JPH04285950A - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

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JPH04285950A
JPH04285950A JP7361991A JP7361991A JPH04285950A JP H04285950 A JPH04285950 A JP H04285950A JP 7361991 A JP7361991 A JP 7361991A JP 7361991 A JP7361991 A JP 7361991A JP H04285950 A JPH04285950 A JP H04285950A
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JP
Japan
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silver halide
emulsion
image
present
exposure
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Pending
Application number
JP7361991A
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English (en)
Inventor
Shigeo Tanaka
重雄 田中
Takeshi Ikeda
剛 池田
Mitsuhiro Okumura
奥村 光広
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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  • Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気媒体などに記録さ
れたソフト情報から、ハロゲン化銀写真感光材料を用い
て、階調を持つ写真画像を得るための方法に関するもの
で、特に諧調のつながりの良好なムラのない優れた画像
を得る方法に関するものである。
【0002】
【発明の背景】今日、エレクトロニクスの分野では、C
CD等の撮像素子及び磁気記録媒体の著しい進歩により
、これまでのハロゲン化銀を使った写真と同じ手軽さで
写真撮影を行い、直ちにテレビに写しだしてこれを楽し
むことを可能としてきた。また、印刷・製版の分野では
画像処理機器や入出力機器のの進歩により原画をスキャ
ナーで読み取った後、カラーディスプレイを見ながら編
集、修正などの作業や、コントラストの変化、拡大縮小
などを自在に、手軽に行うことが出来るようになった。 このように、画像を電気信号として記録、加工すること
が産業の分野はもとより一般社会においても浸透して来
つつある。
【0003】しかし、テレビ画面に画像を映し出すとい
うだけではやはり十分に満足されておらず、紙の上に記
録された画像が求められており、感熱転写方式、インク
ジェット方式、電子写真方式などの種々の方式が実用化
されている。こうした分野でもハロゲン化銀写真感光材
料のもつ豊かな階調性は他の方式に比べ群を抜いたもの
であって優れた描写力を有している。画像を形成するた
めの現像処理の工程で水を用いた湿式の処理を行なわな
ければならないという欠点を有しているものの、高濃度
に塩化銀を含有しているハロゲン化銀乳剤の使用は現像
処理に要する時間を著しく短縮してきた。
【0004】しかし、従来のハロゲン化銀写真感光材料
では、青、緑、赤感光性のハロゲン化銀乳剤層を有して
いるためこれに記録するのに適当な光源が得難いという
問題があった。例えば、ハロゲン化銀写真感光材料を走
査露光するのには、従来ヘリウム、ネオン、アルゴンイ
オン、ヘリウム・カドミウム等のガスレーザーが多く用
いられてきたが、これらのレーザーは、大きい、高価で
ある、寿命が短いなどの欠点を有していた。これに対し
て半導体レーザー及び非線形光学素子を用いる方法が知
られているが、その変換効率は十分なものとはいえず、
またハロゲン化銀写真感光材料の側から見たときに適切
な波長の光がないなどの問題もあり実用化されるには到
っていなかった。
【0005】赤外線に感光するハロゲン化銀乳剤を用い
ることによりこうした問題は解決され、半導体レーザー
を用いることにより安価で小型の露光装置を供給するこ
とが可能となる。赤外光に感光するハロゲン化銀写真乳
剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料について、例え
ば、特開昭61−137149号には、赤外線の異なる
波長域に感度を有する複数のハロゲン化銀写真乳剤層を
有しているハロゲン化銀写真感光材料が満たすべき基本
構成が開示されている。しかし、この公報には、露光方
式に関した問題点については何ら述べられていなかった
【0006】半導体レーザーは、ガスレーザーと比べて
立ち上がりの特性が優れており、電流を流せばすぐにレ
ーザー出力を得られるという特性をもっている。また、
ガスレーザーを使用した装置では、光の強度を画像デー
タに応じて変調するために音響光学素子(AOM)をよ
く用いるが、この素子に光を入射させるためには光のビ
ームを絞らなければならず、そのためにレンズやミラー
を用いた光学系を設けなければならない。半導体レーザ
ーをこれら光学系を設けて使用したのではコンパクトで
あり、安価であるという半導体レーザーのメリットが失
われてしまう。こうした理由から、半導体レーザーを用
いる場合には、半導体レーザーに流す電流値をコントロ
ールしてAOMのような特別な素子を用いないのが通常
である。しかし、半導体レーザーでは流れる電流値の変
化に対する光の強度の変化が急激であるため、光の強度
を精度よく制御することは困難であるという問題があっ
た。
【0007】この問題点を解決するために、本発明者等
は、露光時間を制御することにより露光量を制御するこ
と、光の強度を段階的に変えるとともに露光時間を制御
することにより露光量を制御すること考えた。しかし、
レーザーを光源として用いた走査露光方式ではもともと
一画素当りの露光時間が非常に短かかったのに、露光量
制御を露光時間で行なうとなると更に露光時間が短縮さ
れ露光時間が数ナノ秒となってしまうことも生ずる。
【0008】ハロゲン化銀写真感光材料は、短時間の露
光では著しく画像形成効率が低下してしまう特性があり
、相反則不軌として知られている。しかも、マイクロ秒
あるいはそれ以下の露光時間になると、単に感度が低下
するとか階調が軟調化するといった写真特性の変化だけ
