JP4188436B2 - 高純度の枝分かれフェニルシロキサン液体 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は液体を含有する高純度の枝分かれしたフェニルシルセスキオキサンおよびそれらの調製方法に関する。より詳細に本発明は実質的に不純物を含まない中性の枝分かれフェニルシルセスキオキサン液体に関する。
【0002】
本発明の明細書を通じて使用されるように、略語Meは「メチル」を、そしてPhは「フェニル」をそれぞれ示す。
【0003】
【発明の背景】
高い屈折率を有するフェニル含有シリコーンポリマーは或る種のジメチルシロキサン様の性質、有機適合性および強力な媒質に対する化学的安定性を有することが知られて来た。フェニルシルセスキオキサン液体は、化学反応を全く起こさず、化粧品配合物に配合して乳化することなくシリコーンの利点を提供する。この種の使用の例はBrone他の米国特許第5,039,518号中に記載されている。
【0004】
同様に、ドイツ国特許第1,046,049号は、激しく攪拌しながらトリメチルクロロシランとフェニルトリクロロシランとの混合物に計算量の水を添加することによって枝分かれフェニルシロキサンを製造する方法を開示した。この反応の後半部の間中、塩化水素ガスが発生し、そして反応混合物は室温以下となった(吸熱)。炭酸ナトリウムによる中和、塩類の濾過および減圧蒸留の後、合計収量80.5%で4種類の生成物が同定された。これらの生成物はトリス(トリメチルシロキシ)フェニルシラン33.8%、テトラキス(トリメチルシロキシ)−1,3−ジフェニルジシロキサン27.5%、ペンタキス(トリメチルシロキシ)−1,3,5−トリフェニルトリシロキサン6.7%およびヘキサキス(トリメチルシロキシ)−1,3,5,7−テトラフェニルテトラシロキサン12.5%であった。上記のデータを用いて行った計算は、この全生成物混合物がMe3Si/PhSi比2.22を有することを示しており、これは収量(19.5%)の計数されていない主要部分が加水分解反応の間に環境に対して失われるMe3Si種であるこことを示唆している。
【0005】
Cosmetics, Toiletries and Fragrances Association (CTFA)によって、彼らのInternational Cosmetic Dictionaryの第6版、Volume 1、第757頁(1995年)には化学組成物フェニルトリメチコーン(phenyltrimethicone)が化学式Me3SiO−(Me3SiOPhSiO)n−SiMe3を説明するために用いられている。この化学物質の供給業者には、それらに限定される訳ではないが、Dow Corning CorporationおよびGeneral Electric Companyがある。Dow Corning 556化粧品グレードのシリコーン液体についての製品データシート(Form 22-24-242D-85)において、製品の化学式はMe3 SiO−(Me3SiOPhSiO)n−SiMe3として示されている。
【0006】
これら2種類の市販材料の試料についての分析はケイ素上のメトキシ基の存在を示した。これらメトキシ基の存在は、これら生成物の合成に際してメトキシシランあるいはメタノールまたはこれら両者が包含されていたことを示唆している。更に、ケイ素上のメトキシ基の存在は、Si−OMe基の加水分解に起因する水との接触によって通常メタノールの生成をもたらすものである。これらのメトキシまたはアルコキシ基の存在は、潜在的な化学的不安定性の見地ならびにパーソナルケア製品産業における最終用途の両見地から望ましくない。
【0007】
枝分かれフェニルシルセスキオキサン液体中において回避することを要するその他の不純物はシラノール官能価およびクロロシランを伴う化合物である。シラノール官能価を備える化合物の存在は安定性の観点から有害である、すなわち、それらは粘度のドリフトおよび外観的に曇りを感じさせ、貯蔵寿命に劣ることである。クロロシランは望ましくない、それはそれらが中性ではないからである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従って、もし中性のフェニルシルセスキオキサン液体であって、高い屈折率を有するものが、実質的に検出可能なシラノール(SiOH)、実質的に検出可能なアルコキシシラン(SiOR、式中Rは一価の炭化水素置換基である。)