JP3206384B2 - アルコキシシロキサンの製造方法 - Google Patents

アルコキシシロキサンの製造方法

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JP3206384B2
JP3206384B2 JP21536595A JP21536595A JP3206384B2 JP 3206384 B2 JP3206384 B2 JP 3206384B2 JP 21536595 A JP21536595 A JP 21536595A JP 21536595 A JP21536595 A JP 21536595A JP 3206384 B2 JP3206384 B2 JP 3206384B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一分子中にケイ素
原子を2〜5個有するアルコキシシロキサンの簡便な製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】アルコ
キシシロキサンは、重要なシリコーン中間体成分の一つ
として知られており、このアルコキシシロキサンのアル
コキシ基を化学量論的に過剰の水と反応させて加水分解
することによってヒドロキシシロキサンが得られ、この
ヒドロキシシロキサンを経てポリシロキサンが得られ
る。また、アルコキシシロキサンから誘導されるヒドロ
キシル基を有する直鎖状オルガノポリシロキサンは、シ
リコーンゴムコンパウンドを製造する際の分散剤として
有用であり、種々の分散剤として広く用いられている。
このアルコキシシロキサンの中でも、直鎖状で一分子中
にケイ素原子を2〜5個有するアルコキシシロキサンを
加水分解して得られるジヒドロキシシロキサンは、シリ
コーン中間体や分散剤として特に有効である。
【0003】上述したアルコキシシロキサンを得る方法
としては、アルコキシシランを加水分解する方法が広く
採用されており、通常はアルコキシシランに化学量論的
に過少量の水を入れ、塩酸、硫酸、メタンスルホン酸等
の酸触媒を用いて加水分解することが行われており、ア
ルコキシシランのダイマー、トリマー、テトラマー等の
鎖長延長されたアルコキシシロキサンを得る方法が用い
られている。
【0004】しかしながら、この方法によれば、加水分
解触媒として使用した酸が反応混合物中に残るため、反
応終了後にはアルカリ等の中和剤を添加する必要がある
ので連続法には適さない上、液中には中和により生成し
た塩、加水分解に使用した酸触媒、或いは、中和剤とし
て使用したアルカリ等の残留物が残るので、こうした不
純物を完全に除去するための煩雑な操作を要し、多くの
労力を必要とするものであった。
【0005】また、反応終了液中に、上述したような不
純物が残ると、生成したシラノール基の縮合が起こりや
すく、アルコキシシロキサンよりも鎖長延長されたオル
ガノシロキサンや、環状体が生成してしまう等の問題が
あり、アルコキシシロキサンの収率が劣るものであっ
た。
【0006】一方、米国特許第3304318号公報に
は、アルコキシシランをカチオン交換樹脂を用いて加水
分解し、高重合度のレジンを製造する方法が開示されて
いる。しかしながら、この公報には、アルコキシシラン
を部分加水分解し、低分子量の特にダイマー、トリマー
等のアルコキシシロキサンの生成、収率等については全
く記載がない。
【0007】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
一分子中にケイ素原子を2〜5個有するアルコキシシロ
キサンを簡便にしかも安価に得ることができる製造方法
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を行っ
た結果、下記一般式(1) R1 mSi(OR2n …(1) (式中、R1は置換又は非置換の一価炭化水素基、R2
炭素数1〜4のアルキル基を示す。mは0〜3の整数、
nは1〜4の整数でm+nは4である。)で示されるア
ルコキシシランを、陽イオン交換樹脂の存在下で上記ア
ルキコキシシランのアルコキシ基のモル量に対して1.
