌棒)
そして、これらの2段に亘る撹拌翼52間には、棒材からなる縦撹拌棒53が、上下方向を長手として撹拌翼52の片翼に2本ずつ架け渡されている。本実施形態に係る縦撹拌棒53は、水平断面が円形の丸棒状の鋼材からなるが、勿論、水平断面が矩形の角棒状の鋼材であっても構わない。
そして、これらの2段に亘る撹拌翼52間には、棒材からなる縦撹拌棒53が、上下方向を長手として撹拌翼52の片翼に2本ずつ架け渡されている。本実施形態に係る縦撹拌棒53は、水平断面が円形の丸棒状の鋼材からなるが、勿論、水平断面が矩形の角棒状の鋼材であっても構わない。
このような本発明の実施形態に係る掘削撹拌機1及び掘削撹拌ロッド5によれば、上下方向を長手として2枚の撹拌翼52間に縦撹拌棒53が取り付けられているので、掘削撹拌機1の掘削撹拌ロッド5によって土壌とセメントスラリー(固化材スラリー)を混ぜ合わせる際に、撹拌翼52により土壌に縦方向(上下方向)に働く力を加えるだけでなく、縦撹拌棒53により横方向(水平方向)に働く力を同時に加えることができる。よって、掘削撹拌ロッド5による地盤の撹拌効果が高く地中に構造設計に応じた所定強度の高品質なソイルセメントコラムを造成することができる。
このため、本実施形態に係る掘削撹拌機1及び掘削撹拌ロッド5によれば、撹拌効率の向上を回転ロッド50とともに回転する縦撹拌棒53を設けるだけで達成しており、重厚長大な機構を必要としないため小型軽量で狭隘な現場でも地中に高品質なソイルセメントコラム(地盤改良コラム)を造成することができる。
<柱状改良工法>
次に、図4〜図8を用いて、前述の掘削撹拌機1により軟弱地盤の地中にソイルセメントコラム(地盤改良コラム)を造成して地盤を強化する本発明の実施形態に係る柱状改良工法について説明する。
次に、図4〜図8を用いて、前述の掘削撹拌機1により軟弱地盤の地中にソイルセメントコラム(地盤改良コラム)を造成して地盤を強化する本発明の実施形態に係る柱状改良工法について説明する。
(1)掘削撹拌機の据付
本実施形態に係る柱状改良工法では、先ず、地盤改良を行う土地の地表面を所定高さに均したうえ、ソイルセメントを造築する中心地点(補強ポイント)を位置出しして、マーキングする。そして、図4に示すように、その補強ポイントに掘削撹拌機1をセットし据え付ける。
本実施形態に係る柱状改良工法では、先ず、地盤改良を行う土地の地表面を所定高さに均したうえ、ソイルセメントを造築する中心地点(補強ポイント)を位置出しして、マーキングする。そして、図4に示すように、その補強ポイントに掘削撹拌機1をセットし据え付ける。
(2)空堀貫入
次に、図5に示すように、駆動機構4を作動させて、掘削撹拌ロッド5を正回転させて掘削翼51で下方へ掘り進みながら、撹拌翼52で地盤の土壌を撹拌してほぐし、ソイルセメントコラム(地盤改良コラム)を(造成)構築する所定の深さまで穿孔する。
次に、図5に示すように、駆動機構4を作動させて、掘削撹拌ロッド5を正回転させて掘削翼51で下方へ掘り進みながら、撹拌翼52で地盤の土壌を撹拌してほぐし、ソイルセメントコラム(地盤改良コラム)を(造成)構築する所定の深さまで穿孔する。
このとき、本実施形態に係る掘削撹拌ロッド5によれば、2段の撹拌翼52間に縦撹拌棒53が設けられているため、地中の土塊に縦方向(上下方向)に働く力を加えるだけでなく、横方向(水平方向)に働く力を同時に加えることができるため、土壌を均等に撹拌してほぐすことができる。
(3)スラリー混合撹拌
ソイルセメントコラムを構築する所定の深さまで穿孔すると、次に、図6(a)、図6(b)に示すように、掘削撹拌ロッド5のスラリー吐出口からセメントスラリー(固化材スラリー)を吐出しながら、撹拌翼52及び縦撹拌棒53により前工程でほぐした原地盤の土壌とセメントスラリーを混ぜ合わせて撹拌する。
ソイルセメントコラムを構築する所定の深さまで穿孔すると、次に、図6(a)、図6(b)に示すように、掘削撹拌ロッド5のスラリー吐出口からセメントスラリー(固化材スラリー)を吐出しながら、撹拌翼52及び縦撹拌棒53により前工程でほぐした原地盤の土壌とセメントスラリーを混ぜ合わせて撹拌する。
このとき、図6(a)に示すソイルセメントコラムの最下点から、図6(b)に示すように、掘削撹拌ロッド5を徐々に引き上げつつ、掘削撹拌ロッド5を緩速回転させて土壌とセメントスラリーを混合撹拌する。また、必要に応じて掘削撹拌ロッド5を逆回転に作動させて混合撹拌してもよい。
このとき、前工程である空堀貫入工程において撹拌翼52及び縦撹拌棒53により地中の土塊がほぐされて無くなっているうえ、掘削撹拌ロッド5の縦撹拌棒53により横方向(水平方向)にも撹拌されるため、土壌とセメントスラリーを完全に混合撹拌することができる。
(4)コラム造成完了
土壌とセメントスラリーを完全に混合撹拌すると、図7に示すように、ソイルセメントコラム(地盤改良コラム)が地中に造成される。
土壌とセメントスラリーを完全に混合撹拌すると、図7に示すように、ソイルセメントコラム(地盤改良コラム)が地中に造成される。
(5)杭頭処理