、実質的に検出可能なクロロシランを含まずに、また更に遊離の有機および無機化合物が実質的に存在することなく調製出来れば、それは当該技術の現状における顕著な進歩を構成することになる。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は一般式Me3SiO−(Me3SiOPhSiO)x−SiMe3 (式中Meはメチル、Phはフェニル、そしてxは1乃至約6である。)で示される高純度の枝分かれフェニルシルセスキオキサン液体であって、実質的にアルコキシシラン類、クロロシラン類、シラノール官能価および遊離の有機および無機化合物を実質的に含まないものを提供する。本発明はまた、高純度の枝分かれフェニルシルセスキオキサン液体を製造する方法を提供し、該方法は(i)純トリメチルクロロシランおよび純フェニルトリクロロシランの混合物を、25重量%を超えない塩化水素酸の水性層内で温度90℃までにおいて、十分な水で加水分解してシリコーン反応中間体の反応混合物を生成する工程と、(ii)該水性層から残留酸を洗浄する工程と、(iii)シリコーン反応中間体から水を共沸的に除去する工程と、(iv)該シリコーン反応中間体内のシラノール基を、少なくとも計算量のヘキサメチルジシロキサンおよび酸触媒の存在下でトリメチルシリル化する工程とを含んで成ることを特徴とする。
【0010】
本発明は一般式:
Me3SiO−(Me3SiOPhSiO)x−SiMe3
(式中Meはメチル、Phはフェニル、そしてxは1乃至約6である。)で示される新規な枝分かれフェニルシルセスキオキサン液体を提供し、この液体はそれが実質的に、そして好ましくは完全に、検出可能量のシラノール、アルコキシシラン、クロロシランならびにその他の有機および無機不純物を含まないことによって特徴づけられている。本発明の高純度枝分かれフェニルシルセスキオキサン液体は新規な2工程法によって調製可能である。第一工程において、約5:1乃至約1:1に及ぶ範囲のモル比におけるトリメチルクロロシランおよびフェニルトリクロロシランの混合物を計算過剰量の蒸留水であって、25重量%を超えない、好ましくは18重量%未満の塩化水素酸の水性層を生成する蒸留水によって加水分解する。トリメチルクロロシランおよびフェニルトリクロロシラン反応体は市販されており、あるいは当業者に知られた方法によって製造することが可能である。好ましい実施態様において、本発明の方法では実質的に純粋乃至完全に純粋な反応体が用いられる。
【0011】
本発明方法の第一工程の共加水分解(co-hydrolysis)は約周囲温度乃至約90℃、好ましくは約周囲温度乃至約80℃、そしてより好ましくは約周囲温度乃至約60℃の温度範囲で行えばよい。反応器はまた、好ましくは冷水凝縮器であって、トリメチルクロロシランを含むが、これに限定されるものではない、あらゆる揮発性シラン種の損失を阻止し得るものを備えることにする。共加水分解反応が完了した後、酸層はシリコーン層から分離される。このシリコーン層は、当業者に知られたいずれかの方法によって洗浄されて残留酸を解放する。次いで、シリコーン層は100℃に加熱され、この時点で水およびヘキサメチルジシロキサンが共揮発する。次いで、遊離水をシリコーン層から共沸的に除去する。実質的に全ての遊離水が除去された後、揮発したヘキサメチルジシロキサンをシリコーン層に復帰させる。
【0012】
本方法のこの段階において、シリコーン層の化学組成物は下記の一般式:
Me3SiO−(Me3SiOPhSiO)x(HOPhSiO)ySiMe3 (式中Meはメチル、Phはフェニル、xは1乃至約6であり、そしてyは0乃至6である。)で示すことが出来る。これは、xおよびyの両者が0である種、すなわち式Me3SiOSiMe3またはヘキサメチルジシロキサンであって、トリメチルクロロシランおよびフェニルトリクロロシランの共加水分解に対してトリメチルクロロシランの単独加水分解の結果、存在するものの種である。ヘキサメチルジシロキサンは本発明方法の第二工程のために必要な反応体である。
【0013】
本発明方法の第二工程中、周囲温度においてシリコーン層は酸性触媒、たとえば0.1重量%のトリフルオロメタンスルホン酸によって触媒される。本発明において使用が意図される他の触媒はあらゆる塩素非含有酸、たとえば硫酸および硝酸である。