0倍モル未満の水と攪拌して反応させた後、前記陽イオ
ン交換樹脂を除去することにより、一分子中にケイ素原
子を2〜5個有するアルコキシシランを高収率で得るこ
とができること、そしてこの場合、反応中は溶液のpH
が中性付近に保たれた状態で緩やかに反応を行うことが
でき、反応終了後は該陽イオン交換樹脂を系外から除去
するだけでアルカリ等の中和剤を使用することなく反応
が停止し、しかも、除去された陽イオン交換樹脂は特別
な処理なしで再利用することができること、それ故、こ
の方法が一分子中にケイ素原子を2〜5個有するアルコ
キシシロキサンの工業的に有利な製造方法であることを
見い出し、本発明をなすに至ったものである。
【0009】従って、本発明は、一分子中にケイ素原子
を2〜5個有するアルコキシシロキサンを製造する(但
し、当該アルコキシシロキサンを、陽イオン交換樹脂の
存在下でアルコキシ基の1.0倍モル以上の水を添加し
て加水分解を行うことによりシラノール基を有する低分
子量のオルガノシロキサンを得るために製造する場合を
除く)方法であって、上記式(1)で示されるアルコキ
シシランを、該アルコキシシラン100重量部に対して
0.01〜1重量部の量の陽イオン交換樹脂の存在下で
上記アルキコキシシランのアルコキシ基のモル量に対し
て1.0倍モル未満の水と攪拌して反応させた後、前記
陽イオン交換樹脂を除去することを特徴とする一分子中
にケイ素原子を2〜5個有するアルコキシシロキサンの
製造方法を提供する。
【0010】以下、本発明につき更に詳しく説明する
と、本発明の一分子中にケイ素原子を2〜5個有するア
ルコキシシロキサンの製造方法は、下記一般式(1)で
示されるアルコキシシランに対し、上記アルコキシシラ
ン中のアルコキシ基のモル量に対して1.0倍モル未満
の化学量論的に少ない量の水を混合し、陽イオン交換樹
脂の存在下で加水分解を行うものである。
【0011】 R1 mSi(O 2n …(1) (式中、R1は置換又は非置換の一価炭化水素基、R2
炭素数1〜4のアルキル基を示す。mは0〜3の整数、
nは1〜4の整数でm+nは4である。) ここで、式(1)中、R1は互いに同一又は異種の置換
又は非置換の好ましくは炭素原子数1〜8の一価炭化水
素基であり、具体的には、メチル基,プロピル基,ブチ
ル基,ペンチル基,ヘキシル基,オクチル基,デシル
基,ドデシル基等のアルキル基、ビニル基等のアルケニ
ル基、フェニル基,トリル基等のアリール基、β−フェ
ニルエチル基等のアラルキル基等や、これらの炭化水素
基中の水素原子の一部又は全部がハロゲン原子や、シア
ノ基などで置換された基、例えば、3,3,3−トリフ
ルオロプロピル基やシアノエチル基等が挙げられる。こ
れらの中では、メチル基、ビニル基、フェニル基等が好
適である。
【0012】R2は互いに同一又は異種の炭素数1〜4
の低級アルキル基を示し、具体的には、メチル基,エチ
ル基,プロピル基,ブチル基等であり、この中でもメチ
ル基、エチル基が好ましい。なお、種類の異なるアルキ
ル基が一分子中に存在していても良い。
【0013】このようなアルコキシシランとしては、例
えば、ジメトキシジメチルシラン、ジエトキシジメチル
シラン、ジメトキシジエチルシラン、ジメトキシメチル
ビニルシラン、ジメトキシジフェニルシラン、ジメトキ
シメチルフェニルシラン、トリメトキシメチルシラン、
トリメトキシビニルシラン、トリメトキシフェニルシラ
ン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン等を
挙げることができるが、(1)式においてm=2、n=
2であるジアルコキシジアルキルシランが好ましく、特
にジメトキシジメチルシランが好ましい。
【0014】なお、上述したアルコキシシランは1種を
単独で又は2種以上を混合して使用することができる
が、2種以上を混合使用する場合、各々の加水分解速度
が異なるために均一に反応しない場合があるので注意が
必要である。
【0015】また、通常、アルコキシシランは対応する
クロロシランから合成されるため、その中にはクロロシ
ランが多く存在する。このクロロシランは水と速やかに
反応して塩酸を生成し、反応系が酸性になるためシラノ
