JP3206810B2 - 磁気検出装置 - Google Patents

磁気検出装置

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JP3206810B2
JP3206810B2 JP24838799A JP24838799A JP3206810B2 JP 3206810 B2 JP3206810 B2 JP 3206810B2 JP 24838799 A JP24838799 A JP 24838799A JP 24838799 A JP24838799 A JP 24838799A JP 3206810 B2 JP3206810 B2 JP 3206810B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気センサと磁気
媒体とが相対的に移動して、磁気媒体の磁気を検出する
磁気検出装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に磁気センサは、例えば鉄鋼板材の
微細ピンホールの検査など非破壊検査や、ロータリーエ
ンコーダーの回転角モニタ、リニヤスケールの位置モニ
タ等の制御や位置情報、あるいは磁気インクで印刷した
シート類からの不均一かつ微弱な漏れ磁界の検出、ID
カードやプリペイドカード、電子キーの磁気情報の読取
りなど様々な分野で利用されている。
【0003】従来、磁気インクで印刷したシート類や、
IDカード、プリペイドカードなどカード状の磁気媒体
から磁気情報を読取る磁気検出装置は、コイルを用いた
磁気センサが用いられている。この磁気センサは上下の
ローラで搬送されてきた磁気媒体がセンサヘッドに接触
して、磁気によりコイルに誘導電流が発生し、この電流
量の変化から磁気情報を読取るようになっている。
【0004】しかしながらこの接触型の磁気センサは、
磁気媒体と接触するのでセンサヘッドにゴミが付着して
読取り不良を起こし、定期的にセンサヘッドをクリーニ
ングしなければならずメンテナンスが必要であった。ま
た変形したカードや異物が接触するとヘッドが損傷する
問題もあった。
【0005】このため非接触状態で磁気情報の読取が行
なえる磁気センサの開発が要望されているが、特に磁気
インクで印刷したような残留磁化の小さいシート類を非
接触状態で読取るのは難しかった。磁気センサとして
は、コイル型の他に、ホール効果、磁気抵抗(MR)効
果を利用したセンサ素子や、フラックスゲート型磁気セ
ンサが一般的でこれらは全て、被検出量を磁界を介して
電気的信号に変換する電子デバイスである。
【0006】これらセンサのうち、ホール素子の磁界分
解能は10-1〜105 Oe(エルステッド)程度で、微
弱な残留磁化の媒体から信号を検出することは非常に困
難であった。またフラックスゲートセンサーの磁界分解
能は10-6〜10 Oeの高い分解能を持ち感度として
問題はないが、センサヘッドの寸法が数十mmと長く、
微弱な残留磁化しか持たず、微小空間に限定された記録
媒体の表面磁界を局部的に検出することは困難であっ
た。
【0007】これらの問題を解決すべく、アモルファス
ワイヤや軟磁性薄膜を用いた磁気インピーダンス(M
I)効果を利用した素子の開発が近年、進められてい
る。このMI効果は、外部印加磁界によって磁性材料の
透磁率が変化することに伴い、磁性材料の電気的インピ
ーダンスが変化する現象であり、これを利用したものが
各種提案されている。このMI効果を利用した素子はフ
ラックスゲートセンサーと同等の10-6〜10 Oeの
磁界分解能をもち、かつMR効果でいうところの、電気
抵抗変化率に相当するインピーダンス変化率もMR素子
の数十倍の変化率を持つという特性がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の問
題点を解決して、非接触状態においても外部磁気雑音の
影響を少なくして高い磁界分解能により、残留磁化の微
弱な磁気媒体から磁気情報を高感度に読取ることができ
ると共に、装置の小形化を可能にした磁気検出装置を提
供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
磁気検出装置は、磁気センサとシート状磁気媒体とが相
対的に移動して、磁気媒体の磁気を検出する磁気検出装
置において、金属磁性材料で形成されたミアンダ形状の
薄膜状磁気センサを、シート状磁気媒体の進行面と平行
に複数個並設して支持台に配置し、この磁気センサの少
なくともシート状磁気媒体との対向面を除いて、軟磁性
