JP3205792U - 木材熱圧縮装置の加熱ローラー - Google Patents
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Abstract
【課題】安価、小型であり、木材に対して均一な加熱を与えることができる木材熱圧縮装置の加熱ローラーを提供する。【解決手段】板状の木材を上下一対のローラーで挟み圧縮しながら加熱して繰り出す木材熱圧縮装置の前記一対のローラーのうちの一方を構成する加熱ローラーであって、加熱ローラー1が、木材に当接し熱伝動性や蓄熱性を有し前記圧縮で変形しない剛性を有する材質や厚みからなる肉厚パイプ10と、肉厚パイプの内周壁の略全面に密着するように張着されたバンドヒーター10と、肉厚パイプの一端側mから肉厚パイプ内に空気を注入させて肉厚パイプ内の内部滞留空気20を排出させる空気流動手段と、を備える。【選択図】図4
Description
本考案は、加熱と加圧により、スギ材等の柔らかい木材の表面に浮造り加工する木材熱圧縮装置の加熱ローラーに関する。
特許文献1には、木質材料の熱圧縮処理装置の加熱ローラーが記載され、前記加熱ローラーの構造として鋼材S30Cのパイプ状のロールの環状の部位に円周上で均等間隔に長尺状の長穴が穿孔され、その長穴に棒状の埋込式電熱ヒータを挿入した構造が開示されている。
特許文献1の発明は、棒状の埋込式電熱ヒータの外周面とパイプ状のロールの穿孔した長穴の内周壁面との密着性を高めるために、前記長穴の加工精度の穴交差としてJIS規格でH7の高精度が要求され、前記長尺状の長穴加工を深穴専用機で加工するために高加工コストになり、熱圧縮処理装置が極めて高価になるという問題があった。そのため従来の熱圧縮処理装置は大手企業には備えられているが小規模企業には普及困難という問題があった。
また、木材と接するパイプ状のロールの外周壁において、円周上に均等間隔で配設した6カ所の埋込式電熱ヒータである棒ヒータの直近部位と各埋込式電熱ヒータの棒ヒータ間の部位とでは、埋込式電熱ヒータの棒ヒータ部位近傍が温度が高く、各棒ヒータ間の部位は温度が低くなりやすいことから、木材の表面に与える温度に差が生じて狙いの浮造り加工ができにくく、木材の表面の硬度にバラツキが出やすいという問題があった。
また、加熱ローラーが、パイプ状のロールと、そのロールに穿孔した長穴に挿入した6カ所の埋込式電熱ヒータを備えるために重量的に重くなり、木質材料の熱圧縮処理装置の移動が容易にはできないという問題があった。
本考案はこうした問題に鑑み創案されたもので、従来の木材熱圧縮装置の構成要素で最も価格的に高い構成要素が加熱ローラーであり、浮造り加工の品質に最も影響を与えるのが加熱ローラーであるので、安価化、小型化、木材に対して均一な加熱を与えることができる加熱ローラーを提供することを課題とする。
請求項1に記載の木材熱圧縮装置50の加熱ローラー1は、板状の木材7を上下一対のローラー1、2aで挟み圧縮しながら加熱して繰り出す木材熱圧縮装置50の前記一対のローラー1、2aのうちの一方を構成する加熱ローラー1であって、前記加熱ローラー1が、前記木材7に当接し熱伝導性や蓄熱性を有し前記圧縮で変形しない剛性を有する材質や厚みからなる肉厚パイプ1aと、前記肉厚パイプ1aの内周壁の略全面に密着するように張着されたバンドヒーター10と、前記肉厚パイプ1aの一端側から前記肉厚パイプ1a内に空気を注入させて前記肉厚パイプ1a内の内部滞留空気20を排出させる空気流動手段40と、を備えたことを特徴とする。
請求項1に記載の木材熱圧縮装置50の加熱ローラー1は、肉厚パイプ1aの内周壁面の略全面に密着するようにバンドヒーター10を張着させた構造なので構造が極めて簡易であり細長状の超精密精度を要する穴加工を必要としないので製造コストを低コスト化でき、木材熱圧縮装置50の価格を大幅に安価化させることができる。例えば、従来の木材熱圧縮装置に比較して本発明の加熱ローラー1を備えた木材熱圧縮装置50は加熱ローラー1構造を極めて簡易構造にすることができ小型化が容易に可能となるので約1/5の価格を実現できるという効果を奏する。
また、本発明の加熱ローラー1を備えた木材熱圧縮装置50は小型化できることから軽量化でき、これにより例えば車輪を付けることにより容易に移動可能にすることができる。
さらに、肉厚パイプ1aの内周壁面の略全面にバンドヒーター10を張着させるので、肉厚パイプ1aの表面温度を全周に亘って均一化でき、これにより木材7の表面に与える温度がどの部位であっても均一化されるので木材7の浮造りに対して加熱の温度差による影響を抑制させることができる。
肉厚パイプ1aの外周壁面の温度が木材7の浮造りに適する温度150℃〜200℃を超えると浮造り品質上悪影響を及ぼすことから、前記肉厚パイプ1aの温度を温度センサー4で検知し制御装置により前記適温を維持することができる。