ではなく、特性曲線がある点を境にして折れ曲がりその
点の前後で傾きが大きく変わってしまうという現象が見
られる。この現象は、露光時間が短いほど顕著に現れて
くることも明らかになっている。
【0009】これまでデジタル化された画像データに基
づいて走査露光を行なう画像形成方法においては、求め
る濃度が得られるように光の量をコントロールしてやれ
ばよいと考えられてきており、こうした現象はあまり問
題にされることはなかった。しかし、露光時間を制御す
る方式になると、露光時間の制御によって単に露光量の
制御されるだけではなく、感度も変化するため、これに
更に他の変動要因が関わって来ると(例えば露光すると
きの雰囲気の温度や湿度)、非常に複雑な変化をするこ
とがあった。これは、露光量を露光時間と光の強度の制
御の組合せで行なう方法ではより顕著に現われた。こう
した問題は、実際の画像形成の過程では、同一の画像を
繰り返し出力したときの再現性が悪くなるとか、他に画
像の中に生ずる色ずれやボケが生ずるといった問題とし
て現れてくることが分かった。
【0010】そこで、本発明者等は、露光時間が数ナノ
秒となる、露光量を露光時間の制御で行なう走査露光方
式により露光を行う場合にも、上記問題点を生ずること
なく画像形成ができるハロゲン化銀写真感光材料を探査
したところ、上記問題点を生ずることなく画像形成がで
きるハロゲン化銀写真感光材料を見出し本発明を完成す
るに到った
【0011】
【発明の目的】本発明の目的は、磁気媒体などに記録さ
れたソフト情報等から濃度のバラツキが少なく、階調の
つながりが良好で、ムラがなく、しかも画像のボケ、色
ずれなどがない高品質な画像を再現性よく得ることがで
きる画像形成方法を提供することにある。また、本発明
の更なる目的は、露光装置をコンパクトにすることがで
きる画像形成方法を提供することにある。
【0012】
【発明の構成】本発明の上記目的は、反射支持体上に、
90モル%以上が塩化銀からなり、かつ、周期律表第V
III族金属、第II族遷移金属、鉛、レニウム、モリ
ブデン、タングステン、クロム(以下、これらを本発明
の重金属という。)を有する化合物の少なくとも一種を
ハロゲン化銀1モル当たり1×10−9モル以上含有す
るハロゲン化銀乳剤層を、少なくとも一層有するハロゲ
ン化銀写真感光材料を、露光量制御を露光時間の制御に
よって行なう走査露光方式により画像露光することを特
徴とする画像形成方法によって達成することができる。
【0013】さらに、本発明の目的の達成は、上記周期
律表第VIII族金属、第II族遷移金属、鉛、レニウ
ム、モリブデン、タングステン、クロムをチオシアン酸
イオン、シアン酸イオン、及び下記一般式(I)で表さ
れるイオンの少なくとも一種を配位子として有する錯体
として含有されるとき、また、露光量制御が露光時間の
制御と露光量の制御を組み合わせて行うときさらに優れ
たものとなる。
【0014】一般式(I) (SnX3 )−   (ここに、XはCl,Br,FまたはOHを表す。)以
下、本発明を詳細に説明する。
【0015】本発明に係るハロゲン化銀乳剤に含有され
る第VIII族金属としては、鉄、イリジウム、白金、
パラジウム、ニッケル、ロジウム、オスミウム、ルテニ
ウム、コバルト等を、また第II族遷移金属としては、
カドミウム、亜鉛、水銀等を挙げることができる。これ
らの中でも鉄、イリジウム、白金、ルテニウム、オスミ
ウムの遷移金属が好ましい。
【0016】本発明の重金属は、例えば塩や、錯体の形
でハロゲン化銀乳剤に添加することが出来る。中でも錯
体の形で乳剤に添加する方が、ハロゲン化銀乳剤中に組
み込まれ易く、さらに本発明の効果が大きくなり好まし
い。
【0017】本発明の重金属が錯体を形成する場合には
、その配位子としてはスズ酸イオン、シアン化物イオン
、チオシアン酸イオン、シアン酸イオン、塩化物イオン
、臭化物イオン、沃化物イオン、カルボニル、アンモニ
ア等を挙げることができる。中でも、スズ酸イオン、チ
オシアン酸イオン、シアン酸イオン、ハロゲン化スズ酸
イオン等が好ましい。また下記一般式(I)で表される
スズ酸イオンは配位子として最も好ましい。
【0018】一般式(I) (SnX3 )−   (ここに、XはCl,Br,FまたはOHを表す。)チ
オシアン酸イオンは配位する原子により名称を変えて呼
ばれることもあるが総称として使われることも多い。 本発明においてチオシアン酸イオン、シアン酸イオンの
名称はこの総称を意味するものとして用いている。
【0019】以下に本発明に係るハロゲン化銀乳剤に用
いられる重金属化合物を例示するが本発明はこれらに限
定されるものではない。
【0020】(1)FeCl2 ,(2)FeCl3 
,(3)(NH4 )Fe(SO4 )2  ,(4)
K3 [Fe(CN)6 ],(5)K4 [Fe(C
N)6 ],(6)K2 [IrCl6  ],(7)
K3 [IrCl6 ],(8)K2 [PtCl6 
],(9)K2 [Pt(SCN)4 ],(10)K
2  [NiCl4 ],(11)K2 [PdCl6
 ],(12)K3 [RhCl6 ],(13)Cd
Cl2 ,(14)ZnCl2 ,(15)K4 [I
rBr(SnBr3 )5 ],(16)K2 [Mo
(CO)4  (CNO)2 ],(17)K3 [R
e(CNO)6 ],(18)K3 [Mo(OCN)
6 ],(19)K4 [Fe(CNO)6 ],(2
0)K2 [W(CO)4 (CNO)2 ],(21
)K2 [Cr(CO)4 (CNO)2 ],(22
)K4 [Ru(CNO)6 ],(23)K2 [N
i(CN)4 ],(24)PbCl2 ,(25)K
3 [Co(NH3 )6 ],(26)K5 [Co
2 (CNO)11],(27)K3 [Re(CNO
)6 ],(28)K4 [Os(SnCl3 )6 
],(29)K4   [Ru(SnCl3)6 ],
(30)K4 [Os(CNO)6 ],(31)K2
 [Cd(CNO)4 ],(32)K2 [Pt(C
NO)4 ],(33)K3   [IrBr6 ],
(34)K4 [Ru(SnBr3 )6 ],(35
)K4 [RuCl(Sn(OH)3 )5 ],(3
6)Na4 [Rh(SnF3 )6 ]
【0021】本発明に係るハロゲン化銀乳剤に本発明の
重金属を有する化合物を含有させるためには、本発明の
重金属を有する化合物をハロゲン化銀粒子の形成前、ハ
ロゲン化銀粒子の形成中、ハロゲン化銀粒子の形成後の
物理熟成中の各工程の任意の場所で添加すればよい。こ
のためには、例えばこの重金属化合物を水溶液としてお
いて所望のタイミングで添加すればよい。あるいは、ハ
ロゲン化物塩と一緒に溶解して粒子形成工程の間にわた
って連続的に添加してもよい。
【0022】本発明の重金属を有する化合物をハロゲン
