JP3208696B2 - 写真画像形成方法 - Google Patents

写真画像形成方法

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JP3208696B2
JP3208696B2 JP27576993A JP27576993A JP3208696B2 JP 3208696 B2 JP3208696 B2 JP 3208696B2 JP 27576993 A JP27576993 A JP 27576993A JP 27576993 A JP27576993 A JP 27576993A JP 3208696 B2 JP3208696 B2 JP 3208696B2
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  • Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、迅速処理が可能であ
り、かつ現像液の補充量を減らした低公害負荷の処理条
件下においても、硬調で最高濃度の高い高画質な画像を
安定して得る事のできる写真画像形成方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀写真感光材料、特にハロゲ
ン化銀カラー写真感光材料は、高感度であること、階調
性にすぐれていることから、今日非常に多く用いられて
いる。しかしながら、ハロゲン化銀カラー写真感光材料
の現像処理はいわゆる湿式処理であって、処理液調製に
手間がかかる、汚れる、種々の薬品を含んだ廃液が出
る、暗室が必要である、操作を始めてから最初のプリン
トが得られるまでの時間が長い等の欠点があった。こう
した欠点を補い、前述したハロゲン化銀カラー写真感光
材料の長所を生かすため、これまではもっぱら少数の大
きな現像所においてカラーネガの現像からカラープリン
トの作製までを熟練した技術者が集中して行う方式がと
られてきた。
【0003】湿式処理方式は適度な撹拌を行う事によ
り、温度を一定に保ったり処理液中の成分の濃度を均一
に保つ事が比較的容易に実現できるため、ムラ等のない
画像を連続して多量に得る事が可能な優れた方式であ
る。この方式では、現像処理を行った感光材料の量に応
じて補充液を添加し、処理液中の成分濃度を一定に保ち
つつ連続して感光材料を処理する事が行われ、これをラ
ンニングと呼んでいる。ランニング中の処理液中の物質
は、感光材料からの溶出(例えば、ハロゲン化物イオ
ン、有機抑制剤等)、補充液からの持ち込み(例えば、
現像主薬、アルカリ等)と、現像処理反応による消費
(現像主薬等)と感光材料が処理液を含んで次の処理槽
へ移動する事による持ち出し、補充液添加によるオーバ
ーフローとがバランスする事で一定に保たれる。しか
し、感光材料中からの溶出物は処理の最初には含まれて
おらず、ランニングを続ける事により徐々に蓄積してい
くため、どうしてもある程度の組成の変動は避けられな
かった。これを回避する手段として処理を始める前に、
予めハロゲン化物塩を少量添加するなどの手段が講じら
れ、写真性能を安定に保つ工夫がなされてきた。
【0004】近年、撮影からカラープリントの作成まで
の時間を短縮したいという要望が強まっており、また、
環境に対する配慮から公害負荷の少ない現像処理システ
ムが望まれていた。こうした状況の下で、カラーペーパ
ーには高濃度の塩化銀からなる高塩化物ハロゲン化銀写
真乳剤が用いられ、現像液の補充量が低減されるように
なってきている。補充液量の少ない条件下では、オーバ
ーフローによって持ち出される量が減少するため、感光
材料から溶出する化合物の濃度が高くなり、現像が不活
性になりやすい。高塩化物ハロゲン化銀写真乳剤を用い
た感光材料では、感光材料から溶出するハロゲン化物イ
オンは塩化物イオンであるため、現像を抑制する力は弱
く、ランニング状態でもそれほど不活性にはならないも
のと思われていたが、特性曲線の肩部の軟調化と最高濃
度(Dmax)の低下が予想外に大きい事が分かった。ま
た、高塩化物ハロゲン化銀乳剤を用いた感光材料の欠点
として、最小濃度に近いところでの階調が軟調であった
が、これも強調される事が分かった。
【0005】特開平3-204636号には、塩化銀含有量90モ
ル%以上でハロゲン化銀1モル当たり10-7〜10-3モルの
鉄イオンを含有したハロゲン化銀乳剤において、アデニ
ン、グアニン量をゼラチン中の平均含有量として3ppm
以下にすることにより、迅速処理が可能で高感度、硬調
な特性が得られる事を開示している。特開平4-335348号
には、塩化銀含有量90モル%以上であり、かつセレン増
感された高塩化物ハロゲン化銀乳剤と特定のイエローカ
プラーを組み合わせて用いる技術が開示されており、該
カプラーから生成するイエロー色素の分光吸収特性が人
間の視覚特性との一致が悪いことに関係して要請される
硬調な特性を実現し得ることが開示されている。特開平
5-204105号には、特定のフェノール系シアンカプラーを
含有するハロゲン化銀写真感光材料においてゼラチン中
の鉄の含有量を5ppm以下とする事によって画像の耐久
性に優れ、低補充の条件下でも階調の変動が起こりにく
いことを開示している。特開平5-204111号には、特定の
マゼンタカプラーを含有するハロゲン化銀写真感光材料
において、ゼラチン中の鉄の含有量を5ppm以下とする
ことにより、発色現像液の補充量が感光材料の処理量1
m2当たり20〜60mlである条件でランニングしたことによ
る階調の変動が抑制できることを開示している。
【0006】しかし、これらの技術では未だ十分な特性
が得られた訳ではなく、階調、最大濃度ともに不十分で
あった。
【0007】特開昭51-139323号、同59-171947号等には
第VIII族金属化合物を含有させることによって、相反則
不軌の改良とともに高感度化が図れることが開示されて
いる。また、特公昭49-33781号、特開昭50-23618号、同
52-18310号、同58-15952号、同59-214028号、同61-6784
5号等には、ロジウム化合物やイリジウム化合物を含有
させることによって相反則不軌の改良とともに硬調化が
図れることが開示されている。しかし、こうした技術に
よって高濃度に塩化銀を含有するハロゲン化銀乳剤の相
反則不軌は改良されるものの、低補充処理時におけるD
maxの低下、軟調化といった問題に対しては充分な効果
はもっていなかった。
【0008】特開平2-124567号には、塩化銀含有率が95
モル%以上であり、かつハロゲン化銀1モル当り10-9
ル以上の周期律表第VIII族金属イオン、第II族遷移金属
イオン、鉛イオンまたはタリウムイオンを含む塩臭化銀
または塩化銀乳剤粒子を含有するハロゲン化銀乳剤層を
少なくとも一層有するカラー写真感光材料に、走査露光
を行なった後、補充量が、ハロゲン化銀カラー写真感光
材料1m2当り200ml以下であり、かつベンジルアルコー
ルを実質的に含まないカラー現像液にて連続処理するこ
とを特徴とするカラー画像形成方法により、連続処理に
よるDmaxや階調の変化が小さくできることを開示して
いる。該公報には、前記金属イオンを含有する化合物と
してペンタシアノアンミン鉄(II)酸カリウム、ペンタ
シアノニトロシル鉄(III)酸カリウムが例示されてい
るが、これらは単に周期律表VIII族金属イオンを含有す
る化合物の例として挙げられているに過ぎず、これらの
化合物を粒子表面の近傍に存在させることにより得られ
る効果については何等述べられていない。補充液の量が
特定の量範囲内の時には、本発明に用いられるハロゲン
化銀写真感光材料では、ランニングすることによりむし
ろDmaxの上昇、硬調化といった効果が得られるもので
あるのに対し、前記公報の技術は、単に、高照度露光と
の関係で起こる、ランニングによるDmaxの低下、階調
の軟調化が抑制されるに過ぎず、全く異なった技術であ
る。
【0009】米国特許第4,933,372号明細書には、中心
金属として周期律表第5〜10族の金属元素を有し、ニト
ロシル、チオニトロシル配位子を有する錯体を含む面心
立方格子を有するハロゲン化銀写真乳剤により、相反則
不軌が改良され硬調な特性が得られる事を開示されてい
る。また、米国特許第5252451号明細書には、粒子内部
に周期律表第8族金属元素を中心金属とする錯体を含有
し、粒子表面に周期律表第5〜10族金属元素を中心金属
とし、ニトロシル、チオニトロシル配位子を有する錯体