ールの縮合が起こるおそれがあるので、クロロシランの
含有量の少ないアルコキシシランを用いることが好まし
く、塩素分が100ppm以下、より好ましくは50p
pm以下のものを使用することが推奨される。アルコキ
シシランの塩素量は公知の方法、例えばアルコキシシラ
ンにプロピレンオキサイドやナトリウムメトキサイド等
を添加、撹拌し、蒸留することにより、容易に減少させ
ることができる。
【0016】次に、水は加水分解させるための必須成分
であり、上記アルコキシシラン中のアルコキシ基のモル
量に対して1.0倍モル未満の水を混合することによっ
て、アルコキシ基の加水分解量を抑制するものであり、
好ましくは、0.1〜0.6倍モルを使用する。水の使
用量が上記アルコキシシランのアルコキシ基のモル量に
対して1.0倍モル以上あると、アルコキシ基の多くが
加水分解されて、長鎖のシロキサンになるため、目的物
質の収率を劣化させてしまう。また、水中に、Na,C
a,Mg等の他の陽イオンが存在すると、触媒の陽イオ
ン交換樹脂中のスルホニル基の水素イオンとイオン交換
反応を起こして系を酸性にし、目的物質を高収率で得る
ことができず、鎖長延長されたポリシロキサンや環状ポ
リシロキサンが多量に生成するおそれがある。従って、
使用する水は、上記陽イオンを予めイオン交換樹脂で除
去したイオン交換水やこれら陽イオンを含まない蒸留水
を用いることが好ましく、特に、イオン交換水を使用し
た場合には、電気伝導度が1010MΩ以上、好ましくは
1012MΩ以上、更に好ましくは1015MΩ以上の水を
使用することが推奨され、電気伝導度が1010MΩ未満
であると、陽イオン交換樹脂と水中に含まれているイオ
ンとがイオン交換反応を起こし、加水分解後の液中を酸
性にするおそれがある。
【0017】本発明では、加水分解時には触媒として陽
イオン交換樹脂を使用する。この陽イオン交換樹脂は、
系のpHを中性付近に保持しながら緩やかに反応を進め
るための必須成分であり、加水分解時に良好な触媒活性
が得られるので、目的とする一分子中にケイ素原子を2
〜5個有するアルコキシシロキサンを収率よく得ること
ができる。
【0018】この陽イオン交換樹脂としては、骨格がポ
リスチレン、ジビニルベンゼンの懸濁重合高分子体が好
ましい。陽イオン交換樹脂のタイプとしては、ゲル型と
マクロポーラス型に分かれるが、ゲル型は樹脂表面に空
孔を有しておらず、反応に関与する物質が樹脂内部に進
入しにくく、樹脂内部に存在する活性点が有効に利用さ
れない場合があり、一方、マクロポーラス型樹脂は樹脂
表面に空孔を有しており、反応に関与する物質が容易に
活性点まで到達できるので、マクロポーラス型が好まし
く、特に空孔体積が水銀注入法による測定で0.1ml
/g以上を示すマクロポーラス型陽イオン交換樹脂を好
適に使用することができる。また、樹脂に結合し、加水
分解の活性点となる酸性基としては、スルホン基、アク
リル基等を挙げることができ、H+型であることが好ま
しく、特に、スルホン基が好ましい。これらを満たすイ
オン交換樹脂の例としては、具体的には、アンバーリス
ト15(ローム・アンド・ハーズ社製)、ダイアイオン
PK−208H,PK−216,PK−228(以上三
菱化成製)、ピュロライトCT−175,CT−17
1,CT−169(以上ピュロライト社製)等を例示す
ることができ、特にピュロライトCT−175を好適に
使用することができる。
【0019】なお、上述した陽イオン交換樹脂の使用量
は特に制限されるものではなく、アルコキシシランと水
の量等によって適宜選択されるが、アルコキシシラン1
00重量部に対して0.0001〜30重量部、特に
0.01〜1重量部が好ましい。
【0020】なお、加水分解触媒であるイオン交換樹脂
はろ過等の方法により容易に反応混合物中より除去する
ことができる。本発明の1つの実施形態においてはイオ
ン交換樹脂として、スチレン、ジビニルベンゼン共重合
体が使用され、このベンゼン環にスルホニル基を導入し
たものが使用される。ベンゼン環にスルホニル基が化学
結合しているため、反応中これらのスルホニル基は反応
溶液に溶解せず、反応溶液は中性に保たれる。また、イ