化銀乳剤中に添加するときの量はハロゲン化銀1モル当
り10−9モル以上が好ましく10−9モル以上10−
2モル以下がより好ましく、特に10−9モル以上10
−3モル以下が好ましい。
【0023】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料に
用いられるハロゲン化銀乳剤は、塩化銀を90モル%以
上含有することを特徴とするが、実質的に沃化銀を含ま
ない塩臭化銀または塩化銀が好ましい。
【0024】ハロゲン化銀粒子のハロゲン組成は、粒子
内部から表面に到るまで均一なものであってもよいし、
粒子内部と外部の組成が異なってもよい。また、粒子内
部と表面の組成が異なる場合、連続的に組成が変化して
も良いし、不連続に変化してもよい。また、組成が異な
る層が均一に重なったものでもよいし、組成の異る部分
が結晶の角の部分に局在していてもよい。このようなハ
ロゲン化銀粒子の例としては、特開昭58−95736
号、同58−108533号に記載された粒子などがあ
る。
【0025】本発明に係るハロゲン化銀粒子の粒径は特
に制限はないが、迅速処理性及び、感度など、他の写真
性能などを考慮すると好ましくは、0.1〜1.2μm
、更に好ましくは、0.2〜1.0μmの範囲である。 なお、上記粒径は当該技術分野において一般に用いられ
る各種の方法によって測定することが出来る。代表的な
方法としては、ラプランドの「粒子径分析法」(A.S
.T.M.シンポジウム・オン・ライト・マイクロスコ
ピー、94〜122頁、1955)、または「写真プロ
セスの論理第3版」(ミース及びジェームス共著、第2
章、マクミラン社刊、1966)に記載されている方法
を挙げることができる。
【0026】この粒径は、粒子の投影面積か直径近似値
を使ってこれを測定することができる。粒子が実質的に
均一形状である場合は、粒径は直径か投影面積としてか
なり正確にこれを表すことができる。
【0027】本発明のハロゲン化銀粒子の粒径の分布は
、多分散であっても良いし、単分散であってもよい。 好ましくは変動係数が0.22以下、更に好ましくは0
.15以下の単分散ハロゲン化銀粒子である。ここで変
動係数は、粒径分布の広さを表す係数であり、次式によ
って定義される。
【0028】変動係数=S/R (ここに、Sは粒径分布の標準偏差、Rは平均粒径を表
す。) ここでいう粒径とは、球状のハロゲン化銀粒子の場合は
その直径、また、立方体や球状以外の形状の粒子の場合
は、その投影像を同面積の円像に換算したときの直径を
表す。
【0029】ハロゲン化銀乳剤の調製装置、方法として
は、当業界において公知の種々のものを用いることがで
きる。
【0030】本発明に係るハロゲン化銀乳剤は、酸性法
、中性法、アンモニア法の何れで得られたものであって
もよい。該粒子は一時に成長させたものであってもよい
し、種粒子を作った後で成長させてもよい。種粒子を作
る方法と成長させる方法は同じであっても、異なっても
よい。
【0031】また、可溶性銀塩と可溶性ハロゲン化物塩
を反応させる形式としては、順混合法、逆混合法、同時
混合法、それらの組合せなど、いずれでもよいが、同時
混合法で得られたものが好ましい。更に同時混合法の一
形式として特開昭54−48521号等に記載されてい
るpAgコントロールド・ダブルジェット法を用いるこ
ともできる。
【0032】また、特開昭57−92523号、同57
−92524号等に記載の反応母液中に配置された添加
装置から水溶性銀塩及び水溶性ハロゲン化物塩水溶液を
供給する装置、ドイツ公開特許2921164号等に記
載された水溶性銀塩及び水溶性ハロゲン化物塩水溶液を
連続的に濃度変化して添加する装置、特公昭56−50
1776号等に記載の反応器外に反応母液を取り出し、
限外濾過法で濃縮することによりハロゲン化銀粒子間の
距離を一定に保ちながら粒子形成を行なう装置などを用
いてもよい。
【0033】更に必要で有ればチオエーテル等のハロゲ
ン化銀溶剤を用いてもよい。また、メルカプト基を有す
る化合物、含窒素ヘテロ環化合物または増感色素のよう
な化合物をハロゲン化銀粒子の形成時、または、粒子形
成終了の後に添加して用いてもよい。
【0034】本発明に係るハロゲン化銀粒子の形状は任
意のものを用いることが出来る。好ましい一つの例は、
{100}面を結晶表面として有する立方体である。ま
た、米国特許4,183,756号、同4,225,6
66号、特開昭55−26589号、特公昭55−42
737号や、ザ・ジャーナル・オブ・フォトグラフィッ
ク・サイエンス(J.Photogr.Sci.)21
,39(1973)等の文献に記載された方法等により
、八面体、十四面体、十二面体等の形状を有する粒子を
つくり、これを用いることもできる。さらに、双晶面を
有する粒子を用いてもよい。
【0035】本発明に係るハロゲン化銀粒子は、単一の
形状からなる粒子を用いてもよいし、種々の形状の粒子
が混合されたものでもよい。
【0036】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は還
元性物質を用いる増感法、カルコゲン増感剤を用いる増
感法、貴金属化合物を用いる増感法等により増感するこ
とが出来、これらの増感法を組み合わせて用いることも
出来る。イオウ増感、金増感、及びこれらの組合せであ
る金イオウ増感が好ましいが、特性曲線の勾配として適
度な値を有し、視感的にもシャープな画像を得易い、金
増感、金イオウ増感が好ましい。
【0037】本発明に用いるハロゲン化銀乳剤に適用す
るカルコゲン増感剤としては、イオウ増感剤、セレン増
感剤、テルル増感剤などを用いることが出来るが、イオ
ウ増感剤が好ましい。イオウ増感剤としてはチオ硫酸塩
、アリルチオカルバミドチオ尿素、アリルイソチオシア
ネート、シスチン、p−トルエンチオスルホン酸塩、ロ
ーダニン等が挙げられる。
【0038】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤に適
用する貴金属増感剤としては、金増感剤が好ましい。金
増感剤としては金の酸化数が1価のものであっても3価
のものであってもよく、塩化金酸、塩化金酸カリウム等
を用いることが出来る。
【0039】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料は
、フルカラーの写真感光材料とすることが出来る。この
場合、イエローカプラー、マゼンタカプラー、シアンカ
プラーに組み合わせて400〜900nmの波長域の特
定領域に分光増感されたハロゲン化銀乳剤を含む層を有
する。該ハロゲン化銀乳剤は一種または、二種以上の増
感色素を組み合わせて含有する。
