JP3206384U - 制振免震ユニット用転動部材 - Google Patents

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金澤 光雄
光雄 金澤
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株式会社金澤製作所
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Abstract

【課題】小さな揺れに対して応答性が良く、大きな揺れに対して制振免震機能を発揮できる制振免震装置を提供する。【解決手段】床面12と上部構造物11との間に設置される制振免震装置の上下各二重受皿構造又は複数重ねの上下受皿構造の中間位置に転動部材3が介在されており、地震の小さな揺れに対しては転動部材の転動による免震性を生じると共に、大きな揺れに対しては内側受部材6、7の外側受部材4、5に対する滑動による振子運動が生じて免震性を生じ、且つ、転動部材が上側受皿部材と下側受皿部材間の抑圧抵抗を受け、制振機能を生じるように構成した。【選択図】図1

Description

本考案は制振免震ユニット用転動部材に関するもので、特に地震の小さな揺れに対しても応答性が良く、大きな揺れに対して制振機能を発揮できる制振免震ユニット用転動部材に関する。
地震の震動から構造物を保護するために、種々の免震装置が開発されているが、例えば特開2002−266933号公報に見られるように、円錐内ボール収容型アイソレーションベアリング等が公知である。
特開2002−266933号公報
しかしながら、円錐内ボール収容型アイソレーションベアリングにおいては、地震の小さな揺れに対する応答性はよいが、装置自体には制動機能がないため揺れが納まりにくいという問題があった。
本考案は前記せる課題を解決するために鋭意研究の結果なされたものであり、地震の小さな揺れに対しても応答性が良く、大きな揺れに対して制振機能を発揮できる制振免震ユニット用転動部材を提供するものである。
床面と上部構造物との間に設置される制震装置の上下各二重受皿構造又は複数重ね之上下受皿構造の中間位置に転動部材が介在されており、地震の小さな揺れに対しては転動部材の転動による免震性を生じると共に、大きな揺れに対しては内側受け皿部材による振子運動が生じて免震性を生じ、且つ、転動部材が上側受け皿部材と下側受け皿部材間の抑圧抵抗を受け、制振機能を生じるように構成したことを特徴とし、
部分球面凹部又は部分非真球面凹部が形成された上側受け皿部材と、部分球面凹部又は部分非真球面凹部が形成された下側受け皿部材との間に転動部材が間挿され、該転動部材の上下凸部は、それぞれ部分球面凸部又は部分非真球面凸部に形成されており、非対称に形成されていることを特徴とし、上側受け皿部材、下側受け皿部材の間に収納される転動部材の材質が、金属、プラスチック又はゴムで構成され、又はそれらの組み合わせで構成されていることを特徴とし、地震の小さな揺れに対しては転動部材の転動による応答性を有し、大きな揺れに対しては転動部材が上側受け皿部材と下側受け皿部材間の部分非真球面凹部の抑圧抵抗を受け、制振機能を生じるように構成したことを特徴とする制振免震ユニット用転動部材。
本考案の制振装置用転動部材によれば、地震の小さな揺れに対しては、転動部材の転動による応答性を有し、大きな揺れに対しては転動部材が上側受け皿部材と下側受け皿部材間の部分非真球面凹部の抑圧抵抗を受け、制振機能を生じるように構成したので、小さな揺れから大きな揺れに移行する時でも連続して制振機能を有することができる。
本考案に係る制振装置の要部断面図である。 本考案に係る制振免震装置の第1の実施例を示す転動部材の斜視図である。 図2の平面図である。 図3の側面図である。 制振免震装置の第2の実施例を示す転動部材の断面図である。 図5の平面図である。 図5の側面図である。 制振免震装置の第3の実施例を示す転動部材の断面図である。 図8の平面図である。 図8の側面図である。 制振免震装置の第4の実施例を示す転動部材の断面図である。 図11の平面図である。 図11の側面図である。
本考案は、床面と上部構造物との間に設置される制震装置の上下各二重受皿構造の中間位置に転動部材が介在されており、地震の小さな揺れに対しては転動部材の転動による免震性を生じると共に、大きな揺れに対しては内側受け皿部材による振子運動が生じて免震性を生じ、且つ、転動部材が上側受け皿部材と下側受け皿部材間の抑圧抵抗を受け、制震機能を生じるように構成したことを特徴とし、部分球面凹部又は部分非真球面凹部が形成された上側受け皿部材と、部分球面凹部又は部分非真球面凹部が形成された下側受け皿部材との間に転動部材が間挿され、該転動部材の上下凸部は、それぞれ部分球面凸部又は部分非真球面凸部に形成されており、非対称に形成されていることを特徴とし、上側受け皿部材、下側受け皿部材の間に収納される転動部材の材質が、金属、プラスチック又はゴムで構成され、又はそれらの組み合わせで構成されていることを特徴とし、地震の小さな揺れに対しては転動部材の転動による応答性を有し、大きな揺れに対しては転動部材が上側受け皿部材と下側受け皿部材間の部分非真球面凹部の抑圧抵抗を受け、制振機能を生じるように構成したことを特徴とする制振免震装置用転動部材を提供される。