【0014】
次に、シリコーン層は攪拌され、そして約50℃までの温度で十分な時間加熱されて、全ての残留SiOH(シラノール)基をSiOSiMe3 基で置換する。この反応の完了は、当業者に周知のように、ガス層クロマトグラフィーによって容易に確認出来る。反応の完了後、酸触媒を塩で中和し、そしてその塩を反応混合物から濾過する。各種の塩類を用いて酸触媒を中和し、かつ濾過することが出来る。本発明の実施に際して有用な塩類の代表例は硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸水素カルシウム等である。次に、残りのシリコーン物質をストリップして全ての残留ヘキサメチルジシロキサンを除去し、液体を含有する高純度の枝分かれフェニルシルセスキオキサンを提供する。
【0015】
トリメチルクロロシラン対フェニルトリクロロシランのモル比を変化させることによって約1.4400(25℃)未満から約1.4900(25℃)の範囲に及ぶ屈折率、これに対応する約5.0cs(25℃)乃至約500cs(25℃)以上の範囲に及ぶ粘度を有する広範囲の枝分かれトリメチルシリル化フェニルシルセスキオキサン液体を本発明に従って製造することが可能である。
【0016】
特に好ましい実施態様において、本発明の第二工程のストリッピング工程において除去された残留ヘキサメチルジシロキサンを最初の反応混合物にリサイクルしてもよい。この種の実施態様では、リサイクルされたヘキサメチルジシロキサンの量によって最初の反応混合物中のトリメチルクロロシランの量が減少され、それに応じて加水分解と酸層中の塩化水素酸を一定に保持するために必要とされる蒸留水の量も減少する。この手法において、本発明は更に、オルガノシリコン化学物質に関して本質的に無廃棄物法(zero waste process)である方法を提供する。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下の実施例は本発明を例示する。それらは、如何なる意味でも特許請求の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
【0018】
【実施例】
<実施例 1>
純粋トリメチルクロロシラン325.5g(3.0モル)および純粋フェニルトリクロロシラン211.5g(1.0モル)の混合物を添加用漏斗から、機械的撹拌機および羽根ならびに温度計および冷水凝縮器を備え、かつ蒸留水1051g(58.4モル)を収容する2リットルの三ッ口丸底フラスコに攪拌しながら緩慢に添加した。添加の速度は反応混合物の温度が60℃を超えないように制御した。添加が完了した後、フラスコの内容物を40℃に冷却せしめた。下部水性層をフラスコから除去し、1000gの蒸留水を導入し、そして急速に攪拌し、次いで上部のシリコーン層と混合してその酸含有量を減少させた。撹拌機を停止し、そして2層を分離させ、それから下部酸層を再び除去した。この水洗操作は上層のpHが6を超えるまで3回以上反復した。シリコーン層を100℃に加熱してヘキサメチルジシロキサンと水を共蒸留させた。この方法において、水がもはや生成されなくなるまでシリコーン液体から共沸的に水を除去した。ヘキサメチルジシロキサンはフラスコに復帰させた。純粋トリフルオロメタンスルホン酸6滴をシリコーン層に添加した。この混合物を24時間室温で攪拌した。攪拌を続けながら、無水硫酸マグネシウム10gをフラスコに添加した。更に1時間の攪拌後、シリコーン層を濾過した。生成物混合物は370g(理論99.5%)の重量を示した。この混合物のNMR分析はMe3Si/PhSi比が3.0であることを示した。シリコーン層は室温における真空下でストリップされた。この工程でヘキサメチルジシロキサン56g(15重量%)が除去された。残りの生成物は314g(収率84%)の重量を示し、かつ未較正のGC分析によればトリス(トリメチルシロキシ)フェニルシラン53%、テトラキス(トリメチルシロキシ)−1,3−ジフェニルジシロキサン27%および高級オリゴマー20%から構成されていた。この生成物は屈折率1.4550(25℃)および粘度12.6cs(25℃)を有しており、そして中性、無色および無臭であった。
【0019】
<実施例 2>