【0040】露光を半導体レーザーを用いて行なう場合
には、分光増感は、使用する半導体レーザーの発振波長
に合せて行われる。多くの半導体レーザーの発振波長は
赤〜赤外域にあるので赤〜赤外線に感光するハロゲン化
銀乳剤を好ましく用いることが出来る。
【0041】本発明に用いられる赤外増感色素の好まし
い具体的化合物(IRS−1〜IRS−11)及びこれ
と一緒に用いられる強色増感剤の具体的化合物(SS−
1〜SS−9)を以下に示す。
【0042】
【化1】
【0043】
【化2】
【0044】
【化3】
【0045】
【化4】
【0046】本発明のハロゲン化銀写真感光材料がフル
カラーの写真感光材料である場合、露光する装置は、イ
エローカプラー、マゼンタカプラー、シアンカプラーに
組み合わせられた3つの乳剤の感光域にあわせた3つの
光源を有する。光源としては半導体レーザーが用いられ
るが、ガスレーザーを併用して用いることもできる。し
かし、ガスレーザーを併用したのでは、コンパクト化す
ることはできず、また、価格も高くなるので、3つの光
源すべてに半導体レーザーを用いることが好ましい。
【0047】半導体レーザーとしては、十分な強度を持
っていればどのようなものであってもよく、アルミニウ
ム・ガリウム・インジウム・リン、ガリウム・ヒ素・リ
ン、アルミニウム・ガリウム・ヒ素、インジウム・ガリ
ウム・ヒ素・リン、アルミニウム・ガリウム・ヒ素・ア
ンチモン等をあげることができる。中でも、670,7
50,780,810,830,880nmの半導体レ
ーザーが光強度、ハロゲン化銀感光材料の取扱などの点
から有利に用いられる。
【0048】一画素当りの露光時間とは、レーザー光に
よる走査露光のような場合には、その光束の強度の空間
的な変化において、光強度が最大値の1/2になるとこ
ろをもって光束の外縁とし、光強度が最大となる点を通
る走査線と平行な線と光束の外縁の交わる2点間の距離
を光束の径とした時、 (光束の径)/(走査速度) をもって一画素当りの露光時間と定義する。一画素当り
の露光時間の短かい装置を用いた場合に本発明は特に有
効である。
【0049】こうしたシステムに適用可能と考えられる
レーザープリンター装置としては、例えば、特開昭55
−4071号、特開昭59−11062号、特開昭63
−197947号、特開平2−74942号、特開平2
−236538号、特公昭56−14963号、特公昭
56−40822号、欧州広域特許77410号、電子
通信学会技術研究報告80巻244号、及び映画テレビ
技術誌1984/6(382)、34〜36ページなど
に記載されているものがある。
【0050】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料に
は、イラジェーション防止やハレーション防止の目的で
種々の波長域に吸収を有する染料を用いることができる
。この目的で、公知の化合物をいずれも用いることが出
来る。赤外線吸収染料としては、特開平1−28075
0号の2ページ左下欄に記載の一般式(I)、(II)
、(III)で表される化合物が、好ましい分光特性を
有し、ハロゲン化銀写真乳剤の写真特性への影響もなく
、また残色による汚染もなく好ましい。好ましい化合物
の具体例は、同公報3ページ左下欄〜5ページ左下欄に
挙げられた例示化合物(1)〜(45)を挙げることが
できる。
【0051】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料に
用いられるカプラーとしては、発色現像主薬の酸化体と
カップリング反応して340nmより長波長域に分光吸
収極大波長を有するカップリング生成物を形成し得るい
かなる化合物をも用いることが出来るが、特に代表的な
ものとしては、波長域350〜500nmに分光吸収極
大波長を有するイエローカプラー、波長域500〜60
0nmに分光吸収極大波長を有するマゼンタカプラー、
波長域600〜750nmに分光吸収極大波長を有する
シアンカプラーが挙げられる。
【0052】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料に
好ましく用いることのできるイエローカプラーとしては
、特願平2−234208号明細書8ページに記載の一
般式(Y−I)で表されるカプラーを挙げることができ
る。具体的な化合物は、同明細書9〜11ページにYC
−1〜YC−9として記載されているものを挙げること
ができる。中でも同明細書11ページに記載されている
YC−8〜YC−9は好ましい色調の黄色を再現でき好
ましい。
【0053】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料に
好ましく用いることのできるマゼンタカプラーとしては
、特願平2−234208号明細書12ページに記載の
一般式(M−I),(M−II)で表されるカプラーを
挙げることができる。具体的な化合物は、同明細書13
〜16ページにMC−1〜MC−11として記載されて
いるものを挙げることができる。中でも同明細書15〜
16ページに記載されているMC−8〜MC−11は青
から紫、赤に到る色の再現に優れ、さらにディテールの
描写力にも優れており好ましい。
【0054】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料に
好ましく用いることのできるシアンカプラーとしは、特
願平2−234208号明細書17ページに記載の一般
式(C−I),(C−II)で表されるカプラーを挙げ
ることができる。具体的な化合物は、同明細書18〜2
1ページにCC−1〜CC−14として記載されている
ものを挙げることができる。
【0055】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料に
カプラーを添加するのには水中油滴形乳化分散法を用い
ることができる。水中油滴形乳化分散法は、通常、カプ
ラーを沸点150℃以上の水不溶性高沸点有機溶媒に、
必要に応じて低沸点及び/または水溶性有機溶媒を併用
して溶解し、攪拌機、ホモジナイザー、コロイドミル、
フロージェットミキサー、超音波分散機等を用いて、界
面活性剤を添加したゼラチン水溶液などの親水性バイン
ダー中に乳化分散することにより行なわれる。分散後、
または、分散と同時に低沸点有機溶媒を除去する工程を
入れてもよい。カプラーを溶解して分散するために用い
ることの出来る高沸点有機溶媒としては、ジオクチルフ
タレート等のフタル酸エステル、トリクレジルホスフェ
ート等のリン酸エステル類が好ましい。
【0056】また、高沸点有機溶媒を用いる方法に代え
て、カプラーと水不溶性かつ有機溶媒可溶性のポリマー
化合物を、必要に応じて低沸点及び/または水溶性有機