を含有するハロゲン化銀乳剤により硬調な特性が得られ
る事を開示している。これらの明細書にも低補充の条件
下で起こる問題点について何等述べられていないし、示
唆もされていない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、迅速
処理が可能であり、かつ現像液の補充量を減らした低公
害負荷の処理条件下においても、硬調で最高濃度の高い
高画質な画像を安定して得る事のできる写真画像形成方
法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、高濃度に
塩化銀を含有するハロゲン化銀写真乳剤を用いた写真感
光材料を鋭意研究するうち、本発明の目的が、支持体上
に少なくとも一層の、塩化銀含有率95モル%以上のハロ
ゲン化銀写真乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料
を、画像露光後現像処理する写真画像形成方法におい
て、前記ハロゲン化銀写真乳剤層中に、粒子表面近傍
(粒子表面から0.015μm内側までの領域)に少な
くとも一種の周期律表第5族〜第10族の金属元素を中心
金属とし、6個の単座配位子のうち4回回転軸上の配位
子の少なくとも一つが他と異なった配位子である錯体を
含有し、かつ、金増感されたハロゲン化銀粒子を含んで
おり、かつ、現像液の補充量が感光材料1m2当たり20〜
60mlであることを特徴とする写真画像形成方法によって
達成されることを見いだし、本発明を完成するに到った
ものである。
【0012】本発明に用いられるハロゲン化銀写真乳剤
の組成は、塩化銀を95モル%以上含有するハロゲン化銀
乳剤である事を特徴としており、この条件を満たす範囲
内で有れば塩化銀、塩臭化銀、塩沃臭化銀等任意のハロ
ゲン組成を有するものであってもよいが、実質的に沃化
銀を含有しない塩臭化銀が好ましい。好ましくは97モル
%以上、より好ましくは98〜99.9モル%の塩化銀を含有
する塩臭化銀が好ましい。
【0013】本発明に用いられるハロゲン化銀写真乳剤
の粒子表面近傍に含有させる錯体は、その中心金属原子
を原点OとするO-xyz座標空間を考えた時、z軸が4回
回転軸となりこの軸上に2つの配位子が存在し、x、y
軸上に4つの同種の配位子が存在するものであり、z軸
上の配位子の少なくとも一つはx、y軸上の配位子とは
異なっていることを特徴とする。
【0014】本発明に用いられる錯体の中心金属は、周
期律表第5族〜10族(IUPAC無機化合物命名法改訂版(19
89)による)の金属元素であり、マンガン、鉄、コバル
ト、ニッケル、モリブデン、ルテニウム、ロジウム、パ
ラジウム、タングステン、レニウム、オスミウム、イリ
ジウム等を挙げることができる。中でも好ましい金属元
素として、鉄、オスミウム、ルテニウムを挙げることが
できる。
【0015】本発明に用いられる錯体の配位子は、前記
のz軸上に存在する配位子の少なくとも一つは、前記の
x、y平面上に存在する配位子と異なっていることを特
徴とする。前記のx、y平面上に存在する配位子として
は、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、シ
アン化物イオン等が好ましく、塩化物イオン、臭化物イ
オン、シアン化物イオンが特に好ましい。前記のz軸上
に存在する配位子としては、塩化物イオン、臭化物イオ
ン、ニトロシル、チオニトロシル、カルボニル、水(ア
コ)配位子が好ましい。中でも、ニトロシル、チオニト
ロシル、カルボニル配位子が好ましい。
【0016】本発明に用いられる錯体はハロゲン化銀粒
子表面近傍に含有されていることを特徴とする。ここで
いう粒子表面とは、粒子表面から約0.015μm程度内側ま
での領域をさす。
【0017】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤に前
記の錯体を含有させるためには、該錯体を、ハロゲン化
銀粒子の形成中、ハロゲン化銀粒子の形成後の物理熟成
中の各工程の任意の場所で添加すればよい。前述の条件
を満たすハロゲン化銀乳剤を得るには、錯体をハロゲン
化物塩と一緒に溶解して粒子形成工程の全体或いは一部
にわたって連続的に添加したり、予め錯体を含有する微
粒子ハロゲン化銀を形成しておいてホスト粒子の形成
後、これを添加してホスト粒子上に析出させることによ
って形成してもよい。錯体を含有させる時期としては、
粒子成長が起きている段階で添加するのが好ましい。
【0018】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤が高
濃度に臭化銀を局在した部分を有するような場合には、
高濃度相に局在させるのが有利である。
【0019】前記錯体は、ハロゲン化銀1モル当り1×1
0-9モル以上、1×10-2モル以下の量で含有させるのが好
ましく、特に1×10-8モル以上5×10-5モル以下が好まし
い。
【0020】本発明に用いられる錯体としては、下記の
ものを挙げることができるが本発明はこれに限定される
ものではない。
【0021】 (I- 1) Cs2[Os(NO)Cl5] (I- 2) K2[Ru(NO)Cl5] (I- 3) K2[RuCl5(H2O)] (I- 4) K3[Os(SnCl3)5Cl] (I- 5) K2[IrBrCl5] (I- 6) K2[Ir(CN)5Cl] (I- 7) K2[Ru(CO)Cl5] (I- 8) Cs2[Os(CO)Cl5] (I- 9) K2[Fe(NO)(CN)5] (I-10) K2[Ru(NO)Br5] (I-11) K2[Ru(NO)I5] (I-12) K2[Re(NO)(CN)5] (I-13) K2[Re(NO)Cl5] (I-14) K[Ir(NO)Cl5] (I-15) K2[Ru(NS)Cl5] (I-16) K2[Os(NS)Br5] (I-17) K2[Ru(NS)(CN)5] (I-18) K2[Ru(NS)(SCN)5] また、本発明の効果を損ねない範囲で前記の錯体以外の
重金属化合物を用いることができる。好ましく用いるこ
との出来る重金属化合物の例としては、下記の化合物を
挙げることができる。
【0022】 (II- 1) FeCl2 (II- 2) FeCl3 (II- 3) (NH4)Fe(SO4)2 (II- 4) K3[Fe(CN)6] (II- 5) K4[Fe(CN)6] (II- 6) K2[IrCl6] (II- 7) K3[IrCl6] (II- 8) K2[PtCl6] (II- 9) K2[Pt(SCN)4] (II-10) K2[NiCl4] (II-11) K2[PdCl6] (II-12) K3[RdCl6] (II-13) CdCl2 (II-14) ZnCl2 (II-15) K3[Re(CNO)6] (II-16) K3[Mo(OCN)6] (II-17) K4[Fe(CNO)6] (II-18) K4[Ru(CNO)6] (II-19) K2[Ni(CN)4] (II-20) PbCl2 (II-21) K3[Co(NH3)6] (II-22) K5[Co2(CNO)11] (II-23) K3[Re(CNO)6] (II-24) K4[Os(CNO)6] (II-25) K2[Cd(CNO)4] (II-26) K2[Pt(CNO)4] (II-27) K3[IrBr6] (II-28) K2[IrBr6] (II-29) Ga(NO3)3 これらの重金属化合物をハロゲン化銀粒子中に含有させ
るためには、該重金属化合物をハロゲン化銀粒子の形成
前、ハロゲン化銀粒子の形成中、ハロゲン化銀粒子の形
成後の物理熟成中の各工程の任意の場所で添加すればよ
い。中でも、ヘキサクロロイリジウム(III)、(IV)
酸化合物、ヘキサブロモイリジウム(III)、(IV)酸
化合物を粒子内部に添加した場合には本発明の効果が大
きく好ましい。これらの化合物の添加量としては、ハロ
ゲン化銀1モル当り1×10-9モル以上、1×10-2モル以下
がより好ましく、特に1×10-8モル以上5×10-5モル以下
が好ましい。
【0023】本発明に用いられるハロゲン化銀粒子の形
状は任意のものを用いることが出来る。好ましい一つの
例は、(100)面を結晶表面として有する立方体である。
また、米国特許4,183,756号、同4,225,666号、特開昭55
-26589号、特公昭55-42737号や、ザ・ジャーナル・オブ
・フォトグラフィック・サイエンス(J.Photogr.Sci.)