図1乃至図4に基づいて、本考案の制振免震装置の実施例1について以下に説明する。床面12と上部構造物11との間に設置される制振免震ユニット1の上下各二重受皿構造の中間位置に転動部材20が介在している。
床面12の上には下側凹部受皿部材5が固定されており、上部構造物11には上側凹面部受皿部材4が固定されている。
下側凹面部受皿部材5の内側には下側滑動凸面部7が当接されており、上側凹面部受皿部材4の内側には上側滑動凸面部6が当接されている。
リング型ゴム傾斜面22とリング型ゴムフラット摩擦部23で形成されたリング型ゴム21の中央には鋳鉄球体3が設置され、該鋳鉄球体3は、アルミ等の薄板材からなる筒体54の中に存在しており該筒体は54は鋳鉄球体3が回動するときに発生するリング型ゴム21の極端な変形を抑える作用を有している。
地震の小さな揺れに対しては転動部材20の転動による免震性を有すると共に、大きな揺れに対しては上下側滑動凸面部材6、7が大きく滑動して制振免震効果を生じる。
すなわち、上下凹面部受皿部材4,5の内側で振子運動が生じて免震性を生じ、且つ、転動部材20が上側凹面受皿部材4と下側凹面部受皿部材5間の抑圧抵抗を受け、制振機能を生じるように構成されている。
図6乃至図7に基づいて、本考案の制振免震装置の実施例2について以下に説明する。実施例1の場合と同じように、床面12の上には下側凹面部受皿部材5が固定されており上部構造物11には上側凹面部受皿部材4が固定されている。
下側凹面部受皿部材5の内側には下側滑動凸面部7が当接されており、上側凹面部受皿部材4の内側には上側滑動凸面部6が当接されている。
リング型ゴム稜線部32とリング型ゴムフラット摩擦部33出形成されたリング型ゴム31の中央には鋳鉄球体35が載置されており、転動部材30を形成している。
リング型ゴム31の上下傘型構造は弾性ゴム34によって連結されており、リング型ゴム31の中央には鋳鉄球体35が載置されており、該鋳鉄球体35はアルミ等の薄板材からなる筒体36の中に存在しており、該筒体36は鋳鉄球体35が回動するときに発生するリング型ゴム31の極端な変形を抑える作用を有している。
地震の小さな揺れに対しては転動部材30の転動による免震性を生じると共に、大きな揺れに対しては上下側滑動凸面部材6,7が大きく滑動して制振免震効果を生じる。且つ転動部材30が上側凹面部受皿部材4と下側凹面部受皿部材5の抑圧抵抗を受け、制振機能を生じるように構成されている。
図8乃至図10に基づいて、本考案の制振免震装置の実施例3について説明する。
まず実施例1の場合と同じように、床面12の上には下側凹面部受皿部材5が固定されており、上部構造物11には上側凹面部受皿部材4が固定されている。
下側凹面部受皿部材5の内側には下側滑動凸面部が当接されており、上側凹面部受皿部材4の内側には上側滑動凸面部6が当接されている。
ゴム部材41の上下傘型構造は弾性ゴム43によって連結さRており、ゴム部材41の中央上下頂部にはオイレス鋳鉄板42がモールドされており、転動部材40を形成している。
地震の小さな揺れに対しては転動部材40の転動による免震性を生じると共に、大きな揺れに対しては上下側滑動凸面部材6,7が大きく滑動して制振免震効果を生じる。且つ転動部材40が上側凹面部受皿部材4と下側凹面部受皿部材5間の抑圧抵抗を受け、制振機能を生じるように構成されている。
図11乃至図13に基づいて、本考案の制振免震装置の実施例4について説明する。
まず実施例1の場合と同じように、床面12の上には下側凹面部受皿部材5が固定されており、上部構造物11には上側凹面部受皿部材4が固定されている。
下側凹面部受皿部材5の内側には下側滑動凸面部7が当接されており、上側凹面部受皿部材4の内側には上側滑動凸面部6が当接されている。
ゴム部材51の上下傘型構造は同じ材質の括れ部53によって連結されており、金属又はプラスチック部材51の中央上下頂部にはオイレス鋳鉄板52がモールドされており、転動部材50を形成している。
地震の小さな揺れに対しては転動部材50の転動による免震性を生じると共に、大きな揺れに対しては上下側滑動凸面部材6,7が大きく滑動して制振免震効果を生じる。且つ転動部材50が上側凹面部受皿部材4と下側凹面部受皿部材5間の抑圧抵抗を受け、制振機能を生じるように構成されている。
1 制振免震ユニット
11 上部構造物
12 床面
20 転動部材
21 リング型ゴム
22 リング型ゴム傾斜面
23 リング型ゴムフラット摩擦部
3 鋳鉄球体
4 上側凹面部受皿部材
5 下側凹面部受皿部材
6 上側滑動凸面部
7 下側滑動凸面部
30 転動部材
31 リング型金属又はプラスチック
32 リング型金属又はプラスチック稜線部
33 リング型金属又はプラスチックフラット部
34 弾性ゴム
35 鋳鉄球体
36 筒体
40 転動部材
41 金属又はプラスチック部材
42 鋳鉄板
43 弾性ゴム
50 転動部材
51 金属又はプラスチック部材
52 鋳鉄板
53 括れ部