純粋トリメチルクロロシラン434.0g(4.0モル)およびフェニルトリクロロシラン211.5g(1.0モル)の混合物を添加用漏斗から、機械的撹拌機および羽根ならびに温度計および冷水凝縮器を備え、かつ蒸留水1227g(68.2モル)を収容する3リットルの三ッ口丸底フラスコに攪拌しながら緩慢に添加した。添加の速度は反応混合物の温度が60℃を超えないように制御した。添加が完了した後、フラスコの内容物を40℃に冷却せしめた。下部水性酸層をフラスコから除去し、1200gの蒸留水を導入し、そして急速に攪拌し、次いで上部のシリコーン層と混合してその酸含有量を減少させた。撹拌機を停止し、そして2層を分離させ、それから下部酸層を再び除去した。この水洗操作は上層のpHが6を超えるまで3回以上反復した。シリコーン層を100℃に加熱してヘキサメチルジシロキサンと水を共蒸留させた。この方法において、水がもはや生成されなくなるまでシリコーン液体から共沸的に水を除去した。ヘキサメチルジシロキサンはフラスコに復帰させた。純粋トリフルオロメタンスルホン酸6滴をシリコーン層に添加した。この混合物を18時間室温で攪拌した。攪拌を続けながら、無水硫酸マグネシウム10gをフラスコに添加した。更に1時間の攪拌後、シリコーン層を濾過した。生成物混合物は445g(理論98%)の重量を示した。この混合物のNMR分析はMe3 Si/PhSi比が4.0であることを示した。シリコーン層は室温における真空下でストリップされた。この工程でヘキサメチルジシロキサン95g(21.0重量%)が除去された。残りの生成物は350g(収率77%)の重量を示し、かつ未較正のGC分析によればトリス(トリメチルシロキシ)フェニルシラン60%、テトラキス(トリメチルシロキシ)−1,3−ジフェニルジシロキサン18%および高級オリゴマー22%から構成されていた。この生成物は屈折率1.4530(25℃)および粘度9.6cs(25℃)を有し、そして中性、無色および無臭であった。
【0020】
<実施例 3>
純粋トリメチルクロロシラン108.5g(1.0モル)およびフェニルトリクロロシラン211.5g(1.0モル)の混合物を添加用漏斗から、機械的撹拌機および羽根ならびに温度計および冷水凝縮器を備え、かつ蒸留水701g(39.0モル)を収容する2リットルの三ッ口丸底フラスコに攪拌しながら緩慢に添加した。添加の速度は反応混合物の温度が60℃を超えないように制御した。添加が完了した後、フラスコの内容物を40℃に冷却せしめた。下部水性酸層をフラスコから除去し、700gの蒸留水を導入し、そして急速に攪拌し、次いで上部のシリコーン層と混合してその酸含有量を減少させた。撹拌機を停止し、そして2層を分離させ、それから下部酸層を再び除去した。この水洗操作は上層のpHが6を超えるまで3回以上反復した。シリコーン層を100℃に加熱してヘキサメチルジシロキサンと水を共蒸留させた。この方法において、水がもはや生成されなくなるまでシリコーン液体から共沸的に水を除去した。ヘキサメチルジシロキサンはフラスコに復帰させた。純粋トリフルオロメタンスルホン酸6滴をシリコーン層に添加した。この混合物を24時間室温で攪拌した。攪拌を続けながら、無水硫酸マグネシウム10gをフラスコに添加した。更に1時間の攪拌後、シリコーン層を濾過した。生成物混合物は206g(理論98%)の重量を示した。この混合物のNMR分析はMe3 Si/PhSi比が1.0であることを示した。シリコーン層は室温における真空下でストリップされた。この工程でヘキサメチルジシロキサン10g(5.0重量%)が除去された。残りの生成物は195g(収率93%)の重量を示し、かつ未較正のGC分析によればトリス(トリメチルシロキシ)フェニルシラン32%、テトラキス(トリメチルシロキシ)−1,3−ジフェニルジシロキサン22%および高級オリゴマー46%から構成されていた。この生成物は屈折率1.4929(25℃)および粘度530cs(25℃)を有し、そして中性、無色および無臭であった。
【0021】
<実施例 4>