21、39(1973)等の文献に記載された方法等により、八
面体、十四面体、十二面体等の形状を有する粒子をつく
り、これを用いることもできる。さらに、双晶面を有す
る粒子を用いてもよい。
【0024】本発明に用いられるハロゲン化銀粒子は、
単一の形状からなる粒子を用いてもよいし、本発明に用
いられるハロゲン化銀粒子の粒径は特に制限はないが、
迅速処理性及び、感度など、他の写真性能などを考慮す
ると好ましくは、0.1〜1.2μm、更に好ましくは、0.2〜
1.0μmの範囲である。なお、上記粒径は当該技術分野に
おいて一般に用いられる各種の方法によって測定するこ
とが出来る。代表的な方法としては、ラブランドの「粒
子径分析法」(A.S.T.M.シンポジウム・オン・ライト・
マイクロスコピー、94〜122頁、1955)または、「写真
プロセスの理論第3版」(ミース及びジェームス共著、
第2章、マクミラン社刊、1966)に記載されている方法
を挙げることができる。
【0025】この粒径は、粒子の投影面積か直径近似値
を使ってこれを測定することができる。粒子が実質的に
均一形状である場合は、粒径分布は直径か投影面積とし
てかなり正確にこれを表すことができる。
【0026】本発明のハロゲン化銀粒子の粒径の分布
は、多分散であっても良いし、単分散であってもよい。
好ましくは変動係数が0.22以下、更に好ましくは0.15以
下の単分散ハロゲン化銀粒子である。ここで変動係数
は、粒径分布の広さを表す係数であり、次式によって定
義される。
【0027】変動係数=S/R (ここに、Sは粒径分布の標準偏差、Rは平均粒径を表
す。)ここでいう粒径とは、球状のハロゲン化銀粒子の
場合はその直径、また、立方体や球状以外の形状の粒子
の場合は、その投影像を同面積の円像に換算したときの
直径を表す。
【0028】ハロゲン化銀乳剤の調製装置、方法として
は、当業界において公知の種々の方法を用いることがで
きる。
【0029】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、
酸性法、中性法、アンモニア法の何れで得られたもので
あってもよい。該粒子は一時に成長させたものであって
もよいし、種粒子を作った後で成長させてもよい。種粒
子を作る方法と成長させる方法は同じであっても、異な
ってもよい。
【0030】また、可溶性銀塩と可溶性ハロゲン化物塩
を反応させる形式としては、順混合法、逆混合法、同時
混合法、それらの組合せなど、いずれでもよいが、同時
混合法で得られたものが好ましい。更に同時混合法の一
形式として特開昭54-48521号等に記載されているpAgコ
ントロールド・ダブルジェット法を用いることもでき
る。
【0031】また、特開昭57-92523号、同57-92524号等
に記載の反応母液中に配置された添加装置から水溶性銀
塩及び水溶性ハロゲン化物塩水溶液を供給する装置、ド
イツ公開特許2921164号等に記載された水溶性銀塩及び
水溶性ハロゲン化物塩水溶液を連続的に濃度変化して添
加する装置、特公昭56-501776号等に記載の反応器外に
反応母液を取り出し、限外濾過法で濃縮することにより
ハロゲン化銀粒子間の距離を一定に保ちながら粒子形成
を行なう装置などを用いてもよい。
【0032】更に必要で有ればチオエーテル等のハロゲ
ン化銀溶剤を用いてもよい。また、メルカプト基を有す
る化合物、含窒素ヘテロ環化合物または増感色素のよう
な化合物をハロゲン化銀粒子の形成時、または、粒子形
成終了の後に添加して用いてもよい。
【0033】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、
金化合物を用いて増感するが、更にカルコゲン増感剤を
用いる増感法、還元増感法等の増感法を単独あるいは組
み合わせて用いることが出来る
【0034】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤に適
用するイオウ増感剤としてはチオ硫酸塩、アリルチオカ
ルバミドチオ尿素、アリルイソチオシアネート、シスチ
ン、p-トルエンチオスルホン酸塩、ローダニン、トリエ
チルチオ尿素、無機イオウ等が挙げられる。本発明に用
いられるハロゲン化銀乳剤を化学熟成する際に用いるイ
オウ増感剤の添加量としては、適用されるハロゲン化銀
乳剤により変える事が好ましいが、ハロゲン化銀1モル
当たり5×10-10〜5×10-5モルの範囲、好ましくは5
×10-8〜3×10-5モルの範囲が好ましい。
【0035】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤を化
学増感する際に用いる金増感剤としては、塩化金酸、硫
化金等の他各種の金錯体として添加することができる。
用いられる金錯体の配位子としては、ジメチルローダニ
ン、チオシアン酸、メルカプトテトラゾール、メルカプ
トトリアゾール等を挙げることができる。金錯体の具体
的な化合物としては、特開平5-113617号118〜123ページ
に記載の例示化合物(I-6)、(I-18)、(I-19)、(I-21)、
(IV-1)、(V-1)をあげることができる。金化合物の使用
量は、ハロゲン化銀乳剤の種類、使用する化合物の種
類、熟成条件などによって一様ではないが、通常はハロ
ゲン化銀1モル当たり1×10-4モル〜1×10-8モルであ
ることが好ましい。更に好ましくは1×10-5モル〜1×
10-8モルである。
【0036】本発明に用いられるハロゲン化銀写真乳剤
のセレン増感に用いる増感剤としては、広範な種類のセ
レン化合物を含むことができる。例えば、米国特許1,57
4,944号、同1,602,592号、同1,623,499号、特開昭60-15
0046号、特開平4-25832号、同4-109240号、同4-147250
号等に記載されている化合物を挙げることができる。
【0037】有用なセレン増感剤としては、コロイドセ
レン金属、イソセレノシアネート類(例えば、アリルイ
ソセレノシアネート等)、セレノ尿素類(例えば、N,N-
ジメチルセレノ尿素、N,N,N'-トリエチルセレノ尿素、
N,N,N'-トリメチルーN'-ヘプタフルオロセレノ尿素、N,
N,N'ートリメチル-N'-ヘプタフルオロプロピルカルボニ
ルセレノ尿素、N,N,N'ートリメチル-N'-(4-ニトロフェ
ニル)カルボニルセレノ尿素等)、セレノケトン類(例
えば、セレノアセトン、セレノアセトフェノン等)、セ
レノアミド類(例えば、セレノアセトアミド、N,N-ジメ
チルセレノベンズアミド等)、セレノカルボン酸類及び
セレノエステル類(例えば、2-セレノプロピオン酸、メ
チルー3ーセレノブチレート等)、セレノフォスフェート
類(例えば、トリーp-トリセレノフォスフェート等)、
セレナイド類(ジエチルセレナイド、ジエチルジセレナ
イド等)が挙げられる。特に、好ましいセレン増感剤は
セレノ尿素類、セレノアミド類、及びセレノケトン類で
ある。
【0038】これらのセレン増感剤の使用技術の具体例
は下記の特許明細書に開示されている。米国特許第1,57
4,944号、同第1,602,592号、同第1,623,499号、同第3,2
97,446号、同第3,297,447号、同第3,320,069号、同第3,
408,196号、同第3,408,197号、同第3,442,653号、同第
3,420,670号、同第3,591,385号、フランス特許第2,693,
038号、同第2,093,209号、特公昭52-34491号、同52-344
92号、同53-295号、同57-22090号、特開昭59-180536
号、同59-185330号、同59-181337号、同59-187338号、
同59-192241号、同60-150046号、同60-151637号、同61-
246738号、特開平3-4221号、同3-24537号、同3-111838
号、同3-116132号、同3-148648号、同3-237450号、同4-
16838号、同4-25832号、同4-32831号、同4-96059号、同
4-109240号、同140738号、同4-140739号、同4-147250
号、同4-149437号、同4-184331号、同4-190225号、同4-
191729号、同4-195035号、英国特許255,846号、同861,9
84号。なお、H.E.スペンサー等著、ジャーナル・オブ・
フォトグラフィックサイエンス誌、31巻158〜169ページ
(1983)等の化学文献にも開示されている。
【0039】セレン増感剤の使用量は、使用するセレン
化合物、ハロゲン化銀粒子、化学熟成条件等により変わ
るが、一般にハロゲン化銀1モル当たり10-8〜10-4モル
程度を用いる。また、添加方法は、使用するセレン化合
物の性質に応じて、水またはメタノール、エタノール等
の有機溶媒の単独または混合溶媒に溶解して添加する方
法でも、特開平4-140739号に開示されている方法、すな
わち、有機溶媒可溶性の重合体との混合溶液の乳化分散
物の形態で添加する方法でもよい。
【0040】本発明におけるセレン増感剤を用いる化学
熟成の温度は、40〜90℃の範囲が好ましい。より好まし
くは、45℃以上80℃以下である。また、pHは4〜9、p
Agは6〜9.5の範囲が好ましい。
【0041】本発明に用いられるテルル増感剤及び増感
法に関しては、米国特許第1,623,499号、同3,320,069
号、同3,772,031号、同3,531,289号、同3,655,394号、