材料で形成した磁気シールド材を設けると共に、薄膜状
磁気センサの磁気媒体侵入側に、磁極の方向が磁気媒体
の進行方向と直交するように磁石を取付けると共に、こ
の磁石と磁気センサとの間に帰磁路を設けて磁石から磁
気センサ側へ漏洩する磁束を少なくしたことを特徴とす
るものである。
【0010】また本発明の請求項2記載の磁気検出装置
は、磁気センサとシート状磁気媒体とが相対的に移動し
て、磁気媒体の磁気を検出する磁気検出装置において、
金属磁性材料で形成されたミアンダ形状の薄膜状磁気セ
ンサを、シート状磁気媒体の進行面と平行に複数個並設
して支持台に配置し、この磁気センサの少なくともシー
ト状磁気媒体との対向面を除いて、軟磁性材料で形成し
た磁気シールド材を設けると共に、磁気センサの磁気媒
体侵入側に、軟磁性材料で形成した帰磁路となる凹型の
ヨークを設けて、この内側に磁極の方向が磁気媒体の進
行方向と直交するように磁石を取付けて、この磁石の少
なくともシート状磁気媒体との対向面を除いて磁気シー
ルドして磁気センサ側へ漏洩する磁束を少なくしたこと
を特徴とするものである。
【0011】更に本発明の請求項3記載の磁気検出装置
は、薄膜状磁気センサの磁気媒体侵入側と退出側に、磁
極の方向が磁気媒体の進行方向と直交するように磁石を
取付けると共に、この磁石と磁気センサとの間に帰磁路
を設けて薄膜状磁気センサに均等なバイアス磁化を印加
することを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の一形態を図1
ないし図6を参照して詳細に説明する。図において1は
磁気インピーダンス(MI)効果を利用した金属磁性材
料で形成された薄膜状磁気センサで、これはガラスなど
の基板2の上にツヅラ折れのミアンダ形状に形成され、
この両端に端子3、3が形成されている。
【0013】このMI効果は、通電する高周波電流の周
波数が一定で磁性体の透磁率μの変化が一定であるとす
れば、素子の表皮深さδならびに、素子の幅、長さ、厚
さといった形状によりインピーダンスの比例定数が決定
される。また特に素子の厚さと表皮深さの比が重要とな
り素子厚さと表皮深さの2倍の比が1である場合にMI
効果は最も効率的なものとなる。したがって、MI効果
を最も効率よく利用するためには、通電する高周波電流
の周波数により、素子となる金属磁性体は、素子の厚さ
を調整する。
【0014】更に、熱的に安定な金属磁性材料の選択と
いうことで、結晶系軟磁性材料によるMI素子を作成す
る場合、結晶系軟磁性材料で生じる垂直異方性などによ
る透磁率の減少を抑えるため、薄膜状磁気センサ1の断
面構造は、図2に示すように軟磁性材料4とTiなどの
非磁性材料5を交互に重ねた多層構造とすることが好ま
しい。また薄膜状磁気センサ1は、厚さ数μmの軟磁性
材料4と非磁性材料5をスパッタ法にて作成し、イオン
ミリングによりミアンダ形状に形成したものである。
【0015】この場合、非磁性材料5は軟磁性材料4と
同等の抵抗率を有し、磁性材料4の結晶構造を乱さない
材料を選択し、高周波電流の流れる抵抗素子として考え
た場合、高周波電流はセンサ素子内を均一に流れている
と考えることができるように設計する。またこの場合の
異方性容易軸は素子作製時に磁石により図1に示すミア
ンダ形状の幅方向A−A' の方向に付与している。
【0016】このように作成したミアンダ形状の薄膜状
磁気センサ1、1を図3および図4に示すように、軟磁
性材料6を用いてH形に形成した支持台7の水平部7a
の上面に2個並列して取付ける。この場合、ミアンダ形
状の薄膜状磁気センサ1、1は図5に示すようにシート
状磁気媒体8に対向して、その移動方向に沿って並設さ
れている。
【0017】更にシート状磁気媒体8の侵入側に、磁極
の方向が磁気媒体8の進行方向と直交するように永久磁
石13が取付けられている。この場合、永久磁石13は
軟磁性材料6で凹型のヨーク14を組み、このヨーク1
4と前記支持台7の垂直部7bとの間にスぺーサー15
を設けて一体に構成し、この磁石12の少なくともシー
ト状磁気媒体8との対向面を除いて磁気シールドして薄
膜状磁気センサ8側へ漏洩する磁束を少なくしたもので
ある。
【0018】上記構成の磁気検出装置10は読取装置に
組込み、シート状磁気媒体8が搬送されて来ると、永久
磁石13から漏洩する磁界により、この近傍を通過する
微小残留磁化のシート状磁気媒体8に着磁させて残留磁
化を大きくすると共に、磁気センサ1にバイアス磁化を
印加する。シート状磁気媒体8が磁気センサ1に近接し