溶媒に溶解し、ゼラチン水溶液などの親水性バインダー
中に界面活性剤を用いて種々の分散手段により乳化分散
する方法をとることもできる。この時用いられる水不溶
性で有機溶媒可溶性のポリマーとしては、ポリ(N−t
−ブチルアクリルアミド)等を挙げることができる。
【0057】発色色素の吸収波長をシフトさせる目的で
、特願平2−234208号明細書33ページに記載の
化合物(d−11)、同明細書35ページに記載の化合
物(A′−1)等の化合物を用いることができる。また
、これ以外にも米国特許4774187号に記載の蛍光
色素放出化合物を用いることも出来る。
【0058】カプラーの塗布量としては、十分に高い濃
度を得ることが出来れば、特に制限はないが、好ましく
は、ハロゲン化銀1モル当り1×10−3〜5モル、更
に好ましくは、1×10−2〜1モルの範囲で用いられ
る。
【0059】本発明に係る反射支持体としては、どのよ
うな材質を用いてもよく、白色顔料含有ポリエチレン被
覆紙、バライタ紙、塩化ビニルシート、白色顔料を含有
したポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート支持
体などを用いることができる。中でも白色顔料を含有す
るポリオレフィン樹脂層を表面に有する支持体が好まし
い。
【0060】本発明に係る反射支持体に用いられる白色
顔料としては、無機及び/または有機の白色顔料を用い
ることができ、好ましくは無機の白色顔料が用いられる
。例えば硫酸バリウム等のアルカリ土類金属の硫酸塩、
炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属の炭酸塩、微粉ケ
イ酸、合成ケイ酸塩等のシリカ類、ケイ酸カルシウム、
アルミナ、アルミナ水和物、酸化チタン、酸化亜鉛、タ
ルク、クレイ等があげられる。白色顔料は好ましくは硫
酸バリウム、酸化チタンである。
【0061】本発明に係る反射支持体の表面の耐水性樹
脂層中に含有される白色顔料の量は、10重量%以上で
あることが好ましく、さらには13重量%以上であるこ
とが好ましく、15重量%以上であることがより好まし
い。本発明に係る紙支持体の耐水性樹脂層中の白色顔料
の分散度は、特開平2−28640号公報に記載の方法
で測定することができる。この方法で測定したときに、
白色顔料の分散度が前記公報に記載の変動係数として0
.20以下であることが好ましく、0.15以下である
ことがより好ましく、0.10以下であることがさらに
好ましい。
【0062】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料は
、必要に応じて支持体表面にコロナ放電、紫外線照射、
火炎処理等を施した後、直接または下塗層(支持体表面
の接着性、帯電防止性、寸度安定性、耐摩擦性、硬さ、
ハレーション防止性、摩擦特性及び/またはその他の特
性を向上するための1または2以上の下塗層)を介して
塗布されていてもよい。
【0063】ハロゲン化銀乳剤を用いた写真感光材料の
塗布に際して、塗布性を向上させるために増粘剤を用い
てもよい。塗布法としては2種以上の層を同時に塗布す
ることの出来るエクストルージョンコーティング及びカ
ーテンコーティングが特に有用である。
【0064】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料の
現像処理に於て発色現像液に使用される発色現像主薬は
、種々のカラー写真プロセスにおいて広範囲に使用され
ているアミノフェノール及びp−フェニレンジアミン系
化合物が用いられる。特に、芳香族第一級アミン系発色
現像主薬が好ましく用いられる。発色現像液には、前記
の発色現像主薬に加えて、既知の現像液成分化合物を添
加することが出来る。
【0065】本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、発
色現像後、漂白処理及び定着処理を施される。漂白処理
は定着処理と同時に行なってもよい。定着処理の後は、
通常は水洗処理が行なわれる。また、水洗処理の代替と
して、安定化処理を行なってもよいし、水洗処理と安定
化処理を併用してもよい。本発明のハロゲン化銀写真感
光材料の現像処理に用いる現像処理装置としては、処理
槽に配置されたローラーに感光材料をはさんで搬送する
ローラートランスポートタイプであっても、ベルトに感
光材料を固定して搬送するエンドレスベルト方式であっ
てもよいが、特に処理槽をスリット状に形成して、この
処理槽に処理液を供給するとともに感光材料を搬送する
方式でもよい。
【0066】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、本
発明の実施態様はこれらに限定されない。 (実施例1)坪量180g/m2の紙パルプの両面に高
密度ポリエチレンをラミネートし、紙支持体を作製した
。 但し、乳剤層を塗布する側には、表面処理を施したアナ
ターゼ型酸化チタンを13重量%分散した溶融ポリエチ
レンをラミネートし、反射支持体を作製した。酸化チタ
ンの分散度は、特開平2−28640号公報に記載の方
法で測定したところ0.19であった。この反射支持体
上に以下に示す構成の各層を塗設し、多層ハロゲン化銀
写真感光材料、試料101を作製した。塗布液は下記の
ごとく調整した。
【0067】イエローカプラー(Y−1)26.7g、
色素画像安定化剤(ST−1)10.0g、色素画像安
定化剤(ST−2)6.67g、添加剤(HQ−1)0
.67gおよび高沸点有機溶媒(DNP)6.67gに
酢酸エチル60mlを加え溶解し、この溶液を15%界
面活性剤(SU−1)9.5mlを含有する10%ゼラ
チン水溶液220mlに超音波ホモジナイザーを用いて
乳化分散させてイエローカプラー分散液を作製した。こ
の分散液を下記条件にて作製した赤外感光性ハロゲン化
銀乳剤(Em−IR1)(銀8.68g含有)と混合し
、更にイラジェーション防止染料AI−3  5%水溶
液を6.7ml加え、第1層塗布液を調製した。第2層
〜第7層塗布液も上記第1層塗布液と同様に調製した。 また、硬膜剤として第2層及び第4層に(H−1)を、
第7層に(H−2)を添加した。塗布助剤としては、界
面活性剤(SU−2)、(SU−3)を添加し、表面張
力を調整した。
【0068】なお、層構成は、表1、表2の如くである
【0069】
【表1】
【0070】
【表2】
【0071】
【化5】
【0072】
【化6】
【0073】
【化7】
【0074】
【化8】
【0075】
【化9】
【0076】(赤外感光性ハロゲン化銀乳剤(Em−I
R1)の調整)40℃に保温した2%ゼラチン水溶液1
000ml中に下記(A液)及び(B液)をpAg6.