英国特許第235,211号、同1,121,496号、同1,295,462
号、同1,396,696号、カナダ特許第800,958号、特開平4-
204640号等に開示されている。有用なテルル増感剤の例
としては、テルロ尿素類、テルロアミド類等が挙げられ
る。テルル増感剤の使用技術は、前記したセレン増感剤
の使用技術に準じればよい。
【0042】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤を還
元増感するには、公知の方法を用いることが出来る。例
えば、種々の還元剤を添加する方法を用いることもでき
るし、銀イオン濃度が高い条件で熟成する方法や、高p
Hの条件で熟成する方法を用いることが出来る。
【0043】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤の還
元増感に用いる還元剤としては、塩化第一スズ等の第一
スズ塩、トリ-t-ブチルアミンボラン等のボラン類、亜
硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム等の亜硫酸塩、アスコ
ルビン酸等のレダクトン類、二酸化チオ尿素等を上げる
ことができる。このうち、好ましく用いることができる
化合物として、二酸化チオ尿素、アスコルビン酸及びそ
の誘導体、亜硫酸塩を挙げることができる。熟成時の銀
イオン濃度やpHを制御することにより還元増感を行う
場合と比べ、上記のような還元剤を用いる方法は再現性
に優れており好ましい。
【0044】これらの還元剤は、水、アルコール等の溶
媒に溶解してハロゲン化銀乳剤中に添加して熟成を行う
か、あるいはハロゲン化銀粒子の形成時に添加して粒子
形成と同時に還元増感を行ってもよい。
【0045】これらの還元剤を添加する量は、ハロゲン
化銀乳剤のpH、銀イオン濃度などに応じて調整する必
要があるが、一般には、ハロゲン化銀乳剤1モル当り10
-7〜10-2モルが好ましい。
【0046】還元増感後に還元増感核を修飾したり、残
存する還元剤を失活させるために少量の酸化剤を用いて
もよい。このような目的で用いられる化合物としては、
ヘキサシアノ鉄(III)酸カリウム、ブロモサクシンイ
ミド、p-キノン、過塩素酸カリウム、過酸化水素水等を
挙げることが出来る。
【0047】本発明にかかるハロゲン化銀乳剤には、ハ
ロゲン化銀写真感光材料の調製工程中に生じるカブリを
防止したり、保存中の性能変動を小さくしたり、現像時
に生じるカブリを防止する目的で公知のカブリ防止剤、
安定剤を用いることが出来る。こうした目的に用いるこ
とのできる化合物の例として、特開平2-146036号7頁下
欄に記載された一般式(II)で表される化合物を挙げる
ことができ、その具体的な化合物としては、同公報の8
ページに記載の(IIa−1)〜(IIa−8)、(I
Ib−1)〜(IIb−7)の化合物や、1-(3-メトキ
シフェニル)-5-メルカプトテトラゾール、1-(4-エト
キシフェニル)-5-メルカプトテトラゾール等の化合物
を挙げることができる。これらの化合物は、その目的に
応じて、ハロゲン化銀乳剤粒子の調製工程、化学増感工
程、化学増感工程の終了時、塗布液調製工程などの工程
で添加される。これらの化合物の存在下に化学増感を行
う場合には、ハロゲン化銀1モル当り1×10-5モル〜5
×10-4モル程度の量で好ましく用いられる。化学増感終
了時に添加する場合には、ハロゲン化銀1モル当り1×
10-6モル〜1×10-2モル程度の量が好ましく、1×10-5
モル〜5×10-3モルがより好ましい。塗布液調製工程に
おいて、ハロゲン化銀乳剤層に添加する場合には、ハロ
ゲン化銀1モル当り1×10-6モル〜1×10-1モル程度の
量が好ましく、1×10-5モル〜1×10-2モルがより好ま
しい。またハロゲン化銀乳剤層以外の層に添加する場合
には、塗布被膜中の量が、1×10-9モル〜1×10-3モル
程度の量が好ましい。
【0048】本発明に用いられるハロゲン化銀写真感光
材料には、イラジエーション防止やハレーション防止の
目的で種々の波長域に吸収を有する染料を用いることが
できる。この目的で、公知の化合物をいずれも用いるこ
とが出来るが、特に、可視域に吸収を有する染料として
は、特開平3-251840号308ページに記載のAI−1〜11
の染料が好ましく用いられ、赤外線吸収染料としては、
特開平1-280750号の2ページ左下欄に記載の一般式
(I)、(II)、(III)で表される化合物が好ましい分
光特性を有し、ハロゲン化銀写真乳剤の写真特性への影
響もなく、また残色による汚染もなく好ましい。好まし
い化合物の具体例として、同公報3ページ左下欄〜5ペ
ージ左下欄に挙げられた例示化合物(1)〜(45)を挙
げることができる。これらの化合物は、要求される鮮鋭
性や感度との関係に応じて適当な量で用いることが出来
る。例えば、現状において最も鮮鋭性が劣る赤感性乳剤
層に関していえば、波長680nmでの分光反射濃度が0.70
以上であるような量を用いることが好ましい。
【0049】本発明に用いられるハロゲン化銀写真感光
材料をカラー写真感光材料として用いる場合には、イエ
ローカプラー、マゼンタカプラー、シアンカプラーに組
み合わせて400〜900nmの波長域の特定領域に分光増感さ
れたハロゲン化銀乳剤を含む層を有する。該ハロゲン化
銀乳剤は一種または、二種以上の増感色素を組み合わせ
て含有する。
【0050】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤に用
いる分光増感色素としては、公知の化合物をいずれも用
いることができるが、青感光性増感色素としては、特開
平3-251840号28ページに記載のBS−1〜8を単独でま
たは組み合わせて好ましく用いることができる。緑感光
性増感色素としては、同公報28ページに記載のGS−1
〜5が好ましく用いられる。赤感光性増感色素としては
同公報29ページに記載のRS−1〜8が好ましく用いら
れる。また、半導体レーザーを用いるなどして赤外光に
より画像露光を行う場合には、赤外感光性増感色素を用
いる必要があるが、赤外感光性増感色素としては、特開
平4-285950号6〜8ページに記載のIRS−1〜11の色
素が好ましく用いられる。また、同公報8〜9ページに記
載の強色増感剤SS−1〜SS−9をこれらの色素に組
み合わせて用いるのが好ましい。
【0051】これらの増感色素の添加時期としては、ハ
ロゲン化銀粒子形成から化学増感終了までの任意の時期
でよい。
【0052】増感色素の添加方法としては、メタノー
ル、エタノール、フッ素化アルコール、アセトン、ジメ
チルホルムアミド等の水混和性有機溶媒や水に溶解して
溶液として添加してもよいし、固体分散物として添加し
てもよい。
【0053】増感色素の固体分散物を得る方法として
は、高速撹拌型分散機を用いて水系中に機械的に1μm以
下の微粒子に粉砕・分散する方法以外に、特開昭58-105
141号に記載のようにpH6〜8、60〜80℃の条件下で水
系中において機械的に1μm以下の微粒子に粉砕・分散す
る方法、特公昭60-6496号に記載の表面張力を38dyne/c
m以下に抑える界面活性剤の存在下に分散する方法等を
用いることができる。
【0054】分散液を調製するのに用いることのできる
分散装置としては、例えば、特開平4-125631号第1図に
記載の高速撹拌型分散機の他、ボールミル、サンドミ
ル、超音波分散機等を挙げることができる。
【0055】また、これらの分散装置を用いるに当たっ
て、特開平4-125632号に記載のように、あらかじめ乾式
粉砕などの前処理を施した後、湿式分散を行う等の方法
をとってもよい。
【0056】本発明に用いられるハロゲン化銀写真感光
材料に用いられるカプラーとしては、発色現像主薬の酸
化体とカップリング反応して340nmより長波長域に分光
吸収極大波長を有するカップリング生成物を形成し得る
いかなる化合物をも用いることが出来るが、特に代表的
な物としては、波長域350〜500nmに分光吸収極大波長を
有するイエローカプラー、波長域500〜600nmに分光吸収
極大波長を有するマゼンタカプラー、波長域600〜750nm
に分光吸収極大波長を有するシアンカプラーとして知ら
れているものが代表的である。
【0057】本発明に用いられるハロゲン化銀写真感光
材料に好ましく用いることのできるシアンカプラーとし
ては、特開平4-114154号5ページ左下欄に記載の一般式
(C−I)、(C−II)で表されるカプラーを挙げる
ことができる。具体的な化合物は、同公報5ページ右下
欄〜6ページ左下欄にCC-1〜CC-9として記載されてい
るものを挙げることができる。
【0058】本発明に用いられるハロゲン化銀写真感光
材料に好ましく用いることのできるマゼンタカプラーと
しては、特開平4-114154号4ページ右上欄に記載の一般
式(M−I)、(M−II)で表されるカプラーを挙げ
ることができる。具体的な化合物は、同公報4ページ左
下欄〜5ページ右上欄にMC-1〜MC-11として記載されて
いるものを挙げることができる。中でも同公報5ページ
上欄に記載されているMC-8〜MC-11は青から紫、赤に到
る色の再現に優れ、さらにディテールの描写力にも優れ
ており好ましい。
【0059】本発明に用いられるハロゲン化銀写真感光
材料に好ましく用いることのできるイエローカプラーと