純粋トリメチルクロロシラン217.0g(2.0モル)、ヘキサメチルジシロキサン81.0g(0.5モル)およびフェニルトリクロロシラン211.5g(1.0モル)の混合物を添加用漏斗から、機械的撹拌機および羽根ならびに温度計および冷水凝縮器を備え、かつ蒸留水877g(48.7モル)を収容する2リットルの三ッ口丸底フラスコに攪拌しながら緩慢に添加した。添加の速度は反応混合物の温度が60℃を超えないように制御した。添加が完了した後、フラスコの内容物を40℃に冷却せしめた。下部水性酸層をフラスコから除去し、900gの蒸留水を導入し、そして急速に攪拌し、次いで上部のシリコーン層と混合してその酸含有量を減少させた。撹拌機を停止し、そして2層を分離させ、それから下部酸層を再び除去した。この水洗操作は上層のpHが6を超えるまで3回以上反復した。シリコーン層を100℃に加熱してヘキサメチルジシロキサンと水を共蒸留させた。この方法において、水がもはや生成されなくなるまでシリコーン液体から共沸的に水を除去した。ヘキサメチルジシロキサンはフラスコに復帰させた。純粋トリフルオロメタンスルホン酸6滴をシリコーン層に添加した。この混合物を24時間室温で攪拌した。攪拌を続けながら、無水硫酸マグネシウム10gをフラスコに添加した。更に1時間の攪拌後、シリコーン層を濾過した。生成物混合物は365g(理論98%)の重量を示した。この混合物のNMR分析はMe3Si/PhSi比が3.0であることを示した。シリコーン層は室温における真空下でストリップされた。この工程でヘキサメチルジシロキサン59g(16.0重量%)が除去された。残りの生成物は306g(収率82%)の重量を示し、かつ未較正のGC分析によればトリス(トリメチルシロキシ)フェニルシラン52%、テトラキス(トリメチルシロキシ)−1,3−ジフェニルジシロキサン28%および高級オリゴマー20%から構成されていた。この生成物は屈折率1.4555(25℃)および粘度12.7cs(25℃)を有し、そして中性、無色および無臭であった。
【0022】
<実施例 5>
実施例2の生成物の試料300gを真空下で蒸留して、99.8%以上の純粋トリス(トリメチルシロキシ)フェニルシラン(毛管GC分析による)であって、沸点100℃(1mm)、屈折率1.4371(25℃)および粘度5.0cs(25℃)のもの175gを得た。
【0023】
<比較例 1>
純粋トリメチルクロロシラン325.5g(3.0モル)およびフェニルトリクロロシラン211.5g(1.0モル)の混合物を激しく攪拌しながら蒸留水108g(6.0モル−100%過剰)に添加した。最初、この反応は発熱反応であるが、塩化水素中で水性層が飽和状態になった時点で、この反応は塩化水素ガスの生成を伴う吸熱反応となる。発生する塩化水素ガスはトリメチルクロロシランを連行するが、これはガス流を氷水浴中に急冷すれば容易に観察される。それは2層を形成するからである。この反応のシリコーン生成物のNMR分析はMe3Si/PhSi比が2.25であることを示し、これは反応器に供給された当初トリメチルクロロシランの25%が塩化水素ガスによる連行に起因して喪失したことを示している。
【0024】
<比較例 2>
純粋トリメチルクロロシラン325.5g(3.0モル)およびフェニルトリクロロシラン211.5g(1.0モル)の混合物を添加用漏斗から、機械的撹拌機および羽根ならびに温度計および冷水凝縮器を備え、かつ蒸留水1270g(70.6モル)を収容する3リットルの三ッ口丸底フラスコに攪拌しながら緩慢に添加した。添加の速度は反応混合物の温度が60℃を超えないように制御した。添加が完了した後、フラスコの内容物を40℃に冷却せしめた。下部水性酸層をフラスコから除去し、1200gの蒸留水を導入し、そして急速に攪拌し、次いで上部のシリコーン層と混合してその酸含有量を減少させた。撹拌機を停止し、そして2層を分離させ、それから下部酸層を再び除去した。この水洗操作は上層のpHが6を超えるまで3回以上反復した。シリコーン層を100℃に加熱してヘキサメチルジシロキサンと水を共蒸留させた。この方法において、水がもはや生成されなくなるまでシリコーン液体から共沸的に水を除去した。ヘキサメチルジシロキサンはフラスコに復帰させた。この時点でのGC分析は予想された生成物、すなわちヘキサメチルジシロキサン、トリス(トリメチルシロキシ)フェニルシラン、テトラキス(トリメチルシロキシ)−1,3−ジフェニルジシロキサン、ペンタキス(トリメチルシロキシ)−1,3,5−トリフェニルトリシロキサンおよび高級オリゴマーの存在を示した。しかしながら、更にそこには各フェニル含有シロキサンピークの直前に存在するより小さなピーク(主要ピークの25%まで)があった。GC/MS分析によれば、これらのピークはシラノール官能物質として同定され、この場合トリメチルシロキシ置換基が消失し、シラノール基によって置換されており、たとえばそれらはビス(トリメチルシロキシ)フェニルシラノール、1,3,3−トリス(トリメチルシロキシ)−1,3−ジフェニルジシロキサン−1−オルおよび1,1,5,5−テトラキス(トリメチルシロキシ)−1,3,5−トリフェニルトリシロキサン−3−オル(またはその異性体)である。