オン交換樹脂をろ過により除去すれば、加水分解反応を
停止させることができる。従ってろ過後の反応混合物中
には酸性物質は含まれていない。
【0021】本発明の一分子中にケイ素原子を2〜5個
有するアルコキシシロキサンを得るには、上述したアル
コキシシラン、水、陽イオン交換樹脂を用いて処理する
もので、具体的には、陽イオン交換樹脂を充填カラムに
詰め、アルコキシシランと水とをダイナミックミキサー
等の混合機でよく攪拌し、流量を調節して連続的に供給
しながら加水分解する方法、アルコキシシランと水とを
よく攪拌し、この中へ陽イオン交換樹脂を添加混合して
加水分解した後、陽イオン交換樹脂をろ過して除去する
方法等を挙げることができる。
【0022】反応時間は用いたアルコキシシロキサン、
触媒量等により異なり、任意であるが、長すぎるとアル
コキシシロキサンのシロキサン結合の切断等が起こり、
好ましくない。このため100時間以内の反応時間が好
ましい。また逆に反応時間が短すぎた場合は、アルコキ
シシランの2量体、3量体等は得られず、部分的に加水
分解され、ヒドロキシ基、アルコキシ基が共存すること
になり、好ましくない。このため生成したヒドロキシル
基がアルコキシ基と脱アルコール反応し、ヒドロキシル
基含有量が十分低下するまで反応させる必要がある。
【0023】また、反応温度についても任意であるが、
温度が高い場合においても、シロキサン結合の切断反応
が起こるため、反応温度としては80℃以下、特に50
℃以下での実施が好ましい。
【0024】本発明の方法によれば、アルコキシシロキ
サンと水の存在下でイオン交換樹脂により加水分解を行
うため、加水分解初期では、液相はアルコキシシラン相
と水相に分離している。加水分解が進行すると共に水が
消費され、メタノールが生成して液相は均一となる。ま
た、イオン交換樹脂は固体であって、溶液中に溶け出さ
ず、反応は固体表面で行われる。このため反応は十分に
撹拌混合しながら行われる必要があり、この撹拌混合が
十分に行われない場合には、反応が均一に進行しない可
能性がある。以上のように加水分解反応は無溶媒で行う
ことができるが、必要に応じ、アセトン、メタノール、
テトラヒドロフラン等の溶媒を用いて反応を行っても差
し支えない。
【0025】反応終了後、イオン交換樹脂はろ過等の操
作により容易に系内から取り除くことができる。このイ
オン交換樹脂を取り除く操作をすることにより、加水分
解反応は停止する。また酸性物質が反応混合物中に溶解
しないため、アルカリ等の中和剤を添加し中和する必要
はなく、これらの操作は不要である。
【0026】なお、この操作により分離したイオン交換
樹脂は、特別な再生等の操作をすることなく、更に加水
分解触媒として使用することが可能である。
【0027】触媒を除去した後、次いで反応混合物はス
トリッピングされ、反応により生成したアルコール及び
残留する水等の揮発性成分が除去される。ストリッピン
グの圧力及び温度は任意であるが、所望のアルコキシシ
ロキサンがストリッピングされない条件で実施される。
【0028】また、特定の鎖長のアルコキシシロキサン
が必要な場合は、生成するアルコール、残留する水等の
揮発分を除去した後、得られたアルコキシシラン、シロ
キサンの混合物を蒸留することにより容易に分離可能で
ある。
【0029】本発明によれば、上記方法により、一分子
中にケイ素原子を2〜5個有するアルコキシシロキサ
ン、即ち、下記平均組成式で示されるアルコキシシロキ
サンを有利に得ることができるものであり、 R1 p(R2O)qSiO{4-(p+q)}/2 (式中、R1,R2は(1)式と同じであり、Siは2〜
5個、p,qは0.2≦p≦2.2、0<q≦3、ただ
し2≦p+q<4を満たす数である。)より具体的には
下記のものを例示することができる。
【0030】
【化1】 これらの中では下記のものが特に好ましい。
【0031】
【化2】
【0032】
【実施例】以下、実施例と比較例とを示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるも
のではない。なお、陽イオン交換樹脂は、ピュロライト
社製、CT−175(水銀注入法による空孔体積が0.