てこれと平行に移動すると、シート状磁気媒体8からの
外部信号磁界12を非接触の状態で磁気センサ1により
検出する。この磁気センサ1の磁気インピーダンス(M
I)効果は、端子3、3に高周波電流を通電すると、外
部信号磁界12によって磁性材料4の透磁率が変化する
ことに伴い、磁性材料4の電気的インピーダンスが変化
する現象を利用したもである。
【0019】これを等価回路で示すと図6のように抵抗
成分Rとインダクタンス成分Lが高周波電源11に直列
に接続された構成となる。このMI効果により磁気セン
サ1は、10-6〜10 Oeの磁界分解能をもち、かつ
MR効果でいうところの、電気抵抗変化率すなわちイン
ピーダンス変化率もMR素子の数十倍の変化率を有する
特性がある。
【0020】また磁気センサ1は熱的に安定な軟磁性材
料4と非磁性材料5を交互に重ねた多層構造とし、非磁
性材料4は軟磁性材料5と同等の抵抗率を有し、磁性材
料の結晶構造を乱さない材料を選択すれば、高周波電流
の流れる抵抗素子として考えた場合、高周波電流はセン
サ素子内を厚さ方向に均一に流れて、結晶系軟磁性材料
で生じる垂直異方性による透磁率の減少を低く抑えるこ
とができる。
【0021】またこの磁気センサ1は素子の長さが長い
ほどインピーダンスの変化量が大きくなるので、素子形
状をミアンダ形状とすることにより検出時のインピーダ
ンス出力を大きくすることができる。
【0022】また磁気センサ1は図3に示すように、軟
磁性材料6でH形に形成した支持台7の水平部7aの上
面に取付けられているので、支持台7を構成する軟磁性
材料6が磁気シールド材9となり、磁気センサ1の背
面、前面および後面が磁気シールドされ、センサ面以外
のあらゆる方向からの磁気的雑音が排除され、シート状
磁気媒体8と対向するセンサ面のみで磁気媒体8からの
漏洩磁界を有効に検出すことができる。この場合、磁気
シールド材9として軟磁性材料6を用いているので地磁
気や低い周波数の磁気雑音を有効にシールドすることが
できる。
【0023】また磁気センサ1の軟磁性材料4は、その
幅方向に異方性容易軸を付与してあるので、シート状磁
気媒体8からの外部信号磁界12は、軟磁性材料4の長
手方向から感受される。またこの磁気センサ1は図5の
ように、シート状磁気媒体8の移動方向に対して2個並
設してあるので、2個の磁気センサ1、1に同時に入る
ような磁気雑音はインピーダンス検波後、電気的に差動
を取ることにより除去し、またある勾配を持つ磁界が磁
気センサ1に感受された場合のみ、その信号だけを差動
により取り出すことにより、磁気センサ全面でシート状
磁気媒体8から漏洩する外部信号磁界12を高感度に感
受することができる。
【0024】更にこの磁気検出装置10は永久磁石13
から漏洩する磁界により、この近傍を通過する微小残留
磁化のシート状磁気媒体8に着磁させて残留磁化を大き
くすると共に、磁気センサ1にバイアス磁化を印加して
高感度化させることができる。
【0025】また本発明の磁気センサ1に例えば±20
Oeの磁界を外部から印加した場合、図7に示すよう
なインピーダンスの変化を示す。これから1Oe当たり
のインピーダンスの変化量は18.6Ω/Oeと良好な
インピーダンス特性を示し、この最大値は約±3.5
Oe付近にあり、これは磁気センサ1に用いた軟磁性材
料4の異方性磁界HKとほぼ一致する。このため、永久
磁石13から漏洩する磁界により、磁気センサ1に予め
数Oeのバイアス磁場を印加させておくことにより、最
も高感度な状態で外部信号磁界12を検出することがで
きる。
【0026】このように永久磁石13から漏洩する磁界
を磁気センサ1の付近で数Oe程度にするために図4に
示すように、軟磁性材料6で形成したヨーク14の内側
に永久磁石13を支持して、磁気センサ1側の軟磁性材
料6を帰磁路として作用させて、磁気センサ1側へ漏洩
する磁束を少なくすると共に、スぺーサー15を設けて
その大きさを調整できるようになっている。しかも永久
磁石13の磁極の方向に沿った上端は、凹型のヨーク1
4から露出しているので、ここから上方に漏洩する磁束
は多くなり、シート状磁気媒体8の微弱な残留磁化を増
大させることができる。
【0027】つまり本発明の磁気検出装置10は、永久
磁石13の漏洩磁束により、残留磁化の微弱なシート状
磁気媒体8の信号を増大させると同時に、バイアス磁化
を印加することにより磁気センサ1の検出感度を最適条
件に設定することができ、シート状磁気媒体8の磁気を
非接触状態で高感度に検出することが可能となった。
【0028】図8および図9は本発明の異なる他の実施