5、pH3.0に制御しつつ15分かけて同時添加し、
更に下記(C液)及び(D液)をpAg=7.3、pH
=5.5に制御しつつ110分かけて同時添加した。こ
の時、pAgの制御は特開昭59−45437号記載の
方法により行い、pHの制御は硫酸又は水酸化ナトリウ
ムの水溶液を用いて行った。
【0077】 (A液) 塩化ナトリウム                  
  3.42g臭化カリウム            
          0.03g水を加えて     
                     200m
l(B液) 硝酸銀                      
          10g水を加えて       
                   200ml(
C液) 塩化ナトリウム                  
102.7g臭化カリウム             
           1.0g水を加えて     
                     600m
l(D液) 硝酸銀                      
        300g水を加えて        
                  600ml
【0
078】添加終了後、花王アトラス社製デモールNの5
%水溶液と硫酸マグネシウムの20%水溶液を用いて脱
塩を行った後、ゼラチン水溶液と混合して平均粒径0.
42μm、変動係数(S/R)0.07、塩化銀含有率
99.5モル%の単分散立方体乳剤(EMP−1)を得
た。ここでSは粒径の標準偏差を、Rは平均粒径を表す
【0079】上記乳剤(EMP−1)に対し、下記化合
物を用い55℃にて化学熟成を行い、赤外感光性ハロゲ
ン化銀乳剤(Em−IR1)を得た。
【0080】 チオ硫酸ナトリウム              1.
5mg/モルAgX塩化金酸            
            1.0mg/モルAgX安定
剤STAB−1          0.6×10−4
モル/モルAgX 最適なセンシトメトリー性能が得られる時間で(STA
B−1)を添加し、温度を低下させて化学熟成を停止さ
せたが、(STAB−1)の添加の3分前に赤外増感色
素(IRS−11)を添加し、分光増感を行った。
【0081】(赤外感光性ハロゲン化銀乳剤(Em−I
R2)の調製)赤外感光性ハロゲン化銀乳剤(Em−I
R1)の調製において、増感色素(1RS−11)を(
IRS−7)に変更した以外同様にして赤外感光性乳剤
(Em−1R2)を調製した。 (赤感性ハロゲン化銀乳剤(Em−R1)の調製)(A
液)と(B液)の添加時間及び(C液)と(D液)の添
加時間を変更する以外は(EMP−1)と同様にして、
平均粒径0.50μm、変動係数(S/R)0.08、
塩化銀含有率99.5モル%の単分散立方体乳剤(EM
P−2)を得た。(EMP−2)に対し、赤感性増感色
素(RS−1)を用いて60℃で90分化学熟成を行い
、赤感性ハロゲン化銀乳剤(Em−R1)を得た。
【0082】次にイオウ増感乳剤を調製するため、下記
により赤外感光性乳剤及び赤感性乳剤を調製した。 (赤外感光性ハロゲン化銀乳剤(Em−IR3)の調製
)乳剤(EMP−1)のpAgを6.6に調整し、下記
化合物を用いて70℃で化学熟成を行い。60分経過し
たところで温度を60度に低下させるとともに塩化ナト
リウム水溶液を添加してpAgを7.5に調整し、さら
に化学熟成を継続した。pAgを変化させてから37分
目に赤外感光性増感色素(IRS−11)を添加し、そ
の3分後に(STAB−1)を添加し化学熟成を終了さ
せた。
【0083】 チオ硫酸ナトリウム              0.
3mg/モルAgX安定剤(STAB−1)     
     0.6×10−4モル/モルAgX (赤外感光性ハロゲン化銀乳剤(Em−IR4)の調製
)赤外感光性ハロゲン化銀乳剤(Em−IR3)の調製
において、増感色素(IRS−11)を(IRS−7)
に変更した以外同様にして赤外感光性乳剤(Em−IR
4)を調製した。 (赤感性ハロゲン化銀乳剤(Em−R2)の調製)乳剤
(EMP−2)のpAgを6.6に調製し、下記化合物
を用いて70℃で化学熟成を行い、65分経過したとこ
ろで温度を60℃に低下させるとともに塩化ナトリウム
水溶液を添加してpAgを7.5に調整し、さらに化学
熟成を継続した。pAgを変化させてから47分目に赤
感性増感色素(RS−1)を添加し、その3分後に(S
TAB−1)を添加し化学熟成を終了させた。
【0084】 チオ硫酸ナトリウム              0.