しては、特開平4-114154号3ページ右上欄に記載の一般
式(Y−I)で表されるカプラーを挙げることができ
る。具体的な化合物は、同公報3ページ左下欄以降にYC
-1〜YC-9として記載されているものを挙げることがで
きる。中でも同公報4ページ左上欄に記載されているYC
-8、YC-9は好ましい色調の黄色を再現でき好ましい。
【0060】本発明に用いられるハロゲン化銀写真感光
材料に用いられるカプラーを添加するのに水中油滴型乳
化分散法を用いる場合には、通常、沸点150℃以上の水
不溶性高沸点有機溶媒に、必要に応じて低沸点及び/ま
たは水溶性有機溶媒を併用して溶解し、ゼラチン水溶液
などの親水性バインダー中に界面活性剤を用いて乳化分
散する。分散手段としては、撹拌機、ホモジナイザー、
コロイドミル、フロージェットミキサー、超音波分散機
等を用いることができる。分散後、または、分散と同時
に低沸点有機溶媒を除去する工程を入れてもよい。カプ
ラーを溶解して分散するために用いることの出来る高沸
点有機溶媒としては、ジオクチルフタレート等のフタル
酸エステル、トリクレジルホスフェート等のリン酸エス
テル類が好ましく用いられる。
【0061】また、高沸点有機溶媒を用いる方法に代え
て、カプラーと水不溶性かつ有機溶媒可溶性のポリマー
化合物を、必要に応じて低沸点及び/または水溶性有機
溶媒に溶解し、ゼラチン水溶液などの親水性バインダー
中に界面活性剤を用いて種々の分散手段により乳化分散
する方法をとることもできる。この時用いられる水不溶
性で有機溶媒可溶性のポリマーとしては、ポリ(N-t-ブ
チルアクリルアミド)等を挙げることができる。
【0062】発色色素の吸収波長をシフトさせる目的
で、特開平4-114154号9ページ左下欄に記載の化合物
(d-11)、同公報10ページ左上に記載の化合物(A'-1)
等の化合物を用いることができる。また、これ以外にも
米国特許4774187号に記載の蛍光色素放出化合物を用い
ることも出来る。
【0063】本発明に用いられるハロゲン化銀写真感光
材料には、バインダーとしてゼラチンを用いることが有
利であるが、必要に応じて他のゼラチン、ゼラチン誘導
体、ゼラチンと他の高分子のグラフトポリマー、ゼラチ
ン以外のタンパク質、糖誘導体、セルロース誘導体、単
一あるいは共重合体のごとき合成親水性高分子物質等の
親水性コロイドも用いることができる。
【0064】本発明に用いられるハロゲン化銀写真感光
材料に用いる支持体としては、どのような材質を用いて
もよく、白色顔料含有ポリエチレン被覆紙、バライタ
紙、塩化ビニルシート、白色顔料を含有したポリプロピ
レン、ポリエチレンテレフタレート支持体などを用いる
ことができる。中でも白色顔料を含有するポリオレフィ
ン樹脂層を表面に有する支持体が好ましい。
【0065】反射支持体に用いられる白色顔料として
は、無機及び/または有機の白色顔料を用いることがで
き、好ましくは無機の白色顔料が用いられる。例えば硫
酸バリウム等のアルカリ土類金属の硫酸塩、炭酸カルシ
ウム等のアルカリ土類金属の炭酸塩、微粉ケイ酸、合成
ケイ酸塩等のシリカ類、ケイ酸カルシウム、アルミナ、
アルミナ水和物、酸化チタン、酸化亜鉛、タルク、クレ
イ等があげられる。白色顔料は好ましくは硫酸バリウ
ム、酸化チタンである。
【0066】反射支持体の表面の耐水性樹脂層中に含有
される白色顔料の量は、耐水性樹脂層中での含有量とし
て10重量%以上であることが好ましく、さらには13重量
%以上の含有量であることが好ましく、15重量%以上で
あることがより好ましい。本発明に用いられる紙支持体
の耐水性樹脂層中の白色顔料の分散度は、特開平2-2864
0号に記載の方法で測定することができる。この方法で
測定したときに、白色顔料の分散度が前記公報に記載の
変動係数として0.20以下であることが好ましく、0.15以
下であることがより好ましく、0.10以下であることがさ
らに好ましい。
【0067】本発明に用いられるハロゲン化銀写真感光
材料は、必要に応じて支持体表面にコロナ放電、紫外線
照射、火炎処理等を施した後、直接または下塗層(支持
体表面の接着性、帯電防止性、寸度安定性、耐摩擦性、
硬さ、ハレーション防止性、摩擦特性及び/またはその
他の特性を向上するための1または2以上の下塗層)を
介して塗布されていてもよい。
【0068】ハロゲン化銀乳剤を用いた写真感光材料の
塗布に際して、塗布性を向上させるために増粘剤を用い
てもよい。塗布法としては2種以上の層を同時に塗布す
ることの出来るエクストルージョンコーティング及びカ
ーテンコーティングが特に有用である。
【0069】また、本発明に用いられるハロゲン化銀写
真感光材料には、処理中の皮膜の損傷や溶解を防ぐ目的
で各種の硬膜剤が用いられる。これらの硬膜剤として
は、エポキシ系化合物、アジリジン系化合物、アクリロ
イル系化合物、ビニルスルホニル系化合物、クロロトリ
アジン系化合物等多くの化合物が知られているが、本発
明に用いられるハロゲン化銀写真感光材料には公知の硬
膜剤をいずれも好ましく用いることができる。
【0070】本発明に用いられるハロゲン化銀写真感光
材料を用いて、写真画像を形成するには、ネガ上に記録
された画像を、プリントしようとするハロゲン化銀写真
感光材料上に光学的に結像させて焼き付けるのが一般的
であるが、画像を一旦デジタル情報に変換した後その画
像をCRT(陰極線管)上に結像させ、この像をプリン
トしようとするハロゲン化銀写真感光材料上に結像させ
て焼き付けてもよいし、デジタル情報に基づいてレーザ
ー光の強度を変化させて走査することによって焼き付け
てもよい。
【0071】レーザー光を用いて露光する場合には、一
画素当りの露光時間は、特に制限はないが100ナノ秒〜1
00マイクロ秒で露光されることが多い。非常に短時間の
露光になると、特性曲線の傾きが、ある濃度の点を境に
して大きく変化する現象を起こすことが多い。ランニン
グによって濃度変動が起こると、その濃度域によっては
画像に疑似輪郭を生じるなど画質を著しく低下させてし
まう。本発明に用いられるハロゲン化銀写真感光材料で
は、このような100マイクロ秒以下の露光での特性に対
しても同様に安定性を著しく高めることが可能であり、
好ましく用いることが出来る。
【0072】一画素当りの露光時間とは、光束の強度の
空間的な変化において、光強度が最大値の1/2になると
ころをもって光束の外縁とし、走査線と平行であり、か
つ光強度が最大となる点を通る線と光束の外縁の交わる
2点間の距離を光束の径とした時、(光束の径)/(走
査速度)をもって一画素当りの露光時間とする。
【0073】こうしたシステムに適用可能と考えられる
レーザープリンター装置としては、例えば、特開昭55-4
071号、特開昭59-11062号、特開昭63-197947号、特開平
2-74942号、特開平2-236538号、特公昭56-14963号、特
公昭56-40822号、欧州広域特許77,410号、電子通信学科
合技術研究報告80巻244号、及び映画テレビ技術誌1984/
6(382)、34〜36ページなどに記載されているものがあ
る。
【0074】本発明に用いられるハロゲン化銀写真感光
材料を露光するのに用いられる光源としては半導体レー
ザーも好ましく用いられる。半導体レーザーとしては、
所定の波長に十分な強度を持っていればどのようなもの
であってもよく、ガリウム・ヒ素・リン、アルミニウム
・ガリウム・ヒ素、インジウム・ガリウム・ヒ素・リ
ン、アルミニウム・ガリウム・ヒ素・アンチモン等をあ
げることができる。中でも、680、750、780、810、83
0、880nmの半導体レーザーが光強度、ハロゲン化銀感光
材料の取扱などの点から有利に用いられる。
【0075】本発明において用いられる芳香族一級アミ
ン現像主薬としては、公知の化合物を用いることができ
る。これらの化合物の例として下記の化合物を上げるこ
とができる。
【0076】CD-1) N,N-ジエチル-p-フェニレンジアミ
ン CD-2) 2-アミノ-5-ジエチルアミノトルエン CD-3) 2-アミノ-5-(N-エチル-N-ラウリルアミノ)ト
ルエン CD-4) 4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-(β-ブトキシ
エチル)アニリン CD-5) 2-メチル-4-(N-エチル-N-(β-ヒドロキシエチ
ル)アミノ)アニリン CD-6) 4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-(β-(メタンス
ルホンアミド)エチル)-アニリン CD-7) N-(2-アミノ-5-ジエチルアミノフェニルエチル)
メタンスルホンアミド CD-8) N,N-ジメチル-p-フェニレンジアミン CD-9) 4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-メトキシエチル
アニリン CD-10) 4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-(β-エトキシ
エチル)アニリン CD-11) 4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-(γ-ヒドロキ
シプロピル)アニリン。
【0077】これらの化合物は、現像液1リットル当た
り0.001〜0.2モルの範囲で使用することが好ましく、0.