Claims (4)

  1. 床面と上部構造物との間に設置される制震装置の上下各二重受皿構造の中間位置に転動部材が介在されており、地震の小さな揺れに対しては転動部材の転動による免震性を生じると共に、大きな揺れに対しては内側受け皿部材による振子運動が生じて免震性を生じ、且つ、転動部材が上側受け皿部材と下側受け皿部材間の抑圧抵抗を受け、制振機能を生じるように構成したことを特徴とする制振免震装置。
  2. 部分球面凹部又は部分非真球面凹部が形成された上側受け皿部材と、部分球面凹部又は部分非真球面凹部が形成された下側受け皿部材との間に転動部材が間挿され、該転動部材の上下凸部は、それぞれ部分球面凸部又は部分非真球面凸部に形成されており、非対称に形成されていることを特徴とする請求項1記載の制振免震装置。
  3. 上側受け皿部材、下側受け皿部材の間に収納される転動部材の材質が、金属、プラスチック又はゴムで構成され、又はそれらの組み合わせで構成されていることを特徴とする請求項1記載の制振免震装置。
  4. 地震の小さな揺れに対しては転動部材の転動による応答性を有し、大きな揺れに対しては転動部材が上側受け皿部材と下側受け皿部材間の部分非真球面凹部の抑圧抵抗を受け、制振機能を生じるように構成したことを特徴とする請求項1記載の制振免震装置。
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