の形態を示すもので、図3の構成に加えて支持台7のシ
ート状磁気媒体退出側にも、スぺーサー15を介してヨ
ーク14で保持した永久磁石13を一体に取付けたもの
である。
【0029】上記構成の磁気検出装置10は支持台7の
両側に永久磁石13、13が設けられているので図9に
示すように、この間を流れる磁束が均一になり、並設し
た磁気センサ1、1に均等なバイアス磁化を印加するこ
とができる。このため両者の電気的な差動を取ることに
より磁気雑音を除去する場合に、両者のバイアス磁化は
均等になるので外部信号磁界12を更に高感度に感受す
ることができる。
【0030】なお上記説明では、厚さ数μmの軟磁性材
料4と非磁性材料5をスパッタ法にて作成し、イオンミ
リングによりミアンダ形状に形成した薄膜状磁気センサ
1について示したが、磁気インピーダンス(MI)効果
を有するアモルファスワイヤをミアンダ形状に加工した
ものでも良い。また上記説明では、磁気センサ1として
磁気インピーダンス(MI)効果を利用したセンサを取
付けた構造について示したが、磁気抵抗(MR)効果を
利用したセンサを用いても良い。
【0031】また上記説明では支持台7を軟磁性材料6
で形成し、支持台自体が磁気シールド作用をなす構造に
ついて示したが、支持台7の表面に磁気シールド板を貼
付した構造でも良い。また磁石は永久磁石に限らずコイ
ルを巻回した電磁石を用いても良い。更に上記説明では
シート状磁気媒体8を非接触状態で検出する装置につい
て説明したが、接触形の装置にも適用することができ
る。
【0032】
【実施例】軟磁性材料4としてNiーFeーNbを用
い、非磁性材料5としてTtを用いて、スパッタ法にて
交互に積層して厚さ2μmに形成し、これをイオンミリ
ングにより幅100μm、長さ8mmの短冊状に形成
し、これを直列に接続してミアンダ形状に形成した磁気
センサ1を作成した。この2個の磁気センサ1、1をガ
ラス基板2の上に並設して、軟磁性材料6としてMnー
Znフライトを用いてH形に形成した支持台7の上面に
取付けた。
【0033】この支持台7の横にアルミニウム板で形成
したスぺーサー15を介して、パーマロイで形成した凹
型のヨーク14に支持した、SmーCo永久磁石13を
取付けて、図3に示す磁気バイアスを付加した構造の磁
気検出装置10を作成した。これに磁気インクを印刷し
たシート状磁気媒体8を非接触の状態で通過させてその
磁気を検出した。この結果、シート状磁気媒体8の残留
磁化が作り出す10-6Oeのものまで検出することがで
きた。
【0034】
【発明の効果】以上説明した如く本発明に係る請求項1
記載の磁気検出装置によれば、金属磁性材料で形成され
たミアンダ形状の薄膜状磁気センサを、シート状磁気媒
体の進行方向と平行に支持台に配置し、この磁気センサ
のシート状磁気媒体との対向面を除いて、軟磁性材料で
形成した磁気シールド材を設けたので、磁気センサのシ
ート状磁気媒体とを近接させて、非接触状態においても
外部磁気雑音の影響を少なくして高い磁界分解能により
高感度に読取ることができると共に、装置の小形化を図
ることができる。
【0035】また磁気センサは磁気媒体の進行面と平行
に複数個並設されているので、これらの磁気センサに同
時に入るような磁気雑音は、電気的に差動を取ることに
より除去して、信号磁界だけを高感度に感受することが
できる。
【0036】更に磁気センサの磁気媒体侵入側に、磁極
の方向が磁気媒体の進行方向と直交するように磁石を取
付けることにより、残留磁化の微弱なシート状磁気媒体
に着磁させて信号を増大させると共に、磁気センサにバ
イアス磁化を印加して検出感度を最適条件に設定するこ
とにより、磁気媒体を非接触状態で高感度に検出するこ
とができる。また磁石の磁気センサ側に帰磁路を設けた
ので、磁石からセンサ側に漏洩する磁束を小さくして磁
気センサを最適な状態に保持できると同時に、シート状
磁気媒体に対しては大きな磁束を印加させて残留磁化を
増大させることができる。
【0037】また請求項2記載の磁気検出装置は、軟磁
性材料で形成したヨークの内側に磁石を支持し、磁極の
方向に沿った上端を、凹型のヨークから露出させている
ので、ここから上方に漏洩する磁束は多くなり、シート
状磁気媒体の微弱な残留磁化を増大させることができる
と共に、磁気センサ側へ漏洩する磁束を少なくして、検
出感度を最適条件に設定することができる。
【0038】また請求項3記載の磁気検出装置は、支持
台に取付けた磁気センサの両側に磁石が設けられている
ので、この間を流れる磁束が均一になり、並設した磁気