最後に、図8に示すように、掘削撹拌機1の掘削撹拌ロッド5を杭頭処理ビットに付け替えてソイルセメントコラム(地盤改良コラム)の杭頭部分(コラム上端部)を構造設計に応じた所定高さに削り取って平滑にし、建造物の基礎を均等に面圧として支持できるようにする。
最後に、図8に示すように、掘削撹拌機1の掘削撹拌ロッド5を杭頭処理ビットに付け替えてソイルセメントコラム(地盤改良コラム)の杭頭部分(コラム上端部)を構造設計に応じた所定高さに削り取って平滑にし、建造物の基礎を均等に面圧として支持できるようにする。
(柱状改良工法の作用効果)
以上述べた実施形態に係る柱状改良工法によれば、掘削翼51の回転方向と同方向に、同軸の回転ロッド50に取り付けられた撹拌翼52及び縦撹拌棒53を回転させるだけで、土壌の撹拌効率を上げて均等で高品質なソイルセメントコラム(地盤改良コラム)を造成することができる。
以上述べた実施形態に係る柱状改良工法によれば、掘削翼51の回転方向と同方向に、同軸の回転ロッド50に取り付けられた撹拌翼52及び縦撹拌棒53を回転させるだけで、土壌の撹拌効率を上げて均等で高品質なソイルセメントコラム(地盤改良コラム)を造成することができる。
また、実施形態に係る柱状改良工法によれば、例えば、特許文献1に記載の縦回転機構、特許文献2に記載の円弧状の縦材や横材、特許文献3に記載の共回り防止翼などの重厚長大な機構を必要としない。このため、装置を駆動させる動力も少なくて済み、現場に搬入する発電機や、組立据付用の揚重装置も小型のもので足りる。よって、狭隘な現場でも地中に地盤改良コラムを造成することができる。
以上、本発明の実施形態に係る掘削撹拌ロッド、掘削撹拌機及び柱状改良工法について詳細に説明したが、前述した又は図示した実施形態は、いずれも本発明を実施するにあたって具体化した一実施形態を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。
1 :掘削撹拌機
2 :ベースマシーン
20 :走行機構
20a :キャタピラ
21 :ベースフレーム
21a :アウトリガー
22 :オペレータ室
3 :リーダーマスト
30 :油圧シリンダ
4 :駆動機構
5 :掘削撹拌ロッド
50 :回転ロッド
51 :掘削翼
51a :掘削ビット
52 :撹拌翼
53 :縦撹拌棒
6 :スラリーミキサー
7 :スラリーポンプ
2 :ベースマシーン
20 :走行機構
20a :キャタピラ
21 :ベースフレーム
21a :アウトリガー
22 :オペレータ室
3 :リーダーマスト
30 :油圧シリンダ
4 :駆動機構
5 :掘削撹拌ロッド
50 :回転ロッド
51 :掘削翼
51a :掘削ビット
52 :撹拌翼
53 :縦撹拌棒
6 :スラリーミキサー
7 :スラリーポンプ
Claims (3)
- 軟弱地盤の地中に地盤改良コラムを造成する掘削撹拌機に装着され、固化材スラリーを挿通して先端付近から吐出しながら地盤を掘削撹拌する掘削撹拌ロッドであって、
昇降可能な駆動機構により正逆両方向に回転可能で固化材スラリーを挿通する回転ロッドと、この回転ロッドの先端に取り付けられ回転しながら地盤に当接して地盤を掘削する掘削翼と、この掘削翼上方の前記回転ロッド上に取り付けられ、前記回転ロッドとともに回転して前記回転ロッドから吐出した固化材スラリーと軟弱地盤の土壌を撹拌する撹拌翼と、を備え、
前記撹拌翼は、前記回転ロッドを軸とした横回転時に前記回転ロッドを下側へ付勢する力が働き且つ土壌に縦方向の力を加えられるように上面が傾斜して、前記回転ロッド上に間隔をおいて互いに略平行に上下2段に取り付けられているとともに、前記縦方向の力と同時に横方向に働く力を加えるように、前記2段の撹拌翼間に、棒材からなる縦撹拌棒が、前記撹拌翼の片翼に横方向に間隔をおいて少なくとも2本以上、上下に架け渡されていること
を特徴とする掘削撹拌ロッド。 - 地盤上を走行可能な走行機構と、この走行機構に対して揺動可能でガイドレールを有するリーダーと、このリーダーの前記ガイドレール上を昇降可能な駆動機構と、を備え、軟弱地盤の地中に地盤改良コラムを造成する掘削撹拌機であって、
前記駆動機構に請求項1に記載の掘削撹拌ロッドが装着されていること
を特徴とする掘削撹拌機。 - 軟弱地盤の地中に地盤改良コラムを造成して地盤を強化する柱状改良工法であって、
請求項2に記載の掘削撹拌機を用いて地盤改良コラムを造成すること
を特徴とする柱状改良工法。
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JP2015115098A JP5918885B1 (ja) | 2015-06-05 | 2015-06-05 | 掘削撹拌ロッド、掘削撹拌機、及び柱状改良工法 |
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JP2015115098A JP5918885B1 (ja) | 2015-06-05 | 2015-06-05 | 掘削撹拌ロッド、掘削撹拌機、及び柱状改良工法 |
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2015
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