005〜0.2モルの範囲で使用することがより好ましい。
【0078】本発明に用いられる発色現像液には上記成
分の他に以下の現像液成分を含有させることができる。
アルカリ剤として、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、メタホウ酸ナトリウム、メタホウ酸カリウム、
リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、ホウ砂やケイ
酸塩等を単独でまたは組み合わせて、沈澱の発生がな
く、pH安定化効果を維持する範囲内で併用することが
できる。さらに調剤上の必要性から、あるいはイオン強
度を高くするためなどの目的で、リン酸水素二ナトリウ
ム、リン酸水素二カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸
カリウム、ホウ酸塩等の各種の塩類を使用することがで
きる。
【0079】また、必要に応じて、無機及び有機のかぶ
り防止剤を添加することができる。現像抑制の目的に
は、ハロゲン化物塩イオンが用いられることが多いが、
本発明に係る画像形成方法においては、主に塩化物イオ
ンが用いられ、塩化カリウム、塩化ナトリウム等が用い
られる。塩化物イオンの量は、おおよそ発色現像液1リ
ットル当り3.0×10-2モル以上、好ましくは、4.0×10-2
〜5.0×10-1モルである。臭化物イオンは、本発明の効
果を損なわない範囲において用いることが出来るが、現
像を抑制する効果が大きく、おおよそ発色現像液1リッ
トル当り1.0×10-3モル以下、好ましくは、5.0×10-4
下であることが望ましい。
【0080】本発明に用いられる発色現像液に用いられ
る保恒剤としては、ヒドロキシルアミン誘導体(ヒドロ
キシルアミンを除く)、ヒドロキサム酸類、ヒドラジン
類、ヒドラジドアミノケトン類、糖類、モノアミン類、
ジアミン類、ポリアミン類、四級アンモニウム塩類、ニ
トロキシラジカル類、アルコール類、オキシム類、ジア
ミド化合物類、縮環式アミン類等が特に有効な有機保恒
剤である。特に、ジエチルヒドロキシルアミンのような
ジアルキル置換のヒドロキシルアミン類、トリエタノー
ルアミンのようなアルカノールアミン類が好ましく用い
られる。
【0081】本発明に用いられる発色現像液に用いられ
るキレート剤としては、アミノポリカルボン酸、アミノ
ポリホスホン酸、アルキルホスホン酸、ホスホノカルボ
ン酸などの化合物が用いられる。特に、エチレンジアミ
ン四酢酸、ニトリロ三酢酸、ジエチレントリアミン五酢
酸、1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸が好ま
しく用いられる。
【0082】本発明に用いられる発色現像の処理温度
は、通常15℃以上であり、一般的には20〜50℃の範囲で
ある。温度が高いほど短時間の処理が可能であり好まし
いが、処理液の安定性からはあまり高くない方が好まし
く、35℃以上50℃以下で処理することが好ましい。
【0083】発色現像時間は、従来一般的には10秒〜4
分であるが、迅速処理を目的とした場合には10秒から1
分の間で行われるのが好ましく、更に迅速化が要求され
る場合には10〜30秒の範囲で行われるのが好ましい。
【0084】本発明においては、上記発色現像液を任意
のpH域で使用できるが、迅速処理の観点からpH=9.5
〜13.0であることが好ましく、より好ましくはpH=9.8
〜12.0の範囲で用いられる。
【0085】また、発色現像液を連続的に補充しながら
ランニング処理をしていく場合、発色現像液のオーバー
フロー液を無くし、廃液による公害問題を軽減するため
には、発色現像液の補充量は感光材料1m2当たり20〜60
mlであることが好ましいが、本発明に用いられるハロゲ
ン化銀写真感光材料は、この様な条件の下で好適に用い
ることができる。本発明において、より好ましい発色現
像液の補充量は、感光材料1m2当たり20〜45mlである。
【0086】処理工程は、実質的に発色現像工程、漂白
定着工程、水洗工程からなるが、本発明の効果を損なわ
ない範囲において工程をつけ加えたり同等の意味をもつ
工程に置き換えることができる。例えば、漂白定着工程
は、漂白工程と定着工程に分離したり、漂白定着工程の
前に漂白工程をおくことも可能である。本発明の画像形
成方法に用いる処理工程としては、発色現像工程後直ち
に漂白定着工程を設けることが好ましい。定着処理の後
は、通常は水洗処理が行なわれる。また、水洗処理の代
替として、安定化処理を行なってもよい。
【0087】本発明のハロゲン化銀写真感光材料の現像
処理に用いる現像処理装置としては、処理槽に配置され
たローラーに感光材料をはさんで搬送するローラートト
ランスポートタイプであっても、ベルトに感光材料を固
定して搬送するエンドレスベルト方式であってもよい
が、処理槽をスリット状に形成して、この処理槽に処理
液を供給するとともに感光材料を搬送する方式や処理液
を噴霧状にするスプレー方式、処理液を含浸させた担体
との接触によるウエッブ方式、粘性処理液による方式な
ども用いることができる。
【0088】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、本
発明の実施態様はこれに限定されない。
【0089】実施例1 坪量180g/m2の紙パルプの両面に高密度ポリエチレン
をラミネートし、紙支持体を作製した。但し、乳剤層を
塗布する側には、表面処理を施したアナターゼ型酸化チ
タンを15重量%の含有量で分散して含む溶融ポリエチレ
ンをラミネートし、反射支持体を作製した。この反射支
持体上に以下に示す構成の各層を塗設し、ハロゲン化銀
写真感光材料を作製した。塗布液は下記のごとく調製し
た。
【0090】マゼンタカプラー(M−1)12.14g、添
加剤(ST−3)12.14g、(ST−4)10.32g、およ
び高沸点有機溶媒(DIDP)7.9g、(DBP)7.9gに酢酸エチ
ル60mlを加え溶解し、この溶液を20%界面活性剤(SU
−1)12mlを含有する10%ゼラチン水溶液220mlに超音
波ホモジナイザーを用いて乳化分散させてマゼンタカプ
ラー分散液を作製した。
【0091】この分散液を下記条件にて作製したハロゲ
ン化銀乳剤(銀8.5g含有)と混合し、第1層塗布液を
調製した。第2層塗布液も上記第1層塗布液と同様に調
製した。また、硬膜剤として第2層に(H−1)を添加
した。塗布助剤としては、界面活性剤(SU−2)、
(SU−3)を添加し、表面張力を調整した。
【0092】上記のようにして調製した塗布液を用い、
ハロゲン化銀写真感光材料を作製した。層構成を下記表
1に示す。
【0093】
【表1】
【0094】
【化1】
【0095】SU-1: トリ-i-プロピルナフタレンスルホ
ン酸ナトリウム SU-2: スルホコハク酸ジ(2-エチルヘキシル)・ナト
リウム塩 SU-3: スルホコハク酸ジ(2,2,3,3,4,4,5,5-オクタフ
ルオロペンチル)・ナトリウム塩 DIDP: ジ-i-デシルフタレート DBP: ジブチルフタレート H-1: テトラキス(ビニルスルホニルメチル)メタン (ハロゲン化銀乳剤の調製)40℃に保温した2%ゼラチ
ン水溶液1リットル中に下記(A液)及び(B液)をpA
g=7.3、pH=3.0に制御しつつ同時添加し、さらに下記
(C液)と(D液)及び(E液)と(F液)をpAg=8.
0、pH=5.5に制御しつつ同時添加した。この時pAgの制
御は特開昭59-45437号記載の方法により行い、pHの制
御は硫酸または水酸化ナトリウムの水溶液を用いて行っ
た。
【0096】 (A液) 塩化ナトリウム 3.42g 臭化カリウム 0.03g 水を加えて 200ml (B液) 硝酸銀 10.0g 水を加えて 200ml (C液) 塩化ナトリウム 92.1g 臭化カリウム 0.87g 水を加えて 538ml (D液) 硝酸銀 269g 水を加えて 538ml (E液) 塩化ナトリウム 10.6g 臭化カリウム 0.13g 水を加えて 62ml (F液) 硝酸銀 31g 水を加えて 62ml 添加終了後、花王アトラス社製デモールNの5%水溶液
と硫酸マグネシウムの20%水溶液を用いて脱塩を行った
後、ゼラチン水溶液と混合して平均粒径0.43μm、変動
係数(S/R)=0.08、塩化銀含有率99.5モル%の単分散
立方体乳剤(EMP-11)を得た。
【0097】(EMP-11)の調製において、(E液)、(F
液)を混合中に本発明の例示化合物(金属錯体)(I-1)
を9.2×10-8モル添加し単分散立方体乳剤(EMP-12)を、
本発明の例示化合物(II-6)を用いて単分散立方体乳剤(E
MP-13)を調製した。
【0098】次に(EMP-11)の調製において、(A液)、
(B液)を混合中に本発明の例示化合物(I-1)を9.2×10
-8モル添加し単分散立方体乳剤(EMP-14)を、本発明の例
示化合物(II-6)を用いて単分散立方体乳剤(EMP-15)を調
製した。
【0099】次いで上記乳剤(EMP-11)〜(EMP-15)に対
し、下記化合物を用い60℃にて最適に化学増感を行い、
緑感性ハロゲン化銀乳剤(Em-G101)〜(Em-G105)を得た。
【0100】 チオ硫酸ナトリウム 3.0mg/モルAgX 安定剤(STAB-1) 6×10-4モル/モルAgX 安定剤(STAB-2) 3×10-4モル/モルAgX 増感色素(GS-1) 4×10-4モル/モルAgX
【0101】
【化2】
【0102】STAB-1:1-(3-アセトアミドフェニル)-5-
メルカプトテトラゾール STAB-2:1-フェニル-5-メルカプトテトラゾール この乳剤を用いて作成したハロゲン化銀写真感光材料N
o.101〜105を常法により光楔露光の後下記の現像処理
A、Bを行った。この時、処理液は予め発色現像液のタ
ンク容量の2倍の補充液が補充されるまでコニカカラー
QAペーパータイプA5をプリントしてランニングして
おいた。
【0103】現像処理工程及び処理液の処方は下記のよ
うであった。補充量は感光材料1m2当たりの量で表し
た。
【0104】 (処理工程A) 処理工程 処理温度 時間 補充量 発色現像 35.0±0.3℃ 45秒 80ml 漂白定着 35.0±0.5℃ 45秒 80ml 安定化 30〜34℃ 90秒 250ml 乾燥 60〜80℃ 60秒 (処理工程B) 処理工程 処理温度 時間 補充量 発色現像 39.0±0.3℃ 45秒 40ml 漂白定着 35.0±0.5℃ 45秒 51ml 安定化 30〜34℃ 90秒 250ml (3槽カスケード) 乾燥 60〜80℃ 60秒 現像処理液のタンク液及び補充液の組成を下記に示す。
【0105】 (処理工程A用発色現像液タンク液及び補充液) (タンク液) (補充液) 純水 800ml 800ml トリエタノールアミン 10g 18g N,N-ジエチルヒドロキシルアミン 5g 9g 塩化カリウム 2.4g − 1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸 1.0g 1.8g N-エチル-N-(βメタンスルホンアミドエチル)- 3-メチル-4-アミノアニリン硫酸塩 5.4g 8.2g 蛍光増白剤(4,4'ージアミノ スチルベンスルホン酸誘導体) 1.0g 1.8g 炭酸カリウム 27g 27g 水を加えて全量を1リットルとし、タンク液はpH=10.1
0に、補充液はpH=10.60に調整する。