49ml/g)を使用した。また、下記例において、%
は重量%を示す。
【0033】[実施例1]攪拌子、温度計を備え、N2
置換した50mlのフラスコに、ジメチルジメトキシシ
ラン(含有塩素分10ppm)を100g(0.832
mol)入れ、これに電気伝導度1015MΩのイオン交
換水を8.9g(0.445mol)加え、更に陽イオ
ン交換樹脂0.093gを添加後、20℃で280分間
攪拌した。
【0034】陽イオン交換樹脂をろ過し、得られた加水
分解生成物から50℃、5mmHgの条件下で副生する
メタノール、水等を除去したところ、無色透明液体が得
られた。この無色透明液体をガスクロマトグラフィーに
より分析したところ、 ジメトキシジメチルシラン 11.1% 1,3−ジメトキシテトラメチルジシロキサン 50.0% 1,5−ジメトキシへキサメチルトリシロキサン 25.1% 1,7−ジメトキシオクタメチルテトラシロキサン 6.1% 1,9−ジメトキシデカメチルペンタシロキサン 1.7% が含まれていた。
【0035】更に、得られたアルコキシシラン、シロキ
サン混合物を蒸留することにより、純度98.5%の
1,3−ジヒドロキシテトラメチルジシロキサンが3
2.8g得られた(収率40.6%)。
【0036】[実施例2]温度計、攪拌子を備え、N2
置換した50mlのフラスコに、ジエトキシジメチルシ
ラン(含有塩素分10ppm)を10.0g(0.05
14mol)入れ、これに電気伝導度1015MΩのイオ
ン交換水を0.89g(0.0445mol)加え、更
に陽イオン交換樹脂0.050gを添加後、20℃で2
80分間攪拌した。
【0037】陽イオン交換樹脂をろ過して除去し、20
℃、5mmHgの条件下で副生するメタノール、水等を
除去したところ、無色透明液体が得られた。この無色透
明液体をガスクロマトグラフィーにより分析したとこ
ろ、 ジエトキシジメチルシラン 8.7% 1,3−ジエトキシテトラメチルジシロキサン 51.2% 1,5−ジエトキシへキサメチルトリシロキサン 23.1% 1,7−ジエトキシオクタメチルテトラシロキサン 4.9% 1,9−ジエトキシデカメチルペンタシロキサン 1.5% が含まれていた。
【0038】[実施例3]攪拌子・温度計を備え、N2
置換した50mlのフラスコに、ジメトキシメチルビニ
ルシラン(含有塩素分15ppm)を20.0g(0.
756mol)入れ、これに電気伝導度1015MΩのイ
オン交換水を1.62g(0.090mol)加え、更
に陽イオン交換樹脂0.050gを添加後、20℃で2
80分間攪拌した。
【0039】陽イオン交換樹脂をろ過して除去し、20
℃、5mmHgの条件下で副生するメタノール、水等を
除去したところ、無色透明液体が得られた。この無色透
明液体をガスクロマトグラフィーにより分析したとこ
ろ、 ジメトキシジメチルシラン 8.1% 1,3−ジメトキシ−1,3−ジビニルジメチルジシロキサン 45.9% 1,5−ジメトキシ−1,3,5−トリビニルトリメチルトリシロキサン 28.8% 1,7−ジメトキシ−1,3,5,7−テトラビニルテトラメチルテトラシロキ サン 7.9% 1,9−ジメトキシ−1,3,5,7,9−ペンタビニルペンタメチルペンタシ ロキサン 2.9% が含まれていた。
【0040】[実施例4]攪拌子・温度計を備え、N2
置換した50mlのフラスコに、トリメトキシビニルメ
チルシラン(含有塩素分15ppm)を10.0g
(0.458mol)入れ、これに電気伝導度1015
Ωのイオン交換水を1.8g(0.10mol)加え、
更に陽イオン交換樹脂0.030gを添加後、20℃で
80分間攪拌した。
【0041】陽イオン交換樹脂をろ過して除去し、20
℃、5mmHgの条件下で副生するメタノール、水等を
除去したところ、無色透明液体が得られた。この無色透
明液体をガスクロマトグラフィーにより分析したとこ
ろ、 トリメトキシメチルシラン 6.2% 1,1,3,3−テトラメトキシトリメチルトリシロキサン 7.6% 1,1,3,5,5−ペンタメトキシトリメチルトリシロキサン 43.5% 1,1,3,5,7,7−へキサメトキシテトラメチルテトラシロキサン 25.6% 1,1,3,5,7,9,9−ヘプタメトキシペンタメチルペンタシロキサン 9.3% が含まれていた。
【0042】[実施例5]温度計、攪拌子を備え、N2
置換した50mlのフラスコに、テトラメトキシシラン
(含有塩素分15ppm)を10.0g(0.0458