2mg/モルAgX安定剤(STAB−1)     
     0.6×10−4モル/モルAgX 試料101の作製において、赤外感光性乳剤(Em−I
R1)を赤外感光性乳剤(Em−IR3)に、赤外感光
性乳剤(Em−IR2)を赤外感光性乳剤(Em−IR
4)に、赤感性乳剤(Em−R1)を赤感性乳剤(Em
−R2)に置き換えて試料102を調製した。
【0085】次に、乳剤(Em−IR1)、(Em−I
R2)、(Em−IR3)、(Em−IR4)の調製に
おいて、(C液)に重金属化合物の例示化合物(5)を
添加した以外同様にして(Em−IR5)、(Em−I
R6)、(Em−IR7)、(Em−IR8)を調製し
、(C液)に重金属化合物の例示化合物(6)を添加し
た以外同様にして(Em−IR9)、(Em−IR10
)、(Em−IR11)、(Em−IR12)を調製し
た。例示化合物(5)は、最終のハロゲン化銀1モル当
り10−6モルとなるように添加し、例示化合物(6)
はハロゲン化銀1モル当り10−8モルとなるように添
加した。
【0086】赤感性乳剤についても同様に、乳剤(Em
−R1)、(Em−R2)の調製において(C液)に重
金属化合物の例示化合物(5)を添加した以外同様にし
て(Em−R3)、(Em−R4)を調製し、(C液)
に重金属化合物の例示化合物(6)を添加した以外同様
にして(Em−R5)、(Em−R6)を調製した。例
示化合物(5)は、最終のハロゲン化銀1モル当り10
−6モルとなるように添加し、例示化合物(6)はハロ
ゲン化銀1モル当り10−8モルとなるように添加した
【0087】
【化10】 表3に示したように、各乳剤をカプラー(C)、(M)
、(Y)と組み合わせてハロゲン化銀写真感光材料10
3〜106を試料101と同様にして調製した。
【0088】
【表3】
【0089】感光材料の露光用装置として、アルミニウ
ム・ガリウム・インジウム・リン半導体レーザー(約6
70nm)、ガリウム・アルミニウム・ヒ素半導体レー
ザー(約780nm)、ガリウム・アルミニウム・ヒ素
半導体レーザー(約830nm)を用意し、光学系を組
み立てた。3本のレーザーを発した光は、画像データに
応じて変調された後1本のビームに集束され、20mm
/秒の速度で搬送されるハロゲン化銀写真感光材料に、
その搬送方向に直角に160m/秒の主走査速度で走査
露光するようになっている。この時のビーム径は約80
μmであり、一画素当りの露光時間は500ナノ秒であ
った。
【0090】変調はレーザーの出力時間を変化させる方
式で行い、プリント上で濃度0.3〜1.6まで約0.
10の濃度差のパッチが得られるようにした。この時、
出力用の画像データは8ビットとしたので最短の露光時
間は約2ナノ秒となった。この装置を稼働させ、パッチ
を30組出力させ、これを下記の条件で現像処理して試
料を得た。
【0091】 [発色現像液]   純  水                   
                         
      800ml  トリエタノールアミン  
                         
           10g  N,N−ジエチルヒ
ドロキシルアミン                 
         5g  臭化カリウム      
                         
           0.02g  塩化カリウム 
                         
                      2g 
 亜硫酸カリウム                 
                         
0.3g  1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホ
スホン酸          1.0g  エチレンジ
アミンテトラ酢酸                 
             1.0g  カテコール−
3,5−ジスルホン酸二ナトリウム         
   1.0g  N−エチル−N−β−メタンスルホ
ンアミドエチル−3−  メチル−4−アミノアニリン
硫酸塩                      
  4.5g  蛍光増白剤(4,4′−ジアミノスチ
ルベンスルホン  酸誘導体)           
                         
          1.0g  炭酸カリウム   
                         
                  27g  水を
加えて全量を1リットルとし、pHを10.10に調整
する。
【0092】 [漂白定着液]   エチレンジアミンテトラ酢酸第二鉄アンモニウム2
水塩        60g  エチレンジアミンテト
ラ酢酸                      
            3g  チオ硫酸アンモニウ
ム(70%水溶液)                
    100ml  亜硫酸アンモニウム(40%水
溶液)                    27
.5ml  水を加えて全量を1リットルとし、炭酸カ
リウム又は氷酢酸でpHを5.7に調整する。
【0093】 [安定化液]   5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3
−オン    1.0g  エチレングリコール   
                         
          1.0g  1−ヒドロキシエチ
リデン−1,1−ジホスホン酸          2
.0g  エチレンジアミンテトラ酢酸       
                       1.