【0106】 (処理工程B用発色現像液タンク液及び補充液) (タンク液) (補充液) 純水 800ml 800ml トリエタノールアミン 10g 14g N,N-ジエチルヒドロキシルアミン 3.6g 5g 塩化カリウム 4.5g − ジエチレントリアミン五酢酸 5.0g − 亜硫酸カリウム 0.4g − N-エチル-N-(βメタンスルホンアミドエチル) -3-メチル-4-アミノアニリン硫酸塩 6.0g 12.0g 炭酸カリウム 25g 35g 水を加えて全量を1リットルとし、タンク液はpH=10.1
0に、補充液はpH=11.50に調整する。
【0107】 (処理工程A用漂白定着液タンク液及び補充液) エチレンジアミン四酢酸第二鉄アンモニウム2水塩 60g エチレンジアミン四酢酸 3g チオ硫酸アンモニウム(70%水溶液) 100ml 亜硫酸アンモニウム(40%水溶液) 27.5ml 水を加えて全量を1リットルとし、炭酸カリウムまたは
氷酢酸でpH=5.7に調整する。
【0108】 (処理工程B用漂白定着液タンク液及び補充液) エチレンジアミン四酢酸第二鉄アンモニウム2水塩 53g エチレンジアミン四酢酸 3g チオ硫酸アンモニウム(70%水溶液) 123ml 亜硫酸アンモニウム(40%水溶液) 51ml 水を加えて全量を1リットルとし、炭酸カリウムまたは
氷酢酸でpH=5.4に調整する。
【0109】 (処理工程A用安定化液タンク液及び補充液) F−1 1.0g エチレングリコール 1.0g 1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸 2.0g エチレンジアミン四酢酸 1.0g 水酸化アンモニウム(20%水溶液) 3.0g 蛍光増白剤(4,4'-ジアミノスチルベンジスルホン酸誘導体) 1.5g 水を加えて全量を1リットルとし、硫酸またはアンモニ
ア水でpH=7.0に調整する。
【0110】 (処理工程B用安定化液タンク液及び補充液) o-フェニルフェノール 0.1g ユビテックス(チバガイギー社製) 1.0g 硫酸亜鉛・7水和物 0.1g 亜硫酸アンモニウム(40%溶液) 5.0ml 1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸 3.0g エチレンジアミン四酢酸 1.5g 水を加えて全量を1リットルとし、氷酢酸またはアンモ
ニア水でpH=7.8に調整する。
【0111】
【化3】
【0112】形成されたマゼンタ色素濃度をPDA-65濃度
計(コニカ(株)製)によりG濃度測定を行い特性曲線
を求めた後、最高濃度(Dmax)と濃度0.25と0.75の間
の特性曲線の平均勾配を求め比較した。結果を表2に示
す。
【0113】
【表2】
【0114】錯体を含有するハロゲン化銀乳剤は、錯体
を含有しないものに比べて若干硬調な特性を与えるが、
Dmaxへの影響はあまり見られない。補充量を減らすと
階調の軟調化とDmaxが低下する傾向が認められた。
【0115】錯体の添加位置が粒子の内部にあるもの
は、錯体の種類によらず似たような特性であった。一
方、粒子表面に添加したものでは、本発明に用いられる
錯体を添加した乳剤では硬調でDmaxが高く、補充量を
低下した処理でも階調は若干硬調化しDmaxも上昇する
という結果が得られた。本発明の効果が、錯体の種類と
粒子内での添加位置に依存していることがわかる。
【0116】次いで上記乳剤(EMP-11)〜(EMP-15)に対
し、下記化合物を用い60℃にて最適に化学増感を行い、
緑感性ハロゲン化銀乳剤(Em-G106)〜(Em-G110)を得た。
【0117】 チオ硫酸ナトリウム 1.5mg/モルAgX 塩化金酸 1.0mg/モルAgX 安定剤(STAB-1) 6×10-4モル/モルAgX 安定剤(STAB-2) 3×10-4モル/モルAgX 増感色素(GS-1) 4×10-4モル/モルAgX この乳剤を用いて、先の試料101〜105と同様にして試料
106〜110を作製し、評価した。結果を表3に示した。
【0118】
【表3】
【0119】金増感剤を用いることにより、階調は軟調
化する傾向にあるが、本発明に用いられるハロゲン化銀
写真感光材料ではほとんど軟調化は見られなかった。比
較試料では、Dmaxが金増感により若干上昇し、処理B
での低下も小さくなる傾向にあるが、本発明に用いられ
るハロゲン化銀写真感光材料では、処理Aと比べて処理
BでのDmaxが高くなるという効果がより顕著に認めら
れた。
【0120】本発明に用いられるハロゲン化銀写真乳剤
の化学増感に際して金増感剤を用いることにより顕著な
効果を示した。
【0121】実施例2 実施例1のハロゲン化銀乳剤(EMP-12)の調製において、
添加する錯体の種類を種々変更して乳剤を調製した。次
いで、緑感光性乳剤(Em-G107)の調製においてハロゲン
化銀写真乳剤を上記のものに変更した以外同様にして緑
感性乳剤を調製し、試料107と同様にしてハロゲン化銀
写真感光材料を作製した。
【0122】一部の錯体については、ハロゲン化銀乳剤
(EMP-14)の調製法に従って、粒子内部に錯体を添加した
以外同様にしてハロゲン化銀写真乳剤を調製した。緑感
性乳剤(Em-G107)の調製において、ハロゲン化銀写真乳
剤を上記のものに変更した以外同様にして緑感性乳剤を
調製し、これを用いて試料107と同様にしてハロゲン化
銀写真感光材料を作製した。
【0123】実施例1と同様にして、処理Aと処理Bに
おける階調、Dmaxを評価した。結果を下記表4に示し
た。
【0124】
【表4】
【0125】本発明に用いられるハロゲン化銀写真乳剤
はいずれも処理A、Bいずれにおいても硬調で高いDma
xが得られることが確かめられた。実施例1の本発明の
化合物(I-1)での比較に加えて(I-7)、(I-15)で添加位置
の効果を見ているが、ここでも本発明の化合物は、ハロ
ゲン化銀乳剤粒子の内部に添加したのでは、本発明の効
果が得られず、添加する位置が重要であることが確かめ
られた。
【0126】また、本発明の化合物の内、ニトロシル、
チオニトロシル、カルボニル配位子を4回回転軸上に有
するものの方が、他の化合物と比べ、特にDmaxを高く
する効果が大きいことが分かる。
【0127】実施例3 実施例1のハロゲン化銀写真乳剤(EMP-11)の調製におい
て、(A液)〜(F液)の添加、混合が終了した後、本
発明の例示化合物(I-1)を9.2×10-8モル添加し20分間40
℃に維持し、単分散立方体乳剤(EMP-31)を調製した。
【0128】次に実施例1のハロゲン化銀写真乳剤(EMP
-12)の調製において、(E液)と(F液)及び本発明の
化合物(I-1)9.2×10-8モルを、40℃に保温した2%ゼラ
チン水溶液100ml中に急速に添加し、微粒子の塩臭化銀
乳剤を調製した。一方、これとは別に(EMP-12)の調製に
おける(A液)〜(D液)までを混合してホスト粒子を
作製し、これに前述の微粒子の塩化銀乳剤を添加し(EMP
-32)を調製した。
【0129】実施例1の(Em-G107)の調製においてハロ
ゲン化銀写真乳剤を(EMP-12)から(EMP-31)、(EMP-32)に
変更した以外同様にして緑感性乳剤を調製し、これを用
いて試料107と同様にしてハロゲン化銀写真感光材料を
調製した。
【0130】上記ハロゲン化銀写真感光材料を用いて実
施例1と同様にして評価を行った。結果を下記の表5に
示した。
【0131】
【表5】
【0132】本発明に用いられる錯体を含有する部分の
ハロゲン化銀粒子を形成するのに際して、同時混合法に
より形成した(EMP-12)を用いた試料107と比べ、予め錯
体を含有する微粒子を形成しこれを添加することによっ
て形成した(EMP-32)の方が本発明の効果がより大きくな
ることが分かった。一方、ハロゲン化銀粒子の形成が終
了した後の物理熟成中に添加した(EMP-31)でも、本発明
の効果が得るれることが確かめられた。
【0133】しかし、効果の大きさは、物理熟成中に添
加したものはやや小さく、ハロゲン化銀写真乳剤粒子が
成長する条件の下で本発明に用いられる錯体を添加する
ことが好ましいことが分かった。
【0134】実施例4 実施例1のハロゲン化銀写真乳剤(EMP-12)の調製におい
て、(A液)中に前述した重金属化合物(II-5)を2×10
-5モル、(II-6)、(II-28)を9.2×10-8モル添加した以外
同様にしてハロゲン化銀写真乳剤(EMP-41)〜(EMP-43)を
調製した。
【0135】実施例1の緑感性乳剤(Em-G107)の調製に
おいてハロゲン化銀写真乳剤を(EMP-12)から上記乳剤に
変更した以外同様にして緑感性乳剤を調製し、試料107
と同様にしてハロゲン化銀写真感光材料を作製した。こ
れらの試料は、実施例1と同様にして評価を行った。結
果を下記表6に示した。
【0136】
【表6】
【0137】重金属化合物(II-5)、(II-6)、(II-28)
は、いずれも相反則不軌の改良に効果のある化合物とし
てよく知られた化合物である。試料No.401〜No.403を用
いて、常法により相反則不軌を評価したところ、その効
果が損なわれることはないことを確認した。また、表6
に示されるとおり、処理A、処理Bのいずれにおいても
硬調で、高いDmaxを示すことが確かめられた。中で
も、重金属化合物(II-6)、(II-28)を粒子内部に添加
したハロゲン化銀写真乳剤では本発明の効果が大きくな
り好ましい実施態様である。
【0138】実施例5 実施例1の試料106〜110を用い、下記の処理工程C、D
を行い、実施例1と同様に評価を行った。
【0139】(処理工程C)処理工程Aにおいて発色現
像工程の温度を39℃とし現像時間を25秒とした。その他
の処理工程、及び処理液の組成は処理工程Aに同じ。
【0140】(処理工程D)処理工程Bにおいて発色現
像工程の温度を41℃とし、現像時間を25秒とした。その
他の工程、及び処理液の組成は処理工程Bに同じ。
【0141】評価結果を表7に示した。
【0142】
【表7】
【0143】全体に、時間を短縮したことによる性能の
変化を回復しきれず、階調の軟調化、Dmaxの低下が起
こっているが、その中において、本発明に用いられるハ
ロゲン化銀写真感光材料を用いた場合には、変化が少な
く、補充量を減らした場合にも硬調で、高いDmaxを維
持できることが分かった。
【0144】次に、上記処理工程C、Dにおいて、発色
現像液中の発色現像主薬を(CD-11)に変更した以外同様
にした処理工程E、Fを用いて、評価を繰り返した。評
価結果を表8に示した。
【0145】
【表8】
【0146】処理工程C、Dと同様に本発明の効果が得
られることが確かめられた。比較ハロゲン化銀写真感光
材料を用いた場合の性能劣化の大きさを考えると、本発
明に係る画像形成方法において処理時間を短縮した条件
の下では、本発明の有用性はより高いものであることが
わかる。
【0147】実施例6 坪量180g/m2の紙パルプの両面に高密度ポリエチレン
をラミネートし、紙支持体を作製した。但し、乳剤層を
塗布する側には、表面処理を施したアナターゼ型酸化チ
タンを15重量%の含有量で分散して含む溶融ポリエチレ
ンをラミネートし、反射支持体を作製した。この反射支
持体上に以下に示す構成の各層を塗設し、ハロゲン化銀
写真感光材料、試料601を作製した。塗布液は下記のご
とく調製した。
【0148】第1層塗布液 イエローカプラー(Y−1)23.4g、色素画像安定化剤
(ST−1)3.34g、色素画像安定化剤(ST−2)3.