【0025】
上記詳細な記載に鑑みて、本発明の数多くの変形それら自体が当業者に対して示唆されるであろう。たとえば、トリメチルクロロシランとフェニルトリクロロシランとのモル比は1乃至6の範囲で変動してもよい。更に、トリフルオロメタンスルホン酸以外の酸触媒も使用可能である。この種のあらゆる明白な変形は本特許請求の範囲内にあることが十分に意図されている。上で参照された全ての特許、特許出願および刊行物は引用によって本明細書に含まれるものとする。

Claims (16)

  1. 一般式:MeSiO−(MeSiOPhSiO)−SiMe(式中Meはメチル、Phはフェニル、そしてxは1乃至約6である。)で示される高純度、中性、無色および無臭の枝分かれフェニルシルセスキオキサン液体であって、アルコキシシラン、クロロシラン、シラノール官能、ヘキサメチルジシロキサンならびに遊離の有機および/または無機化合物を実質的に含まないことを特徴とする高純度の枝分かれフェニルシルセスキオキサン液体。
  2. xが1乃至3の範囲に及んでいる請求項1記載の高純度の枝分かれフェニルシルセスキオキサン液体。
  3. xが1である請求項2記載の高純度の枝分かれフェニルシルセスキオキサン液体。
  4. 純度99.9%である請求項1記載の高純度の枝分かれフェニルシルセスキオキサン液体。
  5. 検出可能なアルコキシシラン、クロロシラン、シラノール官能、ヘキサメチルジシロキサン、遊離の有機物および遊離の無機物を含まない請求項1記載の高純度の枝分かれフェニルシルセスキオキサン液体。
  6. フェニルトリス(トリメチルシロキシ)シランから成るシリコーン液体。
  7. (a)(i)純粋トリメチルクロロシランおよび純粋フェニルトリクロロシランの混合物を、約25重量%未満の塩化水素酸の水性層を生成するに足る量において、蒸留水で加水分解し、加水分解反応混合物の温度を約90℃未満に維持して、シリコーン反応中間体を生成する工程と、(ii)シリコーン反応中間体からの残留酸を洗浄する工程と、(iii)洗浄したシリコーン反応中間体からの水を共沸的に除去して、乾燥シリコーン反応中間体を生成する工程と、(b)乾燥シリコーン反応中間体内のシラノール基を少なくとも計算量のヘキサメチルジシロキサンで酸触媒の存在下にトリメチルシリル化する工程とを含んで成ることを特徴とする一般式:MeSiO−(MeSiOPhSiO)−SiMe(式中Meはメチル、Phはフェニル、そしてxは1乃至約6である。)で示され、99.9%を超える純度を有し、更にアルコキシシラン、クロロシラン、シラノール官能、ヘキサメチルジシロキサンならびに遊離の有機化合物および遊離の無機化合物を実質的に含まない高純度の枝分かれフェニルシルセスキオキサン液体を製造する方法。
  8. 前記トリメチルシリル化工程が計算量の2倍過剰のヘキサメチルジシロキサンをもって行われる請求項7記載の方法。
  9. 前記加水分解工程が約60℃未満の温度で行われる請求項7記載の方法。
  10. 前記加水分解工程が、約15乃至約18重量%の塩化水素酸の水性層を生成するに足る量における蒸留水をもって行われる請求項7記載の方法。
  11. ヘキサメチルジシロキサンがトリメチルシリル化工程の始まりと終わりの両時点において存在する請求項7記載の方法。
  12. 前記酸触媒がトリフルオロメタンスルホン酸を含んで成る請求項7記載の方法。
  13. トリメチルシリル化反応完了後に前記酸触媒を中和し、かつその塩を濾過する請求項7記載の方法。
  14. トリメチルシリル化工程の終わりにおいて存在する過剰のヘキサメチルジシロキサンがストリッピングによって生成物から除去される請求項11記載の方法。
  15. 前記除去されたヘキサメチルジシロキサンが加水分解反応混合物にリサイクルされる請求項14記載の方法。
  16. 前記洗浄工程が遂行されて、pH少なくとも6を有するシリコーン反応中間体を提供する請求項11記載の方法。
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