本考案である加熱ローラー1を備えた木材熱圧縮装置50について図1及び図2で説明する。木材熱圧縮装置50は、スギ材などの年輪のある木材で、爪で簡単に凹みができるほど柔らかく、物を落としたり、家具を動かしたりしたときに簡単にキズがついてしまう木材を、床材などの内装材として利用可能な表面が硬化した浮造り加工材とするために、圧縮及び加熱をかけて木材7から浮き出た油によりワックス効果を生み出し、かつ夏目を凹ませ冬目を浮き出させた浮造り加工を行う装置である。
したがって、木材熱圧縮装置50は、板状の木材7を上下に配置した一対のローラーである圧縮用ローラー2a及び加熱ローラー1で木材7を挟んで圧縮と加熱を同時にする装置である。加熱ローラー1に接触する木材7の面に浮造りが形成される。
木材熱圧縮装置50は、図1及び図2に示すように、加熱ローラー1は固定されており、昇降装置3で木材7の種類や厚みに応じて圧縮装置2(圧縮用ローラー2a)を降下させて案内ローラー8上に載置された木材7を加熱ローラー1及び圧縮装置2(圧縮用ローラー2a)により上下方向で挟んで圧縮する。圧縮装置2内に配設された圧縮コイルバネ2bにより約1000kgの圧縮荷重を木材7に負荷させることができる。また、加熱ローラー1及び圧縮装置2は、駆動源であるモーター装置9の回転を、チェーン6を介して加熱ローラー1のスプロケット16及び圧縮装置2のスプロケット2cに伝動し、加熱ローラー1及び圧縮装置2(圧縮用ローラー2a)の回転速度を同一にするとともに回転方向を逆にして木材7をS方向に向けて案内ローラー8上を送り出す。
加熱ローラー1は、板状の木材7を上下一対のローラー1、2aで挟み圧縮しながら加熱して繰り出す木材熱圧縮装置50の前記一対のローラー1、2aのうちの一方を構成する加熱ローラー1であって、前記加熱ローラー1が、前記木材7に当接し熱伝導性や蓄熱性を有し前記圧縮で変形しない剛性を有する材質や厚みからなる肉厚パイプ1aと、前記肉厚パイプ1aの内周壁の略全面に密着するように張着されたバンドヒーター10と、前記肉厚パイプ1aの一端側から前記肉厚パイプ1a内に空気を注入させて前記肉厚パイプ1a内の内部滞留空気20を排出させる空気流動手段40と、を備える。
肉厚パイプ1aは、例えばS30C等の鋼材のように加熱のエネルギー効率を高めるために熱伝導性や蓄熱性を有し木材を圧縮する圧縮力に耐える剛性を有するように材質や肉厚を考慮して設定する。肉厚パイプ1aは市販品の流用でよく、従来の加熱ローラーに実施されていた超精密加工を要する長穴加工を必要としない。
肉厚パイプ1aの両側には断熱パッキン11を介在させてフランジ12a、12bがボルト等の締結手段43で固設されている。前記断熱パッキン11は例えば耐熱温度が300℃のものを使用する。前記耐熱パッキン11により肉厚パイプ1aの熱がフランジ12a、12bに伝わるのを抑制している。前記フランジ12a、12bの温度は例えば前記肉厚パイプ1aの外周面の温度が200℃の場合に約80℃になる。そしてフランジ12a、12bは耐熱軸受13で回動可能に軸支されている。これにより、肉厚パイプ1aが回動自在となる。
前記フランジ12aの耐熱軸受13で軸支された先端側には、スプロケット16が配設され、前記スプロケット16は駆動源であるモーター装置9からチェーン6で伝動された回動力により回動され、これによって肉厚パイプ1aが回動する。
加熱ローラー1には、図2乃至図4に示すように、一端側であるm側からコンプレッサーなどの空気供給手段(図示なし)により送給された空気を、エア減圧弁5により減圧した空気を供給する。なお、ブロア等の送風機による供給でもよい。供給された空気をエアカプラ18や注入流路19aを通過させて肉厚パイプ1aの内部に注入し、その注入により滞留して加熱により高温になった内部滞留空気20を、排出流路19bを流動させて他端側であるn側から排出させる空気流動手段40が備えられ、加熱ローラー1の内部の過剰温度を防止することができる。エアカプラ18は、回動自在のフランジ12aとはベアリング17を介して回転することなく一定の取付姿勢を保持している。
肉厚パイプ1aの内周壁面には略全域にバンドヒーター10を張着させている。バンドヒーター10は、一般的に用いられているバンドヒーターの形態からなり、例えば可撓性を有する薄板状のステンレス鋼を含むバンドヒーターでもよい。前記張着手段30は薄板状のバンドヒーター10の両端間の隙間35を拡張するものであり、前記隙間35を拡げることによりバンドヒーター10の外周面を前記肉厚パイプ1aの内周壁面に張着させることにより密着性を高めることができる。
バンドヒーター10には内周壁面にヒーター配線15が接続され、前記ヒーター配線15は排気流路19b内を挿通されて前記フランジ12bの他端側(n側)までに配線され、他端側に設けられたスリップリング14を介して電源(図示なし)とつながっている。これにより、バンドヒーター10が回動していても外部の電源からの通電が可能になる。この通電により、バンドヒーター10が加熱され肉厚パイプ1aに熱伝導されて、この熱が木材7を加熱する。