34g、色素画像安定化剤(ST−5)3.34g、ステイン
防止剤(HQ−1)0.33g、化合物A5.0g及び高沸点有
機溶媒(DBP)5.0gに酢酸エチル60mlを加え溶解
し、この溶液を20%界面活性剤(SU−1)7mlを含有す
る10%ゼラチン水溶液220mlに超音波ホモジナイザーを
用いて乳化分散させてイエローカプラー分散液を作製し
た。この分散液を下記青感性ハロゲン化銀乳剤(Em-B60
1)と混合し第1層塗布液を調製した。
【0149】第2層〜第7層塗布液も上記第1層塗布液
と同様に表9、及び表10の塗布量になるように各塗布液
を調製した。
【0150】また、硬膜剤として(H−1)、(H−
2)を添加した。塗布助剤としては、界面活性剤(SU
−2)、(SU−3)を添加し、表面張力を調整した。
また、各層に(F−1)を全量が0.04g/m2となるよう
に添加した。
【0151】
【表9】
【0152】
【表10】
【0153】
【化4】
【0154】
【化5】
【0155】
【化6】
【0156】
【化7】
【0157】
【化8】
【0158】
【化9】
【0159】DBP: ジブチルフタレート DOP: ジ(2-エチルヘキシル)フタレート PVP: ポリビニルピロリドン DIDP: ジイソデシルフタレート 化合物A: p-(t-オクチル)フェノール 青感光性乳剤、緑感光性乳剤は下記のような方法により
調製した。
【0160】(青感性ハロゲン化銀乳剤の調製)実施例
1の(EMP-11)、(EMP-12)の調製において(A液)〜(F
液)の添加時間を変更する以外は(EMP-11)、(EMP-12)と
同様にしてハロゲン化銀乳剤の調製を行った。この結
果、平均粒径0.85μm、塩化銀含有率99.5モル%の立方
体乳剤(EMP-61)、(EMP-62)を得た。
【0161】次いで上記乳剤(EMP-61)、(EMP-62)に対
し、下記化合物を用い60℃にて最適に化学増感を行い、
青感性ハロゲン化銀乳剤(Em-B601)、(Em-B602)を得た。
【0162】 チオ硫酸ナトリウム 0.8mg/モルAgX 塩化金酸 0.5mg/モルAgX 安定剤(STAB-3) 8×10-4モル/モルAgX 増感色素(BS-1) 4×10-4モル/モルAgX 増感色素(BS-2) 1×10-4モル/モルAgX (赤感性ハロゲン化銀乳剤の調製)実施例1の(EMP-1
1)、(EMP-12)の調製において(A液)〜(F液)の添加
時間を変更する以外は(EMP-11)、(EMP-12)と同様にして
ハロゲン化銀乳剤の調製を行った。この結果、平均粒径
0.50μmの立方体乳剤(EMP-63)、(EMP-64)を得た。
【0163】次いで上記乳剤(EMP-63)、(EMP-64)に対
し、下記化合物を用い60℃にて最適に化学増感を行い、
赤感性ハロゲン化銀乳剤(Em-R601)、(Em-R602)を得た。
【0164】 チオ硫酸ナトリウム 1.8mg/モルAg
X 塩化金酸 2.0mg/モ
ルAgX 安定剤(STAB-1) 6×10-4モル/モルAgX 安定剤(STAB-2) 3×10-4モル/モルAgX 増感色素(RS-1) 1×10-4モル/モルAgX 増感色素(RS-2) 1×10-4モル/モルAgX
【0165】
【化10】
【0166】STAB-3: 1-(4-エトキシフェニル)-5-メル
カプトテトラゾール ハロゲン化銀写真感光材料、試料No.601の調製におい
て、青感性ハロゲン化銀乳剤(Em-B601)を(Em-B602)に、
緑感性ハロゲン化銀乳剤(Em-G106)を(Em-G107)に、赤感
性ハロゲン化銀乳剤(Em-R601)を(Em-R602)にそれぞれ置
き換えた以外同様にして試料No.602を調製した。
【0167】現像済みのコニカカラーXG-400を通してハ
ロゲン化銀写真感光材料、試料601、602に画像露光を行
い、実施例1の処理工程A及びBで現像処理を行い、カ
ラープリントを得た。本発明に用いられるハロゲン化銀
写真感光材料、試料602では発色現像液の補充量の少な
い条件の下でも色再現性に優れたカラープリントを得る
ことができたが、試料601では、ハイライト部の抜けが
悪く、また、シャドー部の締まりのよくない、ややコン
トラストが不足した感じのプリントしか得ることができ
なかった。
【0168】さらに、試料601と602を用いてレーザー露
光によりプリントを作製した。画像のデータは、4×5
インチサイズのカラースライドの画像(ポートレート)
をスキャナーにより一画素当り、25×25μmの大きさで
デジタル数値化したものを用いた。
【0169】露光装置は、青の光源として、ヘリウム・
カドミウムレーザー(約442nm)、緑の光源としてヘリ
ウム・ネオンレーザー(約544nm)、赤の光源としてヘ
リウム・ネオンレーザー(約633nm)を用意し、光学系
を組み立てた。3本のレーザーを発した光は、画像デー
タに応じて変調された後1本のビームに集束され、20mm
/秒の速度で搬送されるハロゲン化銀写真感光材料に、
その搬送方向に直角に160m/秒の主走査速度で走査露
光した。この時のビーム径は約80μmであり、一画素当
りの露光時間は500ナノ秒であった。
【0170】本発明に用いられるハロゲン化銀写真感光
材料、試料602ではレーザー露光でも通常のカラープリ
ントと同様の色再現性に優れたカラープリントを得るこ
とができたが、試料601では最高濃度の不足が顕著で、
カラーバランスの悪いプリントしか得ることができなか
った。
【0171】このように実際の使用条件に近づけたとこ
ろでも、本発明に係る写真画像形成方法により優れたカ
ラープリントを得ることができることが確かめられた。
【0172】
【発明の効果】本発明により、短時間でかつ現像液の補
充量を減らした低公害負荷の処理条件下においても、硬
調で最高濃度の高い高画質な画像を安定して得る事がで
きる写真画像形成方法が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03C 1/09 G03C 1/035 G03C 7/44

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも一層の、塩化銀含
    有率95モル%以上のハロゲン化銀写真乳剤層を有するハ
    ロゲン化銀写真感光材料を、画像露光後現像処理する写
    真画像形成方法において、前記ハロゲン化銀写真乳剤層
    中に、粒子表面近傍(粒子表面から0.015μm内側
    までの領域)に少なくとも一種の周期律表第5族〜第10
    族の金属元素を中心金属とし、6個の単座配位子のうち
    4回回転軸上の配位子の少なくとも一つが他と異なった
    配位子である錯体を含有し、かつ、金増感されたハロゲ
    ン化銀粒子を含んでおり、かつ、現像液の補充量が感光
    材料1m2当たり20〜60mlであることを特徴とする写真画
    像形成方法。
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