mol)入れ、これに電気伝導度1015MΩのイオン交
換水を1.8g(0.10mol)加え、更に陽イオン
交換樹脂0.030gを添加後、20℃で80分間攪拌
した。
【0043】陽イオン交換樹脂をろ過して除去し、20
℃、5mmHgの条件下で副生するメタノール、水等を
除去したところ、無色透明液体が得られた。この無色透
明液体をガスクロマトグラフィーにより分析したとこ
ろ、 テトラメトキシシラン 12.3% へキサメトキシジシロキサン 48.6% オクタメトキシジシロキサン 21.3% デカメトキシテトラシロキサン 8.2% が含まれていた。
【0044】[比較例]使用した水の量を16.0gと
した以外は実施例1と同様の方法で、無色透明液体を得
た。この無色透明液体をガスクロマトグラフィーにより
分析したところ、 ジヒドロキシジメチルシラン 5.4% 1,3−ジヒドロキシテトラメチルジシロキサン 20.1% 1,5−ジヒドロキシへキサメチルトリシロキサン 30.3% 1,7−ジヒドロキシオクタメチルテトラシロキサン 15.1% ヒドロキシメチルジメチルシラン 1.4% 1−ヒドロキシ−3−メトキシテトラメチルジシロキサン 4.9% 1−ヒドロキシ−5−メトキシへキサメチルトリシロキサン 5.5% 1−ヒドロキシ−7−メトキシオクタメチルテトラシロキサン 1.7% が含まれていた。
【0045】アルコキシ基の多くが加水分解され、目的
のジアルコキシシランはほとんど含まれていなかった。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、アルコキシシランから
簡便な方法で一分子中にケイ素原子を2〜5個有するア
ルコキシシロキサンを得ることができる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−113649(JP,A) 特開 平10−176141(JP,A) 特開 平10−292048(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07F 7/18 B01J 39/00 C07B 61/00 300

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一分子中にケイ素原子を2〜5個有する
    アルコキシシロキサンを製造する(但し、当該アルコキ
    シシロキサンを、陽イオン交換樹脂の存在下でアルコキ
    シ基の1.0倍モル以上の水を添加して加水分解を行う
    ことによりシラノール基を有する低分子量のオルガノシ
    ロキサンを得るために製造する場合を除く)方法であっ
    て、下記一般式(1) R1 mSi(OR2n …(1) (式中、R1は置換又は非置換の一価炭化水素基、R2
    炭素数1〜4のアルキル基を示す。mは0〜3の整数、
    nは1〜4の整数でm+nは4である。)で示されるア
    ルコキシシランを、該アルコキシシラン100重量部に
    対して0.01〜1重量部の量の陽イオン交換樹脂の存
    在下で上記アルキコキシシランのアルコキシ基のモル量
    に対して1.0倍モル未満の水と攪拌して反応させた
    後、前記陽イオン交換樹脂を除去することを特徴とする
    一分子中にケイ素原子を2〜5個有するアルコキシシロ
    キサンの製造方法。
  2. 【請求項2】 陽イオン交換樹脂がマクロポーラス型陽
    イオン交換樹脂であり、樹脂の空孔体積が水銀注入法に
    よる測定で0.1ml/g以上である請求項1記載の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 アルコキシシラン中に残存する塩素分が
    100ppm以下である請求項1又は2記載の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 水が電気伝導度1010MΩ以上のイオン
    交換水又は蒸留水である請求項1乃至3のいずれか1項
    記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 アルコキシシランが、ジアルキルジアル
    コキシシランである請求項1乃至4のいずれか1項記載
    の製造方法。
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