また、バンドヒーター10に通電させることにより、肉厚パイプ1aを加熱し前記肉厚パイプ1aの外周面の温度を浮造りに適する温度に加熱する。そして適する温度を維持するように温度センサー4からの温度情報を受けて制御装置(図示なし)でバンドヒーター10への通電を制御する。
一方、バンドヒーター10に通電させることにより、肉厚パイプ1aを加熱し前記肉厚パイプ1aの内周面に囲まれた内部空間に滞留した内部滞留空気20の温度が上昇する。この内部滞留空気20の温度が過剰に上昇することを防止するために、前記空気流動手段40により加熱ローラー1の内部の過剰温度を防止する。前記空気流動手段40は、常時作動させることによりヒーター配線15やバンドヒーター10の保護をすることができる。
ここで、本発明の加熱ローラー1の構成の概要を簡易に説明すると、図5や図6に示すように、加熱ローラー1は、上下動せずに設けられ、圧縮装置2の下降により木材7を挟み、圧縮コイルバネ2bによる圧力Pを受け木材7を圧縮する。そして、加熱ローラー1は、肉厚パイプ1aの内周壁面の略全面にバンドヒーター10を張着させた構造を備えている。そして、前記バンドヒーター10に囲まれた内部に滞留している高温の内部滞留空気20を強制的に排出可能に空気流動手段40が備えられている。このように本発明の加熱ローラー1の構造は極めて簡易であり、製造コストを大幅に低減でき、本発明の加熱ローラー1を組み込んだ木材熱圧縮装置50は安価化できるという有利な効果を奏する。
1 加熱ローラー
1a 肉厚パイプ
2 圧縮装置
2a 圧縮用ローラー
2b 圧縮コイルバネ
3 昇降装置
4 温度センサー
5 エア減圧弁
6 チェーン
7 木材
8 案内ローラー
9 モーター装置
10 バンドヒーター
11 断熱パッキン
12 フランジ
13 耐熱軸受
14 スリップリング
15 ヒーター配線
16 スプロケット
17 ベアリング
18 エアーカプラ
19a 注入流路
19b 排気流路
20 内部滞留空気
30 拡張手段
35 隙間
40 空気流動手段
43 締結手段
50 木材熱圧縮装置
1a 肉厚パイプ
2 圧縮装置
2a 圧縮用ローラー
2b 圧縮コイルバネ
3 昇降装置
4 温度センサー
5 エア減圧弁
6 チェーン
7 木材
8 案内ローラー
9 モーター装置
10 バンドヒーター
11 断熱パッキン
12 フランジ
13 耐熱軸受
14 スリップリング
15 ヒーター配線
16 スプロケット
17 ベアリング
18 エアーカプラ
19a 注入流路
19b 排気流路
20 内部滞留空気
30 拡張手段
35 隙間
40 空気流動手段
43 締結手段
50 木材熱圧縮装置
Claims (1)
- 板状の木材を上下一対のローラーで挟み圧縮しながら加熱して繰り出す木材熱圧縮装置の前記一対のローラーのうちの一方を構成する加熱ローラーであって、
前記加熱ローラーが、
前記木材に当接し熱伝動性や蓄熱性を有し前記圧縮で変形しない剛性を有する材質や厚みからなる肉厚パイプと、
前記肉厚パイプの内周壁の略全面に密着するように張着されたバンドヒーターと、
前記肉厚パイプの一端側から前記肉厚パイプ内に空気を注入させて前記肉厚パイプ内の内部滞留空気を排出させる空気流動手段と、を備えたことを特徴とする木材熱圧縮装置の加熱ローラー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016002564U JP3205792U (ja) | 2016-06-03 | 2016-06-03 | 木材熱圧縮装置の加熱ローラー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016002564U JP3205792U (ja) | 2016-06-03 | 2016-06-03 | 木材熱圧縮装置の加熱ローラー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3205792U true JP3205792U (ja) | 2016-08-12 |
Family
ID=56684958
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016002564U Active JP3205792U (ja) | 2016-06-03 | 2016-06-03 | 木材熱圧縮装置の加熱ローラー |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3205792U (ja) |
-
2016
- 2016-06-03 JP JP2016002564U patent/JP3205792U/ja active Active
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