0g  水酸化アンモニウム(20%水溶液)    
                  3.0g  蛍
光増白剤(4,4′−ジアミノスチルベンスルホン  
酸誘導体)                    
                         
 1.5g水を加えて全量を1リットルとし、硫酸又は
水酸化カリウムでpHを7.0に調整する。
【0094】得られた試料をPDA−65濃度計(コニ
カ株式会社製)を用いて濃度測定を行なった。各設定濃
度のパッチの緑濃度の値の平均値と標準偏差を表4に示
した。
【0095】
【表4】
【0096】比較試料No.101,102と本発明に
係る試料No.103〜106の結果を比較すると、本
発明の試料は、設定値からのずれ、バラツキとも小さく
なっていることが分かる。設定値に対してプリント濃度
を直線回帰し、回帰直線と測定値のずれを評価したとこ
ろ、標準偏差として試料No.101〜106で各々、
1.5、1.1、0.6、0.6、0.7、0.5のよ
うになり本発明の試料で小さくなっていることが分かる
。直線の傾きが1からずれる分については画像のコント
ラストの変化となるが、それは1%程度であり問題では
なかった。比較試料の場合には、金イオウ増感をした乳
剤の方が設定値のずれも大きくなっていたが、本発明に
係る写真感光材料においてはそのようなことはなく、好
ましく用いることが出来る。
【0097】また、青濃度の値の平均値と標準偏差を表
5に、赤濃度の値の平均値と標準偏差を表6に示す。い
ずれも本発明の試料は本発明の効果が得られていること
を示している。
【0098】
【表5】
【0099】
【表6】
【0100】上記の表に示された結果から、緑濃度だけ
でなく、青,赤濃度でも同様に本発明の効果が得られる
ことが分かった。 (実施例2)4×5インチサイズのカラースライドの画
像をスキャナーにより一画素当り、80×80μmの大
きさでデジタル数値化した。このデータを、実施例1に
記載の露光装置を用いて前記の試料101〜106に画
像を出力し、出力画像を10人の被験者に提示し、画像
の総合的な評価をしてもらい、劣るものには1点、普通
のものには3点、優れているものには5点として5段階
評価を行なった。この得点の平均値を求めプリント画像
の評価を行なった。結果を表7に示す。
【0101】評価には下記の4シーンを用いた。 (1)女性のポートレート (2)集合写真 (3)山の風景写真 (4)遊園地の風景写真
【0102】
【表7】
【0103】比較試料を用いたカラープリントの場合に
は、濃度の変動というよりはむしろ全体にぼやけた印象
を受け評価が下がっている。イオウ増感を行なった乳剤
を用いた場合と比べ、金イオウ増感を行なった乳剤の場
合には硬調になるという特徴があり、出力時の調整によ
り画像の階調としては同等になるものの、ディテールの
描写に差が現れ、金イオウ増感した乳剤を用いた感材の
方が評価が高い。
【0104】(実施例3)露光量の制御を光の強度変化
で4レベル、露光時間変化で64レベルとり、計256
段階の露光量制御を行なうようにした。この装置を用い
て実施例1と同様にして緑濃度についての評価を行なっ
たところ表8の結果を得た。
【0105】
【表8】
【0106】実施例1の結果と比べると、比較試料は設
定値とのずれが大きくなっていることが分かる。これに
対して本発明に係る画像形成方法では、設定値のずれは
大差ないものの個々のパッチの濃度の再現性は改善され
ていることがわかった。露光量制御を、露光時間だけで
なく光強度を組み合わせたことにより、最少露光時間が
長くなり、そのことによって露光量制御の精度が向上し
たものと思われる。露光の光強度の制御と露光時間の制
御を組み合わせて露光量制御を行なう方式は本発明の好
ましい態様である。
【0107】(実施例4)実施例1のハロゲン化銀乳剤
(EMP−1)の調製において、(C)液に重金属化合
物の例示化合物(1)を添加した以外は同様にしてハロ
ゲン化銀乳剤(EMP−3)を調製した。以下同様にし
て例示化合物(19)を用いて(EMP−4)、例示化
合物(22)を用いて(EMP−5)、例示化合物(2
8)を用いて(EMP−6)、例示化合物(29)を用
いて(EMP−7),例示化合物(30)を用いて(E
MP−8)、例示化合物(5)と例示化合物(6)を等
モル量併用して(EMP−9)を調製した。例示化合物
の添加量はいずれも、ハロゲン化銀1モル当り10−7
モルとなるようにした。
【0108】実施例1の赤外感光性乳剤(Em−IR2
)の調製において、使用する乳剤を(EMP−1)から
上記ハロゲン化銀乳剤(EMP−3)〜(EMP−9)
に変更した以外同様にして赤外感光性乳剤(Em−IR
13)〜(Em−IR19)を調製した。
【0109】実施例1の試料101の調製において、第
3層のハロゲン化銀乳剤を(Em−IR2)から上記の
(Em−IR13)〜(Em−IR19)に順次置き換
えた以外同様にして、試料401〜407を調製した。
【0110】この試料から実施例1と同様にしてパッチ
を作製し、実施例1と同様の評価を行なったところ表9
の結果を得た。
【0111】
【表9】
【0112】上表の結果から例示化合物(1)の場合に
は、設定値より大きくなる場合と小さくなる場合が混在
しており、他の化合物を用いた場合よりは改良効果が小
さいが設定値からのずれ、バラツキともに比較例よりは
小さくなっており本発明の効果を有していることが分か
る。
【0113】試料403〜406のシアン酸イオン、塩
化スズ酸イオンを配位子として用い、ルテニウム、オス
ミウムを中心金属として有する錯体を用いた場合の効果
が大きいことが分かる。
【0114】
【発明の効果】本発明の画像形成方法によれば、磁気媒
体などに記録されたソフト情報等から濃度のバラツキが
少なく、階調のつながりが良好で、ムラがなく、しかも
画像のボケ、色ずれなどがない高品質な画像を再現性よ
く得ることができ、また、露光装置をコンパクトにする
ことができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  反射支持体上に、90モル%以上が塩
    化銀からなり、かつ、周期律表第VIII族金属、第I
    I族遷移金属、鉛、レニウム、モリブデン、タングステ
    ン、クロムを有する化合物の少なくとも一種をハロゲン
    化銀1モル当り1×10−9モル以上含有するハロゲン
    化銀乳剤層を、少なくとも一層有するハロゲン化銀写真
    感光材料を、露光量制御を露光時間の制御によって行な
    う走査露光方式により画像露光することを特徴とする画
    像形成方法。
  2. 【請求項2】  周期律表第VIII族金属、第II族
    遷移金属、鉛、レニウム、モリブデン、タングステン、
    クロムをチオシアン酸イオン、シアン酸イオン、及び下
    記一般式(I)で表されるイオンの少なくとも一種を配
    位子として有する錯体として含有されていることを特徴
    とする請求項1に記載の画像形成方法。 一般式(I) (SnX3 )−   (ここに、XはCl,Br,FまたはOHを表す。)【
    請求項3】  露光量制御が露光時間の制御と露光量の
    制御を組み合わせて行なわれることを特徴とする請求項
    1および2に記載の画像形成方法。
JP7361991A 1991-03-14 1991-03-14 画像形成方法 Pending JPH04285950A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0768570A1 (en) 1995-10-09 1997-04-16 Konica Corporation Image forming method
EP0779545A1 (en) 1995-12-15 1997-06-18 Konica Corporation Image forming method of silver halide color photographic light-sensitive material

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EP0768570A1 (en) 1995-10-09 1997-04-16 Konica Corporation Image forming method
EP0779545A1 (en) 1995-12-15 1997-06-18 Konica Corporation Image forming method of silver halide color photographic light-sensitive material

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