センサに均等なバイアス磁化を印加することができ、両
者の電気的な差動を取ることにより磁気雑音を除去する
場合に、両者のバイアス磁化は均等になるので外部信号
磁界を更に高感度に感受することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態によるミアンダ形状の磁
気センサを示す平面図である。
【図2】図1に示す磁気センサの拡大断面図である。
【図3】本発明の他の実施の形態による磁気検出装置の
斜視図である。
【図4】図3に示す磁気検出装置の断面図である。
【図5】本発明のセンサ素子の配置を示す平面図であ
る。
【図6】磁気インピーダンス効果を利用した磁気センサ
の等価回路図である。
【図7】本発明の磁気センサのインピーダンス変化を示
した特性図である。
【図8】本発明の異なる他の実施の形態による磁気検出
装置の斜視図である。
【図9】図8に示す磁気検出装置の断面図である。
【符号の説明】
1 磁気センサ 2 基板 3 端子 4 軟磁性材料 5 非磁性材料 6 軟磁性材料 7 支持台 8 シート状磁気媒体 9 磁気シールド材 10 磁気検出装置 11 高周波電源 12 外部信号磁界 13 永久磁石 14 ヨーク 15 スぺーサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 庄子 真一 秋田県南秋田郡天王町大崎字野沢37番地 マイクロマグネ有限会社内 (72)発明者 北川 豊 秋田県南秋田郡天王町大崎字野沢37番地 マイクロマグネ有限会社内 (72)発明者 高橋 慎吾 秋田県秋田市新屋町字砂奴寄4−21 秋 田県高度技術研究所内 (72)発明者 山川 清志 秋田県秋田市新屋町字砂奴寄4−21 秋 田県高度技術研究所内 (72)発明者 本多 直樹 秋田県秋田市新屋町字砂奴寄4−21 秋 田県高度技術研究所内 (72)発明者 大内 一弘 秋田県秋田市新屋町字砂奴寄4−21 秋 田県高度技術研究所内 (56)参考文献 特開 平5−281319(JP,A) 特開 平6−215334(JP,A) 特開 平10−153454(JP,A) 特開 平10−270774(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 33/00 - 33/18

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気センサとシート状磁気媒体とが相対
    的に移動して、磁気媒体の磁気を検出する磁気検出装置
    において、金属磁性材料で形成されたミアンダ形状の薄
    膜状磁気センサを、シート状磁気媒体の進行面と平行に
    複数個並設して支持台に配置し、この磁気センサの少な
    くともシート状磁気媒体との対向面を除いて、軟磁性材
    料で形成した磁気シールド材を設けると共に、薄膜状磁
    気センサの磁気媒体侵入側に、磁極の方向が磁気媒体の
    進行方向と直交するように磁石を取付けると共に、この
    磁石と磁気センサとの間に帰磁路を設けて磁石から磁気
    センサ側へ漏洩する磁束を少なくしたことを特徴とする
    磁気検出装置。
  2. 【請求項2】 磁気センサとシート状磁気媒体とが相対
    的に移動して、磁気媒体の磁気を検出する磁気検出装置
    において、金属磁性材料で形成されたミアンダ形状の薄
    膜状磁気センサを、シート状磁気媒体の進行面と平行に
    複数個並設して支持台に配置し、この磁気センサの少な
    くともシート状磁気媒体との対向面を除いて、軟磁性材
    料で形成した磁気シールド材を設けると共に、磁気セン
    サの磁気媒体侵入側に、軟磁性材料で形成した帰磁路と
    なる凹型のヨークを設けて、この内側に磁極の方向が磁
    気媒体の進行方向と直交するように磁石を取付けて、こ
    の磁石の少なくともシート状磁気媒体との対向面を除い
    て磁気シールドして磁気センサ側へ漏洩する磁束を少な
    くしたことを特徴とする磁気検出装置。
  3. 【請求項3】 薄膜状磁気センサの磁気媒体侵入側と退
    出側に、磁極の方向が磁気媒体の進行方向と直交するよ
    うに磁石を取付けると共に、この磁石と磁気センサとの
    間に帰磁路を設けて薄膜状磁気センサに均等なバイアス
    磁化を印加することを特徴とする請求項1または2記載
    の磁気検出装置。
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